不安しかない⁉衝動性が強く多動のある息子の3歳児健診現在 8歳の息子は4歳でASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)と診断を受けました。3歳児健診に行くことになった時、まっさきに(これは大変だ……)と不安になりました。息子は、目の前に興味があるものを見つけると一目散に飛び出してしまう衝動的なタイプです。「危ない!」と言っても反応せず、目をキラキラさせて目標物に突進!さらに運動のぎこちなさもあるので、よろけては転び、たんこぶを作ったり血だらけになることもよくありました。私はいつもダッシュで追いかけ、私の靴が脱げても靴下のままで追いかけたこともありました。Upload By ユーザー体験談3歳児健診には人が大勢いるでしょうし、その中で長時間多動の息子が待つことはできるのか……。そして尿検査、まだ息子はオムツをしていたので、出せる気がしませんでした。そこで私はいろいろと作戦を練ったのです。多動対策は会場の入り時間で解決!まず、健診へは終了30分前に行くことにしました。なるべく人が少ない時間のほうがいいと考えたからです。当日、30分前でも人はたくさんいましたが、それでも健診が終わってぞくぞくと帰って行く人が多く、狙い通り!Upload By ユーザー体験談最初は人の多さに圧倒され泣いてしまった息子でしたが、20分くらいたつと次第に泣き止み、周りを観察して絵本がある棚へ突進していきました。検査により実施する部屋が別れていたのですが、部屋に移動する度に絵本がある棚に突進する息子。ですが、人が減っていった会場では、息子が自由に動き回ってもぶつかったり迷惑をかけることは少なく、検査や診察もスムーズに移行できました。難関だった尿検査はグッズで解決当時息子はまだオムツが取れていなかったため、健診のお知らせが届いてからすぐに尿検査のことを心配し調べ始めました。保健所からは「オムツを搾った尿を提出するのはダメなんです」と言われたこと、しばらく座らせていてもおしっこを取れた試しがなかったので、以前小児科で見たことがあった「採尿バック」を使うことにしました。通販で購入し、健診の数日前の夜のオムツチェックの時に採尿バッグを当てて、朝までつけたままにし、翌朝チェックするという練習をしました。息子には、「今度の『もしもし』(3歳児健診のこと)で、おしっこを『どーぞ』するから、袋をぺったんして寝るよ」と声をかけをしました。息子には感覚過敏があり、濡れることにとても敏感でした。ですので、採尿バックを貼ること、バックに尿が溜まることで、不快な思いをしないか気になりましたが、漏れることもなかったからか問題なく取れました。健診前夜に再度採尿バックを貼り、健診の日の朝には無事に採尿バック内に尿が取れていたので、「すごいね!取れたね!かっこいいね!」と、オーバー気味に褒めました。尿を検査容器に移し持って行くと、「よく取れましたね!」と保健所の方に褒められ、ホッとしました。Upload By ユーザー体験談狙い通り!工夫で3歳児健診を乗り越えました会場入りも遅めの時間を狙ってよかったと思いました。健診中は私も必死でフォローしました。息子は数字が好きなので「次は何番のお部屋だよ!」と言ったり、「お口あーん!で、もしもしだよー。わぁ!上手にお口あーんできたね!」などその都度都度楽しそうに声をかけました。毎回、健診や病院はぐったり疲れるのですが、このときも全身は緊張でガチガチ、くたくたになって帰った翌日は、全身筋肉痛……。でもトラブルなく終えることができてよかったです。Upload By ユーザー体験談8歳の今は、「危ない!」という声かけにも反応し、自分でも『これをしたら危ない』ということに気づき始めた息子。まだまだ目は離せませんが、確実に息子のペースで成長しています。ゆっくりでいいから、このまま成長していってほしいなと思っています。イラスト/海乃けだまエピソード参考/七転八起(監修:鈴木先生より)健診はお子さんの今の状態を確認する場です。そのままの姿を見せることでその子なりのアドバイスをもらうことができます。みんなじっとしているような健診はありません。3歳なら多少うろうろしてもいいのです。ただ、その程度が問題になります。多動性のあるお子さんはASDやADHDと診断される場合が多いですが、ADHDは6歳から治療できる時代になりました。環境調整してもお困りの場合は、薬物治療という選択肢もあります。採尿バックの方法は病院でもよく行われていますが、解剖学上、男児より女児の方が難しい傾向があります。1回で採尿しようとはせずに、採尿できるまで根気強く何回もトライする必要があります。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年04月20日私の復職に伴い、1歳半で保育園に入園した娘。なかなか保育園での生活に慣れることができずに泣いてばかりの毎日で、親としてもとても不安でした。そんな娘が毎日保育園に通うなかで、少しずつ保育園に慣れていき、笑顔で過ごせるようになったエピソードです。※コロナ禍前の体験談です 登園するときから顔がこわばる娘慣らし保育初日で娘がまさかの胃腸炎になってしまい、ほとんど慣らし保育をせずに保育園生活がスタートしました。朝の送りは夫だったのですが、毎朝自転車で送る際、保育園が近づくにつれて娘はだんだんと喋らなくなり、顔がこわばっていったと言っていました。 そして保育園に到着して、バイバイするときには、「おっとー!」(娘は夫のことをこう呼んでいました)と叫び、大号泣していたそうです。毎朝こんな感じだったので、娘にこんなつらい思いをさせてまで保育園に通わせるべきなのか、悩んだこともありました。 不安が解消された先生からの言葉登園時の号泣は1カ月ほど続きました。私が迎えに行ったときも、私の顔を見るなり泣いてしまう娘。毎日泣いていて、「いつまで泣いて登園するのだろう、いつになったら保育園生活に慣れてくれるのだろう」と、とても心配でした。 しかしある日のお迎えのとき、担任の先生に、「今日はニヤニヤしながら、おしりふきのティッシュを全部出していましたよ!」と教えてもらいました。まだまだ保育園に慣れていないと思っていたので、そんないたずらまでできるほど、娘が保育園生活に慣れて楽しんでいるのだと驚きました。 ついに泣かずに登園できたその出来事から数日後、ついに登園時に泣かずにバイバイできたと、夫から教えてもらいました。それから私のお迎えのときにも泣かなくなり、ニコニコして遊んでいる姿を多く見かけるようになったのです。あんなに毎日泣いてばかりだったのがうそのようで、楽しそうに通っている娘を見て、とてもうれしくなりました。 気づけばお友だちの名前やマークも覚えていて、保育園での生活を楽しんでくれているのかなと思うと、ずっと泣いてばかりだった娘を抱っこしてお世話をしてくれた先生方には、感謝の気持ちでいっぱいです。 泣いてばかりだった娘を見て、こんなに小さいうちから保育園に預けてしまったことがいけなかったのかな、と自問自答する日々でした。しかし娘が笑顔で通えるようになり、私もとてもうれしかったです。幼いわが子を預けて仕事をすることが正しい選択だったのかは未だにわかりませんが、親から離れている時間、少しでも楽しく笑って過ごしてくれていたらいいなと願うばかりです。 作画/山口がたこ著者:北川なつみ5歳、3歳、1歳の3姉妹の子育て真っ最中のママ。保育士として約10年認可保育園に勤務し、現在は育休中。子どもたちと毎日たくさん笑って過ごしたいと、日々子育てに奮闘中。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年04月19日亮太さんは妻の麻耶さん、4歳の息子・和馬君の3人家族。麻耶さんに対して不満があった亮太さんが、会社で寝泊まりするようになった理由とは……。嫌がらせのような麻耶さんの態度に苛立ちを募らせている亮太さん。しばらくの間仕事が忙しくなるため、帰宅が遅くなる予定ですが、そのことを麻耶さんに伝えると、麻耶さんは疑った様子で亮太さんに詰め寄るのでした。 自分の思い通りにならない亮太さんに、イライラが止まらない麻耶さん……。 どっちがモラハラだよ…! 本当に仕事で帰宅が遅くなるのか疑っている麻耶さん。和馬君のために、と今まで言い返したいのを堪えていた亮太さんですが、麻耶さんの安月給という言葉に我慢の糸が切れてしまいます。 亮太さんの言葉に麻耶さんも激高し、そのまま喧嘩はヒートアップしてしまいます。その後も激しい言い合いが続き、収拾がつかなくなりますが、和馬君の不安そうな声が亮太さんをハッとさせます。 大丈夫、と和馬君を安心させようとした亮太さんを遮り、「パパがいじめてくる」と泣きつく麻耶さん。そんな麻耶さんの様子に怒りと絶望を感じる亮太さんなのでした。 ついに和馬君の前にも関わらず喧嘩をしてしまった2人は、理性を失って相手をまくし立てます。あまりにも自己中心的な麻耶さんの言葉に、言い返したくなる亮太さんの気持ちもわかりますが、言っていいことと悪いことはありますよね。 さらには、子どもの気持ちを利用して亮太さんに嫌がらせをする麻耶さんの態度には、怒りを感じてしまう方も多いはず。 夫婦間の問題には子どもを巻き込まず、冷静な言葉で相手に気持ちを伝えたいものです。 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター くろねこ
2024年04月11日以前から皮膚疾患があり、定期的に皮膚科に通院していた私。次女が生後6カ月のころ、新型コロナが流行し、私は赤ちゃんを連れての通院に不安を覚えるように。2カ月前に私が病院に行ったときには、感染が不安な人は、症状が変わらない場合、薬の処方のみで待ち時間を短縮できると受付の人に言われました。しかし今回、改めて電話で問い合わせをした際の受付の人の言葉に、私は困惑してしまったのです。受付の人から無理難題な指示…電話で病院に問い合わせをすると、受付の人は、「その対応はできません。赤ちゃん連れで不安ならば、赤ちゃんを車で待たせるか、もしくは赤ちゃんにマスクをさせればいいのではないでしょうか?」 と言いました。 赤ちゃんをひとり車内で待たせることは事故が多く危険なため、それはできないと思いました。また、当時2歳未満の乳幼児にはマスクの着用は推奨されていなかったのです。そのため、赤ちゃんの月齢を伝えたにもかかわらず、このように言われたことに納得できず、私は戸惑ってしまいました。 そして私がそういったことはしたくないと伝えると、受付の人に「子連れだからといって特別扱いされると思わないでほしい」と言われてしまったのです。そんなつもりはありませんでしたが、自分がわがままを言っているかのように思えて、悲しい気持ちに。 最後に、以前できていた待ち時間短縮がなぜできなくなったのか聞くと、新型コロナの感染者が以前よりも減少してきたからという理由でした。それを聞いて私は、最初からそう説明してもらえればすぐに納得できたのにと思ったのでした。 老若男女が利用する病院なので、受付の人にはもう少し患者に寄り添った対応をしてほしかったと私は思いました。その後、私は予約ができる病院に変えて、治療を続けています。今回のことで、赤ちゃん連れで通いやすい病院を選ぶことは大切だと実感したのでした。 ※日本小児科医会は「2歳未満の子どもはマスクの着用は不要、むしろ危険である」という見解を公表しています。乳児の呼吸器の空気の通り道は狭いため、マスクは呼吸をしにくくさせ呼吸や心臓への負担になること、窒息のリスク・熱中症のリスクが高まること、体調異変への気づきが遅れる可能性があることから、2歳未満の子どもにマスクを使用しないようにしましょう。 ※車内に子どもだけを残し、その場を離れることは、たとえ短時間であっても非常に危険なため、絶対にやめましょう。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/ななぎ著者:水沢 雫監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年04月04日パパの転勤で生後2カ月の娘を連れて知らない土地へ引っ越したずんさん一家。田舎暮らしに不安でいっぱいだったずんさんが出会ったのが、夫の上司の奥さん・かやこさんでした。アポなしで訪問する上、長時間居座り続けるかやこさん。さらにかやこさんの息子・けーくんは、寝ているずんさんの娘・さーちゃんを起こした挙句、洗っていない手を吸わせ、チューまでする始末。田舎暮らし以上に不安でいっぱいです。さらに困った問題がもう1つ。夕食どきになると、かやこさんの夫が電話をかけてくるようになりました。 食事やさーちゃんのお世話そっちのけで上司と長電話をするパパに、痺れを切らしたずんさんが叱責するとパパは逆ギレ! 喧嘩になってしまいました。ずんさんは席を外し、泣いているさーちゃんの元に向かいます。ごめんねついでに… パパはずんさんに謝ったものの、週末のお出かけに上司家族も同行することになったと言われ、ずんさんは大ショック! 行き先は上司夫婦の希望に合わせ、車を出すのもずんさん夫婦です。まるで上司夫妻の接待かのよう……。楽しみにしていた週末のお出かけが、苦行に変わってしまったのでした。 気の合わないママ友とのお出かけは、気を使ってしまいリフレッシュになりませんね。その上、子どもがミルクをあげたいからといって哺乳瓶を使う練習をするように言われては、出かける気がなくなります。上司である以上断りにくいとは思いますが、パパから断ってほしいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター ずん
2024年03月28日パパの転勤で生後2カ月の娘を連れて知らない土地へ引っ越したずんさん一家。田舎暮らしに不安でいっぱいだったずんさんが出会ったのが、夫の上司の奥さん・かやこさんでした。アポなしで訪問する上、長時間居座り続けるかやこさん。「都合が悪い」とやんわり伝えても家に上がり込んでくるのです。家にやってきたかやこさんの息子・けーくんは、寝ているさーちゃんを勝手に起こした挙句、洗っていない手を吸わせ、チューまでするという暴挙を見せます。そんなかやこさんとの付き合いは、田舎暮らし以上に不安でいっぱいです。アポなし親子に加え、新たな問題が… かやこさんの訪問に悩まされていたずんさん。夜の家族団らんでは、かやこさんの夫である上司の行動に苛立ちを覚えていました。 痺れを切らしたずんさんが叱責しても、パパは上司の味方。ずんさん夫婦は喧嘩になってしまったのでした。 唯一の育児だったお風呂をパスされてしまったら、ずんさんがゆっくりできる時間がありません。上司との関係を良好にしていたいというパパの気持ちも理解できますが、家族との時間にも、しっかり向き合ってほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ずん
