小3でADHD、ASDと診断された息子の幼少期息子・コチ丸は小3の頃にADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉症スペクトラム症)の診断を受けました。小さな頃から落ち着きがなく、歩き始めた頃には周りも省みず、どこかへ行ってしまうことが多々ありました(焦)。一度、スーパーで後ろを隠れてついていき、いつになったら親を探すかというのを試してみましたが、どれだけ待っても探してくれることはなく(笑)、電気屋でテレビを観てくつろいだり、おもちゃ売場でゲームをやってみたりと自分の関心事にずーっと夢中でした……。最終的に私が待てなくて折れるという結果に……(汗)。私はコチ丸が診断された当時、子どもの発達に携わる仕事をしていたので、診断が出た時には「やっぱりか」という気持ちと同時に、この手に負えない感じは私のせいでもコチ丸のせいでもない、「しょうがないことだったんだ」と思えるようになり、そこからはコチ丸のやることを受け入れられるようになりました(単純)。Upload By あきトラブル続きの小学生時代。行事の参加自粛を求められることも……コチ丸は小学校時代、ほぼ教室にはおらず学校のなかを自由に歩き回ったり、図書館で本を読み漁ったりしていたようです。・とにかく、やりたいことはやらないと気が済まない→学校で興味本位で落ち葉に火をつけてボヤ騒ぎを起こす。・ちょっとしたことでカッとなる→掃除をしないことに注意をされて、掃除用具を持ったままくってかかり、女の子に怪我をさせる。・先が読めない→自転車ごと田んぼに突っ込む。口に入れていた単三乾電池をうっかり丸飲みする。と、トラブルが尽きない子どもでした。Upload By あき当時は大事な行事などがあると「コチ丸くんについて見ていられる先生がいないので、当日は休んでもらえませんか?」と打診されたりして、私としては小学校には不信感しかありませんでした。小5の時、卒業式に参加するのを「絶対に大丈夫」と本人が言い張り、私も頑張ってほしいと思い学校に頼んだことがありました。しかし、結局じっとできず、こっそり体育館の2階に勝手に上がって、式の様子を高い窓から覗き込んで見下ろしていたところ、参列していた保護者と目が合いビックリして悲鳴を上げられ大騒ぎになり、卒業生より目立ってしまったことも。すぐに呼び出されて怒られました(汗)。当時の卒業生には申し訳なかったです……。Upload By あき小3から「自由登校」開始。中学進学先は担任と意見が分かれ……小3の頃から、わが家は「自由登校」を始め、コチ丸自身が学校に行きたいと思った時だけ登校するようになりました。週に3~4日は家にいたのでランドセルはキレイなまま、小学校生活は終わりました(笑)。地元の中学に入学するにあたり、学習が遅れていることを理由に小学校からは特別支援学級への進学を勧められました。確かに小学校にはほぼ通っておらず家でも全く勉強はしてなかったので、中学の通常学級で授業についていくのは難しいだろうという先生の考えは理解できました。しかし、コチ丸はものすごい読書家で、読んだ本の内容をほぼそのまま覚えているなど、私よりずっと博識な子どもです。その上、好奇心旺盛でNPOなどの野外活動に一人で参加し、先陣きって何事も臆することなくやるタイプだったので、問題解決能力もそれなりにあるのでは……と感じていました。そのため私は、「コチ丸には中学校の特別支援学級より、もっと本人の個性を活かせる環境がどこかにあるのでは?」と思えてなりませんでした。Upload By あき私立中学への進学を決断。親子で歩み出した新たな道結局コチ丸は中学受験をし、学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の私立中学校に入学しました。もちろんシングルの私にとっては人生予定外の大出費です(焦)。それでもコチ丸なりにわが家の状況を理解してくれていて、これはわが家にとってはスゴく大変なことなんだということを察してくれていたのだと思います。最初こそ休みながらでしたが、中1の終わりには生徒会に入り、やがて生徒会長になり公立高校に進学しました。大出費(笑)でしたが、間違いなく親子の人生を変えてくれた大満足な中学生活を送ることができました。さて、現在ですが……コチ丸は私と一緒には暮らしておりません。高校受験は自らやりたいことがあると、住んでいた愛知県から北海道の公立高校に入学し、寮生活を送っております。さらなる大出費です(笑)。あんなにいろんなことがあった賑やかな日々から一点、寂しい毎日ですが、たまに入ってくるコチ丸らしい淡々とした、でも愛嬌のあるLメッセージに心救われています。Upload By あきこれからコチ丸のこれまでの習い事や勉強、学校選びなど、数々の分岐点をコラムで振り返れたらと思っておりますので、よろしくお願いします!執筆/あき(監修:森先生より)あきさんのように、診断を受けて「私のせいでも子どものせいでもない、しょうがないことだったんだ」ととらえることができると、これからどうしたらいいかを前向きに考えることができますね。無理に型にはめようとするのではなく、個性を活かせる環境を探してくれたからこそ、お子さんは自分が本当にやりたいことを考えることができるようになったのでしょうね。保護者としては、1つひとつの分岐点で迷いもあるでしょうし、焦りもあるかと思います。お子さんのためになる選択を、長い目で見て考えることができるといいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年04月09日背伸びしない志望校選びと、子どもに過剰な負担をかけないために…こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。お子さんが「とにかく地元の公立中には行きたくない」という場合や、「小学生に過剰な受験勉強をさせたくないけど、もし、うちの子が楽しく過ごせる学校があるのなら……」などと考えているご家庭向けに、うちの3兄妹の私立中高一貫校、3回の「塾なし」中学受験を踏まえた私の経験を元にお話しします。・志望校の選び方・面接対策のポイント・やる気とモチベーションUPのコツ・メンタルケアと親の接し方について、ご参考になれば幸いです。Q:志望校はどうやって選んだの?長男の場合はA中学に「一目惚れ」状態でした。次男と長女は兄が通う姿を見て「自分もA中学に行きたい」となりました。それまで私は、子どもの私立中学進学は全く頭になく、県内の超有名進学校ですら「どこかで聞いたことがあるような?」という程度で、私立中学各校への事前知識や先入観は皆無でした。そんな私たち親子が、最初に「A中学」という、地元でも「知る人ぞ知る」という感じの小規模校を知るまでの経緯を……。うちは地方都市在住のため、首都圏ほどには私立中学の数自体が多くありません。そして、子どもたちには感覚過敏などがあるので、通学の負担があまりに大きいと、たとえどんなに素晴らしい学校でも6年間自分で通うのは難しいと判断し、志望校を探す最初の段階で、「ドア・ツー・ドアで通学1時間以内」の学校に検索対象を絞ってしまいました。そこから、受験勉強の負担が大き過ぎる超難関校や、「男子校は絶対無理!」など、子どもの希望条件に合わない学校を除外していくと、実質、選択肢は2校程度。そのうちの1校のWebサイトを長男と一緒に見て、「へえ、パパの職場の沿線に、こんな学校があるんだね〜」と興味を惹かれ、最初に学校見学に行ったのが、A中学でした。開放的な雰囲気で、合理的で自由な校風のA中学は、長男の個性にピッタリの学校で、ひと目見てすっかり気に入ってしまい、一応もう一つの学校も見学したのですが、長男は「A中学しか受けない」と早々に決めてしまいました。私も小学校では「空気が読めない」と見られがちだった長男が、体験授業の時に少々ズレた質問をしても、積極的に発言できたことを先生が非常に好意的に高評価で受け止めてくれたので、「この学校なら、長男を”できる子”として扱ってくれるだろう」と確信しました。一途な性格の長男は、「絶対A中学に行きたい」という目的意識ができ、やや遅まきの受験勉強スタートでも行きたい学校のためなら、持ち前のド根性&過集中パワーを発揮して頑張れました。次男と長女も、兄の受験のときに見学会や体験授業に一緒に連れて行ったり、行事や文化祭などで度々A中学に訪れたりして、学校のイメージや受験へのモチベーションができていったのだと思います。Q:うちの子、面接が苦手そうなんだけど…コミュニケーションが苦手なお子さんほど、面接の練習は十分な時間と量を確保して対策すれば、やればやるだけ効果が出やすいと思います。「志望校の専願入試は、一般入試より合格しやすいし、科目が少なくて学力試験の負担が少ないけど、面接があるのよね……」「うちの子は人と話すのが苦手だから、面接試験なんてハードル高そう」など、面接ありの入試方式に、二の足を踏むご家庭もあるでしょう(私もそう思っていました)。でも私は、人と話すのが苦手な子ほど、小学生のうちから面接練習をしたほうがいいと思います。中学受験に限らず、この先、大学受験(推薦・総合型など)、バイトの採用、就職活動など、人生の節目節目に「面接」はついてきます。親がしっかりフォローできる今のうちから、時間をかけて面接に慣れておくとお子さんの人生の選択肢が広がります。また、うちの子たちは面接練習を通して、自分自身を客観的に見つめたり、自分のことを自分の言葉で伝えたり、相手の話に耳を傾け質問の意図を汲んで、言葉のキャッチボールをする練習をしたりすることは、本当に良いSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)にもなりました。結果にかかわらず、面接練習はやっておいて損はないと思いますよ。かなり独自のものですが、うちの面接対策のポイントは……・志望校のイベントにフル参加して、体験授業や文化祭での具体的な経験を得る・出願書類、自己分析、よくある質問、学校資料などをまとめたファイルを親子でつくる・親以外の人にも面接官役をお願いする(数回でもOK。塾や学校の先生、スクールカウンセラーなど)・本番一ヶ月前から毎日、面接と同じ時間(10-15分程度)を確保して、入退出含めて練習・動画を撮ってセルフチェックする・日頃から、親子でたくさん雑談する……などでした。Q:やる気とモチベーションUPのコツは?「子ども本人が中学受験に主体的になる」ということを、うちでは特に意識しました。親のフォローや協力なくしては、小学生が中学受験するのは難しいと思いますが、それでも、受験勉強するのも、試験を受けるのも、その中学に通うのも、当然ながらその子自身なのです(代わってあげたいときもありましたが……)。ですから、志望校や受験方式を決める際も、勉強の進め方や内容・学び方も、私が強制的に親の考えややり方を一方的に押し付けることのないよう、その都度子ども自身の意志を確認・反映しながら進めました。ただし、子どもの要望の中には現実的には難しいことや、「そろそろコレをやっておかないと入試に間に合わない」といった学習計画上の都合もあるので、そこは事情を説明して相談しながら、一緒に作戦会議を繰り返しました。子ども自身が自分で決めたこと・選んだことや、多少妥協しても納得できたことならば、主体的に頑張れると思います。また、計画表や工程表、「やることリスト」などを作って壁に貼ったり、使用済みの「ふせん」やノートを集めたり、負担が大きな時期には「ポイント手帳」のポイントUPをしたり、小目標を達成したときの「ごほうび設定」をしたり……など、「頑張りが見える工夫」をすると、やる気UPに効果的でした。それから、勉強の前に親子でトランプやかるたであそぶ時間を作ったり、行き詰まったらストレッチしたり、お城や博物館にお出かけして(みんなに内緒で)美味しいものを食べたり、一緒にゲームしたり歴史系のアニメ観たり……など、適度に息抜きしながら身体を動かしたり、勉強にも体感型学習やあそびの要素を取り入れるのもいいと思います。Q:メンタルケアや親の接し方はどうしたらいい?まず、大前提として、どんなにしっかりしたお子さんでも、どんなに聡明で利発なお子さんでも、「小学生は小学生」だということを、周りの大人たちは忘れないようにしてあげてほしいと、私は思っています。発達障害のある・なしにかかわらず、どんな子でも心身共に発展途上にあるのが「子ども」なのです。ましてや思春期の入り口に立っている子どもたちは、さまざまな面でアンバランスで繊細でもあり、たとえ難関校志望でなくとも、小学生が受験をすること自体、多少なりとも心身に負担がかかってしまいます。ましてや、元々発達障害や不登校傾向のある子などには尚更、細心の注意と配慮が必要でしょう。そこでうちでは、まず、受験勉強中でも基本的な生活習慣は極力変えないようにしました。私は子どもの心身の健全な発達には、十分な睡眠とあそびの時間が最優先で必要だと考えているため、「うちの中学受験の鉄則」として……・睡眠時間は一切削らない(どんなに勉強のやり残しがあっても、夜9時には「終わり」)・勉強時間は、小学校の宿題+1日1時間まで(休日/長期休暇は+2時間まで)・いつもどおりにあそぶ(好きなゲームや友だちとあそぶ時間は直前期まで制限しない)……といったことだけは守るようにしました。勉強時間については、集中力にムラがある長男は、朝と夜の2回に分けたり、15分ずつに区切ったりしました。体調を崩しがちな次男は勉強時間をさらに少なくし、内容も必要最小限にしました。それに加えて、・できるだけ子どもの話を聴き、ストレスをこまめに解消する(場合によっては、スクールカウンセラーや医療機関も頼る)・学習計画は無理のないように、子ども自身の意見や意志を聞きながら調節する・疲労やストレスが溜まってきたら、勉強を休ませる…なども、心がけました。「そんなことでは、志望校に到底受からない」と思われる方も中にはいるでしょうが、そもそも、そこまで努力しなくては合格できない学校は、うちでは最初から志望校リストから除外済みなので、本命A中学に絞った受験勉強ならこれで十分でした(それでも、それぞれに課題を抱えた子ども達にとっては、決して「ゆる受験」「ラクな受験」などではありませんでした)。結果、3人共無事A中学に合格し、入学後も比較的すんなり新しい環境に馴染むこともできました。あまりに受験勉強の負担が過剰だったお子さんの中には、せっかく合格しても、入学直後に燃え尽きて通えなくなったり、突然勉強が手につかなくなったり、中1から教室で荒れたりして、適応できなくなってしまう子もいると聞きます。わが子の幸せを願って中学受験したはずなのに、それでは本末転倒になってしまいます。一般的な勉強時間などの目安がどうであれ、ストレスや疲労、プレッシャーなどへの耐性や回復力は、一人ひとりの子で違います。お子さんの様子を日頃からよく観察し、「心身に負担がかかり過ぎている」と判断したら、志望校や入試方式を見直したり、場合によっては中学受験から潔く撤退するのも賢明な選択ではないかと思います。まとめ中学受験に対して「小3から塾通い」というイメージが強いと、お子さんに合った私立中学に進学させたくても、「うちの子には受験勉強なんてハードル高すぎる」と感じられるご家庭も多いと思いますが、志望校や受験方式次第では、5年生頃からの自宅学習でもなんとかなると思います。それでも「小学生は小学生」なので、勉強内容やスケジュールなどに無理のないように配慮して、お子さん自身の意志を尊重しつつ、親子でたくさん話し合い相談しながら、その子の学び方のペースに合わせて個別に調整していくといいでしょう。「塾なし」は親も大変だと思いますが、親子で乗り越えた時間は、結果にかかわらず、この先の本格的な思春期・青年期を支える親子の信頼関係の土台になってくれると、私自身の経験から実感しています。親御さんのほうも、くれぐれもご無理のないように、応援しています。文/大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)お子さんの意見を聞きながら、やる気が出るように学習ペースを見える化して親御さんが見守ること、なおかつ教え方もその子に合わせて工夫をされたのでしょう。誰にでもまねできるものではないかと思いますが、上のお子さんの経験を下のお子さんにも活かされているのかと思いました。中学受験や高校受験でよく相談を受ける内容として、発達障害があることを事前に伝えるかどうかというものがあります。一つの基準は、入試に際してどの程度の配慮が必要かどうかというのが挙げられます。仮にオープンにしたとして、入試に対してマイナスになることはないですが、教室での試験や面接に際して合理的配慮が必要でなければ、入学前にオープンにする必要性は低くなるかと思います。入学後は必要に応じて、合理的配慮を要求する場合には障害についての情報共有をしていけるとよいでしょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年04月08日普段から何かにつけて、近所の人と孫のことで張り合いがちな義父。息子が小学5年生になる直前、そんな義父から突然、中学受験の提案がありました。「近所の子もしているから、孫もするべき!」と言う義父に、息子は……? 近所の人と張り合うために…? 義父は、近所の人と孫のことでやたらと張り合おうとする節があります。息子が小学5年生になる直前、突然そんな義父から中学受験の提案が。その場で即答できる内容ではないため、返事はいったん保留に。家族で話し合い、息子に中学受験をして中高一貫校に入学した場合と、公立の中学校に入学した場合のメリットやデメリットを分かりやすく説明します。そしてその話を聞いてよく考え、本人が出した結論は「中学受験はしない」というものでした。義父にそのことを伝えると諦めがつかないようでしたが、息子が「自分の進路は自分で決めたい」という強い意志を伝えると、最終的には納得した様子。 その後、息子は地元の公立中学で充実した中学校生活を送り、やがて第一志望の公立高校へ進学。高校3年生になる直前、それまで勉強に本腰を入れていなかった息子が突然「難関大学を目指す」と宣言して塾に通い始めました。中学受験をしないと義父に伝えたときの言葉どおり、自分自身で進路を決めたからこそ、大学受験に向けて頑張れているようです。 当時は中学受験を強くすすめていた義父も、今の息子の頑張りを応援してくれています。子どものためを思ってつい「こうしたら?」と言ってしまいがちでしたが、子どもが自分で考えて決めるまで見守ることも大切だと気づけた出来事です。 作画/ひのっしー著者:樫原有香
