kikiさんが妊活を始めたのは、夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。不妊治療専門のクリニックを受診しさまざまな検査を受けましたが、不妊の原因はわかりませんでした。まずはタイミング療法による妊活を始めたkikiさん。幸い、職場の上司は妊活に理解があり、肩身の狭い思いをせずにすみました。 しかし、タイミング療法はうまくいきません。kikiさんの心がポッキリ折れてしまい、夫婦で話し合って人工授精へステップアップすることを決めたのです。 人工授精へステップアップ! ※誤:施工 正:施行 ※誤:人工受精 正:人工授精 人工授精にステップアップしたkikiさん。人工授精当日はてんさんに朝早くから採精してもらうことになりました。 ところが、乗らなければいけないバスの時間までに採精が間に合わず、受診時間ギリギリに……。kikiさんはタクシーに乗ってクリニックへ急ぐのでした。 採精するのは人工授精に最適な日に合わせる必要があるので、都合の良い日程を選べません。タイミングによっては採精しづらいこともあるでしょう。病院を受診する女性にとっては、仕事などの都合に合わせて予約をしたいところですが、夫が採精しやすい時間も考慮する必要があるのですね。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年01月28日kikiさんが妊活を始めたのは、夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。不妊治療専門のクリニックを受診しさまざまな検査を受けましたが、不妊の原因はわからず、医師の指導のもとタイミング療法を試すことになりました。『タイミング療法』とは、予測した排卵日に性交渉をおこなうというもの。毎月数日しかないチャンスを逃したくありません。 しかし、ある日夫・てんさんが酔っ払って帰宅し、タイミングをとることができませんでした。妊活への思いの違いを感じ、kikiさんは涙を流したのでした。それでも妊活は続きます。 会社の上司に不妊治療を報告 ※誤:人工受精正:人工授精 職場や上司は不妊治療への理解を示してくれたものの、さまざまなことがストレスとなって寝不足が続き、ついにkikiさんの心はポッキリ折れてしまいました。それをきっかけに、夫婦で話し合った結果、人工授精にステップアップすることを決めたのです。 有給休暇を取得する場合、会社には理由を伝える必要はありません。そのため、不妊治療をしていることを会社へ打ち明けるかどうかの判断は人によって異なります。 また、企業によっては不妊治療期間中はフレックスタイム制勤務に移行して、治療と仕事を両立しやすくしてくれるところもあります。さまざまな働き方ができる昨今、不妊治療に理解のある職場が増えることを願っています。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年01月26日kikiさんが妊活を始めたのは、夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。自己流の妊活だったこともあり、半年経っても妊娠は叶いませんでした。そこでkikiさん夫婦は不妊治療専門のクリニックを受診。不妊の原因を調べるため、さまざまな検査を受けました。精子・血液・菌の検査をしても、結果は異常なし。さらに卵管造影検査(子宮の形や卵管の通りが悪くないかを造影剤を注入し、レントゲン撮影をして調べる)をしても特に異常は見られず、不妊の原因がわからないままタイミング療法を試すことになったのですがーー。 タイミング療法を開始!誤:俳卵正:排卵 誤:俳卵正:排卵 アプリを利用した自己流の妊活からステップアップし、医師が予測した排卵日をもとにタイミングをとって妊娠に向けて頑張る『タイミング療法』を開始したkikiさん夫婦。 しかし、1回目は妊娠に至らず、2回目は夫・てんさんの都合で1日だけタイミングを逃してしまいました。しっかりタイミングをとりたかったkikiさんは、妊活を開始して初めて泣いてしまうのでした……。 不妊治療を始めると、男性側に異常がない限り、主に病院へ通うのは女性側。精神的にも体にも負担がかかる妻と夫では、意識の差が生まれてしまいます。 4年半授からず、不妊の原因もわからず、1回目のタイミング療法もうまくいかなくて焦るkikiさんの気持ち……よくわかりますね。タイミング療法は、夫婦がお互いに協力し合うことが不可欠。夫側はタイミングを取れるようにできる限り協力し、難しい場合には妻の心に寄り添った言葉をかけてほしいですね。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※原因不明不妊は、“不妊の原因がない”訳ではなく、現在の医療では原因を究明できないということです。ただし、不妊の原因がわからないだけなので、妊娠できないという訳ではありません。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年01月24日kikiさんが夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。女性の体調管理をサポートしてくれるアプリを利用して、自己流の妊活を開始。排卵予測日に合わせて妊活していましたが、半年経っても妊娠には至りませんでした。不妊症を疑い始めたkikiさんは、夫・てんさんにも相談して夫婦で不妊治療専門のクリニックを受診。初回は血液検査と内診の検査をして、不妊の原因を調べ始めました。 そして迎えた2回目の検査。今回はてんさんの精液検査もありーー。 さまざまな検査を重ねるも… ※費用は病院によって異なります。 さまざまな検査をしたものの、特に異常は見つかりませんでした。kikiさんは不妊の原因がわからないまま、タイミング療法を試すことになったのです。 不妊の原因がわかればその問題を解決するための治療ができますが、原因不明となるとどうしたら良いのかわからず、モヤモヤしてしまいますよね……。しかし『異常がない』とわかったことが最初の一歩。タイミング療法を頑張ってほしいですね。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年01月19日kikiさんが夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。子どもを授かるため、女性の体調管理をサポートしてくれるサービスを頼りに、自己流の妊活を始めました。アプリが指示してくれる排卵予測日に合わせて妊活していればすぐに授かれると思っていたkikiさんだったのですがーー。 まさか自分が不妊症…!? アプリを利用して妊活を始めて半年経っても妊娠しなかったkikiさんは、自分か夫・てんさんのどちらかが不妊症なのかも……と悩み始めます。 そこでてんさんに相談し、不妊治療専門のクリニックを夫婦で初めて受診。初回は血液検査と内診の検査をして、不妊の原因を調べ始めたのでした。 妊娠や出産については、学校の保健体育の授業などで学びますが、不妊について触れる機会はほとんどありません。それゆえに「避妊しなければすぐ妊娠する」と思っている方は多いようです。 皆さんは妊娠を考える前に、不妊について知る機会はありましたか? >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年01月17日ベビーカレンダー恒例の人気企画「赤ちゃんの名づけエピソードキャンペーン」。2023年はWBCや男子バスケW杯など、スポーツで活躍した選手の名前にあやかって、名づけをしたママ・パパも多かったようです。ご応募いただいた皆さん、ありがとうございました! 2023年の「名づけエピソード大賞」に輝いたエピソードを、ベビーカレンダーで人気マンガ家・まっふさんがマンガ化!応募いただいたエピソードと共にご覧ください。 不妊治療を経て授かったわが子私たち夫婦は、結婚して11年です。 つらくてお休みしてしまった時期もありますが、不妊治療を続けて、ずっとずっと待ち望んでいた待望の第1子を授かりました。 ちょうど性別が男の子だとわかったころ、日本はWBCで大盛り上がり。野球が大好きな私たち夫婦は、試合を食い入るように見ていました。「ダルビッシュ選手かっこいい! 大谷選手かっこいい! ヌートバー選手かわいい!」と日本を背負う素敵な選手たちに見入っていました。 ダルビッシュ選手や大谷選手のようにかっこよく、ヌートバー選手のように愛嬌があってみんなに愛される男の子になりますように……という思いから、ダルビッシュ選手から「有」を、大谷選手から「翔」をヌートバー選手からは響きをいただいて、有翔(ゆうと)と名づけました。 ハイリスク妊婦で、妊娠中も不安が耐えない日々でしたが、予定日より1カ月早く帝王切開で誕生。1カ月早く産まれてきたけれど、すぐに大きな産声を上げてくれて、「やっと会えたね! ありがとう!」と涙が止まりませんでした。 名前の通り、かっこよくて可愛くて愛嬌のある男の子にスクスク育ちますように。有翔は、お父さんとお母さんにとって宝のような存在です。 寄稿/ゆうと母さんイラスト/まっふさん2023年の「名づけエピソード大賞」を受賞したのは、ゆうと母さんからのエピソードです。 2023年の喜ばしい出来事にまつわるエピソードが大賞に輝きました。不妊治療を続けた末、ようやく授かった男の子。ママやパパの喜びと愛情が伝わってきました。いつか有翔くんとWBCを観戦しながら、この話ができると素敵ですね。有翔くんの未来が、希望で満ち溢れたものになることを願っています。 さまざまな名づけエピソードを知っていただくことで、一生に何度もない大切なわが子の命名の参考にしていただければ幸いです。ベビーカレンダーの「赤ちゃんの名づけエピソード」が、みなさんのお子さんを笑顔にするきっかけとなりますように。 著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター 漫画家 まっふ