2024年03月27日不登校になったASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)の小2息子Upload By ユーザー体験談Upload By ユーザー体験談8歳の息子は3歳でASD(自閉スペクトラム症)、DCD(発達性協調運動症)と診断を受けています。小学校2年生の春から登校渋りが始まり、だんだん登校できる日が減って3学期にはほぼ不登校状態になりました。ごくまれに頑張って登校をしてみても、すぐに具合が悪くなり、保健室で寝ている息子をお迎えに来るようにという要請の電話が学校からかかってきます。DCD(発達性協調運動症)の書籍を読み「僕も体育の時間は地獄なんだ」と話し、学校でお腹が痛くなったことがトラウマになり「また同じことがおきたらどうしよう」と布団からでてこなくなることもありました。母子登校や特別支援学級への転籍を勧めても「母子登校は恥ずかしい」「今のクラス(通常学級)のままがいい」と断固拒否……。息子は感覚過敏などは大きいと思いますが自閉傾向は比較的少なく、知的障害(知的発達症)ではないので、福祉にもつながりにくく、将来は自分で稼いで生きていかねばならないと思っています。無理に登校させることは避けさせたほうが良いと書籍やテレビ、発達ナビのコラムでも読んで頭では理解はしています。でも本当にそれが息子のためになっているのか確信がもてません。甘やかしているのではと、不安になります……。行き渋り、不登校の不安に専門家が回答!Q:つらい気持ちは分かるから無理はさせたくない、でも平日の昼間から自宅でしょんぼり過ごしている息子を見ると不安に……親にできることはある?A:行き渋りや不登校というのは、お子さんと学校との関係性の中で生じているとも言えます。なので、家庭でだけ何かしたところでお子さんにとって、学校という環境はつらいままです。家庭でできること、学校に関して働きかけができることをそれぞれやっていく必要があります。まずは担任の先生と面談できるとよいでしょう。学校でのお子さんの様子をうかがいましょう。家でお子さんが語ること、家での様子を保護者から学校に伝え、両方の話をすりあわせながら、どのように学校で過ごしたらつらくなさそうかについてさまざまな案を持てると良いと思います。そのうえでお子さんと話をしましょう。例えば、お子さんが登校したいという気持ちがある場合、基本的には、できるところから、つらくない程度から参加できそうなものに参加することを目標とし、1つずつ「できたね、つらくなかったね」を積み上げていくような関わりになります。このお子さんの場合、学校でのさまざまな苦戦があり、身体症状が出たり、(お母さんが一緒がいい、でも実際には恥ずかしいから一緒じゃなくていいなど)心細くなったりしています。学校での苦戦に関して、担任の先生らと相談しながら環境調整や合理的配慮ができるとよいでしょう。お子さんが学校は(現時点で)しばらく行かなくていい、もう行きたくないという場合には、学校との関わり方(担任の先生とどのくらいの頻度で保護者もしくは本人が会うか、お便りや配布物などの扱いをどうするかなど)を改めて担任の先生などと検討します。また、日中の過ごせる場所として地域の教育支援センターやフリースクールなどを検討するのもよいでしょう。そうはいっても、実際に家でしょんぼりしているお子さんにずっと対応していると保護者の方の気持ちも落ちてくるものですし、担任の先生らと話し合うにしても多少は緊張され疲れる面もあるでしょう。そういう保護者の不安、負担感といったところを例えばスクールカウンセラーや地域の教育相談室などで相談すると、両者の架け橋になってくださったり、保護者の気持ちの整理を手伝ってくださったりすると思います。Upload By ユーザー体験談Q:負荷をかけすぎて発達障害の二次障害などが起きてしまったらと思うと受容と甘やかしのさじ加減がつかめない。将来は自立してほしいと思っているけれど……。A:まずはお子さんの声を中心に支援を組み立てましょう。保護者や学校が良かれと思ってあれやこれやと作戦を練って対応すると、ときどきお子さん本人の意志や意向が置いてけぼりになることがあります。これまで学校生活の中でたくさん苦戦してきたがゆえに、行き渋りや不登校を呈しているという状態なのであれば、もしかしたらまずは休養を取るところから始まることもあります。「先生にもお願いして環境を調整したから、さあ学校に行きなさい!」とすぐに切り替わるものでもないのです。これまでのつらさを癒す時間も必要かもしれないと理解しつつ、しかし、一方で、失敗したり大きく傷ついたりすることなく頑張れそうな手頃な選択肢(例えば好きな授業にだけ出る、数時間だけ授業に出るなど)も用意しておき、本人の気が向いたらチャレンジできるようにしておくなど、動き出せそうなときには動き出せる道があり、休むときには休む道がある、そんな状況を作れると良いでしょう。大事なことは、「できた」「大丈夫だった」の積み重ねでしか成長はしないということです。成長は負荷をかければするというものではありません。できそうな何かがあって、取り組んでみて、実際できるから成長するのです。負荷をかけるかどうかというのは大人が考えることではなく、うまくいっていることが続いて、本人が「もっとやってみたい」と思ってはじめて、少し負荷をかけてみようかという話になります。お子さんが行き渋りや不登校の場合、将来に関しての漠然とした不安についてを相談場面などで保護者の方はよく語られます。このあたりはお子さんとの間で解消しようとしないことがまず大事です。保護者が感じる将来の不安(「このままじゃ将来生きていけないよ」など)をくれぐれもお子さんには話さないでください。自分の将来がどうなるかなんて子どもには分かりませんし、そうした言葉のインパクトは強く、まるで呪いのようにお子さんに伝わることもあります。お子さんには自分の未来は明るいと感じていて欲しいところです。だからこそ、そうした将来への不安等の話は大人の間で扱ってほしいと思います。担任の先生はお子さんの今の生活を支えてくださるパートナーですが、もう少し長期的な視点で相談ができそうな相手としてスクールカウンセラーや地域の教育相談、教育支援センター、また不登校のお子さんの親の会などでそのあたりを話題にするとよいでしょう。進路についての情報を正しく知るだけで、この先どうなっても大丈夫だなと感じることができることもあります。お一人で情報収集していると、ネット上の情報が玉石混交なため不安も増大するかもしれません。ぜひ相談機関を活用していただければと思います。Upload By ユーザー体験談(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月27日いよいよ発達相談。悩める母の救いの手となるか!?保健師さんによる発達相談……相談したいことだらけ、分からないことだらけで毎日闇の中を手探りで進んでいた私たち親子にとって、唯一の救いの手のように思えました。この子の未来を、私たちの毎日を明るく照らせるような方法を、道を教えてほしい……。わらにもすがる思い、だったんです。その時は。Upload By よいこ「この子は普通の幼稚園で大丈夫なんでしょうか?」「家でできる療育はありますか?」 相談室に通されるなり矢継ぎ早に質問した私にも問題はあったのかもしれないし、今思えば無責任に答えられない側面はあったのでしょう。Upload By よいこけれど、対応してくれた保健師さんは戸惑いながら「それはちょっと分かりませんね」「あまり分かりませんね……」を繰り返すばかり……。のれんに腕押し感というか、発達相談に来た意味とは?と思わざるを得ませんでした。発達相談に来た意味はあったの?とりあえず児童精神科の予約を取ったけれど……思うような答えを得られないまま、発達相談の時間は終わりに近づいていました。保健師さんのすすめで、とりあえずその場で児童精神科の予約を取りました。半年後の……。いや、そこまで何もできず手をこまねいているのか!?こんなに不安を煽っておいて放置とかちょっと……。と軽い苛立ちと焦りを抱えつつ、結局ほとんど何も相談できずに発達相談を終えたわけです。この時の心境は……割と絶望寄り。あら、もしかして誰に聞いてもこの解像度?私の不安や苦しみってすくい上げてもらうことはできないの?言葉を尽くして説明しても伝わらない?響かない?……発達相談への期待が大きかった分、失望も大きかったんですよね。Upload By よいこ大きな失望の中、かかってきた一本の電話。そんなこんなで一週間ほどモヤモヤした気持ちのまま過ごしていたところ、一本の電話が鳴りました。それは前回とは異なる保健師さんからの電話でした。曰く、「あーくんの様子をお聞かせいただきたいので、一度お宅に伺ってもよろしいですか?」そう、保健師さんによるお宅訪問の予定伺いだったのです。「そんなのあるんだー」と承諾はしたものの、私の本当の気持ちは、めんどくさい、嫌だなあ……でした。そもそも前回の発達相談で、保健師さんに対して期待を裏切られたと感じていたので、何か解決策が得られるとも思えず、片付けるのも手間だし……と後ろ向きになっていたからです。でもまあ仕方ない。来るものは来るのだから。と半ばヤケクソ気味で迎えた保健師訪問。まさかこの時はこれが救いの一手になるとは1ミリも想像していなかったのでした……!Upload By よいこ執筆/よいこ(監修:室伏先生より)よいこさん、発達相談にまつわるエピソードを共有いただき、ありがとうございます。親御さんとしては、発達の今後の見通しや通園に関すること、療育に通う必要があるのか、どんな療育が合うのか、ご自宅でお子さんに対してしてあげられることは何か、とっても知りたいですよね。よいこさんがされていたご質問は、発達外来でもよくご質問いただく内容です。そこで、分からないですね、お答えできません、ひとまず様子をみましょう、という返答ばかりでは不安になってしまいますよね。確かに、これらのご質問のお答えはお子さんによって異なりますので、発達外来の医師であってもお会いさせていただいたばかりでこれらの質問にお答えさせていただくことは難しいかもしれません。でも、その疑問の答えをどこで聞けるのか、今何かできることがないのか、そして今後のおおまかな方針だけでも聞くことができたら、安心できたかもしれませんよね。発達外来では、まずは親御さんのご質問内容をお伺いした上で、お子さんの評価を行い、それからご質問にお答えをさせていただくようにしています。とはいえ、この評価にはそれなりに時間がかかります。親御さんから困りごとや生活のご様子、これまでの発達のご様子をお伺いして、実際にお子さんのお話している様子や遊んでいる様子を観察し、診断、見立てをしていく必要があるからです。ですので、受診していただいた当日にはクリアな回答をお出しできずに、複数回の診察を重ねて少しずつお答えさせていただくことも多いです。保健師さんの訪問がどのようによいこさんを救ってくださったのか、よいこさんがまた別の機会に書いてくださるのを楽しみにしていますね。前の記事はこちら
2024年03月26日母子共に強迫性障害(強迫症)私は23歳の時、強迫性障害(強迫症)を発症して入院していました。現在23歳の息子も23歳、ASD(自閉スペクトラム症)、知的障害(知的発達症)のほかに強迫性障害(強迫症)があり通院中です。私が実際に行った強迫性障害(強迫症)の治療には、薬物療法だったり、認知行動療法だったり、認知行動療法の中の暴露法だったり、森田療法などがあります。私は患者の会である自助グループに参加しているのですが、良い意味でとても凄く理屈っぽい議論が交わされ、多くの学びを得ています。ます。ただ、知的障害(知的発達症)のある息子には理解しにくい内容なので一緒には連れて行っていません。不安という感情を抱えながらなすべきことをなす私はある自助グループに通うようになり、このようなことを学びました。不安があったとき、みなさんはどのように考えますか?例えば飛び込み台から飛び込まなくてはならない状況の時、A.飛び込むのを止めるB.「怖くない、怖くない」と不安をかき消す言葉をかけながら飛び込むC.「怖い」と思いながらも、行動する。飛び込こんでみる飛び込み台の例は極端ですけれども、A.飛び込むのを止めると、これ以降も飛び込むことができできなくなります。B.怖くないという感情に意識が行きすぎてしまうと、反対に「怖い」という感情が強化されてしまいます。不安をかき消そうと不安にスポットを当てれば当てるほど、不安が増大してしまうからです。C.のように自分の自然の感情に蓋をしないで、その思いを持ちつつもともかく行動してみます。すると飛び込めた事実によって自信がつきます。このことを他のケースに当てはめてみたいと思います。私は著者で講演依頼を受けることもあるのですが、依頼を受けた時、とても苦しく不安な気持ちになります。というのも、緊張しすぎてお腹が痛くなるからです。過敏性腸症候群です(身体的には病気ではないのに、腸がギュルギュルしてしまう)。これを先ほどの例に当てはめると3つの方法があります。人前でスピーチをしなくてはならない時、A.話をすることをやめて、依頼を断るB.「あがってはならない」「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせてスピーチに臨むC.不安、恐怖を抱えながらなすべきスピーチを行う人は自分の感情を自分の気合や努力で何とかできると思ってしまいますが、心臓や胃の動きを自分でコントロールできないように、自然に沸き起こる恐怖を自分の力でなくすことはできません。不安という感情はそのままにして、なすべきこと(飛び込む、スピーチをする)に意識を向け、それを行う。飛び込めた、スピーチできたという体験を通して自信になり、そのことによって不安という感情を抱えながらなすべきことをなせるようになるのです。このように考えながら、強迫性障害(強迫症)とつきあっています。定型発達の子とわが子を比べてしまう“比べる病”もコントロールできない感情。自分を責めてはいけないこの考え方は、発達障害のある子どもの育児でも参考になります。