トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? 「怒られずに済んだ」という成功体験をつくらない 大人は正解を言ってはいけない 自主的に学ぶ子は、こうやってできる の続きです。「親が自分の子どもを見ようとしていないだけ」と、木村先生。そう言われると、「もやっ」とするのは、なぜだろう? それは心当たりがあるからだ…。■その子が思っていることを、その子がわかるように通訳する―― 親は、ついつい、子どもを自分の思う通りに動かしたくなります。「これは、こういうことでしょ」と整理したくなります。それが「教育」だとすら思っています。木村先生(以下、木村):整理というよりも、その子が思っていることを、その子がわかるように通訳することね。整理っていうのは、大人がやってしまうことが多い。でも、大人がやってしまったら、子どもは大人の整理に乗らないといけなくなります。―― 子どもが一番できていないことは、「自分との会話」ということですか?木村:大人が整理して、そこに子どもをのせようとしてしまう。その子だけを見たらいいんですよ。でも親は、周りを見たり、学校を見たりするじゃないですか。―― あと、親自身の価値観というのもありますよね。「この枠内でないとダメ」という思い込みというか…木村:そんな迷惑なことはありません。親の価値観を押し付けられるほどに、子どもは親を信頼しなくなる。信頼しなくなるだけじゃなくて、親のために仮面をかぶって生きようとする。それは 子どもの権利条約 違反。条約違反ですよ?親は自分の価値観を子どもに当てはめたい。でも、親の価値観は、自分がこれまで生きてきた中で培った価値観でしょ?子どもに必要なのは、この先、10年、20年、30年、40年、50年、60年後を生きるための価値観。親の価値観なんて過去の化石や。そんなもん、どれだけ子どもに与えても、子どもは時代を逆戻りするだけです。■親が子に望むべき価値観とは?―― 親が自分の価値観を子どもに押し付けないようにするには、どうしたらいいんですか?木村:勉強してほしい、いい大学に行ってほしい。安定した職業に就いてほしい。親が子どもにこうしたことを願うこと自体は、何も悪くない。でもこれは、親が子どもに望んでいい価値観の2番目です。そんな価値観を持ってはいけないことはない。なんぼでも持っていたらいいんです。でもそれは、あくまでも2番目。―― では、1番目は?木村:その子が「僕は(私は)、これで幸せだ」と思ってくれることでしょう。いい大学に行って、いい会社に行ったとしてもね、何かにぶつかって閉じこもったとしたら?「そこまでは親の価値観を見事に果たしてくれたけど、この先、どうすんねん!」みたいな子が、山ほどいる。―― もしもそうなってしまったら、どうしたらいいんですかね?木村:何かにぶつかったとしても、その子が自ら、「自分がやっていることは、自分にとってためになることなんだ。幸せなことなんだ」と思えば、なんとかなると思います。どんないい大学に行っても、「自分の意志に反している」「やらされている」と思ったら幸せではないはず。大事なのは、子どもが自ら選択するということです。―― 考えとしてはわかるのですが、「そこまでユルくはなれない」という抵抗感があるのですが…木村:親も、ただ子どもを放っておくだけではだめです。子どもが自分でした選択を後悔しないように、いろんなアドバイスをシャワーのように入れてあげる。「大学卒業するのとしないのとでは、変わってくることもあると思うで」「大学で得た経験が、社会に出て役立つこともあるで」と、親は情報のシャワーを浴びせたらいいんです。そして、最後に一言「ま、大学、行きたくなったら、いつでも行けばいいやん」という可能性を言ってあげれば、子どもは迷わず自分の道を選べるでしょう?周りに動かされたわけではなく、すべては自分が決めたこと。それを自分の力でやる。失敗しても落ち込まなくていい。やり直せばいい。この生き方を身につけさせる。それが、学歴がどうのとか会社がどうのとか言う前に、一番大事な力なんです。今回は、ここまで! この記事は木村先生の取材の、ほんの一部分だ。また機会があれば、ぜひこの続きも書いてみたい。■次の世代に必要な教育ところで、この記事を書いている私は今、3人の男児を育てている母親で、長男は高校1年生、次男と三男は小学校6年生の双子だ。彼らを育てながら漠然と「学歴なんて、もはや、ほとんど意味がないのではないか?」とか「これからは生きる力が必要だ。その力って、どうすればつけてあげられるんだろう」そんなことは考えてはいるが、いかんせん「次の世代に必要な教育」の具体的な姿が見えなかった。見えなかったからこそ、「今の教育」にしがみついてしまっていたのかもしれない。けれども今回、木村先生の話を伺って、その姿がようやく見えてきた気がする。木村先生の実践されてきた教育こそ、これからの日本にとって必要な教育だと感じている。たとえるなら、「あっちに、行けばいいんだ!」という未来の灯のようなものだ。今後、この灯りの姿を私自身がもっともっと知りたいし、ほかの親御さんたちともシェアしていきたいと思っている。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月12日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? 「怒られずに済んだ」という成功体験をつくらない 大人は正解を言ってはいけない の続きです。「相手に謝ることを目的とする生活指導で問題解決をしようとするから、『いじめた子』『いじめられた子』、その両者が安心できる学びの場が奪われていくわけよ」と、木村先生。でも、わが子がお友達をいじめてしまった場合、とても、とても、そんな気持ちにはなれない。それはつまり、親がわが子に向き会えていないということなのだろうか。■スーツケースに入れるのではなく風呂敷に包む―― 親が「わが子に向き会えてないな」と思ったら、どうしたらよいでしょう?木村先生(以下、木村):「どうして正直に言えないの! そんな育て方をしてないよ!」ではなくて、「この子が正直に何かを言うには、自分はどんな親になるべきなんやろう?」と考えるのがいいです。子どもが怯えずに何でも言える、何を聞いても怒らない、子どもをゆったりと包む、風呂敷のような親になるべきです。でもスーツケースやねん。今の親たちは。―― スーツケース?木村:スーツケースっていうのは、スーツケースの中にしか自分の大人としての正解がない状態です。その中に子どもが入られへんかったら、自分が安心できない。でも、風呂敷だったら、端っこに子どもがコロっとくれば包んであげられるでしょ? その子が風呂敷の中に入ろうとするのは可能でしょ?―― 親は風呂敷になれと。木村:スーツケースと風呂敷って理屈じゃなく、イメージで伝わるはず。それだけのことです。「どうする?」と言って、「どうしたらいいかな? わからん」って子どもが言ったときに初めて、「じゃあさ、自分はどうしたい?」と聞く。たとえば、「自分はどうしたい?」と聞いたら、「怒られたくない」という子がいた場合、ベテランの教員でも「怒られたくない」という子に対して「だって、自分で悪いことしてしまったんだから、怒られたって仕方ないやん」と諭すでしょう。■自主的に学ぶ子は、こうやってできる―― たしかに言ってしまいますね。木村:でも、子どもは「怒られたくない」って言うてる訳でしょ? それは怒られることを拒否しているんやわ。そしたら文字どおり、怒られない子になったらいいのよ。―― え? どういう意味ですか?木村:「本当に悪いことしました」って本気で反省している子どもに、怒る大人はアホや。「怒られたくない」って子どもが言うたら、「オッケー、そしたら怒られないようにする作戦、考えようぜ」と。そんなん、簡単なんです。子どもと私が乗った電車が一緒なんだから。「怒られたくない駅」に到着する電車に一緒に乗るだけです。―― えーっと、思考がついていきません…。木村:難しいことじゃない、簡単なことよ?「怒られたくないなら、どうする?」って言うたら、「俺、あの子に謝るわ」って、ほとんどの子が言います。だって謝らなかったら怒られるって、ほとんどの子は知っている。謝ったら怒られない。だから「怒られない作戦」を立てるとなると、子どもは自ら「自分が怒られない」という目的に向かう訳でしょ? 子どもが嘘をついている原因は、怒られたくないから。怒られないように嘘をつく。でも、怒られたくないなら、そのための手段は嘘をつく以外にいっぱいあります。それを考えて、子どもは自分で動きます。これが、自主的に学ぶ子ということです。―― 道筋を説明してもらえれば、わかりますね。…と思いつつ、何かモヤモヤしますが。木村:納得の話でしょ? 親が自分の子どもを見ようとしていないだけだと思いますよ。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月11日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? 「怒られずに済んだ」という成功体験をつくらない の続きです。「どんなに大きな悪さをしようと、いつも一番困っているのは子ども。親でも先生でもない。そこを忘れたら、絶対にあかんと思います」と、木村先生。■子どもに「どうしよう?」と相談を受けたら―― 子どもがトラブルを起こしてしまったとき、困っている子どもの気持ちに寄り添えたとして、次は何をすればいいのでしょう?木村先生(以下、木村):優しい声で、さりげなく「どうしたの?」と、子どもに問いかけたらいい。子どもにしゃべらせたらいいんです。―― 「どうしたの?(怒声)」でなく? そもそも信頼関係がないと子どもは話してくれないと思うのですが…木村:それは当然ですね。信頼関係がなければ、子どもが話してくれるまで時間はかかるでしょう。でも、やり直しはいくらだってできる。信頼関係が繋がっていれば、子どもは「どうしよう?」と言ってきます。校長室に入ってきて、「校長先生、どうしよ。人の物をとっちゃった。言うたら怒られるから、嘘ついちゃった」と言うわけですよ。私が「嘘ついたん? どうしてついたん?」と尋ねると「だってね、『怒らん』て言うけど、先生、絶対怒るから。ママに言うもん。どうしよう?」と話してくれます。―― 「どうしよう?」って言われて、どうするんですか?木村:「どうする?」と、聞き直します。「どうしよう?」って言われても、私が答えを出す話じゃないもの。■大人は「正解」を言いたがる―― ―え! そうなんですか?木村:「どうしよう?」って子どもに聞かれたら、答えないとあかんと思っているでしょ?―― 思います!木村:それは自分が子どもより上の存在と思っているから。大人やから、そう思うんです。対等な関係だと思ってみたら? その子がどう思ってそれをやってしまったか、わかりますか?―― わからないです木村:そしたら、自分がその子に聞かなければならないでしょ。でも、大人は、ついわかったつもりになって、正解を言いたがんねん。―― そう、そう、そうです!木村:すべての根本は、そこです。大人だからって、子どもの何がわかるん? 「自分のことだって、わからんのに」って私は思っているよ。だから、「どうしよう?」って聞かれたら、「どうする?」って問いかけるだけでいいんです。そしたら、子どもはそこで、「う~ん…」って、やっと考え始めます。今は、子どもが自ら考える機会を与えられていない。だって、「言え、言え」って言われてね。「正直に言え」って。言えば反省が待っているのに。相手に謝らないとあかんのに。そんな状況で正直になって言いたくないよね。それに、そもそもトラブルを解決するときの目的は、相手に謝ることではないですし。 ■目的は、「子どもに謝らせること」ではない―― え!? 謝ることが目的ではないんですか?木村:やってしまった子が、「自分がしてしまったことは、やってはいけないことだ」と思うことが、やられた子にとって一番安心することでしょ。やった子が謝ってきたとしても、やられた子が「先生がいてへんところで、『お前、先生にチクったやろう』と言われたら、どうしよう」と思っていたら、それは謝っても何の意味もない。みんなこれが怖くて、トラブルが解決しても、そいつがおったら怖くて学校に行けないわけよ。相手に謝ることを目的とする生活指導で問題解決をしようとするから、「いじめた子」「いじめられた子」、その両者が安心できる学びの場が奪われていくわけよ。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月10日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか 「間違ったらやり直せばいい」と、親が言えるか? の続きです。子どもがトラブルを起こしたとき、「『うちの子が何をどう思って、その行為をしたのか?』ということを親がきちんと理解していない限り、子どもは『やり直し』ができない」と木村先生は言う。では、そんなとき、親はどうしたら良いのだろうか?■大なり小なり、悪いことをするのが子ども―― 先生は、トラブルを起こした子どもに対処する際、「トラブル行為そのものを叱っても意味がない」とおっしゃっていますが、それはどうしてですか?木村先生(以下、木村):だって「自分が一番悪い」っていうのは、本人が知っているから。三歳児でも「人の物は、とったらあかん」ってわかるよ。とったらあかんってわかっているけれども、とる。「やったら、あかん」とわかっているのに、やってしまう。そうすると、大人は「やったらあかん!」って叱るでしょ。そうなると子どもは「大人の怒りからどうやって逃れるか?」しか考えないじゃないですか。―― たしかにそうですね。木村:そこに強者(親)と弱者(子ども)の関係が生まれる。でも、このときに親と子どもが対等な関係でおれたら、子どもは素直に、「なぜ自分は、それをしてしまったか?」を考えようとする。ここで必要なのは、「悪いことをわからせる」ということを「教える大人 VS 叱られる子ども」という図式にしないこと。これでは対等じゃないでしょ? 親が一方的に教えるだけだから。―― でも、親としては悪いことをした子どもを前に「なぜそれをしたのか考えてごらん」なんて言えるような心持ちには、とてもとても、なれません。木村:子どもは本来、叩いたり、蹴ったり、わめいたり、物を壊したりするものなんですよ。それが、本来の子どもの姿。そういう部分は、どの子にも大なり小なりあるんです。問題になる子とならない子の違いは、それがバレるかバレへんか、ただそれだけのことです。子どもは、いろいろな問題を経験しながら、だんだん大人になる。だから、そういうことを経験しないで大人になった子は、つまづくことが多いと思います。■「悪いこと」を封じ込めても、子どもは育たない―― 「悪いこと」を封じ込めるだけだと、大人になって爆発した時が怖い?木村:もちろん、もちろん。そういうこともあるし、むしろ「悪いことを隠せた」ということが、その子にとっては成功体験となってしまう。―― どういう意味ですか?木村:悪いことを隠すことができれば、「悪いことをしても、うまく隠せれば怒られないで済む」という成功体験になるじゃないですか。子どもは、というか人間は、成功体験を得たら、次に必ずまたそれを使います。そうなったら、「自分がやった悪いことを、いかにバレないで、この場を切り抜けるか?」ということばかりを考えるようになる。そうすると、「本来の自分を高めることができない」というところに、確実につながります。―― それは本当に怖いですね。木村:それを防ぐためには、親自身が「子どもがトラブルを起こすのは、当然あることだ」というスタートラインに立てていないと。今、そのスタートラインに立てている親は少ないですよね。なぜなら、子どもがトラブルを起こすと、親が困るから。 ■親は、「自分が困らないように」を中心に対処をする―― 親(自分)が困る。たしかに、本当にそれしか考えていないかもしれません(汗)。木村:それは親だけでなく、教員も一緒です。子どもにトラブルがあったら、教員が困る。困らないようにするにはどうしたらいいか。そこしか考えていないんです。親も教員も同じ。本当は「いちばん困っているのは子ども」やのに…。