2024年04月02日地元の公立中に行くのはつらい。でも、ハードな中学受験勉強はちょっと…こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回のコラムは、中学受験を考え始めたご家庭に向けて。特に、公教育がお子さんの体質的に合わなかったり、小学校時代にいじめ・不登校などのつらい経験があったりで、「とにかく地元の公立中には行きたくない」という場合や、「小学生に過剰な受験勉強をさせたくないけど、もし、うちの子が楽しく過ごせる学校があるのなら……」などと考えているご家庭に向けて、うちの3兄妹の私立中高一貫校、3回の「塾なし」中学受験を踏まえた私の経験を元に、お話しします。・中学受験を決めた時期・全体のスケジュール・塾なし中学受験について、ご参考になれば幸いです。難関校じゃなくていいのなら…うちの子たちが受験・進学した私立中高一貫校(以降、「A中学」と表記)は、いわゆる超難関校ではありません。私は子どもたちの志望校を探す際に、偏差値や知名度は参考にしなかったので、A中学の偏差値を正確に把握しないまま受験に臨みましたが、学校がWebサイトなどで公表している入試情報などと過去問の内容から「まあ、中堅校と言われるグループなのかな?」と推測します。とはいえ、コロナ以降も中学受験は過熱気味の傾向が続き、受験者数は増加傾向にあるようで、地方の私立中高一貫校であるA中学でも、年々志願者数が増加し(特に、ここ数年で急増)、1年前に長女が受験した時には、倍率が6年前の長男の受験時の倍以上になっていました。ですので、難関校の受験でなくとも、早めに動くに越したことはないとは思いますが、かといって、あまりに早くから塾通いなどでお子さんに受験勉強の負担を過剰にかけたり、保護者の方が必要以上に不安に感じることもないと思います。以下は「難関校じゃなくていいのなら……」という前提でのお話ですが、背伸びしない志望校での中学受験の全体像がイメージできるよう、保護者の方の疑問や不安にお答えする形で、うちの実例を交えたポイントをお伝えします。いつごろ中学受験することにしたの?中学受験をすることを決めたのは、それぞれ、長男は小5の秋、次男は小6の春、長女は小4の秋くらいでした。……遅いですよね(笑)まあ、中学進学に関して子どもの意志を尊重しようとすると、これぐらいの年齢になるまで分からないのは当たり前だとも思います。一般的には「中学受験は小3から塾通いが常識」などと聞きますが、難関校を目指すのでなければ、小5からでも十分間に合うと思います(小6からではかなり遅いですが……)。ただ、6年生で受験勉強と並行して複数の学校のオープンキャンパス、説明会や体験授業などに参加するのは大変なので、「まだ中学受験するか分からない」「志望校がはっきりしない」というご家庭も、できるだけ4・5年生のうちに、気になる学校のオープンキャンパスや説明会には参加しておいたほうがいいでしょう。受験を迷っている子も、一応小学校レベルの基礎学習だけでも、苦手なところがあれば学年をさかのぼって、穴埋めしておくのがオススメ。ちなみに、うちの3兄妹が中学受験することにしたのは、それぞれ理由が違います。発達障害のある長男は「地元の公立中に行くなら、不登校する!」と宣言し、私立中学以外の選択肢も考慮に入れつつの進学先選びに。5年生から体調不良で小学校を休みがちだった次男は、私立入学後にすぐに友達ができた長男の姿を見ているうちに「おれも」と希望。4年生でコロナ休校となった長女は、自宅でプリント学習をする傍らで、兄たちがオンライン授業を受ける姿を目にしたことなどが影響しました。結局3人共、A中学1校のみを受験。もし不合格だった場合、長男は、公営フリースクール(自治体の教育支援センター)+ホームスクールが"滑り止め”で、次男と長女は「公立中に進学する」とのことでした。併願せずに「本命一校しか受けない」のはかなりハイリスクなので、皆さんにオススメはしませんが、その分、その学校のみに絞った受験勉強・対策ができるので、子どもの負担は減ると思います。「万が一不合格でも、フリースクールや公立中でOK」と考えられるご家庭なら、有りかもしれません。全体のスケジュールはどんな感じ?うちの例は、あまり一般的ではないかもしれませんが、おおまかなスケジュールをご参考程度まで。志望校のA中学1校のみを、総合型選抜(専願のみ、算国+面接)と、一般入試(併願可、算国理社)の両方の入試方式で受験した場合です(ただし、それぞれの子によって、勉強の内容やスケジュールなどは個別に調整したので、以下はあくまで私が思う"理想的な”目安です)。<小4〜小5>・学校案内などの資料請求・オープンキャンパス、見学・説明会、文化祭などへの参加・総合型選抜対策として、自己PRポイントの実績づくり、体験授業への参加など・体感/体験型の自宅学習(理科実験や城巡りなど)・小学校レベルの基礎固め、さかのぼり学習、テスト直しなど<小6・夏ごろまで>・体験授業への参加(2回目)・中学受験用の基本問題集・検定試験の受験(算数検定、漢字検定など。自己PRと試験慣れするため)<小6・秋ごろ>・A中学で特によく出る分野を重点的に学習・過去問、時事問題・A中学主催の模擬試験・面接対策講座の参加・出願書類(志望理由書、自己PR文などの専用フォーマット)の入手<小6・12月〜1月上旬>・志望理由書などの出願書類の準備・面接練習(毎日10-15分)・苦手分野の特訓、暗記系の復習<小6・1月中旬〜>・出願(一般入試=インターネット出願、総合型選抜=出願書類の郵送)・過去問をひたすら繰り返し解く・総合型選抜入試(2科目+面接)・一般入試(4科目、A日程/B日程)<合格発表後>・入学手続き・制服のオーダー、指定体操服などの購入・小学校卒業式・入学説明会、新入生クラス編成テスト塾に行かなくても大丈夫?うちでは、塾なし自宅学習✕3回の中学受験(4教科と面接・総合型選抜対策)を、親子でなんとか乗り切りましたが、親の負担が大きく「誰にでもオススメ」とは言えません。でも、中学受験でも入試方式が多様化しているので、自宅学習でも十分大丈夫なことも。塾に通わなかったのは節約の意味もありますが、うちの子たちは小学校に行って帰って宿題をやるだけでもピーピー言っていたので、帰宅後さらに大手塾などに夜遅くまで通って大量の課題をこなすなんて、到底「無理ゲー」だと判断したからです。小学校自体の負担が大きな子の場合には特に、一般的な中学受験塾は、心身に過剰なストレスやプレッシャーが長期的にかかってしまうように思います。そんなワケで(半分やむを得ず)、私がマンツーマンで子どもの受験勉強に付き合うことになりましたが、子どもの負担を3分の1にしようとすると、親がその3倍の時間と労力を使うことに……。特にうちの子たちは、公教育の学び方が合わないタイプだったので、4教科を一人ひとりの子に合わせた内容・学び方で対応したため、私は数年間かかりきりで疲労困憊。その間きょうだいにも寂しい思いをさせたかもしれません。私は個人事業主なので仕事量の調節が可能でしたが、夫婦で正社員・フルタイムで働くご家庭などには「塾なし」は親の負担が大きいと思います。特に、公教育の学び方が合わないお子さんは、親が勉強に十分付き合えない場合、経済的に可能であれば、丁寧に個別対応できる家庭教師や個別指導塾などを頼るのがいいでしょう。とはいえ、難関校を目指すのでなければ、自宅学習でも十分対応可能だと思いますよ。昨今、大学入試同様、中学受験でも入試方式が多様化してきているので、特に、専願での自己推薦・総合型選抜入試や、1科目・2科目入試を実施する私立中学は多いですし、中には、得意なことを活かせる独自入試などを行う学校や、不登校・発達障害のあるお子さんを積極的に受け入れている学校もあります。ですので、志望校や受験方式によっては、必ずしも「中学受験の常識」通りに小3から塾通いして、膨大な知識と努力を必要とする4教科をまんべんなくできるようになる必要はないでしょう。背伸びしすぎない志望校で、受験科目を絞ったり、その子に合った入試方式で受験したりすれば、自宅学習でも十分大丈夫(親のフォローは必要ですが……)。また、試験の空気感に慣れるために塾の外部模試に参加したり、短期集中的に通塾したり、面接対策だけお願いするなど、ピンポイントで賢く受験塾を活用するのもいいと思いますし、オンライン学習や通信教育、動画学習などを併用して、親の負担を減らす方法もあります。うちの中学受験時代を振り返ってみると、確かに「塾なし」で親が根気よく付き合うのは大変ではありましたが、本格的な思春期になる前の子どもたちそれぞれと密に過ごし、親子でいろんな体験を一緒にしたり、たくさん雑談したり……と、貴重な時間でもありました。文/大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)楽々かあさんの書かれているように、志望校選びは頭を悩ませる大きな問題になります。できるだけ早めに情報収集をしていくことと、実際にオープンキャンパスなどに行って学校の現状を知っておくことが大事だと思います。大切なのは何より本人の意思が重要なので、本人の意見を聞きながら絞り込んでいくことです。1クラスの人数が多いところや少ないところがありますが、相性の悪いお子さんがいた場合の配慮や授業の進め方、合理的配慮、先生との相談のしやすさなどもポイントになるのではないでしょうか。入学したけれど学校の勉強についていけなかったというお子さんもいるので、受験をクリアするだけでなく、学習のスピードや教育課程が比較的ゆるやかに組まれているかなども確認できるとよいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年04月01日ADHDだけど公立中学校に通っているコウですUpload By 丸山さとこ現在中学生のコウは、神経発達症(発達障害)があります。ADHDの特性から話の聞き漏らしや忘れ物が多かったり、ASDの特性によりコミュニケーションでつまずくことがあったりします。そんなコウが現在通っている中学校はごく一般的な地域の公立中学校です。それについて、コウの神経発達症のことを知る人からは「どうして中学受験しなかったの?」と聞かれることがあります。初めてそのように理由を聞かれた私が感じたことは、「え!?中学受験って『しなかった理由』を聞かれるものなの?」という驚きでした。Upload By 丸山さとこわが家の地域では、大半の小学生は中学受験をしません。自宅から通学できるエリアに私立中学校と公立の中高一貫校が、併せて20校ほどしかないからです。受験を経験する小学生は、1つの小学校の1学年に1~3人いるかどうかだと思います。そのため、中学受験を選んだ家庭が『する理由』を聞かれることはあっても、中学受験をしない家庭が『しない理由』を聞かれるということは、わが家の地域ではまずありえないことなのです。とはいえ、全国的に見れば今や中学受験は珍しい選択肢ではないことも分かります。都市部の私立中学校や公立中高一貫校の数はとても多いですし、東京に住む友人からは「クラスの約半数が中学受験をしてる感じだよ」と聞いたことがあります。ほかの都市部に住む友人の話を聞いても、一学年の生徒の内1~3割は中学受験をしているようです。地方在住の小学生であっても、選択肢に入り始めた「中学受験」このような理由で、中学受験が全国的には珍しくないものだと知りつつも「うちには関係ないかな」とフワッと考えていたコウと私でしたが、小学校高学年の時には「中学受験も視野に入れたほうがいいのかな?」と迷ったこともありました。ケースワーカーさんから「中学受験をするのも選択肢の一つです」と、提案していただいたことがきっかけです。ケースワーカーさんは、地域の状況についても「課題の未提出や聞き漏らしの多い小学生で、かつ学力が高い場合は、私立中学校を選ぶ家庭が増えています」と詳しく教えてくれました。Upload By 丸山さとこ中学受験の悩ましいところは、「しなくてもいいものだけれど、『したほうがいい理由』はある」ところだなと私は思います。しなければならないことであれば迷う余地はありませんが、地域の公立中学校に通うこともできるため、積極的に選ぶには動機の後押しが足りない状況ではあります。とはいえ、高校受験には内申点が影響してきます。課題の提出や話の聞き取りに心配があるコウが、公立中学の通常学級に入学しても大丈夫なのか。(内部進学にある程度の内申点は必要だろうけれど、高校受験がない)中高一貫校を選択した方がよいのではないか。中学受験は『したほうがいい理由』もハッキリしていました。中学受験をするべきか、見送るべきか……「どっちでもいいよ~」と言うコウの意見を受けて夫と2人で考えたものの、なかなか答えは出ませんでした。Upload By 丸山さとこ「学校見学に行く?」と提案しても、「しんどいし、家でノンビリしたいから今はいいかな」と言うコウです。そんな彼を見ているうちに、私は「地域の公立中のほうがよいのかもしれない」と考えるようになりました。当時のコウは気力体力共に低い状態が続いており、小学校に対しても「行きたくない」と登校渋りが見られていたためです。これまで家庭学習をほとんどしていないコウが受験勉強をすることは負担が大きいだろうと感じました。仮に合格したとしても、毎日バスや電車を乗り継いで遠くの私立中学校に通うことを考えると、その通学時間の長さもコウにとっては負担になるのではないかと感じました。「もしかしたら」は尽きないけれどもしかしたら、中学受験に乗り気ではなかった当時のコウも、車で学校見学に連れて行ったら「ここに通いたい!」という意欲が湧いたかもしれません。そうして、中学校生活に対して「こういう学校生活を送りたい」「こんな学びをしたい」というコウからの強い要望が生まれたとしたら、中学受験を選択していたかもしれません。Upload By 丸山さとこですが、毎日家でダラダラごろごろと過ごしていた当時のコウに受験勉強をさせようとしたら、かなり大変だっただろうと思います。学習時間やモチベーションのアップダウンに振り回される毎日が目に浮かびます(実際に、現在高校受験でそうなりつつあります)。仮に中学受験に合格したとしても、私立中学に通っているコウが登校渋りを続けたとしたら、心の狭い私は心配しつつも「高い学費を払っているのに!?」などの思いを隠し切れなかったかもしれません。そこのところ、公立中学校は通うのに時間もお金もかからないため、コウの朝の支度がダラダラしていようが「眠い~、今日学校休もうかな~」と床に突っ伏していようが、広い心で「そっか~、お母さん仕事あるけど、1人で寝ていられる?」と聞くことができます。Upload By 丸山さとここうして、わが家なりの理由によって、コウは地域の公立中学校に通うことになりました。入学前の予想通りに聞き漏らしや忘れ物が多い状態のまま、もうじき中学3年生への進級を迎えようとしています。高校受験のための内申点のことを考えると胃がキリキリしそうですが、毎日ニコニコと登校していくコウを見ていると「今の環境が合っているようでよかったな」と思います。コウの話を聞くと、先生方から「宿題出せよ~!」とマメに声をかけられつつも、「お前はすごいヤツだって、先生たちは知ってるからな!」と励まされていることが分かります。そんな先生方の関わりにより、コウも前向きな気持ちを保てているそうです。部活動も楽しいと言っています。(「部活動へ行くために登校しよう!」と気力を保つ日もあるようです)Upload By 丸山さとここれは、コウの通っている公立中学校が現在たまたまそのような状況にあるだけなのだろうと思います。先生方の移動や、その年度のクラスメイトのめぐり合わせによってはつらい中学校生活になった可能性もありますし、残り1年間もどうなるかは分からないと考えています。ですが、私はそこに関してはあまり心配をしていないところがあります。手を尽くしても学校という環境が合わないようであれば、いつでもホームスクーリングに切り替えてよいと考えているためです。わが家は「登校渋りや不登校のことを考えて公立中学校にしよう」と決めましたが、「リスク低減のために中学受験をして環境を整えよう」という選択肢もまた、意義のある選択だと思います。そのときどきの状況に合せて、『正しいかは分からないけれど、今はこれがいいと思える選択肢』をコウと一緒に探していけたらいいなと思います。執筆/丸山さとこ(監修:森先生より)「正しいかは分からないけれど、今はこれがいいと思える選択肢を探していく」と考えられるのは素晴らしいですね。「もしこうだったら?」とシミュレーションすることも大切かもしれませんが、それが「後悔」となってしまうと、「現在のお子さんの姿」を否定することにつながってしまうかもしれません。保護者にできることは、判断材料も体力も時間もお金も限られた中で、その時点でのお子さんにとっての最善の道をお子さんと一緒に考えることだけです。良い先生、良い部活仲間にに恵まれている今があるのであれば大正解です。もし仮に学校生活が合わずつらい環境であれば、ホームスクーリングにするのも手ですね。選択肢はいつでも複数あり、分岐点も思っているよりもたくさんあることを忘れないようにしましょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月25日発達障害のある子どもの受験や就職、合理的配慮はどこまで求めていい?Q:ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)と診断されている高校生の子どもがいます。令和6年4月1日から、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されると聞きました。受験や就職といった場面において、具体的にどんな配慮を、どこまで求めていいのでしょうか?「わがまま」などと捉えられて、選考で不利にならないのか心配です。A:受験や就職試験の際に合理的配慮を求めることが、合格や採用に関して不利になることは一般的にはありえません。また、入学後や入社後に必要な合理的配慮について、事前に相談することも同様です。Upload By 発達障害のキホン受験や就職試験の際に合理的配慮を求めることが、合格や採用に関して不利になることは一般的にはありえません。また、入学後や入社後に必要な合理的配慮について、事前に相談することも同様です。求められる具体的な配慮の違いによって異なりますが、今まで行ってきた配慮があれば、その実績によって配慮は受けやすくなります。