親は子どもに勉強してほしいという思いがありますが、現在の世の中にはゲーム機があふれています。据え置き型、持ち歩けるもの、さらにはスマホなど…、ゲームを子どもから遠ざけることは難しい時代です。ゲーム機は与えたくない、与えるとしてもまだ早い、何歳からにしようなどと考えるママは多いでしょう。我が家にもゲームを欲しがる年頃の子どもがいます。昨年のクリスマスにどうしようか考えた末、希望のゲームを与えました。その後の体験を記したので、参考にして下さい。ゲームを与える?与えない?親の葛藤いつからゲームを与えるかということについては、様々な意見があると思います。例えば園児については「ゲームのことばかりになってしまうので与えない」という意見や、「比較的親の意見に耳を貸す幼児のうちからルールを覚えてもらう」という意見もあるでしょう。私は少なくとも小学校に入学してからと思っていました。しかし上に兄弟のいるお友だちからゲームの話を聞いたり、年上の従妹の家でゲームをしたりする機会があることで、本人がゲームを欲しがるようになりました。欲しくなるといつもゲームの話をするようになりました。与えずに我慢をさせるという選択もありましたし、与えたことで更にゲーム熱が高まってしまうのでは?という不安もありました。しかし抑えつけすぎてかえって反発するかもしれない、避けていてもこのような時代にはいずれ与えることになるのではと思い夫婦で話し合った上、年長のクリスマスに据え置き型のゲーム機を与えることにしました。ゲームを与えた後の変化ゲームを与えるにあたっては、1日1回、時間を決めること、ゲームの前後どちらでも構わないのでワークを必ずやることを約束しました。まずプレイ時間については、ゲームの状況で数分オーバーすることはありますが心配していた「終わりたくない」「もっとやりたい」などのように愚図ることはありませんでした。終了時間については始める前に「何分まで」と本人の口から言わせ、前に時計も置いてプレイしています。ゲームに夢中で終了時刻を私が教えることが多いですが、徐々に自分で終われるようになってほしいと考えています。ゲームを始める時間についても、1日1度と決めているので午前中にやりたくても「今はまだやらない」と自分でいつやるかを考えるようになりました。また、意外だったのは普段の生活にも変化が表れたことです。ママからのお願いについて張り切って行うようになり、ワークも以前よりしっかりと取り組むようになりました。ゲームを与える以前は描く絵もゲームのことばかりだったのですが、ゲームに熱を上げる前と同様に色々な絵を描くようになりました。好きだった図鑑離れを心配していましたが、より熱中して読むようになりました。すごろくや百人一首、トランプなどのアナログな遊びも楽しんで行っています。あくまで私の考えですが、やりたいことを我慢ばかりするのではなく満たされることでゲーム以外の生活も楽しめているのかなと感じています。成長につれ変化もあると思いますが、極力本人の意思で管理できるよう見守っていきたいと思います。東大生もゲームをやっていた「東大生は子どもの頃ゲームをやっていた子が多い」というのを以前聞いたことがあり、今回調べてみました。2016年に東大新聞社が現役東大生357人に調査した結果では、「小学生の頃ゲームについてのルールがあったか」という問いで、ゲームを禁止されていたのはわずか20人。「ルールがない」という答えが約44%の158人と一番多いものでした。次いで多いのが「時間制限」で119人でした。ゲームについてルールを設けず遊ぶ子や、時間だけ決めていたという子が多かったことが分かります。「親とゲームの関わり方について話し合ったか」については「はい」という答えが半数以上の196人。ルールを決める際は親が一方的に押し付けるのではなく、子どもも納得した上で決めることが気持ちよく取り組める要因ですね。更にゲームをした場所については、リビングが最も多く65%という結果でした。リビングで行うことで親の目が届くだけではなく、「ゲームの話題で親睦が深まった」などコミュニケーションツールとなる場合もあるようです。子ども2人を東大に入れたことで有名な大岸良恵さんも、子どものゲームについては制限を設けなかったと語っています。大切なのは親が口出しをしないことで、自分で管理・コントロールする力を養うことなのですね。ゲームの扱いについてはそれぞれの意見があると思います。私も悩みましたが結果的には今のところ後悔はしていません。環境や子どもの性格なども様々だと思います。こんな例もあるということで、1つの参考にしていただければ幸いです。
2018年02月08日子どもたちの習い事についての考え方は、各家庭によって異なります。するかしないか、いくらかけるか、何を選ぶか、いくつ通うのかなど、習い事には多くの選択肢がつきまといます。今回はママたちが子どもの習い事についてどのように考え行動しているのか、対象を幼児に絞って調べてみました。■幼児の習い事にかける費用は減少!?「ベネッセ教育総合研究所」が習い事などにかける費用を調べた2017年の調査結果で、幼児について1ヶ月あたりの平均費用が8年前に比べて約700円減っていることがわかりました。さらに、2016年に文部科学省が行った「子供の学習費調査」の「学校外活動費」では、幼稚園に通う幼児のこれらの経費が、2006年に比べて約900円減少していました。現在、保育園に通う子供が2006年に比べて約150万件増加しています。ですが、4~6歳の子どもについては、保育園児より幼稚園児の方が1ヶ月あたりの教育費が1000円ほど高いことがわかっています。こうしたことを踏まえると、さらに幼児の習い事にかける金額は減っていると考えることができそうです。■共働き家庭の増加も習い事費用減少の原因?なぜ幼児の習い事にかける金額が減っているのでしょうか。●共働き家庭の増加共働き家庭が増えたことで、平日に習い事の送迎ができない家庭が多くなっていることです。土日に習い事をしたり、習い事ができる園に通ったりするなどの工夫をしている人も多いですが、時間がない中で、できる習い事の数はどうしても少なくなりがちです。●幼稚園や保育園にかかる費用の増加園にかかる費用が年々増えていることです。ベネッセ教育総合研究所によると、園にかかる1ヶ月あたりの費用について、幼稚園児では2010年から2015年にかけて、約1500円高くなっていました。また、保育園児では約2500円増えたことがわかっています。園にかかる費用が習い事にかける費用を圧迫していると考えることができそうです。幼児の習い事にかける費用の減少は、時間とお金の制約があるといえそうです。■ママたちの習い事事情とは実際に幼児がいるママは、習い事についてどう考えて、行動しているでしょうか。話を聞いてみました。「上の子が土曜日にピアノを習っていますが、行事や予定が入ることが多く、平日に変更してもらうこともあります。その場合には、同居している義父母に送り迎えをお願いしていますが、義父母がいなかったら習い事に通わせるのは難しいのが状況です。得意なことが一つでもあると、自分の自信につながると思うので、習い事はできるだけ続けさせてあげたいと思っています」(公務員30代/4歳と2歳の女の子)「平日に幼稚園の中でできる体操教室と音楽教室を選びました。決め手は、送り迎えがないことで、本当に助かっています。仕事で平日はヘトヘトになって、習い事の送り迎えはとてもできません。今年から土曜日にも英会話を習い始めましたが、自分は子どもが習い事をしている間に買い物をすませて時間を有効活用しています」(飲食店パート40代/4歳の男の子)「習い事は、質や通いやすさよりも、その安さを重視してしまいます。夏に都市部に引っ越して、幼稚園に払う費用が2万円台から4万円代に増えました。本当はこだわりたいのですが、子どもが興味を持ったことは何でもさせてあげたいので、できるだけ安いものをたくさん選びたいと考えています。下の子もいるので、数年後の出費が不安ですが、パートなどしてできるだけ希望の習い事をさせてあげたいです」(専業主婦30代/5歳と2歳の男の子)どのママも、自分たちの置かれた状況の中で、できるだけ子どもたちにあった習い事をさせてあげたいと考えていました。必須ではない幼児の習い事。そこには時間やお金の制約がある中で、子どもたちの将来を見据えたママたちの思いが詰まっているのかもしれません。習い事の選び方に正解や不正解はありませんが、子どもたちの個性を一番わかっているママだからこそ、フォローできることがたくさんありそうです。幼児期の習い事は、その後の人生にどれだけ影響を与えるのか、はっきりとはわかりません。きっと重要なのは、何をするかではなく、なぜそれを選んだかなのではないでしょうか。幼児を持つママにとって、時間とお金の制約は厳しい現実ではありますが、制約があるからこそ、子どもたちにとってどんな習い事がいいのか、しっかり選択していきたいものですね。【参考文献】・ベネッセ教育総合研究所: 学校外教育活動に関する調査 2017 3歳から17歳までの子どもの子どもを持つ母親への保護者(母親)の教育に関する意識と子どもの学校外教育活動の実態・文部科学省: 「子供の学習費調査」 幼稚園と小学校、中学校、高校に通う子の保護者が対象。「学校外活動費」とは、学校以外で学習するために支出した経費と、けいこごとや学習活動、スポーツ、文化活動などに要した経費のこと。・ベネッセ教育総合研究所: 「第5回 幼児の生活アンケート レポート[2016年] 」
2018年02月04日子どもが登校するとき、どんな声をかけていますか?いちばん子どもにとって嬉しいのは「いってらっしゃい!」とお母さんが笑顔で送り出してくれること。なるべく、よけいな言葉はつけ足さないほうがいいんじゃないかしらね。小学生にもなると行動範囲が広がり、親の目も行き届きにくくなってきます。つい心配で「忘れ物ない?」「寄り道しちゃダメよ!」など、あれこれ口うるさく言ってしまうこともあるのでは?もちろん、それ自体は悪いことではありません。子どもを思えばこそ出てくる言葉なんですからね。ただ、コミニュケーションのやりかたとしては、うまくないんじゃないかしら?おおかたの子どもは親が何を言ったところで「うるさいな」「わかってるよ」という反応。それどころか、無言で出ていく子もいるでしょう。親がよかれと思って口にした言葉で子どもが不機嫌になり、そんな子どもの態度を見て親のほうもイライラする…。こんなコミュニケーションを毎朝くり返すのは、もったいないと思うのよ。それより、持っていくべき物は自分で確認させ、失敗を通して成長させるほうが、よっぽどいいんじゃないかしら?結局、親がアレコレ言ったところで、子どもにとってはうるさいだけ。よけいなお世話なんですね。 シンプルに「いってらっしゃい!」と明るく送り出してもらうほうが子どもも気楽。毎朝ウンザリさせられるより、気分がいいはずよ。もちろん、「気をつけてね」「今日は、寒くなるらしいわよ」などの言葉をたまにつけ足すのはいいのよ。ただ、毎朝口うるさくチェックするような言いかたは避けましょうね。これは親のひとりよがりで一方通行のコミュニケーション。子どもの心には響きません。それより、シンプルな言葉で明るく送り出してあげて。毎朝のことですもの。よけいな言葉を口にしないで「いってらっしゃい!」と笑顔でね。気持ちよく明るい声で送り出してあげてくださいね。 名前に宿る運命◆あなただけの使命、絶頂期、最大のしあわせまで
2018年02月02日ゆういちろうお兄さんの人気は、これで確実なものとなったと言っても過言ではない、NHK「おかあさんといっしょ」の「おまめ戦隊ビビンビ~ン」がついに4月18日にDVDとなって発売されることに! 今回、DVDのタイトル名にもなっているほど人気の「おまめ戦隊ビビンビ~ン」は、2017年10月の「月の歌」として放送されると、ゆういちろうお兄さん、あつこお姉さんをはじめとする、歌のお兄さんお姉さんの4人が豆に見立てたかぶり物やコスチュームを着て戦隊ヒーローになり、コミカルに歌い踊る姿が大きな話題となりました。「今日はおまめ戦隊やらないの?」「また見たい!」という子どもたちはもちろん、全国に数多くのちびっこおまめ戦隊を誕生させた人気曲が収録されたDVDの発売に「待ってました!」と声をあげるママたちも多いはず。お家で毎日おまめ戦隊を見られる日がやってきます!ゆういちろうお兄さんの初のソングブックとなる今回のDVDは、「そよかぜスニーカー」から1年分の月の歌9曲と人気曲7曲を合わせた全16曲が映像とともに収録されているベスト版。そのほかにも、2017年夏に放送された、ガラピコぷ~のチョロミー、ムームー、ガラピコと、お兄さん、お姉さんたちがいっしょに楽しくからだを鍛える「からだをきたえよう」が特典映像として収録されています。先着予約購入者特典として「作ってあそぼう『おまめ戦隊ビビンビ~ン』なりきりお面」が付いてくるので予約も忘れずに! ※一部の店舗では取扱いがない場合があります。事前に確認してください。DVD『NHK「おかあさんといっしょ」最新ソングブック おまめ戦隊ビビンビ~ン』商品情報2018年4月18日(水)発売■収録予定曲(全16曲)「そよかぜスニーカー」(2017年4月のうた)「とり」(2017年5月のうた)「あめのひドキドキ」(2017年6月のうた)「ぱんぱかぱんぱんぱーん」(2017年7月のうた)「にんじゃ きりん」(2017年9月のうた)「おまめ戦隊ビビンビ~ン」(2017年10月のうた)「オカリナのリーナ」(2017年11月のうた)「もくもくふゆーん」(2018年1月のうた)「タイトル未定」(2018年2月のうた)「すごいぞ!じゃがいも」「ほしぞらカーニバル」「ちょんまげマーチ」「ふたごのタンゴ」「かげはともだち ~シルエットはかせのうた~」「ブレーメンのおんがくたい」「べるがなる」(フルバージョン)■特典映像「からだをきたえよう」ほか予定
2018年01月27日小学校入学まで、いよいよカウントダウン! 保育園や幼稚園とはまったく違う未知の世界に、ドキドキしている新1年生ママも多いのではないでしょうか?筆者もそんな1人。「ひとりで学校に行けるのかな」「友達とうまくやっていけるのかな」「ちゃんと朝起きて自分で支度できるのかな」など不安でいっぱいです。そこで、小学生ママにアンケートを行い、経験談や新1年生ママへのアドバイスなどを聞いてみました。■ひとりで学校に行ける? 親はいつまで付き添うの?親が付き添ったり、あるいは園バスで送迎してもらったりと守られている保育園・幼稚園とは異なり、小学校は子どもだけで通学するのが基本。集団登校を行っている地域もありますが、そうではない場合は特に不安が募ります。小学生ママたちは、いつまで付き添い、どうやって一緒に行く友達を見つけたのでしょうか。「最初の2週間は途中まで付き添ったが、5月には自分で友達を見つけて『友達と行く!』と親から自然と離れていきました(小2女の子ママ)」「夏休み前までは保育園の友達との合流地点まで付き添っていましたが、近所に同学年の子が住んでいるのが判明。その子のママに声をかけて連絡先を交換し、一緒に行くように頼みました(小1女の子ママ)」「出勤ついでに父親が付き添っていましたが、通学途中で親切そうな6年生の女の子に声をかけ、一緒に登校してもらうようお願いしました。それでも1学期中は心配だったので、待ち合わせ場所までは、父親が付き添いました(小2女の子ママ)」「小学生なのに親が一緒に行くのは恥ずかしいようで、最初からひとりで通っていました(小2男の子ママ)」子どもの性格にもよりますが、「最初は親が付き添い、途中からは友達と行く」というパターンが多いようです。また、学童に通わせている家庭は下校が遅くなることも気がかりですね。「最初は迎えに行っていましたが、日没が遅くなる夏頃からはひとりで帰らせるようにしました(小2女の子ママ)」「明るい時間はひとりで帰らせますが、暗くなると今でも迎えに行っています(小1女の子ママ)」このように、日没時間に合わせて、臨機応変に対応している声が多く集まりました。■事件・事故に巻き込まれないためにできることもうひとつ気になるのが、交通安全や不審者への対策。公益財団法人「 交通事故総合分析センター 」の調査では、歩行中の交通事故による死傷者数は7歳が突出しており、親から離れてひとりで外出する機会が増えることが要因とみられています。事故や事件に巻き込まれないために、どうしたらいいのでしょうか。「子どもが登下校する時間帯にあわせて一緒に歩き、踏切や交差点、交通量が多い道路などの危なそうな場所を教えました(小3女の子ママ)」「友だちとふざけているうちに車道に飛び出すことがあるから、気をつけるように言い聞かせました(小2男の子ママ)」「子ども用の携帯電話を購入したほか、知らない人には付いていかないようにとしつこく言い聞かせました(小1女の子ママ)」「通学路沿いに住む人には日頃からあいさつをして、近所の人との関係づくりを心がけました(小2男の子ママ)」交通ルールや不審者に注意することなどを教えるのはもちろん、親が地域や学校とつながりを持つことも大切。家庭だけではなく、大人がみんなで子どもたちを守ってあげるよう心がけたいですね。■毎日の支度や早寝早起き「生活習慣」どう身に付ける?子ども自身が早寝早起きをし、支度をして出かけ、整理整頓までするのが理想。でも、わが家では、いまだに親が起こし、着替えを手伝い、片付けもやってあげている状態です。小学生になるにあたってどう自立させるのか、悩むところです。「毎晩、早寝を心がけ、遅くとも9時半には寝かせるようにしました。たとえ宿題が終わっていなくても、『連絡帳に書いてあげるから寝なさい』と、勉強よりも寝ることを優先させました(小2女の子ママ)」「保育園時代より起きるのが早くなるため、最初は『ご褒美作戦』を実行。カレンダーに早起きシールがたまったら、大好きなわらび餅をあげていました。すると、1カ月くらいで早起きの習慣が身につきましたよ(小2女の子ママ)」「入学時に『学校から帰ってきたらやることリスト』を作りました。また、娘専用の棚を作り、自分で管理させています(小3女の子ママ)」「忘れ物をしたり洗濯物を出さなかったりは日常茶飯事ですが、自己責任というのが、わが家のルール。ただ、周りに迷惑がかかる時は、忘れ物を学校まで届けることもあります(小2男の子ママ)」「忘れ物が多かったのですが、あえて手伝わずに放っておくことに。結局、自分が困るだけなので、3年生くらいからまったく忘れ物をしなくなりました(小4女の子ママ)」。親はあえて手を出さずに、子どもの自主性に任せているママが多いようですが、一方で「実は今でも、着替えから片付けまでつきっきりで世話しています(小1女の子ママ)」の声も。周囲と比べてあせるのではなく、各家庭のペースで進めていくのが良さそうです。■環境の変化や毎日の勉強…ついていけるか心配自由に遊べる園とは異なり、小学校は勉強の場。イスに座って先生の話を聞き、帰宅後には宿題をする。そんな生活についていけるのか、はたして退屈しないのか、という不安もあります。「保育園時代が相当楽しかったようで、夏休みくらいまでは『保育園に戻りたい』と言っていました。あえて深刻にとらえず、『そんなに楽しい園生活でラッキーだったね』と軽く流していました(小2女の子ママ)」「公文をやっていたこともあり、勉強する習慣は入学前から身に付いていました。友だちができてからは、学校生活を楽しめるようになったと思います(小1男の子ママ)」「お勉強するというのがお姉ちゃん気分になり誇らしかったようで、張り切っていました。みんなの前で発表したり、ほめられたりという快感を知ったらしく、授業にはすぐに慣れました(小2女の子ママ)」「小学校に上がる前に、授業中はずっと座っていないといけないんだよ、と言い聞かせました。最初は、なぜ学校に行くのか、授業の意味などわかっていないようでしたが、2年生になり新1年生が入ってきた時に自覚が芽生えた様子(小2男児ママ)」「入学当初は子どもが頑張りすぎてしまい、夏休み前に疲れが出てしまいました。それ以降は、注意して見守り、様子が違う時は声をかけて話を聞くようにしました(小2男の子ママ)」急激な環境の変化に、子どももママも戸惑うのは仕方ないこと。子どもの気持ちに寄り添ってサポートしつつ、「勉強は楽しいもの」「学校は楽しいところ」というメッセージを伝えていくのが大切なようです。最後に、小学生ママたちからアドバイスをご紹介しましょう。「小学生になると、子どもは自分で世界を広げていき、親は置いてきぼりになります。とはいえ、まだ子どもなので、友達の親と連絡を取り合うなどフォローが必要(小2女の子ママ)」「子どもの前では、学校や友達の悪口は言わないこと。勉強も毎日無理にやらせず、授業についていければOKという程度でいいと思います(小4女の子ママ)」「親は心配してしまうけれど、やってあげられることはあまりありません。常に見守ってあげて、必要な時にすかさずサポートしてあげればいいと思います(小2男の子ママ)」あまりナーバスになりすぎず、子どもを信じて見守ってあげること。一方で地域とのつながりを作り、子どもの友人関係はフォローして、セーフティネットを築くこと。しっかりと準備をしつつ、親子ともに新生活を楽しんでいきたいですね。
2018年01月25日小学校の新入学に備えて準備するものの代表に学習机があると思います。我が家もかつて年の近い3人の子どもたちに学習机を準備しました。今回はその経験から見えてきたことや思ったことを書いてみました。あくまで我が家の場合ですので参考程度にご覧くださいね。入学前、学習机が届くと…机の上を片付けさせてもすぐまた散らかるし(これはただ片づけ下手なのかもですが…)、店で選んだときはそんなに大きさは感じなかったのに、家の中に設置すると机の圧迫感というか存在感もなかなかのもの。それが二年後にはこんな状態に。(長男は次女と同時に購入してしまったため)↓さすがにリビングに学習机3台はなかった。ということで~子どもたちも私の居るところで話しながらやりたかったようですし、親としてもリビングのほうが勉強見たりしやすいので、このリビングで宿題スタイルは小学校のうちはずっと続きました(笑)中学生になると自分だけの空間が心地良くなってくるのか、少しずつリビングに居る時間が減るので机も使うようになるはずなのですが、そのお年頃には、子どもが机や部屋に対する好みや求めるポイントも違ってきたりもします。(男の子と女の子でも違いますが)というわけで、私は学習机は幼いうちは必要ないんだな~と、年の離れた末っ子が小学校入学時は机の購入はしませんでした。「でも机が無いとどこに学用品しまうの?」と思われるかもしれませんが、こうしましたよ。その後、末っ子3年生の時に姉の机をもらい受けましたがやはり物置化しており本来の目的では使われていません(笑)学習机が悪いという話ではなく、金額もサイズも大きなお買い物なので情報として我が家の体験談お届けしました。現在は学習机も様々なタイプが売ってるようですし、お部屋の間取りや家族構成によってもどうしたらいいかはそれぞれだと思います。お子さんが使いやすくて心地よいスタイルはどうなのか、そんな観点でのスペース作りでいいのかなと思うじゃがころでした!