パートナーがいない時結婚式に招かれて、幸せな友人を見て素直に喜んであげられない自分を責める。妊活仲間が妊娠しても、自分の不妊治療がうまくいかないと「おめでとう」と素直に喜べない。これらも自然な感情です。「こんな風に思ってしまう私はなんて器が狭いんだろう。ダメな人間だ」と自分を責めてはならないと思うのです。同様に定型発達の子を見ては比べてしまい、「羨ましい」と思う。これも自然な感情、自分ではコントロールはできません。抑えつけてしまい「他の子をうらやむ自分はなんてダメな母親なんだ」と自分を責めないでほしいと思います。責めれば責めるほど、ますます、自分を追い込んでしまうからです。強迫性障害(強迫症)での体験を通して、自分の心から湧き上がる感情はコントロールできないことを私は学んでます。自分を責めない……まずそこを前提として、発達障害があるわが子と向き合うことが大切だと思っています。執筆/立石美津子(監修:森先生より)「自分の感情を否定しない」ということは大切ですね。人間誰しも、時にネガティブな考えが頭に浮かぶことはあります。そんな時に自分の感情に蓋をしてしまうと、後々になって感情が爆発したり、うつ病や心身症などの問題となってしまうことがあります。また、つらい状況であることが周囲からもわかりにくく、周囲から手を差し伸べることが難しくなってしまいます。不安、恐怖、嫉妬などなど……ネガティブな感情も、自分自身の心を構成する要素のひとつです。立石さんのように、ネガティブな感情も含めて受け入れて、感情とうまく付き合っていく方法を探していけるといいですね。前の記事はこちらUpload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月25日初めての出産を終えて、不安な毎日の中でママ友は頼りになる存在。しかし、そんなママ友の中で1人だけ、初めての子育てで戸惑う私に不安をあおるようなことばかり言うママ友がいました。そして、そんなママ友の言葉から私を救ってくれたのは、また別のママ友でした。当時のことを振り返って、人へのアドバイスの仕方について勉強になったお話をお伝えします。※コロナ禍前の体験談です 先輩ママからのアドバイスに不安がつのる産後2カ月ごろ、ママ友がお祝いをしてくれるとのことでランチ会をしました。他のママ友含め4人で集まり、とても楽しい時間になるはず……でした。しかし、会話の中で当時5歳の子どもを育てるママ友から、私へのアドバイスとしてさまざまなことを言われました。 「辛い食べ物は母乳が赤くなるから食べたらダメ」「抱き癖がつくからどんなに泣いても抱っこしたらダメ」など、「〇〇はダメ」ということをたくさん言われたのです。冷静に聞くと明らかに医学的根拠のないアドバイスですが、一緒にいた他のママ友が否定することもなかったので、私は先輩ママのアドバイスをそのまま受け取って不安になってしまいました。 ママ友のアドバイスに悩みは深まるばかりきっと今なら不安に思わず、他の誰かに聞いたり、自分で調べたりできると思います。しかし、初めての子育てに戸惑っている中でのアドバイスで、私は不安になりました。それからはカレーやキムチは食べたくても我慢し、寝かしつけで息子が泣いていても、抱っこせずにトントンだけで寝かせようと頑張っていました。 特に息子を抱っこしないようにすることは難しく、できないことに悩む日も。そしてランチ会から1カ月ほど経ったある日、ランチ会に来ていた他のママ友の1人から電話がありました。この電話で、私の悩みは解決の方向へ……。 他のママ友から言われて救われた言葉他愛もない話をしたあと、「この前ママ友が言っていた食べ物や抱っこの話、気にしてる?」と聞かれました。私はランチ会のときに言われたことを守り、辛い食べ物を我慢し、抱っこもなるべくしないようにしていることを伝えると「やっぱり……」と言われました。実はランチ会のとき、私の表情が曇っていたので心配していたとのこと。 電話をくれたママ友は、子育ての「〇〇したらダメ」は人の考え方によるものもあり、あいまいな情報も多いことを教えてくれました。そのような情報を正しいことのように話すママはよくいるので、ランチ会のときは特に否定はしなかったそうです。私はその電話で、すごくホッとしたのを覚えています。 結局、保育園で頑張る息子を家ではたくさん抱っこして育てています。 ママ友も、私のことを思ってアドバイスをしてくれたのであって、悪気がないことはわかります。でも、産後の神経質な状態では聞き流すことが難しい状態でした。 今後私が産後の友人にアドバイスをするときは、あくまで人それぞれの考え方であることを前提に、前向きなアドバイスができるよう心がけようと思っています。 イラストレーター/山口がたこ 著者:海原えめ4歳の男の子を育てるアラフォー母。幼児食インストラクターの資格を保有。育児において食生活を大切にすることを重視している。
2024年03月21日癇癪、パニック……大変だった3~4歳現在小学2年生の長男けんとは、自閉スペクトラム症(ASD)と3歳の時に診断を受けました。赤ちゃんの時からとてもおとなしい子で、今も基本的にはおっとりした性格です。小さな頃から、家にいる時間、慣れた場所や環境の中では、穏やかに過ごせますが、慣れていない場所、初めての体験、感覚的に怖いと感じる時などは一変して大癇癪や、大号泣!私もどうしていいのか分からず、困り果ててしまうことがありました。Upload By ゆきみこれまで、けんとのイヤイヤ期はいつだったのだろう?……というのは、あまり考えたことがなかったのですが、小学生になった今になってみると「3~4歳頃が一番大変だったな。あれがうちの子にとってのイヤイヤ期だったのかな」と思います。けんとは、1歳半健診で指摘を受けたことをきっかけに支援へと繋がっていき、年少の歳に市立の発達支援施設に通い始めました。この3~4歳頃のけんとは、やりたいことやこだわりが強まっていましたが、言葉が遅く、自分の気持ちをうまく伝えられなかった時期でもありました。今回は、この時期にけんとが大癇癪を起こしたり、私が困っていたりしたエピソードを振り返ってみます。見通し不安? 忘れ物を取りに引き返すと大号泣Upload By ゆきみけんとが3歳のある日、私が家に忘れ物をしてしまいました。車で出発してからすぐに忘れ物に気がついたので、取りに帰ることに。いつもと違う場所で曲がり、引き返した瞬間、けんとが大号泣し始めたのです。とにかく怒っている様子で、チカラの限り泣き叫んでいました。気持ちを切り替えることも難しかったようで、落ち着くまでとても時間がかかりました。ほかにも、帰り道に私が急に買い物をしようと思いたち、突然お店の駐車場に入った時や、お気に入りのショッピングモールの駐車場が混んでいたので、いつもとは違う駐車場にしようと道を変えた時に大号泣したことも。今、考えると、けんとが予想していた行動と、私がとった行動が違ったため、見通しが崩れたのが原因だったのではないかと思います。当時は、何故そんなに泣くのか、分かってあげられないことも多くありました。こだわり?大好きな場所から離れない息子Upload By ゆきみそして今でもよく思い出す、大変だった記憶のひとつとしては……そして今でもよく思い出す、大変だった記憶のひとつは……大好きなショッピングモールへ行った時に、お気に入りの駐車場やエレベーターから離れなくなることです。違う場所へ誘おうとしても、全く聞き入れず、手をひっぱって連れて行こうとしても大号泣。その場所から頑なに離れないので、とうとう夜になってしまいました。「さすがに、もう帰らないと」と思い、弟を抱っこ紐に入れた状態で、けんとも抱っこして移動。しかし途中で私の腕からけんとが抜け出し、ダッシュでお気に入りの場所へと戻ってしまうこともありました。私は体も心も疲弊してしまい、私も子どもたちも、みんなで泣きながら帰宅したこともありました。その後、視覚優位なけんとの特性を私が理解していき、視覚支援で行動の予定を示すようになると、嘘のように切り替えができるようになりました。感覚過敏?フォトスタジオで大号泣Upload By ゆきみ弟の1歳の誕生日記念にフォトスタジオへ(けんとは当時3歳)。けんとも一緒にと思い、襟のついた、いつもと違う洋服を準備しました。しかし、シャツを着た瞬間からずっとけんとは大号泣。いつもと違う場所。いつもと違う洋服。しかも首元まであるシャツ。今考えると、きっと感覚過敏も影響していたのだと思います。けんとは、シャツを脱ぎたそうに首元をグイグイやっていました。そして、あまりにもすごい大号泣で、記念フォトが、ほぼ泣き顔となりました。息子のイヤイヤ期、今考えると特性だった?「初めて体験すること」が多かった3~4歳頃のけんとは、今よりもさらに見通し不安や、こだわりが強く、感覚面が敏感だったように感じます。今となってみたら、「だからあんなに泣いてたのね」と分かることですが、当時の私は気づいてあげられませんでした。言葉が遅く、想いを上手く伝えられず、私の言葉を理解していなかったため、けんとにとって「嫌だ」「怖い」などの表現の仕方が、癇癪やパニックとなってしまっていたのだと思います。私は本当に少しずつ特性を理解していきました。けんとも、経験や歳を重ね、少しずつ理解力を深めていくにしたがって、気がつけば、本当に大変だった時期から抜け出していた……のだと、思います。今も昔も、その時期ならではの悩みごとは常に感じていますが、「3~4歳頃が大変だったな」と振り返って思うこの気持ち。この想いと同じように、さらなる未来のその先で、「今」のことを「あの頃は大変だったね」と、家族や友人、支えてくださる方たちと思い出しながら、話しができたらいいなと祈っています。執筆/ゆきみ(監修:初川先生より)けんとくん3~4歳の頃の大変だったエピソードをありがとうございます。「今、考えると」とあるように、当時は大変さの中で翻弄されていたように感じることも、まるで謎解きのようにこういうことだったんだろうなと理解できることがありますね。お子さんが言葉をまだ使いこなせる前だと、癇癪が起きやすかったり、こちらがいくら良かれと思って説明したところで伝わらずお互い苦しくなったり。そういう時期だと思います。またその頃はお子さんの特性(例えばけんとくんだと視覚的な情報処理が得意で言葉で説明されるよりも絵などで説明されたほうが入りやすい)などもまだつかめていない時期であることも多いです。子育て自体が手探りであることも多い幼児期、保護者の方お一人でお子さんの特性に気づき、その手立てまで分かってやってみるというところまでいくのはなかなかに難儀だと思います。園の先生や支援機関の方などと一緒にそのあたりつかんでいくことになることが多いですが、すぐにはつかみきれない面もあるので、本当に幼児期は大変だと感じることは多いと思います(お疲れ様でした!)。あの時は大変だったね、と一緒に子育てを進める方と笑って振り返ることができる日が来ることを祈っています。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月21日学年が上がるたびにドキドキ広汎性発達障害(自閉スペクトラム症)の娘は、中学1年生。2歳の時、発育の遅れを指摘され、そこからずっと療育畑を歩いてきました。今日まで、娘が誰の助けも受けない期間はなく、ありがたいことにいつも誰かにフォローしてもらい、ここまできました。Upload By SAKURAそのフォロー役が、私たちと同じくらい多かったのは、学校の先生です。幸運なことに娘は、いい先生に恵まれ、今まで娘に関わってくれた、幼稚園の先生、小学校・中学校の特別支援学級、通常学級の先生が娘の特性を理解し、寄り添って対応してくれ、特性をきちんと理解してくれました。マイペースな娘は、先生が変わっても不安は感じないそうですが、私は学年が上がるごとに、担任が代わるたび、ドキドキしています。Upload By SAKURAちゃんと娘を理解してくれるだろうか、特性に合わせた対応をしてくれるだろうか……不安は尽きません。そんな私が、学校の先生に対して、大事にしていることが2つあります。1. 先生が代わる場合、新学期が始まる前に新しい先生に会う前任の先生にお願いし、新しい先生が決まり次第、面談の時間をつくってもらいます。Upload By SAKURAそして、娘が新しい先生と会うより前に、娘の性格、特性を細かく話します。娘がどんな子で、どんな特性を持っているのか、良い事、悪い事、性格。好きな事、苦手な事などを話します。Upload By SAKURA前任の先生にも同席してもらい、こんなことがあった時は、こう対応するといいというような具体的な経験談を交えて、話します。そうすることで、新しい先生が娘の対応に迷ったり、逆効果だった……という事態を防げたりします。娘のちょっと変わった行動の理由を知ってもらえば、指摘しないでもらえるし、説明下手な娘との会話で起きる誤解も防げます。2. 先生と私だけの連絡帳をつくってもらう通常学級の連絡帳だけではなく、特別支援学級の先生と私だけの連絡帳をつくってもらいます。個別の連絡帳をつくらないタイプの先生にもお願いし、つくってもらいました。Upload By SAKURAその理由は、細かい情報を共有し、娘の状況、状態を同じだけ理解してもらいたいからです。たとえば、家であった事、前の日や当日の朝に娘ともめた事、話した事、家で取り組んでいる事など話しておくと、先生が娘の小さな変化に気がつきやすくなります。また、状況の説明が必要な時に、私が事前に連絡帳に書いておくと、娘が話す少ない情報から、先生は状況を把握しやすくなります。Upload By SAKURA先生とは、密に連絡を取り、常に情報を共有します。そして、私たち親が娘を大切に思っていること、優しさだけではなく、厳しさも含めて娘と向き合っていることも話します。そんな思いも共有すると、先生は娘を理解してくれました。もちろん、今までに私が合わないと感じる先生もいました。でも、娘とは上手くやれていたので、とにかく娘の学校生活が楽しく、過ごしやすい状況をつくることを最優先にしました。ちょっと「あれ?」と思うことでも、それが娘に影響がない事なら目をつむりました。読者の皆さんからの質問をもとにお聞きしました発達ナビみんなのアンケート「連載ライターのみなさんに聞いてみたいこと大募集!」にお寄せいただいた質問をもとに、SAKURAさんの体験を教えていただきました。※お寄せいただいた質問については、一部編集部にて編集していますーー発達の特性などについて理解をしてもらいにくい先生には、どのようなコミュニケーションを取っていましたか?SAKURAさん:先生に娘の時性を理解してもらえるために、私たちはまず先生と信頼関係を築くことを大事にしました。