例えば、高校の定期試験で別室受験をしていたという合理的配慮の実績があれば、大学入試においても同様の配慮が認められやすくなります。いずれにせよ、合理的配慮に関して相談することは本人の不利にはならないので、まずは担当部署に相談してみるのが良いのではないでしょうか。参考:リーフレット「令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されます!」|内閣府(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月23日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたぼさ子さんでしたが、夫の言葉に背中を押され、なんとか締切日にすべての提出書類を揃えることができ、受験申請の書類を提出することができました。 そして、いよいよ筆記試験の当日を迎えました。他の受験者の筆記音に焦りを感じながらも、なんとか筆記試験は終了。ぼさ子さんは、回答を書き込んだ問題用紙と試験2日後に出た解答速報を照らし合わせながら採点を始めると、ギリギリ合格点を取れていたのでした。 実技試験の対策にシフト!「楽勝じゃない?」と思っていたら… 筆記試験の正式な合否はまだわかっていないものの、次の実技試験に向けて準備を始めたぼさ子さん。 実技試験では、造形表現と音楽表現の2つを選択。 早速、造形表現で使う色鉛筆をネットで購入することに。 色鉛筆が届くと、息子がお昼寝中に1回目となる練習を開始! ふと時計を見ると、すでに30分が経過……。 (……ってアレ!?何も描いてないのにもう30分経ってるよ!?) 時間の経過に驚くと同時に、色塗りが完成しない状態に思わずショックを受けてしまったのでした。 ◇◇◇ 絵の構図を考えることに多くの時間を使ってしまうと、いざ下書きをしてから色塗りをするまで、かなりの時間を要してしまうこともあるでしょう。ただ、これも慣れだと思うので何度も練習することで、自然と早く描けるようになってくるのではないでしょうか。試験の場合は制限時間があるので、ちゃんと時計を見ながら各工程の時間配分を意識する癖をつけておくといいかもしれません。 著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月21日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたぼさ子さんでしたが、夫の言葉に背中を押され、なんとか締切日にすべての提出書類を揃えることができ、受験申請の書類を提出することができました。 そして、いよいよ筆記試験の当日を迎えました。他の受験者の筆記音に焦りを感じながらも、なんとか筆記試験は終了。ぼさ子さんは、回答を書き込んだ問題用紙と試験2日後に出た解答速報を照らし合わせながら、採点を始めることに。すると……!? 回答即穂を見ながら、答え合わせをした結果…!? (受かってる気が全然しない) そんなことを思いながらも、自己採点を始めたぼさ子さん。 すると、保育原理のテストが95点でした。 (えっ!?ウソ、あんなに自信なかったのに奇跡!!すごい!!アイム天才!?) しかし、ほかの2つのテストは、30点と35点という何とも厳しい結果に……。 (ま、合格は合格ってね……) なんとか合格点を取ることができ、ホッと安心したのでした。 ◇◇◇ 受かっている気が全然しない!と思いながらも、保育原理のテストでは95点という好成績をたたき出しだぼさ子さん。ほかの2つのテストが30点台と点数の差こそあったものの、それぞれ30点以上、合わせて60点以上ということで、無事に合格できてよかったです!著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月13日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきました。ほかの受験者の筆記音に思わず焦りを感じるぼさ子でしたが……? 初試験はとにかく心が乱されてしまって… 周りの筆記音に焦り始め、頭を抱えるぼさ子さん。 すると試験を早く終えた受験者が試験を提出し、会場を退出していきました。 (ギョェーッ! もう終わったの!?) 思わず心な中で驚いてしまいます。 (みんな次々退出していく) 続々と試験会場を後にする受験者にどこか取り残されていく感覚を覚えます。 さらに、ぼさ子さんは、1科目目にして"テキスト通りの正攻法では、保育士試験を攻略できない"ということを悟ったのでした。 ◇◇◇ 続々と受験者が退出していくのが見えると、「自分だけ全然できない」という気持ちになり、焦ってしまいがちですよね。周囲の状況は気になると思いますが、まずは目の前の試験問題に集中することが大切のように思います。やり直しはきかないので、ぼさ子さんが言うように"人は人、自分は自分"というスタンスで最後まで試験に臨めるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月11日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきたのでした。 2日間の筆記試験!ママが試験会場へ向かうとそこには…!? 緊張した面持ちで会場へと向かったぼさ子さん。 待ち時間に勉強しようと控室に入ろうとするのですが、なんと人がいっぱいで入れませんでした。 仕方なく廊下で立ちながら勉強をすることに……。 試験開始の10分前ごろ、ドキドキしながら試験室に入ります。 いざ試験が始まると、"おっしゃ、やったるぜ!"と心の中で気合を入れるぼさ子さん。 しかし、周りの筆記音が気になる上に試験問題が全然解けず、気持ちが焦ってしまうのでした。 ◇◇◇ 試験本番、周囲の筆記音が聞こえると焦ってしまうのも頷けますよね……。勉強したところが必ず出題されるとは限らないのが、試験の難しいところですが、今まで頑張ってきたことは決して無駄ではないはずです。最後まで諦めずに出しきってほしいです。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月09日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。その後もハプニングが立て続いたものの、なんとか中央郵便局で受験申請の書類を提出することができぼさ子さん。 そして、いよいよ筆記試験の日がやってきたのですが……!? 月日は過ぎ、筆記試験当日を迎えることに! 引き続き勉強を継続し、レベルを上げていったぼさ子さん。 試験当日は夫と息子に見送られ、試験会場へと向かうことに。 しかし、ぼさ子さんはこのタイミングでギックリ腰になってしまい、すでに体はヨボヨボに……。 (試験終了までもってくれよ!オラの体!) 心の中でそう強く念じると、お手洗いで鎮痛薬を首に塗り塗り。 湿布や鎮痛薬などのアイテムに助けられながら、試験に臨むことにしたのでした。 ◇◇◇ ギックリ腰というハプニングは合ったものの、無事に試験当日を迎えられてよかったです。首や腰に来ているので、体はかなりつらいと思うのですが、今まで勉強してきた成果を存分に発揮してほしいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月06日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、苦戦しながらもひたすら試験の過去問題を解いて、着々と実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌ててしまいます。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 郵便局へ到着すると受付の人に封筒を渡すのですが、簡易書留の受付時間は既に終了しており、取り扱ってもらえませんでした。そこで、ぼさ子さんはまだ間に合う郵便局はないかと尋ねることに。すると「中央郵便局なら21時まで受け付けているかも……」と教えてもらって……!? 予期せぬハプニングの連続にママは思わず… ぼさ子さんは急いで夫に電話して、中央郵便局へ向かうことに! しかし、大雪のせいで道が渋滞を起こしており、なかなか前に進みません。 そんななか、20時45分に郵便局へ到着したぼさ子さん。 中に入ると、そこには長者の列が……。 (21時までに窓口にたどり着けなかったらどうなっちゃうのーー!?) 思わずぼさ子さんは不安で体が震えてしまいました。 そして20時59分、やっと順番が回ってきたのです! 「スミマセン、簡易書留デスガ、オネガイシマス……」 封筒を渡された受付のお姉さんは、無言でそれをじーっと見つめます。 そして……。 「大丈夫。ちゃんと今日の消印押しておきますね。試験頑張ってください」 ようやく長い闘いを終えたぼさ子さん。 お姉さんのその言葉を聞いて、心から安堵したのでした。 ◇◇◇ ハプニングが重なりながらも、最後まで諦めなかったお陰で、なんとか無事に試験の書類の提出を済ますことができたぼさ子さん。本当によかったですね。保育士の試験もこの調子で頑張ってほしいです。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月03日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 そんなある日、勉強に集中するあまり、受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたことに気付き、慌てるぼさ子さん。一時は、受験を諦めることまで考えていたのですが、夫の言葉に背中を押され、なんとか受験申請の締切日にすべての提出書類を揃え終わったのでした。 慌てて郵便局へ向かうママ。すると、予期せぬ事態に…!? 郵便局へ到着したぼさ子さんは、窓口で封筒を提出しました。 しかし、受付の担当者に「今日の受付は終了したので、改めて持って来て下さい」と言われてしまいます。 ぼさ子さんは、簡易書留の受付時間の把握をしておらず、受付時間なら取り扱ってもらえると思っていたのです。 「なんとかなりませんかね……」 「本日の処理は終了したので、ダメなものはダメです」 その言葉にすっかり落胆してしまったぼさ子さん。 しかし、ここでまたも夫の言葉が背中を押してくれたのです! 「あの、郵便局へって局によって営業時間違いますよね?」 「今からでも簡易書留間に合う局、ありませんかーーー!?」 ぼさ子さんは泣きながら必死で尋ねたのでした。 ◇◇◇ 一瞬受付の人の言葉に落胆するも、夫の言葉を思い出すと"今からで簡易書留を受け付けてくれる郵便局はないのか"という発想に切り替わったぼさ子さん。「ここまで来たら何としてでも書類を提出したい!」というぼさ子さんの強い気持ちが伝わってきました。簡易書留の対応をしてくれる郵便局が見つかるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月02日中学、高校、大学受験、不登校問題、子育ての転機など2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介!みなさんからお寄せいただいたエピソードを発達ナビの連載ライターさんなどのイラストをつけて、コミックマンガエッセイ化した『発達ナビ 読者体験談』。今回は、2024年2月に公開した読者体験談をまとめてご紹介いたします。2月に公開された体験談のテーマは・発達障害子育て、わが家の転機・重度障害のわが子の困った行動・特性がある子の中学、高校、大学受験など。みなさんのリアルな声をお届けします!2024年2月に公開した読者体験談中学受験をすることになったASD(自閉スペクトラム症)の男の子。面談では「ぜひうちに!」と言っていた志望校の先生ですが、お子さんの発達障害を知ったとたんに態度が一変して……。2024年4月から施行される「障害者差別解消法」改正によって、「合理的配慮」の提供義務が私立学校にも適用されます。監修の森先生のあたたかいコメントもぜひご覧ください。高校1年生のASD(自閉スペクトラム症)、LD・SLD(限局性学習症)の息子さんの高校受験。全日制を目指していたのですが、勉強は自己流、しかもいじめっ子も同じ高校を志望していることを知って、志望校を通信制へ変更しました。すると、勉強をやめてしまって……。高校受験の様子や、通信制へ入学後の生活は?通信制を目指す方は必読です。ADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の公立高校普通科へ通う2年生の娘さん。義務教育期間中は、スクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談など手厚い支援がありましたが、高校に入ると支援が不足してしまったそうです……。そんな娘さんの高校受験、そして大学選びにいたるエピソードです。居住地域に自閉症・情緒障害特別支援学級がなかったため、小学校は通常学級へ入学したAAAさんのお子さん。ですが学校から「ほかの子と違う対応をすることは特別扱いだからできない」「配慮はできない」と言われてしまい、このままではダメだと1年生の2学期から自閉症・情緒障害特別支援学級のある学校通うため引っ越し、転校しました。転校先の様子は?息子さんの困った行動に先生は?AAAさん曰く「つらいことが多かった子育て」の中でついに転機が訪れたエピソードです。知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)の小学6年生のお子さん。発語がなく言葉で伝えることができないので、息子さんが何をしたいのか、何が理由なのかわからないことがありますよね。そんなそんな息子さんがある「困ったこと」をしているのが発覚!お母さまはどうされたでしょうか?就学相談で特別支援学級入学することになった境界域の年長の息子さんが、児童発達支援へ通うことになりました。不器用で強い劣等感をおぼえていた息子さんが、どんな支援をうけてどう変わったか、具体的に教えていただきました!あなたのリアルな体験談を投稿してみませんか?体験談募集中!読者体験談では、発達ナビ読者のみなさんのエピソードを募集しています。現在の募集テーマはこちらです。・障害告知でのトラブル・パートナー(夫婦) との間でのトラブル・両親(義両親)、親族などの間でのトラブル・進学・受験関係でのトラブル・冠婚葬祭関連でのトラブル・お子さまの反抗期、思春期でのトラブル・お子さまの自傷でのトラブル・お子さまの学習関係でのトラブル・不登校、行き渋りでのトラブル・お子さまとゲームの関わりでのトラブル・子さまの不器用さでのトラブル・ママ友や、ほかの保護者の方とのトラブルでのトラブル・ご近所関係でのトラブルお寄せいただいたエピソードの中から数作品、発達ナビの連載ライターさんなどにコミックマンガエッセイ化していただき、発達ナビで公開いたします!あるあると共感をよぶエピソードから、ハッとしたエピソード、誰にも相談できないお悩みや、ママ友トラブルまで、さまざまな「困った」エピソードをぜひ教えてください。みなさんのリアルな体験談は、ほかのみなさんにとってとても参考になるものです。ご応募は以下の応募フォームよりお願いいたします!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月02日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。ぼさ子さんは通信講座にて自宅学習を始めることに。後日、自宅に教材が届いたものの、なかなかやる気が出ない状態が続いていました。しかし、夫の言葉にぼさ子さんのやる気スイッチがON! すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 ところが、ここで問題が発生! 勉強に集中するあまり、ぼさ子さんは受験申請を忘れるという重大なミスを犯してしまっていたのでした……。 妻が泣きながら謝ると、夫は…? 「ぼさ子、本当にもう打つ手ナシなの?諦めるってのはやれること、全部やり尽くしてから言いな!!」 「……え?」 「だってあんなに勉強頑張ってたじゃん!あっさり諦めんな。俺もやれること手伝うから」 予想外の夫の言葉に励まされるぼさ子さん。 「ダメ元でやれること全部やるね!!」 そう言うと、行動に移し出したのです。 そして、受験申請の締切日当日、たくさんの人たちのおかげで無事に書類をすべて集めることができたのでした。 ◇◇◇ 夫が咤激励をしたのはこのときが初めてだったようですが、ぼさ子さんの頑張りを1番近くで見ていたからこそ、簡単に諦めてほしくなかったのでしょう。そして、なんとか受験申請の締切日の当日、色々な人の協力を経て提出書類を集めることができてよかったです。郵便局へ無事に提出することができるといいですね。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年03月01日株式会社学研ホールディングス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:宮原博昭)の調査・研究機関である学研教育総合研究所は、2023年10月27日(金)~11月1日(水)の6日間、全国の小学生の子どもを持つ保護者を対象に「小学生調査」、全国の中学生の子どもを持つ保護者を対象に「中学生調査」を実施し、小学生調査では1,200名、中学生調査では600名の有効サンプルを集計しました。今回は、小学生調査および中学生調査のうち、今回は、学習や学校生活の実態・意識に関する結果を「小学生・中学生白書 小学生・中学生の学習・学校生活に関する調査」として公表します。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)表1: 一番好きな教科と一番嫌いな教科をきいたところ、小学生では一番好きな教科は1位「体育」(21.7%)、2位「算数」「図画工作」(いずれも17.7%)、4位「音楽」(8.8%)、5位「国語」(8.1%)、一番嫌いな教科は1位「算数」(22.8%)、2位「国語」(18.4%)、3位「体育」(8.1%)、4位「図画工作」(5.0%)、5位「社会」(4.3%)となりました。