2024年01月10日私は29歳の兼業主婦として、パートをしながら夫と2人暮らしをしています。夫は私の親友の兄の友だち。4人で遊びに出かけているうちに仲良くなり、付き合うこととなりました。平穏な日々を過ごしていたのですが、義父に先立たれて1人暮らしをしている義母と同居した途端、つらい日々が始まりました。最初は義母と良好な関係を築いていたものの、義母の妹に孫が生まれてから義母が豹変。どうやら一方的に対抗心を抱いていたようで、「私も孫が欲しい」と何度も言ってくるようになりました。 義母に妊活を強制され義母は大量のサプリメントを勝手に購入して、「これ全部食後に飲んで!それから今後は妊活に良いものしか食べちゃダメよ」と、食生活や服装まで口出しするようになったのです。 義母との関係が悪くなっても夫は知らんぷり。「俺は人より稼ぎが多いだろ? お前は俺と結婚できただけで恵まれてるんだから、小さいことでツベコベ言うな!」と、義母から守ってくれるどころか私を責めました。 不妊の原因を妻のせいにする夫夫に、義母から孫が欲しいと言われてつらい思いをしていると伝えても、「俺は不妊症じゃない!」「お前が原因だろ? 人のせいにするなよ」と、8年前に受けたという検査結果を盾に、一緒に不妊治療に取り組もうとしてくれません。 義母は「妊活のため」と言いながら、すべての家事を私にやらせてきます。私は離婚を考え始めました。そして、親友の兄に相談。弁護士の彼は親身になって話を聞いてくれ、離婚のために、2人から酷い扱いを受けている証拠を集めるよう提案されました。 不妊治療か養子縁組を迫られ……そんなある日、私が家に帰ると夫と義母から、「不妊治療か養子取るか、どっちがいい?」と迫られたのです。子どもがほしい理由を聞くと、夫は「養子を取って家の空気が良くなるなら」、義母は「妹に自慢できるでしょ」と2人とも理由がめちゃくちゃです。人の命をなんだと思っているんだろうと呆れました。 そして私は不妊検査の結果、自分には問題がなかったことを伝えました。しかし義母は「息子が不妊なわけないでしょ! 絶対あなたのせいよ!」と聞く耳を持ちません。 協力する気もない夫と不妊治療をすることも、こんな家に養子を迎えることも絶対嫌。私は「じゃあ、離婚で」と伝えました。 突然の離婚の申し出に「嫁の分際で離婚を言い渡すなんて、恩知らず! これからもこき使ってやるわ!」「離婚してもお前に子どもなんかできるわけないだろ」と言う義母と夫。 傲慢な親子の末路そのとき、弁護士をしている親友の兄が登場。私がこっそりスマホで通話をつないだので、急いで駆けつけてくれたのです。「事前にもらっている証拠からして、奥さんが離婚を言い渡すのは当然ですよ。お2人は慰謝料も覚悟しておいてください」と弁護してくれました。 憤慨した義母は、「あぁ面倒くさい! さっさと手切れ金払って、こんな女とは縁を切れ! 別の女と結婚して子どもを作ればいい!」と夫に伝え、離婚は成立。私はすぐに義実家を出て、穏やかな日々を取り戻しました。 風の噂によるとその後、夫は何度もお見合いを繰り返したものの、義母が「子どもができなければ絶対に養子を取れ」と条件を出すため、断られ続けているのだとか。 私は離婚の際にお世話になった親友の兄と再婚し、とても可愛い赤ちゃんに恵まれました。妻を子どもを産むための道具としか見ていない元義母も、そんな義母に肩入れし、守ろうとしてくれない元夫も酷いですね。これからは心身ともに支え合える家族と幸せになります。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年01月04日令和5年(2023)12月22日、厚生労働省は令和5年10月分の人口動態統計速報を公表しました。速報値などを元に計算した結果、令和5年の出生数は72万6,416人になるとの見込み。昨年の出生数77万759人(確定値)よりも5.8%程度減る見通しとなりました。昨年よりも約4万4,000人、5.8%減少厚生労働省では、人口動態統計の年間推計について、機械的に算出し公表してきましたが、令和2年(2020)以降、算出した推計値が実態と乖離することが想定されるため、人口動態統計の年間推計をおこなっていません。 厚生労働省が用いていた計算式に統計値を当てはめて計算したところ、今年、国内で生まれた日本人の子どもは、推計で72万6,416人。昨年の出生数77万759人(確定値)よりも5.8%程度減る見通しとなっています。 出生数の減少の原因はズバリ「経済的不安」!出生数が90万人を割り、「86万ショック」と言われた令和元年(2019)、出生数は減少を続け、令和4年(2022)には、統計開始以来初めて80万人を割り込みました。今年の出生数は、それをさらに下回るとされています。 少子化の背景には、女性の社会進出に伴う晩婚化・晩産化、不妊、コロナ禍の影響、経済面での不安など、さまざまな要因があると考えられています。 ベビーカレンダーは2022年10月に、子ども1人以上の出産を経験したベビーカレンダー会員ママ881人を対象に妊娠・出産に関する意識調査をおこないました。 その結果、「現在の子どもの人数はもともと希望していた人数ではない」と答えた人が全体の4割を超え、その要因として「経済的な理由から」と答えた人が約3割を占めました。 さらに、少子化支援を前提に1人の出産に対する支援額として、いくらが妥当であるかを調査。その結果をPSM分析したところ、「妥協価格は75万円」「理想価格は80万円」であることが明らかに。 このことにより、金銭面での不安が大きなネックとなっていることが判明しました。 ※PSM分析…「Price Sensitivity Measurement(価格感度測定)」の略。生活者の感覚から、商品・サービスに対する受容価格を解析する分析手法。価格に関する4つの質問を通じ、「上限価格」「妥協価格」「理想価格」「下限価格」を導き出す。 出生数アップのためにできることは?これまでも国は、出産育児一時金の引き上げ、不妊治療の保険適応をはじめ、さまざまな対策を講じてきました。さらに多子世帯の大学の無償化、児童手当の抜本的拡充、年収の壁への対応などの施策を取り入れた「こども未来戦略」を閣議決定しています。しかし、多子世帯の大学の無償化1つとっても、子どもを産み、育てたい方々が手放しで喜べるような内容ではないようです。 その一方で、経済対策はもちろんですが、婚活支援、雇用の創出、子育ての援助をおこないたい人と援助を受けたい人のマッチングなど、独自の少子化対策が功を奏している自治体も。このような成功例が共有され、1人でも多くの方が子どもを産み、育てたいと思えるような環境づくりが進むことで、少子化に歯止めがかかることが望まれます。 ベビーカレンダーはこれからも、女性の心身の健康や婚活に関する情報発信、ユーザーの潜在的なニーズなどの調査をし、少子化対策の一助となれるよう活動していきたいと考えています。
2023年12月27日結婚7年目の34歳の翔子は、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けたのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。最初は無理矢理笑顔を作っていた翔子でしたが、次第に心の限界を迎えてしまいます。そして2人で相談した結果、不妊治療を一旦休むことを決意。そんな中、夫の不妊治療に対する意識が変わる出来事が起こります。会社でもうすぐ還暦を迎える部長がパパになる話を耳にした夫は、部長に詳しい話を聞くことに。すると、部長も不妊治療をおこなっていた事実が判明したのです。夫は自分も不妊治療をおこなっていることを打ち明けると、部長は不妊の原因は男性にもあること、さらに精液検査を受ける重要性などを丁寧に教えてくれたのでした。 部長との会話で不妊治療に対する意識が変わり始めた夫。その夜、夫は男性不妊の原因について調べ始めると、自宅でできる精液検査のキットを購入します。キットが届きさっそく検査をおこなった夫でしたが、結果はなんと基準値を下回るものだったのです。 検査結果に落胆する夫。なかなか気持ちを切り替えることができず…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー 岩盤浴から帰って来た妻の存在に気付いていながらも、精液検査の数字が基準値より下回ってしまったことに落胆した夫は、寝たふりをしていました。 (あれはあくまで簡易キットの結果であって、まだそうと決まったわけじゃ……) 翌日、夫は会社で考え込んでいると、ため息をつくところを上司に見られてしまいました。 「すごいため息だねー。どうした?何か息詰まった?」 「プログラムの修正とかならまた手伝うよ」 「ありがとうございます」 (プログラムの構成で遺伝子も操作や修正ができたらいいのにな) 夫がそんなことを考えていると、上司が話しかけてきました。 「片桐くん、検査に行くならひとりで行かないで、奥さんも一緒に誘いなさいね。それだけで奥さんの気持ちもラクになるよ」 「ごめんね。食堂で聞こえちゃって。なんか昔の自分たちを見てるような気分になっちゃって」 そう言うと、「自分の気持ちを語っていかなくちゃダメよ」と、アドバイスをしたのでした。 (もしも俺に原因があったら、翔子はどんな顔をするだろう……?) その日の夜、帰宅すると妻を誘った夫。 行為を終えると、「一緒に病院に行ってほしい」と伝えたのでした。 翌日、夫婦で泌尿器科を受診しました。 「先生からお話があるのでどうぞー」 「翔子、一緒に来て先生からの説明を聞いてくれる?」 2人が部屋に入ると、先生が話し始めました。 「精液検査と触診の結果、精索静脈瘤による乏精子症だと思われます」 「今の状態での自然妊娠は難しいでしょう」 厳しい現実を告げられたのでした。 「どんな結果でも受け入れる」と、覚悟を持って病院を受診した夫。しかし、医師から告げられた診断結果は、非常に残念なものでした。なかなか厳しい現実を受け入れるのはつらいと思うのですが、不妊の原因を知ることでこれからどうしていけばいいのか、しっかり向き合うことができると思います。2人で支え合って乗り越えていってほしいですね。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月26日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと幸せな結婚生活を送っていました。しかし、順也さんは恵里菜さんに対して少しずつ気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り、月30万円もの不妊治療と称した謎の出費……。お金の使い方に関してはケンカをすることもありましたが、恵里菜さんが使い方に理解を示してくれたことから、順也さんはこれ以上追及することをやめたのでした。数週間後、自分をつけてくる怪しげな男の影に気付いた順也さん。ストーカー行為が3日目に突入した日、思い切って男に話しかけると、「お前のせいでパチンコに行けなくなった!」と謎の暴言とともに頬を殴られてしまいます。その翌日、来訪した順也さんの父から恵里菜さんに対するセクハラ発言のオンパレードを浴びせられます……。父のあまりの態度の悪さに激怒した順也さんは、父を怒鳴りつけて家から追い出したのでした。翌朝、部屋から出てこない恵里菜さんの様子に、心配になってくる順也さん。さまざまな可能性が頭をよぎり……?不安定な恵里菜にもっと寄り添ってあげたい… 恵里菜さんの体を気づかい、部屋で休むよう声をかけた順也さんは、その日いつも恵里菜さんへ任せきりだった家事をこなすことにします。