教員や親は「自分が困らないように」ということで、トラブルの対処をするでしょう? ―― それだけしか考えていませんね。木村:「とにかく謝りなさい!」と言って、「だって俺な…」なんて子どもが言い出そうものなら、「言い訳しない! まだ反省していないの!」と言う。―― 映画『みんなの学校』の中で、子どもたちがトラブルを起こしたとき、木村先生のところに相談に行く場面が出てきますが…木村:ベテラン教員に、こんなふうに聞かれたことがあります。「(ベテラン教員の)私には子どもは絶対に心を開かないのに、校長には1秒で心を開く。私と校長の違いは何や?」と。―― それ、私も聞きたいです!木村:子どもに対して自分、つまり大人が「対等な人間として存在しているか」ということです。その違いだけ。大人は、どうしても子どもより上の立場から物事を考えて「反省させないとあかん」と思ってしまうでしょ。そうなると、子どもは「悪いことをした。今から大人に怒られる」と心が委縮して、心を開くどころの話ではないんです。■一番困っているのは、その子自身―― 本当にそうですね。木村:でも私も、その考えにたどり着くまで、教員時代、失敗を山ほどしてきています。何度も何度も、何度も失敗して「子どもが困った状況」を、それはもうたくさん作ってきました。そこから私は学んだんです。言うてみれば、「やり直し」の人生ですよ。あのときに困らせてしまった子どもに対して、私は「ごめんね」しか言えない。けれども、少なくとも、その子が困ったことで、私がやり直しをさせてもらった。だから、自分が今、目の前にいる子どもには、そこから学んだことを持って関わろうと思う。ただ、それだけのこと。どんなに大きな悪さをしようと、いつも一番困っているのは、子ども。親でも先生でもない。そこを忘れたら、絶対にあかんと思います。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月09日トラブル発生、親としてわが子にどう向き合うか の続きです。わが子がトラブルを起こしてしまった!トラブル=間違え。「人が生きていれば、必ず間違いは起こる。その時に素直に謝って、やり直せばいいやん」と、木村先生。けれども、「そんなこと、親として、とても言えない」という人が多いのではないだろうか。■「間違ったらやり直せばいい」と親が言えるか?「子どもには、たくさん失敗をさせてあげてください。今の子たちに欠けているのは、“失敗をする体験”です」。教育ライターとして取材を続ける中で、教育関係者の方からは、この手の話を耳にタコができるくらい聞いてきた。たしかに「失敗する体験」が子どもに必要なのは、よくわかる。何度となく記事にもしてきた。けれども、1人の母親としての自分自身に立ち戻ってみると「間違ったら、やり直せばいい」なんて、わが子に対してちっとも思えなかった。結果、「失敗しないように」と、ついつい子どもを管理してしまう。「頭ではわかっているけれど行動が伴っていない典型」のような子育てを、私はしていた。■常に新しいことが起こり続けている世の中そんな、いち母親としての私の心に、本気で響いた木村先生の言葉がある。今の社会はグローバル化によって急速に変化し続けています。常に新しいことが起こり続けているわけです。そうすれば、間違わないなんてことはありません。その時に間違ってはいけないなどと言うと非常に辛くなります。そうではなく、間違ったら素直にその間違いを認め、やり直す姿勢をつけることこそが大事なのです。そう考えたら、「先生、ここ間違っとったわ。ごめんな」と言って、やり直すことはとても大事なことだと思えませんか? それができれば、必ず教師を手本にして「ごめんなさい」と言い、その間違いから学べる子どもになっていきます。出典:『「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』(木村泰子・著/小学館)■木村先生が、大空小学校の「やり直し」第1号「みんなの学校」の映画の中で、木村先生は開校当時に問題を起こしていたある子どもに対して、「あの子さえいなければ」と感じたという告白をする。そんなこと、教育者たる人だったら普通は言えないだろう(実際、教育者でなくても、おおっぴらには言えない)。けれども、木村先生はこう言う。「あの告白なしにして、今の大空はありえない。やり直しの第1号は私かな」と。木村先生は、教育者である以前に、「本気で生きている人」である。そして、そんな木村先生の「本気」に触れると、「私も、もうちょっと本気を出して生きたいな」と、痛切に思うのだ。次回は、「うちの子が何をどう思って、その行為をしたのか?」ということを親がきちんと理解していない限り、子どもは「やり直し」ができない、というところに話を戻すことにしよう。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月08日突然だが、ドキュメンタリー映画 『みんなの学校』 をご存じだろうか?映画館での上映は1年以上前に終わっているのに、全国のママたちが今でも自主上映会を開催しているという異色の映画だ。それはつまり、ママたちが「私も、この映画のために何かしたい!」という気持ちになる、ママたちを「突き動かしている映画」ともいえる。右:『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』』(小学館)今、映画を中心とした輪は子を持つ親や教育関係者だけでなく、さまざまな分野の人にまで広がっている。たとえば、IT企業の社長。一見、子どもの教育とは何の関係もなさそうだが、経営者という立場からすると「人が育つ、人を育てるとは、どういうことなのか?」という点が気になり、無関心ではいられないそうだ。■広がる「みんなの学校」の輪『みんなの学校』の舞台は、大阪市立大空小学校。そう、公立の小学校だ。その地域に住む子どもなら誰でも通える。一般的な学校と少し違うところがあるとすれば、特別な支援が必要な子が全校児童220人中30人を超える(映画撮影時)こと。それでも、特別支援教室はつくらず、みんなが同じ教室で学んでいる。ただし、それだけなら、ほかにも同様の学校はあるだろう。大空小学校のすごいところ、それはこれだけ「賑やかな学校」なのに「不登校児が0人」なことだ。それぞれの子に、それぞれの居場所があるということに感動する。 そんな「みんなの学校」の劇中で輪の中心にいるのが、大阪市立大空小学校 初代校長の木村泰子さん。大阪市立大空小学校の校長を9年間勤め、「大空小学校の空気」を作り上げた。そして2015年春、45年間の教職歴をもって退職。現在は全国各地で講演活動に多忙な日々を送っている。そんな多忙な木村先生に、今回運良くお話を伺うことができた。■その子がその子らしく育つ以外に学校の目的はない「木村先生の話を、どこから始めよう?」今回、記事を書くにあたり悩んだポイントがそこだった。なぜなら、私自身が受けてきた「教育」(ごく一般的な日本の教育だ)と、木村先生の世界観は、かなりかけ離れているからだ。「今まで、自分が教育だと思っていたこと」を一旦、手放すくらいの気持ちがないと、木村先生の世界観は、すんなり入ってこない。「私が教育だと思っていたこと」と「木村先生の世界観」は、何が違うのか? それは、スタート地点だ。ひと言で言えば、木村先生は「子どもありき」の人。「その子が、その子らしく育つ以外に学校の目的ってないじゃないですか。視点は、そこにしかありません」(木村先生)親に言い換えれば、「我が子が、我が子らしく育つ以外に家庭の目的はない」ということになる。そんなこと、なかなか言えないし、思えない……。 結論として、今回の原稿は「取材テープを文章にし、それを微調整したもの」に留めた。取材前、記事の構成を練って作った企画書も、木村先生の言葉の前には何の意味もなかった。さて、まずは「わが子がトラブルを起こしたとき」のことから、話を始めてみよう。 ■わが子がトラブルを起こしてしまった! そのとき、親は?―― 先生は「人が生きる場所では必ずトラブルが起こる」とおっしゃっていますね。木村先生(以下、木村):あたりまえやん。「トラブルがない学校」なんて聞くと、私はひっくり返ります。トラブルはあって当たり前。トラブルは、すべて生きた学びになります。 ―― わが子がトラブルを起こしてしまったとき、親はまずどのような心持ちでいるのがよいのでしょう。木村:トラブルがあって、「お母さん、ちょっと来てください」という連絡があった場合、ほとんどの親は、学校から「来てください」と言われた時点で「うちの子は何かやってしまった、迷惑をかけた」というフィルターがかかりますね。けれど、そうしてフィルターをかけること自体、間違っているんです。―― どういう意味ですか?木村:「わが子がトラブルを起こした」というとき、親は迷惑をかけた相手や学校、つまりは「周りのこと」がまず気になるでしょ。でも、一番に見つめるべきは、「どうして、うちの子がそれをしたのか?」ということ。「うちの子が何をどう思って、その行為をしたのか?」ということを親がきちんと理解していない限り、子どもは「やり直し」ができません。「やり直し」とは、木村先生の教育観の大きな柱のひとつ。「人が生きていれば、必ず間違いは起こる。その時に素直に謝って、やり直せばいいやん」と、木村先生。次回に、木村先生の「やり直し」について説明しよう。■今回取材にご協力いただいた木村泰子先生の著書 『大人がいつも子どもに寄り添い、子どもに学ぶ!「みんなの学校」流 自ら学ぶ子の育て方』 (木村泰子・著/小学館 本体1,500円+税)
2016年11月07日「本当はもっといい子のはず」「やれば必ずデキる子なのに…」などと、なかなか思うようにいかない我が子のふるまいを、歯がゆく思うことはありませんか? そのイライラやあせりから、怒ったり、必要以上に厳しくしてしまったりすることも…。今回は、大人の言葉選びで変わる、子どもの伸ばし方を紹介します。■人は誰しも言葉しだい「まったくだらしないんだから!」「どうせ失敗するんだから、やめておきなさい!」「あなたは本当にビビリね」…などなど、知らず知らず、我が子に浴びせているネガティブな言葉。たとえ真実でも、あえて言葉にするのはやめましょう。ママが発するネガティブな言葉によって、子どもはさらにダメなほうへと進まざるを得なくなってしまうからです。「親子教室に参加したときのこと。その日の課題が絵画だとわかり、『私の子だからうまく描けるはずがないね、きっと』となにげなく言ったら、『僕は絵が下手なんだね…』としょんぼり。完全にやる気を失ってしまった」(30代前半)言葉が与える影響は相当なもの。大人だって、ささいなひとことに落ちこむこともあります。そのことを考えると、ネガティブな言葉で子どもが受けるダメージがどれほどか、想像に難くありません。我が子に声がけするときは、できる限りポジティブな言葉で! 実際に子どもにもいい影響があるようです。「落ちつきのない長男を『好奇心旺盛な冒険家』と言い、やることなすこと何でもトロい次男を『思慮深い慎重派』と言う義母。子どもたちは、そんな義母が大好き。夫の実家から帰ってくると、いつも自信に満ちたいい顔になっているような…」(20代後半)このように、前向きな言葉で励まし、その人のいい面を引きだす行為を「ラベリング」というのだそう。「あなただったら○○できるはず!」「あなたは□□な人!」などと、肯定的な言葉をかけ続けていると、その人に備わるプラス面がどんどん表に出てくるのだとか。■ママの願望は押しつけない!ラベリングは言葉の魔法。これを実践することで、子どもたちがイキイキ変わります!ポジティブな言葉をかけることで、どんどん変わっていく子どもたち。誰だって、ほめられるのは大好き! 幼い子はこころがやわらかく素直なため、ちょっとした励ましもすみずみまでしっかりと染みわたり、どんどんいい方向へと、自分を変化させられるのです。ただし、いくら効果があるといっても、ママの理想や願望を押しつけるのはNGです。「我が子はどちらかというとおとなしいタイプ。でも、私も夫も、先頭に立ってグイグイひっぱっていく感じ。息子にもそうなって欲しくて、『あなたにはリーダーの素質がある』みたいなことを言っていたら、それがプレッシャーになったのか、幼稚園に行きたくないと言いだした…」(30代前半)ラベルは、本人のプラス面を引きだすためのもの。その子にまったくない要素や本人が望んでいない方向のラベルは、負担をかけるだけで、まったく効果はないそうです。また、ラベルの貼りすぎにも要注意! たくさんほめられるのはうれしいけれど、一気に貼られるとそれが重荷になり、結局、何ひとつこころに響かない可能性が…。ママの言葉を信用できなくなるというケースもあるようです。ラベリングをする際、まずやるべきことは、我が子のなかに眠っている“いいところ探し”。日ごろからしっかり観察して、見つけた可能性の芽を大切に育むべく、ひとつひとつていねいに、ラベルを貼ってあげましょう。
2016年10月30日一冊の絵本を真ん中に、抱っこしたり寄り添ったり…。互いのぬくもりを感じながら、ママと子がしあわせを分かち合う、読み聞かせの時間。このひとときをもっと幸福に過ごせたら最高ですよね。ほかの家庭ではどのように過ごしているのか、先輩ママたちのひと工夫を聞いてみました!■読んで聞かせて、こころ穏やか!想像力や創造力が育まれる、注意力や集中力が身につく、スキンシップで絆が深まる、ママの優しい声で精神が安定する…などなど、誰にでも気軽にできる絵本の読み聞かせは、究極かつ最高の幼児教育かもしれません。もちろん、ママにだってメリットがいっぱい! 読んであげることで脳が活性化するのはもちろん、感情のコントロールにも役立つのだそうです。先輩ママの声を紹介します。「ひとり遊びができるようになると、毎日一緒にいるのにスキンシップは激減。唯一べったりできるのが読み聞かせで、そのときは子どももうれしそう。ずいぶん大きくなったなとか、まだまだかわいいところがあるなとか…。腕の中の我が子に愛しさがあふれ、『もっと大切にしてあげなくちゃ』という、やさしく穏やかな気持ちになります」(40代前半)絵本の時間を楽しんでいれば、子どもに対するイライラやガミガミも激減!? ストレスフルな暮らしの中でも、やさしく穏やかな、天使のこころを取り戻せるみたいです。■物語をとことん味わって!絵本を読んでもらったときの情景、やさしいママの声、そのとき感じたぬくもりなど、絵本にまつわる記憶は、こころの奥底で永遠に生きるもの。つらいときや悲しいとき、ふいにそれらがよみがえってきて自身を癒し、勇気や活力をくれるのだそう。先輩ママたちは、どのように読み聞かせをしているのでしょうか。「ダンボールで仕切った一角を絵本の小部屋と呼び、読み聞かせはそのスペース内で。狭い空間で身を寄せ合っていると集中できるみたい。何だか秘密のことをしているみたいでワクワクドキドキ。完全に、絵本の世界に入っちゃいます」(30代後半)「自分が読んでいると、字を追うことに集中して子どもの反応に無頓着になってしまうから、読み聞かせ係はパパ。それを子どもとふたり、楽しみます。一緒に笑ったり驚いたり、意見を言い合ったり…。ママと子どもというよりは、共感し合う親友のような感覚に」(30代前半)子どもをひざにのせ、ゆっくりとページをめくるシンプルなスタイルもいいけれど、せっかくのラブラブ母子時間、シチュエーションをいろいろ工夫しても楽しそうですね。■「読み終わった後」の親子時間も楽しもう!また、読み聞かせの記憶をより鮮明にするのが、実体験。読んで終わりではなく、そこからさらなる広がりを工夫することで、ママとの思い出が、より楽しく豊かになるのです。「我が家の読み聞かせは、読み終わったあとが本番。物語の舞台のような森へ探険に出かけたり、主人公が挑戦していたお菓子を作ってみたり…。子どもとふたり、絵本の世界を再現するのにハマり中」(20代後半)「読んだ絵本を脚本にして、ごっこ遊び。うちの子はとても几帳面なので、セリフは一言一句正確に言いたい派。そのため、読み聞かせの最中は超真剣。話の流れや言葉を完璧に覚えるべく、食い入るように集中している」(30代後半)絵本がもたらす効果は計り知れないもの。とことん追究&味わいつくすつもりで本に向き合うと、その一冊から、多くのよろこびを共有できるはずです。