また、中学生では一番好きな教科は1位「数学」(21.3%)、2位「英語」「保健体育」(いずれも12.5%)、4位「社会」(11.3%)、5位「理科」(9.5%)、一番嫌いな教科は1位「数学」(22.2%)、2位「英語」(16.7%)、3位「国語」(11.8%)、4位「理科」「社会」(いずれも8.2%)となりました。表2: 子ども自身が受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(56.8%)、2位「偏差値」(46.2%)、3位「学校の教育方針」(23.5%)、4位「部活動」(21.3%)、5位「在校生の雰囲気」(21.0%)となりました。他方、保護者に、子どもが受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(52.7%)、2位「偏差値」(42.2%)、3位「学校の教育方針」(27.2%)、4位「学費」(21.7%)、5位「在校生の雰囲気」(20.8%)となりました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP3には「自宅からの距離」「偏差値」「学校の教育方針」が挙がりましたが、4位の結果は異なり、子ども自身の回答では「部活動」が4位、保護者の回答では「学費」が4位でした。表3: ChatGPTなどの対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では9.8%、中学生では16.2%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」と回答した人の割合は、小学生では12.5%、中学生では16.5%となりました。[小学生調査 調査結果]学習について★小学生の一番好きな教科 1位「体育」2位「算数」「図画工作」4位「音楽」5位「国語」★小学生の一番嫌いな教科 1位「算数」2位「国語」3位「体育」4位「図画工作」5位「社会」一番好きな教科をきいたところ、1位「体育」(21.7%)、2位「算数」「図画工作」(いずれも17.7%)、4位「音楽」(8.8%)、5位「国語」(8.1%)となりました。他方、一番嫌いな教科をきいたところ、1位「算数」(22.8%)、2位「国語」(18.4%)、3位「体育」(8.1%)、4位「図画工作」(5.0%)、5位「社会」(4.3%)となりました。過去の調査と比較すると、一番好きな教科では2022年調査まで10年連続で1位だった「算数」に代わり「体育」が1位となりました。一番嫌いな教科ではこれまでの調査と同様、「算数」「国語」が上位に挙がる結果となりました。一番好きな教科を男女別にみると、「体育」(男子26.7%、女子16.7%)と「算数」(男子24.5%、女子10.8%)は女子と比べて男子のほうが10ポイント以上高くなったのに対し、「図画工作」(男子12.7%、女子22.7%)は男子と比べて女子のほうが10ポイント以上高くなりました。一番嫌いな教科を男女別にみると、「国語」(男子24.7%、女子12.2%)は女子と比べて男子のほうが10ポイント以上高くなったのに対し、「算数」(男子14.3%、女子31.3%)は男子と比べて女子のほうが10ポイント以上高くなりました。過去の調査と比較すると、「国語」を挙げるのは女子よりも男子に多く、「算数」を挙げるのは男子よりも女子に多いという傾向が続く結果となりました。★これから先、保護者が子どもの家庭学習の教材選びで重視すること1位「一人で自習できるよう、解説が充実している」2位「価格が安い」3位「学習状況を確認できる仕組みがある」保護者に、これから先、子どもの家庭学習の教材選びで重視することは何かをきいたところ、「一人で自習できるよう、解説が充実している」(28.2%)が最も高くなりました。自習用教材として活用できるかどうかが教材選びのポイントになっているようです。次いで高くなったのは、「価格が安い」(26.3%)、「お子さまの学習状況を確認できる仕組みがある」(24.8%)、「手軽に取り組める分量である」(24.4%)、「わからないことを質問できる仕組みがある」(22.5%)でした。学年別にみると、5年生では「一人で自習できるよう、解説が充実している」「お子さまの学習状況を確認できる仕組みがある」「わからないことを質問できる仕組みがある」が同率(いずれも26.5%)で1位でした。★「ChatGPTなど対話型生成AIを学校で利用したことがある」10%ChatGPTなどの対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は9.8%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は12.5%となりました。6年生の男子は、学校17.0%、家庭19.0%と、高い割合になっています。対話型生成AIとは、音声やテキストで質問を入力すると、対話するように自然な文章で応答することができる人工知能を指します。その他★「中学校受験を希望している」小学生の36%、「子どもに中学校受験をしてほしい」保護者の34%子ども自身が中学校受験を希望しているかをきいたところ、「希望している」は35.7%、「希望していない」は64.3%となりました。他方、保護者に対し、子どもに中学校受験をしてほしいかをきいたところ、「してほしい」は34.4%、「してほしくない」は65.6%となりました。★受験する中学校を選ぶ際に重視したいことTOP5は「自宅からの距離」「学校の教育方針」「偏差値」「進学実績」「在校生の雰囲気」子どもが中学校受験を希望している人(428名)に、子ども自身が受験する中学校を選ぶ際、重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(32.7%)、2位「学校の教育方針」(25.5%)、3位「偏差値」(19.6%)、4位「進学実績」(14.3%)、5位「在校生の雰囲気」(14.0%)となりました。3年生以下では、ほぼ半数が「まだわからない」と回答していますが、6年生になると「まだわからない」が18.8%と特に低くなっています。他方、子どもに中学校受験をしてほしい保護者(413名)に、子どもが受験する中学校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、1位「自宅からの距離」(32.9%)、2位「学校の教育方針」(29.3%)、3位「偏差値」(19.6%)、4位「在校生の雰囲気」(18.4%)、5位「進学実績」(17.4%)となりました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP5には同じ回答が挙がっており、親子で重視する点が共通していることがうかがえる結果となりました。★「学校から支給されているタブレットやパソコンを、自宅に毎日持ち帰って使っている」26%通っている学校でタブレットやパソコンが支給されている割合は全体で87.4%でした。使用状況・様子をきいたところ、「支給されていて、自宅に毎日持ち帰って自分でも使ってもいる」(26.0%)が最も高くなり、「支給されていて、自宅にたまに持ち帰って自分でも使ってもいる」(18.3%)、「支給されていて、自宅に時々持ち帰って自分でも使ってもいる」(16.1%)が続きました。支給されているデバイスを自宅に持ち帰って使っている人が多い一方、使用頻度が低い人もいるようです。学年別にみると、支給されている割合は高学年で高くなる傾向がみられ、4年生94.0%、5年生90.0%、6年生92.5%でした。[中学生調査 調査結果]学習について★中学生の一番好きな教科 1位「数学」2位「英語」「保健体育」4位「社会」5位「理科」★中学生の一番嫌いな教科 1位「数学」2位「英語」3位「国語」4位「理科」「社会」一番好きな教科をきいたところ、1位「数学」(21.3%)、2位「英語」「保健体育」(いずれも12.5%)、4位「社会」(11.3%)、5位「理科」(9.5%)となりました。他方、一番嫌いな教科をきいたところ、1位「数学」(22.2%)、2位「英語」(16.7%)、3位「国語」(11.8%)、4位「理科」「社会」(いずれも8.2%)と、主要5教科がTOP5を占める結果となりました。前回の2020年調査と比較すると、一番好きな教科の1位と一番嫌いな教科の1位は2020年調査と同様にいずれも「数学」となっており、人によって好き嫌いのはっきりした教科である傾向は変わらないようです。男女別にみると、一番好きな教科の1位は男子・女子ともに「数学」となっているのに対し、一番嫌いな教科の1位は男子では「英語」、女子では「数学」と男女で異なる結果となりました。学年別にみると、一番好きな教科の2位は1年生では「保健体育」、2年生では「英語」、3年生では「社会」と学年により違いがみられました。★“ふだんの学習”や“定期テスト対策”として行っている学習方法「先生が指定した学習参考書や問題集に取り組む」80%、「テスト対策専用のまとめノートを作る」61%、「塾の先生や家庭教師が指定した学習参考書や問題集に取り組む」「教科書を音読する」54%、「アプリで勉強する」「動画サイトのテスト対策系コンテンツを観る」「自分で問題を作ってみる」は50%未満に次に、学習方法を提示し、それぞれ“ふだんの学習”や“定期テスト対策”として行っているかをきいたところ、「行っている」人の割合は、≪先生が指定した学習参考書や問題集に取り組む≫が80.3%と最も高くなり、≪テスト対策専用のまとめノートを作る≫が61.2%、≪塾の先生や家庭教師が指定した学習参考書や問題集に取り組む≫と≪教科書を音読する≫が53.7%、≪暗記用語をノートにたくさん書いて覚える≫が53.0%、≪市販の学習参考書・問題集を買って解く≫と≪授業用のノートを赤シートで確認する≫が50.8%でした。また、≪アプリで勉強する≫は42.0%、≪動画サイトのテスト対策系コンテンツを観る≫は36.2%、≪自分で問題を作ってみる≫は25.2%と、半数を下回りました。★「ChatGPTなど対話型生成AIを学校で利用したことがある」16%ChatGPTなど対話型生成AIの利用について質問しました。対話型生成AIとは、音声やテキストで質問を入力すると、対話するように自然な文章で応答することができる人工知能を指します。対話型生成AIを【学校】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は16.2%、「ない」は83.8%となりました。また、対話型生成AIを【家庭】で利用したことがあるかをきいたところ、「ある」は16.5%、「ない」は83.5%となりました。その他★受験する高校を選ぶ際に重視したいこと 1位「自宅からの距離」2位「偏差値」3位「学校の教育方針」子ども自身の回答では「部活動」、保護者の回答では「学費」が4位受験について質問しました。子ども自身が受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、「自宅からの距離」(56.8%)が最も高くなり、「偏差値」(46.2%)、「学校の教育方針」(23.5%)、「部活動」(21.3%)、「在校生の雰囲気」(21.0%)が続きました。男女別にみると、女子では「制服」が15.0%と、男子(3.7%)と比べて11.3ポイント高くなりました。他方、保護者に、子どもが受験する高校を選ぶ際に重視したいことをきいたところ、「自宅からの距離」(52.7%)が最も高くなり、「偏差値」(42.2%)、「学校の教育方針」(27.2%)、「学費」(21.7%)、「在校生の雰囲気」(20.8%)が続きました。子ども自身と保護者の回答結果を比較すると、どちらもTOP3には「自宅からの距離」「偏差値」「学校の教育方針」が挙がりましたが、4位の結果は異なり、子ども自身の回答では「部活動」が4位、保護者の回答では「学費」が4位でした。※調査結果全文は添付のPDFファイルよりご覧いただけます。■調査概要■調査タイトル:小学生・中学生白書 小学生・中学生の学習・学校生活に関する調査調査対象(小学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする小学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者(中学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする中学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者調査地域:全国調査方法:インターネット調査調査期間:2023年10月27日(金)~11月1日(水)の6日間有効回答数(小学生調査):1,200サンプル(中学生調査):600サンプル実施機関:ネットエイジア株式会社 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月29日転勤族の夫を持つぼさ子さんは、ライフプランを見直した際に自分も働いて家計を支えることを決意。しかし、転勤の多さと自分の年齢を考えると、どうすればいいものかと悩んでしまいました。「転勤族でも高齢でも就職しやすくなるにはどうしたらいいんだろう?」ぼさ子さんがそう悩んでから時間が少し経過したったころ、就職に有利な資格を取ろうと保育士資格の取得を決めたのでした。ぼさ子さんは通信講座にて自宅学習を始めることに。後日、自宅に教材が届いたものの、なかなかやる気が出ない状態が続いていました。しかし、夫の言葉にぼさ子さんのやる気スイッチがON! すき間時間で勉強を始めたぼさ子さんは、試験の過去問題を解いていました。すると、ひっかけ問題のようなものが多く、苦戦してしまいます。しかし、繰り返し問題を解くことで着実に実力をつけていきました。 そんなある日、ぼさ子さんが重大なミスを犯しているのが判明する出来事が起こってしまって……!? 突然訪れた大ピンチにママは…!? 保育士資格合格という目標を達成するため、育児と勉強を両立させながら、日々着実にレベルアップしていったぼさ子さん。 そんなある日、一通の封筒が届きます。 「またテキスト修正のお知らせかな?」 しかし、封筒の中を見てみると、受験申請締め切り日の手続きに関するものでした。 (受験申請……。なぜこれを忘れていた!?締切日……わっ、もう間近じゃん) (あれ?これから手続きしたらもう間に合わん!?) すっかり受験の申請をし忘れていたことに焦り出すぼさ子さん。 しかし、受験申請に必要な提出書類は3点ほどあり、それらを取り寄せる時間を考えると、あきらかに間に合わないことに気付いたのです。 「ぺー君ごめん……。せっかく勉強させてくれたのに、私のうっかりのせいで……。本当に申し訳ないんだけど、今回は諦めて次の試験に挑戦してもいいかな」 ショックを受けたぼさ子さんは、その場にへたりこむと、泣きながら夫にそう伝えたのでした。 ◇◇◇ 受験申請することをすっかり忘れてしまっていたぼさ子さん。受験には受験申請書や最終学歴の卒業証明書などが必要で、いずれも取り寄せる必要があるとのことなので、もう少し早めに気付けばよかったのですが……。しかし、まだ数日あるようなので、なんとか取り寄せて、無事受験が受けられることを願います。著者:マンガ家・イラストレーター ぼさ子
2024年02月29日進学校を志望したADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断がある中学3年生の娘小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けた高校2年生の娘がいます。小学校入学から現在まで通常学級に所属しています。義務教育期間中は、心配事があるときはスクールカウンセリングや担任との臨時の個別面談などで手厚い支援を受けてきました。ですが、高校に入り支援が薄くなったように感じています。娘は、中学3年生の夏休みを利用して、公立や私立の高校をいくつか見学し、志望校を自分で決めました。第一志望の学校は進学校だったため、娘の内申点ではチャレンジになるとのこと。それでも娘は「この高校に進学したい」という意志を貫きました。そこからは塾や自宅で熱心に勉強を頑張っていました。ただ、ADHDの特性からか、集中力に欠ける面があり、テストも凡ミスが多く……。親としては、本人の本来の実力を発揮できたら、中学の定期テストや高校受験も、また違ったものになったかもしれないという思いがついてまわりました。受験票忘れ、集合時間に間に合わず……。なんとか受けた試験でもパニック発作が!そして迎えた受験当日、朝から受験票を忘れたり、駅での集合時間に間に合わなかったりと、トラブルが多々ありました。しかし最大のトラブルは、試験中にパニック発作が起きてしまったことです。思うように実力を発揮できなかったと大泣きしながら帰宅した娘……。詳しいことを聞いても本人もパニックを起こしていたので「分からない……」と。頑張っていた娘を見ていたので、どう声をかければいいか分かりませんでした。Upload By ユーザー体験談その後、娘は第二志望の公立高校を受験しました。なんとか気持ちを切り替えて落ち着いて挑むことができ、無事合格。そちらへ進学することになりました。高校では支援は薄い?担任から「スクールカウンセリングは辞退してほしい」と言われ……公立高校に進学して思っていることは、担任の先生によるところもあると思いますが、全体的に支援の手が薄いことです。入学時、担任の先生に「娘の発達障害の特性をお伝えしたい。配慮、支援をお願いしたい」と話したのですが、「その時その時、適宜お話ししましょう」と言われ、そのまま話は流れてしまいました。娘のパニック障害についても話してみても、先生はピンとこない表情……。Upload By ユーザー体験談また、スクールカウンセリングを月一回依頼しましたが、担任の先生からは「ほかにカウンセリング希望者が多数いるんです。娘さんは通院されているので、そちらでフォローしてもらえませんか?」と言われてしまいました。病院は遠く、受診日とカウンセリング日を別日にするという決まりがあり、土日に模試がある娘は病院のカウンセリングを受ける時間がありません。高校側に、病院でのカウンセリングが難しいことを伝えたのですが、学校でのカウンセリングは辞退してほしいの一点張り。結局娘はカウンセリングを受けることができていません。2年生になり担任になった先生は、1年生の時と違い家庭から連絡すると、きめ細やかな応答をしてくださる方で安心しました。