そろそろお昼になろうかという時間、ようやく恵里菜さんが部屋から出てきました。お昼ご飯を食べながら恵里菜さんに労いの言葉をかける順也さんですが、その言葉を聞いた恵里菜さんは「私は褒められるような人じゃない」急に泣き出し、再び部屋へこもってしまいます。それでも夕方には気持ちを切り替えたように、気丈に振る舞いながら普段通り家事をこなそうとする恵里菜さん。順也さんはそんな恵里菜さんを見てさらに心配になってしまうのでした。 情緒不安定な相手を前に、気づかいをすればするほど泣かれてしまうと困るもの。それでも真摯に向きあい、寄り添おうと動く順也さんの気持ちの強さに感心してしまいます。恵里菜さんと順也さんが心穏やかに過ごせる日々が早く訪れたらいいですね。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月26日結婚7年目の34歳の翔子は、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けたのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。最初は無理矢理笑顔を作っていた翔子でしたが、次第に心の限界を迎えてしまいます。そして2人で相談した結果、不妊治療を一旦休むことを決意。そんな中、夫の不妊治療に対する意識が変わる出来事が起こります。会社でもうすぐ還暦を迎える部長がパパになる話を耳にした夫は、部長に詳しい話を聞くことに。すると、部長も不妊治療をおこなっていた事実が判明したのです。夫は自分も不妊治療をおこなっていることを打ち明けると、部長は不妊の原因は男性にもあること、さらに精液検査を受ける重要性などを丁寧に教えてくれたのでした。 部長との会話で不妊治療に対する意識が変わり始めた夫。その夜、夫は男性不妊の原因について調べ始めて……!? 調べれば調べるほど、莫大な量の情報が目に入ってきて…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ※「精液検査の基準値」の出典:WHOラボマニュアル第5版より。(尚、最新の数値はWHOが2021年に更新した第6版のものとなっていて、以下の数字の通りになります) ※精液量…1.4ml以上、精子濃度…1600万/ml以上、運動率…42%以上、総精子数…3900万以上、正常形態率…4%以上 ©森脇葵/ビーグリー (うわ……こんなにあるんだ) 男性の不妊の原因について調べていると、たくさんの情報が出てきました。 (さすがに一晩じゃ読み切れなかった……) 翌日会社のデスクでぐったりしながら、反省をしていた夫。 (唯一得られた情報が、会社の近くに男性不妊をやっている泌尿器科があったことくらい) そんなことを考えていると、同僚が話しかけてきました。 同僚との会話から、夫は“最後にしたのいつだっけ?”と記憶をさかのぼっていたのでした。 退勤後、昨晩調べた泌尿器科で検査を受けようと思ったものの、なかなかクリニックの中に入る勇気が持てず、その場に立ち尽くしていた夫。 すると、泌尿器科の前で会いたくなかった同僚とバッタリ会ってしまったのです。 「あれー? 片桐じゃん。何今帰りなのー?」 「おー偶然だなー。ちょっと温泉でも行こうかなって思って、そこの旅行会社に来たんだよー」 そう嘘をつくと、「じゃ! 俺はここで!!」と、立ち去って行きました。 家に帰り、会社の側の泌尿器科に行くのは、やめておこうと反省した夫。 仕方なく入った旅行会社でもらった温泉旅行の冊子を机の上に置いておくと、翔子が反応してきました。 「最近旅行とか行ってなかったし、どうかなって思って」 「あー、いいねー。温泉行きたいねー」 2人で会話をしながら、“翔子もこんな気持ちだったのかな”と妻が不妊治療に取り組んでいたときの気持ちを想像する夫。 その日の夜、ネットを調べていると、自宅で精子のセルフチェックができるキットがあること知りました。 (とりあえずこれいってみるか) さっそく購入し、調べてみることに。 (へー……こんなんなってんだ) 精子をとり終わり、一連の流れに沿っておこないます。 (俺は大丈夫) 結果が出るまでの間、頭に不安がよぎりながらも、そう自分に言い聞かせていた夫。 しかし、出てきた結果は、WHOが定める精液検査の基準値を下回る数字だったのでした。 部長との会話をキッカケに、不妊治療に対する意識や向き合い方が変わり始めた夫。セルフチェックの数字は残念ながら基準値には届きませんでしたが、体調やストレスの状態によって検査結果が左右されやすいため、2回以上の検査がすすめられています。また、今回の夫のように自宅で精液検査がおこなえる簡易キットのほか、検査機関に精液を郵送して検査するキットなども売られていますが、きちんとした診断を受けるにはやはり医療機関で検査することをおすすめします。監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月25日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと幸せな結婚生活を送っていました。しかし、順也さんは恵里菜さんに対して少しずつ気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り……。どれも気のせいだと自分に言い聞かせることで、順也さんは沸き始めた疑念にフタをしていました。ついに不妊治療を始めることにした順也さんと恵里菜さん。治療費として使うために順也さんが恵里菜さんへ渡した通帳から、月30万円も引き出されていることに順也さんは気が付きます。順也さんが恵里菜さんへ使用使途を尋ねると、治療費の他にサプリやお灸にも使っているとのこと。恵里菜さんを気づかう順也さんは「気長にやろう」と慰めたつもりでしたが、恵里菜さんに逆上されてしまいます。翌朝順也さんが謝ると、恵里菜さんもお金の使い方に理解を示します。未だ疑念はあるものの、恵里菜さんに甘い順也さんはこれ以上の追及はやめることにしました。数週間後、自分をつけてくる怪しげな男の影に気付いた順也さん。ストーカー行為が3日目に突入した日、思い切って男に話しかけると、「お前のせいでパチンコに行けなくなった!」と謎の暴言とともに頬を殴られてしまいます。殴られた頬を腫らしたまま、帰宅した順也さん。その姿を見て驚いた恵里菜さんは……?軽口であろうと許せない…! 翌日、順也さんは改札を出てから辺りを見回すもストーカー男は現れず、帰宅すると順也さんの父が訪れていました。父は「子作りを頑張っているようだな」「恵里菜のお風呂、覗きに行ってもいいですか」など、お酒も入り恵里菜さんへのセクハラ発言が止まりません。堪えかねた順也さんは父を怒鳴りつけますが、「嫌われているならご飯に呼ばれない」とどこ吹く風です。その態度に堪忍袋の緒が切れた順也さんは、父を家から追い出したのでした。 その後も不妊治療を続けましたがなかなか実を結ばず、順也さんと恵里菜さんは話し合いの結果「お互いが納得するまで頑張ってみよう」と決意します。ストーカー男が現れなくなったことから、順也さんすっかり安心していました。 実の父親から妻へのセクハラ発言は耐え難いもの。順也さんは特に恵里菜さんを大切にしていることから、父への怒りは言い表し難いほどだったでしょう。順也さんが身内の失礼を咎めてくれる夫で良かったですね。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月25日結婚7年目の34歳の翔子は、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けたのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。無理矢理笑顔を作って夫に報告したものの、心の中では相当なショックを受けていました。夫に心配されながらも翌日いつも通りに出社をした翔子でしたが、会社で望まない妊娠をしてしまった後輩と口論になってしまいます。その後、その場を逃げるように立ち去ると、夫に遭遇しました。ついに心の限界が来てしまった翔子は「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」と泣きながら訴えたのでした。翔子の悲痛な叫びを聞いた夫は2人で話し合い、不妊治療は一旦休むこと決意。病院の先生に伝えると、あっさりと了承してくれました。 病院を出ると、草陰で座り込む1人の女性、淡路さんを発見した翔子。一緒に座って話を聞くと、淡路さんも不妊治療で悩んでいました。話しているうちに“友だちになりたい”という気持ちが芽生えた翔子は、連絡先を交換することに。 翌日、淡路さんに誘われて岩盤浴に行きました。そのとき、翔子が不妊治療のことを相談すると、「旦那さんの精子を一度検査をしてもらったほうがいい」という話になりました。淡路さんに相談したことで、“一度夫と話し合ったほうがいいかも……”と思った翔子でしたが、なかなか言い出すことができず……。 その日の夜、夫に誘われて久しぶりに妊活抜きの夜の営みをおこないました。行為が終わり2人で抱き合っていると、夫から「専門の病院で精液検査をしてもらいたい」と告げられたのでした。 還暦を迎える部長がパパに! 詳しく話を聞いてみると…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー ※日本産婦人科学会によると、男性側に理由がある割合と、女性側に理由がある割合はほぼ半々だと言われています。©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー “もしかしたら、不妊治療に対してそこまで真剣に考えていなかったのかもしれない”と思い始めた夫。 この日、会社に行くと、もうすぐ還暦を迎えるという部長が来年パパになるという話を耳にしました。 同僚とその話をしていると、夫と目が合った部長が近づいてきました。 「あの……おめでとうございます。楽しみですね」 「あーいや……ははは……ありがとう。嫁にどうしてもとせがまれてね」 「いいなー。やっぱアレっすか。若い嫁さんだと自分も若くなったりするもんすかねー」 「ははは。だったらよかったんだけどなー」 「まぁいわゆる試験管ベビーってやつよ」 「詳しく知りたかったら個別に教えてやるぞ」 そう言うと、その場を立ち去って行きました。 その後、別の社員に話しかけられた夫。 健康診断の話について軽く話すと、言葉の節から“みんなそれぞれ事情があるのではないか?”と感じたのでした。 お昼の時間になると、朝の話が気になった夫は、部長の隣に行ってごはんを食べることに。 「あの……部長のところ、人工授精か体外受精をしたってことですか」 「ん? あ、子どものこと?何? 興味あんの?」 