「発達障害」について知りたいことや今話題の「発達障害」についての記事をチェック! (25/98)
自由人で言葉での意思疎通が難しいASD、知的障害、先天性の疾患のある娘わが家の小3の娘は2歳のときにASD、知的障害、先天性心疾患などの診断がおりました。自由人で言葉での意思疎通が難しい娘。そんな娘が3歳のときに、夫の会社の同僚の方から結婚式に招待をされました。その方とは私も独身時代からの知り合いで、子どもが産まれてからもよく家に遊びに来てくれていました。子どものこと、そして子どもの障害についても、ある程度話しており、娘のこともよく可愛がってもらっていました。「人数も少ないのでぜひ、結婚式に来てほしい」と言われ、娘を連れて行くのは大変だろうと想像はできたのですが、いつもお世話になっているので行くことを決めました。結婚式に招待されて。障害のある娘も連れて行ったけど…結婚式当日。もちろん娘は結婚式に行くなど分かっておらず、家族でどこかにお出かけをするのかな…といった感じでした。結婚式場につくと、知らない人がたくさんおり、娘はソワソワし始めました。Upload By ユーザー体験談知らない場所ということもあり、娘は式場に入りたくなさそうな様子でした。それでも式の時間は刻一刻と迫ってきます。仕方なく無理矢理会場へ入れると全力で逆らって出て行こうとする娘…。しばらくすると慣れてきたのか式場内を駆け回りはじめました。結婚式場での娘の行動に…式場には写真を撮ったり、歓談をしている人がたくさんいましたが、娘はそのような人たちを気にせず全速力で自分の気に入る場所を見つけに行きました。また、スピーチ中に突然大声を出したり、絨毯敷の床でゴロゴロ寝転がっていたり。立ち入り禁止の場所にも無理矢理入って行こうとするので常に私は止めに入り、娘をおさえつけておく必要がありました。周りの人たちの中には娘の行動にとてもびっくりしている方もいました。「子どもだししょうがないよね」と優しく声をかけてくれる方もいましたが、多くの方は娘の様子に驚き、関わりたくないといった様子でした。Upload By ユーザー体験談もう式場内にいられない、と思った私は娘をつれて一旦会場を出ました。スマホで動画などを見せて落ち着かせようとしましたが、娘はスマホを私の手からうばい取ると、姿勢を崩して動画を見始めました。おとなしくなり、娘も安心したかのように見えましたが、やはり普段と違う場所が落ち着かないのか、終始ソワソワしていました。お世話になってる方の結婚式で、祝福したい気持ちはもちろんありました。ですが、娘の様子を見て私は心の底から「留守番していればよかった、連れてこなければよかった」と思ってしまいました。Upload By ユーザー体験談娘にいろいろな体験をさせてあげたいけれど私たちは家族なので、娘がどんな行動をとっても受け入れることができます。しかし、今回一番つらかったのは周囲の目でした。周りの驚き、「なぜ静かにさせられないのか」という思いを、痛いほど感じました。結婚式という特別な場です。式に行く前から「絶対に迷惑はかけられない」と気負っていた分、「迷惑をかけてしまった」ことは、私の心に重くのしかかりました。知人にも、参列者にも、そして慣れない場に連れてきてしまった娘にも申し訳ない気持ちになりました。それ以降、子どもにいろいろな経験をさせたいと思う一方で、他人に迷惑かけてしまったらと思うと、なかなか勇気が出せないでいます。また、他人の視線に私たちも傷つきたくない、という気持ちもどこかにあるのも事実です。姉のピアノ発表会でのヒヤリ体験。そして今、感じること。その後、長女のピアノの発表会が何度かありましたが、静かにすることができない、椅子にじっと長時間座っていることができない、突発的な行動をすることから、娘は留守番をさせていました。ですが本人が「発表会に行きたい」と言ったときは、長女の出番のときだけ発表会会場に入ったことがありました。最初は静かに座っていましたが長女がドレスを着て舞台で主役になっているのを見て羨ましく思ったようで、ほんのちょっとした隙に、長女の演奏中に舞台中央に走っていってしまいました。Upload By ユーザー体験談長女の友達や、その保護者はやさしく見守ってくれましたが、親としては、とても焦り蒼白となった出来事でした。障害のある娘が、長女のようにドレスを着て発表会の主役になることは難しいかもしれません。そんな娘のことを思うととても複雑な気持ちになりますが、娘が娘らしく楽しく過ごしていけるように、親としてできることは何か、日々考えていきたいと思っています。小3になった今も、興味のないこと、想像と違った事に対してはすぐ飽きてしまい、長時間静かにすることは難しく、お出かけの際に我慢をさせてしまうことも多いです。しかし、我慢して出かける形になっても、いざ出かけると楽しそうにしていることもあり、最近では、出かける前に、「どこに」「何をしに」「何の乗り物で」「誰と行く」「誰と会う」を紙に書いて目で見て読ませ、想像が難しくても説明をし、娘が納得してから出かけるようになりました。途中で飽きたり、ぐずり出すときもありますが、短い時間だけでも我慢するように約束し、一度した約束は、こちらも引き伸ばさず、どんなときでも守るようにしています。そうすることで、成功体験と、約束を守る信頼関係につながり、少しずつではありますが、娘も成長し、我慢と納得ができるようになってきています。イラスト/SAKURA※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:井上先生より)小さいうちからいろいろな体験をさせてあげたいという親御さんの思いは納得できます。一方、お子さんにとっての新規な場面は興奮や多動につながりやすいですし、周りの目も気になる、といった葛藤に悩まされるかもしれません。イベントの途中で十分な休憩を挟めるような場所を確保したり、スポット参加を工夫をすることで、トライすることも良いでしょう。また、視点を変えて「少し大きくなってから」にしていくのも一手です。年齢と共に行動も変化し、参加できることは徐々に増えていくと思います。少し大きくなって、それらの刺激が受け入れられるようになってから体験するというのもありかもしれません。焦らず無理せず、そして工夫も加えて親御さんもイベントを楽しめる環境がつくれるとよいですね。
2022年11月12日二人目も発達障害?就学前から療育に通い、不安の中「通常学級」に就学することに…寺島ヒロさんには、ASDのある大学生と高校生のお子さんがいらっしゃいます。長女のいっちゃんは、小さいころからASDの傾向が強く表れており、就学前から療育を受けていました。睡眠時間が安定しないこともあり、寺島さんは、いっちゃんには通常学級は難しいのでは?と考えていましたが…。まだ「発達障害」という言葉が今ほど一般的ではなかった10年前を振り返ってのお話です。涙の就学時健康診断を振り返って。専門家のアドバイスも吉田いらこさんの長女ゆいちゃんは現在小学6年生。小学5年生のときに軽度知的障害、ASD、場面緘黙の診断がおりています。ゆいちゃんが小学校へ入学した当時、いらこさんは、ゆいちゃんに障害があるとは少しも感じていませんでした。しかし、今思い返してみると、ゆいちゃんが就学時健康診断を受けたときに気になる出来事が…。就学時健康診断に関する専門家のアドバイスもぜひご覧ください。特別支援学級?通常学級?軽度知的障害の息子の進路発達ナビユーザーさんから寄せられた「就学」についての体験談をご紹介します。年中のときに軽度知的障害やASDの診断がおりた小学2年生の息子さん。現在は知的障害特別支援学級に通っています。就学先を特別支援学級へ決めるまでには、さまざまな葛藤や悩みがあったそうです。進路を決めたあとも、ママ友の「通常学級で大丈夫そうなのに」という言葉にモヤモヤしてしまい…。「特別支援学級へ進学したその後の様子」についても知ることのできるエピソード、必見です!就学準備は学級選びだけじゃない!放課後等デイサービスにリハビリ、保育所等訪問支援も…ゆきみさんの長男、けんと君には自閉スペクトラム症があります。数回にわたる就学相談で特別支援学級を希望しました。しかし、就学に向けてほかにも考えることはたくさん!普段の生活を送りながら、就学準備をするのは思っていたより大変だったそうで…。特別支援学校の就学準備!実際に入って分かったことぼさ子さんの息子ほぺろう君には、自閉スペクトラム症と知的障害があります。ぼさ子さんの場合、未就学時代の早い段階で進路は特別支援学校一択と決めていました。しかし、就学準備の年はコロナ禍で残念ながら学校見学は思うようにできませんでした。そのため、実際に進学先が決まってから分かったことがたくさんあったそうです。特別支援学校への進学準備について知ることができる、ぼさ子さんの貴重な体験談をご紹介します。そのほか、進路選択の参考にしたい関連コラムはこちら!