ただし、それでもこちらからアクションを起こさないとフォローはありません。例えば、内服薬を開始したことなどを私から電話で伝えていますが、定期的な交流や伝達はないのが現状です。障害学生支援を利用する?しない?大学の支援センターからの温かい言葉大学進学については漠然としたイメージしかないようだった娘ですが、高校1年生でとある大学のオープンキャンパスに参加してみたところモチベーションが上がり、「英語を勉強したい!」と大学進学を決意。高校2年生になると留学にも興味を持ち始め、大学は留学ができて、英語の教員免許(中・高)取得ができるところを希望し、志望校を探しだしました。その頃、私は発達障害のセミナーに参加し、障害学生支援について学びました。こんな手厚く見てくれる大学があるのかと思った私は、娘がオープンキャンパスに参加した大学について調べ、娘とその情報を共有しました。最初は「私は障害をクローズして進学と就労をしたい」と葛藤していた娘ですが、数ヶ月後「○○大学に進みたい。この大学は、オープンキャンパスに行ったときから自分の個性や希望に合った大学と感じていたの。あと、お母さんが調べてくれたように、支援が手厚いのも魅力」と大学の障害学生支援を利用することを決意したようです。Upload By ユーザー体験談志望大学を決めた娘が塾の先生に相談したところ、「この大学一本に絞って、推薦入試、一般入試と全て受けるつもりで受験対策をしていきましょう」とアドバイスをもらいました。学校の担任の先生からも応援いただいています。また、娘はこの大学のオープンキャンパスに2年連続参加しており、その事は大学の支援センターで把握されていました。そこで、支援センターの担当の方へ、娘が単願受験を決めたことをお伝えすると、「受験前にぜひ面談させてください。受験時からフォローする必要性があれば対応します」とおっしゃってくださいました。また、「今後志望の学部を絞れたら、学部長と面談の機会を設けましょう、もし学部が決められなかったとしても、気になる学部を教えてください」とも言われています。Upload By ユーザー体験談こちらの大学は支援が手厚く、大学生活から就労まで、教員がマンツーマンで支援してくださるそうです。娘は塾に通いつつ、本人が学びたい大学を目指して懸命に勉強しています。もともとネガティブ思考で、自分の発達障害に負い目を感じていた娘が、自分の進路を切り開いていく姿をまぶしく感じています。娘に合った環境で羽ばたいていけるよう、私も応援し続けたいと思います。イラスト/星河ばよ※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:井上先生より)来年度(令和6年4月1日以降)から公的施設や公立学校以外の私立学校や事業所でも「合理的配慮の義務化」が施行されます。一方、こちらのコラムのように公立高校でもまだ合理的配慮がシステムとして浸透していないところもあると思います。義務教育段階である中学校までは保護者が支援ニーズを学校側へ伝えて合理的配慮を検討してもらう流れがあります。しかし、高校、大学となるにしたがって、本人からの支援ニーズの訴えが必要とされるようになってきます。高校段階はその入口として重要な時期だと思います。今回の読者さんのように大学受験など目標を定めながら、オープンキャンパスで直接本人が大学スタッフと話をする機会を作ることで、自身が支援の必要性を認識したり決められるようにしていくことが大事だと思います。大学スタッフの側からしても受験前に相談していただけるほうがありがたいです。受験前の相談は不安とおっしゃる方もおられますが、これが合否に影響することはありません。オープンキャンパスでのポイントは、志望先の学科やコースに実技、実習、実験などが卒業要件になっている場合、その内容を詳しく担当教員に聞いていただきたいということです。本人の持っているイメージと入学後の実際のギャップに悩んでしまう学生が多くいます。入学後の転科は困難な場合もありますし、合理的配慮においては希望する配慮や支援がすべて実現できるとは限らないことも考慮しておく必要があるでしょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年02月21日■受験に必要なのは学力だけじゃない!?こんにちは、エェコです。ついに…、ついに我が家にもやってきてしまう「子どもの受験」。来年高校受験を控えている息子ですが…どうも「ある数値」を甘く見ているようで…。「内申点」。学力も大事ですが、こちらも大事ですよね…!都道府県によって評価対象の時期や計算方法は異なるとのことですが…。私の地域では、こんな感じで中1~中3までの9教科の成績を5段階で評定したものの合計と、学校での生活態度や部活動、特別活動(生徒会や委員会の委員長、音楽会や体育祭でのリーダー)などについても記載されるらしいです。それが目指している高校に入りたいのなら心もとないと…。なぜこんなことになっているかというと…しかし、息子の場合…。■内申点を甘く見ている息子…!雑なんです…。とにかくすべてにおいて雑!一度、息子のノートがチラリと見えたんですが…、字が…、お世辞にもキレイとは言えない…!これは小学生の頃からで何度も注意したんですが「俺が読めればいい」の一点張り。「そうは言うけど、ノート提出するってことは先生も見るんだよ? 先生も読めなきゃ意味がないじゃん!」…と言っても響かず。性格的にも「前に出て授業に積極的に参加する」というタイプではなく…。性格は仕方がないにしても、せめて提出物の完成度上げてくれ~!あげくの果てに…こんなことを言う始末。だから…言いました。とても極端な話ですが…、内申点は受験当日には取り戻せないものなのよ…!学力と同じ、日々の積み重ねだし、高校だって中学校生活を頑張ってきた子に入学してほしいよね…!内申点ばっかりは授業態度もありますし、親が手を出せない領域です。今さらかもしれませんが…、提出物の完成度上げて少しでも内申点を上げてくれ! 息子よ!!
2024年02月18日勉強は自己流、成績が伸びず志望校を変更息子は現在高校1年生。小学校1年生でASD(自閉スペクトラム症)、中学1年生でLD・SLD(限局性学習症)と診断を受けました。また、聴覚過敏もあり、小中学校は特別支援学級に所属していました。中学3年生だった一年前、私たちは進学について悩んでいました。息子は全日制の普通科高校を志望していたのですが、勉強は自己流。主に学校から配布された参考書や補助教材の問題集に取り組んでいました。ただし、好きな教科しか勉強せず、嫌いな教科は一切手をつけません……。当然成績は思うように伸びませんでした。そんな中、高校の体験入学をした息子は、自分をいじめていた同級生が同じ学校を受けることを知りショックを受けていました。また、中学校とは異なり、全日制の高校には特別支援学級がありません。クラスの人数も多い全日制の学校で息子は「自分はやっていけるのだろうか?」と心配になり、学級担任の先生に相談、志望を通信制の高校へ変更しました。私は最初から息子には通信制が合っていると思っていたので、「息子にとってもあっていると思うよ!」と賛成しました。ですが、通信制の高校に決めた途端、息子はすべての勉強を辞め、ゲーム漬けになってしまったのです。Upload By ユーザー体験談受験勉強をしない息子。試験本番は人の多さに面を食らい……Upload By ユーザー体験談勉強をしなくなってしまった息子。あまり勉強をと急かすのも良くないなと思い見守りました(「やろとしていたのに、やる気がなくなった!」など言われないように……)。幸いにも、中学校では通信制高校のテスト傾向を把握しており、授業中に試験対策をしてくれました。苦手な作文には苦労していたようで、私は大丈夫なのかとハラハラ……。そして受験当日、息子はそんなに緊張はしていない様子でしたが、会場に着くと受験生とその保護者の多さに面食らっている様子でした。私は校舎に入る息子を見送り(どうか緊張せず実力を出せますように……!)と祈ることしかできませんでした。通信制高校へ合格!「選んで良かった!」というサポートが行き届いた学校生活息子は無事、第一志望の通信制高校に合格しました!息子が入学した通信制の高校はコース選択があり、週に3日スクーリングがあるコースを選びました。スクーリング中にレポートを書くことができるので出し忘れが減らせること、全く外出せずひきこもりになってしまっても……と思い選択しました。通信制の高校は、発達障害のある子どもが多いのかとてもサポートが行き届いていて「この学校に進学できて良かった!」と息子本人も言っています。「分からない事はそのままにせず聞いてね」、「困っている事はない?」などと声かけしてくれたり、レポート提出がされていないと、必ず知らせてくれます。先生方は、適度な距離感を保ちながら、クラス全体を観てくれているようです。クラスは20人ほどで、にぎやかすぎず、静かすぎずでちょうど良く、クラスメイトとはレポートについて教えあったりすることもあるそう。生活リズムは、小中学校の時より少しだけ遅寝遅起きにはなっていますが、お友達と出掛ける約束や、大好きなゲームの話などについて、SNSや電話でやり取りしているようです。友達はたびたび遊びに誘ってくれます。ですが「〇〇に行きたい」と行きたい場所の希望は伝えてくるものの、段取りをつけるのが苦手だそうで、息子が電車の時刻表を見て「何時にどこで待ち合わせをする」といった調整役をしています。そのおかげか、最近では先々の見通しを立てられるようになりました。Upload By ユーザー体験談基本、放任主義の私ですが、夕飯時に息子から学校の事を話してくれる事が小中学校の頃よりも格段に増えました。高校が居心地の良い場所になっているようでうれしいです。高校生になって急成長!社会性が身につきぐんぐん成長していますまた、高校生になって大きく成長したと感じるのは、社会性が身についたことです。今までなら絶対にやろうとしなかったボランティア活動などにも参加するようになりました。先生が誘ってくれて、入る前に見通しが立つよう事前に説明をしてくれたそうです。何をやるのかの見通しが分かったので、抵抗感なく参加できるようになったと言っていました。いままで参加しなかったのは、やりたくないのではなく、どうすればいいかわからず不安だからできなかったのですね……。それに気づいてサポートし、息子のできることを伸ばしてくださる先生方には感謝しかありません。また現在は、発達障害のあるお子さん向けの寺子屋的な教室でアルバイトをしています。以前はそちらにお世話になっていたのですが、今度は教える側になったことは、親としてもとても感慨深いです。生徒たちは、各々が言いたい事、やりたい事をしたり、上手くできないと癇癪を起こしたりすることもあります。息子はそんな生徒たちを見て「まるで、小さい頃の自分を見ているようで。その気持ちすごく分かる!」と言っています。そして「お互いに譲らなきゃいけなかったり、相手の話も聞いてあげなきゃ……ということも多いんだよね」と話す姿を見て相手の気持ちを考えることや、自分自身を客観視することなどができるようになってきたと感じています。Upload By ユーザー体験談息子は大学進学を希望しています。また進学先に迷うことがあると思いますが、社会性を身につけてきた今なら、高校受験の時より心配も少なくなるかなと思っています。どんどん成長していく息子がまぶしいです。これからも楽しい高校生活が送れますように。イラスト/ネコ山エピソード提供/しのっぺ(監修:鈴木先生より)今の日本の高校教育の中で神経発達症に一番理解のある学校は通信制と言っても過言ではないでしょう。私立でサポートが行き届いている学校もありますが、わずかしかないのが現状です。通信制の高校は身近にあって自由がきくので、神経発達症のお子さんには向いているようです。神経発達症のみならず、朝起きられず午前中調子の悪い症状のある起立性調節障害のお子さんにも向いているようです。一旦全日制の普通科高校に入学しても中退して通信制に転校したことで一日のリズムが整い、心身共にすっきりしたお子さんが多いと、日頃の外来で感じています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年02月14日息子にあった中学校をと考え、中高一貫校受験を決意現在13歳の息子は中高一貫校に通う中学2年生です。幼稚園年中の時にASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。息子は加害や癇癪はほぼなく、おだやかでおっとりした性格をしています。小学校では通常学級に在籍していました。本人に障害告知はしていませんでしたが、学校へは診断を受けていることは伝えていました。物事の整理や片づけに時間がかかるタイプでしたので、その辺りの配慮はしていてもらえていたようです。地元の中学校は生徒数が多かったため、おっとりした息子の場合は少人数でじっくり見てくれる学校が良いのではと思ったのが、中学受験を考えたきっかけでした。志望校選びを間違えた?わが家の進路選択基準Upload By ユーザー体験談小学校4年生になって、中学受験をやっている学校が複数集まっている集団説明会などに行き、学校Aと学校Bの説明を聞きました。その流れで息子には「中学、高校は少人数でのんびり行ける学校が向いているんじゃないかと思ってるんだよ」と伝えたところ、息子はそんなものかといった様子で、すんなりと受け入れました。その後文化祭を見学したり、私と夫がこんな学校なんだよと説明したところ、少しずつ受験に乗り気になっていったようです。息子と一緒に2つの学校を比較し、B校を第一志望としました。B校を第一志望とした理由は、定員割れしていることもあり、より生徒が少なく先生の数が多いこと、また高校の各種設備が充実していること、説明会での生徒・先生の印象が良かったからです。しかし、このことを後々後悔することになるとは、その時思ってもいませんでした。勉強は、SST対応の発達支援塾と「親塾」でUpload By ユーザー体験談志望校は入学試験が難しいといわれるような学校ではありません。息子の生活環境をあまり変えたくなかったため、中学受験に特化した進学塾へは通わず、小2から通っているSST(ソーシャルスキルトレーニング)対応の発達支援塾で中学受験を意識したプログラムを組んでもらい、週末指導を受けました。一方平日は、父が理系、母が文系を教えて対応しました。ですが、親の指導でなんとかなるだろうと安易に考えたのは間違いだったと、今は反省しています。私が教えた国語でいうと、息子は文章を読みこなす力が弱く、長文読解では本文の内容や設問を最後までしっかり読むことがなかなかできませんでした。通信教育の教材を利用していましたが、息子にはレベルが高かったようで、理科や社会はそのまま使い、国語、算数はもう少しやさしい市販の問題集を利用しました。優しく教えようと思っても、私も夫も教師役となるとガミガミしてしまった面があります。息子は反抗するタイプではなく、親のガミガミを黙って「ハイ」と萎縮して受け入れてしまうタイプでした。そのために、どれだけ自己肯定感を低下させてしまったかと思うと……。叱咤激励は塾に任せ、親は家庭でフォローしたり、落ち着いて過ごせる環境づくりに徹すべきだったのではなかったかと反省しています。発達障害があると知ると態度が変わったB校息子は小学校の成績がよくないため、内申点が評価の対象となる自己推薦入試ではなく、当日の試験のみが評価される試験を受けるつもりでした。6年生の6月も学校説明会があり、そこで学校の職員の方と面接し、息子に発達障害があることも話しました。そうすると「4年生の時から進学を考えているくらいうちを志望してくれているなら、自己推薦入試がオススメですよ。ぜひ受けてみてはどうですか?」と勧められました。そして、自己推薦入試は12月行われるもので、前年度の自己推薦入試での不合格はゼロ人とのこと!それなら自己推薦入試で受けてみようと思いました。先生からは、11月の説明会で再度面接を受けてその時通知表を提出すれば、自己推薦入試の作文や面接課題を渡すといわれ、これで私たち夫婦はもう入学できたくらいの気分になってしまいました。ところが、11月の説明会の面接時のことです。学校行事と重なったため、私だけが通知表のコピーを持って伺いました。面接してくれたのは6月と同じ先生でしたが、その時の陽気な軽い感じの対応とは真逆の重い口ぶり……。そして、発達障害があることにより学校生活に送れるのか学校内で心配していること、12月に息子本人と話したうえで受験可能か最終的に判断したいと言われました。6月に話していた試験問題については、こちらが要求したので渋々渡してくれましたが、「これを渡したからと言って合格と思わないでほしい」「なんだったら受験しなくても」とまで言われたのです。呆然としてしまいました。Upload By ユーザー体験談その日の午後、通っていた発達支援塾の予定があったため、早速塾の先生方に相談しました。先生たちもさすがに学校の反応はおかしいと、前年入学したこの塾出身の生徒さんに様子を聞いてみてくれることになりました。そしてその夕方、先生から電話がありました。入学した生徒さんは、発達障害があること、服薬していることすべてを伝えて合格したこと。ただ、現在は素行不良のため退学ギリギリの状態となってしまっていること……。もしかすると、同じ塾からの志望者ということで警戒されたのでしょうか?今でも確かな理由は分かりません。今まで発達障害を理由になにかを断られたという経験がなく、この時は本当に衝撃を受け、混乱しました。そして12月、面接の日を迎えました。先生が直接息子に「この学校に入りたい?」と聞いたところ息子は「この学校に通いたい」とはっきり答えました。先生はそれならと受験を認めてくれましたが、再度「これで合格と思わないように」と念を押されました。息子はそのまま受験しましたが不合格。40人受けて2名不合格となったそうです。ご縁があったのは最初に説明会に行ったA校。そして、この学校の方が息子に合っていた!B校の11月の面接時の反応を受け、私たちは急遽別の学校も選択肢に入れることにしました。同じ地域、同じ程度の偏差値の2校から願書を取り寄せ、その2校を筆記試験で受験をしました。結果的に、そのうちの1校に合格しました。現在通っているこの学校は4年生の時に最初に学校見学会に参加したA校でした。