2016年10月28日情緒障害とは出典 : 「情緒障害」とは、子どもが何らかの要因により感情面に問題が生じ、社会に適応できない状態にあることを指す言葉です。広義に解釈すると上記の意味ですが、実は「情緒障害」は、厳密かつ普遍的な定義がなく、その意味や内容は時代や社会的な背景とともに大きく変遷してきました。そのため現在実際に使われている「情緒障害」という言葉も、文部科学省、厚生労働省、医学のそれぞれにおいて定義や概念にばらつきがあります。情緒障害に含まれる具体的な障害もそれぞれの定義によって異なるため混乱を招くこともままあり、必要に応じて関係機関の定義を参照し、確認する必要があります。以下でそれぞれの定義を見ていきましょう。教育、福祉、医学、それぞれ違う「情緒障害」の定義出典 : ・情緒障害の教育的定義主に特別支援教育の場面で使われる、文部科学省による「情緒障害」の定義は以下の通りです。状況に合わない感情・気分が持続し、不適切な行動が引き起こされ、それらを自分の意思ではコントロールできないことが継続し、学校生活や社会生活に適応できなくなる状態をいう。平成25年教育支援資料Ⅶ 情緒障害|文部科学省HP・情緒障害の教育的定義に当てはまる症状教育の場で用いられる情緒障害にあてはまる症状の具体例としては、主に選択性緘黙(かんもく)を指し、その他、集団行動・社会的行動をしない、引きこもり、不登校、指しゃぶりや爪かみなどの癖、常同行動、離席、反社会的行動、性的逸脱行動、自傷行為をあげています。・教育的定義における情緒障害と発達障害の関係文部科学省では、情緒障害は心理的な要因から生じる後天的な問題であり、先天的な問題から生じる発達障害とは違うものと定義しています。・「情緒障害」の教育的定義の成り立ち教育の場で言われる「情緒障害」は、教育上の概念・分類であり、医学用語の「情緒障害」の定義とは必ずしも一致しません。現在、このようなわかりにくさを生んでいるのは、情緒障害という障害の概念が時代によって変遷していることと、特殊支援教育の歴史的背景に由来しています。公立学校に現在の特別支援学級の前身である情緒障害特殊学級が成立した1969年当時、自閉症などの先天性由来の障害も含めおおまかに「情緒障害」と定義していました。のちに、先天的な障害である自閉症は「情緒障害」から除外されたため、「情緒障害」は後天的な心理的問題により社会に適合していない子どもを分類するための概念と修正されました。平成18年には「学校教育法施行規則の一部を改正する省令」が発令され、平成21年には「情緒教育特別支援学級」の名称も「自閉症・情緒障害特別支援学級」と変更され、特別支援教育の場でも自閉症が情緒障害から分けられるようになりました。・情緒障害の福祉的定義厚生労働省管轄の情緒障害児短期治療施設などの福祉の場面で用いられる「情緒障害」は、厚生労働省が定義したものに沿っています。厚生労働省の情緒障害児の定義は以下の通りです。情緒障害児とは,家庭,学校,近隣等での人間関係のゆがみによって,感情生活に支障をきたし,社会適応が困難になった児童をいう。厚生白書(昭和53年版)・情緒障害の福祉的定義に当てはまる行動や状態不登校、引きこもり、かん黙、軽度の非行、チック、発達障害による二次障害、虐待により心理的に傷ついた状態など参考ページ:厚生白書(昭和43年版)第3章社会福祉|厚生労働省HP・福祉的定義における情緒障害と発達障害の関係厚生労働省が定義する「情緒障害」(情緒障害の福祉的定義)は、同省が定義する発達障害に含まれる、としています。参考ページ:発達障害者支援法の施行について|厚生労働省HP医学的な用語としての「情緒障害」は、主として、心理的な反応として起きる、情動が著しく不安定で激しい現れ方をする状態であり、病名ではないとするのが主流です。国立特別支援教育総合研究所によると、医学的な用語としての「情緒障害」は次のようにまとめられます。1)厳密で普遍性のある定義はない。2)病名ではなく症状もしくは状態像を指して用いられることが一般的。3)現在では、心理的要因が原因と想定されるものに主に用いられるが、例外もある。世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)においては、「情緒の障害」と表記されているものが、医学的な用語としての情緒障害とほぼ同義とされ、病名に相当する診断カテゴリーとされています。参考:発達障害と情緒障害の関連と教育的支援に関する研究・医学的見地における情緒障害と発達障害の関係基本的に、医学的には情緒障害と発達障害は別の区分とされています。就学相談などで使われる「情緒障害」のさす意味とは?出典 : 教育の場で「情緒障害」とされる状態は、具体的には2種類の問題行動があります。一つは、周囲から介入しない限り周囲に迷惑や支障を生じない、内向性の問題行動、もう一つは、周囲からの介入がなければその行動自体が周囲の人に迷惑や支障を生じる外向性の問題行動です。専門用語で「内向性行動問題」と呼ばれるもので、周囲が介入しない限り迷惑や支障を生じないものをさします。具体的な例として、・選択性緘黙(かんもく)・不登校、集団行動・社会的行動をしない・ひきこもり、指しゃぶりや爪かみなどの癖・身体を前後に揺らし続けるなどの同じパターンの行動を反復すること(常同行動)・自分の髪の毛を抜くことなどです。一般的にはただの「癖」と考えられているものでも、この行動が長期間頻繁に続き、学校での学習や集団行動に支障をきたすほどの場合には情緒障害としてとらえられます。専門用語で「外向性行動問題」と呼ばれるもので、周囲からの介入がなければその行動自体が周囲の人に迷惑や支障を生じる場合をさします。具体的な例は、・離席、教室からの抜け出し・集団逸脱行動・犯行、暴言、暴力、反社会的行動・非行、性的逸脱行動などです。これらの行動から、学校での学習や集団生活に支障をきたしてしまいます。攻撃性を示す場合が多く、その攻撃性が自分に向った場合である自傷行為も情緒障害としてとらえられます。教育の場で「情緒障害」としてあがることの多い、選択性緘黙と不登校について紹介します。・選択性緘黙文部科学省が定義する選択性緘黙は、以下の通りです。選択性かん黙とは,一般に,発声器官等に明らかな器質的・機能的な障害はないが,心理的な要因により,特定の状況(例えば,家族や慣れた人以外の人に対して,あるいは家庭の外など)で音声や言葉を出せず,学業等に支障がある状態である。(平成25年文部科学省教育支援資料)・不登校文部科学省の教育支援資料において、不登校は、以下のように定義されています。不登校の要因は様々であるが,情緒障害教育の対象としての不登校は,心理的,情緒的理由により,登校できず家に閉じこもっていたり,家を出ても登校できなかったりする状態である。そして,本人は登校しなければならないことを意識しており,登校しようとするができないという社会的不適応になっている状態である。したがって,一般的には,怠学や学校の意義を否定するなどの考えから,意図的に登校を渋る場合は,学校に登校しないという状態は類似しているが,ここでいう情緒障害の範囲には含まない。平成25年教育支援資料Ⅶ 情緒障害|文部科学省HP「情緒障害」の子どもには、どのような支援があるの?出典 : 自閉症・情緒障害通級指導教室通級指導教室とは、通常学級の学校に籍を置いて、通級指導の時間のみ通級指導教室に通って支援を受けるという制度です。子どもが在籍する学校に通級指導教室が無い場合は、通級指導教室がある他の学校に通って通級指導を受ける場合もあります。障害の種別に分かれ、その子に合った指導が受けられますが、情緒障害のある子どもは「自閉症・情緒障害通級指導教室」に通うことになります。・対象者通常の学級におおむね参加でき、一部特別な指導(社会的適応のための特別な指導や強化の補充指導など)を必要とする程度のものであるとされています。・どのような指導がされるか基本的には、特別支援学校などにおける、障害がある生徒の自立を目指した教育的な活動を参考とした指導が中心で、社会的適応性の向上が目的とされています。通級指導を受ける場合、大半の時間を通常学級で過ごし、通級指導を受ける時間は限られています。そのため、必要に応じて各教科などの補充的な指導は行っていますが、個別の指導内容を設定することはできません。自閉症・情緒障害特別支援学級特別支援学級とは、通常学級ではなく特別支援学級に籍を置き、よりきめ細かな指導を受ける少人数の学級です。もし、子どもに手厚い指導が必要な場合は、上記の通級指導教室ではなく特別支援学級に通う場合が多いです。情緒障害のある子どもは「自閉症・情緒障害特別支援学級」で指導を受けることになります。・対象者文部科学省は、自閉症・情緒障害教育の対象を以下のように定めています。一 自閉症又はそれに類するもので,他人との意思疎通及び対人関係の形成 が困難である程度のもの二 主として心理的な要因による選択性かん黙などがあるもので,社会生活へ の適応が困難である程度のもの平成25年教育支援資料Ⅶ 情緒障害|文部科学省HP選択性かん黙や不登校などの感情面での問題のために、通常の学級では学習を行うことが難しく、社会的適応のための特別な指導を行う必要がある子どもが対象者であるとされています。・どのような指導が受けられるか情緒障害や自閉症のある子どもなどが、人とのかかわりを円滑にし生活する力を育てることを目標に指導を受けることができます。 特別の教育課程を編成することができることが特徴です。基本的に主な授業は特別支援学級で受けますが、体育や図画工作、給食の時間は通常学級の子どもたちと過ごすこともあります。特別支援学校基本的には、情緒障害であるというだけで特別支援学校の支援対象となることはありませんが、情緒障害とされている子どもが、知的障害や病弱・身体虚弱を伴う場合は、知的障害、病弱などの区分での支援対象となることもあります。特別支援学校と特別支援学級・通級指導教室の違いについては、以下のコラムに詳しく解説されています。・放課後等デイサービス幼稚園・大学を除いた学校に就学中で、かつ障害のある子どもが、学校の授業終了後や長期休暇中などに通い、生活能力向上のための訓練および、社会との交流促進を行う施設です。施設利用にあたって療育手帳や障害者手帳は必須ではなく、障害児通所支援受給者証を申請し、認可が下りれば利用することができます。施設のタイプは、習い事型、学童保育型、療育型の大きく分けて3つのタイプに分けられます。詳しくは以下の記事をご覧ください。・情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)情緒障害短期治療施設とは、学校教育との緊密な連携をとりつつ、医学的な心理治療を行う総合的な治療・支援施設です。情緒障害児短期治療施設の対象児童は、心理的困難や苦しみを抱え日常生活に生きづらさを感じている子どもたちであり、心理治療が必要とされる子どもたちであるとされています。知的障害児や重度の精神障害児は基本的に対象ではありません。利用方法は、宿泊入所、通所、外来相談の3つがありますが、施設によっては外来相談が設置されていない場合もあるため、一度お近くの情緒障害児短期治療施設に電話などで相談してみることをおすすめいたします。・児童相談所児童相談所とは、家庭や学校などから18歳未満の子どもに関するあらゆる相談に応じ、また、子どもおよび家庭に対して医学的、心理学的、教育学的、社会学的及び精神保健上の判定や調査、調整を行う場所のことです。各相談所には精神科医師、児童心理士、児童福祉司などの専門職員が配置されています。・児童家庭支援センター児童家庭支援センターは、児童心理療育施設、児童養護施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設、乳児院に設置されているもので、18歳未満の子どもに関する様々な相談を、子ども、家庭、地域住民から受け付けます。また、児童福祉施設などの関係する機関との連絡調整も行います。学校で子どもが直面する「情緒障害」の原因は?出典 : 教育的定義における「情緒障害」とされる状態を引き起こす原因としては、対人関係のストレス状況、学業・部活動の負担、親子関係の問題などが考えられるとされています。友人同士や教師との関係において、対等な人間関係が崩れた場合大きなストレスが生じます。いじめがその最たるものとされています。一方的、威圧的に教師や友人に接されることによりストレスが生じ、情緒障害とされる状態に陥る原因になります。学業、部活などにおいて、本人の能力に見合わない要求をされ、かつその環境から抜け出すことができない雰囲気がある場合、それがストレスとなり情緒障害の原因となると言われています。親子関係において信頼関係が築けていない場合に、教育的定義における「情緒障害」の原因となる可能性があります。親子の信頼関係が築かれていないパターンで、児童虐待なども含まれます。子どもと過ごす時間を十分にとることが信頼関係の構築において大切です。平成25年教育支援資料Ⅶ 情緒障害|文部科学省HP子どもが情緒障害の疑いがあるとき、どう対応すべきなの?出典 : 生活上の問題が生じたときは、できる限り早い段階でなんらかの対応をとることが必要です。・毎日の基本的な生活環境を整える子どもの成育には、障害の有無、障害の種類にかかわらず、安心して過ごせる環境作りが必須です。毎日の生活のなかで、家族関係の安定を意識し、なるべくお子さんをほめてあげること、そして、できるだけ一緒に過ごしてあげること。このような安心して過ごせる基本的な環境作りを心がけることこそが、お子さんの症状の回復のための基礎づくりとなります。・いじめはすぐ対処もし、お子さんがいじめを受けているように感じたら、本人に対処させるのではなく、いじめが起きている環境から保護することが最優先です。まず、教師に相談し、お子さんのいる環境を変えるなどの対応をし、それに加え児童精神科などで専門的な治療を受けることで、心の傷がこれ以上深まらないようにする必要があります。・医療機関を受診する身体症状が強い場合は小児科、情緒面の問題が強い場合は児童精神科を受診することをおすすめします。専門家の指示を仰ぎ、適切な指示を受ければ、ご家族もお子さんも、無為に苦しむことなく解決の糸口を見つけることができます。どうしても、医療機関の受診への敷居が高い場合には、スクールカウンセラーや各相談機関を利用するのも一つの手です。もし、近くに児童精神科がない場合は、大学病院や総合病院の精神科でも診療してもらえます。少しでもお子さんが何らかの問題を抱えているように感じたら、どうか一人で抱え込まずに、専門家の助けを求めてください。参考文献:杉山登志郎 /著『子どもの発達障害と情緒障害』2009年講談社/刊まとめ出典 : 「情緒障害」の定義はさまざまですが、一般に情緒障害とされる状態は、主に対人関係などの後天的なストレス要因から生じるとされています。先述の通り、お子さんの成育の基本となるのは安心して生活できる環境づくりであり、それには家族からの理解が不可欠です。お子さんをあたたかい目で見守ってあげることこそが、問題解決のための近道となります。とはいえ、保護者の方が、何のストレスも感じずお子さんに接し続けるのは難しいこともあります。専門家からアドバイスしてもらうことで、今までずっと悩んでいた問題から抜け出す解決の糸口が見つかることもありますので、少しでも悩み事がある場合は一人で抱え込まず、医療機関や相談窓口に連絡を取ることをおすすめします。平成25年教育支援資料Ⅶ 情緒障害|文部科学省HPあなたのそばの相談機関|情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)ネットワークHP発達障害者支援施策について|厚生労働省HP厚生白書(昭和53年版)|厚生労働省HP情緒障害児短期治療施設運営指針|厚生労働省HP特別支援教育について|文部科学省HP 自閉症・情緒障害とは|国立特別支援教育総合研究所HP