2022年11月11日発達障害グレーゾーンの長男は特別支援学級に通っています初めまして、星河ばよです。特別支援学級在籍の長男タロと、定型発達の次男ジロの母です。長男は診断名がついていない、いわゆる発達障害グレーゾーンです。Upload By 星河ばよUpload By 星河ばよ長男が3歳のとき保育園から療育センターをすすめられて長男の発達については、「育てにくいな」とはさほど感じませんでした。初めての子育てでしたし、こんなものなんだろうとそこまで深刻に感じることもなかったです。夫、私の両親、義母も同様でした。次男が生まれても、特に長男との違いを感じることなく毎日は忙しく過ぎていきました。そんな日々が突然変わったのは、長男が3歳の終わりごろ。何の前触れもなく保育園の主任の先生から面談に呼ばれたのです。そこで言われたのはまったく予想もしなかった保育園での長男の様子でした。・集中力が続かない・おゆうぎの途中でも自分の世界に入ってしまいがち・興味があるものとないものの振り幅が大きい主任と担任の先生の3人から、これでもかとほかの子どもとの発達の違いを伝えられて、私はショックで暗闇のどん底に突き落とされたような気持ちになりました。面談の席には夫も同席していましたが、夫も押し黙ったまま。それでもたった一人でこの場に来なくてよかったと心底思いました。もし私一人だったら、とても受け止められなかったから。わが子が周りの子と比べて発達が遅いという現実は、当時の私には本当につらいものでした。Upload By 星河ばよ全然受け入れられなかった長男の発達の遅れ保育園の面談で主任の先生が提示してきたことは以下の2択でした。・療育センターに長男を連れて行く・療育センターの人を保育園に呼び、長男の様子を見てもらうこのどちらかを選択をする前に、私にはまず現状を受け止めるための時間が必要でした。保育園の面談によればおそらく長男は発達障害があるのかもしれない。長男の発達のために療育センターへ行ったほうがいいならそうしたい。だけど、心がそこまで追いつかなくて…。結局、療育センターへ電話をかけるまで1ヶ月ほどかかってしまいました。療育センターに行きたくない、という気持ちよりはむしろ「発達障害」という言葉を必要以上に重く感じてしまい、いつまでも心が起き上がれない感じでした。やっとのことで重い腰を上げ、療育センターへ行くことを決意しました。発達検査の結果、長男は「発達障害の傾向がある」と言われ、あらためて漠然とした不安が襲いかかってきました。心と体が分裂しそうになりながらも、発達検査の結果を保育園に報告すると、すぐに加配の先生をつけてくれました。わが子のために申し訳ないような、だけどすごくありがたい気持ちに包まれたのを覚えています。保育園は療育センターと連携をとって長男をサポートしてくれる。長男にはどんな声かけが有効なのかと気を配ってくれる。それなのに私はいつまでたってもどこか現実を受け入れることができなくて、心が置いてきぼりでした。「朝起きたら全部夢だったらいいのに」「成長がゆっくりなだけ。そのうちみんなに追いつく」と何度思ったか分かりません。泣かない日はありませんでした。周りの人に打ち明けることで少しずつ楽になれた長男の発達の遅れを受け入れようともがいていたとき、夫のほかは保育園のママ友が心の支えでした。彼女もまた私と同じように、保育園の面談で子どもの発達について指摘されていたのです。同じ境遇の彼女と情報交換したり、愚痴を言い合ったり、わが子の将来の不安を吐露したり。どんなに救われたか分かりません。また、近所でお付き合いのあるママ友や私の弟夫婦に、長男の発達障害について思い切って打ち明けたのですが、どちらも親身になって話を聞いてくれました。もしかしたらすでに察していたのかもしれないし、そうでないかもしれない。だけどいたって明るくふつうに受け止めてくれて。ただそれだけのことが本当にありがたく、うれしかった。信頼する人に打ち明けて、それを受け止めてくれる。おかげで私の気持ちが少しずつ軽くなって行くのを感じました。そして、いつまでもどんよりとした気分を引きずっていた私を、責めることなく優しく見守ってくれた療育センターの臨床心理士さんやソーシャルワーカーさんにも感謝しています。Upload By 星河ばよSNSがくれた出会いに感謝私は、もともと漫画を描くことが好きで、最初は軽い気持ちで長男と次男の日常をSNSに投稿していました。ある日、何の気なしに長男の発達の遅れについてのエピソードを投稿すると、いつもより少しだけ反響がありました。そのおかげで、SNSで発達障害のある子どもの子育てについて発信している方とも知り合うこともできました。同じように悩みながら子育てをしている方々の漫画には深く共感し、胸を打たれました。長男の発達の遅れについて発信しても需要がないだろうと思っていたけれど、もしかしたらそうでもないかもしれない。そこで思い切って漫画を描いてみることにしました。長男の発達に遅れがあることをあんなに受け入れられなかった私ですが、おかげさまで今では素直に受け入れることができるようになってオープンマインドになりました。全てをひっくるめて可愛いわが子、これからも一番近くでサポートしていきたい。そんなことを感じてもらえる記事をお届けできたらと思っています。Upload By 星河ばよ執筆/星河ばよ(監修:鈴木先生より)「発達障害の傾向がある」とありますが、医師の診察を受ければ自閉スペクトラム症とか発達性協調運動症など具体的な診断を受けることができます。具体的な診断がつけばそれに対してどういう療育がいいか、多動を抑えるのに投薬が必要なのかなど細かい指示を医師から出すことが可能になります。リハビリなら感覚統合訓練・音楽療法・乗馬療法などがあり、投薬は漢方薬から抗精神病薬までさまざまな手段があります。療育や治療など早期の介入が小学校入学後により良い効果として影響してくるのです。神経発達症(発達障害)のあるお子さんが小中高でその子らしく生活するために今、何ができるのかを真剣に模索することが大切だと思います。
2022年11月09日子どもの登校しぶり。根性論で追い詰めないこんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』ほか、著者・大場美鈴(楽々かあさん)です。前回のコラムでは、子どもに「学校行きたくない!」と言われたときの話の聴き方、伝え方のコツをお伝えしましたが、今回はそのあとの第2段階の対応、親ができる現実的かつ合理的な工夫について。子どもの登校しぶりに対し「登校させる」を解決の目的地にしてしまうと、子どもが学校への不満や不安を訴えても「それぐらいのことは、みんなガマンしてるんだよ」「がんばろう!」なんて、根性論や叱咤激励で説き伏せたくなりがちなのではないでしょうか。すると、今までずっと少しずつ何かをガマンし続けてきた子どもや、すでに自分なりに精一杯がんばって疲れ切っている子ども、努力では超えられない壁にぶつかって心折れている子どもなどには、全く心に響かないばかりか、子どもの心をより一層追い詰めてしまう可能性もあります。……かと言って、気持ちは分かるけど、「学校に行けるものなら、行ってほしい」「そんなに気軽に休まれては困る」というのも、親の正直な本音としてあるのは、私も経験上、とてもよく分かります。親にも仕事などの都合があるにも関わらず、その子の年齢や個性・精神状態などによっても、一人で留守番させられない場合もあるでしょう。また、休んで家でダラダラしている子どもを見れば、「この程度で休ませていいのだろうか」「休みぐせがつくのではないか」「勉強が遅れてしまう」と、わが子を案じればこそ、不安にだってなりますよね。では、こんなとき、親は一体どうしたらいいのでしょう。その子の個性や状態、今の環境、家庭の事情などがそれぞれ違うので、一律の「正解」を導き出すのは難しいのですが、うちでは、深刻な事態になる前に「親子でお互いに妥協し、現実的かつ合理的な工夫をする」という方法を選びました。ここではその経験を基に、うちの実例を交えつつ、考え方のヒントをお伝えしたいと思います。親が子どもの話を否定せずに聴いたあとで、子どもの気持ちがひとまず落ち着いたら……。まず、大前提として、「学校に行くこと=正しいこと、学校に行けない=ダメな子・親ではない」という視点に立つのが大事です。そうすると、休ませるにしても、話し合うにしても、正論や根性論”以外”の言葉や態度で、その子の気持ちに寄り添うことができると思います。そして、前回もお伝えしたように子どもの「行きたくない」にも、ちょっと気乗りしない程度から、本当に深刻に思いつめている場合まで、段階があります。子どもの様子をよく観察し、話を丁寧に聴いて深刻さの度合いを見極め、段階に応じて柔軟に対応できるといいでしょう。うちの場合は、子どもの「行きたくない」を、頭の中で以下の表のようなレベルに分けて、段階別に対応を変えました。Upload By 楽々かあさん【Lv.4】の、子どもが極端に思いつめていたり、疲れ切って布団から起き上がれない…など、かなり深刻な状態の場合は、学校どころではありません。とにかく休ませて、医療・支援機関等の専門家の力も借りながら、親はわが子への対応を最優先にし、「非常事態モード」に切り替える必要があると思います。【Lv.3】は、その子と学校との間に「努力では乗り越えられない壁」があると考えます。学校側と相談し、発達障害などの診断のある・なしに関わらず、その子の困りごとや不安感に対する理解と対応・合理的配慮をお願いしたり、学校や教室を変える・一時的に離れる・部分的に回避する…などの「今の環境を改善する/変える」具体的な対応を早めに取ることをオススメします。でも、【Lv.1】〜【Lv.2】の場合には、お互いにある程度妥協・交渉できる余地があります。そして、ここで親が早めに柔軟に対応することで、【Lv.3】以上に進む可能性を減らせる上、子どもも物事を柔軟に考えられるようになると、多少のことなら乗り越え、転んでも立ち直ることができる「適応力」が身についてくると思いますよ。