説明会のときは生徒が参加しておらず学校生活をイメージしにくかったこと、小規模校で設備が弱かったこと、高校卒業後のイメージが違ったこと(国際教育や大学進学率を謳っている学校なのですが、わが家はそうした進路より、B校のように就職や専門学校の選択肢が多いことを望んでいました)ことから志望をやめていましたが、通うようになってこの学校で本当に良かったと心から思っています。息子は学校で友達もでき、部活にも楽しく参加しています。中学1年生のときはいじめに発展しそうなトラブルも何度かあったのですが、ありがたいことに息子を守りかばってくれる子、一緒に先生のところに相談に行ってくれる子など受け入れてくれる友達も多くいました。先生もすぐ対応してくださり、息子はダメージを受けていないようなのでホッとしています。現在学校からの具体的な配慮はありませんが、現在の担任は息子の特性を理解して声かけなどしてくれているようです。「夏ぐらいになったら息子くんのことがだんだん分かってきました。早めに声かけしています」とおっしゃっていました。Upload By ユーザー体験談今通っているA校はB校よりも高校になると偏差値が高く、英語にも力を入れています。また、漢検・数検なども全員受験で成績に反映されるなど、公立とかなりカリキュラムが異なるように思えます。ですが、いわゆる進学校ではないため、高校生でも受験一色にはならず学校生活を謳歌できると卒業生が言っていました。1点心配なことは、素行不良への対応が厳しいことです。中学1年生の時には、素行不良によって退学した同級生が1名いました。息子はおとなしく、トラブルを起こしたりすることは今のところありません。ですが、何かあったときは容赦なく退学となることに、私立の厳しさも感じてしまいます。息子は現時点で反抗期もなく、先生にもかわいがってもらっています。このまま優しい子に育っていってほしいです。そして、親がいなくなっても自活できるようになってくれればと思っています。イラスト/SAKURAエピソード提供/りぃ(監修:森先生より)本当に良くないことですが、発達障害に偏見がある人は一定数います。教育現場にもそのような人がいることは残念でなりませんね。ただ、そのような環境であることが入学前に分かって、本当によかったとも考えられます。保護者の方がお子さんの特性を理解して、学校にも事前にしっかりと相談していたからこそ、発達障害に理解のない環境で多感な6年間を過ごすことを防げたのですね。志望校を急遽変更することになったからといって、それまで時間をムダにしたなんて思う必要はありません。そこまでの行動があったからこそ、変更の必要があると分かったからです。「予想外の展開があれば、臨機応変に別の選択肢を探す」お子さんにこの姿勢を見せることが最大の教育であり、自活への道ではないでしょうか。2024年4月から施行される「障害者差別解消法」改正により、一人ひとりの困りごとに合わせた「合理的配慮」の提供が行政だけでなく事業者にも義務化され、私立学校も対象となります。「教育内容・方法」「支援体制」「施設・整備」という3つの観点に留意して、合理的配慮を進めていくことがより強く求められています。入試や学校生活に際しても、適切な合理的配慮がされることを願います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月12日株式会社学研ホールディングス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:宮原博昭)の調査・研究機関である学研教育総合研究所は、「小学生調査」「中学生調査」の第二弾として、「習い事」「将来の職業」「メディア・通信機器の利用」に関する結果を公表しました。2023年12月に、お年玉や起床・就寝時刻、好きな食べ物など、日常生活に関する調査結果を発表しましたが、今回はこれらに続き、上記テーマについての調査結果を第二弾として公開したものです。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)URL 表1: 学校以外で行っている習い事をきいたところ、小学生では1位「水泳」(27.0%)、2位「受験のための塾・学校の補習のための塾」(19.3%)、3位「英会話教室」(15.4%)、4位「音楽教室(歌や楽器など)」(14.5%)、5位「通信教育」(10.8%)となり、中学生では1位「受験のための塾・学校の補習のための塾」(54.8%)、2位「英会話教室」(7.5%)、3位「英語塾(読み書き中心)」(7.2%)、4位「通信教育」「音楽教室(歌や楽器など)」(いずれも6.8%)となりました。表2: 将来なりたいと思っているものをきいたところ、小学生では1位「パティシエ(ケーキ屋)」(5.0%)、2位「YouTuberなどのネット配信者」(4.3%)、3位「警察官」(3.8%)となり、中学生では1位「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」(4.0%)、2位「公務員」「会社員」(いずれも3.8%)、4位「学校の教師・先生」(3.0%)、5位「看護師」(2.5%)となりました。[小学生調査 調査結果]メディア・通信機器について★家庭内で自由に使える通信機器は、「パソコン」38%、「タブレット」53%、「スマートフォン」42%、「ゲーム機」48%6年生では「スマートフォン」が2022年調査から10ポイント上昇家庭内で自由に使える通信機器を聞いたところ、「ゲーム機(家族と共有)」(26.6%)が最も高くなり、「スマートフォン(子ども専用)」(26.3%)、「ゲーム機(子ども専用)」(24.1%)が続きました。また、大きな4つの分類(「パソコン」「タブレット」「スマートフォン」「ゲーム機」)でみると、「パソコン」は38.0%、「タブレット」は53.1%、「スマートフォン」は41.8%、「ゲーム機」は48.1%となりました。学年別にみると、「パソコン」と「スマートフォン」は学年が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、6年生では「パソコン」が51.5%、「スマートフォン」が63.5%となりました。前回の2022年調査と比較すると、「スマートフォン」は6年生では10.0ポイント上昇(前回調査53.5%→今回調査63.5%)しました。★通信機器に費やす時間 平均は1時間36分/日、6年生では1時間59分/日家庭内で自由に使える通信機器がある人(1,086名)に、1日にどれくらいの時間を費やしているかをきいたところ、「30分~1時間未満」(23.1%)と「1時間~1時間30分未満」(22.6%)に多くの回答が集まり、平均は1時間36分でした。学年別にみると、通信機器に費やす時間の平均は、高学年ほど長くなる傾向がみられ、6年生では1時間59分でした。★「アプリに課金したことがある」小学生の23%課金したことのあるアプリのジャンル 1位「ゲーム」2位「動画・映画」3位「勉強・学習」アプリに課金したことがあるか(有料でダウンロードできるアプリや定額制のアプリの利用、アプリ内課金など)をきいたところ、「課金したことがある」は23.1%、「課金したことはない」は76.9%となりました。男女別にみると、課金したことがある人の割合は、男子では28.5%と、女子(17.7%)と比べて10.8ポイント高くなりました。課金したことのあるアプリのジャンルをみると、1位「ゲーム」(14.2%)、2位「動画・映画」(4.8%)、3位「勉強・学習」(4.4%)でした。★「保護者とアプリ課金に関するルールを決めている」アプリ課金経験がある小学生の87%ルールの内容は? 1位「使ってよい金額を決めている」2位「ダウンロードするときは親の許可を得る」アプリに課金したことがある人(277名)に、保護者とアプリ課金(有料でダウンロードできるアプリや定額制のアプリの利用、アプリ内課金など)に関するルールを決めているかをきいたところ、「使ってよい金額を決めている」(39.4%)が最も高くなり、「ダウンロードするときは親の許可を得る」(27.1%)、「使ってよい場面を決めている」(23.8%)が続き、「決めている」は87.4%、「特に決めていない」は12.6%となりました。学年別にみると、ルールを決めている人の割合は学年が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、6年生では93.1%となりました。習い事について★習い事ランキング 1位「水泳」2位「受験のための塾・学校の補習のための塾」3位「英会話教室」「受験のための塾・学校の補習のための塾」は2022年調査3位から順位が上昇学校以外で行っている習い事をきいたところ、1位「水泳」(27.0%)、2位「受験のための塾・学校の補習のための塾」(19.3%)、3位「英会話教室」(15.4%)、4位「音楽教室(歌や楽器など)」(14.5%)、5位「通信教育」(10.8%)となり、「学校以外で行っている習い事(勉強やスポーツなど)はない」は22.9%でした。学年別にみると、1年生から4年生までは「水泳」、5年生と6年生では「受験のための塾・学校の補習のための塾」が1位でした。前回の2022年調査と比較すると、「習い事はない」が前回調査27.5%→今回調査22.9%と4.6ポイントの下降となり、何らかの習い事をする小学生が増えたことがわかります。また、「受験のための塾・学校の補習のための塾」は前回調査3位→今回調査2位と順位を上げ、教科学習への関心の高さをうかがい知る結果となりました。★小学生が習い事を始めた“きっかけ”や“理由”水泳では「体力づくりや運動能力の向上につながるから」、塾では「子どもが行きたい・やってみたいと言ったから」、英会話教室では「将来に役立つから」が1位それぞれの習い事について、習い事を始めた“きっかけ”や“理由”をききました。習い事のTOP10に挙がったものについてみると、【水泳】と【体操教室】では「体力づくりや運動能力の向上につながるから」、【受験のための塾・学校の補習のための塾】や【音楽教室】、【通信教育】、【サッカー・フットサル】、【ダンス】では「子どもが行きたい・やってみたいと言ったから」、【英会話教室】と【そろばん】では「将来に役立つから」、【習字・書道】では「子どもが行きたい・やってみたいと言ったから」「将来に役立つから」が1位でした。★保護者が小学生の子どもの塾選びで重視すること1位「家からの通いやすさ」2位「料金」3位「授業内容」4位「受講スタイル」5位「サポート体制」保護者にとって、子どもの塾選びのポイントとなるのはどのようなところなのでしょうか。保護者に、子どもの塾選びで重視することをきいたところ、「家からの通いやすさ」(44.3%)が最も高くなりました。塾選びの際、家からのアクセスの良さがポイントとなることが多いようです。次いで高くなったのは、「料金」(40.5%)、「授業内容」(30.0%)、「受講スタイル(集団指導・個別指導など)」(23.8%)、「サポート体制」(21.3%)でした。将来について★小学生が将来つきたい職業 1位「パティシエ(ケーキ屋)」2位「YouTuberなどのネット配信者」3位「警察官」「看護師」が大幅に順位を上げてTOP5にランクイン男子では「YouTuberなどのネット配信者」が3年連続1位、女子では「パティシエ(ケーキ屋)」が7年連続1位将来なりたいと思っているものをきいたところ、1位「パティシエ(ケーキ屋)」(5.0%)、2位「YouTuberなどのネット配信者」(4.3%)、3位「警察官」(3.8%)となりました。前回の2022年調査と比較すると、「パティシエ(ケーキ屋)」と「YouTuberなどのネット配信者」は前回と同様にTOP2に挙がりました。また、「看護師」は前回調査22位→今回調査5位と、順位を大きく上げました。男子についてみると、1位「YouTuberなどのネット配信者」(6.8%)、2位「警察官」(5.8%)、3位「その他スポーツ選手(野球、サッカー、水泳以外)」(4.7%)となりました。学年別にみると、1年生と2年生では「警察官」、3年生では「運転士」、4年生では「YouTuberなどのネット配信者」、5年生では「YouTuberなどのネット配信者」と「エンジニア・プログラマー」、6年生では「エンジニア・プログラマー」が1位でした。過去の調査と比較すると、「YouTuberなどのネット配信者」は2021年・2022年・2023年と3年連続で1位となりました。女子についてみると、1位「パティシエ(ケーキ屋)」(9.0%)、2位「看護師」(5.3%)、3位「歌手・アイドル」(4.0%)となりました。学年別にみると、いずれの学年でも1位は「パティシエ(ケーキ屋)」となり、1年生では「医師(歯科医師含む)」、2年生では「歌手・アイドル」、3年生以上では「看護師」が2位でした。過去の調査と比較すると、「パティシエ(ケーキ屋)」は2017年調査から7年連続で1位となりました。[中学生調査 調査結果]メディア・通信機器について★中学生が通信機器に費やす時間 平均は1時間59分/日、男子では2時間10分/日家庭内で自由に使える通信機器がある人(582名)に、1日にどれくらいの時間を費やしているかをきいたところ、「30分~1時間未満」(17.2%)や「1時間~1時間30分未満」(18.7%)、「1時間30分~2時間未満」(16.7%)、「2時間~3時間未満」(20.4%)に回答が集まり、平均は1時間59分でした。男女別にみると、通信機器に費やす時間の平均は、男子では2時間10分と、女子(1時間48分)と比べて22分長くなりました。★「アプリに課金したことがある」中学生の39%、男子の1年生では55%課金したことのあるアプリのジャンル 1位「ゲーム」2位「動画・映画」3位「音楽」アプリに課金したことがあるか(有料でダウンロードできるアプリや定額制のアプリの利用、アプリ内課金など)をきいたところ、「課金したことがある」は38.7%、「課金したことはない」は61.3%となりました。男女別にみると、課金したことがある人の割合は、男子では49.7%と、女子(27.7%)と比べて22.0ポイント高くなりました。また、男女・学年別にみると、課金したことがある人の割合は、男子の1年生(55.0%)では半数を超えました。課金したことのあるアプリのジャンルをみると、1位「ゲーム」(24.3%)、2位「動画・映画」(10.7%)、3位「音楽」(8.8%)でした。★「保護者とアプリ課金に関するルールを決めている」アプリ課金経験がある中学生の85%アプリに課金したことがある人(232名)に、保護者とアプリ課金(有料でダウンロードできるアプリや定額制のアプリの利用、アプリ内課金など)に関するルールを決めているかをきいたところ、「使ってよい金額を決めている」と「ダウンロードするときは親の許可を得る」(いずれも34.5%)が最も高くなり、「使ってよい時間を決めている」(19.0%)が続き、「決めている」は84.5%、「特に決めていない」は15.5%となりました。習い事について★中学生の習い事ランキング 「受験のための塾・学校の補習のための塾」がダントツ、2位「英会話教室」3位「英語塾」「受験のための塾・学校の補習のための塾」は2020年調査から10ポイント上昇学校以外で行っている習い事をきいたところ、「受験のための塾・学校の補習のための塾」(54.8%)が突出して高くなり、2位「英会話教室」(7.5%)、3位「英語塾(読み書き中心)」(7.2%)、4位「通信教育」「音楽教室(歌や楽器など)」(いずれも6.8%)と続きました。また、「学校以外で行っている習い事(勉強やスポーツなど)はない」は28.2%でした。学年別にみると、「受験のための塾・学校の補習のための塾」は上の学年ほど高くなる傾向がみられ、3年生では63.0%となりました。前回の2020年調査と比較すると、「受験のための塾・学校の補習のための塾」は前回調査44.5%→今回調査54.8%と、10.3ポイント上昇しました。将来について★中学生が将来つきたい職業 1位「エンジニア・プログラマー」2位「公務員」「会社員」男子では1位「エンジニア・プログラマー」2位「会社員」、女子では1位「学校の教師・先生」2位「看護師」将来なりたいと思っているものをきいたところ、1位「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」(4.0%)、2位「公務員」「会社員」(いずれも3.8%)、4位「学校の教師・先生」(3.0%)、5位「看護師」(2.5%)となりました。男子についてみると、1位「エンジニア・プログラマー(機械・技術・IT系)」(5.7%)、2位「会社員」(5.0%)、3位「プロサッカー選手」(4.0%)となりました。学年別にみると、1年生では「エンジニア・プログラマー」と「プロサッカー選手」、2年生では「エンジニア・プログラマー」、3年生では「会社員」が1位でした。女子についてみると、1位「学校の教師・先生」(4.7%)、2位「看護師」(4.3%)、3位「公務員」「薬剤師」(いずれも4.0%)となりました。学年別にみると、1年生では「学校の教師・先生」、2年生では「漫画家・イラストレーター」、3年生では「公務員」が1位でした。■調査概要■調査タイトル:小学生・中学生白書 小学生・中学生の日常生活に関する調査 <第二弾>「習い事」「将来の職業」「メディア・通信機器の利用」調査対象(小学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする小学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者(中学生調査):ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする中学生の子どもを持つ20歳~59歳の保護者調査地域:全国調査方法:インターネット調査調査期間:2023年10月27日(金)~11月1日(水)の6日間有効回答数(小学生調査):1,200サンプル(中学生調査):600サンプル実施機関:ネットエイジア株式会社 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月07日障害者手帳には3種類ある「障害者手帳」とは、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類の手帳の総称です。身体障害者手帳は、身体障害者福祉法に基づき、身体の機能に一定以上の障害があると認定された方に交付される手帳です。