2016年10月24日行ってみて良かった!児童館の魅力をご紹介赤ちゃんとが小さいうちは思うように外出もできず、家にこもりがちなママも多いと思います。そんなママも、地域の児童館に赤ちゃんと思い切って、一緒にお出かけして気分転換してみませんか?芸能人ママのブログを読んでいても、地域の児童館を利用しているというママは多いよう。今回は、私も上のお兄ちゃんの時にとてもお世話になった、児童館の魅力をご紹介したいと思います。児童館ってどんなところ?児童館は、0歳〜18歳未満までの子どもたちが、無料で自由に遊ぶことができる福祉施設。用意されているものや設備は場所によって違いますが、赤ちゃんでも遊べるようなおもちゃやキッズスペースを用意している場所が多く、乳幼児のおでかけ場所としてもとても人気なのです。また、それぞれの年齢を対象としたイベントなどもあるので、是非お家の近くの児童館をチェックしてみてくださいね。さらに、子育てに悩んでいるママや、近所にママ友が欲しいママなどにもぴったり。児童館の職員さんに、いろいろと聞いてみると良いと思います!先輩ママに聞いた、児童館のココが良い♪・プレママのときは、なかなか安心して外出できる場所がないもの。ママのストレス発散だけでなく、乳児・幼児も連れていけるので、生活にメリハリになる。・同じ地域の同年代の子どもを持つママと知り合いになれて、子育てや幼稚園・保育園、小児科などの相談や情報交換もができる!児童館の先生たちは、保育士や教員免許をもっていたりするので、先生たちにも相談できます。・年齢に合わせて、おもちゃがたくさんある。家で遊ばない環境で遊べるので赤ちゃんも楽しそう。また、赤ちゃんと無料でいろいろなイベントに参加できます。(例)手遊び、親子遊び、アスレチック、絵本の読み聞かせなど我が家の近所の児童館では、月に何日か時間限定で、体育館でアスレチックでめーいっぱい遊べる日が。体が動かせてよいですね!大きくなったら…働くママには嬉しい!児童クラブ放課後児童対策として、児童館で(一部児童館を除く) 保護者が就労等で下校後に留守家庭の児童をお預かりしているクラブです。入会基準があって、登録が必要。小学校入学などしたら、またまた児童館にお世話になることもあるかもしれません。ベビー&キッズ、オススメの利用時間は?夕方以降は幼稚園児や小学生の利用が多いので、0歳〜3歳なら午前中がオススメ。我が家は午前中に遊んで、夕食のお買い物しつつベビーカーでお昼寝、というパターンが多かったです。ただ、子どもとゆっくり遊びたい時は、お昼を早めに食べて、午後一番の12時半〜13時ごろに行っていました。赤ちゃんを遊ばせつつ、ママ同士との交流やママの息抜きにも児童館はぴったり。ぜひ地域の児童館を活用してみてくださいね。
2016年10月18日大切なものを壊されたり、人前で赤っ恥をかかされたり、ケガを負わされたり…。ママたちは、思いがけない被害を我が子から受けてしまうようです。日々、どんなことに注意したらいいのか? 子どもと過ごす際の警戒ポイントを紹介します!■注意すべき部位は…ママたちが意識して守りたいデンジャラスゾーンは、なんといっても「歯」。ふいの頭突きや、睡眠中の蹴りやかかと落としなどで、歯が欠けたりヒビが入ったり、あまりの痛みに神経を抜くハメとなって無残にも変色してしまったり…。歯に何らかのダメージを受けているママは少なくないよう。歯は財産。普段からガードは忘れずにしたいもの。ここでは、実際にあったエピソードをご紹介しましょう。「ソファに座り、子どもをひざに抱っこしてテレビを観ていたときのこと。何かの拍子に、我が子の頭がガツンと私の前歯を直撃。そのときの痛みはすぐに治まったけど、それから計2回、同じことが…。3回目のあと、しばらくすると猛烈な歯痛に襲われ、歯科医院へ。レントゲンを撮ったら、はっきりとヒビが入っていた」(40代前半)「真夏なのにマスクをしていたママ友。理由を聞いてみると、抱っこを嫌がる子どもの腕がぶつかり、差し歯が取れてしまったのだとか」(20代後半)前歯と同じくらい「鼻」をやられる人も多数。起きたら布団が鼻血まみれだった…なんてこともよくあるようです。特に、子どもの寝相には要注意です。「縦になったり横になったり、くるっと回転したり…。子どもの寝相は縦横無尽。顔面をやられないようにするには、頭を高い位置にするのが一番。大きいクッションを重ね、子どもの手足が届かないようにしている」(30代後半)歯と鼻を損傷し、美まで失わないよう、くれぐれも気をつけなければなりません。■大好物は鍵とスマホ!?子どもは、鍵の開け閉めが大好き。ベランダに出たときに、子どもから閉め出されてしまうママは少なくないようです。ただ、子どもは自分が何をやっているのか、理解できていないことがほとんど。閉め出されたときに「開けて~!」と大声を出したり、ドンドン扉をたたいてしまうと、何が起こったのかわからず、怖くなってパニックに。そうなるともう、開錠どころではありません。鍵をかけられたときはつとめて冷静に。びっくりさせない、泣かせないことが解決の近道です。「ベランダで洗濯物を干していたら内側からカギをかけられてしまった。開ける術を知らない我が子はただただ、号泣。夫が帰ってくるまで、ふたりして途方に暮れていた」(40代後半)「ゴミ出しで家を出たとき、内側からカチャリと鍵の音。ラフな部屋着で外に放り出され、子どもの心配よりも、自分の格好が気になってパニックに。結局、リビングの窓を割って中に入ったんだけど…。ガラスで切ったのか、手が血だらけ! 以来、何をするにもどこへ行くにも鍵持参」(30代前半)また、子どもの興味を引くものといえば「スマホ」。これも、うっかり出しっぱなしにしていると、思いもよらない災難が…。「カシャッと音がしたほうを見ると、我が子が、風呂上りで裸同然の私を撮影中。しかもそれが、偶然の操作で友人に送られてしまった…。幸いにも、写真はブレブレ。大事なところも隠れてはいたけれど、『ここまでできるのか!』と、戦慄。暗証番号を知っていたことにも驚き。それからは、子どものいないところでスマホいじり。指紋認証に即、変更!」(20代後半)「知らない間に、大事な写真がたくさん消去されていた。気づくのが遅く、大半が完全削除に…。毎日ちょっとずつ、スマホをいじっては消していたらしい」(30代後半)子どもは常に周囲を観察し、それをマネしながら大きくなっていくもの。ママをはじめとするオトナたちがやっていることはたいてい、学習済み。どんなに幼く小さくても、決してあなどってはいけません。このように日々、家庭内で事件(?)が起きているわけですが、それも子どもが成長している証ともいえます。子どもの行動に注意を払いつつも、あたたかく見守りたいですね。
2016年10月17日高校生が持っているのはあたりまえ。今では中学生でも半数近くの子どもが持っているスマートフォン。地域によっては持っていない子が少数派になってしまうこともあるそうです。そのことが原因でいじめや仲間はずれにされてしまうケースもあり、家庭だけのルールでは決められない事態になっているようです。Q.お子さまにスマートフォン、いつから?1.〜小学生 12.6%2.中学1〜2年 31.2%3.中学3年〜高校1年 43.3%4.高校2〜3年 7.5%5.その他・持たせない 5.4%やはり電車通学などがはじまる高校入学がスマホを持つきっかけになっているようです。とはいえ、小学生から中学2年生まででも約40%の子どもがスマホを所持していることがわかりました。ママやパパもこの問題に頭を悩ませています。■高校生になったらが一般的周りは関係ない!うちの子は高校生になってからと決めているという家庭が多数派。一度持たせて失敗した経験から、高校生からが適切と考える親も。「まだ中学生ですが、高校生になってからの約束です。周りは持っていても関係ない。なくて困る友だち関係ならいりません。」(愛媛県 40代女性)「高校入学が決まるまでは、学業がおろそかになるので、スマホはダメでしょう!仮に持たせても、金額を決めて、足が出た分は子ども自身に払わせます」(茨城県 50代男性)「中1男子。小学校卒業時に買い与えましたが、ルールが全く守れず何度も取り上げました。この子に今渡すとダメになると考え、没収して早3カ月が過ぎました。家族との会話も増え、睡眠時間も取れるようになり、健全になったように感じます。このまま中学卒業まで没収にするつもりです」(神奈川県 40代女性) ■スマホがないといじめられる?一部の中学校では、ほとんどの子どもがスマホを持っていることも。修学旅行の相談や、部活の集合時間などのやりとりもすべてLINEでしているようです。子どもが仲間はずれにされても「高校までは持たせない」を貫くかは、難しい問題。「中学1年生です。40人クラスでスマホを持っていないのは4人。そのうち1人がうちの子でした。スマホを持っていないという理由でいじめにあいました。クラスでやるイベントやらお知らせなど、子どもたちでやることはすべてLINEでの連絡。完全に仲間はずれになり、仕方なくスマホを買いました。スマホを持たせてからは、仲間はずれや物がなくなることなど全くなくなり、今は安心して学校に通っています」(神奈川県 40代女性)「ご近所の高校生の娘さんの話なんですが、中学時代に部活の連絡が LINEで来ていたらしく、スマホを持っていなかった彼女には連絡がなく、集合場所に行けなかったと聞いてびっくりしました。我が家ではスマホは高校生と考えていたので、その話を聞いてから主人と相談中です」(茨城県 40代女性)■小学生にキッズケータイを持たせる親が急増中小学生ママで多かったのはキッズケータイ派。防犯対策にもなり、GPS機能も付いているので、高校生までこのままでいいという人も。「小5と小4の母です。スマホではなくキッズケータイなら持たせています。スマホとなるとLINEやゲームアプリなど、親の目が届かなくなりかねないので。中学に入って、みんな持ってるからと言われたら、持たせちゃいそうです…と悩み中です」(徳島県 30代女性)Q.お子さまにスマートフォン、いつから?集計期間:2016.06.16〜2016.06.23アンケート回答数:11979件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年10月14日子どもの交友関係について把握しているかの調査をしました。そこでわかったことは、学校以外へ遊びに行くときの友だちの名前は把握しているという人が多数いたこと。もちろんすべての交友関係を知っておくのがベターですが、最低限知っておくべきポイントを教えます。Q.【リクエスト】お子さまの交友関係、把握してる?1.充分把握出来ている 18.1%2.まあまあ把握出来ている 64.4%3.あまり把握出来ていない 14.4%4.まったく把握出来ていない 1.9%5.わからない・どちらとも言えない 1.1%まあまあ把握出来ていると回答した人が約65%。次に多いのが充分把握しているという回答でした。やはり親は子どもの交友関係が気になる様子。では、どんなときにどんな方法で把握しているのでしょうか?■学校以外で会う友だちは把握しておく中学生などになると親を介さずに連絡を取り合うようになるため、必ず誰と出かけるのかを伝えてから遊びに行かせるという人が多数いました。万が一トラブルに巻き込まれたときのことも考えて、誰とどこに行くのかは知っておいた方がいいですね。「学校から帰ってからいっしょに遊んでいる子はわかりますが、クラスメイトの交友関係はあまりわかりません」(茨城県 40代女性)「誰と遊びに行くかは必ず申告した上で出かけて行くので、だいたいはわかります。たまに初めて会う子と合流しているようですが」(神奈川県 40代女性)「今は中学生なので友だちとのやりとりはすべてスマホです。なので充分に把握はできていないです。でも遊びに行くときは必ず相手の名前を聞きます」(鳥取県 40代女性) ■コミュニケーションにもなるのでよく話し合う親子も交友関係を知る目的ではなく、コミュニケーションの1つとしてお友だちの話をするという親もいました。勉強のことを聞くよりも、素直にたくさん話してくれる子どもが多いようです。「把握しています!友だちとのことが一番くわしく話をしてくれるし、親子でよく話し合います」(静岡県 40代女性)「お風呂でよくクラスの子の話をします。誰と誰が仲良しとか、誰が運動神経がいいとか、計算が速いとか。コミュニケーションにもなるし、けっこうおもしろいですよ」(岩手県 30代女性)■子どもが話してくれても覚えられない!中には子どもが話してくれても、引っ越しなどにより親が覚えられないことも。そんなときには思い切ってPTAなどの役員を引き受けるのがおすすめです。学校の雰囲気がわかったり、子どもの交友関係も把握しやすくなります。「引越しをする前は把握していたけど、引越しをしてからまったく誰が誰だかわからなくなり、把握できてません!」(神奈川県 30代女性)「転校して3ヶ月経ちましたが、まだ全然わかりません。幼稚園なら毎日のお迎えでママ友もできたけど、みんな小学生になってしまったので、学校に行く機会も少なく、子どもの友だちも2〜3人しかわかりません」(神奈川県 40代女性)Q.【リクエスト】お子さまの交友関係、把握してる?集計期間:2016.04.06〜2016.04.20アンケート回答数:6843件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年10月11日小学生の子どもに「勉強しなさい!」と声をかけて机に向かわせても、なかなか勉強に集中しない…。そんな悩みを抱えているママは多いのではないでしょうか? どのようにしたら子どもが勉強に集中するのか気になるところですよね。今日から実践できる方法をご紹介します。■勉強する環境を整える机周りの環境は大事です。大人でも散らかっているデスクだと仕事に集中できないのだから、小学生だとなおさら。勉強に関係ないものは、机の周りに置かないようにしましょう。スマホや漫画、遊びに関するものは、目に入らないところに片づけます。教科書やノート、えんぴつ、消しゴムなどは、定位置も決めておくといいですよ。せっかく勉強に集中していても、「あれ、どこに置いかな?」となってしまうと、集中力も一気に低下してしまいます。デスクランプは白色の蛍光灯がオススメです。蛍光灯は脳を活発に活動させるといわれており、集中力キープにもってこいなのだとか。また、子どもが勉強しているときは親もテレビを見ないなど、家族全員で静かな環境をつくるように心がけましょう。■時間は短めに、目標を低めに設定「1時間半勉強しよう」「今日中にここまで進めよう」とはじめから目標を高くしすぎると、「やっぱり無理…」とお子さんが挫折してしまうことも。最初は時間を短めに、目標を低めに設定します。学校の授業時間より少し短めがよさそうです。机に向かった時間の長さより、勉強にどのくらい集中できたかを重視するといいでしょう。達成できたら、また小さな目標を立てます。大きな目標を掲げるより、小さな目標を少しずつ立てて、自信を積みあげていくほうが、子どもにとってプラスになります。■勉強のやる気スイッチを入れるしくみをつくる勉強のやる気スイッチは、子どもによってもさまざま。たとえば、勉強がはじまる10分前になったら、いつも同じ音楽をかけてみるのもいいでしょう。「勉強しなさい!」とガミガミいうより効果的かもしれません。苦手科目や問題を克服したいときは、漢字練習や簡単な計算問題など単純な勉強からスタートするのがオススメです。目安は15分くらい。お子さんが「もっとやりたい!」と言っても15分でやめるのがポイントです。苦手科目が後回しになってしまい、結局できなかったということになりかねません。ちょっとした工夫でお子さんの集中力は高まります。子どもにとってのスイッチはなにか、お子さんを観察して見つけてみるといいですよ。 (阿部裕子<フォークラス>)