ここでは、【Lv.1】〜【Lv.2】の、おうちでできる対応を中心にお伝えしますね。「行きたくない」ときの、合理的かつ現実的な工夫まず、親子の話し合いの目的地は「登校」ではなく、「子どもの負担感を減らす/和らげること」に設定するといいでしょう。多少の不満やストレスは溜めていても、様子がさほど深刻ではない場合には、子ども目線に立った現実的かつ合理的な工夫を一緒に考え、双方の落としどころを提案・交渉してみませんか。(ただし、一見あまり深刻そうには思えない場合も、深刻な状態への一歩、二歩手前のSOSである可能性も、念のため、頭に置いておく必要があります)ちょっとした工夫でその日一日を乗り切れたり、一日〜数日程度、早めに少し休んで回復することで「明日は行ける」ってことも、案外多いんですよ。では、以下はうちの実例です。「ちょっとダルい」「メンドクサイ」程度であれば、親が強めに背中を押せば行ける気がしてしまいますが、「イヤでもみんな頑張っているんだよ」なんて精神論では、「がんばれない自分はダメなんだ」と受け止める子どももいるでしょうし、仮にその日は行けても次第に親に本音を話さなくなることも。とはいえ、それぐらいで休ませるのは「子どもに甘すぎるのでは?」という気もするでしょう。こんなときには、「ごほうび設定」が有効です。例えば、うちでは、「今日は行って帰って来ただけでも努力賞」などと、交渉次第でお小遣いと交換できるポイントを増やしたり、「帰ってきたら、何食べたい?」と、おやつや夕飯のリクエストを受け付けたり…と、ごほうび設定で乗り切れることも多かったです。特に、運動会などの行事の前後や、季節の変わり目、年度の始めと終わりなどは、心身に負担がかかりやすいため、期間限定ポイントアップにしました。大人だって、なんとなく仕事にやる気がでない…なんてときには、「お客さまのために」「わが社の一員として…」なんてお説教よりも、待遇改善や報酬UPの話のほうがよほど聞く耳が持てるのではないでしょうか。また、体が少々疲れている場合には、体育や部活、塾などを部分的に休ませたり、通学距離が遠い子どもは車で送迎してあげたりして負担を減らしながら、家では生活リズムを整えて早めに寝るように促す…など、体力の回復を図ることも大事です。Upload By 楽々かあさん大人も子どもも、体や心が少々お疲れ気味なときに、とにかく、あれもこれも、ずーっとがんばり続けないといけない気がすると、誰だって余計に負担・不安感や憂うつな気分が強まってしまうでしょう。こんなときは、「いつまでがんばればいいのか」「どこまでできればいいのか」が、具体的に”見て”分かるように、「ゴール設定」をすると安心できると思います。例えば、うちでは市販のメモパッドで「日めくりカウントダウン」をつくりましたが、スマホアプリなども手軽ですよ。「冬休みまであと〇日」「小学校卒業まであと〇日」など、具体的な数字でゴールが見えると、小学校があまり好きではなかった長男も、なんとか卒業式まで乗り切ることができました(ただし、ゴールと同時に燃え尽きないように、疲れをためているときには休ませました)。同様に、学習量が多くて負担な子どもには課題ページにふせんなどを貼って「最低限、ここだけやればOK」とか、部活や塾などの負担が大きい場合には、「〇〇大会が終わったら部活やめてもいいよ」「〇月までで、塾は一旦お休みする?」などと本人の希望を考慮しながら提案し、カレンダーにチェックなどを入れて「ここまでがんばればOK」という目安や区切りをつけてあげるのもテ。(ただし、継続的に子どもの負担が大きな場合には、取捨選択をして「やらなければならないこと」の”総量”を根本的に減らすことも必要です)ポイントは、その子が「これくらいならできそう」と思える、現実的に短期間で手が届くゴールにすることです(高望みはしないこと!)。Upload By 楽々かあさん大人の会社員には、年次有給休暇や育児・介護休業、生理休暇などが法律で定められ、堂々と「休んでもいい日」があります(充分活用できているかは別として……)。さらに、福利厚生の充実した会社では、「記念日休暇」や「〇〇ロス休暇」などの特別休暇があることも……。これと同じく、私は子どもの都合で、「学校を休んでもいい日」があってもいいと考えています。ただし、よほどの理由がない限りは、「いくらでも、好きなだけ休んでOK」とまでは言えません。過剰な負担にならない範囲でなら、学校教育には子どもの心身の成長に必要な役割があると思いますし、正直、ずーっと休まれると仕事や家事に支障が出て私も困るからです。そこで、うちでは交渉の結果、親子双方の落とし所を見つけて、「おやすみチケット」という、親公認のズル休み…いえ、有給・特別休暇のような制度をつくりました。予め、それぞれの子と話し合い、親の都合も加味しつつ、「年〇回までなら、休んでOK」と年間で”熱がなくても”休める日数を決めたり、給食で極端に苦手なメニューが出る日のために「プチトマト休暇」などを年に数日設定したりして、市販のカードに手書きしたチケットを一年分まとめて渡しました。すると、子どもも「今日はちょっとしんどいけど、来週もっと心配な日があるから、お休みチケットは使わない」などと計画的に休むことができ、いつでも使えるチケットが手元にあるだけで安心するようでした(期限内に休暇を消化しなければ、ポイント交換できます)。親のほうも決められた回数の中で休んでもらったほうが対応しやすく、合理的なシステムだと思っています(ただし、子どもの様子によっては、チケットの回数を超えて休ませる場合もありました)。うちの子たちの場合、「行きたくない」が【Lv.1】〜【Lv.2】程度であれば、こうして時々自己都合でリフレッシュできると、大抵は「明日は行ける」と気持ちを切り替えて前向きになれることが多かったです。こんな、うちの経験上言えるのは、「がんばり屋さんは、早め早めに、ちょこちょこ休んだほうが長引かない」ということです。時々、ちょっとだけ休んでも……ここまで、うちでの工夫を例に、登校しぶり対応への考え方のヒントをお伝えしました。いずれにせよ、各家庭でどんな対応を取る場合も、子どもに「行きたくない」と言われたとき、選択肢は「絶対に学校に行かせる/ずーっと休ませる」の2択ではない、ということは、頭の片隅に置いておくといいでしょう。また、子どもも親との話し合いを通して「ここまではがんばれるけど、これ以上は無理」といった線引きができると、いずれ、今求められる努力が自分に見合った「適切なもの」なのか、それとも、「過剰なもの」なのか、 だんだんと見極めがつくようになると思います。相手の要求を無条件に受け入れもせず、かといって、自分の要求を一方的に押し通しもせず、お互いに妥協し双方の落としどころを見つける経験は、きっと、その子が社会人になったときも役立つはずです。そして、親がなんでも根性論で乗り越えさせずに、今のその子の負担感を理解してあげることで、「できない、がんばれない」ときの自分を、必要以上に責めずに済むと思います。親のほうも、わが子が学校に行けないと不安や焦りを感じると思いますが、それが「今のその子にとっては、必要なこと」と割り切ってしまえば、気持ちの上で少しラクなのではないでしょうか(私の経験上)。たとえ、がんばり続けることに少し疲れて、時々ちょっとだけ立ち止まって休んでも、おうちが「安心して休める場所」であるならば、子どもはちゃんと成長してくれますからね。文:大場美鈴(楽々かあさん)(監修:井上先生より)根性論ではなく、お子さんとのコミュニケーションをしっかりとって、妥協点を見つける。がんばって登校できたことに対してご褒美を設定する。合理的に休みをとれるようにチケットを使う。これらは、登校渋り段階にあるお子さんへの家庭での対応としてとても素晴らしいと思います。楽々かあさんの言われているように、ときどき休憩するという点はとても大事で、がんばりすぎた結果、連続欠席が続かないようにするためにも有効な手立てだと思います。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2022年11月08日小学校の就学時健康診断で…ゆいの小学校の就学時健康診断では、高学年の生徒たちがアテンドをしてくれました。年長の子どもたちは保護者から離れ、お兄さん・お姉さんに手を引いてもらって各教室を回り、さまざまな検査を受けます。ゆいも初対面のお姉さんと手をつないで待合室を出発しました。私は待合室でゆいの帰りを待っていたのですが、しばらくすると先生から声をかけられました。「お子さんが泣いてしまい、先に進めなくなっている」と言われ、私はゆいを迎えに行きました。Upload By 吉田いらこゆいは聴覚検査の会場になっている教室の前でしくしくと泣いていました。隣には困った顔をしたアテンド役のお姉さん。きっと初めての場所で、初めての人に連れられて行くことに大変なストレスがかかっていたのでしょう。いくつかの検査には何とか耐えていたようですが、最後の聴覚検査を受ける前に限界が来たようです。私が付き添って検査を受けさせようとしましたが、学校の先生に「無理をさせるのはかわいそうなので、特に聴こえ方に気になるところがなければもう検査は受けなくてもいいですよ」と言われました。そのお言葉に甘えて、ゆいには聴覚検査を受けさせずに就学時健康診断を終了しました。Upload By 吉田いらこそのときの私は、この子は人見知りが強い子だなとしか思っていませんでしたし、まだ幼いから仕方ないと特に気にしていませんでした。今思えば、先の見通しが立たないと不安を強く感じるというASDの特性があったのだと分かります。前もって写真を見せながら本人に流れを説明するか、事情を説明して私がついていけば、少しは違った結果になったのかもしれません。Upload By 吉田いらこ小学校入学後の娘の様子は…入学後も、ゆいは新しい環境に慣れるのに長い時間がかかりました。