私たち側から、学校に対する一方的な要求だけだと信頼関係も築けないので、姿勢としては「学校にいる間のことは丸投げするわけではなく、学校生活もこちら側から一緒に取り組みます!」という感じです。学校のやり方を受け入れ、特別支援学級の状況(ほかの子の事など)も理解します。例えば、支援員が足りず、全員に目が届かない授業状況や、騒いでしまう子どもがいて静かな環境がつくれないときは、学校で進められなかった授業内容を、家で取り組み、フォローしたり、私たちにできる事(助けられる事)はあるか、先生に聞いたりしました。こちら側からも学校側の事情を理解したいという態度を示すことで、逆に家庭で取り組んでいることや思いなども学校側に理解してもらいやすくなり、信頼関係も築きやすいのではないかと思います。Upload By SAKURAーー公立中学校での合理的配慮はどんなことが行われていますか?SAKURAさん:娘の場合、できる事は通常学級の子と同じレベルで進めてもらい、苦手な部分は先生と細かく確認しながら、配慮していくという感じで進めています。例えば、試験前は細かく何度も試験範囲を確認し、娘の自信度の探りを入れてもらいます。自信がないまま試験を受けると、分からなくなったときにパニックを起こしてしまうので、自信がない場合は、特別支援学級の授業の時間に自信のない教科の勉強時間を取ってもらったり、分からない問題が出てきたらどうするか、どう気持ちを切り替えて次に進むかなどを確認してもらっています。試験自体はみんなと同じ教室で、みんなと同じ問題を同じように受けています。娘は、問題を声に出して読み、同時に理解するのがとても難しいため、授業では何度も問題文を確認してもらったり、分かりやすいように絵にしてもらうなどの配慮をしてもらっています。また、先生が口頭でする指示を一度で聞き取って理解するのが苦手なので、全体へ指示をしたあとに娘がちゃんと理解できたか確認したり、もう一度同じことを言ってもらったりしています。Upload By SAKURA執筆/SAKURA(監修:初川先生)年度替わりの時期に先生方にお子さんの理解を得るコツについて具体的にシェアしてくださりありがとうございます。とても勉強になることばかりでしたね。始業式よりも前に新しい担任の先生方に会えるかは学校によってさまざまです。そこが難しいという判断になった場合には、始業式以降なるべく早くに面談をすることで同じようにお子さんの特性やこれまでの経過などを共有できるといいですね。連絡帳の作成のお願い、返事はなくてもいいから読んでいただければというお願いの仕方も含め、細やかなコツの伝授がありがたいですね。SAKURAさんも語られていたように、学校に対して一方的に要求しているようになると協力関係が築きにくくなります。ただ、学校も家庭も、お子さんにとって学校生活が順調なものになるよう願っているのは同じです。お互いの忙しさやできる事、できない事を念頭に置いてすり合わせてゆく対話ができるといいですね。どんな意図・思いでその提案をしているのか、そのあたりまで伝えられると共通理解が進むように感じます。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月20日幼いころいじめられた私はかなりの人見知りで、初対面の人と雑談をするのがとても苦手です。息子が生まれて1年以上ママ友ができずにいましたが、息子は保育園へ。右も左もわからない園生活のなか、本当は誰かに聞きたくても自分から声をかけることができずに困っていました。自分がほかのママからどう見られているかも心配で、引っ込み思案は加速する一方。今思うと、子育てと仕事の両立で自信を失っていたのかもしれません。 息子の初めてのお友だち定期的に誰かと遊ぶ習慣がなかった息子には、もちろんお友だちもいませんでした。保育園に通い始めてしばらくして、「息子くんはAちゃんと仲良しみたい。2人で楽しそうにしていますよ。喧嘩もほとんどしないし」と先生。とうとう息子にお友だちができた! と私はうれしくなりました。 それと同時に、Aちゃんのママってどんな人だろう……と不安が。息子の初めてのお友だちを大事にしたいと思う半面、ママと仲良くできるだろうかと心配していました。 とてもおしゃれなママの意外なひと言ある日、Aちゃんの隣に服装もおしゃれできれいな女性が。「Aちゃんのママ、素敵すぎる……。近寄り難いオーラだなぁ」と思った矢先、「こんにちは!」と声をかけられたのです。 「いつも遊んでくれてありがとう! うちの子、ちゃんと友だちできるかしら? と思っていたけど、この間、家でね、息子くんって言ったの! まだあまりじょうずに話せないのに、しっかり名前を覚えていたの! ありがとう!」とAちゃんのママはとてもうれしそうに話してくれました。本当に息子に感謝してくれているのだと感じ、外見で判断したことを反省しました。 子どももママもどんどん仲良しに!入園して1年経つころには、保育園の先生みんなが「いいコンビだね!!!」と言ってくれるほど、息子とAちゃんは仲良くなりました。お迎えの時間が同じになると、子どもたちは「公園で遊びたい!!」と言うほどに。自然とAちゃんのママと話す機会も増えました。子育ての失敗や悩み事を少しずつ話すうちに、私とAちゃんのママには共通点がたくさんあることに気づいたのです。 私はAちゃんのママと話すことがとても楽しくなり、初めてママ友ができたと思えました。Aちゃんのママに「子どもがこんなに気が合うってことは、ママ同士も仲良くなれるって思っていたよ!!」と言ってもらって、とてもうれしかったです。 ママ友0人からの保育園生活。まさか息子に救われるのは、驚きです。卒園した今でも、子どもたちは親友。Aちゃんのママとは子育てだけでなく、仕事や人生観などたくさんのことを共有できるように。憧れの人で、いつも元気をもらっています。私にとってママ友以上の存在。出会えたことに感謝しています。 イラストレーター/しおみなおこ監修/助産師 松田玲子著者:更田未央子6歳と2歳の子を持つ母。看護師・保健師・養護教諭1種・FP3級の免許を取得。現在、高校生を対象とした学習塾の講師をしながら、FP2級を目指す。育児・教育・医療・金融・不動産について執筆中。イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター しおみ なおこ
2024年03月19日ヒカリさんは、結婚7年目で専業主婦。夫・晴彦と息子・リクとの3人で暮らしています。晴彦はヒカリさんに異常な執着心を持ち、常に自分の管理下におくため、ママ友や友人と付き合わないように言ったり、ヒカリさんが家庭外のことで嬉しそうにしていると晴彦は機嫌が悪くなります。ヒカリさんは次第にそんな晴彦を「怖い」と思うようになり、本当にリクや自分をを愛しているのか疑念をいだくようになりました。普段の晴彦の言動で、晴彦のことが怖くなってきたヒカリさんですが、「自分はモラハラなんて受けていない」と自分自身に言い聞かせます。 後日、委員会のママ友に誘われた家族ぐるみの飲み会で、ヒカリさんはとても楽しい時間を過ごしました。他のパパたちと二次会に行った晴彦や、友だちと遊んだリクの様子を見て、家族全員楽しめたのだとうれしい気持ちになります。 しかし晴彦は二次会の席で、何かよからぬことを他のパパたちに吹き込んだ様子。 ヒカリさんは、ママ友たちに飲み会のお礼の連絡をしますが、いつもすぐに既読がつくのに今回は誰からも既読にならず、そのまま委員会の打ち合わせの日を迎えました……。私、避けられてる…? 打ち合わせに参加したヒカリさんは、ママ友たちにいつものように挨拶をします。しかし、ママ友たちの態度はそっけなく、ヒカリさんは違和感を抱きました。 打ち合わせ中も空気が重く、ヒカリさんは「私がなにか迷惑を掛けてしまったんだ」と、不安な気持ちが頭の中で駆け巡ります。 打ち合わせのためにママ友がヒカリさんに話し掛けても、不安でうわの空だったヒカリさんにママ友たちは「もう無理しなくていいよ」「私たちだけでなんとかなるから」「こないだも無理矢理誘ってごめんね」などと言い出したのでした……。楽しかったはずの飲み会から一転、急にそっけない態度になったママ友たちに、動揺せずにはいられません。せっかくこれからうまくやっていけると思ったときに、こんな状況になると、誰しも不安でいっぱいになりますよね。どう考えても晴彦がなにか余計なことをしたとしか思えませんが、ヒカリさんは気がつかないうちに失礼なことをしてしまったのだと自分を責めている様子。ヒカリさんが直接ママ友たちに、何があったのか聞けるといいのですね。 >>次の話著者:マンガ家・イラストレーター ネギマヨ
2024年03月11日kikiさんが妊活を始めたのは、夫・てんさんと結婚して4年が経ったころ。不妊治療専門のクリニックで検査を受けても不妊の原因はわからず、半年間のタイミング療法もうまくいきませんでした。その後、人工授精にトライしても妊娠には至らず、kikiさん夫婦は体外受精へステップアップ! ついに採卵当日を迎えました。左右両方の採卵を終えたkikiさん。麻酔が効いていたからか、強烈な眠気に襲われていました。それでもなんとかてんさんへの報告をし、安静にしているとーー。 採卵の結果は… ※費用は病院により異なります。採卵前は卵胞でパンパンだったおなかでしたが、採卵後はすっきりして体が軽かったそう。採卵の結果は16個! おなかがパンパンだったことも納得です。 想像以上に順調だった採卵でしたが、最後にやってきたのは高額な請求額……。禁煙外来は保険適用なのに不妊治療は自費という事実に、違和感を覚えたのでした。 kikiさんが治療をしていた当時、不妊治療は保険適用外でした。しかし2022年4月から、体外受精や顕微授精を含む不妊治療に保険が適用されるようになりました。経済面の不安が軽減されたのはありがたいですね。 >>次の話 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター kiki
2024年03月11日南野ななみさんは、3人の男の子を育てるママ。長男・ひかる君が小学校へ入学てすぐのころ、南野さんはあることを心配していました。それは、ひかる君が1人で登下校すること。毎日、ソワソワしながら登下校の時間帯を過ごしていました。 母は心配でたまらない! 小学校に入学したひかる君が、無事に登下校できるのか不安でたまらない南野さん。 それもそのはず、つい最近まで園児だった子どもを1人で歩かせるなんて…。と、頭を抱えるほど心配で、そわそわと帰りを待つ毎日が続きます。 そして、事故に遭わないようにと祈る日々を送るのでした。 ◇ ◇ ◇ 緊急車両が通るたびにドキドキしてしまう南野さん。「もしかして、うちの子では」と心配になる気持ちもわかりますよね。集団での登下校がある小学校でも、少し前まではママと離れて道路を歩くなんてなかったから心配!と、思うママも多いと思います。これからどんどん親から離れる時間が多くなっていくので、ゆったりとした気持ちで子どもの成長を見守っていきたいですね。 著者:マンガ家・イラストレーター 南野ななみ
2024年03月07日小1から行き渋り、小3で母子登校できるようになったけど現在小学6年生のわが家の長女『姉子』は、小学2年生の時にASD(自閉スペクトラム症)と母子分離不安と診断され、小学4年生の時に知的ボーダー、場面緘黙と医師から言われています。姉子は、赤ちゃんの頃から繊細なところはあったものの、幼稚園の時は楽しく園生活を送っていました。しかし、小学校へ入学するとすぐに、登校前に泣き出したり、腹痛や頭痛を訴えたりして、行き渋りをするように。そして、1年生の時の個人懇談で担任の先生から発達検査を受けることをすすめられ、すぐに発達支援センターへ相談に行き、2年生になってすぐWISCを受けました。結果はかなり凸凹があり、これまで相当しんどい思いをしてきたことが分かりました。でも、検査を受けたことで姉子の特性や困り事を知ることができたので、「上手にサポートできれば学校生活も楽しめるかもしれない」と、前向きにとらえていたところで、まさかの転勤。さらにコロナ禍で環境が大きく変わったことにより、転校先で姉子はまた行き渋るように……。転校先の学校では、別室登校や母子登校など姉子のペースでスモールステップを繰り返し、学校にいる時にも少しずつ笑顔が見えるようになってきました。しかし……。登校できるようになってきた矢先の転勤、転校姉子が3年生になり、転校先の学校にもやっと慣れてきたところで、またしても転勤!霧の中でなんとか小さな光を見出して進んでいた道の前に、まるで高い壁ができたような気分でした。当然と言えば当然ですが、姉子の心はスタートラインに戻ってしまいました。前の学校の時と同じように母子登校でスモールステップで……とやってみましたが、そう簡単には行かず、また家にこもるようになりました。そこで、私から姉子への登校刺激やアプローチを一旦全部ストップしてみました。学校には行かないけれど先生方や相談機関とは密に繋がり続けて、相談先はしっかり確保することを意識しました。学校の支援に関する情報は集めておいて、いつでも動ける状態を保ちつつ、「お母さんと一緒に好きなことをしようよ」という生活に変えてみることにしたのです。Upload By スパ山「お母さんと好きなことをしようよ」という生活にしてみると一緒にゲームをしたり、お菓子づくりをしたり、おしゃれなカフェに行ったり。そして、頃合いを見て、学校行事のお便りをさりげなく貼っておくなどして時々ほんの少~し匂わせていきました……(笑)。すると、姉子が給食の献立を見て「え~、おいしそう」と話したのです。学校について姉子から触れてくれたことに飛び上がるほどうれしかったのですが、そこは落ち着いて「ほんとだね~おいしそうだね~」とだけ答えました。姉子が完全に学校を拒否してるのではないと分かって私は安心しました。Upload By スパ山大きなきっかけは、弟の特別支援学級への入学その年の秋頃、ASD(自閉スペクトラム症)がある弟が新1年生として、姉子と同じ小学校の特別支援学級へ入学することが決まりました。そして、入学前に弟と私で特別支援学級を見学しに行くことになりました。しかし、当日、夫の仕事の都合がつかず、姉子とまだ小さい次女と2人だけで留守番をさせるのも心配だったので、結局姉子も次女も一緒に連れて行くことに。放課後の誰もいない時間に、私と子どもたち3人で見学に行きました。