2016年10月09日わたしの娘は、2歳からヨコミネ式教育法を取り入れた保育園に通っています。2歳のときの保育参観で驚いたのが、全員の名前を漢字で覚えていることでした。持ち物にはすべてひらがなで名前をつけましたが、それこそが大人の先入観だと思いしらされました。「ヨコミネ式…すごい!」と感動した筆者が、ヨコミネ式教育の“キホン”をご紹介します!■そもそも「ヨコミネ式」って?プロゴルファー横峯さくらさんの伯父にあたる、横峯吉文氏が提唱する「ヨコミネ式教育」。人気の教育法として、各地の幼稚園や保育園で取りいれる施設が増えています。「すべての子どもが天才である」という考えを掲げ、子どもたちの自ら学ぼうとする力に注目。「心の力・学ぶ力・体の力」を育むことを基本としています。具体的には、小学校に上がる前までに・ひらがな・カタカナの読み書きができるようになる・1500冊以上の本を読む・足し算や掛け算ができるようになる・絶対音感を身につける・倒立・側転・逆立ち歩きができるようになる・跳び箱11段が跳べるようになるなど…。これだけできるようになるには、子どもたちの努力はもちろんのこと、先生たちの根気と正しい指導も必要不可欠ですね。現在年中の娘は、倒立、ブリッジ歩き、側転などをいとも簡単にこなし、足し算の学習がスタートしています。音楽は、目隠しをしていても音階がわかるように。また、本を200冊読んだとのことで、「多読賞」という賞状をもらってきました。■ヨコミネ式教育はスパルタか?上記の項目をながめただけでも、ハードルの高さはかなりのもの。「実現させるにはスパルタになるのでは!?」と心配される方も多くいらっしゃいます。でも、ヨコミネ式は「本来持っている子どもの力を引きだすだけ」というのがモットーです。詰めこみ式の知識に偏った教育をするのではなく、子どもの自主性を尊重。先生はあくまで子どもたちの“やる気スイッチ”を見つけて入れてあげることに徹します。子どものやる気スイッチを入れるため、以下の4つのポイントを大切にしています。・子どもは競争したがる・子どもはマネしたがる・子どもはちょっとだけ難しいことをしたがる・子どもは認められたがる保育参観に行くと、先生が子どもたちを「かっこいいいね~!」とほめたり、「○○ちゃんがお手本を見せます!」と、みんなの前で披露させたりする場面が多く見られます。朝から休みなくカリキュラムが組まれており、正直「かわいそうだな…」と思うこともありました。でも、親の心とは反して、子どもから日々出てくる言葉は、「今日は○○ができるようになった!」とか「今日は体操で見本になった!」とか、希望と達成感に満ちた言葉ばかり。子どもたちは切磋琢磨し、粘り強さや根気強さが育っているのだと思います。■子どもによっては「ヨコミネ式教育」が合わないこともとはいえ、ヨコミネ式教育が合わない子もいます。事実、途中で退園してしまう子もいますし、逆に途中で転園してきた子はカリキュラムについていけず、登園拒否を起こしてしまうこともあるとか。また、小学校に行ってから、授業の内容がすべてわかってしまうため「ヒマだ」と身が入らなかったり、せっかく身につけた体操の技ができなくなってしまったりするそう。ただ、わが子を見ていると「本当に子どもの可能性は無限大だ!」と感じます。大人が考える「子どもができること」は、しょせん大人の枠のなかにある先入観でしかない、と痛感しました。とにもかくにも、幼少期をどう過ごすか・過ごさせるかはとても大切。自分の子どもの特性や性格をよく考えて、「合う・合わない」を見きわめてあげたいですね!(参照) ・ヨコミネ式教育法 ・ヨコミネ学習塾
2016年09月30日新しい概念の学校、「サドベリースクール」をご存じですか? ひとことで言うと「子どもがやりたいことだけできる学校」です。授業もテストも先生もいない、不思議で魅力的な学校が本当にあるのです。今回は、サドベリースクールについてお伝えします。■息子がまた不登校に!小学生のころに不登校になった息子は、中学に入ってから、また登校しなくなりました。担任の先生はとても親身になってくださり、なにかにつけて様子を見に来てくださいます。一方、お友だちは部活動がはじまると精いっぱいになってしまったようで、以前のように遊ぶこともなくなってしまいました。息子は、枠にはまることや時間で動くことに緊張や違和感を覚えると、登校できなくなります。このまま家にいるだけでは人間関係が学べない…。子どもへの思いが切実なものとなってきました。不登校児専門の家庭教師を考えているとき、ふとしたことから授業もテストもなく、先生もいない学校の存在を知りました。4、5歳から18歳まで入学可能で、ひとりひとりの個性を思う存分伸ばせるのが理念というサドベリースクールです。■サドベリースクールとはサドベリースクールは、アメリカのマサチューセッツ州にある私立校、サドベリー・バレー・スクールをモデルにつくられた新しい学校です。その理念に共感した世界各国の人が同じような学校を設立し、世界中に広まっています。特徴は、用意された選択肢から選ぶのではなく、必要なシステムをゼロからつくったり、自分の好奇心を心ゆくまで探求したりできること。決まったカリキュラムがないので、時間割もクラスも学年もチャイムもありません。生徒は朝登校したら、その日自分がやることを決め、1日を過ごします。行事や休日、学校のルールづくり、スタッフの人選まで自分たちで決めます。強制や押しつけは一切なく、自分たちがつくったルールのなかで自由に活動するのです。困ったら大人のスタッフにサポートしてもらえます。自分のやることを自分で決め、学校を自分たちでつくっていく。東京サドベリースクールでは、スクールの理念について次のように述べています。「それらを経験することで、生徒たちは、自分が何をしたくてしたくないのかをじっくり感じる心、他人から与えられなくても自ら活動を生み出す自発性、全てを話し合いで平和的に決めていけるコミュニケーション力を学んでいきます」出典:東京サドベリースクール 「このような体験を積み重ねることによって、生徒たちが、自分自身が幸せだと感じる人生を選ぶことができる大人へと成長していくと、私たちは考えています」出典:東京サドベリースクール調べれば調べるほど、枠にはまることのできない息子にうってつけという予感がしました。息子に「こんな学校があるけど、どう?」と聞いてみると、とても興味を持ったようでした。■日本のサドベリースクールは増えている世界には40のスクールがあり、日本でも刻々と増えつづけています。サドベリースクールに通う子どもが自発性や新しい発想を生かして成長したら、そのうち日本全体も変わっていくのかもしれません。外から押しつけられるのではなく、自分で考え、自分でつくりあげていく。サドベリースクールは、そんな力を育てられる学校だと思います。(参考) ・東京サドベリースクール
2016年09月30日子どもの人気職業にユーチューバーが挙がる今、あなたは自分のお子さんの将来の夢を知っていますか? 子どもの夢を知ることは、親としてもうれしいこと。そのために今できることって何かなと一緒に考えるいい機会にもなりそうですね。Q.お子さまの将来の夢、聞いてる?1.定期的に話し合っている 25.3%2.機会があった時だけ話し合う 50.9%3.将来の夢は知っているが話し合わない 13.2%4.わからない・どちらとも言えない 8.6%5.その他 2.0%話し合っている親子が、76.2%と大多数を占める結果に。子どもの夢やなりたい職業を聞いてサポートしてあげたいというパパやママの気持ちが伺えます。■親として子どもの夢を聞くのは楽しい小さいころから夢の話を聞いていると、その変化に子ども成長を感じられることもあります。また、夢がずっと変わらなくてほほえましく感じたり、たとえ夢がなくても親子のいいコミュニケーションの時間になりそうです。「上の子は小さい時は保育士だったけど、今は美容師になりたいみたいで家で自分の髪をセットして楽しんでます!下の子は警察官になりたいと言ってます!大きくなるにつれてもしかしたら夢は変わるかもしれないど、親として子供の夢を応援してあげたいなって思います。」(神奈川県 30代女性)「のんびりした子なので、まだ具体的な目標はないみたいです。ただ、自然とか科学に興味を示すので、そういった方面の職業とか、学校とかをたまに教えてあげています。憧れの人はさかなクンだそうです」(神奈川県 40代女性) ■否定せずに応援するのが親の役目自分が子どものころ、親に夢を否定されたことがある人もいるのではないでしょうか? 「どんな夢であっても応援してサポートしたい」いまどきの親はそう思っているようです。「私は自分の親からなりたい夢を話す度に、あれはダメこれはダメと否定され続け育ち、結局夢がなくなってしまい、何もないまま主婦になってしまったので、子どもたちが描く将来は否定しないようにしています」(神奈川県 30代女性)「親がこうなってほしいという希望を押し付けるのではなく、子どもの人生ですからやりたいことができるようサポートするように努力しています」(愛知県 40代女性)■未来には今ない職業ができるかも?子どものなりたい職業にユーチューバーが挙がる時代。これから20年後、どんな職業があるのかは親にとってもわかりません。「息子とは、これからの時代は新たなニーズを見いだして、いっそ新しい職業を編み出すぐらいでないと生き残れないかもしれないと話し合っています。子どもには今後の時代がどのように変化しようと、それなりに対応できる力を身につけさせたいですね」(神奈川県 40代女性)Q.お子さまの将来の夢、聞いてる?集計期間:2016.04.28〜2016.05.05アンケート回答数:9762件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年09月21日子どもは、親が思っている以上に賢い存在。簡単には言うことを聞いてくれないし、かと思えば、期待以上の行動をすることも! そんな我が子に認められるには、ガミガミ怒ってもダメ、やさしすぎてもダメ…。子どもの心に響く、親の振る舞いについて考えてみましょう。■こんなママにはがっかり!? リアルエピソード誰よりも大好きで大切なママは、子どもにとっては絶対的な存在。ママ自身、我が子から愛されている自負はあるはず。とはいえ、子どもの目は節穴にあらず。ママだって、理不尽なことをすればおかしいと疑うし、ウソがあれば子どもはそっぽを向いてしまうことも。ママたちが子どもからの信頼を失ったと感じたエピソードを紹介します。「散歩の約束をしていたけれど、何だか面倒くさくなって昼寝をしていました。しかも、そのことを子どもに責められ、『行くなんて言ってない!』と逆ギレ。シラをきりとおす私に、子どもは呆れ顔でした…」(30代後半)「子どもの要求に対し、『あとで』『明日』『来週やろう』などと曖昧な返事を繰りかえしていた私。あるとき動物園に行こうと誘ったら、『どうせ行く気ないんでしょ』と言われてしまいました」(40代前半)幼いからといって、わからないと思ったら大まちがい。まっすぐな眼差しで相手のことをしっかりとらえています。また、子どもにたしなめられるケースもあるようです。「いつのまにか自分の名前を書けるようになっていた娘。その字があまりに不格好だったので、『もっと上手に書けるよう練習しようね』と言ったら、『どうしてまず、すごいねって言ってくれないの?』と言われ、反省しました」(30代前半)「生理でイライラ。どうでもいいことでギャーと怒ってしまい、ハッと我に返って子どもを見ると、納得のいっていない、冷めた目をしていました」(20代後半)失った信頼を取りもどすのは大変なこと。子どもに対しては誠心誠意、真剣に向きあうといいでしょう。 ■できることからはじめる! 目指せ理想のオトナ像利害や損得など一切関係ナシ。好きか嫌いか、快か不快か…。子どもの判断は、じつにシンプルです。本能で生きる子どもにとって、信頼できるオトナは、必要なものは欠かさず与えてくれて、望みや欲求を叶えてくれる人物かもしれません。とはいえ、欲しい物をなんでも買ってくれたり、何をされても叱ったりしない、単なる都合のいい人ではありません。自分のことを全力で守ってくれて、よろこびと安心感を授けてくれる人こそが理想なのです。そんなオトナになるために、日々気をつけたいことをまとめました。・発言に一貫性を持ち、ブレない・しかることはあっても、感情に任せて怒らない・ダメなことはダメと、はっきり教える・いいことはしっかりほめる・遊ぶときは一生懸命、真剣に付きあう・できない約束はしない・いつでもどこでも温かく見守るすべて完ぺきしようとすると、ママの負担になってしまいます。上記を心に留めておいて、イライラしたときなどに、思い返すといいでしょう。■いつでも子どもに寄りそって子どもが求めているもの、子どもにとって必要なものを与えてあげることが、信頼の基盤。でも、余計な押しつけは親のエゴにもなりかねないので、気をつけましょう。毎日子どもを観察していれば、何をしようとしているのか、何を欲しているのかはっきりと見えてくるもの。何はなくともそばにいて、子どもに目をかけること。それができれば子どもは、ママを心から頼り、伸び伸び安心して暮らすことができるでしょう。
2016年09月17日子どもを持つ親の心配事のひとつに「いじめ」があります。いじめられるのはもちろんのこと、万が一いじめる側になってしまったらと思うと、気が気ではありません。人の気持ちのわかる、やさしい子どもになってほしい…。先輩ママの経験を踏まえて、思いやりの育み方を紹介します。■頭で理解するよりも、“見て”“感じて”思いやりを学ぶ「思いやりって何?」と子どもに聞かれたら、なんと答えたらいいでしょうか。あるママが「自分以外の人や動物にやさしくすることだよ」と返したところ、子どもは理解できなかったそう。「やさしくするってどういうこと?」「人の気持ちはどうやったらわかるの?」と延々と質問され続け、ママはお手上げ状態に。目に見えない気持ちを教えるのは大変だと痛感したそうです。思いやりとは、他者に気を配ること。相手の気持ちになって行動すること。ただそう言われても、子どもには何のことやらさっぱり。まだまだ経験が乏しいため、抽象的な言葉ではきちんと理解できません。思いやりの学習は、“見て”“感じて”学ぶもの。ママが具体的なお手本をたくさん見せ、そのつど子どもが実感することで、少しずつ理解できるようになるのです。まさにこのことを実感したママたちのエピソードを紹介します。「電車の中でお年寄りに席を譲ったり、あとから来る人のためドアを開けて待っていたり…。そんな私の振る舞いを見て、『何でママが立つの?』『どうして開けっぱなしにするの?』と、いちいち聞いてくる娘。きちんと説明すれば納得して、自分もマネしようとするのですが…。子どもって、わからないことだらけなのね」(30代前半)「休日、たまにはのんびりしたいだろうと、夫を置いて外出。そうしたら息子に、『パパをひとりぼっちにしてかわいそう』と怒られてしまいました。パパをひとりにすることもやさしさなんだと息子に力説しました」(40代前半) ■思いやりの要は「想像力」やさしさの実感とともに重要になるのが、想像力。どうしたら相手の役に立てるか、どうやったらよろこんでもらえるかなど、先々に思いを馳せるためには、普段から考える訓練が必要です。「『お友だちを叩いたらどうなる?』『泣いていたらどうしたらいい?』などと、さまざまなシチュエーションを題材に、子どもに質問しています。とんちんかんな答えも多いけれど、訂正すれば理解してくれるし、このやり取りのおかげか、ちょっと立ち止まって考えてから行動できるように」(30代後半)「絵を描いているときは『赤と青を混ぜたら何色になるのかな?』、宅配便が届いたときは『おばあちゃんから送られてきた箱の中身は何?』などと、いろいろなことをクイズにして楽しんでいる我が家。子どもは真剣になって、必死であれこれ考えます」(30代前半)このように日ごろから思考をフル稼働させていると、想像力はどんどん鍛えられるそうです。■母の愛で我が子を満たす!他人を思いやるために重要になるのが、自分が満たされているかどうか。自身の心がすさんでいたら、とてもじゃないけれど、思いを馳せることなどできません。それは、子どもだって同じこと。いくらママに口うるさく言われたって、自分のなかに温かな感情がなければ、人にやさしくなどできないでしょう。ありったけの愛で我が子を包んであげること。それこそが、ママが果たすべき重要な役割といえます。しっかりとやさしさで満たしてあげて、思いやりある人間へと成長してくれるといいですね。