障害の種類や程度によって1級から7級の等級が定められています。療育手帳は、知的障害(知的発達症)があると判定された方に交付される手帳です。自治体によって名称が異なる場合があり、例えば東京都や横浜市では愛の手帳、青森県や名古屋市では愛護手帳という名称で療育手帳が発行されています。知的障害の程度によって手帳の等級が判定されますが、判定基準および等級に応じた支援サービスの内容などは、各自治体によって運用が異なっています。精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることが認定された方に交付される手帳です。手帳の交付は精神疾患(機能障害)の状態と能力障害(活動制限)の状態から総合的に判断され、その程度によって1級から3級に等級が定められています。参考:障害者手帳|厚生労働省上記のいずれの障害者手帳も、取得することでさまざまな支援や福祉サービスをうけることができますが、手帳の等級(障害の重さの程度)などによって、その内容は変わります。このコラムでは、・障害者手帳取得のメリット、デメリット・障害者手帳がない場合に、将来受けられる支援や合理的配慮についてなど、障害者手帳についてのギモンから、将来に役立つかもしれない情報まで専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。【専門家が回答】障害者手帳取得にはメリットがある?分かりやすく解説!ここからは障害者支援制度に詳しい行政書士の渡部伸先生に、障害者手帳取得についての質問にお答えいただきます。(質問)子どもに知的障害(知的発達症)があり、「療育手帳」を取得できる可能性があると言われました。取得のメリットやデメリットを知りたいです。また、取得できないのはどういう場合でしょうか。取得できないと療育が受けられないのではないかと不安です。(回答)療育手帳を取得することには、さまざまなメリットがあります。たとえば、働く場面での選択肢が広がります。企業などで働くことを希望する際に、一般の人と同じ方法での採用が難しい場合、障害者雇用の枠で働くという可能性が生まれます。障害者雇用で働くためには、手帳があることが条件となります。またそれ以外の場面でも、医療費の助成や公共交通機関の割引、NHKや携帯電話料金などの割引、映画館などレジャー・スポーツ施設の割引、所得税など税金の控除など、多くの経済的なメリットもあります。これらは、手帳の等級や自治体などで異なる場合があります。デメリットは基本的にはありません。周囲に手帳を持っていることを知られたくない、といった心理的な負担を感じる人はいるかもしれませんが、サービスを利用するとき以外、他人に持っていることを知られることはありませんし、普段はしまっておけば大丈夫です。療育手帳が取得できるかどうかは、18歳未満の場合、児童相談所でIQや日常生活の動作などから総合的に判定されます。なお療育についてですが、療育を行っている公的機関や民間の障害児通所支援などを利用する際には、「受給者証」が必要になります。こちらは手帳とは別の制度なので、療育手帳がないと受けられないものではありません。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもが療育手帳(愛の手帳)を取得していましたが、更新できず返納しました。発達障害がある場合、精神障害者保健福祉手帳は取得できますか?取得の目安の年齢があれば知りたいです。また、取得するとどんなメリットがあるでしょうか?(回答)発達障害がある場合は、精神障害者保健福祉手帳の対象となる可能性があります。目安の年齢は特にありません。最初に精神科を受診してから6ヶ月経過していれば申請可能です。医師の診断書など必要な書類をそろえて、役所の障害福祉窓口で申請します。精神障害者保健福祉手帳は、ほかの障害者手帳と異なり、取得後も2年ごとに更新する必要があります。メリットですが、療育手帳や身体障害者手帳と比較すると、受けられる支援は限られる場合があります。例えば、各自治体で行っている重度心身障害者への医療費助成は、重度の身体障害者手帳や療育手帳の所持者はほとんどの自治体で対象となりますが、精神障害者保健福祉手帳の所持者は1級のみ、あるいは対象外としている自治体もあります。そのほか各種の割引や減免など、手帳の等級や自治体などによって受けられるサービスもあります。障害者雇用については、2018年から精神障害者も対象となっていますので、将来の進路の選択肢が広がるという意味で、大きなメリットがあると思います。Upload By 発達障害のキホン(質問)障害者手帳がなくても、将来的に、高校や大学などの受験や、就職する際など、支援や合理的配慮を求めることはできるのでしょうか?(回答)合理的配慮とは、障害のある人が教育や就業、その他社会生活において障害のない人と平等に参加できるよう、それぞれの障害特性や困りごとに合わせて行われる配慮のことで、行政や学校・企業などの事業者には、この合理的配慮を可能な限り提供することが求められています。この合理的配慮の対象となる障害者は、障害者手帳を持っている人に限定されません。手帳がなくても、障害により日常生活に困難のある方も含まれます。受験に際して合理的配慮を求めるためには、医師の診断書や個別の教育支援計画、学校内で行ってきた支援の実績など「配慮の必要性」を示したうえで、事前に申請をする必要があります。具体的な配慮の内容としては、集中しやすいように別室受験やイヤーマフの持参、拡大文字の問題冊子の配布など、本人の困りごとに応じた支援を依頼することができます。ただし、学校などによって対応できることは異なるようです。就業の場においては、募集や採用の時点で、本人や支援者などから必要な配慮についての意思表明を行います。そのうえで本人と企業の間でどのような配慮ができるかを相談、検討し、合意したうえで配慮を行います。就業の場合は受験と異なり継続的な支援になりますので、定期的な見直し、改善が行われることになります。Upload By 発達障害のキホン障害者手帳についての関連コラムはこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年02月04日■前回のあらすじ高2の夏に進路決定、高3になるとオープンキャンパスがあり、その場で指定校推薦や奨学金の相談をすることに。受験も思ったより早く、出ていくお金も多く、パパはひたすらあたふたするのでした。こんにちは、もりりんパパです。前回のお話で長女の進路決定から入学申し込みまでの怒涛の流れを描いてみましたが、今回はその続きのお話となります。いよいよ受験に挑むことになります。以前中学受験のお話を描きましたが、あれからおよそ5年半。今回はどうなってしまうのでしょうか。 それではご覧下さい。高校での三者面談にてオープンキャンパスでの長女の心の内そして本番当日…因みに小論文では自転車の交通ルールについてあなたの考えを述べよ面接では①なぜ本校を志望したか②自己PR③高校生活で印象に残ったこと④短所とその改善方法という内容を求められたようですが、結構しっかりとした返答ができていたようでした。僕がちょうど忙しいタイミングだったのであまり勉強に付き合うことができませんでしたが、長女も気付けばもう18才。しっかりと成長しているようでした。合格も無事に決まり、あとはもう卒業式を待つばかり。涙もろい僕は当日を思い浮かべるだけで泣きそうになってしまうのですが、いったいどうなることでしょう…。その模様もまた描ける日があるのではないかと思います。では今回もここまで読んで頂きありがとうございました。またどうぞ宜しくお願い致します。
2024年02月02日発達に特性がある子どもの中学受験。メリットとデメリットは?Q:ASD(自閉スペクトラム症)の小学生の子どもがいます。周囲に中学受験をするご家庭が多く、わが家も中学受験をしようか迷っています。発達に特性がある子どもにとって、中学受験のメリット・デメリットを教えてください。A:中学受験にはさまざまなメリット・デメリットがあります。できるだけ入学前に情報収集をすること、それも生の情報を集めることが大切になります。Upload By 発達障害のキホン中学受験のメリットとしては、発達に特性がある子どもにとって、一人ひとりの特性に合った学校環境の選択肢を広げることで、困難を減らし、本人の個性を伸ばし、学力を高められる点があげられるでしょう。また、中高一貫校の場合、高校受験がないことも大きなメリットとなるでしょう。デメリットとしては、学区域の公立の中学校と比較して自宅と学校の距離が離れている場合が多く、通学に困難が生じる可能性があること、経済的な負担の増加、子どもの特性に合わせた受験先の選択自体が難しいことなどがあげられるでしょう。入学前の情報収集が大切になりますが、学校と家庭との連携のしやすさ、合理的配慮がどの程度なされているのか(一つの例として、読み書きが苦手な子どもの学習にPCをどの程度取り入れているか)、職員との相談のしやすさなどが重要になってくると思います。公立の中学校にはない個性ある科目がある、お子さんの好きな活動があるなど、中学受験の魅力はさまざまあるかと思いますが、可能であれば先輩保護者から話を聞く、オープンスクールに参加するなど、できるだけ生の情報を集めるようにしたほうが良いと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月01日小中5年間不登校だった娘わが家の娘、いっちゃん(ASD(自閉スペクトラム症)・現在16歳)は、小学校5年生から中学時代まで不登校でした。発達障害と睡眠障害(非24時間睡眠覚醒症候群)があり、朝決まった時間に登校することが難しかったのです。全く行かないというわけではなく、午前中に目を覚ましたときは登校します。とはいえ、泊まりの学校行事には不参加でしたし、年間の出席日数でいえば、欠席していた日のほうがはるかに多かったと思います。欠席した日の勉強はどうしていたかというと……学校には月に7日程度は行っているわけなので、登校した際に、休んでいた間の授業プリントや小テストなどをもらってきて(大体教室の机の中に入ってる)、自宅で教科書を見ながら授業プリントで自習するということはやっていました。Upload By 寺島ヒロ小テストは、親か6歳年上のお兄ちゃんが付き添って、そのプリント自習の後にやらせていました。そのテストの正答率は8割ほどでしたが、担任の先生によると、ほかの児童生徒さんともさほど差はないということだったので、そのまま提出していました。ちなみに、定期テストの結果は真ん中くらい。都市や国の名前や、技術や家庭科のテストで「けがき線」や「まつり縫い」のような用語を問われると正答率が悪いという特徴は見えてきていました。親目線では「あんまり勉強してないな……」という思いはありつつ、しかし、家では絵を描いたり音楽をつくったりとほかの興味のあることで忙しくしていたので、本人も家族も「特別遅れてないならまあいいか」という感じでした。高校は通信制の学校に進学しました。通信制の高校に進学して通信制の高校に進学すると、当然ですが出席日数などは問われません。もともと自習が苦にならないタイプの娘、繰り返して見ることのできるビデオ授業がメインになったのは大変ありがたかったようです。担当の先生のテレビ通話でのフォローアップも受け、着々と単位を取得することができました。【いっちゃんが通信の高校に進学した顛末はこちら】↓しかし、希望の大学を目指そうとすると少々、いえかなり厳しい状態です。小中学校を通して学校の制度や教育システムがどうにも理解できなかったいっちゃんでしたが、高校でキャリアガイダンスや進学指導を受け……発達的にも良いタイミングだったのでしょう、やっと理解し「わたしは大学に行きたい!」と言いだしました。思いも新たに、しかし高校1年生の終わりに受けた初めての模試の結果は撃沈! それでもあきらめるにはまだ早いですし、受験がなくても勉強はしておくに越したことはありません。「数Bが全然分からん!」「忘れていることが多すぎるみたい」という娘にも、はっきりとした課題感が生まれてきたよう。今が学び直しのチャンスかも!?というわけで、娘と話し合って、高校2年生の夏休みは小学校4年生の内容から勉強のやり直しをすることに決めました。紙の本のドリルで学び直し!やり直しの方法は、市販のドリルを本屋で買って、一緒にやることにしました。Webには、高校が用意してくれたものも含めて、インターネットでできる便利な問題集などもありますが、紙の本のほうが親がついて見てやりやすいですし、手で紙に文字を書き入れる「面倒くささ」も、娘には良い経験になるだろうと思いました。さあ、これで夏休みの間にみっちりやるぞ!と思った矢先……なんと、わが家にコロナが襲来。ばたばたと家族が倒れる事態になってしまいました。危うし、学び直し!しかし、「決めたことはやる!」ASDのこだわりか、家族の中でいち早く復活した娘、家族が寝ている中、一人もくもくとドリルを進め、夏休みの終了日までに、ついに中学3年生までの分を終わらせてしまいました!Upload By 寺島ヒロただ「勉強しなきゃ」「いい点とらなきゃ」と思うだけでは難しいけど、4年生の分のドリルを終わらせる、その次は5年生の分のドリルを終わらせる……みたいに具体的にクリアする目標が見えていたので、手が付けやすかったのかもしれません。大学受験にはまだまだ遠いけど……今(高校2年生の冬)も、高校1年生の分のドリルで復習しながら、学校の勉強を進めています。「ドリルまた買ってきて」とか「英検の参考書が欲しい」と言ってくるようになり、小中の頃に比べると、はっきりと自主的に学んでいる感じがしています。執筆/寺島ヒロ(監修:新美先生より)不登校中と通信制高校進学後の学習について、詳しく聞かせていただきありがとうございます。学校にあまり通えていなくて睡眠障害で生活リズムが不安定だった時でさえも、学校のプリントを自習で着々とやりこなし、テストで正答率8割、真ん中ぐらいの成績をとれていたということは、いっちゃんは自習学習に向いている、学習が基本的に苦じゃないタイプの方なのでしょう。思春期の不登校期間に、コツコツ学習をこなしている人は多くない印象なので、とてもすごいです。そして通信制高校の学習スタイルは、そんないっちゃんにはとても合っていたのでしょう。さらに、高校でのキャリアガイダンスや進路指導がヒットして、明確な目標ができてしまえば、強いですね。苦手なところもしっかり分からないところまで戻って学び直しをして、分かる、できるようになる手ごたえをつかめてきたのでしょう。こうなってくると、学習が楽しくなってきて、目標までまっしぐらですね。楽しみです。正直、ここまでコツコツ自主的に学習できるお子さんばかりではありません。これはお子さんのタイプにもよるので、どんなに周りが仕向けようとしても動かないこともあるでしょう。学習に限らなくても、明確な目標やモチベーションがあって、本人のやり方にフィットすると、見違えるように何かに打ち込めることもありますが、その出合いがいつ来るのかは誰にも分からず、気長に見守るしかないこともありますね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年01月30日コロナ禍での休校がきっかけで見通し不安、昼夜逆転、家庭内暴力が始まった息子小学校1年生のときADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けた息子は、小学校までは通常学級に所属していました。小学5年生の年度末にコロナ禍のため休校になったことをきっかけに、「いつから学校に行けるの?」と先の見通しが立たずパニックとなり、昼夜逆転生活がスタート。そして同時に他害が始まりました。できる限りのサポートをと向き合いましたが、暴力を抑えられず家族だけでは対応が難しい状況となり、きょうだいへの影響も大きかったことから、6年生になってすぐ半年ほど小児精神科への入院も経験しました。9月から小学校に復帰したのですが、マスク生活など今までの生活様式が一変してしまい、パニック症状が悪化しました。小学6年生の2学期に、小学校の先生、進学予定の中学校の先生と私たち保護者とで話し合う機会を持ちました。中学校の通常学級では教科ごとに先生が変わるので、息子へ細かなフォローアップができる特別支援学級が良いのではという意見がでました。息子に相談したところ、息子自身も特別支援学級がいいとなり、中学入学と同時に、特別支援学級(情緒学級)に転籍しました。これで息子も落ち着いた学校生活を送れるかと思ったのですが、環境の変化に弱いため特別支援学級の環境に馴染めず、孤独を感じたようです。授業内容もすでに習ったものであったそうで、勉強好きだった息子は学習意欲が低下。そして再び不登校となってしまいました。中学で再び不登校に。一日中ゲーム、子ども部屋はゴミ部屋に……。不登校後は昼夜逆転に戻り、一日中ゲームで遊んでいたり、近所のスーパーで買い物したものを食べたりしていたようです。片づけができないので、部屋はゴミ部屋状態でした。Upload By ユーザー体験談家庭内暴力もひどくなりました。夫はテレワーク中で、息子の暴力行為を目の当たりにしたためメンタルの調子を崩し、息子へ向き合うことができなくなりました。私一人で息子と話し合い、児童相談所との相談もしました。児童相談所より「自宅での療育が困難」と判断された息子。一時的に児童養護施設でお世話になることになったのですが、そこでも暴れてしまい受け入れ先がなくなってしまいました。そのため、以前から契約していたショートステイ施設でロングステイさせてもらい、しばらくは、そこから中学校へ週2、3日、半日登校するという生活になりました。そこで生活リズムを作ってもらえればと思ったのですが、ここでも昼夜逆転を直すことは難しく、相変わらず荒れた生活を送っているようだった息子。どうすればいいのか……私は悩みに悩みました。「息子の生活リズムが整えられるような施設はないでしょうか」児童相談所へ何度も相談し、全力で息子に合う施設はないか探しました。ですが、暴力行為のある息子は、県内の施設全てで受け入れを拒否され、行き場がありませんでした。しかし、ようやく県外の医療併設型児童養護施設が一枠あいていることが分かりました。ここへ入所することになると、施設内の学校へ通うことになります。息子のこれからの人生を考え、義務教育期間中に生活改善をしておきたいと思っていた私は、藁にも縋る思いで、施設入所への準備を始めました。