姉子にとっては数ヶ月ぶりの学校です。どうなるかとハラハラしていたら、「ここが靴箱だよ」「廊下は走らないんだよ」と弟と妹に教えてあげるなど、お姉さん風を吹かせ始めたのです。拍子抜けしてひっくり返りそうでした(笑)。特別支援学級の先生方もとても優しく、私たちが安心して見学できるように細やかな配慮をしてくださいました。最初は少し不安そうにしていた姉子ですが、帰る頃には先生とすっかり仲良くなって「また遊びに来てね」と言われ「うん!」と答えていました。その光景を見た時に、「姉子も特別支援学級の教室ならもしかして通えるのでは……?」と私は思ったのでした。Upload By スパ山不登校の娘、特別支援学級への転籍に向けて。母、動きます!私は、学校をお休みしていた間にもしっかり繋がっておいた相談機関に行き、見通しが立たないことを不安がる姉子に、しっかり伝えられるように特別支援学級の情報を集めました。学校にも相談に行き、特別支援学級への転籍について話し合いました。そして、弟の2回目の特別支援学級見学の時、姉子に「また一緒に行く?」と聞いてみたら、「うん!」と笑顔つきで返事が返ってきたのです。そこで、慎重に慎重を重ねてゆっくりと、明るい雰囲気を保ちつつ、希望すれば特別支援学級に姉子も弟と一緒に通うこともできると話しました。姉子の反応は「へ~」という感じでしたが、表情は明るかったです。Upload By スパ山小4への進級目前、娘が登校の意思を。そして、特別支援学級へと転籍弟の入学式の少し前、姉子が急に登校の意志を示しました。驚いた私は思わず「へ!?どこに!?」と聞いてしまいましたが、姉子は「○○学級(特別支援学級)に」とにっこりして答えてくれました。こうして、4年生に進級すると同時に姉子は特別支援学級へ転籍することになりました。霧がかかって壁に阻まれていた道がまた見えたようでした。そこからは以前培ったスモールステップで、焦らず諦めずゆっくりゆっくり、2年の母子登校を経ながら学校生活を取り戻していきました。Upload By スパ山6年生になった今は6年生になった現在は、母子分離不安の症状も落ち着いて、私がいなくてもほとんどの時間を特別支援学級の教室で過ごしています。また、通常学級へ交流に行ったり、調子の良い時は、3年生になった弟と1年生の妹と一緒に3人で下校したりすることもあります。委員会やクラブ活動に参加したり、下級生の面倒をみたりしているそうで、その成長っぷりに私は驚かされています。姉子のおかげで、私もたくさんの発見と学びがあり、めちゃくちゃ反省もしました……。姉子が疲れているときは「休もうよ、大丈夫だよ」と、必要以上の不安を感じることなくどっしり構えることができるようにもなりました。もしまた進む道が見えなくなっても、壁がドーンと現れたとしても、「想定内だ」と、心づもりしておき、いつでも子どもたちをサポートできるように見守っていきたいと思っています。執筆/スパ山(監修:藤井先生より)スパ山さんがお子さん3人を育てながら、転勤を繰り返し、試行錯誤されていた様子が伝わってきました。不登校のお子さんにどのように接したら良いか分からない、という方への希望のメッセージですね。読ませていただき、ありがとうございます。今では特別支援学級に行くことができるようなった姉子さんは、スパ山さんの母子登校2年のサポートがあり、弟さんの入学などをきっかけに、学校は行っても大丈夫かもという安心に繋がっていたのだと思います。これからまた環境の変化があるかとは思いますが、休んでも大丈夫だった今回の経験が、これからの姉子さんの成長を支えていくものになると思いました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年03月04日お小遣いは1年に1回ASD(自閉スペクトラム症)の太郎には、小学6年生の正月からお小遣いを渡しています。お小遣いを渡すタイミングは年に1度、お正月のタイミングのみです。その時に1年分のお小遣いをまとめて渡しています。今は中学2年生なので、今年の正月で3回目のお小遣いを渡しました。お小遣いを渡そうと思ったきっかけUpload By まゆん小学6年生の夏に太郎は初めて友達と外へ遊びにでかけました。遊びから帰宅した太郎が初めに口にした言葉が「お母さん!町で猫がカゴに入っていて、募金箱に千円を入れてきた!」でした。数千円しか渡していなかったうちの千円を太郎は募金に使ったのです。私はその行動に「なんて優しい子なんだろう」とは思わず、逆に不安感と危機感をおぼえました。それを募っていたのがどのような団体なのか分からないこと、小学6年生の太郎が千円という私からしたら大きな金額を募金に使ったこと。募金をする金額などの価値観は人それぞれではあるとは思いますが、私は募金に使用した金額を聞いて太郎の金銭感覚を養わなければと思いました。私は太郎にこう言いました。「今度から、募金をするときはお母さんがいる時にしよう」「千円という金額は、お母さんは大きすぎる気がする。太郎が自分で稼ぐようになったら、いくらでもしていいから、それまではお母さんと相談してから募金しよう」真剣な顔で私が言うと、太郎も少し固くなりながら「うん!分かった!もうしない!」と、どこまで真意を理解しているかどうかは分かりませんが、そう返事がありました。そして、金銭感覚を養うために、お小遣いを渡すことを決めました。1年に1回と決めた理由では次になぜ一年に一回のお小遣い制になったのか。主に3つの理由があります。Upload By まゆん理由その1:元同僚がお子さんにそうしていたと聞いて良いと思ったから元同僚のお小遣い事情について聞いた時に「年に1回まとまった現金を渡しているだけ」と答えがきて衝撃を受けました。私の中のお小遣いは毎月渡すものという考えがあったからです。そもそも年に1回にまとまったお金を渡して一気に使ってしまうのではないか?そういう考えもありました(私なら使いそう)。衝撃でしたが、よく考えてみると1年先までの使い道を考える力もつくのでは?というか太郎に使い方を教えるいい方法なのでは?と思った記憶があります。理由その2:お金の見える化が視覚優位な太郎にはピッタリだと考えたから太郎は視覚からの情報を得ることを得意としています。逆に目に見えないものの理解を不得意としています。そこを理解した上で現金が目の前にあった方が太郎も1年間の計画を立てやすいだろうと考えました。理由その3:お年玉のありがたさを感じ、使い道を考える機会になると考えたからまとまった現金の準備はお年玉のタイミングを利用しています。太郎は親戚が多く、ありがたいことにそれなりの金額になります(ここはあえて金額の詳細は伏せておきます)。そこに少し足した金額が太郎の1年間のお小遣いとなっています。環境に感謝です。お年玉が1年間のお小遣いと認識づけることで「お年玉」がどれだけありがたいものなのかを理解できるいい機会になるなとも思っています。太郎のお金の使い方についてさて、これで本人が管理できるのかというと完全にはできません。祖母と私と太郎で定期的に残金を数えています(お金を使うタイミングがある時もその都度)。そしてお金の使い方ですが、好きな物に惜しみなく利用しています。とはいえど、やはり残金が見えているため計算をしている太郎をよく見かけます。「えーと、1750円足す1750円はああ」という風に。Upload By まゆん好きな物が出てきたり物欲が出てきたりしたのがここ1年ほどの間だったので、お小遣い制度導入のタイミングはちょうど良かったと感じています。今のところ、お小遣いがなくなってきつくなることはなく、逆に余りが出て翌年に繰り越しできている状況です。次はキャッシュレス?現代社会はキャッシュレスの時代。現金でのお金の使い方を覚えたらキャッシュレスも試してみようかと考えています。視覚優位であるため恐らくキャッシュレスでの金銭管理は困難なのでは?と思う面もあるのですが、やってみないと分からないのでとにかくチャレンジです。急に本人にキャッシュレスでの管理を任せるのもリスクがあると思うので、ゆっくりとお試し期間を設けながら進めていきたいです。時代に合わせつつも、太郎の個性を活かしながら社会に適応していけたらと思っています。執筆/まゆん(監修:森先生より)お子さんの特性を理解されて、将来を見据えてしっかりとしたお考えで教育されていますね。実際、発達障害の傾向がある方では、お金の管理が苦手な方は少なくありません。欲しいものがあると衝動的に買ってしまったり、計画的に使うことが難しくて生活費が足りなくなってしまったり、ゲームやギャンブルにのめり込んでお金を使い切ってしまったり……ということがあります。自立する時までには、長期的なお金の管理を自分でできるようになることが必要です。一ヶ月ごと、一年ごとなど期間を決めて一定額のお小遣いを渡して、「計画的に使わないとあとで自分が困る」という経験をつむことに意味があります。また、視覚優位なタイプですと、「現金」や「残高」は管理できるけれどクレジットカードを打ち出の小槌のような感覚で使ってしまうというパターンもありますので、子どものうちにキャッシュレスも経験しておくのは重要ですね。今のうちにいろいろな経験をして自分の傾向を理解しておけば、自立してから「クレジットカードは使いすぎてしまいそうだから限度額を低くしておこう」といった工夫もできます。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月28日みんさんは夫と息子ミーくんの3人家族。ミーくんは消化管アレルギーがあり、小麦や大豆、卵黄が食べられません。ミーくんが離乳食を始めたのは生後5カ月ごろのこと。離乳食初期のころは大泣きして食べないことも多く、そこにみんさんの復職やミーくんの胃腸炎などが続き、みんさんは精神的に参っていました。少しずつ食べられる物も増えてきた生後7カ月ごろのこと、ミーくんが、何度か食べたことのあるメニューを食べたあとに嘔吐。小児科を受診すると、現段階ではアレルギー症状かどうか断定できないので、嘔吐したメニューを少量ずつ食べさせるようにとアドバイスされました。 ミーくんが食物アレルギーかもしれない…?せっかく離乳食に慣れてきたので、まだ食べさせたことのなかった白身魚にトライしてみることに……。 ※再度アレルギーの原因となる食物を食べさせる場合は、医師に指示に従って量を判断してください。 豆腐を少量食べさせたところ、ミーくんに体調に変化は見られませんでした。別の日、みんさんが緊張しながらパン粥を食べさせてみると、ミーくんは再び嘔吐……! 翌日小児科を受診したところ、医師から「消化管アレルギー」の可能性を指摘されます。食物アレルギーには血液検査の際に反応があるのですが、ミーくんの場合は「消化管アレルギー」の可能性があり、血液検査では「陰性」が出るのではないかとのこと。現段階で受診した小児科でできる検査がないため、小麦粉を控え、近くの総合病院を受診するよう言われます。 ミーくんが小麦アレルギーかもしれないことに落ち込むみんさん。医師はその様子に気づき、3歳くらいまでにはアレルギーを克服する子が多いと励ましてくれました。しかし、みんさんは離乳食を進めたいという焦りと、アレルギーへの恐怖に板挟みになってしまうのでした。 小麦が含まれている食品も多く、今後の食事のことを考えるとみんさんがショックを受けるのは無理もありませんよね。そして、食べさせたあとに嘔吐するかもしれない不安を抱えながら離乳食を進めるのは、相当な恐怖でしょう。ただ、助産師さんによるとみんさんが診察を受けた医師が言っていたように、消化管アレルギーは幼児期のうちに治ることが多いと報告されているそうです。焦る気持ちもあると思いますが、みんさんがあまり根詰めないように進めてほしいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 >>次の話 監修者・著者:管理栄養士 久野多恵 著者:マンガ家・イラストレーター みん
2024年02月26日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。ぼさ子さんは通信講座にて自宅学習を始めることに。後日、自宅に教材が届いたものの、なかなかやる気が出ない状態が続いていました。すると……? 5カ月後に迫った試験日!しかし、勉強する気が起きず… 保育士試験まであと5カ月。 合格するには9教科すべて、6割以上の点を取る必要がありました。 (勉強あんなに難しいのに自信ないわ) そう思いながらも、頭の中で葛藤を始めるぼさ子さん。 (自宅学習は自分との戦い。気合入れなきゃ自分に負ける。でも私にできるか不安……) すると、夫がひと言。 「まぁ仕事するんだったらさ、できるできないじゃなくてやる。って心構えが必要なんじゃね?」 「押忍!!自分甘ったれてました」 夫の言葉で目が覚めたぼさ子さんは、まずスケジュールを立てることに。 そして、"すき間時間で勉強する"という概念を思い切って捨てたのでした。 ◇◇◇ 初めて挑戦することだと「自分にできるのだろうか?」と不安に思うのは無理はないですよね。夫の言葉に背中を押され、ぼさ子さんのやる気のスイッチが入ったようで良かったです。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年02月24日無料の参加登録受付中!発達が気になるお子さまの成長を応援するオンラインセミナーが3/10(日)開催決定Upload By 発達ナビアライアンス プログラムもうすぐ春休み!楽しみに思う気持ちがある一方で、新学期への不安がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。新学期に向けた準備は何をすればいいの?長期休みは、ずっとゲームをやっていて心配……わが子に合った学びの方法が知りたい!自己肯定感を育むために、保護者ができることは?そこで発達ナビでは、発達が気になるお子さまとそのご家族が、ご自宅で気軽に役立つ情報を得られる機会をお届けするため「オンラインまなびフェスタ2024」を開催します!発達が気になるお子さまを応援する専門家・企業によるセミナーやQ&Aをご用意し、少しでも毎日の生活のお役に立てたらと思っています。当日は豪華16セミナーの中から、お子さまやご家族のお悩み・知りたいことに合わせてご視聴いただけます。・日時:2024年3月10日(日)9:30~15:30(予定)・参加費:無料・形式:You Tube Live配信・参加方法:事前申込必須。下記ボタンよりお申し込みください。