私は「早く周りの子どもたちのように、学校に慣れて楽しく登校してほしい」と、励ましや対応をしていました。そして、ときにはみんなと同じようにできないゆいにイライラし『可愛い子には旅をさせよ』という言葉を曲解して、ゆいに一人で行動させるようにもしました。でも、こういうやり方は、ゆいには効果がなく、結局長い時間をかけて慣れていくことしかできませんでした。今までの保育園生活から一気に環境が変わり、とても疲れていたゆいを、私はさらに追い込んでいたと思います。Upload By 吉田いらこ娘が安心して学校生活を送るためにもう少し早く発達障害があることに気づいていたら、学校の先生と相談してゆいに合った環境づくりをしていただけたのかもしれません。保護者が感じるカンというものは大切にしなければと感じました。現在のゆいはさまざまな支援をしてもらい、学校に楽しく通っていますが、ここに来るまでに、つらい思いをさせてしまいました。今後このような思いをさせないためにも、娘の特性をより理解し、早めに判断できるようにしていきたいと思います。執筆/吉田いらこ(監修:初川先生より)就学時健康診断、学校生活開始時に、新しい環境に慣れなかったエピソードのシェアをありがとうございます。就学時健康診断はお子さんにとってまさにイレギュラーな単発イベントです。聴覚検査は見慣れない機械を使うので、びっくりした面もあるかもしれませんね。確かに就学時健康診断のために入念な準備をして、本人が戸惑うことなくできることも、お子さん本人の負荷を減らすという点ではよいことですが、その場合、どれほど入念な準備をしたのかを学校に細やかにお伝えいただきたいと思います。学校の先生方からしても、多くのお子さんにとって新奇場面である就学時健康診断での様子を見ながら、次年度の新入生たちが新しい環境にどのように反応するかを見ている面があります。学校からすると、毎年就学時健康診断をしているので、健診を受ける子どもたちがだいたいどのような様子を呈するかは経験的に知っており、その経験則と照らし合わせつつ、お子さんをアセスメントしているとも言えます。そのような就学時健康診断の場で準備の末に適応的に過ごすことは、つまずきやすい状況という情報を共有しづらくなる面もあります(ただ、繰り返しますが、お子さんの状態や負荷のかかり具合によっては、準備をして臨んだ方がいい場合もあるかもしれません)。また、昨今のコロナ禍で、就学時健康診断のやり方が変わっているところもあると思います。コロナ禍以前は、いらこさんの記述にもあったように、高学年のお兄さんお姉さんがアテンドしてくれましたが、コロナ禍によって親子で回る場合も多いのではと思います。新しい環境に慣れるために、場数をふませる、励ますというのは、保護者の方がよく最初に取られる対応です。それ自体が悪いわけではありません。そうした対応をしてみたけれど、お子さんがつらそうである、なかなか環境に慣れないなどの気づきがあった際に、学校の先生などにご相談され、これまでとは違う対応(そしてそのベースとなる見立ての共有)を取られたらよいと思います。うまくいったことは継続し、うまくいかなかった場合は対応を変える。それが全ての大原則だと思います。
2022年11月07日衝動性が高く、口下手だった息子小学校低学年のころの息子は多動性や衝動性が強いところが目立ちました。また、口下手なところがあり、自分の気持ちをうまく伝えられないという面がありました。精神的にも少し幼いところもあったからか、年下の子どもと気が合うようで、よく一緒に遊んでいました。工作になると過集中状態、そして…そんな息子ですが、工作が大好きで、家でも通っていた学童クラブでも、暇さえあれば何かを作っていました。工作中は過集中状態になっていることも多く、一心不乱。話しかけても気づかないこともしばしばでした。Upload By ユーザー体験談その日も学童で、工作に熱中していたようです。1年生の男の子が、息子と遊びたくて話しかけてきました。しかし、息子はしばらく返事もせず工作に没頭。1年生はかまってほしくて、目の前にしゃがみ込み、めげずにずっと声をかけてきてくれていたようです。すると…息子は手に持っていたハサミを目の前にあった1年生の足にむけ…無言でジョキリとソックスを切ってしまったのです!1年生は驚いて泣き、学童クラブの先生もあわてて仲裁に…。会社から帰宅途中だった母の私にも、学童クラブから連絡の電話が入りました。Upload By ユーザー体験談「やめて」と言う前に刃物を向けてしまうなんて…さすがにショックを受けました。1年生の子のママとは、PTA活動などで話したこともあり、連絡先を知っていました。私は学童の先生からの電話を切るとすぐに彼女に電話を入れ、「謝罪に伺いたい」と伝えると、受け入れてくれました。息子と一緒に謝罪へ1年生の家に謝罪に向かう前に、息子としっかりと話をしました。「いやなのであれば、やめて、と言葉で伝える」「刃物はけがをさせてしまうこともある。絶対に人に向けてはいけない」冷静になった息子は、ようやく危険な行為をしてしまったことに気づいたようで、落ち込んでいました。そしてすぐに、会社近くのデパートで購入した新しいソックスと菓子折をもって、謝罪に向かいました。相手のお宅への道中、暗い夜道を息子の手を引いて歩きながら、泣きたいような気持ちになったのを覚えています。Upload By ユーザー体験談緊張しながら呼び鈴を鳴らすと、顔を出した1年生のママは、夜の忙しい時間にもかかわらず、そのまま自宅に迎え入れてくれました。ダイニングまで上がらせてくれるとお茶をすすめ、少し落ち着いてから、息子に対して、静かに静かに諭してくれました。集中しているときに邪魔をしてしまったのはよくなかったけれど、刃物を向ける前に言葉で「やめて」と伝えてほしかったこと。刃物でもし相手にけがをさせてしまったら、血が出たり、場合によっては障害も残り、大変なことになること。けがをさせてしまったら、けがをさせた側もけがさせられた側も、心が傷つくだろうこと。息子にも分かるように、ゆっくり、しっかり、話してくれました。責めたてられても拒絶されても当然の行為をしてしまったのに、厳しいけれども芯のところはあたたかく叱ってくれた1年生のママに、私は深く深く感謝しました。Upload By ユーザー体験談厳しくも息子を包み込んでくれた1年生のママの存在その後、1年生と息子はさらに仲良くなり、息子が学童をやめるまでよく一緒に遊んでいたようです。子どもの気持ちに寄り添いながらも、言うべきことはきちんと言い叱ってくれたママの存在は、息子にとって貴重なものになっていると思います。1年生のママは、私よりずっと若くきれいな人でした。きっと10年は私のほうが長く生きていただろうに、彼女は私よりずっと精神的に大人でした。以前の私は、息子の友人たちに対してうまく叱ることができず、トラブルに直面しても、あいまいに「大丈夫だよ」と言ってしまう場面もあったように思います。でもそのために、子どもたちは学ぶ機会を失っていたかもしれません。息子にとっても大切な言葉をくれた1年生のママは、私にも大切なことを教えてくれました。いまでもふとしたときに思い出される出来事です。イラスト/taekoエピソード参考/あっきー(監修:三木先生より)とても理解のある優しいお母さんで良かったです。こうやって、いろんな大人がいろんな子どもの未来を案じて真剣に向き合ってくれることはとても大切なことです。しっかり振り返りもできて、またお子さんの成長につながると良いですね。
2022年11月06日■前回のあらすじ娘のストレスを減らすため、旦那の特性に合った対応策を私は考案。そのおかげか、だんだん父娘の関係が落ち着いていくのでした。そんな折、旦那が娘と一緒にSNSをやりたい、インフルエンサーになると言い出して…。■会話が弾むように!前から旦那は娘のしぇーちゃんの工作は褒めてくれていましたが、それが何なのかどうやって作ったのかなど深く突っ込んで聞くことはあまりなかったです。なので、いろいろ聞かれた娘はとても嬉しそうでした。■一緒に夢中になることで親密に!旦那と娘の活動期は大体2ヶ月弱だった気がします。でも私抜きでふたりで何かをして、何かを成し遂げてる姿は微笑ましかったです。■旦那が向き合って出た成果親子仲をネットで調べると「父親の文句を子どもの前で言わない」「父親のおかげで暮らしていけると、感謝を子どもにも説明する」と、よく出てきます。私の母は父の悪口を言わない人だけど、私は父の言動のせいで父が嫌いです。私も極力旦那の不満などは言わないようにしていましたが…、娘は私たちが仲が良くても逆に嫉妬して旦那に怒るので難しかったです。旦那への感謝の話をしましたが「そればっかり言われても…大人はすぐそう言う」と年長の頃にはウンザリされました…。今思うとこれは良くなかったです。結果として、旦那が娘と向き合って「子どもだから言ってもわからない」ではなく、自分のことも話してコミュニケーションを取るようになってから関係は落ち着きました。(娘もコミュニケーションが苦手なASDなこともあるかもしれませんが)今回の親子の話はこれで終わりです。最後までありがとうございました。