2018年01月20日子どもを習いごとに行かせなくても、自宅で英語環境を作って学ばせたいと考えるパパやママが増えています。家庭英語の学習教材では、特にセット教材に人気が集まっていますが、「ベスト」な教材は、それぞれの家庭で異なるもの。そこで今回は、代表的な英語教材の特徴を含めつつ、満足度の高い教材に出会うために押さえておくべきポイントをお伝えしていきます。■まずは2、3年後の到達目標を決めようまず、どのように買いそろえる教材を決めていけば良いのか、各家庭の英語目標レベルを定めます。例えば、下記のように個々の目標はさまざまです。・小学校の英語学習が始まる前に、苦手意識を作らせない・英語を十分に聞き取れる耳を育てる・定型表現のマスター~バイリンガルの基礎作りを行う「小学校の英語学習が始まる前に、苦手意識を作らせない」ことを目的にする家庭の場合、NHK Eテレ「えいごであそぼ」でおなじみのキャラクターやパペットたちが出てきて、遊びの要素が多い『 えいごであそぼプラネット(旺文社) 』などで遊びながら、様子を見てみましょう。一方、「不自由なく英語を聞き取れる耳を作る」以上のレベルを目指す場合、日本語交じりの教材では、必要な英語のインプット量の確保は難しくなってきます。系統だったカリキュラムの下、バランスの良い教材がそろえられている、英語のみのものを選ぶようにします。『 Worldwide Kids(ベネッセ) 』や、スモールステップでグレード別になっている多聴多読教材『 Oxford Reading Tree 』などから取り組むと、十分な基礎力を培っていくことができます。そこから定型表現のマスター、そしてバイリンガルの基礎作りへと広げていきます。■習得の近道は子どもの興味を伸ばしてあげることしかし、いくら親が頑張っても、子どもが英語にあまり興味がない場合はどのような教材選びをすれば良いでしょうか。英語の早期学習を始めるメリットは、「自然な英語の音、リズムへの慣れと体得」につきます。「英語時間の習慣化」という目的を、まずはクリアできることを目指しましょう。普段から、本より歌を楽しんでいるようであれば、セット教材にこだわらず、好きな分野の音楽教材を優先的した方が効果的です。実年齢に関係なく、英語への慣れを意識した『 Super Simple Learning 』や、定型表現を歌って踊って学ぶ『 Genki English!! 』のCDといった、手軽に取り組める教材を試してみてください。特に、歌は長期記憶にも役立ちますので、手始めには歌が一番です。英語そのものに慣れれば、後から学びの範囲を広げられるので、まずは焦らずに楽しい経験を増やしてあげましょう。■おすすめのCD/DVDの聞き流し、掛け流し教材最後に、かけ流し教材としておすすめなのが、0歳から始める場合、『 エンジェルコース(アルク) 』は音声のインプット量も十分で万人向けです。しかし、10ヶ月を過ぎる頃から、どんなに良い教材を使っても、一方的な聞き流しだけでは、教材の購入費、および英語にかける時間に対して、子どもの英語力の伸長が期待できなくなるため、「聞き流しだけ」というのはおすすめできません。英語は言葉であり、生きたかかわりを通してしか学ぶことができないのです。まずは、1日に20~30分くらい英語の時間がとれれば十分。平日は、車の中で、歌を聞きながら歌う、寝る前に一緒に英語の絵本を開いたり、週末にDVDや動画をみて、アクティビティを一緒に楽しんだり…。英語とのふれあい方を工夫すれば、両親がフルタイムで働いている場合でも、家庭英語教育を続けることは可能です。親子の関わりの中で、一緒に学ぶ喜びを共有できる教材に出会えると良いですね。
2018年01月19日子どもは、ひとりひとり違うので一概には言えないけど、だいたい10歳くらいで自我が生まれてくるらしいのよ。親の言う通りに生きている段階から、ひとつ先へ進むんですね。もちろん、すでに身の周りのことは自分でできますから、そういう意味では自立していることになります。でも、精神的な自立は、してませんよね。まだ子どもの心を親が把握できる年齢で、「子どもが何を考えているのかサッパリわからない」なんて嘆くことも少ないと思います。とはいうものの、思春期はすぐ目の前。早熟な子なら、もう思春期並みのストレスを抱えていることもあります。ところで、思春期が大変難しい時期であることはだれでも知っていますよね。精神的な自立を果たそうと、もがいている最中で、心の中は大きな台風が来たみたいにグチャグチャ。自分で自分をもてあましている状態が思春期です。親としては、ここをうまく乗り切ってくれることを祈るばかりよね。残念ながら、だれにでも当てはまる「思春期の乗り切りかた」というのはありません。個人個人で性格も環境も違いますからね。その子なりに、やり過ごすしかないんです。 でも、思春期を乗り切る「力のもと」となるものはありますよ。それまで積み重ねた人間関係。特に、いちばん身近である親との関係は、とても重要だと思いますね。子どもが壁にぶつかり、くじけそうになったとき、親との「嬉しい思い出」があれば何とか堪えられる…。そういう部分があるんです。良い人間関係をつくるには、時間が必要でしょう? それは親子だって同じことよ。小さい頃ろくに話も聞かなかった親が、思春期を迎えた子どもに急に話しかけてみたってダメ。人間関係は積み重ねることで結ばれるの。これは、私自身、息子が小さい頃に積み重ねができなかったため、苦労したことからも言えること。子どもが生まれてから思春期にいたるまでの間、親は一緒に「嬉しい」体験をいっぱいすること。特に、自我が芽生えはじめる10歳くらいは、知識欲も旺盛でいろいろなことを知りたがります。たとえそれが電車の名前や駅名でも「そんなこと覚えてないで勉強しなさい」なんて言わず、一緒になっておもしろがりましょう。子どもの世界に親が入っていけるチャンスでもあるんですからね。思春期まであとちょっとです。それまでの間に、思春期を乗り切る力のもとをなるべくたくさん蓄えておきましょうね。 【伝説級の奇跡的中】あなたの“結婚/貯蓄/老後まで”◆豪華人生鑑定
2018年01月19日いよいよ我が家のおっとり長男も春から小学生です。同じく新1年生のお母さんたち、入学準備は着々と進んでいますか?我が家では年内に届いたランドセルに腕を通した長男の案外しっかりした背中に、ついこの間まであんなにぷくぷくで、ハイハイしていたあの子が…と早くも目頭が熱くなっちゃいました。小学校ではどんな生活が待っているのか、親子で期待に胸を膨らませつつ、でも最近ある情報を小耳に挟んでからちょっと不安なことがあります。それは、「2020年から、大規模の教育改革」があるということ。学校教育や大学入試も変わるとのことで、小学校でも英語が教科になるそうです。 英語の教育改革では、現在5・6年生で行われている「外国語活動」が3・4年生で実施され、5・6年生では、英語が教科となって成績がつくようになるとのこと。(一部の学校では、2018年度から先行実施される学校もあるそうです)英語が苦手すぎて、必修外国語に英語が無いという理由で進学先を日本史学科に選んだほどのコンプレックスがあるワタシ(恥)…。今でも外国の方を前にすると、急に寡黙な微笑みの精と化します。夫は反対に英語が得意な人ですが、本人いわく相当な努力の賜物だそうなので、小学校からの英語教育に子どもがちゃんとついていけるのか…今から心配になってしまいます。そんな中タイミングよく! ウーマンエキサイトさんからのお声がけで、教育のプロにお話を伺う機会をもらいました。英語教育について、気になっていたギモンをいろいろぶつけてみました!!小5から英語に「成績がつく」とは?tomekko:英語が教科になるってどういうことですか? これまでと何が違うのでしょうか。加藤さん:英語に慣れることから英語力の基礎を身につけることに目標がレベルアップし、身についたかどうかのテストがあるということです。実はすでに2011年度から、5・6年生に対しては「外国語活動」という教科ではないかたちで、週1回英語教育は行われています。教科書がなく、「英語に慣れ親しむ」という目的で、ゲーム・あいさつなどを行う簡単なもので、調査結果では、そのレベルに満足していない保護者も少なからずいらっしゃるようです。また、評価は評定(数値などの段階であらわされるもの)がつかない形で行われており、「積極的であったかどうか」などの意欲や態度を中心に記述される形で行われています。しかし2020年度からは、現在行われている「外国語活動」は3・4年生で実施となり、5・6年生は「教科」で週2程度行われ、「評定がつく」ようになります。どんな内容の授業を受けるの?tomekko:では5・6年生の授業はどのような内容になるのでしょうか?加藤さん:まずは「聞く・話す」が中心なことは変わりませんが「相手に通じるか」という点が重要となります。これまでは歌などでリピートするだけでよかった英語を、質問されたらその意味を理解して(聞く)、ちゃんとこたえることができる(話す)ようになるための授業です。しかし、突然できるようにはならないので、よく使いそうな状況と登場人物などを設定し、ロールプレイングする中で会話を聞いて真似をします。そして、日本語を学んだのと同じように、まずは耳から入ってきた言葉の意味を理解することからはじまります。例えば「ワッチュワネーム(what's your name)?」という音が、名前を聞いているということを理解して、自分でも使ってみます。そして、読んだり書いたりするときに初めて「ワッチュワネーム(what's your name)?」が3つの単語でできていて、単語の間にスペースを開けて書くことに気づく、という順番です。「読む・書く」のスキルについては、例文を声に出して読んだり、英語をみてそのまま書き写したりする程度。あくまでも読み書きは英語の文字に慣れ親しむことを大切にします。また、「聞く・話す」スキルは、ペーパーテストではわからないので面接形式や、外国人講師とのやりとりをみて、評定をつけるようになります。小学生では、「読む・書く」スキルよりも、まずは「聞く・話す」ことを重視して評価します。tomekko:文法は中学校で習うのでしょうか? 自分は文法が苦手で英語が嫌いになりかけたので…心配です。加藤さん:はい。文法理解などを始めるのは中学生からです。今までは中学生からいきなり「聞く・読む・話す・書く」の4技能をやっていますが、実はこれはかなり難しいことなんです。つまずく人が多いのは、これが原因です。たとえば、日本語を習得するときは、「聞く・話す」は6歳ぐらいまでゆっくりと身につけますよね。個人差はありますが、2歳までは特に「聞く」のみ。2歳ごろからやっとおしゃべりを始めて、「読む・書く」を習うのは小学1年生からですよね。英語は、中1から突然4技能をやり始めるからつまずく人が多かったんです。これは良くないと、現行の指導要領では、まずは小学生のうちに「聞く・話す」、次に「読む・書く」もはじめておく、など段階をつけることになりました。実は英語が母国語ではないアジアの国では、ほとんどの国が小3からやっていて、やはり、「聞く・話す」→「読む・書く」の段階的な英語学習を行っています。tomekko:え…そうなんですか! それなら小学校の早い段階で始めなくて良いのでしょうか?加藤さん:これは私の考えですが、まず、学校教育の最初の段階で日本語(母語)を学ぶ、思考能力などの基本的な部分をまず母語でしっかりさせることのほうが優先です。母語の基礎をしっかりすることが、他教科や外国語を学ぶ上でも必須だからです。ただし全く英語をやらない方がいいということではありませんよ! 年齢が若いというのは、言語学習が成功しやすいとも言われています。家庭で、親が子どもにできることって?tomekko:そうなんですね…! では具体的に、親が子どもにしてあげられることはありますか?加藤さん:一番大事なことは、英語を使いたい! というコミュニケーションへの意欲を高めることです。それは、義務感で「やりなさい」といっても全然ダメです。親も興味を持って、一緒に楽しむ気持ちでやりましょう。声がけも「ママも苦手だったからやらないと困るわよ」ではなく「お母さんも一緒にやってみようかな~♪」というのが大切です。乳児や幼児は、親が好きなものは興味を持つんです。例えば、外国の文化に興味を持って欲しければ、テレビで流れてきたニュースをママやパパが話題にすることなどは子どもにとてもいい影響です。と言っても難しいニュースについて話す必要はなく「○○で大きなサッカー大会があるよ。どこにあるのかな?」「日本語とは違う言葉を話しているね」などでもいいと思います。DVDなど、子どもが興味を持ったアニメなどを英語音声にしてみるのもいいですね。【1】日本語音声で見て【2】英語音声に変えて字幕で見る。意味がわかっていて英語が聞こえてくるから、学習効果も高くなります。tomekko:「聞く・読む・話す・書く」どれを先に取り組むのがいいんでしょうか?加藤さん:順番としては、まず聞く機会を増やすことです。わからなくても、なんとなく聞き続けるという能力は子どものほうが高いんです。その次に「話す」になるのですが、話す相手に興味を持って質問してみようという気持ちも必要になります。日本人に多いのは、質問されたら応えられるけれど質問ができない人です。これは、パーティで初対面の人とスモールトークが苦手な人が多いというのにもつながっていそうです。これからは、多様な人と関わっていく力、オープンな心も必須になってくると思います。また、小5・6以降になると「わからないことは恥ずかしい・失敗は嫌」という思いがどんどん高まっていきます。小さい頃から、間違えてもいいから英語を話すという体験をさせてあげるといいと思います。こういったことも、年齢が若い方が学習しやすいという理由です。tomekko:なるほど! やっぱり「聞く」「話す」が大事なんですね。英語の教材やスクールを選ぶときに大切なことはありますか?加藤さん:英語を使いたいという意欲を育てることを前提に、効果的な学習方法を選ぶというのが大切です。何が効果的なのかは、お子さまの性格にもよるのですが、タイミングと学習環境、そして先生(指導者)選びが大事です。例えば、シャイなお子さまは最初は子どもが大勢いる英語教室よりも安心できる家庭での学習教材がいいかもしれません。ただ、「シャイだから連れて行かない」など親が子どものポテンシャルを閉じる必要はありません。初めてでも意外とやれることもあるものです。特に幼児は体調や機嫌で変わってくることもありますので。長い目でみてあげましょうね。自宅で楽しく「使える英語」を学ぶには?おっとりした長男には、家庭学習が合ってるかもしれない…。自宅で学べて、しかも先生と話す機会もある教材なんてあるの…? と思ったら、それがかなうのがベネッセさんの「進研ゼミ 小学講座」とのこと。 気になったことを責任者の豊泉さんに聞いてみました!tomekko:どんなレッスン内容なのでしょうか?豊泉さん:「進研ゼミ 小学講座」は、小学生での学びでとても大切な「自分で考えられる力」を身につけられるよう、お子さまが夢中で考え抜く楽しさやわかるおもしろさを体験・実感できる家庭学習教材です。2018年度4月号からの英語学習は、英語4技能を身につけられる内容にパワーアップします!バランスよく4技能に取り組める毎月のレッスンに加え、4技能が本当に身についているか診断できるアセスメントが受けられるようになるんです。技能別の力を細かく診断し、個別アドバイスをお届けするので、お子さまの力にあわせて英語力をしっかり身につけていくことができます。もちろん、お子さまが楽しく学べる工夫をしており、ゲーム形式や物語形式でネイティブスピーカーの音声で短いフレーズに何度も触れられたり、外国人とやりとりをする擬似体験などもできるようになっています。もっと英語に触れたい、英語力を伸ばしたい方には、有料オプションの「Challenge English」もおすすめしています。パソコンやオリジナルタブレットで4技能を学ぶデジタルレッスンと、月1回外国人講師との「オンライン会話レッスン」もできる講座なんですよ。tomekko:小学生が学ぶことを重視した教材、というのがいいですね!豊泉さん:ゲーム感覚のロールプレイや、クイズ形式など、英語力を確認できる仕組みを取り入れ、お子さま自らがやりたくなるような仕掛けをたくさん作ってあります。そして、周りを気にせず、間違いを恐れず、どんどん英語を使ってもらうためには、リラックスできるご自宅で、毎日英語に楽しく触れられれることもポイントだと考えています。「英語が楽しくなった」「自信がついた」といううれしいお声をたくさんいただいています!tomekko:それは、良さそうです!! 自宅学習だと送り迎えもいらないし、何よりおっとり長男が無理なく続けられそうなのが魅力的です。今までと違い、英語力もより大事になってくる今の子どもたち。母もいろいろ情報を仕入れて、子どもにあった学習法を見つけてサポートしていきたいと思います! 自宅で外国人講師との会話レッスンを受けられる!「Challenge English」をWEBで体験してみよう 「進研ゼミ 小学講座」も追加料金なしで英語学習ができるように!>> PR:株式会社ベネッセコーポレーション