そう聞かれると、夫は治療をおこなっていたことを話し始めました。 「でもなかなかできなくて少し休もうかってなってて……。なんていうか男の俺にできることなんて何もなくて歯がゆいです」 「いやいやいや、お前にできることいっぱいあるだろ」 部長はそう言うと、男性ができる具体的なサポート例をいくつか挙げました。 さらに、夫に対して精液検査が済んでいるかを尋ねてきたのです。 「あ、それは婦人科で妻と一緒にやりました。問題なかったと聞いてます……」 「はい。ブッブー。アウト―。なんで妻から聞いてんの? 俺が聞いてんのは自分で行ったのかってことですー」 「産婦人科じゃなくて泌尿器科メンズへルース」 「泌尿……? それは行ってないです」 「なぜ!? WHY!?」 「妻はあなたは行かなくても大丈夫じゃないって……。仕事も忙しくて休めないし」 「嫁さんも仕事してんだろ?忙しいのは一緒じゃないの?」 「忙しいのを理由にしてるだけで、自分には必要ないと思ってるんじゃないの?」 厳しい部長の言葉にハッとすると、これまで何1つ祥子をサポートできていなかったことに気付いた夫。 また、部長との会話から、男性が不妊の原因の場合もあるということを知ると、その日の夜、男性不妊の原因についてを調べ始めたのでした。 精液検査は産婦人科でも受けられますが、精液検査のみになります。一方で泌尿器科では、精巣(睾丸)の状態を調べる詳しい検査や、必要に応じてホルモンの状態を調べる検査など、より詳しい検査を受けることが可能です。そのため、最初から泌尿器科で精液検査を受けるほうが、精液に問題があった場合の再検査などを省略することができます。子どもを望んでいる男性であれば、一度は泌尿器科で検査を受けてみるといいでしょう。監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月24日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと幸せな結婚生活を送っていました。しかし、順也さんは恵里菜さんに対して少しずつ気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り……。どれも気のせいだと自分に言い聞かせることで、順也さんは沸き始めた疑念にフタをしていました。ついに不妊治療を始めることにした順也さんと恵里菜さん。治療費として使うために順也さんが恵里菜さんへ渡した通帳から、月30万円も引き出されていることに順也さんは気が付きます。コンスタントな高額の出費に、疑念を抱く順也さん。診療明細書を確認しても治療にそこまでの大金はかかっていません。順也さんが恵里菜さんへ使用使途を尋ねると、サプリやお灸に使っているとのこと。恵里菜さんを気づかう順也さんは「気長にやろう」と慰めたつもりでしたが、恵里菜さんに逆上されてしまい、それ以上何も言うことができなくなったのでした。普段の姿からは信じられないほどの怒りを見せた恵里菜さん。翌日、順也さんがお金の件について謝ると……?俺を狙う影…もしかして妻に男が…? 順也さんはお金の件について、不妊治療以外でも必要になるお金なのだからと、使い方に理解を示してほしいことを謝りながらも伝えます。すると恵里菜さんはすんなりと折れてくれ、2人は無事和解しました。しかし、順也さんは診療明細書を見たことから、恵里菜さんが明らかに病院だと嘘をついてどこかに出かけていたことを知ってしまい、自分の甘さに悩みます。数週間後、仕事から帰る順也さんは、自分と同世代の怪しげな男が後をつけてきていることに気付きます。ストーカー行為が3日間も続き、しびれを切らした順也さんは、思い切って男に話しかけました。すると男は唐突に順也さんの首元を掴み「お前のせいでパチンコに行けなくなった!」と順也さんを怒鳴りつけたかと思うと、頬を殴り逃げていったのでした。 順也さんは、年下の恵里菜さんが好きすぎてかわいがるあまり、肝心なところに踏み込めないようです。しかし、夫婦でこれから長い人生を共に歩くのであれば、そこに踏み込む勇気は必要です。かわいいから我慢してやるのではなく、ときには同じラインに立ってみることも必要なことに、順也さんには気付いてほしいですね。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月24日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと幸せな結婚生活を送っていました。しかし、順也さんは恵里菜さんに対して少しずつ気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り……。どれも気のせいだと自分に言い聞かせることで、順也さんは沸き始めた疑念にフタをしていました。ついに不妊治療を始めることにした順也さんと恵里菜さん。治療費として使うために順也さんが恵里菜さんへ渡した通帳から、月30万円も引き出されていることに順也さんは気が付きます。コンスタントな高額の出費に、疑念を抱く順也さん。不妊治療について恵里菜さんへ任せっきりだったことに反省し、恵里菜さんと話をしようにもはぐらかされてしまうばかりです。さらに、自宅の駐車場にたびたび停まっている両親の車についても気になった順也さん。こちらも以前恵里菜さんへ尋ねた際にはぐらかされてしまった案件だったため、疑問を解消するため母に連絡を取りますが……?さらに、自宅の駐車場にたびたび停まっている両親の車についても気になった順也さん。こちらも以前恵里菜さんへ尋ねた際にはぐらかされてしまった案件だったため、疑問を解消するため母に連絡を取りますが……?恵里菜さんが入浴している間に母へ電話をかける順也さん。母へ投げかけた質問の答えは……?ますます謎が深まるばかり…何を隠してるんだ? 母との電話で、不妊治療でなかなか子どもを授かることができない恵里菜さんを、もっと気づかうようにと釘を刺された順也さん。治療については任せてほしいと恵里菜さんから言われたものの、自分もしっかりと勉強するべきだと決意を新たに不妊治療について調べ始めます。 しかし、そこで恵里菜さんの通う病院の治療費について確認した順也さんは驚きます。なんと、その病院では保険適用外の人工授精の費用は、1回2万円程度だと記載してあったのです。検査費用や必要な薬を購入したとしても、毎週5万円はかからないだろうと考えた順也さん。ますます恵里菜さんへの疑念は強まります。 そして土曜日の夕方、恵里菜さんの目を盗み、順也さんは渡した通帳と恵里菜さんが探すと言っていた婦人科の診療明細書を確認。やはりそこまでお金がかかっていないことを確認し、恵里菜さんへ詳細を尋ねます。順也さんは、サプリやお灸にお金を使っていると答えた恵里菜さんを気づかい、もっと気長に気楽にいこうと慰めたつもりが、恵里菜さんから逆上されて参ってしまうのでした。 恵里菜さんの言動の裏には、やはり何か隠されていると、順也さんが考えてしまうのも無理はありません。夫婦間のデリケートな問題に、どこまでお互い踏み込んで良いものかは悩みどころです。しかし、恵里菜さんの行動を縛り付けようと思って聞いているわけではないのですから、順也さんには勇気をもってもう一歩踏み込んでほしいものですね。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月23日結婚7年目の34歳の翔子は、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。「やっぱダメだったわ」と無理矢理笑顔を作って夫に報告した翔子でしたが、心の中では相当なショックを受けていました。会社では妊娠を望まない後輩がつわりに苦しんでいて、翔子が慰めの言葉をかけると、言い合いに発展。「産みたくなんてなかったのに!」と吐き捨てる後輩に対して、「だったら私にその子ちょうだいよ!」と、強い口調で返した翔子。 その場を逃げるように立ち去った翔子は、夫に遭遇しました。心がズタズタになった翔子は「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」と、泣きながら夫に訴えたのでした。 その翌日、会社を休んだ夫は祥子を散歩へ誘いました。2人でコーヒーを飲みながら、今後のことを話し合い、翔子の心は軽くなったのでした。そして、不妊治療は一旦休むこと決意。病院の先生に伝えると、あっさりと了承してくれました。 病院を出た翔子は、草陰で座り込む女性を発見します。翔子が話しかけると、女性の目から突然涙が……。女性は落ち着きを取り戻し、自らの不妊治療の体験を話し始めました。その話を聞いて、“もっと彼女と話をしてみたい”。そう思った翔子は連絡先を聞くことに。翔子は同じ悩みを持つ友だちができたことに、うれしさと心強さを感じていたのでした。 不妊の原因は夫かもしれないと思い始めて…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー 新しくできた友人・淡路さんに教えてもらったホームセンターでネコ用の砂を買い、帰宅した翔子は夫と一緒に夕食を済ませました。 ベッドに入ると、男性不妊について検索をする翔子。 (裕ちゃんに原因があるとは思いたくないけど、やっぱり検査してもらったほうがいいのかな……) その翌日、翔子が仕事をしていると、淡路さんから連絡がきて、2人で会うことになりました。 「でも人工授精5回もやったんだよね?そのとき先生に何か言われなかったの?」 「実は2回ほど運動率が悪くてダメになったことがあって……」 「えっ、そうなの!?それって旦那さんは知ってるの……?」 「ううん。でも最初の検査ではギリギリだったけど、ストレスとか体調とかもあるけど、正常範囲ですって言われてたし……。私もなんか言いづらくて……」 翔子の話を聞いた淡路さんは、「原因がわかったほうが心も軽くなるよ?」と返しました。 その言葉を聞いて、夫を傷つけずに伝える方法を考え始めた翔子。 すると、淡路さんは自分の体験談を話し始めたのです。 「裕ちゃんもそうかなー……。やっぱり男の人からしたら、抵抗があるんでしょうか」 「自分の精子に問題があるとは思いたくないのかもしれないですね」 「どうやって説得したんですか?」 「プライドを傷つけないように、かつ理論的に、感情的にならずかわいくお願いしてみる感じでうちはやっと重い腰を上げてくれたけど……」 「うちはそのせいで未だに、治療に協力してる俺が抜けなくて、めんどくさいことになってますよ」 そう言うと、検査を受けるなら婦人かではなく、泌尿器科のほうがいいとアドバイスをした淡路さん。 (私なんて2年も治療してきてるのに、何も知らないもんな……) 淡路さんの話を聞いて、翔子はふと我に返ってしまったのでした。 不妊治療について夫とちゃんと話し合ったほうがいいと思いながらも、なかなか言い出せずにいました。 “サラッとなんてムリだ……” 頭の中でそんなことを考えると、猫に引っかかれてしまいます。 「大丈夫!?」 「あいたー油断した」 夫は祥子の引っかかれた傷口を見たあと、その手をグッとひっぱりました。 「ごめんしたくなった。そういうの抜きでしてもいいかな……?」 (今日はもういいや……) (なるべく義務にはならないようにしてきたつもりだったけど、やっぱり違ったんだな) 終わったあと、2人で抱き合っていると、「お願いがあるんだけど……」と切り出してきた夫。 「今度俺と一緒に病院に行ってくれる?」 「専門の病院で精液検査をしてもらいたいんだ」 祥子の目を見ながら夫はハッキリとそう言ったのでした。 突然「精液検査を受けたい」と言ってきた夫ですが、夫自身も薄々自分に原因があるのではないかと思っていたのかもしれないですね。“不妊の自分は原因かもしれない”と疑いたくない気持ちもわかるのですが、一度この機会に検査を受けてハッキリとしたほうが、2人のためになるのではないかと思いました。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月23日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと2人暮らし。交際前、恵里菜さんがストーカーに突撃される現場に遭遇してしまうという事件もありましたが、そんなことは忘れてしまうほど幸せな結婚生活を送っていました。しかし、結婚後少しずつ恵里菜さんに対して気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り……。どれも気のせいだと自分に言い聞かせることで、順也さんは沸き始めた疑念にフタをしました。結婚して1年が過ぎ、ついに不妊治療を始めることにした順也さんと恵里菜さん。高額になるという治療費のため、順也さんは自分が独身時代に貯めていたお金の入った通帳を恵里菜さんへ渡します。恵里菜さんに渡していた通帳をひょんなことから預かった順也さん。恵里菜さんは通帳を渡すとそそくさと風呂場へ消えていきました。通帳には月30万円も引き出している履歴があり、順也さんは小首をかしげますが……?恵里菜に任せっきりだもんな ※山下くん→恵里菜さんの旧姓 順也さんはどんどん減っていく金額に違和感を覚えましたが、体を張って頑張っている妻にお金のことで水を差すのは野暮だと思い、見なかったことにします。翌日、上司から飲みに誘われた順也さん。不妊治療の経験があるという上司から、夫婦でしっかり話し合ったほうがいいと背中を押され、恵里菜さんに治療のことを任せっきりだったと反省します。しかし、なかなか夫婦で話し合うきっかけがつかめません。家に帰り、思いつめた顔をしている恵里菜さんの姿を見かけたことから、不妊治療が負担になっているのかとさらに反省した順也さん。その夜、食卓で恵里菜さんへ不妊治療の領収書を見せてほしいと伝えました。ところが、どこにやったかなとはぐらかされた挙句、畳み掛けるように「順也さんの仕事が大変なぶん、わたしにできることは任せてほしい」とまで言われてしまい、順也さんはそれ以上言葉を続けることができなくなったのでした。 不妊治療はデリケートな問題で、なかなか妻の決断に踏み込めないという夫も多いのではないでしょうか。そうはいっても、2人の問題でもあります。もしも順也さんのように悩んでいるのであれば、順也さんが反省していたように、まずはしっかりと夫婦で話し合いをし、費用の相場や治療法などを調べて理解して、一緒に治療に臨むことができるといいですね。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月22日結婚7年目の34歳の翔子は、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。「やっぱダメだったわ」と無理矢理笑顔を作って夫に報告した翔子でしたが、心の中では相当なショックを受けていました。翌日出社をすると、妊娠中の後輩に「つわりがつらい」と話しかけられてしまった翔子。“今はあまり聞きたくない話題なんだけどな……”。そんな風に思いながらも、とっさに前向きな言葉を返すのですが、後輩は「妊娠したことない先輩に何がわかるんですか」と言ってきたのです。 さらに、「産みたくなんてなかったのに!」と吐き捨てるように言う後輩。その言葉を聞いた瞬間、翔子はこれまで我慢していた心の糸が切れてしまいました。「だったら私にその子ちょうだいよ!」強い口調でそう言うと、世の中には子どもが欲しくても授かれない人もいると反論。その後、翔子はその場を逃げるように立ち去ると、夫に遭遇しました。夫に泣きついた翔子は、「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」と泣きながら訴えたのでした。 その翌日、会社を休んだ夫は祥子を誘って散歩へ行くことに。2人でコーヒーを飲みながら子どもについて話をしていると、夫は祥子と一緒にいられることが幸せだと伝えました。さらに、加えて「ゆっくり自分たちのペースでやっていこう」と提案。その言葉に翔子の心はフッと軽くなったのでした。 帰る途中、2人の後を追ってきた子猫の存在に気付いた翔子。「君のパパとママになってあげるね」と言ってやさしく抱きかかえると、家に連れて帰ったのでした。 不妊治療をいったん休むことを決意。すると…©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー 不妊治療を始めて2年が経過していた翔子は、毎月の期待と落胆に疲れてしまい、一度治療を休むことを決意します。 その日、病院を受診すると、医師から「一旦お休みということでいいんですか?」と確認され、「はい」と答えた翔子。 「再開するときはいつでもいらしてくださいね」 「え……?」 医師が翔子の反応に疑問を示すと、翔子は「もっといろいろ言われるかと思ったので」と答えました。 「お休みしたいとなればそれを尊重しますよ」 「失礼します」 そう言って病院を出た翔子は、茂みの近くに座り込む女性を発見しました。 翔子が声を掛けると、女性の目からは涙が……。 「なんかすみません。お見苦しい所をお見せしちゃって」 「私もつい最近までそんな感じだったので、なんかそのまま通り過ぎることができなくて……」 その言葉に反応した女性は、自分のことを話し始めました。 (私と彼女の境遇は全然違うけど、その気持ちは痛い程わかる) 翔子が内心そう思っていると、「よし次また頑張るぞ!!」と気持ちを切り替える女性。 「こういう話ってなかなか人にできないから……」 「わかります。こっちが軽いノリで言っても謝られちゃったりして、気まずくなっちゃうんですよね」 「あ、いけないもうこんな時間。仕事抜けてきてるからこれで」 女性はそう言って立ち上がると、翔子にペット用品の情報を教えてくれました。 「声かけてくれてありがとう。またクリニックで見かけたら声かけてくださいね」 「あのっ、あ……その……もしよかったら連絡先交換しませんか?」 “彼女ともっと話がしたい”。率直にそう思った翔子は、女性と連絡先を交換したのでした。 突然泣き出した女性のバッグに基礎体温表が入っているのを見つけると、ほっとけなくなり、一緒にその場に座り込んだ翔子。不妊治療を受けていた身として治療のつらさを知っているからこその行動だったの思うのですが、女性にとって翔子のやさしさはとってもうれしかったのではないでしょうか。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月22日不動産関係の会社に勤める園田順也さんは、職場恋愛で結婚した恵里菜さんと2人暮らし。交際前、恵里菜さんがストーカーに突撃される現場に遭遇してしまうという事件もありましたが、そんなことは忘れてしまうほど幸せな結婚生活を送っています。しかし、結婚後少しずつ恵里菜さんに対して気になる部分が増えていきます。頑なに話したがらない過去、体に残る傷跡、嘘を隠すような素振り……。どれも気のせいだと順也さんは自分に言い聞かせることで、沸き始めた疑念にフタをしました。結婚して1年を過ぎたある日、順也さんは家族計画を進めるべく、恵里菜さんへある話をすることにしました。なかなか自然妊娠できない2人。順也さんは恵里菜さんへ次のステップについて相談します。病院へ足しげく通っているようだけど… 話し合った結果、2人は不妊治療を開始することに。病院で検査を受けた恵里菜さんから、不妊治療の今後の流れや、治療にはお金がたくさんかかることを説明されます。さらに、お金のためにパートを始めようと思うと切り出した恵里菜さん。話を聞いた順也さんは、自分が独身時代に貯めていた貯金を自由に使っていいからと通帳を渡します。不妊治療は続きましたが、タイミング法ではなかなか授かりません。そんなある日、順也さんはひょんなことから渡した通帳を見せて欲しいと恵里菜さん頼みます。順也さんが通帳を見ると、そこには週に5万円ずつ引き出されている履歴が印字されていたのでした。 最初の治療法にかかるお金は全部で数万円と告げられていた順也さん。月に30万円近く引き出されているとなれば、たしかに少し疑わしく感じてしまうかもしれませんが、場合によっては不妊治療にはこれだけのお金がかかることも事実です。順也さんも一度恵里菜さんと一緒に病院へ行ければ良いのですが……。>>次の話 作画:もとむらでん著者:ライター されお