2022年11月06日環境の変化が苦手な私が引越しすることにこの秋、私は引越しをしました。引越しすることが決まってから出発当日まで1ヶ月しかないというタイトスケジュールです。引越し作業本体というか、梱包自体は黙々と自分のペースでやれば済むことなので比較的気楽でしたが、大変だったのがあいさつ回りや転居に伴うもろもろの手続き。車を運転できる夫とスケジュールを合わせなければならなかったうえ、私は通っている病院がいくつもあったので、紹介状を書いてもらって受け取るだけでも予定がどんどん埋まっていきました。プレッシャーと慣れない社交タスクの連続で片頭痛が連続して出るようになり、予防薬を飲み続けてやっと動ける状態でした。完璧主義と認知のスローさが足かせに引越し前の梱包作業でも、引越し後の買い物でも改めて思ったことですが、私は時間に追われる中で素早く決断することが非常に苦手です。知能検査の結果をもとに心理士さんに指摘されたことがあるのは、ものごとの認知のしかたが詳細だが動作はスローなため、いわゆる熟考タイプで、急かされると非常にストレスを感じるし本領が発揮できないということでした。なにをどこに入れるか、どれを買うか… そういったことの完璧な答えを必死に探そうとしてしまって優柔不断になり、半ばパニックになって固まってしまいます。いっぽう夫は、素早く決断して短い時間で行動することになんのストレスも感じていないようでした。私からするとすごく雑な判断をしているようにも見えてヒヤヒヤするのですが、彼は自分が想定外のできごとに対応できる自信があるのもあって、失敗が怖くないのだと思います。私は自分が想定外のできごとに非常に弱いし、失敗して叱責されたトラウマがたくさんあるので、失敗が怖くてつい完璧主義になってしまうのです。タイトなスケジュールでの引越し準備でどちらも疲れていたため、2人の間で雰囲気が険悪になりかけたこともありましたが、夫と自分の特性を対比して見ることができたのはよい経験になりました。新居で夫に驚かれた食器等の的確な配置、ストレス緩和対応策新居に着くと私は怒涛の荷解きを開始しました。ASDの几帳面さをいかんなく発揮し、食器棚の中の食器や食材の位置など、元あったそっくりそのままに収納。あるいは新しい環境でも一定の法則に基づいて非常に使いやすく配置しました。そういった作業を黙々と一日中続ける様子に、夫は「うーんさすがだ、こまねずみのようだ、こういうことはやっぱりお前が向いてるんだな」と感嘆します。夫「コーヒーはどこ?」私「食器棚のここだよ、元あったところだよ、適当なとこに気分でしまったりしないよ笑」夫「なるほど笑」というやりとりもありました。私は、自分が変化に弱いことをよく知っていたので意識してこのようにしたのですが、これは非常によい策だったようです。自分の本棚も梱包する前にどこに何が入っているのか写真に撮っておいて、そのとおりに詰め直したので楽だったし、前のとおりに本の並んだ本棚を見ていたらスッと気持ちが落ち着きました。また、3日目ぐらいからは、ふだん習慣にしていたヨガの決まったルーティーンを再開しました。ふだんどおりのヨガを違った環境・状態でやると、どこがどれだけ疲れているのかの違いがよく分かります。特に凝っていると思ったところを念入りにほぐすと、しばらくぶりによく眠れました。夫はそれを見ていて、「お前のそういう心がけは本当に立派だよな」とこぼします。夫はふだん私より何倍も忙しいのもあるのですが、セルフケアの苦手な人で、私の心がけには一目置いているようです。引越しを機に俯瞰することができた自分の特性私は変化が苦手だし嫌いでもありますが、引越しのような、人生の中でときどき起きる大きな変化はいろいろと気づきを与えてくれるので、疲れるばかりではなく収穫もあるなと思いました。私自身はいつも変わらないし、周囲の環境も変えまいとしますが、今回のように強制的に環境が変わることがあると、自分の特性がよく見えるよい機会となります。ふだんから見つめていた自分の特性――変化が苦手であること、セルフケアなしに元気を保てないこと―― への意識が引越しの乗り切りを楽なものにしました。また、完璧主義や動作のスローさのように、あまり意識しておらず、引越しの途中でうっかり足元をすくわれた特性もありました。発達障害の特性の中には、状況に対して有利に働くものも不利に働くものもありますが、いずれも過不足なく事実として認識し、的確に対応することが肝心だと思います。私は今回、悩みながらもきちんと自分の特性への対応ができているなと誇らしくなりました。文/宇樹義子(監修・鈴木先生より)環境の変化を「収穫」ととらえたことは素晴らしいことと思います。引越しをしてもできるだけ以前と同じような配置を工夫することで環境の変化を最小限に抑えることができます。また、ADHDの並存で片付けや整理が苦手な人でもこういう機会に断捨離ができます。そういう意味で引越しもいいものだと思えればいいのではないでしょうか。夫がASDを理解して、その特性について「立派だよ」と褒めてくれていることは大変重要で意義深いことです。夫婦お互いのできないところを責めるのではなく、できる特性を褒めてくれるやり方が夫婦円満の秘訣かもしれません。想定外の出来事に対応できる夫と苦手な筆者とで調和がとれているのだと思います。「動作がスロー」なのはRussell A.Barkley先生らのいうADHDの併存症状Sluggish Cognitive Tempo(行動がもたもたする)タイプにあたるのではないかと考えられます。完璧主義であるASDの裏に隠れたADHDも存在することがあります。そのために叱責され、自尊心が下がっているケースも多いのです。ADHDがあれば早めに介入して治療することで自尊心を上げることは可能です。
2022年11月05日■前回のあらすじ娘の旦那への態度に変化が現れたので原因を探ると、朝の細かい声がけが復活し、さらに学校生活についての質問が多いことに気づく。そこで旦那に、それらが娘の負担になっているので控えてほしいと伝えるのでした。■旦那の対応を細かいものに娘のしぇーちゃんは比較的、家でも癇癪や大泣きをするタイプではなかったのですが、さすが新生活…旦那に対して荒れに荒れていました。正直私の負担も増えるし、旦那は大人なんだから娘と仲良くなるために自分で調べて頑張ってほしいと思っていました。(その調べる時間も努力も娘を思えばできることだと思っていた)あと、いちいち行動に口出されるの不快なんじゃないかと思っていました。でも旦那曰く「どうしていいかわからないからむしろ助かる」と言われて、対応を細かいものへ変えました。結果として、娘の環境を変える(放課後デイを辞める)、旦那の対応の対策をする。こうしてなんとか1番しんどい時期が抜けてきた頃、旦那から提案がありました。■旦那からのまさかの提案が…!旦那のまさかの申し出にかなり驚きました。娘はその頃ユー●ューブごっこもしながらゲームをしていたので、旦那はそれを見て「これだ!」と思ったみたいです。※アプリサービスの宣伝ではありません。物語の中で出てくるものとして今後もお読み下さい。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年11月05日とっさに出た「キメ台詞」っぽいひとことUpload By 丸山さとこ子どもと過ごしている中で『疑わしいな~』『それ信じて大丈夫?』と思うことはありますか?私は毎日です。とはいえ「子どもを疑うことや、それが子どもに伝わることは良くない」「子どもを信じているという姿勢を示すことが大切」という言葉を目にすることも多いため、「あからさまに疑うのもよくないかな?」と、コウへの伝え方に迷うこともしばしばです。確かに、『自分を疑ってかかる人の言葉は素直に聞きづらい』ということは分かります。大人である私であっても、『あなたのことを疑っていますよ』というムードを感じ取れば警戒心や不信感が先に立ち、「話を理解しよう」という気持ちが削がれてしまうかもしれません。そうして『コウの言葉通りになるとは思えないが、疑っているわけではないと伝えたい』と考えた私は、「コウを疑っているんじゃない。私は自分の経験を信じているんだ」と決めゼリフっぽいことを言ってしまいました。Upload By 丸山さとこ言いながら『深いことを言ったようで何も言ってないセリフだな…?』と首を傾げる私をよそに、コウは「かっけぇ~…!」と目をキラキラさせてくれたので、結果としてはいい雰囲気になりました。「コウへの言い方」に悩まされて早10年人の発言を言葉通りに受け止めがちなコウに話すときには、意図を明確にしつつハッキリした言葉選びが重要です。また、ちょっとした言葉づかいや『聞きなれない言い方』に敏感なところもあるコウは、人の言葉の意外なところに引っかかるときがあります。以前、実家にコウを預かってもらったときのことです。母が何気なく言った言葉に「どういうこと?」「なんで?」と引っかかったコウは、そのまま行動を止めてしまうことがあったそうです。「コウ君は、普段お母さんが言わない言葉に敏感だね~」と母は笑っていました。Upload By 丸山さとこ確かに、私はコウが引っかかって止まりそうな言葉を避けるところがあります。『公園を見ると動かなくなる子ども』と登園するときに公園の前を避けるようになるのと同じ感じで、『コウが引っかかって動かなくなる言い回し』を自然と避けるようになったのかもしれません。先日母とコウが電話をしたときなど、母が「今日はできてるね」と言ったら「今日は?」と即聞き返してきたというので、「あぁ。ありそうだな」と笑ってしまいました。意図を読むことは苦手なのに比較の表現に敏感なのも、コウの『あるある』だなと感じます。Upload By 丸山さとこそのときの母と同じ状況になったとしたら、多分私は「今日できてるやん!」「あー、よかった。最近できてないの続いてたから、今日できててホッとしたわー」と、より具体的に伝えるだろうなと思います。コウにとっては『意図を明確にハッキリと言葉にして伝えてもらうこと』が重要で、発言の内容自体(最近できてなかったが「今日は」できている)を皮肉と捉え気分を害することはないようです。面白いなと思います。とはいえ、日々の生活の中でNGな言い回しを避け続けるのは無理があります。そのため、日常の隙間に『コウの気分が上がるひとこと』を入れるようにしています。コンディションが悪ければひっかかってしまう些細なひとことも、明るく安定しているときは流せるからです。Upload By 丸山さとこコウの気分が上がるひとことは、大抵たわいもないひとことです。ご飯をつくる気力がないときに、簡単などんぶり料理を「この一杯に全てを込めました」と言って出すと大変喜びます。