「目標を立てて一緒に頑張ろう」最初息子は施設への入所を嫌がりました。ですが、日にちをかけて話し合い、「今のままでは、地元の中学に通い続けることが難しいよ。生活習慣を整えて中学3年生の4月からこちらに戻れるよう、目標を立てて一緒に頑張ろう」と、息子と一緒に目標を立てました。そして、息子とともに施設を見学し、本人も生活の乱れを自覚していて、なんとか立て直したいと思っていることから施設入所を承諾。中学1年生の1月から入所し、施設に併設されている中学へ通うようになりました。私は祈るような気持ちで見送りました。ここからが息子の踏ん張りどころなのです。Upload By ユーザー体験談一方、通っていた中学校の先生には都度報告、相談をしていたのですが、この施設入所については、先生方からはなかなか理解してもらえませんでした。「週に数日でも中学校に通えているのに、施設にいれるのですか?」「家庭で子どもの療育はできないのですか」「お子さんは見捨てられたと思わないでしょうか……」でも、どうすればいいのでしょうか。今のままでは息子の生活を立て直すことが難しいのです。私は先生に一生懸命説明しました。息子が納得したうえで入所することを。Upload By ユーザー体験談夫のメンタルが弱っている中、私自身の精神状態もかなり危うい状態でしたが、義務教育期間中に息子の生活リズムを整えなければ、彼は大人になってもずっとひきこもる可能性もあるかもしれない……。できるだけ早期に、息子の生活や精神面を整え、将来自立できるようにサポートしたい、それがかなう環境を息子に用意してやりたいという思いでいっぱいでした。その思いが、なんとか私を支えていたと思います。努力した息子は、生活習慣を整え目標通り退所。地元の中学へ入所中、息子は長期休暇などを利用して定期的に試験外泊し、寝る時間など自宅でのルールを取り決め実施しました。また、試験外泊の際は、地元の中学の先生と面談、また先生も息子の施設や施設内学校の訪問もしてくださり、施設と学校同士で情報共有してくださり、本当に感謝しています。そして息子は、目標通り中学2年生の終業式後に退所し自宅に戻ってきました。そして、中学3年生の4月から、地元の中学へ転入、特別支援学級へ再び通い始めました。先生方は、息子が戻ってくるまでに2年かけて、特別支援学級での指導の仕方について中学校と教育委員会と話し合い、改革をしてくださっていました。特別支援学級の生徒は30名程度いたのですが、息子は通常学級と同じ内容の授業を受けることができるクラスになりました。そのため、勉強好きな息子は不登校にはならず、通い続けることができ、なんと中学3年は皆勤賞。定期テストも通常学級と同じテストを受け、学外で行っている受験対策用の模試や9月以降は実力テストのみ交流学級で受験するようになりました。これは、息子の受験対策として、大勢の生徒に囲まれて試験をうけられるよう学校側が計画してくださいました。Upload By ユーザー体験談志望校受験に向けて頑張っている息子を支えていきたい家に戻ってきてからの息子は前向きで、障害受容もしっかりとできており、先日精神障害者福祉手帳3級を取得しました。息子は幼少期からの夢「設計士、建築士」への道を希望しています。学習能力は高いのですが、情緒が安定しないため公立高校への進学は断念し、丁寧に対応してくれる私立の専修学校・建築科を単願志望しています。一時期、家庭崩壊の一歩手前だったわが家ですが、息子は今、将来の夢に向けて前向きに勉強に取り組んでいます。悩んでいた数年前が嘘のように、落ち着いた生活を送れています。夫のメンタルも回復し、私自身の精神状態も成長した息子の姿が心の支えとなり回復してきました。息子はこれからどんどん成長していくと思います。自分のやりたいことに向かって、これからも頑張る息子を、私は支え続けたいと思います。イラスト/海乃けだま※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:鈴木先生より)自閉スペクトラム症のあるお子さんの対応には、ペアトレの基本である「傾聴と承認」が重要です。息子さんはまだ中学生なので児童相談所ではなく本来ならば小児科の神経外来を受診して相談すべきでしたが、該当するような小児科が近所にはなかったものと推測します。児童相談所は医療ではないので診断はできません。基本的にはかかりつけ医に相談して専門医へ紹介してもらうのが筋でしょう。中学校の先生がおっしゃるように、週に数日でも中学へ通えているならば一般的には施設に入れる必要はないと思われます。児童精神科医と小児神経科医との考えには多少ずれがありますが、医療へつなげることも忘れてはいけないことだと思います。そこには必ず答えがあるはずです。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年01月19日いじめを避けて私立中高に入学した私ASD(自閉スペクトラム症)がある私は、公立小学校でひどいいじめを受けていました。兄が心配して両親に「義子は中学以降は私立に行かせてやってくれ、公立に進むともっとひどいいじめに遭うと思う」と頭を下げてくれたことから、中学受験をして中高一貫の私立の進学校に通うことになりました。進学校では好成績によってスクールカースト上位におっとりしたお嬢様の集まる女子校だったその学校では、スクールカーストはスポーツの得意さや言動のそつなさではなく、成績の良さで決まるところがありました。私はピタッといじめられなくなりました。「あの常に学年で3位以内の宇樹は私の友達なんだよ!」とほかの子に自慢する子や、いつも成績のいい◯組の宇樹ってどの子? と見にくる、他クラスの子もいるぐらいでした。コミュニケーションの面ではやはり浮いていたので、うっすら敬遠されて、同じグループの子たちが気づいたら休みの日にこっそり私抜きで遊びに行っていたとかはありましたが、それ以上のことはありませんでした。親や先生の期待×完璧主義・白黒志向で無理が加速仕方ないことなのですが、世間や周囲の大人の誰にも発達障害の知識がなかった30年前当時、両親には「学校の成績がいい = 有名大学に行って有名企業に入るか士業などに就いてエリートになる」といったイメージしかなかったようです。口でははっきり言わないものの、両親が私に「エリートになるに違いない」という期待を寄せているのはひしひしと伝わってきていました。また、父は幼稚園ぐらいの私に「世の中は戦場で、お前たちはそこで戦い抜いて生きていくんだ」と言って聞かせたり、小学校時代に学校に行きたくないと言ったら「いま学校に行かなくなったらお前の学歴は途絶えてしまう。そうするとお前は将来路頭に迷う。だから頑張って学校に行きつづけろ」と諭したりしました。ASD傾向のある幼い子どもだった私が、父の言ったこのようなことを鵜呑みにして恐怖し、「全力で努力しつづけて勝つ(良い大学に行くなどしてエリートになる)のでなければ生きていけない」と思い込んだのは自然なことです。私は本来の特性にもある完璧主義・白黒思考を加速させ、強迫的なまでに勉強に打ち込むようになりました。食べる寝る以外ほとんど勉強に捧げた青春と弊害中高時代は慢性的に過労状態でした。耳鳴りや口内炎、風邪がいつまでも治らないなどは日常茶飯事。いつも歩きながら眠り込んでしまいそうなほど眠くて、「思う存分眠れるなら思い残すことはない」と思うくらいでした。いま思えば学校まで片道で2時間近くかかる通学で毎日午前5時起きというだけでも体力的に無理がかかっていただろうに、高3になれば、午後4時ぐらいに学校が終わると予備校の始業に間に合わせるために文字通りダッシュして電車に飛び乗り、帰宅は午後11時近く。その後、午前0時過ぎまで復習をして、寝るのは午前1時半……。睡眠時間は慢性的に4時間前後でした。そして定期テストのときには徹夜に近いことをし、カフェイン飲料で心身に鞭を打っていました。自室を片づける気力体力が枯渇していて、部屋はいつも足の踏み場もないような状態。休日は夕方まで寝っぱなし、ニキビは顔じゅうに広がり、頭がクラクラしてくるほどの冷えのぼせに苦しめられ、毎度の生理痛はあまりの強さに時にはトイレで昏倒するほどになりました。部活を楽しむ余裕などもちろんなく、アルバイトや遊びで人間関係を楽しんだり学んだりする余裕もありませんでした(余裕もなかったし、「学生の本分は勉強だ」として父から禁止されていました)。幅広い経験を積んでたくさん勉強以外のことを学ぶべき時期に、あまりにも勉強、それも詰め込みの受験勉強ばかりに費やしてしまったこと、また、大事なこの時期にあまりに自分の身体を痛めつけてしまったことを、今深く悔いています。大学に入っての挫折、バーンアウトからのひきこもり傾向勉強も大学選びも自分の意志から出たものではなく、親の勧めや期待に盲目的に従うような形で300%ぐらいの無理を何年も続けていた私。親の言っていたとおりの有名私大に受かった時点で、すべてのモチベーションが吹き飛んでしまいました。バーンアウトです。入ったのは、有名作家を多数輩出している文学部でしたが、授業が始まってすぐに、「私はどうやら文学に興味がないらしい」と気づいてしまいました。ショックが大きすぎて、しばらくの間、頭が真っ白に……。高校までのように、「学校側が決めた時間割があって、何時から何時まできっちり授業に出なければいけない」といったような縛りがなくて自由なこと、どんな学生生活にするかを自分で選んで自発的に進めていかなければいけないことも、私の混乱に拍車をかけました。私はロクに大学の授業に出なくなりました。当時勃興期だったインターネットでチャットに没頭するなどして、だんだんに生活は昼夜逆転。昼間に出かけられなくなっていきました。この頃、悪いことに母の調子も悪くなります。私が出かけようとすると何かと妨害してきたり、私が日常の世話をしてやらねばならなくなったりしたことで、私はここから今の夫に出会って実家を出るまで10年間ほど、暗黒の準ひきこもり生活が始まることになってしまいました。ASDの私が今思うこと ーーまずは自立訓練、そして手に職が必要だった最近、ある自立訓練施設が「働き続けられる人間になるためには、スキルを身につける前に、心身の健康管理をして上手に日常生活を継続できるようにする『自立訓練』が必要」ということを発信しているのを見て、本当になるほどと思いました。誰もこのこと(世の中には生活の仕方について訓練が必要なタイプの人がいて、私がそのタイプだということ)を知らなかったのだから仕方ないのですが、私は子どもの頃から最近に至るまで、「私も当然、スキルを身につければ働けるようになるはずだ」と思って必死に勉強したり資格勉強したりしてきたのです。でも言われてみれば確かに、私に必要なのは、無理しすぎず適度に努力しつづけて結果的にものごとをやりとげることだったり、その前提としての無理しすぎないマインドセットだったり、そういうことだったのですね。また、やはり仕方がないことではありますが、「学校の成績がよい = 有名四年制大学に入るのがベスト」という、私の親世代の価値観も、結果的に私を苦しめてしまったなと思います。今となっては、私のようなタイプは、何か専門学校に通って「手に職」となるようなスキルや資格(特に、資格がなければその仕事に就けない「業務独占資格」)を身につけて早めに社会に出たほうがよかったのではとも思います。20代から30代は、定型発達の若者にとっても社会生活を送る上で大事な人生経験を積む時期。発達障害のある若者は人生経験から何か学んで自分のものにするのに時間がかかるので、この時期に何かしらの社会活動が継続できるようコンディションを保っておく(=ティーンのうちに本人にそぐわない無理をさせない)のが何より大事だと思います。私は自分に合う進路選択ができなかったため、この時期をひきこもってしまって学習機会を損失したり、立ち直るための治療に精一杯で過ごしてしまって充分なキャリアも積めなかったりしたので、次の世代の子どもたちにはもっと違った生き方をしてほしいと願っています。文/宇樹義子(監修・鈴木先生より)父親にもこだわりがあり、同じようなASD特性のある方だったのではないでしょうか。また、自分のやってきたことや、やってこれなかったことを、過剰に娘に押し付けて巻き込んだケースとお見受けしました。バイトや部活をして社会性を高めることも重要ですが、中には人間関係などでやめていく人も見られます。大学に入って自由が逆に混乱を招いたように、ASDの受け身型タイプの方は、人からやることを示されてその通りに行っていく方が楽なことも一方ではあるものなのです。中学高校の進学校で学んだことは決して無駄ではなく、将来に必ず役立つものと思います。プラス思考でやっていきましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月19日発達に特性がある子どもたちの中学受験体験談中学受験シーズンも本番です。ハラハラされている保護者さまも多いと思います。また、わが子の受験はまだ先のことだけれど、そもそも中学受験するべきか……と迷われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。発達に特性があるお子さんの中学受験、塾選びに勉強方法などみなさんどうされたのか気になりますよね。今回は、連載ライター陣などから寄せられた中学受験にまつわるエピソードをまとめてご紹介します。参考になる情報ばかりですので、ぜひご覧ください。私立大学附属中に合格も、実は本番3週間前に第一志望を変更した……!?全6話に渡る中学受験奮闘記私立の大学附属中に合格したスガカズさんご長男。受験勉強は小6の5月からスタートされました。コラムでは、私立進学を考えた理由や夏の天王山での勉強の様子、療育の先生と個別指導の先生の指導内容など盛りだくさんです。そして、本番3週間前に第一志望を変更……とハラハラが止まりません。声掛けの仕方も参考になります。LD・SLD(限局性学習症)のある長男が第一志望の中高一貫校に合格!発達の凸凹に合った勉強法や、しんどい時期の乗り切り方など本人が語る。志望校の選び方も『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者、楽々かあさんこと、大場美鈴さんのご長男も見事第一志望の中高一貫校に合格されました。LD・SLD(限局性学習症)があり学校の勉強が嫌いだった彼が、勉強が好きになるまでを、自身の言葉で語ってくれています。LD・SLD(限局性学習症)の傾向のあるお子さんの場合、は特にICTの導入状況も重要!?お子さんが私立中に進学し、「個性に合った環境で充実して過ごせるようになり、私はそこに『障害』を感じなくなった」という楽々かあさん。進学後に改めて感じた、学校選びの大切なポイントについてはこちらのコラムをどうぞ。わが子の中学受験、どうする?インタビューやセミナーもわが子は中学受験をしたほうがいいのか、どんなメリット・デメリットがあるのか迷われる保護者さまは多いと思います。そもそも椅子に座って試験を受けること自体に不安がある……という方は、「診断書」によって合理的配慮をしてもらえるかもしれません。発達に特性があるお子さんの受験について悩んでいる方は、ぜひ以下のコラムもご覧ください。さいごに山あり谷ありの発達に特性があるお子さんの中学受験。結果はどうであれこの経験によってお子さんはきっと大きく成長するでしょう。皆さんの体験談をぜひ参考にしてみてください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月17日日能研関西は2024年4月より、小学1年生・2年生を対象とした新コース「Nexuss(ネクサス)」を「西宮北口駅第2教室」(所在地:兵庫県西宮市)と「岡本校」(所在地:兵庫県神戸市東灘区)で開講いたします。(初年度は1年生のみ。2年生は2025年4月開講。)個々人に寄り添った密度の高い指導最難関中学の受験状況は、昨今の中学受験ブームも相まって入試難度は高止まり、問題傾向もより深い思考力・確かな記述力・高度かつ正確な作業力を求められるものになっています。「Nexuss(ネクサス)」ではそれらの最難関中学の受験状況・入試問題傾向を踏まえ、学習の先取り=進度を追い求めるのではなく、深度=より深い正確な知識の理解と柔軟な応用力を身につけて骨太な学力を身につけられるように、まずは絶対的な学習環境として「少人数制」最大8名の定員を設定いたします。少人数での学習環境を作ったうえで、授業内での直接の働きかけによって「自己肯定感」の育成、自発的な学習習慣「自ら学ぶチカラ」を身につけていく「アウトプット重視」の授業進行、毎授業後に授業に対する一言感想文を書く時間「今日の振り返り」、教科学習で知的好奇心を醸成する探求学習「クエストタイム」の月1回実施、と既存の大手進学塾とは違う全く新しい、個々人に寄り添った密度の高い指導で低学年のお子様に特化したコースとなります。知的好奇心を醸成する探求学習「少人数制」最大8名の定員【無料体験キャンペーン 概要】2024年の4月開講までに、毎月1回の授業+入会テスト+説明会がセットになったイベント「まるごと!!ネクサス!!」の実施、入会手続き済みの方に限定した「プレ授業」の実施を予定しています。「まるごと!!ネクサス!!」のお申し込み、各種お問い合わせ・ご相談については、ホームページ内の申込フォームより簡単にお手続きいただけます。■日能研関西 低学年コース Nexuss(ネクサス) 【開講教室概要】教室名 : 西宮北口駅第2教室所在地 : 〒663-8204 兵庫県西宮市高松町3番34号 パセオ・エスタシオン3F教室名 : 日能研岡本校所在地 : 〒658-0072 兵庫県神戸市東灘区岡本1-8-22 岡本スタービル2F■問い合わせ先日能研関西 西宮北口駅第2教室〒663-8204 兵庫県西宮市高松町3番34号 パセオ・エスタシオン3FTEL:0798-31-1135[受付時間]火~金 14:00~19:00/土 13:00~18:00(日月はお休みです)「自ら学ぶチカラ」を育てます■会社概要株式会社 日能研関西〒650-0033 神戸市中央区江戸町94-2 ファーストプレイスユニオンビル 7FTEL: 078-321-5050URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月11日やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜
モチコの親バカ&ツッコミ育児
ヲタママだっていーじゃない!