老化抑制に重要な長寿遺伝子「SIRT1」の活性化に欠かせない「NAD+」の量を増やす2つの植物エキスを発見 ~第44回日本分子生物学会年会にて発表~
後天的に遺伝子のはたらきを調節するエピジェネティクス研究においても注目されている。
【研究背景】
<若々しい肌を保つSIRT1の活性化に不可欠なNAD+に着目>
SIRT1は生物の老化を防ぎ寿命を延ばすことから長寿遺伝子と呼ばれています。SIRT1を活性化することにより、多くの老化要因が抑えられ、若々しい肌が保たれると考えられています。SIRT1の活性化にはNAD+が不可欠です。しかしながら、NAD+は加齢とともに減少するため、皮膚細胞のNAD+を増やし、老化を抑制する方法について研究を行いました。
【研究成果】
1. 老化によりNAD+は減少し、ノンコーディングRNAの量が変化することを確認
老化によるNAD+とノンコーディングRNAの変化を解析したところ、皮膚細胞が老化すると、NAD+の減少と同時にmiR-34aが増加し、HOTAIRが減少することが分かりました。
研究成果1
2. 老化によりNAD+が減少するメカニズムの一端を解明
RNA操作技術により細胞中のmiR-34aを増やしたり、HOTAIRを減らしたりすると、研究成果1の結果と同様に、どちらもNAD+が減少しました。