2016年09月16日現在2歳半の息子が「イヤイヤ絶頂期」を迎えています。保育園でもお墨付きをもらってしまうほど、言いだしたら聞かないガンコ者です。さまざまなことができるようになって、「好奇心」が芽生えはじめる時期。とことん付きあってあげたいけれど、すべてのイヤイヤに真正面から向きあうと、こっちがイライラしてしまう…。しかし、親の対応をそのときどきで変えてあげると、思いのほか、スムーズにことが運ぶ場合もあります。そんな毎日を送るうちに身についた「イヤイヤのかわし方」を紹介します。■悪いことや危ないことをしたがるイヤイヤうちの子に一番多いのが、「テーブルに乗って遊びたい」など、悪いことをしたがるイヤイヤです。最近まで夕飯前になると、テーブルに乗る→「ダメ」と言いきかせ、降ろす→イヤイヤとごねる→テーブルによじ登る→「ダメ」…この無限ループでした。この場合は、イヤイヤを止めることよりも「ダメなこと」をわからせるほうが優先です。私の場合は、テーブルから降ろすときに抱っこしたまま廊下や隣の部屋に連れて行き、「テーブルに乗ったらいけない。テーブルはごはんを食べる場所だよ。もう乗らないでね」と、できるかぎり真剣に伝えます。目を合わせてしっかり話したいので、ひざの上に座らせたり、両肩を押さえてこちらを向かせるようにしています。息子は怒られるとき、絶対に目をあわせませんが…。解放するときには、「牛乳(息子の好物)を飲む人は、お行儀良くイスに座ってくださーい」と言って、テーブルとイスを正しく使わせます。できたらすぐにほめ、「これが正しい」ということを認識させるようにしています。ひとつずつ伝えていくのは根気がいりますが、「人生の先輩としてダメなことを教えてあげよう」と考えると、ただイヤイヤと騒ぐ息子をなだめ続けるより精神的にはずっと楽です。悪いことや危ないことをしたときは、時間と場所が許すかぎり、同じように対応しています。じょじょに悪い行いは減ったかな? と思いますが、家のテーブルにはいまだに乗りたがり…。外食時には乗ろうとしなくなったのですが、まだまだ模索中です。■大人のマネをしたがるイヤイヤ息子は、スーパーのお買い物カートが大好き。数ヶ月前までは、子ども用の椅子の部分に乗ってくれたのですが、最近では「押したい!」と主張するようになりました。ほかのお客さんや店員さんに迷惑をかけたくなくて、最初は「ダメ」の一点張りでした。イヤイヤと泣きわめく子どもを抱えて、買い物せずに帰ることもありました。大人のマネをしたがるのは自然なこと。できるかぎりやらせたいけれど、カートは息子にとってまだ少し危ない…。そこで、私自身がカートの使用をやめました。カゴを持って買いものをするようにし、子どもにもカゴを持ってもらうことにしました。スーパーによっては子ども用の小さなカゴがあるので、買い物のお手伝いをしてもらいます。ミニトマトなどの軽いものは、息子が棚から取って自分のカゴに入れ、牛乳などの少し重いものは、私のカゴに入れてもらいます。たくさん買うものがあるときは、子どもを夫に託して一人ですませるので、息子と一緒に行くのは、「あ! あれがない」という突発的なときのみ。どこでも手に入れられるものは、コンビニを利用するときもあります。周りに迷惑をかけないことや、危険な目にあわせないように配慮することが前提ではありますが、できるかぎりいろいろなことに挑戦させたいと考えています。■どうでもいいことではじまるイヤイヤどうでもいいことで、突然、イヤイヤスイッチが入ってしまうこともよくあります。たとえば、「リモコンの操作をしたい」とか「トイレの水を流したい」とか「手をいつまでも洗っていたい」とか「オムツを変えたくない」とか…。おうちにいる場合は、とりあえず好きにやらせて放っておくのが一番効果的です。テレビをつけたり消したりするのも3、4回もやれば飽きますし、トイレの水も1度流したら、タンクにたまるまで流せません。手を洗うのも、水の出しすぎにさえ気をつけていれば良いかな、と思っています。オムツも無理に交換しなくても大丈夫。「替えたくなったら教えてね」と言っておけば、「出たよー」と自分から教えてくれるようになりました。今回紹介した内容は、「“いま”の我が子の場合」です。言葉の理解度や性格によっても対応は変えなければならないと思いますし、息子も半年後には体力がついて、ここに書いた対応ではイヤイヤがかわせなくなっているかもしれません。また、体調不良や寝不足などが、イヤイヤとぐずる原因になっている場合もあります。自分がイライラしてしまうと、子どもの気持ちや成長、体調の変化を見逃してしまうことがあるかもしれません。イヤイヤ期は、子どもが成長している証でもあります。覚えたての言葉を話すこの時期の子どもの姿は、とってもかわいいものです。時間と心に余裕を持って過ごすことで、このイヤイヤ期をもう少し楽しめるようになれるといいですよね。
2016年09月15日お風呂タイムは、親子の大切なコミュニケーションの時間。毎日20~30分でも、子どもの成長を育むポイントがたくさんあります。「浴育」を通じて楽しく入浴することで、子どもがお風呂を好きになってくれるかもしれません。今回は、そんな浴育を手助けしてくれるおすすめグッズを紹介します。■お風呂の壁は大きなキャンパス「お風呂クレヨン」浴育で特におすすめしたいのは、定番の「お風呂クレヨン」です。お風呂の壁にお絵描きができて、スポンジで洗い流せるので、簡単に繰り返し遊べます。ノートや画用紙と違って、壁一面に好きなだけお絵描きできるから、子どもも大喜び! のびのびと遊ばせることで、思わぬ才能が開花するかもしれません。■スポーツへの興味を育む「ミニバスケットゴール」親としては体を動かして遊んでほしいものですが、最近では公園に行ってもゲーム機で遊ぶ子が増えてきているようです。小さいころからボールに触れ合うことで、スポーツへの興味をもつきっかけになるかもしれません。吸盤式のミニバスケットゴールは、簡単にお風呂の壁に取り付けられます。まずはボール遊びをして、成長とともにゴールへ投げ入れる楽しみを覚えていくことでしょう。親子でキャッチボールをしたり、ゴールを狙いあいっこすれば、子どもの挑戦意欲が育めそうです。 ■記憶力がUPするかも!? 「おふろでペタペタ!」シリーズトミカやプラレール、トーマスなど、子どもに人気のキャラクターが絵柄の「おふろでペタペタ!」シリーズは、お湯にぬらしたパネルをお風呂の壁や窓にはって遊べるオモチャです。付属のおふろシートを壁に貼れば、シートの図柄とパネルを合わせながら遊べるので、パズルのような図形遊びの入門編に。パズルは想像力や観察力、集中力、思考力を高めてくれるそう。子どもの脳を刺激する要素が盛りだくさんです。■お風呂でも読み聞かせを「ビニール素材の絵本」お風呂で楽しめる、ビニール素材の絵本もあります。赤ちゃんのときから楽しめる絵だけのものや、ストーリーがある絵本ももちろんあり、お風呂のなかでも読み聞かせができる優れものです。なかには、温度の変化によって絵の色が変わる面白い本もあります。浴育グッズがあれば、お風呂が苦手な子も、ゆっくり湯船につかるようになるかもしれません。浴育をきっかけに、親子のコミュニケーションの時間を増やしていけたらいいですね。
2016年09月14日毎日なんとなく過ごしてしまい、子どもとゆっくり向き合えていない気がする…。そう感じているママも多いのではないでしょうか。そんなときは、月に1回「わが子の日」を作るといいかもしれません。いったいそれはどんな日で、どう過ごしたらいいのか? 先輩ママたちに聞きました!■わが子に全力を注ぐ一日「わが子の日」は読んで字のごとく、愛する子どものために時間と費やす日。ふだんはじっくり相手してあげられない罪悪感やマンネリを払拭するためのイベントです。先輩ママたちが「わが子の日」を導入したきっかけを教えてもらいました。「仕事を再開したら、当然ながら子どもとの時間が激減。そのおわびに…」(30代後半)「いつも一緒にいるのに、ついついダラダラ。適当になりがちな毎日にハリが欲しくて、子どものためというよりも、自分に気合いを入れるためにスタート」(40代前半)「わが子は双子。いついかなるときも2人まとめてが基本で、個別に関わることはほとんどなし。ある日ふと、たまには1人ずつ関わるのも新鮮かな、と」(40代後半)月に一度の「○○くんの日」、2カ月に1回は「××ちゃんデー」と、その呼び名や頻度は家庭によってまちまち。しかし共通するのは、家事も仕事もすべて後回し、全精力を傾けて子どもと向き合う一日ということです。「やりたいことを一つ挙げてもらい、それを家族で実行。とんでもない内容も、甘んじて受け入れます」(30代後半)「モノより思い出の日。何かを買い与えるのではなく、子どもの夢を、一緒に実現してあげるのです」(40代後半)とはいえ、わが子の言いなりになって、一方的に尽くす日ではないのだそう。子ども主導ではあるけれど、言うなれば、親と子のチャレンジの日。オトナも"子ども目線"になって、ともに非日常を経験する「冒険の日」なのだそうです。 ■「わが子の日」には何をするの?そんな「わが子の日」、各家庭の「冒険」の中身を覗いてみましょう。「小1の息子に希望を聞いたら『玄関に布団を敷いて、ママと2人きりで寝てみたい!』とのこと。何じゃそりゃと思ったけれど、いざやってみたら新鮮! そわそわ落ち着かず寝不足だったけど」(40代前半)「年長の娘とカレー作り。買いものから調理に至るまで、リーダーは娘。当然、入れるのは子どもの好きな食材のみで、アメやチョコレートなどもイン。包丁や火を使うときはフォローするものの、あとはほぼお任せ」(30代前半)「ママと家で2人きりというのが、年中の息子のリクエスト。夫と娘には終日外出してもらい、絵本を読んだり散歩をしたり、一緒に昼寝をしたり…。久々、ゆっくり食べるお昼ごはん、抱きついたりすり寄ってきたり…。息子のはしゃぎっぷりに、『いつも我慢してるんだなぁ』と、涙が出そうになりました」(30代前半)子どものリクエストはなかなか斬新。想定外の発想に振り回されてスリリングだったり、子どもの本音に触れて胸がキュンとしたり…。母子ともども、感動的な一日を過ごせるようです。■母子関係、どう変わる?「わが子の日」を行うことで、子どもは信頼を深め、ママは意外な感性に驚き…。「親子」という枠を超え、互いの心に、尊敬の念が生まれるかもしれません。自分のために一生懸命になってくれる親を子どもは誇らしく思い、大はしゃぎのわが子を、親は心から愛しく感じるはず。また、子どもが愛されている自信を得るからか、「聞き分けがよくなった」「何でも自分でやるようになった」など、自立心が強まったという声も。イラッとしたときなどは、「わが子の日」のことを思い出すようにすると、怒りを静めることもできるのだそうですよ。
2016年09月12日自我が芽生えはじめる2歳以降の子どもは、なかなか言うことを聞いてくれないことがあります。なるべく尊重してあげたいと思っていても、つかれていると、ついイライラしてしかりすぎてしまうことが…。そんなとき、気分を切りかえる方法を紹介します。■いったんその場を離れてクールダウン大したことじゃないのに明らかに怒りすぎてしまい、子どももおびえているし、どうしよう…。そんなときは、子どもから少し距離を置いてみましょう。子どもには「ちょっとママ、トイレに行ってくる」などと声をかけて、トイレや洗面所で深呼吸。キッチンで冷たい飲みものを飲むのもいいですね。子どもがいる部屋に戻るときには、冷静さを取りもどしているはず。「さっきはママ、怒りすぎたわ」と素直に伝えつつ、わかってほしいことについては、やさしく言いきかせてみましょう。■「ガオー」のひと声で雰囲気がソフトにいったんクールダウンしたくても、外出中で子どもから離れられない場合は、しかりながら「ガオー」と怪獣やライオンのマネでおどかすのも一案です。ちょっと冗談めかしてしかることで、ピリピリと張りつめていた空気がゆるんで和やかに。思わず笑いだす子もいるかもしれません。子どもの表情が変わったら、すかさず「わかった? 今度から気をつけてよ」と締めくくれば、ガミガミタイムをうまく切りあげることができます。■ぬいぐるみを通して語りかけるイヤイヤ期以降の子どもはけっこうガンコ。ママとしてはダメなことはダメと伝えたいのに、真剣に注意すればするほど心を閉ざしてしまうこともあります。お互いに意地の張りあいになっておさまらないときは、いったん、ママの口からしかるのをストップしてみましょう。近くにあるぬいぐるみを手にとり、「ママの言うことを聞いてあげて!」と、ぬいぐるみがしゃべっているような口調で語りかけてみてください。本当は声を出しているのはママなのですが、小さな子どもは純粋なので、そんな演出をするだけで簡単に心を開いてくれることがあります。ぬいぐるみの口を借りて間接的に話した方が、ママも言いたいことを伝えやすいかもしれません。■子どもを抱きあげるガミガミ言いすぎて雰囲気が悪くなっている、子どもが心を閉ざしていると感じたら、抱きあげるのもおすすめです。膝に抱いて話すと、自然とやさしい口調になりますし、子どもの態度も少しやわらかくなるはず。抱きあげたとたんに子どもがエーンと泣きだしたら、「よしよし」と抱きしめて、ママも素直に怒りすぎたことを謝りましょう。子どもを過剰にしかると、ママのエネルギーも消耗しますし、「あー、今日も怒りすぎちゃった」と自己嫌悪におちいりがち。高まった感情をおさえる方法や空気を和ませる方法を知っておくと、より楽しく、ストレスなく育児を楽しめるのではないでしょうか。
2016年09月12日幼いとはいえ、どうにかしたい我が子の振る舞い…。言うことはまったく聞かないし、どこに行ってもNG行動ばかり。こうした、外出先における子どもの傍若無人ぶりに、頭を悩ませているママもいるかもしれませんね。そこで今回は、子どもとのおでかけをもっと楽しくするための「子どもを変える家庭習慣」を紹介します。■我が子の行動を変えるには?外出先ではしゃぐ子どもを制御しきれず、周囲から白い目で見られてしまったり、公衆の面前で思わず子どもを怒鳴ってしまったり。周囲の迷惑にならないようにとあれこれ気を使うも、空回り。そしてそのあせりが子どもに伝わって、さらに収拾のつかないことに…。ほかの多くのママも、こうした苦い思いを経験済みです。「私に怒られたショックで、子どもが泣き叫びながらジタバタ。抱きしめても収まらず、急遽家に引き返したことも」(30代前半)「『もう知らない!』とそっぽを向いたら子どもはギャン泣き。周りには『虐待!?』とヒソヒソささやかれ、私まで泣きそうに」(30代後半)あれをやってはダメ、これはいけないと厳しく注意しても、即座に改められないのが子ども。わかってはいるけれど、ついその場でどうにかしようと躍起になってしまうものですよね。子どもの行動を変えるには、日々の積み重ねが何より大事。何度も何度も同じことを繰り返し、カラダにしっかり染み込ませてあげれば、とっさのお出かけ時にも対応できるようになるでしょう。■今すぐ始めたい家庭習慣子どもの行動を変えるうえで、重要になるのが家庭での日々の過ごし方。幼稚園や保育園での教育ももちろん重要ではありますが、習慣化という観点では、家庭に勝るしつけの場はなし。気持ちよく外出するために、まず家でのあり方を見直してみましょう。先輩ママに聞いた、「おすすめの習慣」をまとめました。・テレビやDVDなど、夢中になりやすいものは、「5時までだよ」と、必ず終わり時間を決めてスタート。「もう少し!」とせがまれても、一切延長なし。潔く諦めるクセをつける。・幼稚園など外から帰ってきたら、何があろうともまず、うがい手洗いとお片づけ。おやつを食べたり遊んだり、そうした欲求の前にワンクッション置くレッスンを。・ペットのごはん、植物の水やりなど、簡単だけど絶対に欠かせない役割を与え、責任感を養う。・些細なことにも「ありがとう」と「ごめんなさい」は必須。この繰り返しで、いいことと悪いことの分別がつくように。・「あなたはどう思う?」と、あえて子どもの意見を聞くように。自分の意見を言いなれることで、泣いたりわめいたりが減っていく。・子どもの要望は後回し。待つことを覚えさせる。我慢や忍耐を学習したり、責任感を身につけたりして、ブレない気持ちを訓練することが大事。そうした土台があれば、どこに行ってもすぐに自分を立て直せる、切り替えの早い子どもに変わるそうです。■お手本は、ママ!子どもはモノマネ名人。日常の何気ない親の姿をモデルに、自身を構築しています。子どもに守ってもらいたいことがあれば、まずママが率先して行うこと。子どもの行動を変えたいなら、「どう振る舞うべきか」を、ママが身をもって見せてあげましょう。「○○をやりなさい」「××はダメよ」と言葉で促すことももちろん大切ですが、それ以上に、自身の振る舞いが重要。子どもは、いつだってママがお手本です!