・内容:専門家講演、発達が気になるお子さんを応援する企業によるセミナー、当日参加者限定のプレゼント抽選会専門家セミナー:発達が気になるお子さんを支える、商品・サービスのご紹介Upload By 発達ナビアライアンス プログラム大好評企画、鳥取大学大学院教授で臨床心理士の井上雅彦先生によるトークライブを開催。これからの季節、多くのお子さまに環境の変化が訪れ、親子共に不安に思うことや気になることが多くある時期ですよね。この時期ならではのテーマを中心に、これまで多く寄せられてきた保護者の皆さまのお悩みにお答えしていきます。セミナー当日も、視聴者の方からリアルタイムで質問やお悩みを受け付けますので、ぜひご参加ください。※時間の都合上、すべてのご質問を取り上げることは難しい場合もございます井上雅彦 先生鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授/LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム不登校や特性ゆえに学校から離れたお子さまは、ほかのお子さまと同じように勉強をすすめるのが難しい時期もあります。しかも焦る親の気持ちも知らず、子どもはゲームに熱中するばかり。講師の私は中学2年生で不登校。40歳を目前にADHDの診断を受けました。当事者目線として思うこと、そして不登校や特性のある当事者、親、識者など400人以上に取材してきた経験からお話ししたいと思います。発達障害の特性ごとにどんな勉強法が向いているのか。不登校や特性ゆえに学校から離れたお子さまが、どのように勉強を再開させたのかの実例、心に傷を負っている場合の対応についてお話しします。石井しこう 氏不登校新聞の代表。『不登校新聞』とは「当事者の声に寄り添う」をモットーに、日本で唯一の不登校に関する新聞として、98 年に創刊。 以来1000 名を超える不登校・ひきこもり当事者経験者の声を掲載。2022年からは不登校の親専用コミュニティ「親コミュ」を設立。自身も中学生で不登校を経験しており、不登校新聞にかかわり続けている。近著に「フリースクールを考えたら最初に読む本」(2022年/主婦の友社)Upload By 発達ナビアライアンス プログラムお子さまが自分らしく自信をもって人とやりとりをし、社会参加ができるようになるためには、幼少期からその基礎となる力をつくることが大切です。 基礎がつくられることで、お子さまは年齢が高くなるほど社会参加に必要な多くのことを意欲的に学べるようになります。保護者としてどのようなサポートができるか、家庭でできる“ちょっとした工夫”や関わり方、環境調整についてお話しします。日戸由刈 先生相模女子大学人間社会学部教授、博士(教育学) 横浜市総合リハビリテーションセンター 発達精神科外来にて20年間心理士として勤務後、同センター児童発達支援事業所「ぴーす新横浜」園長を務める。2018年より現職。公認心理師、臨床心理士、臨床発達心理士。日本生命は、群れ全体が協力しあって子どもを育てるペンギンのように、子育ての壁や不安のない社会を、みんなで手を取り合ってつくっていきたいとの想いから、「NISSAYペンギンプロジェクト」を始動しました。HPやSNSでは、ほっこり学べる子育てあるあるマンガを発信しています。詳細は「NISSAY ペンギンプロジェクト」で検索ください。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム企業コラボセミナー:発達が気になるお子さんを支える、商品・サービスのご紹介発達が気になるお子さまの成長を応援する企業の皆さまにも協賛をいただき、多様なセミナーをお届けいたします。育児や療育、学習、普段の暮らしをより豊かにする商品・サービスをご紹介いただきますので、ぜひご期待ください!今回ご参加いただく企業の皆さまをご紹介いたします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム発達の心配事や不登校でお悩みのご家庭と向き合う無学年式教材「すらら」。延べ3万人以上※のご家庭に対し、勉強だけでなく子育ての相談事もサポート、親向けの大人気講座「ほめビリティ ペアレンティング」は2023年のトライアル期間を経て、いよいよ今年4月に正式リリース。本講演では、繊細で不安が強く、無気力になってしまうお子さま、挑戦したい気持ちはあっても、不安になる気持ちとうまく向き合えないお子さまなどを持つ保護者の皆さまへ、実際に「ほめビリティ ペアレンティング」に参加した方の事例を交えながら関わり方についてお伝えしていきます。※(株)すららネット調べUpload By 発達ナビアライアンス プログラムUpload By 発達ナビアライアンス プログラム発達が気になるお子さまとの関わりにおいて、得意や「好き」を引き出し、育んでいくことが大切ですが、一方で適切な声かけが分からず、悩むことも多いかと思います。お子さまへの関わり方を考えるにあたって大切な、5つのポイントを分かりやすくお話しします。講演は、幼児教室コペル代表講師の大坪可奈がお届け。30年間で1万人以上のお子さんやそのご家族と関わり、日常で実践できるような声かけ方法や、お子さん一人ひとりに合わせて支援を考える保護者向け勉強会などを日本全国で行っています。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムUpload By 発達ナビアライアンス プログラム子どもの心を捉えて離さないゲーム。なぜそんなに夢中にさせるのか?手放せないゲームとどう関わっていくといいのか?登壇するのは、これまで不登校・発達特性のあるお子さまとそのご家庭を2,000以上支援してきた子育てコンサルタント。「好き」の力が原動力となったSOZOWスクールでの事例や、子育てや学びに「夢中」を活かすヒントをご紹介します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムUpload By 発達ナビアライアンス プログラム重い、開けにくい、中の荷物がぐちゃぐちゃになる……発達が気になるお子さまにとって、長く使えて楽しく学校に通うことができるランドセルはどのようなものでしょうか?70年以上、すべてのお子さまに笑顔でランドセルを背負う夢を届ける努力を重ねてきた株式会社協和が、お子さまの「できた」を育むオーダーメイドのランドセルを開発。お子さまの体に合わせたカスタマイズや、実際にオーダーメイドのランドセルを使った親子のお話をご紹介します。さらに、皆さまから事前に寄せられたお声やご質問にもお答えします。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムUpload By 発達ナビアライアンス プログラム英語やプログラミングは学校での必修科目となり、すべての子どもたちが学ぶようになりました。しかし、そもそもなぜこれらの学習は必要なのでしょうか?一人ひとり「好き」や「得意」はさまざま。お子さまの興味関心を引き出し、主体的に楽しみながら力を育んでいくには、その子にあった環が必要です。これからの社会を生き抜くために必要な学習の意義と、お子さまの好き・得意を伸ばしていくための環境について解説します。Upload By 発達ナビアライアンス プログラムUpload By 発達ナビアライアンス プログラム興味関心や発達段階はさまざまな中で、お子さまにどのように接したらいいか悩む方も多いのではないでしょうか。本セミナーでは、お子さまの主体性や自己肯定感を育む関わり方、探究学習の方法を具体的に解説します。 そして、実際にその学習が体験できるスクールもご紹介。コラボレーター(先生)も登場し、実際の様子や内容についてご紹介するパートも!発明家になりきって、ワクワクとやりたいことを見つけ、試行錯誤しながらやり抜く力や主体性を育みます。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム参加者向けの楽しい企画も!発達が気になるお子さんの役に立つ商品を抽選でプレゼント!イベントをより楽しんでいただくための企画もご用意しています。発達が気になるお子さまに役立てていただける商品を、当日参加いただいた方の中から抽選でプレゼント!Upload By 発達ナビアライアンス プログラム「キボット」は、さまざまな特性のある子が楽しく学べる、文字のないキーボードトイ。パソコンが初めてでも楽しくタイピングができます。「キボット」のキーボードにはアルファベットがなく、カラフルな色形のキーキャップが備わっていて、これが専用タイピングソフトと同期する仕組みです。Upload By 発達ナビアライアンス プログラム2021年から開催し今回で7回目となる、多様な選択肢と出合える、発達ナビの「オンラインフェスタ」。「家庭学習」「習い事」「進路選び」「学用品」など、幅広い切り口で多くの専門家の方々や協賛企業にお集まりいただき、のべ2万名を超える保護者の皆さまにご参加いただいて大きな反響をいただきました。【ご参加いただいた皆さまのコメント】・新たな情報を知ることができた。このような機会は多くないので困ったとき悩んだ時の解決へのヒントとして利用できたら良い。・今、知りたい情報が聞けてよかった。チャットのコメントをみて保護者の皆さんの思いも知ることができたので、とてもよかった。・1日で知りたい情報が沢山得られて良かった。習い事の紹介も子どもが、興味をもてたみたいなので、始めてみようと思います。この春も、保護者の皆さまの疑問や不安に寄り添った情報をお届けします!ご自宅からお気軽にご参加ください。たくさんの方のご参加を、心よりお待ちしております。
2024年02月22日これが「小1の壁」!?通学や放課後の過ごし方が不安にしのくんは発達障害グレーゾーンの男の子です。現在保育園の年長で、4月からいよいよ小学生になります。保育園に通っている間は親が送り迎えをしていましたが、小学校へ就学するにあたって、通学や放課後の過ごし方をどうしたらいいのか?という問題にぶつかりました。しのくんは小さい頃からじっとするのが苦手で、お出かけの時には手をつないでいないとすぐに脱走してしまうような男の子でした。4歳を過ぎてからは、脱走することは少なくなりましたが、今でもまだ完全に安心することはできないので、外を歩くときは必ず誰かが手をつないで一緒に歩いています。しのくんが通う予定の小学校は集団登校なのですが、いくら上級生が見守っていてくれるとはいえ、ちゃんと無事に小学校へ行けるのか心配で心配でしかたありません。本人も不安そう……しばらくは付き添いが必要?仕事はどうする!?しのくん自身も、小学校へ私と離れて道路を歩くのが不安なようで……。「しのくん、ママがいなくても皆と一緒に歩いて学校行けるかな?」と聞いてみると、とても不安そうに「えー?しのくん無理よ、ママも一緒についてきてよ」と言います。Upload By keikoUpload By keikoやはり少なくとも通学に慣れるまでは、登校時の付き添いが必要そうな様子です。朝しのくんを小学校へ送っていくとなると、私の出勤時間に間に合わないので、会社にも事情を説明して、勤務開始時間を調節してもらわないといけません……。放課後の過ごし方も心配……放課後等デイサービスを探し始めたけれどまた、放課後の過ごし方も考えないといけないなと思いました。義母が「しのくんが学童で過ごすことができるか心配なので、放課後は預かる」と言ってくれたのですが……。夏休みなどの長期休暇を考えると、ずっと見てもらうわけにはいかないと思い、預かり型の放課後等デイサービスを探すことにしました。10月頃動き出したのですが、市役所でもらった施設のリストに電話したところ、なんとどこの施設もいっぱいでした……。Upload By keiko療育センターの先生に相談したところ、「施設を必要とする子どもの数がどんどん増えていて、施設や職員の数が追いつかないから、見つけるのは難しいかもしれません」と言われてしまいました。Upload By keiko諦めきれなかった私……探し続けたら奇跡が!?しかし、あきらめきれなかった私はLITALICO発達ナビのWebサイトで、施設の検索ができることを思い出しました。調べてみると、市役所からもらったリストに載っていない、できたばかりの施設を見つけたのです!すぐにその施設へ問い合わせの電話をしたところ、「小学校に入学してから通う場合には枠を確保するお約束はできませんが、うちは児童発達支援もやっているので、今から児童発達支援を利用するならそのまま優先的に放課後等デイサービスを利用できます」と言われたので、すぐに申し込みました!今まで通所受給者証を持っていなかったので、取得からサポートしてもらい、あれよあれよという間に、12月から通い始めることができました。こちらの施設は小学校まで迎えに行ってくれて、利用後は自宅まで送り届けてくれるので、とりあえず学校からの帰り道と放課後の居場所の心配は解消されました。しかし、通常学級に入ると決めたからか、小学校の先生とこれまできちんと話す機会がないまま来てしまい、小学校の過ごし方がどうなるのか心配な部分もあります。通級指導教室に通えたらいいなと思っているけれど、いつから、どうやって利用するのか?など、分からないことだらけです。まだまだ不安をたくさん抱えていますが、一つひとつ解決していきたいと思います。執筆/keiko(監修:室伏先生より)keikoさん、就学にあたって、登校時や放課後の準備についてご共有いただき、ありがとうございます。お子さんが支援を受けられる場所として、児童発達支援、放課後等デイサービス、特別支援学級や通級指導教室などの学校でのサポートなどがありますが、ニーズが供給を上回ってしまっていて、本当に親御さんの苦労が尽きません。送迎付きの放課後等デイサービスを見つけられたとのこと、安心いたしました。本当によかったですね。学校での支援について、特別支援学校、特別支援学級、通級指導教室などでの支援を希望される場合には、教育委員会の就学相談を受ける必要があります。就学時健康診断のように通知が来ないので、親御さんが直接申し込みをすることになります(自治体によっては園を通して行われることもあります)。申し込みの後、面談や検査、見学などを経て、親御さんのご希望と、教育委員会での審議の結果をあわせて、どこで支援を受けるかを相談することになります。