2023年12月21日結婚7年目の34歳の翔子は、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療をおこなっていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、結局赤ちゃんを授かることはできませんでした。「やっぱダメだったわ」と無理矢理笑顔を作って夫に報告した翔子でしたが、心の中では相当なショックを受けていました。翌日出社をすると、妊娠中の後輩に「つわりがつらい」と話しかけられてしまいます。“今はあまり聞きたくない話題なんだけどな……”そんな風に思いながらも、とっさに前向きな言葉を返すのですが、後輩は「妊娠したことない先輩に何がわかるんですか」と言ってきたのです。 さらに、後輩は「産みたくなんてなかったのに!」と吐き捨てるように口にしました。翔子はその言葉を聞いた瞬間、これまで我慢していた心の糸が切れてしまいました。「だったら私にその子ちょうだいよ!」強い口調でそう言うと、世の中には子どもが欲しくても授かれない人もいると反論したのです。 そして、翔子は逃げるようにその場を立ち去ると、夫に遭遇。夫に泣きつくと、「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」と泣きながら訴えたのでした。 妻が目を覚ますと、夫がやさしい提案をしてくれて…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー 夫の提案で2人は散歩に行くことに。 カフェでコーヒーを飲みながら何気ない会話をしていると、突然夫に謝った翔子。 「ごめんね、裕ちゃん」 「なんで翔子が謝るの?」 「子どもがいる人生はきっと楽しいだろうね。でも今だって充分幸せだよ」 「でも普通だったら結婚して子どもがいてこそ幸せなんじゃないの……?」 翔子がそうに言うと、「幸せの定義なんて人それぞれじゃないかな」と返す夫。 「あのとき翔子が泣いてくれて少しだけホッとしたんだ」 「これだけは言わせて。君とずっと一緒にいられることが僕の幸せなんだ」 (産みたいから産まなきゃって意地になってた私。好きな人が傍にいてくれる幸せを忘れてた) 夫の言葉を聞いて、“もう少し肩の力を抜いてみよう”そんな風に思った翔子。 そして、カフェの帰り道、ノラ猫に遭遇した翔子たちは猫を飼うことを決意したのでした。 翔子を少しでも元気づけるため、会社を休んでお散歩に誘ってくれた夫。夫の本音を知れたことで気持ちがラクになれたほか、翔子自身も好きな人が傍にいてくれるという幸せに気付けたのでよかったです。肩の力を抜くことで、また違った景色が見えてくるのかもしれません。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月21日結婚7年目で子どもがいない34歳の翔子。避妊しなければ子どもはすぐ授かれると思っていました。しかし、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療を始めていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、会社の後輩の妊娠報告に加え、義母からのプレッシャーなど、次第に妊娠への焦りと不安が募っていったのでした。その後、妊娠が確認できた翔子でしたが、病院での血液検査でHCGの数値が低いことが判明。医師からは「胎嚢が確認できない」と言われてしまいます。 さらに、子宮外妊娠の可能性があることに加え、残念ながら赤ちゃんが育たないという事態もあり得るといった説明を受けたのでした。 それから数日後、会社のトイレで出血をしてしまった翔子。慌てて病院を受診するのですが、「今回は残念ですが……」と医師から言葉を掛けられてしまいます。その事実にショックを受けた翔子は、“自分には母親になる資格がないのかもしれない”そんな風に考えるようになっていたのでした。 「子どもが欲しい」というささやかな願いが叶わず…©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー 翔子が出社をすると、つわりがつらいと後輩が訴えてきました。 「5カ月過ぎれば軽くなるらしいし、もうちょっとの辛抱だよ」 「……妊娠したことない先輩に何がわかるんですか。そんなキレイごとどうでもいいです」 翔子は慰めの言葉をかけるのですが、それに対して後輩は反発してきました。 「大体なんで私ばっかりこんなつらい思いしなくちゃいけないんですか」 「私は子どもなんて欲しくなかったし、産みたくなんてなかったのに!」 「だったら……私にその子ちょうだいよ」 「世の中には子どもが欲しくてもできない人もいるんだよ。私みたいに望んでも望んでも何年治療しても授からない人もいるんだよ」 これまでに溜め込んでいた感情が、一気に爆発してしまいました。 その後、夫の姿を見つけた翔子は、思わず泣きついてしまいます。 「頑張るっていつまで!?これ以上何を頑張ればいいの!?」 「ただ子どもが欲しいと願ってるだけなのに、なんで私には叶わないの!?」 そう言い終わると、翔子はその場で泣き崩れてしまったのでした。 後輩と翔子の立場でそれぞれ主張は異なっていますが、どちらもつらい立場ですよね。心に余裕がないと、つい強い口調になってしまうことはあると思うのですが、不妊治療をしている翔子の立場からすると、後輩の「子どもなんてほしくなかった」という言葉を耳にするのは、かなりしんどかったのではないでしょうか。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月20日結婚7年目で子どもがいない34歳の翔子。避妊しなければ子どもはすぐ授かれると思っていました。しかし、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療を始めていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、会社の後輩の妊娠報告に加え、義母からのプレッシャーなど、次第に妊娠への焦りと不安が募っていったのでした。その後、妊娠が確認できた翔子でしたが、病院を受診して検査をおこなうと、血液検査でHCGの数値が低いことが判明。医師からは「胎嚢が確認できない」と言われてしまいます。 さらに、子宮外妊娠の可能性があることに加え、残念ながら赤ちゃんが育たないという事態もあり得るといった説明を受けたのでした。 順調にいかない妊娠に不安が募っていって…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー 病院を受診し、エコー写真をもらったものの、そこに赤ちゃんは写っていませんでした。 次第に翔子の心に不安が広がっていきました。 翌日出社すると、体に違和感を覚えたため、トイレへ駆け込んだ翔子でしたが、確認すると何ごともなく、ホッとしていました。 すると、妊娠した後輩がつわりで苦しんでいる所に遭遇。 後輩を心配していた翔子でしたが、ふとつわりがあることがうらやましいと思ってしまいます。 その後、翔子は再び体に違和感を覚えたため、トイレへ駆け込むと、出血が……! 慌てて病院を受診をするのですが、医師からは「今回は残念ですが……」と告げられてしまいました。 「あは。やっぱダメだったわ」 夫には悲しい表情を1つも見せず、明るく報告を済ませました。 翌日、翔子が出社をしようとしたタイミングで目の前を親子連れが通り過ぎていきました。 その光景を冷静な瞳で見つめていた翔子。 (私には母になる資格がないのかもしれない) 頭の中でそんなことを考えていたのでした。 夫に報告をおこなった際、明るく振る舞っていた翔子。せめて夫の前では感情をさらけ出してもよかったのでは?と思ってしまいましたが、明るく振る舞うことが翔子なりの夫への配慮だったのかもしれません。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月19日結婚7年目で子どもがいない34歳の翔子。避妊しなければ子どもはすぐ授かれると思っていました。しかし、なかなか子どもを授かることができず、不妊治療を始めていました。経済的な理由と体の負担を考え、ステップアップ治療をしないと決めていたため、最後のチャンスと思い5回目の不妊治療を受けた翔子だったのですが、会社の後輩の妊娠報告に加え、義母からのプレッシャーなど、次第に妊娠への焦りと不安が募っていったのでした。 後輩の言葉にハッとして…©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー ©森脇葵/ビーグリー©森脇葵/ビーグリー 翔子の体の変化に気付いた後輩。 「もしかして妊娠したんじゃないですか?」 その言葉に翔子はハッとしてしまいます。 下がっていると思っていた生理予定日の基礎体温も上がっていました。 さらに妊娠検査薬で調べると、なんと陽性の線が現れたのです。 「えっ、これどういうこと? 妊娠してるの?」 「なんか信じられないから病院行ってくる……」 病院を受診した翔子は、医師から妊娠反応が出ていることを告げられました。 「ただ、まだ週数が早いから、エコーは来週にしましょう。今日は念のため血液検査しとこうか」 さっそく妊娠の報告をすると、「やったー」と喜ぶ夫。 しかし、後日の診察で、血液検査の値が低すぎると告げられてまいます。 さらに、子宮外妊娠の可能性や、赤ちゃんが育たない場合もあることが告げられたのでした。 妊娠の反応が出ていたものの、子宮外妊娠の可能性や赤ちゃんが育たないケースもあると告げられてしまった翔子。待望の妊娠で夫婦ともに喜んでいただけに、ショックを受けてしまったことかと思います。ただ、今の段階ではあくまで可能性があるという話なので、これから数字が伸びることを願うばかりです。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター 森脇葵
2023年12月18日私は29歳の中学校教師です。妻とはもともと仲の良い夫婦だったのですが、なかなか子どもに恵まれず、夫婦関係がギクシャクしていきました。妻の両親は幼いころに離婚したため、妻と母親、新しい父親と連れ子の息子の4人で暮らしてきたそうです。一方、私の家族は研究所に勤務する父親、小児科医の母親、そして妹の4人で仲良く暮らしてきました。私は妻と結婚し、幸せな家庭を築きたいと思っていたのですが…… 不妊が原因で夫婦仲が険悪に私たちはなかなか子どもに恵まれませんでした。妻は時に感情的になり、「あなたが不妊家系のせいで子どもが産まれないんだ!」と私を罵倒するようになってきました。 妻の負担を和らげようと、仕事終わりに私がすべて家事をこなす日々。妻は私と顔を合わせないようにするためか、私が帰宅すると出かけることが増えていきました。 毎晩妻が出かける先は…?妻が連日出かけていた先は、妻の兄夫婦の家。母親の再婚相手の連れ子なので血は繋がっていませんが、一緒に育ってきたからとても仲が良い様子。義姉からも「今日もうちに来てるよ」と連絡をもらっていたので、私は安心していました。 そんなある日、妻から「聞いて! 私、妊娠したの!」と報告が。驚きつつも、父親になる喜びで、以前よりも一層家事を積極的に行うようになりました。その後、妻は元気な男の子を出産しました。 息子を預けて連日出かけている妻私の両親・義両親も大喜びしてくれ、家族3人で幸せな日々が始まると思っていました。しかし、妻は孫を義母に預けて連日どこかに出かけていると、義母から連絡がありました。 妻を問い詰めてみると、「私はいろいろ大変なの!」と不機嫌になるばかり。その日から妻はますます私につらく当たりましたが、産後なので精神的に不安定なのだろうと耐えていました。 そんなある日、妻が「友だちと旅行に行きたい」と言ってきました。相変わらずイライラしている日が続いている様子だったので、私は仕事を休んで育児を引き受けることに。 私の子ではない!?妻の旅行中、息子の体調が悪くなったため母が勤める小児科で診てもらいました。念のために血液検査をしてもらったのですが、その結果を聞いて衝撃……。私はO型、妻はA型なのに、息子はAB型だったのです。つまり、私の子ではなかったということ(※1)。 