2016年09月12日突然、子どもから「いじめられている」と告白されたら…。後編では、「その後の子どもへの対応方法」をはじめ、気をつけておきたいことをエキサイトお悩み相談室の 山口愛乃(やまぐちあいの)先生 に聞いてみました。■子どものアフターフォローで気をつけたい2つのこと1.子どもを観察し、担任の先生とも定期的にコンタクトを取る2.子どもに日記をつけることをすすめる(親子の交換日記が理想)大人が介入して解決したケースの場合、まれですが、大人の見えない所や知られない場所(たとえば、生徒たちだけの秘密の掲示版等)で、いじめが続いているケースもあります。お子さんとの会話を増やし、ネガティブな言動が増えていないか、食欲はあるか、心から笑っているかなど、ささいな変化に気を配ると良いかと思います。小学生のお子さんであれば、「お互いがなんでも書ける交換日記」はとても有効です。同時に、月に1回、落ちついてきたら数ヶ月に1回といった具合で、担任の先生とコンタクトを取り、学校での様子を聞くのもいいでしょう。■一番大切なのは、「親子の関係」「あなたは必要とされて生まれてきたんだよ」「あなたは愛されているんだよ」「ここにいてほしいからいるんだよ」「大丈夫だよ」「何があっても、あなたを信じるよ」母親の心からの言葉は、必ず子どもに伝わります。「あなたの居場所はここだよ」「ここにいていいんだよ」と、しっかりと言葉にして伝えるようにしましょう。ほめたりしかったり、お互いに何でも言える関係、安心できる関係を築いていくことが、親と子の関係に一番大事なことです。「ひとりで悩みすぎると、蟻地獄のように出口が見つからないことがある」と山口先生。いじめの問題は、かなり多くの親御さんが悩んでおられます。「いじめ」のケースはひとつひとつが異なり複雑化しているため、ひとりで背負ってしまわないよう注意が必要です。「実際のカウンセリングでは、深いところまで伺い、確度の高いアプローチをすることができます。そういうときにこそ、うまくカウンセリングを利用してくださいね」(山口先生)愛する子どものことだから、他人に相談しにくいことだからこそ、悩まず「プロに相談」してみてください。電話1本で心が軽くなりますよ。・取材協力:エキサイトお悩み相談室 山口愛乃(やまぐちあいの)先生
2016年09月08日突然、子どもから「いじめられている」と告白されたら…。親として、子どもにどう対応すべき? 学校への対応はどうしたらいいの? 初期対応が大切な「いじめ」について、エキサイトお悩み相談室の 山口愛乃(やまぐちあいの)先生 に聞いてみました。■子どもへの対応ポイント・子どもに最後まで「自分の言葉」で話をさせる子どもが置かれている状況を把握するために、冷静に最後まで「自分の言葉」で話をさせましょう。助けを求めている子どもにとって、親の存在は頼みの綱です。親は当然、「全力で力になってあげたい!」と思いますが、ここで力むのは禁物です。「なぜ?」「どうして?」「それでどうしたの?」といった言葉で、無理やり聞きださないようにしましょう。話の途中で喜怒哀楽を言動に出したり、話の腰を折ったりせず、お子さんが自分の気持ちを「自分の言葉で」話しおわるまで、耳を傾けてみてください。もちろん、ヒアリングした内容をメモすることも忘れずに。言葉に詰まったら、相づちや復唱、温かい表情でフォローして、胸の内にある言葉を吐きだせるような空気をつくりましょう。ご両親からの愛情と受容の姿勢が伝われば、「具体的にどんないじめを受けてきたのか」を打ちあけてくれる可能性もあります。良好な親子関係は、子どもにとって、家庭・家族が「安心できる場所がある、頼れる人がいる」ことを意味します。お子さんの性格形成にとって、重要な成育環境要素のひとつです。・子どもが発する「キーワード」に注意する子どもの言葉のなかにある、「“いじめのきっかけ”や“ヒントとなるキーワード”」に意識を置いてヒアリングしてみてください。たとえば、「これからどうしたい?」というご両親からの問いに対し、子どもが「いまの状況から抜けだしたい」と回答した場合、今後の課題は関係者全員で「いじめの原因」を究明し、「解決法を模索する」ことになります。焦らずゆっくり、子どもに寄りそいながら、ひとつひとつの言葉に意識を向けていくようにしましょう。■学校への対応ポイントと注意点・伝え方のポイントヒアリング内容を書面で持参し、「事実」のみを伝えて情報を共有しましょう。我が子がつらい思いをしていると思えば、おさえているつもりでも感情的になってしまうものです。しかし、ここでの最重要課題は問題解決です。いじめた側や学校側に怒りをぶつけるなど、「親としての主観」や責任を追及せず、ヒアリングで得た「事実」だけを伝えるようにしましょう。お子さんから聞いた情報をまとめたヒアリングシートがあると、見ながら話ができるので有用です。いじめを受けているお子さんのカウンセリングをし、その後の対応へとステップを移すと、「情報の過不足・精査の必要性」を認識させられるケースが少なくないのも事実です。とくに小学生~中学生くらいのお子さんは、大人の関心を引きたい、自分だけを見て欲しいという思いから、話を大きくしたり関係のない人物の名前をあげて中傷したり、自分に都合の悪いことを隠したり、逆に大事なことを隠していたりする場合があります。情報をより正確に把握し、関係者と円滑に事態の収拾を図るためにも「こういうことを伝えて、相談してくるね」と、伝えてから公にすることをおすすめします。・学校とよりよい協力関係を築くためのポイント責任をすべて押しつけるような言動(脅し、または脅しと受けとられる言動)は控えるようにしましょう。問題解決には、「1:関係者全員の情報共有」「2:問題の明確化」「3:解決のための意識統一・役割分担」「4:検証」が不可欠ですが、同時に関係者、とくに大人同士の信頼関係・協力関係も欠かせません。こびへつらう必要はありませんが、より良い協力関係を築くためにも、高圧的な態度は避けるようにしましょう。子どもと学校への対応ポイントがわかったら、次におさえておきたいのは「その後、どうすればいいのか」ということです。次回は、「その後の子どもへの対応」を山口先生にお聞きしました。・取材協力:エキサイトお悩み相談室 山口愛乃(やまぐちあいの)先生 育児の悩みをプロのカウンセラーに相談してみよう!育児のモヤモヤ、不安な思い、悩みは1人で抱え込まずにプロのカウンセラーに相談してみましょう。電話で相談できるので、24時間365日、いつでもどこでも、名前も顔も知られずに安心して相談できます。 エキサイトお悩み相談室
2016年09月08日緘黙症(かんもくしょう)とは?出典 : 緘黙症(かんもくしょう)とは、発声器官には問題がなく、言葉を理解したり、言語能力があると分かっている人が、ある特定の場面や状況で話すことができなくなってしまう精神疾患です。たとえば、家庭の中や家族とは元気よく話せるが、幼稚園や学校では無口になり、話すことができなくなってしまいます。これは、言葉の遅れや、発声障害で話すことができないのではなく、精神的な原因があるのではないかと言われています。緘黙症には、場面緘黙症(選択性緘黙症)と全緘黙症の2つの種類があります。場面緘黙症の場合、話すことを期待されている特定の場面で、話す言語能力があるにも関わらず話せなくなってしまいます。全緘黙症とは、どの場面でも話せなくなってしまう場合を指す言葉です。緘黙症は、医学的な診断名としては「選択性緘黙症」と名付けられていますが、日本では「場面緘黙症」と呼ばれるのが一般的です。"選択"という日本語が、能動的に本人が場面や状況を選んで黙っているような印象を与えやすいため、誤解を避けるために「場面緘黙症」と呼称する人が多いようです。実際、場面緘黙症のある本人は、話したくても話すことができません。医学的な診断名が"選択"性緘黙症となったのも、場所を選ばされざるを得ないという意味合いで"選択"という言葉が使われていると考えられます。このコラムにおいては、比較的一般的な呼称である場面緘黙症を用いて症状や対策等を詳しく説明していきます。場面緘黙症の症状出典 : 主な症状は、ある特定の、話すことを求められる社交場面や状況で話すことができなくなることです。場面緘黙症のある子どもの多くは、家族に対してや、家庭では活発に話しますが、学校やそのほかの社交場では話すことができません。また、家庭の中や家族などの親しい人とも、あまり話すことができない場合があります。話さない代わりに、擬声音を出したり、指をさしたり、筆談したりすることもあります。場面緘黙症のある子どもの年齢が低い場合、つきまといやかんしゃくを起こすこともあります。場面緘黙症の診断出典 : 診断基準には、大きくわけて、2014年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計のマニュアル』第5版)と世界保健機関(WHO)の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)の二つがあります。ICD‐10では、小児期の情緒障害に含まれています。これは、ICD-10では、場面緘黙症は、子どもが発症する疾患という見方が強いことを示しています。一方、DSM-5 において場面緘黙症は、不安障害の一種とされており、不安や恐怖心が一因になっているのではいかという見方をしています。今回はDSM-5の診断基準をご紹介します。1.ある特定の状況、場面以外では話すことができるが、そのある特定の社会的状況、場面では常に話すことができない。2.この疾患により、学業上、職業上の成績が適正に評価されない、または対人コミュニケーションを円滑に行えない。3.この疾患が少なくとも一カ月続いている。4.場面に応じた知識があり、会話の楽しさを知っているが、話すことはできない。5.コミュニケーション症(例:小児期発症流暢症)ではうまく説明されず、自閉スペクトラム症、統合失調症またはその他の精神病障害の経過中にのみ起こるものではない。場面緘黙症は、5歳前後で発症することが多いですが、話す機会の増える学校へ行き始める時期まで、症状が顕在化しないことが多いです。研究では、成長とともに場面緘黙症の症状が改善するというものもありますが、研究段階であり、確証はありません。一方、青年期、成人でもまれに場面緘黙症を発症します。場面緘黙とその他の疾患との関係出典 : 場面緘黙症は不安障害の一種と考えられていますが、その他の疾患・障害との併存もしやすいようです。以下では、場面緘黙症との併存が多い疾患・障害について説明していきます。場面緘黙症の併存症で最も多いものは、他の不安障害との併存です。不安障害群の中でも、社交不安症が最も多く、次いで、分離不安症や限局性恐怖症が多いと言われています。2000年にアメリカの学会でクリステンセンが発表した説によると、発達障害は、不安障害と同じくらい場面緘黙症と併存しやすいと言われています。コミュニケーション障害、発達性協調運動障害、軽度精神発達遅滞、アスペルガー症候群などとの併存が多いようです。夜尿症(Kristensen, 2000)、聴覚に関する疾患(Bar-Haim, et al., 2004)などを合併している場合が、場面緘黙症でない子どもに比べて多いという報告もあります。参考: Kristensen, 2000, Selective mutism and comorbidity with developmental disorder/delay, anxiety disorder, and elimination disorder.場面緘黙症の相談先出典 : 場面緘黙症は、発症時期である5歳前後だと、まだ学校に通っておらず、他人と話す機会がそもそも少ないため、症状が見落とされがちです。また学校に通い始めてからも性格の問題だと片づけられてしまうこともあります。ですが、場面緘黙症は、本人が好きで黙っているわけではなく、本人が話したくても話せない状態であることに注意が必要です。子どもが場面緘黙症かもしれないと心配になったら、以下で紹介する相談先に早めに相談に行くことをおすすめします。保護者や周りの人が少しでも早く症状に気づければ、困難の乗り越え方を手助けすることも可能になりますし、生活しやすい環境を整えてあげることができるかもしれません。一方、支援や治療を受けずにいると、症状改善が遅れたり、社交不安障害などの二次障害が発現するリスクが高くなります。家族だけで抱え込まず、専門家や周りの人たちの協力を得ながら、本人にあった接し方でサポートすることが大切です。1. 保健センター市区町村ごとに設置された、地域の健康づくりの場です。保健師さんが常駐しており、子どもの発達に関する悩みの相談を受けてくれます。場合によっては医療機関や療育施設の紹介をしてくれます。2. 子育て支援センター子育て家庭の支援に特化している機関です。自治体運営や医療機関に委託運営されており、保健師さんまたは看護師さんが相談に乗ってくれます。中には、療育指導を実施をしている子育て支援センターもあるので、お近くのセンターに問い合わせてみてください。3. 児童相談所都道府県ごとに設置されており、児童福祉を専門とした機関です。医師、児童心理士、児童福祉士がおり、相談に乗ってもらえます。必要に応じて発達検査を行ってくれる場合もあります。また、全国共通児童相談所ダイアルがあり、189番にかけると24時間365日、児童福祉に関する相談を受けてくれます。青年・成人の方で場面緘黙症のある方にとっては、電話や対面での相談はなかなかハードルが高いと思います。webで予約できる相談機関、病院や、メールで相談に乗ってくれるところを探すことをおすすめします。1. 精神保健福祉センター都道府県ごとに設置されており、精神保健の向上を専門とした機関です。ここでは電話相談、施設によってはメール相談を受け付けているところもあります。また、精神障害者向けのデイケアを行っているところもあります。以下は全国の精神保健福祉センターの一覧です。全国の精神保健福祉センター一覧2. 心の耳厚生労働省が行っている、働く人向けの心のポータルサイトです。ここでは、メール相談を受け付けており、場面緘黙症の症状でうまく話せない方や、電話や面接に大きなハードルを感じる方におすすめです。以下はそのリンクです。働く人の「こころの耳メール相談」3. 相談事業所など上記の他にもお住まいの地域の自治体に相談窓口が設置されている場合がほとんどです。電話や対面での相談が多いのですが、お住まいの地域の自治体に確認してみましょう。場面緘黙の治療・支援機関出典 : 上記の相談先で紹介された病院へ行くことをおすすめします。直接病院へ行く場合は、心療内科や精神科を受診してみましょう。その上で、必要があればカウンセリングを受けていきましょう。この他にも、子どもに対しては療育施設や発達支援センターで療育を行うことで、場面緘黙が緩和されるケースもあります。場面緘黙症は情緒障害の一つとして、公的な支援が受けられます。情緒障害児短期治療施設では、情緒障害を持つ児童に対して医学的な観点から、心理治療を中心に生活、教育支援を行う場所です。