2018年01月18日子どもといると、その場その場で瞬間的に選択しないといけない場面が多々あるように思います。朝ご飯にパンを出せば「ご飯がいい!」と言われたり、さっきおやつを食べたばっかりなのに「おやつ食べたい!」と言われたり、お店の入り口に置いてあるガチャポンを「やりたい!」と言われたり……。理不尽でむちゃくちゃな要求をポンポン私に投げてくるんです。そのたびに私はいつも、どこまで子どもの言うことを聞いてあげたらいいのか悩みます。 なぜなら……「甘え(させ)る」のと「甘やかす」のとは違います!という言葉が頭をよぎるからです。よく聞きますよね。「叱ると怒るは違います」とか「褒めるとおだてるは違います」といったこの手の理論。子どもの「こうしたい!」という意志がこちらの意図してるものと違った場合、それを「自己主張」と捉えるか、「ワガママ」と捉えるか、その境界線がよくわかりません。一体どこまでが自己主張で、どこからがワガママなんでしょう。ましてや、子どもの主張することをこちらが飲んだ場合、それが「甘やかし」になるのか、子どもの心に「寄り添う」ことになるのかもよくわかりません。朝ご飯にパンを出したのに「ごはんがよかった!」と泣かれて、「わかった、ご飯にするね!」ってご飯を出し直したら甘やかしてることになるのでしょうか。習い事を「やめたい!」といって泣いて嫌がるのでやめさせたけど、それじゃぁすぐに折れちゃう根気のない子どもになるんでしょうか。子どもの主張も聞いてあげたいと思うけれど、どこまで聞いたらいいのか、先が見えないからこそ、ひとつひとつの選択がこれで大丈夫なのかと不安になっちゃうんですよね。「どこまで聞いてあげればいいのか問題」は、長らく私の悩みどころだったのですが、去年ピーンと来たことがあったんです。次男の6歳のお誕生日、おもちゃ屋にプレゼントを買いに行った時のことです。次男はプレゼントにラジコンを欲しがっていたので、三男も連れて幼稚園の帰りにオモチャ屋さんに買いに行きました。しかし、プレゼントを選ぶ次男の姿は、3歳の三男からしたら納得がいかないわけです。お兄ちゃんは買ってもらえて、自分だけが買ってもらえないことが理解できず、「お誕生日とはそういうものだ」ということがまだ分からないお年ごろの三男。「俺のも買って〜〜!!」と泣きわめきました。なんとか説得してなかば引きずるようにしてオモチャ屋をあとにしたのですが、その後もラジコンで遊ぶ次男を見ては泣き、ケーキのロウソクを消す次男を見ては泣き、三男にとっては終始涙涙の一日となりました。結局この日私は三男に「次男のお誕生日だから」と言い聞かせ、三男にはなにも買わずおもちゃ屋を去りましたが、私がこの選択した理由は、「ここで折れたら三男を甘やかすことになる」と思ったのと、心のどこかにある「子どもを甘やかしてる親だと思われたくない」という自己防衛でした。片方は満面の笑みだけれど、もう片方は号泣。幼い兄弟がいるとお誕生日会もなかなか難しいと思った出来事をブログに書いたんです。そしたら、この記事に集まったコメントが意外だったんです。てっきり「それで正解! 甘やかしはよくない!」という賛成コメントが集まるかと思っていたのですが、意外にも「実は私も……」派が存在したのです。同じように、下の子に泣かれて困ったママが「実は私、モメるのが嫌だから下の子たち用にも小さいプレゼント用意してます(もしくはしてました)」と白状してくださったり。はたまた「実は私小さいころ、姉のお誕生日にゴネて自分もプレゼント買ってもらってました」という元当事者まで現れたんです!私、この方たちの出現に救われたんです! ホッと肩の力が抜けたんですよね。「なぁぁぁんだ!!」って。しかも、元・ゴネてプレゼントを買ってもらった当事者の方たちに共通していたのは、兄弟の誕生日にゴネてプレゼントを買ってもらった思い出が「温かい思い出」として胸に残っていることでした。もちろんそれが「本当はダメなのに聞き入れてもらえたこと」も理解しています。また下の子たちにもプレゼントを用意しているママたちも、きっと公言したら「甘い親だと思われるだろうなぁ〜」と思いつつも「ま、泣かれるより小さいプレゼント渡したっていいじゃん!」と笑い飛ばす姿に不思議と元気をもらえました。リアルタイムで子育てをしている私たちからしたら、一事が万事。「今この瞬間のコレを聞き入れてしまったら……」とか「泣けばなんでも通用すると思われるちゃいけない」とか色々と先のことを心配して迷ってしまいがちです。しかし、仮に泣いてゴネて買ってもらったとしても、それが子どもの長い人生において重要な支障をきたすこともないような気がしてきました。要は「トータルで見てどうか」なのかなと思うのです。「過ぎてみればいい思い出」ってたくさんありませんか?少なくともブログにコメントをくださった方にとっては、ゴネて買ってもらっちゃったお誕生日の経験が温かい思い出となって心に残っていました。となると、なんだかもう私は甘やかしと甘えさせるの違いがよくわからなくなってきました。そして、あまり頭で考える子育てをしなくてもいいような気もしてきました。子どもたちが大きくなったときの思い出が「ママはいっつも俺の言うことを聞いてくれなかった」という思い出で埋まっているよりも、「あのとき、今考えるとむちゃくちゃだったよな〜」って家族で笑えるエピソードで詰まってるほうがいいなと思いました。もちろんこれは「何かを買う」「買わない」のことを指しているわけではありません。ただこのことをきっかけに、私はゆる〜くその場その場で選択することに後ろめたさを感じなくなりました。「その場の雰囲気」や「子どもの様子」または「母親である私の気分次第」などその時その時で「いいよ」と言うも「ダメ」と言うも選択がブレたとしても「自分は甘い親だ」と不必要に罪悪感を感じる必要はないと思うのです。そして、こう思ったのにはもうひとつ理由があります。その話は次回に……。
2018年01月11日子どもの最初の習い事として多くあがるのがリトミック。乳幼児でも習うことができるのが魅力ですが、一体どんな点が良く効果があるのかまではあまり知らない方も多いのではないでしょうか。リトミックを行うことで得られる効果と、お家でも簡単にできるリトミックの動きをご紹介します。それまでの教育を覆したリトミック昔の音楽教育は「楽譜の読み方」や「楽器の弾き方」を教えるものでしたが、スイスの音楽教育家エミール・ジャック・ダルクローズという人が「身体を使って音楽を楽しむ」という教育を開発したものがリトミックです。まずは音を聞き、感じて理解してから、楽器に触れて親しみ、音楽の楽しさを身体全体で味わい、音楽への興味や音感を育てていこうという考え方です。知識やスキルを習得する他の習い事とは異なり、楽しむことが最優先となっているところがリトミックの魅力でもあるのです。音楽だけではない!様々なことにつながる“第6感”とはリトミックを行うことで、リズム感・音感・表現力など様々な能力が養われますが、一番重要な力として“6番目の感覚”が養われます。これは視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の5感ともう一つの力で、ピンとくる直感ではなく筋肉の感覚のことです。この6番目の感覚が身につくと、体をコントロールできる力や運動神経・集中力もアップします。リトミックで身につけることができる第6感についての良い部分を4つご紹介します。1.音楽に合わせて体を動かせる音楽にある「高い・低い、強い・弱い、速い・遅い、激しい・滑らか」などの色々な要素と、人間の体の動きが同じことに注目したのがリトミックです。音楽に合わせて体を動かすという筋肉の感覚は、音楽をより豊かに表現できるようになり、日常生活にも役立つ力となります。2.行動する前に準備できる何かの動作をする時、運動の前にまず反対の動作をして準備を整えます。例えばボールを投げる時は始めに腕を後ろに振り、声を出す前には必ず息を吸います。この準備の感覚やタイミングを生み出すのが、筋肉の感覚です。運動や日常のあらゆる動作をスムーズに行えることにもつながっていきます。3.自分にできることを見極められる例えば何かを跳び越える時に「これは無理そうかな」「これくらいならいけるかな」という判断ができるためには、自分の身体の動きを自覚している必要があります。この見極めをするためには筋肉の感覚が育っている必要があります。「隣の子にぶつからないためにはこれくらいの距離が必要だな」など、周りを見渡せる力となるのです。4.自分の頭で考えられる筋肉の感覚を身につけるためには、たくさんの動きを経験して動きの回路を育てることが必要です。ママは動きの見本を示しつつ、自由に動かせるようにしましょう。「こうしたらうまく動けるかな」など自分で試行錯誤することで、自分でどうすればいいか考える力が身につきます。少しでもできたら褒めてあげましょう。嬉しい経験から、集中力ややる気が育ちます。お家で簡単、親子リトミックリトミックを教室などで習うことはもちろん良いことですが、教室に通わなくても少しの時間を利用して親子でできる動きは色々あります。広い空間も必要のない簡単リトミックをご紹介しますので、好きなときにチャレンジしてみましょう。・オノマトペ散歩オノマトペとは、擬音語や擬態語です。歩く時に、歩くことが楽しくなるようなオノマトペを付けて動いてみましょう。例えば「ずんちゃずんちゃ」「ぽくぽくぽく」「どすんどすん」など。動きに合ったオノマトペになっているか話したり、お互いの動きをまねっこしたりするのもいいですね。・サイレントグーパーリズムよく両手をグーパーします。速さに変化をつけたり、慣れてきたら左右で違う動きをしたりチョキを入れてみるなどしてみましょう。声を出さないで心の中で音を反復させる力も付きます。公共の場や移動時など、静かにしてほしい時の手遊びとしておススメです。・両手合わせ向かい合って立って、両手を合わせます。ワイパーのようにすーいすーいという動きと、手を組みボクシングのように交互に突き出す動きを順番に行います。相手の動きに合わせて自分の力を調整できるようになると、「次はどっちの動きかな」と推測する力や集中力がつきます。・10数える代わりにトン・パチン向かいあって、「トン」の時はそれぞれ自分の両手を合わせ、「パチン」の時は互いの手のひらを合わせながら数を数えます。違う筋力の瞬時の切り替えの動きが身につきます。歌を歌いながらやるのもいいですね。・ひざ屈伸ひざを屈伸して体感を育てます。フラついたりぐにゃぐにゃしたりしないように地面にお尻を落とします。速度を変えたり、両足ができたら片足に挑戦したりするなどステップアップしてみましょう。大人にとっては何でもない動きも、子どもにとっては難しいというものがたくさんあります。好きな歌や面白い言葉合わせなどを使って楽しむことで、子どもも「音楽って楽しい」と感じながら色々な動きを習得できます。音楽が苦手というママもいるかもしれませんが、ママが楽しんでいることが何より大切です。親子のコミュニケーションをはかるきっかけとして、おうちリトミックを楽しんでみましょう。
2018年01月10日筆者の息子が発達障害の疑いをかけられた時、ネットにかじりついて情報収集する中で、たどり着いたのがABAという療法でした。ABAとは、アメリカの心理学者スキナーが創始した学問体系のことで、日本語では「応用行動分析学」と呼ばれます。人の行動の原因を内部(心)ではなく、人を取り巻く環境に求める考え方で、自閉症など発達障害の子どもに非常に有効なアプローチ法とされています。最近では、このABAを取り入れた療育療法が非常に多くなっています。でも、専門書を読んである程度の考え方は理解したものの、「具体的にどう子どもに接したらいいのか?」はわからずに困っていました。そんな中、とても役立ったのが、shizuさんの著書「発達障害の子どもを伸ばす 魔法の言葉かけ」(講談社)でした。発達に遅れがある子どもへの具体的なアプローチ方法が書かれており、日々の生活の中で、子どもとの関わり方にたくさんのヒントを得ることができました。しかも、その考え方は、発達障害だけでなく上の子(定型発達)の子育てにも同じように役立ったのです。著者のshizuさんの息子さんも、3歳の時に自閉症スペクトラムと診断されており、ちりばめられたご自身の体験エピソードには、とても重なるところがありました。「私だけじゃない」「やればできるかもしれない」ととても励まされたのです。そんなshizuさんに、「ABAを利用して発達障害の子どもを伸ばすにはどうしたらいいのか?」をテーマにお話をうかがいました。■3年間できなかった滑り台、ABAでたった30分で滑れるようになっちゃった!?――ABAは素人が専門書を読んで理解するにはなかなか難しい学問ですが、わかりやすく言うと、shizuさんはABAをどういうものだとお考えですか?「私は、ABAは親子の関係を笑顔に導く1つの学習方法だと思っています。子どもが生きやすく生きるために、「できないこと」を「できた」に導きやすくする有効な働きかけだと思います」――具体的には、どんな手法なのでしょうか?「ABAの醍醐味のひとつに、スモールステップというものがあります。これは、ひとつの課題をできるだけ細かいステップに分け、1回の目標達成レベルを低くして、そのステップを一つ一つ達成しながら成功体験を重ねていくというもの。それが子どもの自信となって大きな課題達成につながるというわけです。この手法で取り組んでいくと、まるで魔法みたいに、全然できなかったことがコロッとできるようになっちゃったりするんですよ」――著書の題名も「魔法の言葉かけ」ですものね。実際に、魔法のような出来事はありましたか?「私が関わった子で、滑り台がまったくできない子がいました。3歳の時に滑り台でひどい尻もちをついてしまって、以来3年間、滑り台を断固拒否していたんです。でも、身体的な原因ではないし、私はその子の様子を見ていてできる可能性は十分あると思い、スモールステップで取り組んでみました。そしたら、たった30分足らずで滑れるようになったんですよ!」――3年間できなかったことが30分で!? 具体的にはどうやったのですか?「目標値を滑り台の下の方から、70センチくらいに設定し、ちょっとずつ登って滑ることを繰り返しました。その都度「すごい! ここまでこられたね!」とほめて、だんだんと目標値を高くしました。下の方から登れば、手を離すだけでスーッと滑りますよね? だから少しずつ滑り台の感覚を楽しめると思ったのです。私も後ろからついて子どもの恐怖心を和らげました」――なるほど。逆から少しずつ滑らせて、恐怖心を取り除くというワケですね。「滑り台の上まで登れたお子さんを見て、ご両親は本当にうれしそうで、何度もほめていらっしゃいました。そしたら、その子はすごくうれしくなって、1つできたことから自信がどんどん広がったんです。大きく揺れることを拒否していたブランコも大きく揺らして乗れるようになり、ジャングルジムも2段目までが精いっぱいだったのに、一番上まで登れるようになったんです。これ、全部その日のうちにできるようになったんですよ。その後、市内の滑り台めぐりをして、児童デイサービスでの散歩の時間にも『滑り台のある公園はありますか』とリクエストしたそうです。それまで、その子はあまり自分のやりたいことを積極的に言うタイプじゃなかったそうで、ご両親は積極性が出てきたこともとても喜んでいました」――自分ができたことはもちろん、お父さんとお母さんにほめられたことが、ものすごくうれしかったんでしょうね。「子どもにとって、親のほめ言葉は何よりのご褒美です。どんなささいなことでも、できたことに対していっぱいほめてあげてほしいです」――スモールステップを成功させるコツはあるのですか?「まず、親が『できる』と信じること。子どもは親が思っていることを敏感に察知するので、信じて『できるオーラ』を送ることが大事です。だからと言って、親のエゴで『この歳で滑り台ができないなんて恥ずかしい』とか『みんなができるんだから』というのは違いますよね。それは、親が子どもを思い通りにコントロールしたいと思っているだけ。そうではなくて、滑り台って本来、子どもにとってとても楽しいモノ。その楽しさを味わえたらいいよね、というイメージをふくらませてほしいです」――親のエゴを押し付けるのは違う、ということですね。「言葉かけも大事です。親目線で『やってごらんなさい』と言うのではなく、子どもと同じ目線になって『ちょっとやってみようよ! 〇〇ちゃんならきっとできると思うな』という感じで。NHKの歌のお兄さんやお姉さんみたいに、思わず子どもの気分が乗っちゃうようなノリやテンションで盛り上げるのもコツですね」――子どもがチャレンジに不安を感じたら?「子どもが不安を感じていたら、まずは、不安に寄り添ってあげることが大切。いったんはスルーして、気分が戻ってきたら『ちょっとだけやってみる?』とうながしてみてはどうでしょうか? 時間を空けるとスルッとできちゃうこともあるので、1回であきらめずに何回かはトライしてほしいですね」――でも、もしそれでもダメだとしたら…?「たとえ滑り台の一番上まで登れなかったとしても、『ここまでできたんだね! すごいね!』と、必ず成功体験で終わりにしてあげることが大事です。『あとちょっとだったのに!』という捨てセリフは厳禁。どんなにわずかでも、自分で踏み出せてそこまでできたということを、まずは認めてあげてください。また、ちょっと難しそうだったら、子どもの苦手な動作を背後から補助するような形で、親が少しだけ手助けしてあげることも有効です」――他にうまくいかない課題に取り組むときに心がけた方がいいことはありますか?「子どもの興味あることに寄り添って、課題の設定を工夫することも大切だと思います。例えば、こんなお子さんがいました。その子は平仮名を覚えるのが苦手で、カードで『あ』『い』『う』…と教えても、上の空で全然頭に入らない。そこで、その子が大好きな戦隊モノを利用することにしました。戦隊キャラの写真と名前(平仮名)をゲーム感覚で一致させて、その子の興味を引き出す仕掛けを作り、平仮名を読む行為自体が楽しくなる方法で取り組んだのです。そうしたら、その子はどんどん平仮名を覚えて、後にお母さんから『文章も読めるようになりました!』と報告がありました」――「教える」というより、その子の「興味を引き出す」仕掛けを作る。そして、それが楽しいと思えれば、後は、自らどんどん吸収してくれるというわけですね。親もそんな子どもの成長がうれしい。子どもも笑顔&親も笑顔、親子の関係を笑顔にする、まさにウィン・ウィンの方法ですね。 ■ABAを行ううえで、親が気を付けるべきこと――スモールステップがとても有効なやり方だということはよくわかりました。では、課題を少しずつクリアしていけば、何でもできるようになるのでしょうか?「いいえ。一点注意しなければいけないのは、何でもかんでもスモールステップで繰り返しやれば身に付くわけではないということです。滑り台の例のように、ちょっとした勇気やきっかけ作りでクリアできそうな課題はスモールステップが有効です。でも、平仮名の読み書き、算数など、さまざまな工夫をしてもどうしてもうまくいかない場合、もしかしたら学習障害が絡んでいる場合もあるかもしれません。その場合は、『これは生まれ持った特性なのでは?』と考えを切り替えることも大切です。そのことも頭にとめておいてほしいです(文字の読み書きにはビジョントレーニングが有効な場合もあります)」――ほかに、ABAを行ううえで気をつけておくべきことはありますか?「よく、家で机に座って子どもにガッツリABAの課題をやらせる、という話も聞くのですが、体を動かすことや外に出て五感を生かすことも大切にしてほしいと思います。五感を働かせることは、視機能、脳機能を伸ばすのにも大切だと思いますよ。あと、ABAはちょっと間違えると、『指示して動かす』ということに終始しがちな危険性があるので、子どもに選択させることを常に意識してほしいと思います。例えば、どんなに障害が重いお子さんであっても、食べ物の好き嫌いはあるはずです。『はい、お菓子よ』とあげるだけではなくて、『どっちが食べたい?』と選ばせる。