小さい頃の赤ちゃんの血液型は変わりやすいとは知らなかったので、妻にどういうことか聞くと、最初はしらばっくれていましたが、連絡していた義兄夫婦が到着した途端、顔面蒼白に。なんと血がつながっていない義兄と、結婚前から不倫関係にあったとのこと。 義姉も義兄の不倫に気づき、家に連れてきてくれたのでした。妻と義兄は謝ってくれましたが、私は許すことができませんでした。 新たな人生へ結果として、私たち夫婦と義兄夫婦は双方離婚することになりました。私が息子として育てていた赤ちゃんは、妻の両親が引き取って育てることになりました。2人は慰謝料の支払いで作った借金を返済するため、大変な生活を強いられていると聞きました。 わが子だと思っていた子は、妻の不貞の子だったという真実を知ったとき、絶望とショックでとても落ち込みましたが、離婚と引越しを経て、私は新たな独身生活を楽しんでいます。とても大変な数年を経験し、束縛から解放され、今はとても幸せな日々を過ごしています。 (※1)赤ちゃんの血液型は、生まれてすぐの検査では正確でないことがあります。血液型を調べるには、オモテ検査とウラ検査があり、生まれたときはオモテ検査のみおこない、その時点での血液型を知ることはできます。ですが、実際には異なる血液型の可能性もあり、後からおこなう検査で、稀に当初診断された血液型とは違うことがあります。著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2023年11月28日私たちは結婚して5年間、不妊治療をしてきました。そして待望の子どもを授かり、義両親に報告しに行ったときのこと。信じられない言葉を投げかけられました。 不妊治療の末に妊娠。喜んで報告すると…私たち夫婦は結婚して5年間、不妊治療をしてきました。周りには話していませんでしたが、「子どもはまだなの?」というようなことを言われたことがなく、平穏に過ごしていました。 そして待望の子どもを授かり、サプライズで家族に妊娠を発表したときのこと。主人が義両親に「子どもができました!」と言った瞬間、義母が夫に向かって「ほんとにあんたの子なの?試験管の取り違えとかないの?」と言ったのです。 「おめでとう」の言葉もなく愕然として……。これ以降、距離を取るようになったのは言うまでもありません。 ◇ ◇ ◇ 親しき仲にも礼儀あり、決して言ってはいけない言葉ってありますよね。思ったことを口にしたのかもしれませんが、家族であっても相手のことを考えて発言することが大切。これでは家族の縁が切れてしまっても仕方がないですね……。 作画/赤身まぐろ著者:みやたりかこ7歳になる息子のママ。関西出身の関東在住で、趣味は料理と裁縫。
2023年11月19日わが家には、小学生の娘と幼稚園児の息子がいます。もともとは子どもは2人欲しい、と思っていたのですが、子育てしていくうちに子どもたちのかわいさからいつしか、子どもは3人いてもいいなあと思うようになりました。けれど、結果的にわが家は子どもは2人、ということになったのです……。そのいきさつをお話しします。ずっと、子どもは2人が良いと思っていた私は3人きょうだいの末っ子です。実家は家族5人で住むには少し手狭だったので、19歳で引っ越しをするまでずっと、母と同じ部屋で寝ていました。自分の部屋がないことがずっと不満でした。 自分の周りにはたまたま2人きょうだいの子が多かったこと、また母はいつも忙しそうに「3人は大変」と言っていた記憶があったので、自分は将来は子どもは2人が良いな……と漠然と思っていました。一方、夫はお姉さんと2人姉弟。子どもは2人ぐらいがちょうど良い、と思っていたようです。 3人目が欲しいと思ったきっかけ私が住んでいる地域は比較的専業主婦のお母さんが多いこともあり、お子さんが多い家庭も多いようです。娘が通った幼稚園にも、お子さんが3人、4人いるお母さんたちが多く、みなさんパワフルなので、はじめは驚きました。 けれど、そんなお母さんたちがせわしないながらも幼稚園の委員をこなしていたり、お子さんたちそれぞれに習い事をさせていたり、毎日充実して楽しそうにキラキラと輝いて見えたのです。そんなお母さんたちのなかにいるうちに、憧れに似た気持ちを抱き、いつしか自分も3人目が欲しい、と思うようになりました。 2人目を不妊治療で授かったわが家3人目が欲しいと思うようになった理由はもう1つあります。わが家は2人目不妊で、息子は不妊治療の末授かりました。息子がおなかにいたとき、息子は双子でした。ですがバニシングツインで1人消えてしまったのです。 そのことがわかったときは本当にショックで悲しかったですが、それと同時に、お空に帰ってしまったその子をいつか絶対呼び戻したい! と強く思ったのです。 3人目が欲しいな、と言った私に夫は夫は仕事が多忙なので、息子が生まれる前から私はワンオペ育児でした。1人のときはなんとかなっていたのですが、子どもが2人になると余裕がなく、明らかに家の中は荒れ気味でした。でも、今はそれで仕方ない、と思っていたのです。そんな中、3人目を考えているということを夫に軽く伝えてみました。すると夫は目を丸くして、「3人目〜?」と驚いたような反応で、その反応にしばらく悩みましたが、やっぱり欲しい! と思った私は、今度は真剣に「3人目が欲しい」ということを伝えたのです。 すると夫はこう言いました。「どの口が言ってんの?」と。普段キツいことを言う夫ではないので、余計この言葉はグサッと刺さりました。それと同時に、それなら少し助けてくれてもいいのに……私たちの子どもなのに⋯⋯と悲しくなり、夫のことが他人に見えてしまいました。そしてそれ以上、3人目の話はできなくなってしまったのです。 幼稚園に入園したやんちゃな息子が、お友だちの弟や妹にやさしくしてあげているのを見たり、3人目を妊娠した友人の話を聞いたりすると、今でも3人目が欲しかったな、と思うことがあります。けれど、子どもを2人授かれたことも当たり前のことではありません。そのことに感謝をして、今目の前にいるかわいい2人の子どもたちに、しっかり目を向けていきたいと思います。 監修/助産師 松田玲子著者:坂井香子おだやかな娘とわんぱくな息子の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年11月12日不妊治療に通い、35歳で妊娠! 私は初産が高齢出産だったので、産前産後に不安や悩みがありました。産前は気持ちの面での不安が大きかったのですが、体調は順調。しかし産後は体力の低下を実感したり、出産にともなう体の痛みに苦しんだり、悩むことが多かったです。親友の助言もあり、不妊治療へ通うことに34歳と遅めの結婚だった私。新婚のうちは「まだまだ子どもはいいかな」と考えていましたが、同じ年の親友からの助言もあり、新婚旅行から帰ってきて妊活を意識するように。親友が不妊治療に通って2年後に妊娠した話を聞いて、私も不妊治療専門の病院へ検査に行ってみました。 検査してみると、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と診断されたので、早めに検査してよかったです。検査後すぐに不妊治療を開始しながら妊活をスタートしました。 高齢出産、出生前診断を迷った結果…不妊治療は仕事と通院の両立が大変で、ラクではありませんでした。それでも不妊治療を開始して8カ月後に妊娠判定が! 妊娠時35歳で、高齢出産ということもあってなのか出生前診断についての説明を受けました。高齢出産になる私は受けたほうがいいか迷うように……。 夫婦で何度も話し合い、どんな結果が出ても産みたいと思ったので出生前診断は受けないと決意。また、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病について、病院で気をつけるよう言われました。私はつわりで脂っぽい物は食べられず、甘い物なら食べられる状態。しかし、食べ過ぎに注意し、味付けや栄養バランスを考え過ごしていました。 私の場合、産前よりも産後がつらかった赤ちゃんが生まれてくるまで不安はあったものの妊娠期間は健康に過ごせていたので、私は産んだあとも順調に過ごせると思っていました。私の場合、帝王切開での出産にはなりましたが、無事元気な女の子を出産! しかし、産後は産前と違い、思ったように動けませんでした。 慣れない赤ちゃんのお世話に加え、脚の付け根やおしりに神経痛が襲い掛かりました。すがる思いで整骨院の産後骨盤矯正に通い、痛みは徐々に消えていくように。産後半年を過ぎると赤ちゃんのお世話のコツも少しずつつかめ、体力も戻ってきて、産後1年で産前のように動けるようになりました。 結婚が遅かったので仕方ないのですが、初産が高齢出産ということで不安が大きかったです。私の場合は、産前よりも産後の体力の低下や足腰・おしりの痛みがつらかったです。同じ年でも元気なママさんもいるので、日頃から運動して体力をつけておくのは大切だと改めて実感しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。※人工妊娠中絶は、母体保護法により定められた適応条件を満たしている場合に限り、施行されます。 監修/助産師 松田玲子著者:桜井りこ2児の姉妹ママ。不妊治療から流産を経験し妊娠。美容系会社勤務、現在は育児休暇中。整理収納・株、投資信託が趣味。美容・コスメ系と合わせ、自身の体験をもとに、妊娠・子育てに関するライターとしても活動中。