時間も労力もかかるので、小学1年生の4月から支援を受けたい場合には、年長の春~夏頃までには申し込みをされると安心だと思います(もちろんこれを過ぎてしまったから4月から受けられないということではありません)。療育を受けられている場合には、担当の支援者とも相談をしてみてください。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年02月13日友だちのふりをした敵、「フレネミー」。ほとんど接点のないような人から悪口を言われたり、その根も葉もない悪口を告げ口されたり……。根っからの人見知りを自称するナエくまさんが中学生のときに経験した、フレネミーによる“理不尽”の数々をマンガ化!そのフレネミーの筆頭が、同じクラスで一緒に英語係を務める胡内さんと、やはり同じクラスのWちゃん。胡内さんは勝手な勘違いから「ナエくまさんがにらんできた」と濡れ衣を着せてきたり、学校をたびたび休んでは英語係の仕事をナエくまさんに任せきりにする人物。一方、Wちゃんは胡内さんをはじめ、同級生がナエくまさんの陰口を言うたびにわざわざ告げ口をしてきます。ナエくまさんは、クセの強い胡内さんとWちゃんにうんざり……。 あまり深く関わることはせず、程よく距離を置きながら学校生活を送ってきましたが、ついにクラス替えの季節がやって来ます。 その提案はうれしいけれど… 胡内さんとは別のクラスになったものの、もう1人の厄介な人物、Wちゃんとはまたも同じクラスになってしまったナエくまさん。 それでも誰にでも平等にやさしく、面倒な役割にも率先して手を挙げる転校生の新節さんの存在に癒やされるのでした。 クラス替えも転校生も、懐かしいですね。新たな学年の始まりにわくわくする一方、仲良しの友人と別のクラスになってしまう可能性もあり、「クラス替えなんて、なければいいのに!」と思ったことのある人もいるのではないでしょうか? ちなみに、クラス替えの目的の1つは人間関係の固定化を防ぎ、より多くの人との関わりから子どもの視野を広げることにあるとか。 聞けば納得の理由ですが、クラス替えには期待と不安が入り交じるもの。これは小学生も同様に、お子さんの心が不安定になりがちな時期でもあるため、親としてはいつも以上にきめ細やかに、子どもの様子を見守りたいものです。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター ナエくま
2024年02月11日発達が気になる子どもの避難や防災。事前にできる対策は?発達ナビでは、2024年1月18日(木)から1月24日(水)まで子どもの避難や防災に関するアンケートを行いました。今回はその中から避難所での過ごし方について、発達障害を専門とする井上雅彦先生(鳥取大学大学院教授)にご回答いただきました。避難や防災についてこのような質問が寄せられました。・わが子が常に多くの人がいる避難所で過ごすことができるか分かりません。今回の地震で中学生たちが集団避難をしましたが、災害時に安全な場所だとしてもわが子が親と離れて過ごすことは難しいと思いました。これから先、高校など家から離れている場所で災害が起こったときに、どのように対処するのか、何を教えておけばいいのか分かりません。<中学生、不安が強い>→Q1へ・わが子は、ビバンセを服薬しています。避難先や移動先で、スムーズに薬をいただけるようにするには、本人の財布やスマートフォンなどにも、治療内容や薬の処方箋の写真など入れておくべきでしょうか。混乱の中、ビバンセなど処方してもらえるものなのでしょうか。<大学生、ADHD(注意欠如多動症)>→Q2へ・お薬、特にコンサータはどこでも出してもらえるわけではないので、必ず携帯しようと思っていますが、お薬もなくなったらもっと不安が強くなるのではないかと心配です。災害時に服薬ができなくなったときはどのような対応をすればよいでしょうか。<中学生・高校生、共にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)>→Q2へ・知的障害(知的発達症)を伴わないASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。精神障害者保健福祉手帳は未取得です。万が一、地震等で被災した場合など、手帳は取得しておいた方が良いのでしょうか?<6歳、ASD(自閉スペクトラム症)>→Q3へQ1:いざというとき集団避難はしたほうがいい?子どもが家族と離れた場所で被災したらどうすればいいの?(回答)集団避難は学校教育の保障のために行われています。宿泊先の配慮がどれくらいあるかなどによって、集団避難できるか決まってくると思います。お子さんの状態によって判断するとよいでしょう。個別の避難計画を立てておきましょう。どのような災害がいつ起こるかによって対応は違ってくるため「避難の際に持っていくものリスト」や「〇〇の場合、どこに避難するか」など話し合ってメモしておきましょう。岡山県のおかやま発達障害者支援センターで公開している災害時の『ファースト・ステップ・シート』作成の手引き、日本自閉症協会が作成した『自閉症の人たちのための防災・支援ハンドブック』などもぜひ参考にしてください。参考:災害時の発達障害児・者支援について|おかやま発達障害者支援センター参考:災害時における防災・支援ハンドブックとヘルプカードをご活用ください。|日本自閉症協会【記入例】Upload By 発達障害のキホンUpload By 発達障害のキホンUpload By 発達障害のキホンQ2:避難先で処方薬がなくなったときの対応は?避難先でビバンセやコンサータなども処方してもらえるの?(回答)避難所では必要に応じて災害処方箋が発行されます。避難袋の中にお薬手帳やそのコピーをいれておいて、避難した先で医療的な服薬を必要とすることを伝えましょう。薬の在庫の状況にもよりますが、災害発生から何日かするとビバンセやコンサータに限らずさまざまな薬の処方も可能となることが多いようです。お薬手帳やコピーがなくても、スマートフォンなどに処方箋の写真を残しておくことで処方がスムーズになります。平成23年(2011)の東日本大震災の発生後には厚生労働省から「情報通信機器を用いた診療(遠隔診療)等に係る取扱いについて」通知があり、処方薬についても状況によって郵送が認められています。調剤された薬剤については、原則として、患者又は現に看護に当たっている者に交付することとするが、客観的にやむを得ない状況であると認められる場合に、郵送することは差し支えないこと。この場合、患者又は現に看護に当たっている者に対して、電話等により、調剤した薬剤の適正な使用のために必要な情報提供を適切に行うものとする。引用:情報通信機器を用いた診療(遠隔診療)等に係る取扱いについて(平成23年3月23日)|厚生労働省 By 発達障害のキホンQ3:障害者手帳は取得しておいたほうがいいの?(回答)災害などのときは手帳の有無によって支援の違いはありません。福祉的な支援が必要な方のための「福祉避難所」の対象も手帳の有無ではなく、高齢者、障害者、乳幼児、妊産婦、傷病者、内部障害者、難病患者、医療的ケア児・者となっています。災害においては手帳の有無ではなく、万が一のときの対応を調べて家族で共有しておくことが大切です。Upload By 発達障害のキホン参考:福祉避難所の確保・運営 ガイドライン平成28年4月(令和3年5月改定)|内閣府(防災担当)まとめどのような災害がいつ起こるかによって対応は違ってくるため、「避難の際に持っていくものリスト」や「〇〇の場合、どこに避難するか」など個別の避難計画を作成しておきましょう。避難時に処方薬がなくなった際には、お薬手帳など処方に関する情報があると処方までがスムーズになります。また、本人の特性などを周囲に伝えられるように、プロフィール(特性や障害について分かるもの)などを用意しておけると安心です。ヘルプマークやヘルプカードなども活用しましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年02月11日私が末っ子を妊娠したときの話です。上の子達たちとの年齢差がある中、自分の体力や金銭的なものなど、いろいろと不安を抱えながらの妊娠でした。ママ友の言葉にショック!上の子のママ友に妊娠したことを伝えた際、「いまさら、また赤ちゃん育てるのって面倒じゃない?」と言われたのです。私自身も、上の子たちがやっと手が離れて自分の時間を過ごせるようになったときでした。確かに、ママ友の言うこともわかるのですが、言われたときはショックを受けました。もちろん、私が傷つくとは思わず思ったことを言っただけでしょう。その後、無事出産し、生まれた子どもはただただかわいく、心配していたことはまったく気になっておらず、私の場合は、3人産んでよかったなと思います。 もし私が妊娠報告を受けたら、状況にもよりますが、まずは「おめでとう」と言うようにしようと思います。歳の差育児に不安を抱えている方がいたら、不安に寄り添いつつ、とても楽しいことを教えてあげたいと思います。 作画/いずのすずみ著者:佐々木あそふ
2024年02月06日小学校入学と同時に始まった行き渋り現在小学6年生のわが家の長女『姉子』は、赤ちゃんの頃から繊細なところはあったものの、幼稚園の時は楽しく園生活を送っていました。しかし、小学校へ入学するとすぐに、登校前に泣き出したり、腹痛や頭痛を訴えたりして、行き渋りをするように。また、ある日突然チックの症状が出るようになりました。そして、1年生の時の個人懇談で担任の先生から発達検査を受けることをすすめられ、すぐに発達支援センターへ相談に行き、2年生になってすぐWISCを受けました。結果はかなり凸凹があり、これまで相当しんどい思いをしてきたことが分かりました。行き渋りやチックは姉子が出していたSOSだったのです。私は姉子に申し訳ない気持ちでいっぱいで、今まで気づかなかった自分をすごく責めました。でも、発達検査を受けたことで姉子の特性や困り事を知ることができたので、「上手にサポートできれば学校生活も楽しめるかもしれない」と、私は前向きにとらえるようにしました。しかし、転勤族のわが家は突然引っ越しが始まります。発達検査を受けた年と同じ2年生の夏、姉子は都心部の小学校に転校することになりました。突然の転校でさらに行き渋るように環境の変化でストレスを受けやすい姉子はますます学校を行き渋るようになりました。さらにコロナ禍で、何とか登校できても、誰とも会話できず、転校したばかりなのに友達をつくることもできません。Upload By スパ山この頃の姉子は本当につらそうで、外出すらできなくなり……。私も「こんな状態になってまで学校に行かなくてもいいのではないか」と思うようになっていました。と同時に、ここで「休んでいいよ」と言ってしまったら、「この先も何かあったらすぐあきらめるようになるのではないか」という底知れぬ不安や、「ほかの子は学校に行っているのに……うちも頑張って行けるようにならなくては」、という気持ちのはざまで揺れて本当に悩みました。Upload By スパ山母子分離不安と自閉スペクトラム症だと診断を受ける行き渋りについて、担任の先生とスクールカウンセラーさん、そして私たち母子で何度か相談していく中で、ある日姉子がポツリと「学校に行っている間、お母さんと離れるのがさみしい」とこぼしました。発達の凸凹があるから登校に不安があるのだと思っていた(もちろんそれもあるのでしょうが)私は驚きました。もう小学生だし、まさか母親と離れるとさみしいなんてことあるはずがないと思い込んでいました。そして、通院していた児童精神科で「母子分離不安」の診断を受けたのです(自閉スペクトラム症もこの時に診断されました)。Upload By スパ山スモールステップを繰り返し、約1年かけて母子登校できるようになんでだろう?どうしたらいいんだろう?と、深い霧の中にいた状態だった私たちにとって、少しだけ進む道が見えてきた瞬間でした。姉子は医師の指導のもと投薬治療を始めました。そして、私と一緒に家で授業の時間割を合わせて用意をする、一緒に学校までまで行って校門にタッチして帰る、登校して先生にプリントをわたす、といったスモールステップを地道に続け、約1年かけてやっと別室に母子登校できるようになりました。(「母子登校」とは、保護者が付き添い、子どもと一緒に登校することです。学校に行くことに不安を感じたり、不登校になってしまった場合に、通常登校へ戻るための支援策として姉子が通っていた学校では取り入れてありました)。Upload By スパ山2年間の母子登校で娘に笑顔が私は、毎朝姉子と一緒に登校し、教室の隣の部屋で課題のプリントなどをしながら一緒に過ごし、給食を食べているのを見守り(コロナ禍だったので、関係者以外の飲食は禁止でした)一緒に下校していました。最初は数十年ぶりに小学生になったような気持ちでいた私でしたが、学校なので家にいるように横になったりスマートフォンを見たり、のんびり休憩できる時間もなく……。ずっと姉子のそばにいなければならないので、常に緊張状態で、しんどくなった時もありました。それに、お昼ごはんは帰宅するまで食べられなかったので、朝ごはんを食べ忘れるともう大変!お腹の音が鳴りっぱなしで……食いしん坊の私にとって、これはかなりつらい経験でした(だからといって痩せたりはしませんでした。不思議だなあ?(笑))。Upload By スパ山そんな中で、クラスメイトや先生方にもとても温かく接していただきました。そして、姉子にもだんだん笑顔が見えるようになってきた時には「母子登校をやってきてよかったな」と、涙が出そうでした。こんな日々が結局約2年続きましたが、またその話は別の機会に書きたいと思います。執筆/スパ山(監修:新美先生より)分離不安症(母子分離不安症)は、愛着の対象(=安全基地、主には母親)から離れることを年齢に不相応に極端に怖がるような状態です。もともと繊細で不安を抱きやすい性質のお子さんに起きやすく、大きな環境の変化や、その環境(園・学校など)が合わずお子さんが不安を抱きやすい状況が続くと分離不安の症状が出やすくなります。学校に行くと分離不安となり、保護者から離れられない場合、対処法としては大きく分けて3つあります。(1)お母さんなどが一緒に登校する(母子登校、付き添い登校と言われることもあります)。(2)学校が大きい不安の対象になっているなら、学校の環境を本人が不安に感じないように工夫する(3)学校以外に本人が大きな不安を抱かなくても行ける場所を探す(例えばフリースクール、ホームスクーリングなど)といったことが考えられます。