選ぶというのは楽しみでもあるので、どんなにささいなことでも自分の意思で選ぶという体験を重ねてほしいと思います」■客観的視点が大事! ABAは親子の笑顔を引き出すアプローチ――最近では、ABAの認知度が高くなって、家で実践している方も多くなってきたようです。でも逆に、それがうまくいかないと、自分と子どもの努力不足だと追い詰められてしまう方もいるようですが…。「確かに、向き不向きがあるかもしれません。そんな時は、そもそもABAは子どもの笑顔を引き出すアプローチということを思い出してください。そこを外れて『なんでできないの?』『どうしてあなたはいつもこうなの?』というふうになってしまったら本末転倒ですよね…」――私もそんな時期がありました(苦笑)。つい「あなたのためなのよ!」と力が入ってしまって…(苦笑)。「私もそうだったのでよくわかりますよ。でも、お母さんが『これができないと困る』と思って一生懸命やっていても、子どもは全然困っていなかったりするんですよね(笑)。困っているのは、子どもじゃなくて、実はお母さんの方。お母さんが、他人からどう見られるかを気にしてやっていることの方が多い気がします。そんな時は、ちょっと立ち止まって『今の私って人の目を気にしてる?』と自分のことを客観的にみることが大事です」――確かに(苦笑)。当時は、「普通に近づけたい」という私のエゴが、常に頭のどこかにあったように思います。「私も息子が自閉症と診断された当初は、とにかく『普通に近づけたい』と夢中になっていた時期がありました。でも、その結果、課題をなかなかクリアしない息子を追いつめ、見事に失敗しましたけどね(苦笑)。普通にこだわったり、周囲からどう思われるかにとらわれると、子どもの悪いところ・できないところばかりが目についてしまい、悪循環に陥っちゃうんですよ」――そういう時って、もはや自分のことが見えなくなっているはず(汗)。自分のヤバさに気づくサインはありますか?「常に子どもが教えてくれるはずです。子どもに笑顔があるかどうかです。子どもに笑顔がなかったら、きっとその時、お母さんにも笑顔がないと思いますよ。お互いに笑顔がないのなら、家庭でのABA(療育)はいったんお休みしましょう」――いろいろお話をうかがっていると、もちろんABAは子どもの力を伸ばす可能性に満ちているけれど、それ以前に、お母さんの心の健康の方が大事という気がしてきました。「そう。子どもうんぬんよりも、まずはお母さんが自分自身を大切にすることが何より大事。だって、同じことが起こっても、自分に余裕がある時は『あらま~』って笑えるけど、余裕がない時だと『何やってんのよ!』って怒っちゃったりするでしょう? 物事をどう受け取るかはすべて自分次第なんですよ。借りられる手は全部借りて、まずは、お母さん自身の心を満たすことを考えましょう。子どもが見たいのは親の笑顔ですから。あと、何もかも完璧を求めすぎず、『まぁ、いいか』というゆるい心を持つことも大事です」――確かに、発達障害の子育てで「ゆるさ」は大切ですね。発達障害児のお母さん(私?)って、常に、子どもの将来の心配をするのが癖のようになっちゃっているのですが、ここらへんはどうしたら?「みなさんが不安に感じているのは、まだ、実際には起きてない予期不安ですよね? だとしたら、起きてない不安を延々と考えて苦しむのはムダじゃないですか?まずは、不安を感じているという自分の気持ちを『~って思っちゃうんだね。わかるよ』と認めて受けとめ、『また出てきたあ! 私って本当に悲劇のヒロイン好きだわ~』って笑い飛ばしちゃうのもひとつの方法です。思考癖に気づくことが大切です」――先のことは誰にもわからないはずですものね。「もう、『なんか知らないけど、この子はきっと大丈夫!』と決めてしまいましょう(笑)。先のわからないことはプラスに考えた方が楽しいし、それに、人はみな、決めてから行動を起こすでしょう? だったら、『大きくなった子どもの笑顔を思い浮かべ、今、サポートできることは?』と応援団として行動を起こすのです。それでも不安に押しつぶされそうになった時は、どうか、この言葉を思い出してみてください。それは、『今の子どもの姿がすべてではない』ということ。これは、私がお守り代わりに心にとめている言葉です。親が信じて、コツコツ働きかけていれば、きっとうれしい成長があります。今の姿だけを見て将来を悲観せず、子どもの可能性を信じて、楽しく働きかけていきましょう!」「今の子どもの姿がすべてではない」――著書を読んで以来、私がずっと心にとめている言葉です。shizuさんのこの言葉は、いろいろな局面で私の心を楽にしてくれました。子どもの可能性を信じてコツコツ働き続けることの大切さ、そしてそれ以上に、子どもと自分が笑顔でいることの大切さを、改めて感じた取材でした。参考図書: 発達障害の子どもを伸ばす 魔法の言葉かけ 著者 shizu/監修 平岩 幹男11万部13刷のロングセラー。手を洗うときの言葉かけ、食事をしながらの言葉かけ、いっしょに料理をするときの言葉かけ、散歩のときの言葉かけ、遊びながらの言葉かけ―ABA(応用行動分析)を利用した「言葉かけ」をすれば、楽しみながら家庭で子どもの力を伸ばせることを紹介した一冊。shizu プロフィール自閉症療育アドバイザー。講演会などで、日常生活の中で子どもの力を伸ばす楽しい関わりや言葉かけを紹介。家族に笑顔を増やすため、親が心掛けたい子どもへの気持ちの持ち方も伝えている。無料メール講座『発達障害の子と楽しく生活する7つのコツ』配信中。講演会の詳細はブログ参照。ブログ: 「発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉」 取材・文 まちとこ出版社N
2018年01月07日「きょうだいゲンカが激しくて…」。こう嘆くお母さん、多いですよね。特に、男の子同士だと寄ると触るとケンカがはじまり、1日にいったい何回ケンカするのやら…という家庭もあります。いくら親だって、これではウンザリさせられますよね。イライラしてしまう気持ちも、よくわかります。でもね、きょうだいゲンカは子どもが成長するうえで大事なことなんです。つまり、ふたりは「いい経験」をしている最中なのよ。むしろ、まったくきょうだいゲンカをしない子どものほうが問題よ。自分の気持ちを表に出さず、内にため込んでいる証拠ですからね。きょうだいゲンカで自分を出せる子どものほうが、ずっと健康的。本来、子どもはケンカするものなんです。親は見守ることが大切。ギリギリまで口出ししないことね。とはいうものの、放っておけばいい、ということではありませんよ。親としてやるべきことがあります。ふたりの言い分を公平に聞き、共感してあげること。ケンカには必ず原因がありますよね。たとえば、お兄ちゃんのカバンを弟が触ったことが原因だとしましょう。親にしてみれば何でもないことなので、上の子には「それくらいいいじゃないの」とか「お兄ちゃんでしょ!」なんて言いがちです。下の子にも「人のカバンに触るんじゃないの!」など、つい否定してしまいますよね。 でも、お兄ちゃんにはカバンに触られたくない理由があるし、弟のほうはカバンを触りたい理由があったはず。大事なのは、それぞれの言い分をえこひいきなしにじっくり聞いて、頭ごなしに叱らないことなの。特に、五黄土星のお母さんは心優しくアネゴ肌なので、つい弱いほうの味方をしがちです。でもね、強い子のほうにも言い分はあるんですから、じっくり話を聞いてあげてくださいね。忙しいお母さんにとって、きょうだいゲンカは一刻も早く終わってほしいものでしょ?でも、早く解決しようとして「お兄ちゃんなんだから、ガマンしなさい」とか「謝りなさい!」などの言葉で終わらせるのは、もったいないわよ。子どもたちにとってきょうだいゲンカは、生きかたを学ぶ場でもあるんですからね。親が言い分を聞くことは、子どもに安心感を与えることにもなるの。そのうち、きょうだいゲンカも少なくなると思いますよ。 今どうすべき? 恋/仕事/人間関係/お金◆しあわせな未来のために
2018年01月05日お正月の子どもの楽しみの一つがお年玉。赤ちゃん時代は親が管理していたお年玉も、子どもが大きくなると「自分で使いたい」と言い出すこともあります。でも、親戚などが集まるお正月は、普段のお小遣いよりも多い金額をお年玉としてもらうことも。子どもが小学生くらいまでは、「まとまった金額を子どもに管理させるのは心配」というママも多いかもしれません。子どもがもらったお年玉、ママ達はどのような管理をしているのでしょうか。■子ども名義の口座開設で「全額親が管理派」「お年玉は全て親が管理しています。ただ、子どもが『お年玉をママにとられちゃった』という気持ちにならないよう、本人名義のお年玉専用口座を一緒に開設しに行き、毎年そこに貯金。欲しいものはクリスマスや誕生日のプレゼントでもらっているせいか、今のところとくに不満はないみたい。もう少し大きくなったら本人に管理させようかな、と思っています」(小2男の子のママ)お正月に親戚一同が集まると、子どもがもらうお年玉も結構な金額に。子どもがお金の使い方をよく分からないうちは、親の管理も必要ですよね。でも、ただ「ママが預かる」というと「お年玉を取り上げられた」とマイナスイメージを持ってしまう子もいるかも。専用口座をつくるなど「ちゃんと貯金している」アピールをするのはいい方法かもしれません。■一番の多数派は「一部子どもに渡し、残りは貯金派」「うちは親戚の数も多いため、子どもがもらうお年玉は合計で数万円になることも。そんな大金を管理させるのはまだ不安なので、お年玉の中から3,000円だけ本人に渡し、残りは貯金しています。渡したお金の使い方に親は口出ししません。欲しいものをあれこれ考えて自由に買い物するのが楽しいみたいです」(小3女の子のママ)子どもが大きくなるにつれて、「お年玉の中から一部だけ子どもに渡し、残りは親が管理」という家庭が増えてくるようです。渡す金額は3,000円や5,000円など家庭によってさまざまですが、「普段のお小遣いより少し多め」というのがポイントのよう。まとまったお金で自由に買い物ができるのも、子どもにとっては楽しいイベントになりそうです。 ■お金の勉強にもなる「子ども本人に管理させる派」「子ども名義の口座をつくって、もらったお年玉は本人に管理させています。その代わり、月々の決まったお小遣いはなし。『全部使ってしまうのも、欲しいもののために貯金するのも自分次第。計画を立てて使いなさい』と、事前にしっかり話し合いました。お金の管理を学ぶ機会になれば…と思っています」(小5男の子のママ)子どもの年齢が上がってくると、徐々にお金の使い方や管理の仕方も学んでいってほしいですよね。お年玉は、お金について親子で話し合う良い機会かも。子ども本人に管理させる場合は、使い方のルールなどもあらかじめ話し合っておくとよいですね。■こんなお年玉管理法も! 「番外編」「わが家は2人兄弟。上の子は昔からムダ遣いせずにコツコツためる性格なので、お年玉も自分で管理させています。一方、下の子は、あればあるだけ一気に使ってしまうタイプ。まとまったお金を管理させるのは心配なので、必要な分だけ渡して、あとは親が貯金しています。子どもの性格によって、お金の管理法も変わりますよね」(小3男の子・小1男の子のママ)「お年玉は原則、子ども名義の口座に貯金。テーマパークなど、まとまった金額がかかるレジャーの時には、子どもの分はお年玉貯金から自分で出させるようにしています。それをきっかけに、レジャーの計画も子どもを交えて家族みんなで企画するようになりました」(小5女の子のママ)お年玉の管理方法には、それぞれの家庭によって違いがあるようです。もらうお年玉の金額や子どもの性格によっても、適した管理法は変わってきますよね。子どもも親も納得して、計画的に使えるように、親子でルールを話し合ってみてはいかがでしょうか。
2018年01月02日保育園入園希望を出すしたからといって、簡単に入園できるのかというとまさかそんなわけではない。東京は待機児童問題が山積み。わたしの周りでも待機児童は多いし、夫婦で自営で仕事をしているわたしたちにとってこの問題は苦しいものだった。0歳から入園希望を出したわけではなく、1歳児クラスからの入園希望。自営業夫婦のハードルたるや、組織に勤めている人よりのはるかに高いのである。とにかく点数を稼ぎたい……。はて、どうしたものか。もし受からなかったら、わが家はどうなる。東京での暮らしは費用がかかる。二人で仕事に励まなければ、生活だって苦しくなりかねない。20代、結婚に憧れ、結婚をしたら出産に憧れ、こうして夢が叶った今、わたしはこどもを保育園に預け仕事をしようとしている。もしかしたら、息子はずっとわたしたちと一緒にいたいのかもしれないのに。きっと寂しがるだろうな……。わたしも寂しい。息子が泣いている姿を想像しただけで泣けてきた。心の中で葛藤が続くも、わたしは仕事をストップしないことは、きっと家族にとって一番大切なことだと考えるようにした。でも結局は結果が全て。受からなかったら、それはそれで仕方ない。そういう運命だったと思うしかないな。その時は息子とべったり、夫婦で協力して育児と仕事を両立するしかない!保育園に入れるか、入れないかで、わたしたちの未来は大きく変わってしまう。幼稚園までの辛抱といえども、コツコツ仕事を続けてきたわたしにとって仕事がストップすることは恐怖だ。この想い、どうにか伝える方法はないか。いろいろ悩んだ末、わたしたちは自分たちの活動と、想いをまとめ、資料として申込書にあわせて同封することにした。もちろんこれで合否が変わることはないかもしれない。しかし、このどうにもできない歯がゆさを伝えるには、これしか思いつかなかった。プロフィールに、これまでの仕事の紹介、これからの展望、入園希望の理由を手紙にしたためた。その枚数は全部で10枚以上になり、こんなもの読まないだろうな、と思いつつも、どうにか願いが届いてほしいと祈るような気持ちで区役所に申請しに行った。結果は2月の初旬に届くという。申請をしてから約4ヶ月後だ。数ヶ月の間、毎日のように入園結果を気にしていた。毎年、年末になると来年の目標を掲げているわが家では、結果次第でAとBという2通りの希望を書いていた。どちらに転んでも納得できるように心の準備をする。あれから数ヶ月が経ち、ある日、ポストに区役所から1通の封書が届いた。「あれ?思ったより薄い……」。中には紙1枚しか入っていないように見える。部屋に入り、胸に手をあて大きく深呼吸……。「あぁ、神様……」心の中で「受かれーー!」と叫ぶわたしがいる。「保育園、入園内定のお知らせ」わーーーーー、受かった!!!!込み上げてくるものがあり、私は封書を抱きしめながら泣いた。しかも、区立の認可保育園に内定が決まったのだった。入園先は、希望していた中でも一番最後の方に書いていた園ではあったものの、めでたく、息子は4月から1歳児クラスに入園することになった。諦めなくてよかった。落ち着きを取り戻したころ、嬉しさの反面、息子と離れることが決まった今寂しさも同時にこみ上げてくる。息子を抱きしめ、頬ずりをして、「一緒に頑張ろうね。お母さん、お仕事頑張るから」と、どうにか笑顔を保ち、声をかけた。つづく次回「おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 vol.50 初めての保育園生活。頑張る! 働くお母さん」をお届けします。※認可保育園の提出書類に資料に同封することは、東京都で義務付けられているわけではありません。また、作者の意思で行ったことであり、実際の合否との関係性はありません。
2017年12月31日年末年始のおやすみに入ると、ママとパパの夜寝る時間がついつい遅くなってしまい、子どもも一緒に夜更かししてしまいがちですよね。「年末年始は特別だから…」と生活サイクルを崩したまま過ごしてしまうと、年明けに保育園や幼稚園が始まってもなかなか元に戻せず、体調を崩してしまうことも。できるだけ子どもの生活サイクルはキープしたいところです。そこで、夜更かししがちな年末年始に、子どもの生活サイクルを崩さないようにするコツをご紹介します!■朝起きる時間を同じにしておくことが大切夜更かしをしても、朝起きるのはいつもと同じ時間にしましょう。せっかく寝坊できる日に平日通りの時間に起きるのは、ママとパパにとってつらいところではあるのですが、朝起きる時間を一定にしていれば多少夜更かしをしてしまっても生活サイクルが大きく乱れることはありません。また、朝いつも通りに起きると、子どもは自然と夜寝るようになります。夜が遅くなったから、と朝遅くまで寝かせてしまうと余計に夜寝なくなってしまうので、いつもの時間より遅くとも1時間以内に起きるようにして、生活サイクルを保つようにしましょう。 ■「今日だけはOK」という日をあらかじめ決めておくなるべく夜更かしさせないように寝かせていても、年末年始はおもしろいテレビ番組もたくさんありますし、親戚が集まっていて楽しげな雰囲気のなかでは、子どもも寝るのを嫌がります。そんな日は「今日だけはOK」としてしまっても大丈夫です。1日夜更かししたからといって、子どもの成長が止まってしまうわけではありません。ただ、気をつけておきたいのが「今日だけはOK」という特別な日が何日も続いてしまうこと。ついつい年末年始の空気に押されて連日「今日も、まぁいっか」としてしまえば生活サイクルが乱れてしまい、年明けの日常が戻ってきた時に苦労します。その場その場で判断すると、毎日が特別になってしまうので事前に「大みそかだからこの日はOK」「親戚がみんな来る日だから◯日だけは夜更かししても目をつぶろう」と決めておくのがおすすめです。わが家でも大みそかと、親族が集まる元旦か2日のどちらか、この2日間だけは寝る時間をうるさく言わないようにしています。大みそかに限っては「年が明けるまで(0時まで)起きていてもいいよ」と言っていますが、昼寝までして迎えた大みそかの夜、頑張っても23時ころには子どもたちは寝てしまっています。そんな姿も可愛いものですよ。■できれば体力回復日を設けてあげよう年末年始に楽しく過ごした子どもはとても疲れています。できれば、日常が始まる前の1日を体力回復日として、生活サイクルを元に戻す日にしてあげましょう。朝はいつも通りに起きて、疲れているなら昼寝をさせてあげて夜もいつもの時間に寝る。この1日を設けると、年明けすぐから体調を崩すことも少なくなるはずです。年明けに体調を崩すのは、遊びすぎて疲れていて体力が落ちているところに、ウイルスが入ってきてしまうことが原因のひとつとされています。万全の体調で保育園・幼稚園に向かうためにも、体力回復日を取れるように予定を調整してみてくださいね。楽しいことがたくさんある年末年始。夜更かしも気になりますが、特別な日を設けてあげながら、朝はしっかり起きて生活サイクルが大きく乱れないよう注意して過ごしましょう!