ここに書くのも恥ずかしいくらいしょうもないひとことですが、効果はてきめんです。注意をするときも、普通に声をかければ機嫌を損ねてグダグダになりそうなときは『笑える要素』を入れることで、何となく聞き入れてくれたりします。いざというときに「真顔」を取って置きたくてこうして『コウにウケの良い言い方』を取り入れているのは、生活の中でコウに対して声かけや注意を促すことがとても多いからです。その全てを真顔で行なっていたら、私とコウの関係はギスギスし過ぎて、話を聞くどころではなくなるだろうと思います(実際、そうなりかけた時期もありました)。それらの声かけや注意の中には、「ここは特に聞き流さずに真剣に聞いてほしい」と思って言うものもあります。そういうときのために、できるだけ『真顔』をとっておきたいと考えています。そう思いつつも、目についたことがあれば「これで良いの?あれはどうなってるの?」と言いたいことでいっぱいになってしまう私です。中学生になり、親との距離をしっかり持つようになったコウが引いてくれた『ここから先の口出しはいらないよ』の一線を安易に越えないよう、気をつけていきたいところです。Upload By 丸山さとこ執筆/丸山さとこ(監修:三木先生より)キメ台詞、面白いですね(笑)。そして「意図を読むのは苦手なのに…」など、自分が気になる言葉面に引っかかるところは特性に特徴的ですね。また、メリハリをつけた関わりも大事です。普段は緩い雰囲気で子どもを上手く乗せつつ、いざというときにしっかり締める。こういう押し引きができると自分も楽になるでしょう。
2022年11月04日■前回のあらすじ娘のしぇーちゃんが年長になり、旦那は娘の気持ちを全面的に受け入れるように。これまでに比べ、穏やかな親子関係を続けられた年長時代が終わり、娘が小学校に入学。しかし、ストレスで旦那への風当たりが強くなり…。■なぜ旦那への態度に変化が?原因は多分、声がけが増えたからかも!?旦那には注意などの声がけを控えてもらっていたのですが、新生活になりまた声がけが増えていました。娘に理由を聞いても「パパうるさいから」しか言わないので、どんなときに娘が不機嫌になったり怒ったりしてるか思い出したり様子を見たりして気付きました。あと、疲れているときにバーっと話しかけてしまって、娘が「……」みたいな。私自身も新生活に余裕がなかったので、そこまで気にしておらず…。行き渋りがあったので、その対応で頭がいっぱいでした。■旦那への理解が必要!?旦那は就学前は8時前出勤していたのですが、娘が就学したら朝の出発が30分早くなるのでそれに合わせてか、自分も30分早く出るようにしていました。でも通勤時間5分だし、8時でも「早く出過ぎじゃね?」と思っていたので(同じ社宅のお父さん方は子どもの送迎しているし…)勝手に7時半に出勤を決めて、娘のことも急かしてくるので「やめてほしい」とお願いしました。それと娘が旦那との会話でぼやいていたのを思い出して、よくふたりの会話を観察してみると、旦那の聞き返しが多い…!いや確かに担任ふたりいるけど「いい加減支援級の先生は覚えようよ?」って感じでした。娘も話すのは得意ではないので、疲れているときに登場人物から説明するのはしんどいのかな、と思いました。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年11月04日兄弟で児童精神科受診。今回の目的は…今回の目的は・ミミ:特別支援教室に通うことが1年ごとの判断になったので、来年度も通った方が良いかどうかの判断をしてほしい・ふー:昨年度末に療育を勧められたふーの特性を判断してもらい、来年の就学相談の必要性を相談したいの2点。ミミは前回の受診のころから今までの学校での出来事や放課後等デイサービスや自宅での様子を1枚のプリントにまとめたもの、ふーは今までの健診や児童発達支援のこと、療育を受けるために保育園の先生に記入してもらった園での様子や困りごとについてのプリント、福祉保健センターで受けた発達検査の結果、書いてもらった紹介状などを小児科の受付に提出しました。Upload By taeko診察内容は…?まずは長男ミミからいざ診察!まずはミミから。ミミのASDの診断書を書いてくれた先生はミミにいくつか質問をしました。先生「学校は楽しい?」ミミ「あんまり楽しくない」先生「勉強は楽しい?」ミミ「楽しいのと楽しくないのがある」先生「何が楽しい?」ミミ「理科」先生「楽しくないのは?」ミミ「国語」先生「お友達と一緒にいるのは大丈夫?」ミミ「一人の方が好き」先生「特別支援教室は楽しい?」ミミ「楽しい」など、先生は分かりやすい言葉でミミの様子を観察しながら聞き取りをしてくれました。そして「特別支援教室がなくなり、通常学級のみになることについてどう思う?」と聞かれると…ミミの答えは「どっちでもいい」私はつい「自分の意思はないのかな…?」と思ってしまいましたが、先生いわく「本当にどちらでも良いんだと思いますよ」とのこと。丁寧な問診のあと、先生は「来年度の特別支援教室は『卒業』しても良いかもしれないね」とおっしゃいました。しっかりと先生の質問に受け答えできていた姿を見て、私はミミの成長を感じました。Upload By taeko次男ふーの初診は…?その後、ミミには待合室でテレビを見ていてもらい、次は次男ふーの初診。療育や今回の受診の経緯、普段のふーの生活の様子などを話しました。問診を進める中で先生はミミくんと比べるという訳ではないけど…と前置きをしてこのようなことをおっしゃいました。「ミミくん程ではないけど、軽いASD傾向なのかもしれませんね。もしかしたら感覚の過敏さや感受性の強さなどがあるかもしれません。」どうやらふーは繊細で敏感なタイプのようです。普段接している私としても確かにそうかも…と感じることが多いです。例えば濡れている地面を靴で踏むことを嫌がったり、運動会や発表会など、練習はばっちりできているのに普段と違う環境だからか緊張からなのか本番では見学している、から揚げなども少しでも焦げていると食べない、中途半端に足に当たるのが嫌なのか半ズボンは履かない…などなど普段の生活を少し思い返すだけでかなりのエピソードがあります。1ヶ月後の次回の診察のときに先生がまた詳しくふーのことを診てくれることになりました。久しぶりの児童精神科の受診。ミミの成長や、ふーの困りごとを知ることができ、受診して良かったです。改めて、子どもからいろいろなことを教えてもらっているな、としみじみ感じました。Upload By taeko執筆/taeko(監修:鈴木先生より)一昔前の児童精神科や神経外来では、てんかんの患者さんが多かったのですが、時代の変化と診断できる専門医が増えたことから最近は神経発達症(発達障害)の患者さんが増えています。相談内容に関しては今回の症例のように、診断や投薬以外では教育に関する相談が多くみられます。ときには、教育相談所のような雰囲気を醸し出しています。小中学校は学区域の学校に進学することが多いのですが、高校は選べるので、今の時期になるとどこの高校は理解があっていいかなどをよく尋ねられます。児童精神科や神経外来の専門医・認定医は高校の特徴についても知っておくことが必要になるシーンも増えていると感じています。
2022年11月03日■前回のあらすじ娘から「ママがパパにやさしくしてって言うから仲良くしてる」「パパと話すとイライラする」と告白された私。それを聞いていた旦那はショックのあまり走り出すが、それを見た娘は大ウケ。なんとか仲直りするのでした。■進学についての夫婦の考え旦那は「学校は行くもの」と思って通っていたので、行きたくないとか面倒くさいとか思ったことがないそうです。なので、娘のしぇーちゃんが幼稚園の行き渋りをしたときも初めはどんな反応するかな…と思っていたら「休んだらいいよ」とケロッとしていて、さらに「小学校は行かなくてもいいんじゃん?」って感じでした…。就学相談で普通級でも支援級でもあんまりこだわらないのは「行きたくないなら行かなきゃいい」という根底があったからみたいです。(年中の頃から支援級に行かせたいとはやんわり話していました)二次障害とは、発達障がいのある人が周りに理解を得られなかったり、その人の特性に合わない環境におかれたことで起こる二次的な障害のことです。私は娘の二次障害のリスクを下げるために支援級を希望していたのですが、二次障害の説明はこのとき旦那にかなり細かく説明しました。それにより二次障害の深刻さを深く考えたのか、旦那は娘の話を100%味方の立場で聞いてくれます。参考: いじめ、二次障害の問題/公益財団法人日本学校保健会 ■入学のストレスで変化が…春休みにやっと見つけて買ったゲーム機、旦那はノリ気だったし楽しく遊ぶだろうとワクワクしていたら、楽しそうというよりふたりで超テンパってやっていました。しかし、年長時代の親子関係は、例年より本当に穏やかな方でした。そして小学校に入学…。娘のストレスの吐け口は旦那に。正直狭い家のテレビの部屋に同時に並んで入ろうとしただけで怒る娘に驚きました…。とにかく旦那に対して沸点が低かったです。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年11月03日■前回のあらすじ旦那の意識改革により、旦那と娘だけで公園に行けるまでになる。しかし、娘がパパに絶対負けたくない意識があることが発覚。理由を聞くと私が泣いてしまった出来事を挙げ、「パパは敵」と言うのでした。■ママがパパと仲良くしてって言うから…娘しぇーちゃんと旦那の言い分を書いたこのときのメモがあるのですが、当時は言語化があまり得意ではない娘との話し合いはこんな感じでした。それでも、パパ苦手→お母さんを泣かせる→敵→仲良く優しくと言われても無理! ってことかな~と推測しました。それを聞いてしまった旦那は?■ショックすぎて…!繰り返すケンカの仲で、ふたりは兄弟みたいな関係なのかな…と思ったりしました。