正直、母子登校は記事にもあったように保護者の方の負担もとても大きいと感じています。それでもスパ山さん親子は、かなり長い期間をかけて、また別室登校と言った形式で(2)の学校自体がお子さんに負担のないやり方の工夫などもしながら、だんだんと姉子さんに学校でも笑顔が見られるようになってきたという、母子登校をやってよかったと思えるところまで行きついたということですね。簡単には語れない2年間だったのではないかと思いますが、本当にお疲れ様でした。スパ山さんも姉子さんも本当によく頑張られましたね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月05日大きな不安を抱え始まった幼稚園生活。順調に見えたけれど……わが家の長男あーにはASD(自閉スペクトラム症)があります。まだそうとは知らなかった頃に迎えた幼稚園の入園式で、一人だけ走り回り、夫の眼鏡も私のコサージュ(借り物!)も破壊する暴れっぷり……。大きな不安を抱えた状態で迎えた幼稚園生活ですが、いざ始まってみると一見そこまで大きな問題があるわけではありませんでした。登園不安が強いわけでもなく、泣いたり暴れたりが頻発するわけでもない。トイレにも行ける。身辺自立や集団参加には難があるけれど、年少さんでは珍しいことでもない。それでも私は、3歳半健診で発達について相談しようと決めていました。私が発達相談をしようと決めた2つの理由3歳半健診であーの発達について相談すると固く決意していたのはなぜか……母親の勘、というとあまりにもふわっとし過ぎているので、当時をよくよく思い返して言語化を試みようとするのならば、やはり「わが子とコミュニケーションが取れないことによるストレス」の一文に尽きると言えるでしょう。3歳なりのコミュニケーション。いや、年相応でなくてもいい、それが叶わないフラストレーション……。おしゃべりはするんだけど、会話のキャッチボールができないんですよね。例えば、「パパはどこに行ったの?」と聞いたら「パパはお菓子が好きなんだよ」と返ってくる。「パパ」という単語は分かる。それについての話をする。おしゃべりはできている……だけど、それってコミュニケーションではないんだよなああああ(ここで頭を抱える)。会話の……ストラックアウトなんだよなああああ!(うまいこと言えた?)Upload By よいこ一事が万事これなんです、ちなみに12歳の今もその傾向が非常に強いです。そして謎遊び。幼稚園で、小高い山の上に立って葉っぱや砂をひたすら落とす。人とは遊ばないし、いったい何が彼をそんなに魅了しているのか分からない……。それがダメってわけじゃないけれど、おままごとやごっこ遊び、お友達との交流などにだんだんと興味を持ち始める年齢において、意味のない(ように見える)ことを2時間とか平気でできる。Upload By よいここの2点から導き出される結論……。わたしにとって、あーは「よく分からない」存在でした。わが子なのに「よく分からない」存在?募る不安自分で産んだ、自分の子どもなのに、何を考えているのか、よく分からない。いや、生まれた時からべったりで育てているので何が好きか、何が嫌か、は分かります。何が欲しいかも。でもそうじゃなくて、こちらの言うことを理解してくれない、してくれようともしないあーは、私にとってまるで「未知の生き物」のようでした。そして理解できないことで、なんだか不安になるのです。Upload By よいこしかし相手は自分の子ども。「可愛さ」と「分からない」が拮抗する毎日。よく分からない、を分かりたい。愛しているから、可愛いからこそ理解したい。そしてこの不安から脱して安心したかったんだと思います。発達相談を決めた一方で……「気のせいだよ」という言葉も期待していた自分というわけで、発達の相談をすることになんの迷いもありませんでした。でも一方で心の奥底で、「気のせいだよ」「そんなことないよ」「普通に生きていけるよ」って言われることを望んでいた気もします……。Upload By よいこ母の気持ちは常にアンビバレンス。だってそうじゃないー!?できれば普通がいいじゃん、みんなと一緒がいいじゃん!そんな物分かりよくいられるわけなくない??と、思い返せば雑念だらけの診断前。いいじゃんいいじゃん人間だもの!そんなこんなで、運命の(?)3歳半健診の日を迎えたのでした。執筆/よいこ(監修:初川先生より)3歳の時に発達相談を受けると決断された理由のシェアをありがとうございます。自分の子どもなのに分からない。可愛いと分からないが拮抗する。よいこさんが言葉にしてくださった当時の心境に共感なさる読者の方も多いのではないでしょうか。よいこさんが理由として挙げられた、会話のキャッチボールならぬ「会話のストラックアウト」(お伝えされたいニュアンスがよく伝わる表現ですね)。そして、「謎遊び」。このくらいの年の子どもはこのくらい育っているはず、こうして遊ぶはずという知識や経験との違和感。体感としておぼえる違和感。そうした違和感はとても大切だと相談業務にあたりながら日々思います。そうした違和感をきっかけに相談やお子さんへの理解、支援などへつながることができます。場合によっては、「心配しなくて大丈夫ですよ」の場合もあるかもしれませんし、支援者の方としばらく一緒にお子さんの成長を見守る伴走体制に入ることもあると思います。どんなお子さんであっても、子育ての中で悩ましく思うときはあると思いますが、そこに何らかの診断が後からつく場合にはその悩みや違和感、葛藤の度合いがかなりのものだと思います。保護者が日々悩みながら、アンビバレントな心境になりながらも、子どもは育ち、子育ては続いていきます。お子さんはもとより、保護者を支える意味でも相談や支援につながってくださることを支援者としては願うところです。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年01月26日里帰り出産の前に健診へ行くと、逆子であることが判明しました。帝王切開に恐怖感があったものの、医師からの説明を受けて帝王切開を決断! 出産前の医師の説明や入院当日、出産、産後までリアルなレポートをお届けします。歩行練習をスタートしたものの、思うように体が動かず驚きます。立ちあがろうとしたその瞬間「どゅるん」とおなかの中で何かが剥がれ落ちる感覚がし、術後1番の痛みに襲われるのでした。 全身に力が入らず必死に立ちあがろうとしているそのとき、「今、立って歩けないと赤ちゃんに会えませんよ!!」と助産師さんが喝を入れます。その言葉を聞き、怒りと気合でなんとかトイレまで歩くことに成功するのでした。 よちよち歩きだけどトイレまではひとりで移動できるように。次は車椅子で赤ちゃんの面会へ行くことに……。 初めての面会に「可愛いけど…」 ※近年では「未熟児」という表現はしない傾向となっています。 ※未熟室(誤)→未熟児室(正) 雛田さんの赤ちゃんは、新生児一過性多呼吸のため保育器に入っていました。初めてわが子と対面し「接し方わからないけど可愛い」と思うのと同時に「壊れてしまいそうで怖い」「ちゃんとお世話できるかな……」と不安な気持ちが入り混じるのでした。 面会が終わり、夕食の時間に。やはり食事をすると胃が重くなるせいかおなかが痛むのでした。 初めての赤ちゃんでどう接して良いのかわからないと思ったり、繊細でお世話できるか不安になるかもしれません。ママとして赤ちゃんを守らなければという気持ちを感じます。その気持ちを大切に赤ちゃんのお世話を楽しんでほしいですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生 著者:マンガ家・イラストレーター ひぃちゃん
2024年01月21日「この人に子どもを預けて大丈夫かな? イタズラされたら怖いな……」先生やコーチ、ベビーシッターなど、親以外の大人に子どもを任せるとき、性被害の心配をしたことはありますか? タレントのフィフィさんも、自身が子育てをしていたとき、同じように警戒していたそう。そんな気持ちを振り返ると共に、昨今の日本のゆるすぎると言われる法律に警鐘を鳴らしています。とはいえ、子どもを育てる中で、そんな心配をしていてはキリがありません。また、子どもの成長において、親以外の大人との関わりが大切だというのも、紛れもない事実です。 フィフィさんは自身のX(旧Twitter)に『もしかするとこの人は我が子を狙っているのではないか? と警戒してしまう』という本音を投稿しているのですがーー。 性被害の不安 わが子が性被害にあわないか、不安になったことがある人は少なくないでしょう。しかし、保育園や幼稚園、学校、習い事など、子どもに関わるすべてを警戒し、目を光らせ続けることは現実的ではありません。 しかし『被害にあわずに成長できたらラッキー』というわけにもいかないのです。フィフィさんが言うように、排他的な気持ちで常に疑いの目を向けているわけではなくとも、わが子を守るのは親でしかありません。 そこでフィフィさんは、制度導入の必要性を述べています。性犯罪者を排除する仕組みとはフィフィさんが性犯罪を防ぐために必要だと考えているのは、性犯罪者を排除する仕組みです。諸外国では、子どもに接する仕事に就く際には、過去に犯罪を犯していないことを証明する「犯罪歴証明」を提出する義務があります。 しかし、2024年1月現在、日本にはこのような義務はありません。こども家庭庁が制度作りを進めていますが、いまだに導入されていないのが現実です。安心して子どもを生み、育てるためには、この制度の導入は急務といえるでしょう。性犯罪はくり返される?フィフィさんをはじめ、近年性犯罪に対する制度が課題視されているのにはわけがあります。性犯罪は再犯率が高いのです。 こども家庭庁が公表している『性犯罪の再犯に関する資料』によると、小児わいせつ型の性犯罪で有罪になった人のうち、それ以前に2回以上の性犯罪を犯した人の84.6%が小児わいせつ型の性犯罪だったことがわかります。この統計をみると、小児わいせつ型の性犯罪は繰り返されやすいということがわかるでしょう。 また、2023年の子ども(0〜19歳)の強制性交等罪の認知件数は220件。2022年の177件に比べ、2.5割ほど増加しています。(参考:こども・若者の性暴力被害の状況) 小児性犯罪の加害者の7〜8割が顔見知りなのだそう。着替えやトイレ、入浴をのぞかれた、プライベートゾーンを触られた、抱きつかれた、服を脱がされたなど、子どもの日常生活にはさまざまな小児性犯罪が潜んでいます。子どもを性被害から守るために大人が子どもを性犯罪から守ることも大切です。まず、フィフィさんのように警戒する気持ちは忘れてはなりません。 また、万が一子どもが性被害にあっていたとしても、親に伝えにくいもの。急なおねしょや体調不良、不眠、食欲不振、甘えなど、体や心の変化は子どもからのサインかもしれません。「なんだかおかしい?」という違和感を見逃さないようにしましょう。 さらに、性被害は男女を問わず起こりうるものです。そして、加害者は男性だけではありません。男の子だから心配ない、女の先生だから安心、という油断は禁物なのです。
2024年01月20日もともと言葉が遅かった長女は3歳になっても2語文が出ることがなく、私は心配でたまりませんでした。とはいえ、単語は豊富でコミュニケーションも取れており、夫や周りのママ友は「心配ないよ」と口をそろえました。「せめて3歳半健診まで待ったら?」と言われると確かにそう思うのですが、私の中の不安は日に日に膨らんでいく一方だったのです。 3歳半健診が遠い…私が住む自治体では幼稚園は3年保育が主流なので、3歳になる年の9月後半に幼稚園の説明会を受け、10月1日に願書を出します。長女は9月生まれ、3歳になってすぐの10月に幼稚園に入園するか判断しなければいけません。 「2語も出ていないのに幼稚園生活が送れるのか」と悩む日々の中で、10月に幼稚園の受付が終わったあとの3歳半健診はとても遠く感じ、そこまで待つと手遅れになるような気がしていました。不安が高じて発達検査ができる病院を探すと、なんと車で10分ほどの場所に見つかり、翌週には発達検査ができることになりました。 驚くほどひっかからない発達検査予約した日、病院について問診票を書き始めました。問診票には学校・幼稚園の様子を聞くところもあり「やっぱり2歳で発達検査は早かったのかな……」と戸惑っていた私に、担当の心理士さんがやさしく「該当しない内容は飛ばしていいよ」と言ってくださり、ほっとしたのを覚えています。 「目が合わないと感じることがあるか」「順番が守れないことがあるか」など、わかる部分だけ書いていきましたが、言語の遅れ以外はまったくひっかからないなと書きながら驚いていました。 気になる検査結果は?問診票の記入のあとは母子分離で検査をおこない、その日は終了。後日検査結果を聞きに行くと、「言語の発達は2歳程度」とのことでした。ただ遅れていたのは言語だけとのことだったので、がっかりよりも、娘の発達具合がはっきりしたことですっきりした気持ちが大きかったです。 医師からは「言語の遅れは発達障害などによるものではないと思う。コミュニケーションは取れているから幼稚園も行けないことはないよ」と言われましたが、私は「2歳程度の言語では幼稚園は大変だろう」と、長女の入園を1年見送り翌年から2年保育で入れることに決めました。 原因は私だった?検査の結果を聞く際に、長女の検査をおこなってくれた心理士さんとも再度お話しすることができました。「お母さん、娘さんととってもコミュニケーション取れているよね。文章にしなくてもお母さんが気持ちをわかってくれるから、娘さんはあんまり文章で話すことを必要と感じてないのかも」。 そんな心理士さんの言葉にはっとしました。私は人一倍空気を読んでしまうタイプで、娘に対しても先回りして要望に応えることが多々あったからです。 その後、幼稚園に行かない1年間で、私はなるべく「長女が言いたいことを言えるまで待つ」ことを心がけ、長女の言葉は少しずつ文章になっていきました。結局、娘の言葉の遅れは私が先回りしていたことが原因だったのですが、発達検査を受けなければそれに気付くことができませんでした。なので、あのとき勇気を出して発達検査を受けてよかったなと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKOイラストレーター/しおん著者:岩崎はるか
2024年01月08日やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜
モチコの親バカ&ツッコミ育児
ヲタママだっていーじゃない!