2017年12月30日2016年に出版した『「賢い子」に育てる究極のコツ』が10万部を超えるベストセラーになった脳医学者・瀧靖之先生。16万人の脳の画像データを診断し、賢い子どもを育てる秘訣は「好奇心」にあると考える先生は、5歳の息子さんのパパでもあります。好奇心を持つ子どもに育てるために、親は何をどうがんばればいいのでしょうか。先生ご自身の子育てのお話もうかがいながらアドバイスをいただきました。■「やらせる」ではなく「一緒に」で育つ、子どもの好奇心─ 子どもの好奇心を育てることがとても大切だそうですが、ご自身の子育てではどのようなことを意識されていますか?とにかく子どもと一緒に楽しむこと。博物館も一緒に見に行ったり、NHKスペシャルの科学や生物番組も一緒に見たりしています。そして、本や図鑑だけは、子どもが欲しいと言えば買います。おもちゃは誕生日とか記念日の時だけにしていますが、本だけは買いますね。漫画は基本ダメなんですが、科学漫画の「サバイバル」シリーズ(朝日新聞出版)だけは買っています。図鑑はほぼ無条件で買っていますね。─ただ図鑑を与えるだけではなく、一緒に図鑑を見たり、図鑑を親子で楽しんだりすることが大切なんですね。私は図鑑の内容をクイズにして、子どもに時々質問します。わざと答えられないくらい難しいクイズを出して、子どもに考えさせます。でも、難しければ難しいほど、子どもはがんばりますよ(笑)。子どもって機械的に暗記することは大人以上に優れているので、驚くほどすごいんです。NHKの番組「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」とかで珍しい鳥や魚が出てきたら、「これ、あそこに載っていた」と言って図鑑を広げて持ってきますからね。─ 親が子どもと一緒に楽しむと、子どももどんどん楽しくなるんですね。とにかく親も一緒に、ということが大切ですね。僕が徹底しているのは極力、何をするにも子どもだけでやらせないようにしています。図鑑も一緒に見ますし、ピアノも30分ずつ一緒に習っています。あと英会話や空手も一緒です。忙しくても必ずそういうところは一緒にやります。─ 子どもだけでやるのと、親が一緒にやるとでは、何が変わりますか?全く違うと思いますよ。物への向き合い方が変わります。重要なのは、親ががんばっている姿を見せるということ。そうすると、子どももがんばります。例えば、ピアノ。うちの場合、先に自分が弾きたいという気持ちがあるので、子どもが弾かないなら「お父さんが弾くぞ!」とピアノを占領してしまうんです。そうすると子どもは「僕も!」ってやりたくなるから、ちょうどいいんです。■親のもうひとがんばりで、何歳からでも子どもは伸びる─ 共働き家庭が増える中で、子どもと関われるのは平日の夜と土日くらいという親も増えています。どうすればいいでしょうか?土日とか、やれる時にがんばればいいんです。子どもが小さい時に一緒にがんばって基盤を作ったほうがラクですよ。中学生、高校生になってがんばるのは、子どもも親も大変ですから。─ 「今」というのは何歳くらいを指しますか?小さければ小さいほうがいいですが、何歳でもいいんです。子どもの頃にいろいろなことに好奇心を持って取り組んでいれば、勉強は勉強と思わず生きますし、仕事を仕事と思わず生きます。とにかく楽しんで勉強や仕事ができる人間が育つ。だからいかにそれを早い段階で始めるかですね。─ ごはんを作って、子どもを園に送って、というように毎日の生活でいっぱいいっぱいのお母さん、お父さんも多いと思います。そこは、もうひとがんばりすれば、後で大きな効果があるんですね?その通りです。本当にうちなんかも「子育てってこんなに大変なのか!」って感じますが、そこでもうひとがんばりするか、しないかだけだと思います。ただし、あくまでも親ができる範囲で。親が悲壮感を漂わせながらがんばってもしょうがないので。─ 親の悲壮感は子どもにも伝わってしまいそうですね。結局は、親がどれくらい一緒に楽しむかです。何かさせようと思っても、子どもはやらないですからね。親が楽しんでやれば子どもも楽しむので、わが家ではそこを徹底していますね。─ それでは、親も生まれ変わって自分の好奇心を広げるつもりでやればいいでしょうか?子どもの好奇心や学力を伸ばそうと思ったら、親が自分で努力するしかないんです。でも、それを子どもが小さいうちにやっておけば、後は子どもが自分で走り出すので、費用対効果はいいですよ。僕も、子どもの頃に望遠鏡や顕微鏡を買ってもらって、親に手伝ってもらいながらいろいろなことをやりました。やっぱり子どもの頃に自分が興味を持ったことは面白くてしょうがないから、後は自分でどんどん勉強していきました。だから最初だけ、きっかけ作りだけ、親ががんばればいいんです。─ 最初だけ、とにかくちょっと親ががんばればいいんですね?そうですね。でも、自分も興味を持ちだすと楽しくなりますよ。一緒に博物館に行っても、わかる・わからないで、面白さは全然違います。前もって子どもと一緒に本を読んでいれば、嫌でも恐竜のことなど詳しくなりますから、そうすると見るのも楽しくなります。─ 親が「これだったら一緒にハマれるかも」っていうのでもいいんですか?それで全然いいんですよ。そこから広げればいいので。図鑑を全部一緒に読んで、博物館行って、図書館行って、水族館行って…って理想的な関わりができるのならいいですが、現実には難しいですよね。僕もそうしていますが、子どもと一緒に体験することをできるだけ優先するように努力できていればいいんです。 ■「もっと知りたい!」欲求が生み出す、正のスパイラル─ やはりバーチャル(知識)とリアル(現実)が結びつく体験を親子で楽しんですることがとても重要なんですね?「これが、これなんだ」という五感にうったえる体験をすると、知れば知るほど楽しくなる正のスパイラルに入ることができます。知識が増えてくると「これはどうなっているの」「あれはどうなっているの」とますます知りたくなりますから。逆に何も知らないと、興味が持てない、つまらない、と負のスパイラルに陥ってしまいます。─ 知ることで、どんどん人生が好転する正のスパイラルになるんですね?やっぱり人間って最低限の知識が必要だと思うんです。それがあれば、社会をわたって行くうえで、すごくラクになるんですよ。おそらく勉強も仕事も。その知識を得るのも、イヤイヤやるのではなくて楽しんでやるのが重要。やはり、そこで生きてくるのが、知的好奇心をいかに子どものうちから伸ばすか、です。そのために図鑑と体験で、バーチャルとリアルを結びつける。最終的にはここに帰するんです。─ そのために親がした方がいいことがあるんですね?子どもが「好きだ」ということには、どんどん背中を押してあげることです。自分が無理矢理引っぱるのではだめ。もし、引っぱるのであれば、そのお膳立てはさりげなく、しっかりしておくことが大切です。─ お膳立てですか?ストラテジー、戦略を覚えるのはすごく大事です。何かを極めようとするとまず本を読む、もっと難しいことがあると人に聞く、みたいな感じです。僕の場合は蝶だったんですが、極めようとするといろいろなものが無限にあるわけですよ。そのうち洋書の図鑑を買ってきたり、あるいはいろいろな人に聞いて調べたり、全然違う植生学や地理を勉強したり。そうすると、どんどんいろいろなことがわかってきます。そして、結局は勉強につながります。どうやったら点数がよく取れるのか。その次に、今度は仕事につながるんです。どうやったら、研究がうまくいくのか、営業がうまくいくのか、会社の経営がうまくいくのか、とか。ストラテジーは全部同じです。─ そのストラテジーを覚えるための手助けを、最初は親がするんですね。僕も子育てやっているからわかりますが、子育て世代って時間がないうえに仕事も忙しい時期じゃないですか? だから本当につらい。だけど、そのつらいところでもう一歩だけでも努力する。「バッターボックスに立たないとホームランは絶対打てない」とよく言われますけど、やらないと絶対できません。─ では、忙しい中でも一定期間と思ってがんばればいいんですか?いや、一定期間とは考えずに、日々、もう少しがんばる。そのうち、子どもは自分で走りだすから、その時期まで続ければいいんです。そうすれば自分も知識が増えて生活が楽しくなるから。─ そうですよね。子どもと何かやると世界が広がりますよね。もう一回自分も育っているような…。全くそうですよ。図鑑なんか見ていると幸せです。昔の図鑑と比べて今のはすごいですから、隔世の感があります。図鑑を見ているだけで本当にうれしいですよ。子どものおかげだなあって。─ もう一度こんな図鑑の世界が味わえたっていう?本当にそうです。子どもがいなかったらこんなことはできなかったって思うと、もう非常にありがたいです。ただ、そうは言ってもお父さん・お母さんは日々忙しくて、それどころじゃないのもよくわかります。ちょっと頭の片すみに入れておくだけでもいいんです。1時間なかったら30分、30分なかったら10分、10分なかったら3分と、子どもの好奇心を伸ばす種をまくといいですね。多忙な研究活動の中、お子さんとの時間を優先していらっしゃる瀧先生の子育て生活に驚きました。「親が悲壮感を漂わせず、楽しめる範囲」で、でも「ちょっとだけきっかけ作りをがんばれば後で大きなリターンがある」という先生のお話は、お子さんを大切にして子育てに向き合っている父親としての姿と、脳医学者ならではの合理的な視点の両方を感じました。ただでさえ大変な現代の子育て。その中で、子どもの好奇心を育てるタネを巻く、ということは、「やらなければ」と思うとつらくなってしまいそうですが、「親子で楽しもう」と思えば、楽しんでいるうちに親も子どもも「もっといろいろなことを知りたい」と思えそうです。「何歳からでも遅くない」と言っていただいたので、もう子どもが小学生のわが家もできる範囲で、今から好奇心のタネまきを親子でしようと思いました。先生によると好奇心は認知症予防の特効薬の可能性もあるとのこと。40代の筆者も自分の好奇心もついでに育てて、認知症の予防をしようと密かにもくろんでいます。瀧靖之 プロフィール1970年生まれ。医師。医学博士。 一児の父。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長・加齢医学研究所 教授。東北大学加齢医学研究所及び東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人にのぼる。「脳の発達と加齢に関する脳画像研究」「睡眠と海馬の関係に関する研究」「肥満と脳萎縮の関係に関する研究」など多くの論文を発表。学術誌はじめ新聞・テレビなど、マスコミでも数多く取り上げられ注目を集めている。『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)は10万部を超えるベストセラーに。編集協力: 「#のびるこラボ」 株式会社ベネッセコーポレションが運営している、誰でも参加できるFacebookの公開グループ。「伸びる子」のヒミツを学者・保育士・専門家と一般の方々とで徹底解明していきます。幼児期に伸ばしたい一生役に立つチカラと自信を育むために親として何ができるか、考えるきっかけ作りをしていきます。取材・文/まちとこ出版社 石塚由香子
2017年12月29日2016年出版の『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文嚮社)が10万部を超えるベストセラーになった脳医学者・瀧靖之先生は、5歳の息子を子育て中のお父さん。16万人の脳の画像データ診断をした経験から、賢い子どもを育てる秘訣は「好奇心」にあると考え、自ら「好奇心を育てる子育て」を実践中です。瀧先生によると、好奇心は脳の最高の栄養素。そして子ども時代だけではなく、生涯を通して健康な脳を維持して幸せに生きるための秘密兵器と言えるそうです。どのような子育てをすれば子どもの脳が育つのか、仙台の東北大学加齢医学研究所にお邪魔して、瀧先生にお話をうかがいました。■好き嫌いが生まれる前に、いろいろなことに触れて「脳の道路工事」を─ 著書で人間の脳を道路工事に例えられていましたが、イメージがわきやすかったです。脳はまず工事をしてどんどん道路(ネットワーク)を拡張した後に、今度は使わない部分をどんどん壊していき、脳の効率を上げるんですね。赤ちゃんの頃はあらゆる物に興味を持ちます。石や草など何を見ても反応している時期がありますよね? 脳内では道路工事(ネットワークづくり)をさかんに行って道路を拡張していきます。しかし、次第に興味を持つ対象が限定されていき、「使わない部分」が出てくるとそれを壊して、脳を効率的に使うようになります。─ まだ個人的な好き嫌いが出ていない時期、つまり使わない道路が増えないうちに、いろいろなことに触れておくことが大切なのですね?一度どこかで触れておくと、中学や高校で同じ経験をしたとき、それがすっと入ってくるんですよ。これはまさに親密度というか。物事って最初になんでも見たり聞いたりする時は障壁がありますが、小さい頃に一度触れておけば、成長してからもずっと楽に理解できます。─ なるほど! 一度触れておけば、忘れているように見えてもどこかに残っているんですね。そうです。だから子どもの頃にたくさんのことに触れておくことが大切です。■好奇心を育てるには「図鑑」が一番という理由─ 好奇心が賢い子どもを育てると考え、好奇心を育てるのに瀧先生は図鑑を特にすすめていらっしゃいますね。図鑑のいいところは、いつ見ても新発見の宝庫であるところです。何歳になっても図鑑は好奇心を刺激してくれます。─ 先生は赤ちゃんへのプレゼントにも図鑑をおすすめしています。図鑑は動物や虫、鳥、星など身近な自然科学のテーマが多く、自然はどこまでも奥深いからです。例えば、恐竜だって単に名前を覚えるだけではなく、ジュラ紀や白亜紀といった時代、その中で肉食恐竜がどうだったか、アジアからアフリカにわたったらしいとか…好きになるともう知りたいことはいくらでも出てくるんですよ。どうやって恐竜に羽毛が出てきて、そこから鳥類に進化したとか、もう無限です。ゲームやスマホは面白いので一度はどの子どももハマりますが、自然は人間の作ったものより深いことにいずれ気づきます。ゲームにハマる前に自然科学に触れさせておけば、自然の面白さに必ず戻ってきます。■子どもの脳を育てるのは、バーチャルとリアルが結びついた時のワクワク─ 図鑑で見た電車を実際に見に行くなど、本の知識を実際に確かめる体験をすすめていらっしゃいますね。大切なのは、バーチャル(本などで得た知識)をリアル(現実の体験)と結びつけること。電車図鑑を買って読んだ後は実際に電車を見に行く、深海魚図鑑を見たら博物館に行くなどです。「これが本で見たあれなんだ!」とバーチャルだった知識がリアルな体験に結びつくと、子どものワクワクは大きくなり、「知ること」が楽しくなって、どんどん知りたくなります。─ そして、バーチャルとリアルを結びつけるには、時には道具を使うのがいいんですね。どのような道具がいいのでしょう?虫が好きな子どもには虫取り網、星が好きな子どもには天体望遠鏡などです。必ずしも必要なわけではありませんが、道具があることで子どもがより熱中することもあります。子どもが図鑑で夢中になっているものをもっと楽しく体験させてあげたい。そのために何か道具が必要かな。そうやって親が一緒に考えてあげるのは、とてもいいことだと思います。 ■まずは身近なテーマから、初めての図鑑選び─ ちなみに、本屋さんに行くと図鑑がたくさん並んでいます。どうやって選べばいいでしょうか?親でも子どもでも興味を持つものがあれば、どんな図鑑でもいいと思いますが、子どもって身近にあるものに興味を持ちますよね? 虫、動物、魚、植物など身近にあるものから始めるのがいいのではないでしょうか。─ 子どもが生活の中でも出会いやすいものからですね?そうですね。ただ子どもって不思議なものが大好きなので、恐竜とか深海魚とか、そういうものでも子どもが興味を持ったらいいと思います。ただ身近なものの方が親も関わりやすいし、バーチャルとリアルを結びつけやすいですよね? ─ ウェブでもいろいろな情報が見られますが、やはり紙の図鑑がいいのでしょうか?ウェブはまだ年月が経っていないので難しいところですが…。パっと見ていろいろ調べられるところはウェブのいいところです。逆にいろいろなところにリンクで飛べるので、注意散漫になり、集中して見るのが難しい、というような意見もありますね。─ ウェブは、子どもの好きなものへの気持ち、好奇心が育ちにくい面があるのですか?まだはっきりとはわかってはいません。ただ一長一短なのは確かです。紙の図鑑は重すぎて出かける時に持って行けないから、そういう場面ではウェブの図鑑を利用すればいいと思います。だけど、目が疲れず、必要のないページに飛ぶ心配がない、注意散漫にならない、というのが紙の図鑑のいいところですね。─ やっぱり好きなだけ集中する、というのがものすごく大事なんですね?熱中体験は重要です。僕自身、家の隣の空き地で蝶取りをしていたのが、全ての原点になっていますから。■子どもの好奇心を広げて伸ばすのが親の役目─ 親は図鑑を子どもに与えて好奇心が芽生えるきっかけを作り、その後はどうすればいいのでしょうか?例えば、恐竜が好きな子どもには恐竜だけで終わらせるのではなく、そこから爬虫類や鳥類に興味を向けさせたりしましょう。恐竜は鳥類が進化したもので、そこから脊椎動物や哺乳類へ…といったように、親が子どもの興味や知識を広げてあげるといいですね。子どもは物事をふかんして見られないので、そこは親が背中を少し押してあげましょう。─ 先生のご両親も図鑑で好奇心を育てる子育てを実践されていましたか?うちの親のいいところは図鑑を惜しまず買ってくれたことですね。「図鑑を買ってほしい」と言うと、それだけは買ってくれました。読み終わって次のが欲しいと言ったら、また本屋で買ってくれて。それでどんどん知識が広がり、親の書斎にあった百科事典も見るようになり、もうボロボロになるまで読みあさりましたね。─ 同じことを今、5歳の息子さんもなさっているんですか?うちの息子も漢字をルビなしで読みます。それは、漢字の勉強をしたわけでもなんでもなくて、単に図鑑を読んでいると漢字が目に入ってくるから、嫌でも覚えちゃうんですよ。それこそ究極の勉強。私から見てもびっくりするような文章をルビなしで読みます。やっぱり好きだから覚るんですね。─ 最初の頃は先生が読み聞かせをしていたんですか?いやいや。ルビがある普通の図鑑を読んでいるうちに、大人が読む百科事典のような図鑑を一人で読み始めて。それこそ僕が父の書斎でやったみたいに、うちの息子も僕の書斎に入ってきて、本当はあまり折り目をつけて欲しくないような大切な本も勝手に持ち出して見ています(笑)。─ そういう意味では「子どもには子ども用とは思わないで、興味を持ったらどこまでも」ですね。子どもの興味、好奇心をどこまでも突き抜けさせるべきです。子ども用でごまかしてしまったら、「世の中こんなものか」と子どもも感じて面白くなくなってしまいます。ルビがあろうがなかろうが関係ないんです。