私と父も何か食い違ったら不穏な空気になっていたので「父と娘はこんなもんなのかな…?」と。このときに旦那が編み出した「気持ちがパンクしそうになったら発狂する」というネタ? のおかげで、すぐ仲直りするようになりました。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年11月02日■前回のあらすじ娘との関わりについて、意識改革すると宣言した旦那。早速作戦会議を開き、私は旦那に「(娘への)注意を減らし、やさしく接すること」「娘の許可なく娘を触らないこと」というふたつのお願いをするのでした。■こんな日が来るとは…!娘のしぇーちゃんは、どちらかと言うと約束事や決まり事に厳しい方なのに、旦那との約束は守らずトラブルに…。でもポケ●ン作戦は上手くいき、今でもポケ●ンバトル(おままごと的な)をしています。それでもルールや遊び方で言い合いになり、ふたりで私にチクリにくるループになるのでした。■パパには絶対負けたくない!?当時5歳の娘の言葉を分かりやすく書いている部分もありますが、とにかく普段なら「いけないこと」「相手のことを考える」ができる娘が、旦那にはまったく機能していないと感じていました。そしてそれは私たち親が、娘の前でケンカしたことも原因のひとつでした。旦那はひとりで5分クールダウンすれば切り替えられるのでクールダウンへ促しています。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年11月01日児童精神科医として少年院に勤務、そこでの気づきとは今回は、困っている子どもたちを教育・医療・心理・福祉の観点で支援する「日本COG-TR学会」を主宰し、全国で支援者向けに研修を行っている児童精神科医・宮口幸治先生のコラムをまとめてご紹介します。宮口幸治先生は、2009年より児童精神科医として少年院に勤務したご経験から、認知能力の大切さに気づき、子どもたちが遊び感覚で認知機能を鍛えられるトレーニング『コグトレ』を考案。「勉強ができない」「黒板を写せない」「漢字が苦手」…そんな子どもの困りに向き合う先生の思いや保護者の方へのメッセージをご一読ください。発達障害の認知度が高まる今、宮口先生は保護者や支援者の方に見逃さないでほしいと思うポイントを2つ挙げています。それは、「知的障害の有無」と「認知機能の弱さ」です。特に「境界知能」に当てはまる子どもたちは、適切な支援を受けられていない可能性があるといいます。児童精神科医として10年以上、少年院に勤務し多くの子どもたちに出会ってきた宮口先生。今、「困っている」子どもたちの今後の人生が少しでも生きやすくなるように、「学力以前の力」を身に付ける必要性を強く感じたと言います。そのために必要な適切なサポートとはなんでしょうか。「ワーキングメモリ」という言葉をご存じでしょうか。宮口先生は、別名「心のメモ帳」といい、短い時間に心のなかで情報を保持し、同時に処理する能力のことを指すと解説します。このワーキングメモリには「見る」「聞く」の2種類があり、人は、聞いて覚えるよりも、見て覚えるほうが得意な人が多いものであると続けます。それでは、「聞く力」を身につけるトレーニングにはどのようなものがあるのでしょうか。「認知の力」とは、どのような力を指すのでしょうか。宮口先生は、学習はもちろん、相手の表情を読んだり、人の気持ちを想像したり、次に何をしたらいいのかを考えるには、すべて「認知の力」が土台になっていると言います。だからこそ、「数える」「覚える」「写す」「見つける」「想像する」力を伸ばす必要があり、「できないこと」をひたすらやらせるのではなく遊び感覚でできるトレーニング法を提唱しています。教育相談の場を通じて子どもの知能検査などを行った際、「見る・聞く」といった認知機能の弱さが見つかれば、それが学業不信につながっている可能性を保護者の方に説明してきた宮口先生は、「認知機能に弱さがあるのは、どうしたらいいですか?」という質問をよく受けてきたと言います。なかなかいいトレーニングを紹介できずにもどかしさを感じていた宮口先生が、生みだしたのは。
2022年10月31日■前回のあらすじ娘5歳の誕生日の夜。妻が泣いたたことで、旦那は猛反省。「本当に謝らなければならない相手は娘」と諭されると、翌朝娘に謝罪する旦那。許してくれた娘だったが、旦那とママが仲良くするのを嫌がるようになるのでした。■注意を減らしてほしい旦那は喜怒哀楽の幅が狭いので、とっても怒っていても1時間クールダウンすると平常に落ち着くし、物に当たるなんてありえないと思っている人なので(無視もない)そこは尊敬しています。娘のしぇーちゃんと言い合いしているときは、強い口調になることもあるけど汚い言葉は使いません。ただとにかく小さい注意が多く、待てません。「着替えてー」→(10秒後)「早く着替えてっ」→(さらに10秒後)「着替えないの!?」みたいな。なので、意識して注意を減らしてもらうようお願いしました。あと自分が癒されたいときの接触。遊びたくない旦那がくっつきたいというのは、疲れたときの癒しアイテム的な扱いです。ケンカしていないときは隣に座って本読んでたりします。仲の良いママパパ相手でも、「もー、やめてよー」となる子を見かけるお年頃…。口うるさいパパは、そりゃ娘もイヤだろうと。補足ですが、お義母さんはほぼ年子の男の子3人を育てていらっしゃいました(しかも兼業)。旦那には義母の話をして、やっと少しはお義母さんの大変さが理解できたそうです。■条件付き接触制限!ちょっと旦那には酷なお願いをしてしまいましたが、今までの対応で娘はそうなっていると噛み砕いて話しました。私は一緒にいる時間が長いのもありますが娘がくっついてきたら相手をして、集中してるときはそっとしておきます(その時間にやりたいことをやるチャンスだし)。娘も旦那と仲良くしてるときは膝の上に座ったりしているので、娘のタイミングに合わせることを意識してもらうことにしました。そして娘はちょうど空前のポケ●ンブーム中(ポケ●ンカードもその頃ハマり始めています)。私もあまり期待せずに様子を見ることにしました。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年10月31日進級後初めての面談3年生に進級した1学期に、担任の先生との初めての面談がありました。2年生のときの担任の先生には、次女に場面緘黙の診断がついたことなどについてお話していましたが、新しい担任の先生は、場面緘黙については全く知りませんでした。なので、まずは場面緘黙について説明することにしました。Upload By まりまり私が次女の場面緘黙の症状についてお伝えしたとき、先生から以下のようなお話がありました。体育の授業の中でちょうど面談のあった日に体育の授業があり、マット運動をやったそうです。次女がなかなか取り組めずにいたらしいのですが、先生自身、次女の気持ちが分からず、どう声を掛けたら良いか迷ったとのことでした。Upload By まりまりあとで私が次女にこのときの次女自身の気持ちについて聞いたところ、「マット運動自体が嫌でやりたくない訳ではなくて、頑張って練習してできるようになりたい」という気持ちがあったそうです。でも、先生から見たときに、ほとんど話さず、表情の変化も乏しく、積極的に取り組むわけでもないので、次女がどう考えているか分からず、対応に困ってしまったのだそうです。次女がどう思っているか、先生も分からなかったここで初めて、「先生も次女の気持ちが分からなくて困っている」ということが分かりました。親として、次女自身の困り感には注意をしていましたが、同時に先生も次女が何を考えているか分からず、どう対応して良いか難しいと思っているんだということが見えてきました。学校生活の中では、場面緘黙の症状が前面に出てしまって、本来の次女自身を知る機会は少ないのかも…。Upload By まりまりでもこのとき先生が、次女自身について「理解したい」と思っていることが分かって、うれしい気持ちになりました。短い日記の交換Upload By まりまり次女の学年では、3・4年生の期間、全員が連絡ノートに日記を書くということを実施していました。ほんの数行に何でも書いて良くて、さらに書いても書かなくても良い、という緩いものでした。…が、次女は「何でも書いていい」と言われると、逆に何にも書けなくなってしまうので、最初は「学校であった楽しかった・うれしかったこと」にお題を設定して書き始めました。先生が次女自身の考えや気持ちを分かるようになったすると、日記を続けていく中で、Upload By まりまりと先生からお話がありました。日記の中身は「これがうれしかった」「これが大変だった」というような簡単なものでしたが、次女は日ごろから言葉だけでなく、感情が表情や行動にも出ない…というよりも出せないので、それだけでもコミュニケーションの手段としてとても役に立ってくれていたように思います。このやり取りから、先生が次女の「楽しい!」「やってみたい!」や「難しい」「嫌だ」という感情を拾って、クラスでの支援を工夫してくれていたように思い、親としてとてもうれしく、心強く感じたのでした。執筆/まりまり(監修:井上先生より)言葉ではなく、短い文章を書くという方法で先生とコミュニケーションが取れるようになったことは、とても良かったと思います。子どもさん自身が不安に思ったことやうれしかったことを先生が知ること、お子さんが先生の気持ちを知ることで、さりげない支援ややり取りが可能になると思いました。今の娘さんが当時を思い出してどんな感想を持つのか、ぜひ聞いてみてください。