最近では虐待を受けていた児童や、不登校の児童が多く治療・支援を受けているようですが、場面緘黙症による不登校を抱えている児童もいるようです。詳しくはこちらを参照ください。情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)ネットワーク家庭でできること出典 : 子どもが安心できる環境をつくる子どもの不安を取り除いてあげましょう。リラックスし、安心した環境を整えることが重要です。2. 答えや反応を無理やり求めることはしない話せないからといって、強制的に声を出させたり、答えさせるとかえって不安感、不信感が増します。そして話さないからといって、声をかけない、無視するのもよくありません。積極的に声をかけ、言葉による反応がなくても、表情や動きでコミュニケーションをとれるように工夫してみましょう。3. 非言語コミュニケーションの活用言葉を発することができなくても、ジェスチャーや筆談でコミュニケーションをとってみましょう。例えば、首の動きで、うなずいたり、首を振ったりして、YES、NOの意思表示ができるように促すことも一つの方法です。4. できたことを褒める今まで話すことや、感情表現できなかった場面や状況で、話すことや感情表現ができた場合は、どんな小さなことでも褒めてあげましょう。本人の自信につながります。場面緘黙症を取り巻く環境出典 : 日本では、場面緘黙症という疾患に対する治療法は確立されておらず、研究もまだまだ進んではいません。しかし、場面緘黙症のある子どもや人を支援する団体や。情報発信機関は多くあります。以下では、そうした支援団体の取り組みを紹介します。場面緘黙症を持つ方々の生活の役に立つかもしれません。場面緘黙症は、教育法上の情緒障害とされており、特別支援教育の対象です。具体的には、通級や支援学級で適切な支援を受けられます。通級とは、在籍は普通学級ですが、週1、2度、普通学級を抜けてその子に合った特別支援を受けられます。特別支援学級とは、在籍は支援学級となり、子どもの障害などに合わせた教育が受けられます。学校教育法「かんもくネット」という団体が提供している、「状況によっては声が出づらいです」と書かれたカードです。公共交通機関の使用時や、災害などの非常時に、周囲の人に場面緘黙であることを知らせる上で役立つかもしれません。以下からダウンロードして印刷し使うことができます。当事者用提示カード1. Free candle息を吹きかけてろうそくを消すゲームのアプリです。声が出ない場面でいきなり声を出す練習をするのではなく、息を吐くところから徐々に慣れていく練習をすることが出来るのが長所です。 おしゃべり猫のトーキングトム話しかけると、猫のキャラクターがおかしな声で返してくれるボイスチェンジャーです。ゲーム感覚で声を出す訓練ができます。その他にも、ボイスレコーダーアプリや筆談アプリなどあるので、必要に応じて探し、活用してみてください。まとめ場面緘黙症は、単にその人が内気であったり人見知りというわけではなく、本人が話したくても話せなくなってしまう状態です。性格のせいだと決めつけず、心配な場合は一度相談に行くと良いでしょう。直接相談に行くことが難しい場合は、メールを活用した相談窓口も活用してみましょう。場面緘黙やその治療法の研究はまだまだ発展途上ですが、支援グッズや、地域ごとの支援団体は多く存在します。本人に合うツールを活用して、コミュニケーションの支援をしていきましょう。本人が安心できる環境を整えたり、ジェスチャーやうなずきなどの非言語コミュニケーションも織り交ぜながら、焦らず、本人が伝えたい気持ちを受け取り、寄り添っていくことが大切です。
2016年09月05日子どもの好き嫌いがある、食べてくれないものが多い、と困ってはいませんか?「美味しくないのかなぁ」「栄養面は大丈夫かしら」と焦ったりしますよね。もうすぐ2歳になる我が子は、気に入ったものばかりを選んで食べる傾向があります。親としては残念なことに、栄養面を考えて手をかけて作った料理に全く興味を示さないこともしばしば。なんで食べないのかなぁと分析してみると、いくつかの食べない理由が浮上してきました。■パクパク食べないときの傾向は?ちょこっと食べ、いつまでも口の中に食べ物がある、手が進まない、このような時は、スムーズに食べ進めるのに、妨げになる何かが起きていることがあげられます。口に入れた時に少し大きかった、ちょっと熱かった、繊維があって噛みきりにくかったなど、ほんのちょっと形や食感が違うだけでも、感受性の強い子どもの場合は違和感があり、食事がすすまないきっかけになるようです。子どもにとってご飯が美味しいかどうかの判断基準は、今までの経験からきていることが多いように思えます。過去に一緒に食べたほかの食材が苦かった、早く食べなさいと叱られた、など、負の味の記憶や経験があると食事がすすみません。■食べない理由を消していくより、食べたい意欲を伸ばすほうがラクちょっとした環境の変化や、食物の状態によって食べなくなってしまうのでは、お母さんはいつも同じ条件で料理を作らねばと、神経を尖らせて料理をしなければなりません。それよりは、子どもが食材に興味をもつ、食べたいという意欲を伸ばすことの方がはるかにラクだと思います。 ■食材をテーブルに飾ってみましょう!「今日のスープは、この南瓜だよ!」「茄子の色は綺麗な紫なんだね!」「すいかは皮がかたいね」と、子どもは、野菜や果物などの食材を触ってみたり、持ってみたりすることで、興味がでてくるようです。テーブルにお花を飾るように、食材の一部を飾ってみてはいかがでしょうか? (もちろん食事後は冷蔵庫へ。調理していただきます。)■食材をスケッチをしてみましょう!食卓に飾った食材は、食事後にお絵かきしてみてはいかがでしょうか?「ここに種があるね」「切ってみると違う色だね」など食材についての会話をすることで、食事の時にも自然に話題にでてくるようになります。粘土でお野菜や果物を作ってみるのも良いと思います。■「お野菜スタンプ」で遊んでみましょう!人参や大根・蓮根・オクラ・ピーマンなどの野菜のヘタ(はじっこの捨てる部分)などがたまったら、絵の具につけてスタンプ遊びはいかがでしょうか? 野菜の形を知ると同時に、“遊び”になることで野菜に親近感がわいてきます。■子どもの「食材経験値」を増やす!子どもにとっては、何度も繰り返し、見て、触って、食べてを繰り返すことで、徐々になじみのあるものになっていきます。食べないからと食卓に並べないのではなく、食べなくても食卓に並べて、お母さんが美味しそうに食べている様子を見たり、匂いを嗅いだりというだけでも、経験値は増えています。毎日の食事で、少しずつ食べる意欲の基礎をつくり、食べるという方法以外からも、食の体験を広げることが好き嫌いをなくす近道だと信じています。
2016年09月02日夏休みが明けると、突然「学校に行きたくない」と言いだす子どもが増えているそうです。「ただのわがまま」と聞きながしてしまっていいものなのか、判断が難しいところですよね。エキサイトお悩み相談室の 山口愛乃(やまぐちあいの)先生 によると、子どもが「学校に行きたくない!」と言った場合、親が気をつけなければならない3つのことがあるのだとか。夏休みが明けて、「子どもの様子がおかしい」と思ったら、チェックしてみてくださいね。■「学校に行きたくない」と言いだす子どもの兆候友だちとうまくいっていない。いじめを受けている、孤立しがちで疎外感を感じている。授業(体育も含む)についていけていない。先天的な要素(容姿・話し方・考え方など)や、外的環境(家庭の貧富・兄弟・親の職業など)が原因でからかわれている。■子どもへの接し方のポイント3つ1.「子ども」としてではなく、「一人の人間」として接する 子どもは親が考えているよりもずっと、いろんなことを考えています。親に気をつかい、親をよく見ています。「こんなことを言ったら失望される(嫌われる)んじゃないか」「理由を話したら、ママ(パパ)や兄弟を傷つけてしまうのではないか」「疲れているのに、心配かけたくない」など、言いだせない理由はさまざまです。体は小さくとも、自分なりの頭で考え悩んでいる、意思をもった立派な人間です。まずはお子さんが勇気をふり絞って口にした「行きたくない」という言葉を受けとめてあげてください。その後で、お子さんなりの考えを冷静に聞いてあげてほしいのです。2.感情的な態度を取らない知恵や人生経験、経済力といった「武器」を持ち、「自分で選んだ職場」に就職した大人であっても、その環境に慣れ、やりがいを見つけ、自分の居場所だと感じられるようになるまでいろんな思いをするでしょう。一方、子どもはそういった武器を何ひとつ持ちあわせていません。多くの子どもは「居住エリアの学区内指定校」もしくは「親に決められた学校」に通っています。年齢的に、学力・運動能力・体の成長度にも大きな個人差があります。そのような状況下や与えられたコミュニティのなかで協調してやっていける子ばかりではありません。心からお子さんの悩みを一緒に解決したいと望むのなら、大親友の悩みに耳を傾けるように、話を聞いてあげましょう。話が終わるまで遮らず、否定せず、感情的な態度を取らずにじっくり、真っすぐに向きあってみてください。3.子どもが相談しやすい関係性をつくるお子さんが話し終わったら、まずは「痛み」に共感してあげましょう。「そんなことがあって、そんなふうに感じたのね。つらかったね、苦しかったね、よくがんばったね」というように。その過程があるかないかで、お子さんの心の開き方は大きく変わってきます。しかし、「味方であること」と「過保護なこと」は、まったくちがいます。「これからどう(解決)したいか」をたずね、お子さんの考える力を育て、尊重しつつ、話し合いましょう。正しい主張は認めて、褒めてあげましょう。まちがった主張(わがまま)は、「何がおかしいのか」をきちんと伝え、もう一度考える機会を与えます。この場で全部を一気に解決しようとせず、悩み(問題)に優先順位をつけて、一つひとつ一緒に解決していこうという気持ちで、お子さんの心が落ちつくまで付きあってあげてください。話しあった結果、当面の対処法が決まったら、これからのことです。「これからもいろいろあるだろうけれど、ひとりで抱えこまないで、またこうやって一緒に考えようね」「いつだって味方はここにいるんだからね」という言葉を添えてみてください。子どもと向きあい、理解しあえることがとても大切です。「学校に行きたくない」なんて、ママからすればとても衝撃的な言葉だけれど、よりよい親子関係を築ける機会でもあります。それでも不安が募るようなら、悩みの根が深くなってしまう前にプロに相談をしてくださいね。・取材協力:エキサイトお悩み相談室 山口愛乃(やまぐちあいの)先生
2016年08月25日こんにちは。ファイナンシャルプランナーの小澤美奈子です。子育てを応援する給付金の中で代表的なものに、『児童手当』があります。その児童手当は、国が「次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的」として給付しているお金です。そのため、将来の日本を支える子どもたちのために、最大限に活用したいものですね。今回は、児童手当の制度を確認して、無駄なく効率的に貯める方法についてご紹介したいと思います。●児童手当を確認しようまずは児童手当の制度の内容について確認しましょう。●どうやって請求するの?日本国内に住民登録がある児童に対して支給される児童手当は、子どもが生まれてからすぐに住所地の市区町村へ『裁定請求書 』に必要書類を添付して手続きすることでもらえるようになります。平成28年1月からは、マイナンバーの記入も必要となっているようです。なお、公務員の場合は市区町村ではなく職場へ申請します。●いつまでもらえるの?児童手当は、中学校を卒業するまで (15歳の誕生日後最初に来る3月31日まで)もらうことができます。●いくらもらえるの?・3歳未満……一律15,000円/月・3歳以上~小学校修了前……10,000円/月ただし、第3子以降は15,000円/月・中学生……一律10,000円/月※所得制限を超えると、支給される金額が変わります。所得制限については、当該コラムの最後に掲載してある厚生労働省の「所得制限限度額表」で確認してください。※児童を養育している人の所得が所得制限限度額以上の場合は、特例給付として月額一律5,000円支給されます。●どのタイミングでもらえるの?原則毎年6月、10月、2月の年3回に、それぞれの前月までの手当をもらうことができます。つまり1回あたり4か月分支給されるということです。●更新手続きは必要?児童手当を引き続き受け取るには、毎年6月に『現況届 』の提出が必要となります。多くの自治体の場合、現況届は郵送されてくるため、わざわざ取りに行く必要はないようです。●効率的に無駄なく貯めるには?ここまでお読みになって、児童手当がおわかりになりましたでしょうか?さて次に、児童手当を効率的に貯める方法を確認してみたいと思います。児童手当の振り込みは、請求者(保護者)名義の口座のみ 指定できます。そのため、子どもや請求者の配偶者の口座へは、振り込みできません(ただし離婚協議中などの場合は、子どもと同居している親への振り込みは可能です)。ここで注意すべき点は、振込先となる口座をどの口座にするかということです。たとえば、普段の生活費口座に振り込んでしまうと、どのようになってしまうでしょうか?そうです。「いつの間にか生活費として使ってしまう危険性がある」ということです。では効率的に無駄なく簡単に貯めるためには、どのようにしたらよいのでしょうか?まずは“児童手当専用口座 ”を作って振込口座に指定します。そして振り込まれた後は、絶対その口座に手をつけないことです。わざわざ新たに銀行口座を開設しなくても、現在使っていない口座を利用するのでもよいでしょう。とても簡単な方法なので、ぜひ試してくださいね。公務員の場合は給与と一緒に児童手当が支給されてくるため、手作業で別口座へ移し替えるというような工夫をするとよいでしょう。●増やすことも検討しよう児童手当を確実に貯める仕組みを作った後は、同じ口座に預けっぱなしにせず、増やすことを検討してみるのも良いでしょう。たとえば、少しでも金利の良い定期預金 に預け替えたり、元本保証のある金融商品で運用 したりするなど。ただし子育てのための大切なお金なので、安全性の高い商品で運用することが鉄則です。----------いかがでしたでしょうか。当たり前のようにもらえる児童手当ですが、コツコツ貯めて行くとそれ相応の金額になるもの。無駄のないよう、子どもが生まれたらすぐに貯めはじめましょう。【参考リンク】・児童手当 | 内閣府()・児童手当 所得制限限度額表 | 厚生労働省(PDF)()●ライター/小澤美奈子(ファイナンシャルプランナー)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年08月20日私の娘は可愛くない
あり子のワーママ奮闘記
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