うちの子もなんだか難しい本を買っていますよ。─ 先生ご自身も子どもの時に読んだ図鑑が後の勉強に役立ったとか?僕も幼稚園の時に図鑑を読みあさっていたので、中学生で惑星などの勉強になった時、「幼稚園の時に覚えたことを、なんでこんなに大きくなって、もう1回やるんだろう」って不思議なくらいでした。受験勉強も、すでに小さい頃に覚えたこと、理解したことにいろいろ肉付けしていくだけですみます。数学はちょっと異なりますが、自然科学、歴史、地理などは子どものうちに頭へ入れておくと、その教科で出てくる言葉への親密性が高くなります。─ うちの子はもう小学生ですが、今すぐ図鑑を買いたくなりました。早ければ早い方がいいですが、何歳からでも大丈夫。遅すぎることはありませんよ。新しい情報に触れれば、脳は何歳からでも刺激を受けて成長します。 第一線で脳科学の研究をしながら、自ら「好奇心を育てる子育て」を実践されている瀧先生。脳はそれぞれのエリアの働きに適正な時期があり、好き嫌いが出る前にいろいろなことに触れておく大切さを実感しました。今赤ちゃんを育てている方はぜひ、この「図鑑で好奇心を育てる子育て」を試していただきたいと思いました。2000円~3000円する図鑑は決して安くはありませんが、いろいろなことに好奇心を持てる子どもが育つのなら費用対効果は十分に感じます。すでに子ども2人が小学生の筆者は、「もっと早く知っていれば」と後悔する反面、「何歳からでも遅くない」という先生の言葉を励みに、今日からできることを実践していこうと早速図鑑を購入してみました。瀧靖之 プロフィール1970年生まれ。医師。医学博士。 一児の父。東北大学大学院医学系研究科博士課程卒業。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長・加齢医学研究所 教授。東北大学加齢医学研究所及び東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達、加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人にのぼる。「脳の発達と加齢に関する脳画像研究」「睡眠と海馬の関係に関する研究」「肥満と脳萎縮の関係に関する研究」など多くの論文を発表。学術誌はじめ新聞・テレビなど、マスコミでも数多く取り上げられ注目を集めている。『「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)は10万部を超えるベストセラーに。編集協力: 「#のびるこラボ」 株式会社ベネッセコーポレションが運営している、誰でも参加できるFacebookの公開グループ。「伸びる子」のヒミツを学者・保育士・専門家と一般の方々とで徹底解明していきます。幼児期に伸ばしたい一生役に立つチカラと自信を育むために親として何ができるか、考えるきっかけ作りをしていきます。取材・文/まちとこ出版社 石塚由香子
2017年12月28日忙しい日常を過ごしていると、子どものちょっとしたいたずらにイライラしてしまうもの。つい大きな声で怒ってしまっては反省の繰り返し……というママも少なくないはず。そんな子育て中のストレスを少しでも軽減できる方法はないのでしょうか? 今回、幼稚園経営などを手がける教育活動家のいぬかい良成さんに、子育てがちょっとラクになるヒントを聞きました。教育活動家のいぬかい良成さんは、それまでのご自身の教育メソッドをまとめた著書『子どもは「悪い子」に育てなさい 天才児が育つ7つの習慣』を2016年に上梓。このタイトルに驚く方も多いかもしれません。だって、誰でもわが子には「良い子に育って欲しい」と願うものですよね。いぬかいさんが著書の中で言う「悪い子」とは、なにも暴力をふるったり非行に走ったりする子どものことではありません。いったいどういうことなのか、詳しくお話を伺ってきました。■子どもを「悪い子」に育てるワケとは?いぬかいさんは、親の言うことを聞かず「悪い子」と呼ばれる子どもであっても、自分の考えを貫いて自己表現できる子にこそ、未知の可能性が潜んでいると考えます。自分の興味のままに突っ走れる子や、自由な発想や独自の考え方が出来る子……。大人の思う「良い子」に育てようと型にはめてしまっては、子どもは育ちません。とはいえ、毎日のあいさつや履物を揃えるなどの“マナー”はしっかり教えましょう。土台となる生活習慣を身につけたうえで、子ども自身が自分で考えられるように親が促す。これが自立した子どもを育てるのに大切なことなのです。■ヒント1 「怒る」のではなく「叱る」ってどういうこと?しかし、子育てとは思い通りにならないことの連続。つい大きな声で「なぜ片付けられないの」「どうして食事中に遊ぶの」などと怒ってしまうことも……。どうすれば冷静な声かけができるのでしょうか? いぬかいさんによれば、怒るというのは、自分の感情をそのまま子どもに向けている状態とのこと。「子どもと会話ができるようになっていれば、“なぜできないか”ではなく、“どうやったらできるか”を聞いてあげてください。起こってしまった出来事に対して“なぜ”と問われても、子どもは答えられません。しかし、親がアドバイザーとして、今後はどうやっていくかを促せば、自分で答えを出せるはずです」。なぜ=whyではなく、どうすればできるか=Howを聞く。自分で出した答えなら、できるかどうかは分からないまでも、達成するための努力をするはずです。答えを促す声かけが“叱る”ということ。■ヒント2 子育て中の“イライラ”はちっとも悪いことじゃないストレスがたまっていたり、疲れていたり。親だからといって、いつも冷静な声かけができるわけではありません。いぬかいさんは、子育て中のママ100人にアンケートを取ったことがあるそうです。すると、なんと100%のお母さんが子育て中に何らかのストレスを抱えていると回答しました。「子どもの寝顔を見ながら、怒ってイライラをぶつけてしまったと自分を責めて泣いてしまう人もいるでしょう。でも、そうではなく、イライラも自分の感情のひとつだと認めてください。イライラを悪いものだと捉えると、もっと苦しくなってしまいます」。イライラしたのは仕方がない、あの時はそういう感情だったと受け止める。それが結果的にマイナス思考を遠ざけ、自分自身の状態を整えることにつながるのです。■ヒント3 自分を大切にすること子育て中に限らず、イライラやマイナスの感情は、自分自身が整ってないから発生します。自分を大切にすれば、そのベクトルが自然と子どもに向くといぬかいさんは言います。「自分をもっと愛してください。みなさん、子どものことを愛しているかと聞くともちろんと答えます。でも、同じように自分も大事にしてください。カラカラの乾いた自分にならないように、なんでもいいから夢を持ってください」子どもへの接し方にちょっと余裕がないな、イライラしているなと思ったときは、まず自分が楽しく過ごせているかどうか考えてみませんか。親が幸せを感じていれば、子どもも幸せになれるはずです。いぬかい良成さん学校法人SEiRYO学園 理事長・日本ペアレンティング協会 代表理事1968年、東京都太田区生まれ。世界十数カ国の教育現場から実際に学び、イタリアの「レッジョエミリア・アプローチ」や日本の「おもてなしの心」などを取り入れる。「SEiRYOメソッド」を確立。著書に 子どもは「悪い子」に育てなさい 天才児が育つ7つの習慣 (サンクチュアリ出版)。
2017年12月26日子どもの素朴な疑問について、その分野の専門家たちが本気で答えてくれるNHKの人気ラジオ番組『夏休み 子ども科学電話相談』が冬休みに初進出! 『冬休み 子ども科学電話相談』として、12月25日(月)から放送が始まります。『夏休み 子ども科学電話相談』は1984年から続く長寿番組で、大人でも「へぇ~」とタメになることが盛りだくさん! ただし、電話の相手はあくまで子ども。先生も驚くような質問や、聞いているコチラも思わず吹き出してしまうほどのやりとりが繰り広げられることもしばしば…。親子で楽しめる『冬休み 子ども科学電話相談』について、その魅力を解説しちゃいます。■子どもの素朴な疑問に有識者が全力回答番組の特長といえば、なんといっても発想力豊かな子どもたちの質問。「どうしてパンツをはかなきゃいけないの?」「どうして茶わんに盛ったごはんより、おにぎりのほうがおいしく感じるの?」など、子どもらしい質問がぞくぞく登場します。それに対して先生が知識を駆使してやさしく回答しようとしても、子どもは「わからない」とピシャリ。「そっかぁ…」と、先生のほうが意気消沈してしまうというのもお決まりのパターンです。あいさつは元気だったのに、質問になると急にトーンダウンしてしまう子がいたり、電話の後ろで赤ちゃんがギャンギャン泣いていたりと、作り込まれていない自然体な感じも魅力。予測不能な子どもたちの言動に振り回されながら、先生たちが試行錯誤して回答していく様子もまた、たまらなくおもしろいのです。■先生たちの回答にツッコミどころが満載電話で答えてくれる先生たちはみなさん専門家ですが、子どもたちに説明するのは難しい模様。電話のやりとりのなかには、聞いているこちらが思わずツッコミを入れたくなるような内容もありまして…。『トウモロコシの実は、なぜ一列に並んでいるの?』(2017年7月24日放送回)先生の回答は“実のもととなる花が、一列に並んでいるから”だったのですが、おもしろかったのはそれを調べる方法。「トウモロコシの花を栽培してる人に1本むしらせてもらうか、自分で育ててみてください」と。これには思わず「人のトウモロコシはむしっちゃダメでしょ~」とニヤけてしまうのでした。『セミの抜け殻は食べられますか?』(2017年8月1日放送回)先生は「食べられる」ことを前提に、セミの抜け殻の成分などについてしっかりと説明。そして「油でパリパリに素揚げして、塩をかけたらビールに合うんちゃうかな」というまさかの回答。最後は「中身が入っているほうがおいしいと思うよ」という衝撃の展開に。さらに「食べるなら、おうちの人にお願いして火を通してからにしてね」と先生は楽しそう。反対に、質問者の女の子が若干引いているような…。こんな風に、先生のほうが盛り上がってしまうパターンもあるあるです。■心温まる先生たちの名言科学的に証明されていることについて専門家が説明してくれるのはもちろんですが、そうではない事柄について、先生たちがそれぞれの感性で答えてくれるところも『子ども科学電話相談』の醍醐味(だいごみ)のひとつ。子どもたちの未来を思う回答には、心が温まります。『人間は、AIにいつか負けるって本当ですか?』(2017年8月24日放送回)先生は「かけっこや計算など、いろんなことですでに人間は機械やコンピューターに負けています」と説明。その上で「それでも、われわれは不幸になっているわけじゃないんだよね」とフォロー。人間がいる意味がなくなるのではと心配する人もいるけど、人間が簡単にできることがAIにはできなかったり、AIにできることが人間にはできなかったりもする。だから「AIと人は助けあえるんじゃないかと思います」という希望に満ちた回答には、納得しかありません。『月が追いかけてくるのはなぜ?』(2017年8月30日放送回)「電車に乗ったとき、近くにあるおうちはどんどん小さくなって離れていくけれど、遠くにあるお山は大きいままで、動いていないように見えるよね」と説明。つまり、月が遠くにあるから、動かずに付いてきているように見えるということ。そして先生は「この質問をする子は、お月様をよく見ている子。だからきっと、これからも〇〇くんの後を、お月様もずっと付いてきてくれるよ」とコメント。先生の知識と優しさがあいまったすてきな回答に、ホッコリするのでした。■今年の冬は、家族で科学を学ぼう!子ども向けでありながら、子どもだましではない回答で、親子の会話も盛り上がる『冬休み 子ども科学電話相談』は、12月25日朝8時5分からスタート。冬休みの午前中、親子で楽しみながら科学を学んでみてはいかがでしょうか?ちなみに先生への質問は、電話またはメールで受付け中。気になる方は、公式サイトをチェックしてみてくださいね!『冬休み 子ども科学電話相談』2017年12月25日(月)~29日(金)2018年1月4日(木)、5日(金)、8日(月)<NHKラジオ第1放送>前8:05~11:49※29日(金)は「15時間 オリエンタルラジソン」の中で、“心と体”ジャンルに絞った「冬休み 子ども科学電話相談 スペシャル版」を放送。公式サイト:
2017年12月24日子どもにとって小学校は学びの場です。もちろん、勉強を教えてもらうために通うんだけど、もうひとつ大事なことがあると思うのよ。それは、「社会生活を知る」ということ。世間というものを肌で感じる第一歩が小学校なんじゃないかしら? 自分の力ではどうにもならないことがあると知るのもこのくらいから…。社会というものを子どもながらに学んでいくんですね。この「社会性を身につける」というのは、とても大事なことなの。人は、人間社会の中でしか生きられません。どんな形であれ、必ず人と関わり合いながら生活していくことになります。社会人として、きちんと生きていけるよう訓練する場所が学校なんですね。幼稚園や保育園はあくまでもその準備段階で、本格的に社会と向き合うようになるのは小学校だと思います。そこでは当然、イヤな経験をすることもあり、子どもに強いストレスがかかることもあるでしょう。そこで重要になってくるのが家庭。たとえ小学校でイヤなことがあっても、家に居場所があれば子どもはがんばれるんですね。そのうち、自分自身の力で何とかやっていけるようになります。やはり幼稚園とは勝手が違うし、初めての経験ばかりで子どもは不安なの。でも、自分を丸ごと受け入れてくれる温かい家庭があれば安心できます。 イヤな思いを味わうことも社会勉強。避けて通ることはできません。子どもの代わりに人間関係を築いてあげるなんて、いくら親でもできっこないでしょう? 子ども自身がつまずきながら社会性を身につけていくしかないのよ。親は、そんな子どもを遠くで見守ることしかできません。特に、二黒土星のお母さんは心配性なところがあり、子どもの学校生活のすべてを知りたがります。でもね、根掘り葉掘り聞き出そうとすると、かえって子どもは口を閉ざしてしまいますよ。ほどほどにしましょうね。子どもが成長していくためには、良いことも悪いことも経験する必要があります。傷つき、悩むこともあるでしょう。そんな子どもたちに何よりも必要なのが温かい家庭です。がんばっている子どもたちが安心して戻れる場所をつくってあげてくださいね。 ※もうすぐ!※あなたの運命が動き出す◆今から準備しておくべきこと
2017年12月22日今年も残りあとわずか。来年度から幼稚園の入園準備をしているママも多いのではないでしょうか。そんなお母さんたちから「入園時にオムツが外れていることが必須と説明会で言われたんですがどうしたらいいですか?」という焦りの声をよく耳にします。そんなお母さんのために今回は3歳からはじめるトイレトレーニングの3つのポイントをご紹介します。■1.生活のリズムを正す排泄は生活のリズムに大きく左右されます。食事の時間や遊びの時間、そして就寝時間など、生活のリズムをしっかりと正してあげることで排泄のリズムを正すことができます。生活のリズムのなおしかたは簡単。「寝ない、食べない! 子どもの生活習慣はどうやって直したら良いの?」でお伝えした通り、今の生活を時計に書いてみましょう。そうすることで、何がズレていて、どうなおせばいいのか一目瞭然です。■2.家にあるオムツを捨てる「オムツがあるからオムツが外れない」といっても過言ではありません。潔く全て処分するか、必要なひとにプレゼントしましょう。ただ、捨てる前に「もうすぐ幼稚園にいくからオムツとはバイバイしようね」「これからはおしっこがしたくなったらママやパパに教えてね」と声をかけ、オムツとバイバイしてください。■3.排尿のリズムを知るトイレトレーニングで一番やってはいけないことは、おもらしをしてからトイレに連れて行くことです。よくお漏らしをした後にトイレに連れていき「まだでるでしょ」と長い間座らせているお母さんを目にしますが、それは逆効果です。おもらしは、もう完全におしっこが出ている状態なのでおしっこが終わったのにトイレにいく、出せと言われるのは子どもにとっては苦痛なこと。そういったことを防ぐためにパパ・ママが「排泄のリズム」を知ることから始めましょう。■4排泄表を作ろう排泄表はおしっこをした時間、場所を記録していく表です。実際に保育園の現場で使っているところも多いと思います。○…おむつのなかでおしっこが出た(出ていた)◎…オマルでおしっこがでた△…うんちが出た(出てた)□…オマルでうんちが出たこのように、エクセルなどを使って表をつくるのも良し、裏紙に箇条書きにするのも良し。表の形式に決まりはありませんが、排泄後は必ず記録してください。この記録を続けることで、排泄のタイミングが手に取るようにわかります。タイミングが分かったら、あとはそのタイミングにトイレに連れていき、排泄ができたらしっかりと褒めて、認めてあげること。これを続けることで、確実に子どもはオムツを外すことができるよううになります。最後に、幼稚園に入る前の子どもはもう自分の気持ちをしっかりとお母さんやお父さんに伝えられるはず。排泄は人生で最初の自立です。「もう赤ちゃんじゃないんだ」という気持ちをしっかりとご両親が持ってくださいね。
2017年12月19日【ママからてぃ先生に質問】1歳の子どもがいます。同じクラスの子とわが子を比べると、成長の違いが不安になってしまいます。比べちゃいけないと思いつつ、不安に感じてしまうのですが、どうしたらよいのでしょうか。【てぃ先生からの回答】クラスの子と比べる意味は全くありません。なぜなら、保育園のクラス内には年齢は同じであっても、月齢はまるで違う子がいます。例えば、同じ1歳児クラスの中には、4月時点で1歳1ヶ月の子もいれば、2歳になる子もいて、当然、発達は大きく異なります。特に乳幼児期は成長速度が早いので、目に見える違いも多々あります。「クラス」というカテゴリが不安を煽っているだけで、それ抜きで考えれば、1歳1ヶ月の子と2歳の子が同じ部屋にいる、これだけです。2歳の子と比べれば幼いと感じることもあるでしょうが、同じく約1年離れた0歳児と比べれば、とても大きく感じるでしょう。先述の通り、乳幼児期の成長速度は早いので、例え月齢が1ヶ月や2ヶ月の差でも、そこには大きな違いが出ます。生まれた誕生日の都合で、たまたま同じ部屋にいるだけ。発達を比べる意味はないです。■個々の成長がまったく同じならば、育児本は1冊だけでいいはずまた、月齢が同じくらいでも発達に違いを感じる場合がありますが、それは個々が違うだけ。身体の大きさ、髪の生え具合、歩く、お話する、その他これらが全員同じタイミングで、同じくらい成長するのであれば、育児本はこの世にたった一冊あればいい。でも、これだけ世の中に育児本が溢れかえっているのは、一人ひとりが全く違うからであり、それが当たり前だからです。乳幼児期の発達に“差”はありません。あるのは“違い”だけ。この先に控えているトイレトレーニングが良い例で、あれは子どもの膀胱が大きくならない限り、大人が焦ったところでパンツにはなれません。いくら他の子と比べても、「おトイレちゃんとしなさい!」と叱っても、膀胱は大きくならないんです。オムツがとれたことよりも大事にすべきなのは、その子に合ったフォローや言葉がけであり、それを実行する大人に気持ちの余裕があればあるほど、子育てそのものが充実した楽しいものになります。他の子との発達の違いを比べる意味はないし、不安になる必要もない。でも、そういった気持ちになるのは理解はできます。子どもを大事に想えば想うほど、周囲の子どもたちとの違いが気になるもの。なんていったって、この世で一番大切な宝物ですから。だからこそ、その宝物を他の子と比べるのはもったいないです。ぜひ、オンリーワンを楽しんでください。