2023年11月06日結婚当初から、私たち夫婦は2人以上子どもが欲しいねと話していました。夫婦共に子どもが好きでしたし、夫は2人きょうだい、私は3人きょうだいだったため、きょうだいがいる家庭が当たり前だと思っていたのです。そんな私たち夫婦の共通認識に変化が起きたきっかけは、1人目の妊活でした。1人目の妊活夫は既婚の友人が多く、私との結婚前から友人の妊活話を聞くことがあったようです。そのなかで、友人が奥さんから「今日排卵日だからよろしくね」と言われてセックスするというエピソードを、「俺はそんなふうにプレッシャーをかけられるのは絶対に嫌だ」と話していました。 そんな夫の気持ちを尊重して約1年間は基礎体温と排卵検査薬から排卵日を予想し、排卵日前後にそれとなく私から誘っていました。 人生で一番つらい日々妊活を始めて最初の半年は特にストレスもなく過ごすことができていましたが、次第に夫は誘う私の手を眠いと言って払い除けるようになっていきました。そんな日もあるかと最初は気にしなかったものの、「勘弁してよ」「何? そんなにしたいの?」「んー(寝たフリ)」などと拒まれることが増え、次第に私は夫を誘うことが怖くなっていきました。 しかし夫との子どもが欲しかった私は何度も誘い、何度も拒否され……。女性としての自信を失い、愛されていないのでは? と思い悩む日々を送っていました。 子どもが欲しいと語る夫への提案拒まれる悲しさを夫に話すとその月は応じてくれましたが、私が言ったから仕方なくしているんじゃないかと思い、悲しみが消えることはありませんでした。それでも共通の友人に子どもが欲しいと語る夫。そんな夫に私が提案したのは不妊治療でした。 最初は反対していた夫でしたが、検査の結果私に問題はなく、夫が乏精子症と診断されたことから不妊治療へ協力的に。結局タイミング法や人工授精では授かることができず、体外受精で第一子を授かることができましたが、あんなにつらい思いをするのであれば、もう子どもは1人でいいと考えるようになりました。 妊娠、出産、そして2人目妊活へ夫は妊娠中も産後も私の体を気づかってくれ、穏やかに過ごすことができました。そして育児に積極的に参加する夫の姿を見るうちに、もう1人子どもが欲しいと思うように。しかし、妊活のつらい記憶からなかなか踏み出せずにいました。 そんなときに見つけたのが、生理日から排卵日を予測してくれる携帯のアプリです。夫にもアプリをダウンロードしてもらうことで、私が生理日を入力すると妊娠しやすい時期を夫に共有できるようになりました。そして、私からは誘わずに夫のタイミングで誘ってもらうことで2人目妊活に踏み出すことができたのです。 夫に拒まれ続けたつらい記憶から2人目妊活に踏み出せずにいましたが、アプリのおかげで数年ぶりに夫から誘われ、2人目妊活を始めることができました。夫も自分の態度のせいで私につらい思いをさせてしまった罪悪感から、2人目妊活を言い出せなかったそうです。授かることができるかはわかりませんが、ストレスを溜めず、ゆったりとした気持ちで過ごしていきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:小谷 かずえ不妊治療を経て出産。現在3歳女児の母で元ウエディングプランナー。転勤族で九州在住し、ウエディング関係の記事や妊活に関する記事を執筆中。
2023年11月02日兄と2人きょうだいの私は、小さい頃から母に差別を受けていました。そんな私もついに結婚することになりましたが、結婚式当日、おかしなことが起きました。そしてその黒幕はやはり……。兄と2人きょうだいの私。兄は奥さんと、母との3人で同居生活を送っています。そして、実家を出て暮らしていた私も結婚することになりましたが――? 欠席のはずの兄夫婦が…「なんで俺たちの席だけないんだよ!」「お前はせっかく祝いに来た兄夫婦になんて失礼な態度をとるんだ!」「え、欠席って聞いたけど…」「は?」 結婚式の直前、兄から来た連絡に私はびっくりしました。詳しく事情を聞くと、「招待状をもらっていない」「親戚のおばさんから偶然今日の結婚式のことを聞いた」とのこと。 しかし、私は実家に帰った際に、確かに兄夫婦への招待状を母に渡していたのです。そして、母から「兄は結婚式の日は出張が入っている」「兄嫁は妊活がうまくいかず病んでおり、結婚式に参加できる状態じゃない」と欠席の連絡をもらっていました。 行き違いを知り、おそらく原因は母にあるとにらむ兄。兄から謝罪を受け、私は急いで兄夫婦の席を用意しました。 黒幕はやはり…結婚式終了後――。私は、勝手に兄夫婦の欠席を決めた母を問い詰めました。しかし、母はあくまでも気遣いだと一点張り。 結婚後、不妊治療が必要なことが判明した兄と兄嫁。結婚式を諦め、結婚式用の貯金を治療に充てていました。母は兄より先に、私が結婚式を挙げることに納得がいかず、独断で兄夫婦の欠席を伝えてきたのでした。 昔から兄ばかりを溺愛していた母。兄の誕生日には特注のホールケーキを注文するのに、私の誕生日にはコンビニのケーキが1つだけ。きょうだいの扱いの差に耐え忍んできた私も、「わがまま自己中娘」「娘にお金をかけるなんて無駄」と言われ、さすがにカチンときてしまいました。 きょうだい差別をした母の末路私もついに堪忍袋の緒が切れ、母に絶縁を突き付けました。しかし、母は「息子夫妻さえいればいいの」「邪魔な娘と絶縁できて、私もすごくうれしいわ」と意に介さない様子。ただ、母が余裕でいられるのもこのときまででした。 その会話に「悪いけど俺たちも絶縁するよ」「母さんとはもう暮らせないや」と割って入った兄。兄は「俺も嫁も、妹夫婦の結婚式に出席して、ちゃんとお祝いしたかった」「招待状が届かなかったのも、結婚式に俺たちの席だけないのも悲しくて悔しかった」と吐露するのでした。 さらに、母の身勝手な気遣いは、兄嫁にも及んでいた模様。早く孫を見せてくれと、いろんな神社のお守りや変なサプリを押し付け、ご近所中に兄嫁の不妊治療を言いふらす始末。見知らぬ土地での同居によるストレスにくわえ、自分の不妊治療の状況が近所に筒抜けになっていた兄嫁は、ひどく傷ついていたのです。 私の結婚式に勝手に欠席の連絡をしたことで、母を見限った兄は、同居解消を決断したのでした。 1カ月後――。 どこからか私の妊娠を知った母は、絶縁宣言もすっかり忘れ、「同居を許してあげるからうちで赤ちゃんを産んで、私に孫の世話をさせなさい」と言い出します。お気に入りの兄がいなくなったからといって、自分にすり寄ってきた母に嫌悪感すら覚え、再度絶縁することを告げました。 その後――。 母からの連絡を完全にブロックした私と兄。母は近所の人たちからも「もう子どもたちとの溝は埋まらないから諦めろ」と説得されているようですが、「なんとかしてよ!」と逆ギレし、どんどん孤立していました。 一方、姑のプレッシャーから解放された兄嫁はその後、妊娠。私と兄嫁は仲良く妊婦検診に出かけています。 今は母と絶縁してスッキリしましたが、正直言うと、産まれた順番や性別にかかわらず、親からの愛情は等しく注いでもらいたかったなと思います。私も兄嫁も無事に出産しました。今後は家族で幸せに暮らしていきます。 人気マンガをまとめて読む▶著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2023年10月27日私は結婚して2年のパート主婦。同居する義母から、孫が見たいと急かされています。私自身もそろそろ子どもが欲しいと思っているのですが……。結婚して2年。子どもはほしいと思っているのですが、なかなか妊娠には至らずーー。同居の義母からも孫が見たいと急かされており、夫にも辛い状況を相談しているのですが、「仲良くしてほしい」と言うだけでかばってくれることはありません。 義母と仲良くするなんて無理!夫と結婚して2年。そろそろ子どもがほしいと思っています。同居する義母からも孫を急かされており、私だけの問題ではないのに愚痴を言ってきます。正直、同居は限界だと感じて夫に相談してみたのですが、私をかばうどころか「仲良くしてほしい」と面倒くさそうに言うだけ。義母から毎日子どものことを言われるようになり、私は前から考えていた不妊治療について、一緒に検査を受けてほしいと夫に話しました。すると夫は、「自分は健康に問題がないから大丈夫。検査なら1人で行ってきて」と言い、協力してくれる様子もなくーー。挙句の果てに私がそうやって妊娠妊娠とうるさいから、子どもができないんだと言ってきたのです。 突然の離婚宣言それは突然の出来事でした。ある日、いつものようにパートから帰ってきたら、義母から離婚届を渡され、家を追い出されたのです。どういうことなのか理解できず、すぐに夫に連絡をしたところ……。 「ああ、うん。出て行って」当たり前のようにそう言われてしまいました。そして、そのまま告げられた衝撃の事実。それは、夫の彼女が妊娠したということ。もちろん、私は寝耳に水。不倫にも気づいていませんでした。孫の顔を見たがっていた義母は、不倫相手の妊娠を歓迎していて、すぐに別れるなら慰謝料も支払うと言っているそう。ちょうど私も夫との関係を見直そうと思っていたところだったので、慰謝料をもらって離婚することにしました。 不妊の原因はどっち?離婚から3年。見知らぬ番号から電話があり出てみると、元夫でした。もう私の中で存在自体を消していた相手でしたが、相変わらず馴れ馴れしく私を見下すような口ぶりに、嫌な記憶が蘇ります。一体いまさら何の用事があるのかと思ったら、夫は急にまだ子どもを育てたいかと聞いてきました。その言葉の意味が理解できずに戸惑いつつ、育てたいと素直に答えると、夫がこう続けます。 「嫁が子どもを置いて出ていっちゃってさ」「再婚してやるよ、お前も子育てしたいだろ?」 あたかも、私にとってありがたい話のように言ってきたのですが、それはまったくの見当違い。 「自分の子がいるから結構です」 と、ハッキリとお断りしました。実は私、半年前に再婚をし、今は妊娠3ヶ月の妊婦です。だから、元夫の力を借りなくても、子育てを十分楽しめます。しかし、夫はその話を信用できないようで、この期に及んで私を不妊だと決めつける発言をしてきました。 私は病院で検査をして問題がなかったことを伝えると、元夫は自分が不妊の原因なら、今育てているのが我が子ではないのかもしれない……と気付いたらしく、明らかに動揺し始めたのです。もちろん私は、その可能性もあると思っていました。でも、まぁそれも元夫の選んだ人生なので、何も言うつもりはありません。元夫の現状なんて興味がないのに、その後も聞いてもないことを話してきました。 再婚してから夫は…再婚後、元義母は嫁からいびられるようになって、今は同居を解消して老人ホームで生活していること、嫁は浪費家で家事もせず、育児も丸投げされていること……。そして、私と暮らしていたときは幸せだった、やり直したいとすがりついてきたのです。当然、その申し出は即却下。私は再婚して以前とは比べものにならないほど幸せに暮らしています。元夫と離婚したおかげでこの生活が手に入ったと思うと、そこだけは元夫に感謝しています。 その後ーー。元夫は妻に子どものことを問いただすと、悪びれる様子もなく離婚届を渡してきて、子どもを連れて実家に帰っていったようです。すべてを失った元夫からは、何度も復縁の連絡がくるようになったので、メールアドレスは削除してSNSもブロックしました。もうこれで連絡がくることもないでしょう。今は、あと数カ月後に迫った出産予定日を楽しみに待つ日々です。目の前の幸せを大切にしながら、これからも周りの人に感謝して過ごそうと思っています。 ◇ ◇ ◇ 不妊の原因は自分でないと思い込み、姑から嫌がらせを受けている妻を助けようともしなかった元夫。何事も自分優先で突っ走った結果、ひとりになってしまいました……。夫婦ともに幸せな生活を送るため、思いやりや気遣いを大切にして過ごしたいですね。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2023年10月25日めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
チッチママ&塩対応旦那さんの胸キュン子育て
やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