2017年12月16日「社会がこれだけ多様性に富んだものになっている今、ひとつの型に子どもたちを押し込めるのは子どもの『生きる力』を削ぐだけでしょう」と教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。「一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です」と言うのは脳科学者の茂木健一郎さん。日本の教育が世界から大きく取り残されていく中、「教育とは何か?」というテーマでお二人が対談。2020年のセンター試験廃止までに「親たちが知っておくべきこと」に迫ります。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。■偏差値が「学びのアレルギー」を引き起こす茂木:僕がTwitterでこんなふうに怒ったことがあったんです。「予備校の偏差値表、『この偏差値だと、この大学』とか書いてある、あんな表を学校に貼るな! 子どもの心の傷害罪で訴えてやる!」と。そうしたら、みんなが喜んでいます。喜ぶということは、内心みんな思っているということでしょう?尾木:ひどいです! 大学名と学部名を聞いて、「ああ、偏差値あのくらいだから、俺より低い、高い」なんて瞬時に判断を下すようになっているのですから。茂木:子どもたちは、まずいご飯をたくさん食べさせられて、「もう食べたくない」という状況なんじゃないかと思います。おなかが空いたら食べますよね?子どもたちの脳が、どうでもいい情報をたくさん入れられて、もういっぱい、いっぱいになっちゃっている。アレルギーを起こしているのかな? 「学びのアレルギー」。尾木:ああっ。「学びのアレルギー」ね。それはすごく的確な表現だなぁ。■この子にとって「何」が一番大事なのか?尾木:僕が現場の教師だった頃は、「今、この子にとって何が大事か? どうするのがいいのか?」と考えて、真正面からぶつかっていきました。それが僕の教育実践スタイルだったの。茂木:尾木先生みたいな先生がもっとたくさんいたら、日本の子どもは救われるのにね。尾木:おもしろいとは思いますよ~。茂木:おもしろいし、子どもたちも、親御さんも、救われるんじゃないかなぁ。尾木:僕は、今のこの日本の現状を、どう突破するかということが一番気になりますね。茂木:教育について「理想の教育システムとは何か?」といった「議論」はよく聞きます。でも、僕が思うのは、「じゃあ、その理想の教育システムって、いつできるんですか? 10年後、20年後ですか?」ということです。いまの子どもたちは、「理想の教育システム」ではない教育を受けているという現実があります。この瞬間に、目の前にいる子どもを救えなかったら、意味がないと思ってしまうんです。教育って常に、「管理」とか「標準化」との闘いなのかもしれませんね。そういうシステムからはみ出したところを教員や親をはじめ、大人がもう少しフォローしてあげる。やろうと思えばできるはずですからね。尾木:ええ、本当に。茂木:たとえば、尾木先生がある生徒に岩波新書を毎週読めと指示した、というのは良い例だと思うんです。いまの管理主義的な教育が続いたとしても、その中でも工夫はできる。周囲の大人が、その子の個性をしっかり認めているよということを伝えればいいんです。たとえば、先生が通知表を渡す際などに、「これは、本当は違うんだよ」と言えばよい。「いまの入試制度が変わらない限り、『あなたの偏差値はここかな』という話はしなければいけないけれども、どこの学校に行ったって、一生懸命やれば大丈夫なんだよ、偏差値で人の価値が変わるわけじゃないんだよ」ということを、本人の長所とともに伝える。そういうことを言ってあげれば、それで救われることがきっとあるはずです尾木:簡単にできますよ。そこは、個人の裁量、工夫の範囲ですから。そういう大人の姿勢が大切だと思います。●尾木先生の教員時代のエピソード教員時代に、一人やたら優れた子がいたのです。「この子はすごいわ、能力を伸ばさなきゃ」と思って、1週間に一冊、岩波新書を読みなさいって言ったのです。それで、何を読んだかを全部報告させたのです(中略)やっぱり、高いレベルの学びや世界に挑戦していく、視野を広げていくというリードをこの子にはしてやらないと、変な天狗、井の中の蛙で終わっちゃうと思いました。彼にはもっと高い峰に立ってほしかった。出典: 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹 茂木健一郎/中公新書ラクレ)より抜粋 ■お父さんの教育観、お母さんの教育観茂木:昔はお父さんお母さんに、学校が偏差値とか言っていたって、そんなのうちは関係ない! っていう強さがあった。尾木:それぞれの家庭が生活に根ざした独自の伝統的な価値観を持っていたんですよね。いまは、まるで逆です。学校の価値観の中に同心円状に各家庭がストンとはまってしまっている。むしろ、家庭の方が求めている。茂木:昔の人の伝記を読んでいると、お父さんの教育観、お母さんの教育観とかがすごく感じられますよね。本当はそこがすごく大事なのかもしれない。教育再生には。■ブレない親の「個」教育が個性を伸ばす尾木:内心ではみなさんそれぞれに結構思っていることがあっても、なかなか言い出せないだけなのかもしれないですね。茂木:それを、どんどん、言っていけばいいんじゃないのかな。僕が見ていると、意外と、強い親に育てられた子どもって大丈夫な子どもが多い気がします。尾木:たしかにその通りだと思います。子どもの個性―すぐれた面も気になるところも、かくれた才能も含めて―を一番的確につかんでいるのは、何といっても親御さんなんですから。すべての子どもたちが、本当に伸び伸びと自分の持ち味を生かしながらどこまでも成長していくためには、「個別」教育が最適ですよね。個性を伸ばそう、寄り添って成長をサポートしよう、そういう発想と姿勢を意識的に強く持たないと、一斉主義や集団的指導・教育の甘言にまどわされ、巻き込まれてしまうように感じています。■「挑戦する脳」を作るためにママができること尾木:2020年には、大学入試改革を中心に据えた抜本的な教育改革が行われます。戦後7度目の改革ながら、ここまで大がかりな改革は初めて。でも、そこまでしなければならないほど、日本の教育はどうにもならない状況に来ているのです。茂木:まずは、ママたちが『当たり前』や『常識』をうのみにせず、自分のフィルターを一度通して考えてみることです。それは自分自身の思考や感覚に対する肯定でもあります。いかがでしたか? 「挑戦する脳」を作るために、いま、ママができること。それは、まずママ自身が、あふれる情報や「常識」を妄信せず、自分の頭で考えてみることのように私は感じました。■今回取材にご協力頂いた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月14日「子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育は良い結果が出ることが多いのです」と言うのは、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん。一方で、「子ども達の学ぶことに対する感動や好奇心が、どうしてここまで下がってしまっているのか」と、危惧する脳科学者の茂木健一郎さん。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が出版した本『教育とは何?』の中では、子どもの「生きる力」についてもお話されています。子どもの「やる気」や「主体性」。ママにとって、関心の高いキーワードなのではないでしょうか?■なぜ子どもたちは「学ぶ意欲」を失ったのか茂木:大学で教えていて、「どうしてこんなにやる気を失っている子が多いのか」と、強い危機感を感じています。僕は、それを「学力低下」だとか、「偏差値が●●の学校の生徒だからそうなのだ」みたいないい方で説明するのは、根本的に間違っていると思うのです。尾木:僕も大学で教えていて、学ぶ意欲を失った大学生が増えていることが、とても気になっていました。おそらく、中高時代に知的な学びにおけるドキドキ感をあんまり味わったことがないのではないかと思うのです。学ぶことによって、世界がパッと広がるような感じ、あの感覚、知的興奮を知らないのでしょうね。茂木:本来、すべての子どもには、知的好奇心があって、目を輝かせていたはずなんです。けれども、日本の教育を受けているどこかで、そういう心を殺されてしまった…。だから、彼らはある意味、「被害者」なんだと僕は思っています。■子どもの“好き”を応援してでは、子どものやる気にスイッチを入れるために、ママたちはどうすれば良いのでしょう?尾木:まずは、わが子のことをよく観察して、その子の興味・関心があるものを見つけ出してあげることが大切です。以前、体操の内村航平選手のお母様に直接話を伺ったことがあるのですが、もともとご両親はサッカーか野球をやらせたかったそうです。でも、彼はそちら方面にあまり関心を示さなかった。トランポリンが好きで、跳ねたり回ったりするのに夢中になっていたから、誕生日にトランポリンを買ってあげた。そういうところから、どんどん体操にはまっていたそうです。お母様の話を聞いて、他人との比較ではなく、その子の自己決定を尊重し、大人が“個”に寄り沿うことで、子どもの力は無限に伸びていくのだと実感しました。■松岡修造さんは「がんばれ」という言葉が嫌い?尾木:また、元テニスプレーヤーでスポーツキャスターの松岡修造さんと対談させていただいたときのこと。修造さんが、「僕、『がんばれ』という言葉が一番嫌いなんですよ」と切りだされたので驚きました。「でも、いつも『がんばれ』と声をかけているじゃないですか」と言うと、「僕は自分からがんばれと言ったことは一度もないのです。本人が自分で『がんばる』と言ったときだけ、『だったらがんばれ』と言っているんです」とおっしゃった。これは、ものすごく本質をついた言葉です。錦織圭くんや萩野公介くんといった、若くして世界レベルで活躍しているトップアスリートたちの話を聞いても、自分が興味を持ったことを、自分でしっかり考えてやっていく中で、確実に成果を出しているのです。■子どもの「生きる力」を育てるために茂木:脳科学者として言いたいのは、一人ひとりの子どもの中に、必ず「個性」はあるということです。その個性を、それぞれに見いだすようにしていかなければならない。いまの教育ではそれを見いだす機会を与えられていません。一人ひとりが自分の個性に気づくようにと向けていくのが本来の教育です。尾木:日本では「一斉指導」ばかりを重視して、ちょっとでも基準からはみ出す子は白い目で見たり、排除したりしがちです。でも、大人が一方的に枠を与えそのなかで競わせていては、子どもたちの可能性を狭めることにしかなりません。これだけ多様性に富んだ社会になっている今、一つの型に子どもたちを押し込めるなんてナンセンス。そんなの、子どもの「生きる力」を削ぐだけでしょう。そうではなく一人一人の多様な個性を尊重すれば、子どもたちは大人の想像を超えてどんどん成長していくはずです。次回は、「2020年の大学入試改革までに、親が知っておくべきこと」です。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月13日「海老蔵さんは東大には入れませんが、ハーバード大なら合格できるかもしれません」と言うのは、脳科学者の茂木健一郎さん。偏差値に重きを置く日本の教育に強い危機感をお持ちです。一方で、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんは「茂木先生が感じていらっしゃる日本の教育の『おかしさ』とその分析の的確さに驚嘆しました」と、おっしゃいます。 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (尾木直樹(著)、茂木健一郎(著)/中央公論新社)※本書に収録されている対談は、2017年に法政大学女子高等学校で行われた公開対談「これからの学び・これからの学校」と、単行本『おぎ・もぎ対談「個」育て論』(2013年9月青灯社刊)に掲載された対談です。そんなお二人が、日本の偏差値教育、日本の教育の未来について語った対談をまとめた『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』を出版されました。お二人の教育論、偏差値システムの問題点、そして親が家庭で何をすべきかについて、本の内容をご紹介します。■「挑戦する脳」は、本来だれにでもある「挑戦する脳」。このキーワード、ちょっと、気になりませんか? もし、物事に意欲的に取り組める脳、いわば挑戦する脳があるのなら、その育て方を知りたいものです。茂木さん(以下、茂木):人間は生まれると、やがてハイハイしたり、立ったりする。あれは、全部、挑戦です。人間は、子どものときからずっと挑戦をしています。挑戦する能力、すなわち「挑戦する脳」は、本来だれにでもあるものです。それを「挑戦しない脳」にしてしまうものは何か? それをしっかり考えてみる必要があります。僕は、その理由のひとつに偏差値に重きを置く「日本の教育システム」があると考えています。尾木さん(以下、尾木):日本の教育の癌(がん)とも言える偏差値主義について、日本人はもっと現実を直視しなければなりませんね。茂木:たとえばアメリカの入試には、偏差値の概念はありません。歌舞伎役者の市川海老蔵さんは、僕に「日本の教科書は、読んだことがない」と豪語されていました(笑)。彼は日本の最難関、東京大学には入れないでしょう。けれども、ハーバード大学なら、彼を合格させると思いますよ。彼は歌舞伎役者としては超一流ですからね。この違いが日本の教育が抱えている問題点を浮き彫りにしていると思います。■マジメに終わっている日本の教育偏差値って、そんなに悪いもの!? ママ世代にとっては、「偏差値をあげるために勉強をする」というのは、ごくあたり前の感覚。すぐにはピン!ときませんが…。尾木:僕は、何年も前から著書などで、日本の学校や教育現場は『博物館』『化石』だと言ってきました。日本の教育が世界の流れから取り残されて、20年近く経つのではないでしょうか? マジメな話として、今の日本の教育は終わっています。茂木:そもそも、人間の能力はいろんなとがり方があります。たとえば役者としてとがっている人と、学者としてとがっている人は、とがっている部分がまったく違います。こんなふうに、本来、いろいろな方向に向いている人の能力は、比べられるものではないんです。つまり「偏差値」というモノサシだけでは、人間を評価する方法としてはまったく足りないのです。■「探究科」を新設して進学校になった堀川の奇跡「人間の能力は、偏差値というモノサシでははかれない」と言われても、現実問題として、わが子は偏差値で評価されています。そうではない学校なんて、あるのでしょうか?尾木:実際に「結果を出した」という意味では、京都の市立高校である堀川高校のお話は、説得力があるかもしれませんね。堀川高校で「探究科」を新設したところ、1期生が卒業した2001年には、国公立大学の現役合格者数が106人になりました。その前年は6人だったので、「堀川の奇跡」とも言われました。その後、京都大学にも毎年30人台の合格者が出るようになり、堀川高校は京都の公立高校ではトップと言えるような進学校になっていきました。「探究」というのは、社会や身近な生活の中から生徒自ら課題を見つけ出し、実験や調査などをもとに論文をまとめ発表するという授業活動です。たとえば、琵琶湖の水を浄化するにはどうすればいいかといった調査研究を3年間続けてそれを卒論にまとめます。生徒が100人いれば100通りの探究がなされ、それを先生がサポートする。先生だけでは指導しきれないので、京都大学の大学院生などがアシスタントに入ります。■「受験勉強」をするために必要なもの偏差値主義ではない学校で、しかも受験に直接、役に立たなさそうなことをして、なぜ難関の京都大学に合格できるのでしょうか?尾木:受験勉強の土台に、「この学校で、これを学びたい!」という強い想いがあるんです。自分なりの探求を続けているうちに、「京大の○○先生の研究室に行きたい」「東大の○○先生のゼミに入りたい」というような目標を持つことになり、生徒はその目標達成のためにがんばります。偏差値の高さや有名大学かどうかではなく、自分の内側から沸いてくる強いモチベーションがあれば、何とかなるものなんです。この例からもわかるように、子どものやる気、主体性を尊重したほうが、教育というのは良い結果が出ることが多いものです。次回は、子どもの「やる気」や「主体性」について考えます。■今回取材にご協力いただいた“尾木ママ”こと尾木直樹さんと、脳科学者の茂木健一郎さんの共著 『教育とは何?-日本のエリートはニセモノか』 (中公新書ラクレ)尾木直樹 著 茂木健一郎 /中央公論新社 ¥780(税別)尾木直樹さん プロフィール“尾木ママ”の愛称で親しまれる教育評論家、法政大学特任教授。「子育てと教育は“愛とロマン”」をモットーに、22年間中学・高校でユニークで創造的な教育実践を展開。その後大学教員に転身して22年、合計44年間教壇に立つ。現在は講演会活動、メディア出演、執筆活動など幅広く活躍中尾木ママ オフィシャルブログ: 茂木健一郎さん プロフィール脳科学者、作家、ブロードキャスター。東京大学理学部、法学部卒業後、ケンブリッジ大学を経てソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「一リットルの脳の中に、現実も、夢も、宇宙も、すべてある」と。茂木健一郎 オフィシャルブログ:
2017年12月12日みなさま、子どもの勉強や宿題でイライラしたことありますか?私も初めの育児の時こそ気にしてあれやこれや口出したりしていましたが、だんだんと「口うるさく言われるほど子どもはやる気をなくす!」ということを実感したので、今や、最低限の宿題さえやってりゃいいや~という感じです。 そんなある日の末っ子(当時3年生)とのやりとりです。 おやつ抜きは冗談で、終わったらおやつ食べようね~ってことで一緒にテストの見直しをしました。 【ここでちょっとポイント!】・おやつ抜き=罰になって嫌な気持ちになる・ご褒美=癖になると報酬がないとやらなくなるので内容に気を付けたいところ。・やってからおやつ=行動の順番の調整。いつものちょっと嬉しいことが待ってるとご褒美気分になれる。 頭ごなしに怒ってやらせようとすると勉強が「嫌なこと」になってしまうし、テスト隠されたら分からないところ教えてあげられない。分からない所が増えるともっと嫌いになる。悪循環です。 子どもにやって欲しいことは「好きじゃなくても嫌いにさせない」ということって大切な気がします。嫌いでもやれることも大切ですが、それはこなすだけ、最低限になりがちです。 数年先の子どもを考えて、楽しみにしながら「どうやったら子どもをノせられるだろう?」って視点で関わっていけたらいいなと思う(理想)今日この頃です。【お知らせ】前回の第9話「クリスマス親の失敗エピソード3選!」の記事下アンケート「Q. 子どもとのクリスマスで失敗した経験はありますか?」の回答をまとめました! 失敗で多かったのは…? アンケート結果はこちら↓
2017年12月09日「このままでは、日本は将来メシが食えない大人を量産してしまうのでは?」という危機感から花まる学習会を始めた高濱正伸さん。息子を「メシが食えない大人」にしないための方法を教えていただきます。今回は「男の子ならでは!」の、とりわけ身につけさせたい生活習慣についてお話を伺います。■子育ての最終目標とは突然ですが、子育ての最終目標とは、何でしょうか? それは、親元から離れ、ひとりで自立して生きていく手段(=仕事に就く能力)を身につけさせてあげることでしょう。ゆくゆくは自分の力で仕事を見つけ、自立してほしい、というのが親の共通した願いのはずです。そのために、今回は、「子ども時代にどんな習慣を身につけさせ、どんな経験をさせることが必要か」について考えてみます。「子どもに必要な生活習慣」のベーシックな部分は、次のとおりです。※高濱さんの考える「自分の力で生きていくために必要な幼児期からの習慣」その1 休みの日も「遅起き」しないその2 「休まない体力」が必要その3 「なにくそ」と思える根性その4 「やったぁ!」という達成感その5 「これだけは負けない」ものをひとつ身に着けるこれに加えて、男の子なら身に着けてほしい「プラスαの力」を高濱さんに教えていただきました。 ■男の子の「運動コンプレックス」は危険!?「幼少期における運動コンプレックスを、甘くみてはいけません」(高濱さん)。とくに男の子が、このコンプレックスを持ってしまうのは危険です。「ひきこもってしまった子たちのなかで、『運動が苦手でした』というケースはたしかに多かったからです」(高濱さん)。【息子の運動嫌いを克服させるコツ】運動コンプレックスは、運動でこそ克服できます。たとえば、水泳は、太っている、やせているということは関係ありませんし、何といっても「級システム」がいいのです。細かく級が上がるので、「五級に上がったよ」と、ひとつひとつをお母さんに報告できます。また、作法がはっきりある「武道」系はすべてよいでしょう。とくに、察してもらいたがるタイプが多い、長男の悩みには効きます。武道系は、声を出すことで、はっきり発言できるようになるので、目を見て言いたいことを言う能力を養うのに最適です。■ケンカを回避しすぎると、社会で渡り合えない?男の子は、「何回ガツガツと他人とぶつかり合えたか」で、「人としての幅の広さ」が決まってくるところがあります。「目の前のケンカを回避・除菌したくなるのが、ママとしての気持ちでしょうが、それを避けすぎても健全ではありません。男の子は、本能としてオス同士で張り合うものなのです」(高濱さん)。【自信のある男の子を育てるコツ】息子が、友だちとケンカをしているのを「傍観」するのは、ママにとって身を引きちぎられるような気持ちです。でも、高濱さんは言います。「ママには、『あとあと、この子は魅力的になるぞ~』というおおらかな視点が、ある意味必要なのです」●ケンカもあるけれど、でも、「みんなと一緒にいたほうが楽しい」という経験●つらかったし悲しかったけど、「いまはもう大丈夫」という経験●ちょっと厳しい課題だったけれど、「自分で乗り越えたもんね」という体験「僕は、社会と渡りあえる」と思わせてくれるひとつひとつの経験が、幅の広い、分厚い自信をつくりあげていくのです。■失敗に「めげない子」を育てるには逆境、失敗、敗北、がんばったけれどうまくいかない…。人生には、何度もそういう場面が訪れます。「そういう場面での、自分のイヤな気持ちをプラスへコントロールするためには、経験値が必要でしょう」(高濱さん)。事あるごとにいちいち、めげたりしょげたりしていては、生きていけません。また、逃げ癖や負け癖が身についてしまって、何事もあきらめて、投げ出してばかりの人は魅力的ではありませんよね。【簡単にめげない男の子を育てるコツ】「簡単にめげない子を育てる秘訣(ひけつ)は、物事を『事件化しないこと』だと思います」(高濱さん)。子どもがめげてしまう裏には、かわいいわが子だからこそ「事件化して、親がしょげたり、怒ったりしている」という背景があるのかもしれません。逆説的にいえば、「めげない子」をつくるためには、「そういうこともある!」と、ひとつひとつの出来事をいちいち事件化しないという形で親が子どもに状況を提示してあげる必要があります。「見渡してみても、強くてめげない人の基礎には、『いちいち事件化しない姿勢』『いろいろなことがあるけれど、乗り越えてきた』という経験が必ずあるものなのです」(高濱先生)■優秀な男の子には落とし穴があった!「思いやり」は、なまじっか「優秀」と称賛されて生きてきた男に多い落とし穴のひとつです。自分ではちっとも思いやりがないとは思っていない。とくに、男子校でずっと育った場合は、必要に迫られないのでわからない部分かもしれません。「頭だけよくて論理的に優れていても、それは「嫌みな人」というだけで、世の中ではまったく通用しないのです」(高濱さん)【思いやりのある男の子に育てるコツ】「『思いやり』というのは、思いやり体験をたくさんしていないと、育たない部分です」(高濱さん)。思いやり体験とは、「他者性」と言い換えてもいいでしょう。思いやりを持てる人になるためには、自分とは違う立場の人たち、感性の異なる人たちへの想像力が必要なのです。幼児期においては、違う主張や考えを持った、異学年や異性や立場の異なる子どもたちとたくさん遊び、交流する経験こそが重要です。「女はすぐ泣くんだもん」などと言いながらも一緒に遊ぶことが大切ですし、女の子が捕まえられずにいた虫をさっと捕まえられた、などの小さなことでも、女子から「えーすごい!」と本気で言われたり、心から「ありがとう」と言われたりすることを体験していくことで、だれかにまた「思いやり」を届けることができるようになります。このような「ミニもて経験」こそ、大人になったときに、魅力として出てくる部分です。いかがでしたか? 記事を書きながら筆者が思ったことは、「『息子を育てること』が、to doリスト化していたなぁ」ということです。毎日の生活を回すために、「コレ、して」「アレ、して」と、to doリストを消すかのごとく、息子に接していました。でも、高濱さんに男の子の「特性」を教えていただいたことで、その接し方が、息子の「男の子としての本質」からいかにずれていたか! それをつくづく実感しました。これからは、「いまの困った」は、「将来、有望男子になる芽」であることをイメージして、ゆったりした気持ちで子育てしていきたいです。【自立できる男の子の育てるため まとめ】●運動コンプレックスを甘く見ないひきこもってしまった子たちの多くは、「運動が苦手」だった。●ママはケンカを回避・除菌しすぎない社会と渡りあえる大人に育てるには、ケンカの経験も必要。それが、幅の広い、分厚い自信をつくりあげる。●ママは物事を事件化しない事あるごとにいちいち、めげたりしょげたりしていては、生きていけない。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年12月07日男の子は、「ママとはまったく違う生き物」。男の子の特徴を知ることで、「何で!?」「どうして?」というママたちの気持ちを、「これは男の子の特徴なんだ」と納得モードに切り替えることができます。ママから見ると、ため息をつきたくなる行動ばかりだけれど、そんな男の子の特徴を知って、接し方を少し工夫するだけで、ママは随分と楽になることでしょう。お話を伺ったのは、花まる学習会代表の高濱正伸さんです。■行動が遅い男の子は「個性」で認めない男の子の「行動が遅い」というパターンには、2種類の意味があります。それぞれ別問題なので、別個の話としていくつかの事例を使ってご紹介しましょう。①「ひとつひとつの行動が遅い」場合例)朝、洋服を着替えるのに時間がかかるという男の子【ママの接し方のコツ】「個性」だと認めず、根気よく声かけを「ひとつひとつの行動スピードは、ある程度までは上げないといけません。美意識からではなくて、『現代の厳しさ』という意味からです」(高濱さん)。高濱さんは言います。「近年の教育で間違っていたことのひとつは、なんでも『個性』で認めすぎてしまったところです」。たとえば、「ごはんを食べるのが遅い子もいます」と多少認めることは問題ありませんが、それも程度問題。あんまり遅いと、その子が社会に出たときに苦労します。現代の日本社会で働いていくためには、「トロい人は正直困る」というのが、みんなの共通感覚でしょう。基本的に、子どもに対しては「テキパキできるのがカッコいいよね」というスタンスで、根気強く声掛けをしてあげることが大切です。②動作への「取りかかりが遅い」場合例)朝起きて、洋服に着替えるのになかなか取りかからない男の子【ママの接し方のコツ】言葉だけでなく、体をさわりながら指示を「早く、洋服着替えてね」と言っているのに、「は~い」と返事をするもののパジャマのままブロック遊びをしている…。これが「取りかかりが遅い」ということです。「やっていることがおもしろいとやめられないのが、男の子の特徴です。男の子には、何歳になってもそういう側面があります」(高濱さん)。高濱さんの経験では、口だけの指示でなく、肩でも頭でもさわりながら指示すると、声かけが体に入っていきやすいようです。■「字をきちんと書く病」の男の子は伸び悩む!? 「平均して、男の子のほうが字は汚くなりがちです」(高濱さん)。でも、低学年時代にママが「この子、字が汚いんです」と言うときは、「常にいつもきれいに書いてほしい」というママの想いが強すぎる、という事例がほとんどだそう。学校に入ってしまうと、学校の様子をママが垣間見るのは、連絡帳やノートからだけ。だからとくに低学年時代は、子どもにガミガミ言ってしまいがちなのだとか。【ママの接し方のコツ】ママの意識こそ変えるべき「男の子に対しては、字は書くべきときに書ければよいと割り切ってください」(高濱さん)。たとえば、年賀状や硬筆の時間などの、ちゃんと書くべきときにきれいに書くことができていれば充分。かえって高濱さんが「きちんと病」と呼んでいる状態に陥ってしまう方が怖いそうです。「きちんと病」とは、ノートをきれいに書くことばかりに神経を使ってしまい伸び悩みに繋がること。これは、「最初の子」かつ「男の子」の場合に多くあるそう。もちろん、汚い字が良いということではないですが、「字がきれいでもまったく頭に入っていないのでは本末転倒。「必要なときにきれいな字を書ける、頭の回転が速い子」に育てたいもの。「ここは、お母さんの意識こそを変えるべき項目です」(高濱さん)。■男の子が「汚いこと」に悲鳴をあげるママへ「信じられない!」。ママの悲鳴が聞こえるほど、男の子は「ママが汚いと思うこと」をまったく気にしません。上着に泥がついていても平気。膝が破けたズボンを次の日も学校にはいていこうとする。これは、「男の子ある、ある」なのでは?!【ママの接し方のコツ】思春期までは目くじらを立てずに見守る男の子は、「危ないから!」と思うようなことも平気でやります。男の子にとっては、怪我は挑戦の勲章なのです。『風邪をひくから、汗をかいたら着替えなさい』の感覚もわからないのです。「俺、風邪なんてひかないし」と思っています。一説には、男の子は女の子より皮膚感覚が鈍感ということもあるようです。思春期に入って、「「身だしなみ」という言葉がわかるようになるまでは、あまり目くじら立てずに、大らかでいてください」(高濱さん)。ここまで書いてきて、「男の子を育てるには、やっぱり度量が求められるのねぇ」と、筆者はため息のひとつもつきたくなりました(涙)。でも、次はステキな話ですよ! ■男の子は「お母さんのことが世界で一番好き」男の子は、ママたちが自分で意識している以上に、「母への忠誠心」を持っています。「お母さんが喜ぶならなんでもしたい」と思っているのです。つまり、お母さんは、男の子にとっての「女神」なのです。「女神を崇拝している、その中心には『ご飯』があります」(高濱さん)。昔から言われていることですが、男の子(男)は「胃袋をつかむ」ことが大切なのです。また、いつでも自分の身の回りのことを心配してくれている人という意味でも、ママは男の子にとって一番大切な存在。どんなときでも「おなか空いてないかな? 寒くないかな?」と、息子のことをイメージできるママは男の子にとって、唯一無二の味方なのです。この記事を書いている筆者の実感として、男の子と女の子、両方の性別の子どもがいるママ友たちは口をそろえて、「男の子の方が、かわいい!」と、言います。子どもが全員男の子の私は、「男子の子育て、これだけ大変なのに?」と、そんなママたちの意見が長らく謎でした。けれども、「お母さんは、男の子にとっての『女神』なのです」という一言で、謎が少し解明された気分になりました。男の子を育てることは、かなり大変! でも、男の子の「ママへの想いは世界一!」そう思えたら、「がんばろう!」という気持ちになれそうです。次回は、「ママの『いま困った』が、将来“自立できる男の子”の芽となる?」です。小学校3年生までに身につけたい生活習慣(男の子編)を教わります。【男の子を育てる上でママの意識改革が必要なこと】●行動が遅い「ひとつひとつの行動が遅い」場合と動作への「取りかかりが遅い」場合では対応方法が異なる。●字が汚いノートをきれいに書くことばかりに神経を使う子は伸び悩みに繋がる。必要なときにきれいな字を書けるればいいと、ママの意識こそ変えるべき。●汚いことを気にしないケガもなく無事なら、ママは目くじらを立てない●お母さんのことが世界で一番好き男の子は、「お母さんが喜ぶならなんでもしたい」と思っている。ママは男の子にとっての「女神」だった。■今回のお話を伺った高濱正伸さんのご著書 『お母さんのための『男の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)●こちらもあわせてどうぞ! 『お母さんのための『女の子』の育て方』 (高濱正伸著/実務教育出版 ¥1,300(税別)高濱正伸さん花まる学習会代表・NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長・算数オリンピック委員会理事。1959年熊本県生まれ。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。花まる学習会公式サイト: <Google Play Awards 2017>のKids部門ファイナリストに選出された思考センス育成教材アプリ「Think!Think!」(iOS/Android対応/無料)「Think!Think!」は、空間認識・平面図形などの問題をとおして、思考センスを育む教材アプリです。子どものヤル気スイッチ! をONにする「わかった!」という成功体験を引き出すゲームが満載。開発したのは、世界算数・算数オリンピックの問題作成を行う東大卒問題作成チーム、「花まる学習会」のグループ会社「花まるラボ」です。Think!Think!とは:
2017年12月06日冬になり、寒さも厳しくなりつつあります。空気が乾燥しだすと風邪やインフルエンザの心配も出てきますよね。そこで、風邪予防のための手洗いうがい習慣について、パパママ世代に聞いてみました。Q.お子さまの手洗い・うがい、毎日できていますか?1.毎日できている 31.7%2.だいたいできている 38.7%3.あまりできていない 24.2%4.できていない 5.5%もっとも多いのは、だいたいできているの38.7%という結果になりました。風邪予防は毎日できていないとあまり意味がないので、習慣化することが大切です。■習慣化できている子は風邪をひかない!?幼稚園や学校の指導で習慣化できている子どももいれば、親が徹底してできている子どもも。習慣化できている子はやはり風邪をひかないようです。「親に似ず、毎日帰って来たらすすんでやります。学校での指導のおかげと感謝しています」(東京都 40代女性)「うちの子たちは徹底してます。ノロには紅茶、インフルには緑茶がいいそうで、我が家は数年前から水筒に紅茶や緑茶を持たせています。子ども3人いるため毎年受験が続いていますが、感染してないです」(神奈川県 40代女性)「これからの時期、インフルエンザやノロウィルスが怖いです。集団生活をしている子どもからの感染にいちばん気をつけないと…。乾燥しているときには喉を潤しておいた方がいいそうです」(千葉県 40代女性)■うちの家族で手洗いうがいができていないのはこの人子どもは小さいときからしつけをすれば習慣化できますが、大人になってからでは簡単なようでなかなかできるようにならないようです。小さなこともコツコツと続けることが第一歩です。「息子は小さいころからの習慣が身についているのですが、夫は洗うタイミングがおかしい! 帰って来て手を洗う前に冷蔵庫を開けないでほしい」(神奈川県 50代女性)「娘は大丈夫なのですが、高校になっても息子はチャチャッと流す程度。うがい薬も常備しているし、石鹸も自動で出るのを用意してあるのに…。まぁ、それでも元気ですけどね」(神奈川県 50代女性)「恥ずかしながら私ができていないです。親が口うるさく言わなかった記憶が…。その代わり夫が細かいので、その点は助かってます」(千葉県 40代女性)■インフル経験なしの子どものママが語る今までインフルエンザにかかったことがないというお子さんをお持ちのママの徹底ぶりをご紹介します。薬用石けん&うがい薬のダブルブロックで完全予防をします。「帰って来たら手洗い、うがいは必ずです。薬用石けんとうがい薬で徹底しています。うがいは声を出してするといいと聞いたので『あー』と言います。手拭きタオル、コップも共有しません。各自のコップを壁フックで使い分けています。高校生の子どもたちはまだ一度もインフルエンザになったことはありません」(神奈川県 40代女性)Q.お子さまの手洗い・うがい、毎日できていますか?アンケート回答数:5094件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2017年12月06日うちはモフモフ暮らし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
子育ては毎日がたからもの☆