2022年10月31日■前回のあらすじ娘のしぇーちゃん5歳の誕生日。旦那に「笑顔で仲良くしてね」とお願いしたにも関わらず、旦那と娘は言い合いを始め、不機嫌に。不満をつのらせていた私はとうとう限界を迎え、涙が止まらなくなるのでした。■俺は用無しになったと思ってた!?■娘と向き合うことを約束私は泣いた後に、「家族仲良く」とかこの人に求めても無理なんだ、と少しヤケになっています。謝ってる旦那に私の反応が悪いのは、旦那はその日の夜にものすっごーく反省して、翌日たくさん謝ってきてまた同じことを(娘とトラブルを)していたので私も懐疑的に捉えていたからです。が、今回の旦那の意識改革は本気でした…!次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年10月30日感覚鈍麻があることから、学習に困難を感じている子どもは多くいる?ノートが上手く取れない、計算や漢字の書き取りが不得手、授業に集中できない…など、子どもの学習に関連する困りごとは、「限局性学習症(学習障害・LD)」が原因なのではないかと考える方も多いのではないでしょうか。しかし、限局性学習症がなくても、感覚の特性や、そのほかの発達障害の特性から学習に困難を感じている子どもも多くいると考えられています。特定の領域の学習ができない限局性学習症とは異なり、環境に左右される原因によって学習困難が起こることがあります。このコラムでは「感覚鈍麻がある子どもの学習の悩み」について、原因や解決方などを解説します。Upload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホンUpload By マンガで分かる発達障害のキホン感覚鈍麻があることで起こる学習の悩み感覚が過敏なこととは反対に、感覚刺激に気づきにくい、いわゆる感覚鈍麻な特性をもつ子どももがいます。たとえば、暑い日なのに厚手のはおりものを着たままでぬぎ着して調節できない、熱いものに触れているのに気づかないでやけどする、あざができても気づかない、といったことがあります。感覚を求める傾向が強いために、授業中に体を揺らしたり動かしたり、じっとしていられない、離席が多いなど、集中して学習に取り組めない状態となることがあります(感覚を求める傾向を感覚探求といいます)。解決策:たとえば、かめるもの・握れるものといった道具を使ったり、人工芝のついた足置きを使ったり、椅子をバランスボールにしたり、といった感覚を取り込める環境をつくることも解決策となります。それでも難しい場合は、席を教室の後ろのほうにして、動くことを許容する環境をつくってあげても良いでしょう。・授業前に身体を動かしてから始める・小テストの答えを席の後ろや廊下に貼っておき、移動して答え合わせのプリントを見られるようにするなど、時間を決めて動ける機会を作るなども有効な場合があります。暑いのに長袖を着て熱中症になる、寒いのに半袖を着て体調不良を起こすなど、服装を適切に調節できずに体調を崩すことがあります。また、発熱しているのに元気に走り回ったり、怪我をしているのに気づかず、平気な様子で過ごしてることがあります。解決策: 「熱いから素手で持たないでね」「寒いから上着を着てね」など、感覚のフィードバックをしましょう。特に危ないものに対しては視覚的に危険だと示すことが効果的です(「さわらない」の看板の掲示など)。人からの声かけに気づきにくい子どももいます。先生が話していることに気づかず連絡事項が聞き取れないために忘れ物が多くなったり、お友達の声かけに気づかずに、トラブルになったりするケースがあります。解決策:たとえば、肩を叩く、目の前に立って目を合わせるなど、注意を向けてから話しかけることで気づいてもらいやすくなります。また、口頭だけではなく、紙に書くなど視覚情報も合わせて伝えるとより伝わりやすいです。鉛筆から指先に伝わってくる感覚をうまく処理できないなどが原因で、文字や絵などがうまく書けないことがあります。解決策:文字を書くときに、鉛筆が紙に触れている感覚が分かりやすくなるように表面がザラザラした下敷きや紙やすりなどを紙の下に敷くという方法があります。鉛筆がうまく持てない場合には、握りやすくするための補助具を使うことも検討してみましょう。自分の体の大きさや、感覚を捉えにくいために、歩いているときに机や棚などに体をぶつけやすい場合があります。解決策:体のイメージがうまく捉えられない場合、たとえば狭い隙間やトンネルをくぐるような、体の大きさを意識できるような遊びにチャレンジすることで、発達を促すことができます。また、身体をぶつけやすいことに気づいてもらうことも重要です。身体の状態や周囲のものに意識を向けてもらうために、ぶつかりやすい状況などについて話し合ってみることも一つの方法です。
2022年10月29日■前回のあらすじ娘のしぇーちゃんと信頼関係を築くべく約束を大切にしていた私。同じように接してほしいと旦那に話すが、娘が将来「言うことを聞かなくてもいい」と理解を得られず…。結果、ふたりの関わりが減ってしまったのでした。■旦那は娘の人生に興味がない!?愚痴愚痴してすみません…。私も性格が良いわけではないので、この頃の旦那には本当にムカムカして「その眼鏡割ってやりたいわ~」とか思っていました。勝負事は私も参加しますが、何せ日曜日以外はふたりで延々やっていたので「日曜日の少しくらいは、旦那遊んでやって」って感じでした。この頃は娘と外にふたりでお出かけできませんでした(トイトレ終わっても)。旦那は障がい児育児の1番大変な時期だったと言っていました(今聞いたら、今もずーっと大変らしい)。■娘の誕生日に限界が…!この頃、日曜日は家族皆ピリピリしていることが多かったです。申し訳ないけど旦那が出張でいない日の方が平和だった…。旦那はどれだけ言っても平気そうに思えたのか、私に対して娘と上手くいかない関係を当たってくるようになっていました。そして、ひとりベッドで寝る前に反省して、翌朝前日の態度を謝ってくる…。でも誕生日にそれはないよ。娘の一生に一度しかない誕生日なのに、毎年ケーキの文句言ったり、娘の誕生日嬉しいって気持ちも本当に感じなくて…。その日はこんなことで娘の誕生日に泣いてしまって反省しきりでした。でも旦那はこの出来事を「思い出すだけで動悸がする」と、トラウマになるくらいショックを受けたので(それによりかなり態度が軟化した)家庭を省みなくなっていた旦那に向けては意味があったのかもしれません。ただ娘へは…、誕生日に泣いてしまって本当に申し訳なかったです。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年10月29日■前回のあらすじ娘と旦那は、娘が赤ちゃんの頃から関係がうまくいっていません。旦那は育児に積極的に参加していましたが、成長するにつれ娘の母へのこだわりや多動傾向が顕著になったことで旦那は拒否されるようになり…。■娘との関わりが減っていく…旦那は基本月1回しかお休みをとらない超仕事人間でした。なので出産後、土日にお休みを取ってくれてたのは嬉しかったです。でも職場も変わり、娘のしぇーちゃんの寝かしつけもなくなると段々仕事人間に戻っていきました。出張も月1~2回ありました。そしてびっくりするほど子どもとお出かけができない身体でした…(乗り物全般酔うので遊園地の遊具にも乗れない)。相談してからは、近所以外のお出かけは旦那にお留守番してもらっています。夫婦仲は私が都度言いたいことを言っているので(もちろん母や友だちに愚痴も聞いてもらって)いたって普通です。ただ私はそれで良かったのですが、関わりが減った娘との仲が不穏になってしまうのでした…。■言うことを聞かなくてもいい!?ABA療法(応用行動分析)とは、発達に課題がある子どもの問題行動を適正な行動に変えるためのアプローチ方法のことです。私も家庭療育の本などを読みながら勉強し、実践していきました。旦那は娘と関わってるときには、もうすでにキャパオーバーで私の話は聞こえないと言われてしまうので、理解されていないと感じてつらかった時期です。この頃は娘が多動、こだわり、プチ癇癪、切り替えできずにしょっちゅう泣くし、夜は夜泣きがあり私たち親は大変でした。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年10月28日どんな選択肢がある?幼児期の子どもの通園先Upload By べっこうあめアマミ私の息子は、幼稚園の入園を考える歳になっても発語が一つもなく、身辺の自立もまだまだできていない状態でした。息子は2歳から療育に通っていましたが、このまま就学まで療育だけ、というのも不安があり、幼稚園探しをすることにしました。当時、まだ息子には障害の診断も出ていなかったので、私には、就学後を見据えて息子に集団に慣れてもらいたいという思いがありました。療育には通い続けたいと思いましたが、そのころわが家が住んでいた地域では未就学児の療育である児童発達支援はいっぱいで、平日週5日通える保証はありませんでした。現実的に考えると、療育と幼稚園に並行して通うのが、最も理想的だと考えました。しかし、動き出してみて分かったのは、発達に課題がある子どもをとりまく、厳しい就園事情でした。そのとき、私立幼稚園、公立幼稚園、保育園の3つを比較検討して思ったことを、障害児の親の私目線でまとめてみたいと思います。※療育や幼稚園・保育園の状況はお住まいの地域によって異なります。このコラムでは、わが家が経験したことをもとに書いています。お住まいの地域の入園基準や園の保育内容、障害がある子どもの受け入れ状況などは、自治体の窓口にお問い合わせください。通園バスや給食、延長保育と親には助かるサービスも!でも発達ゆっくりさんには厳しいことも…私立幼稚園ってどう?Upload By べっこうあめアマミまずは私立幼稚園。私が住んでいた地域では私立幼稚園が最も多かった(※1)ため、息子の就園先として最初に思い浮かびました。自宅から通える範囲の幼稚園を調べたところ、その年に4歳になる学年、年少さんから3年間通えるという園が多かったです(2年保育や4年保育の園もあります)。私立幼稚園のありがたいところは、送迎バスや給食、保育時間のあとのクラブ活動のような活動、延長保育など、充実したサービスで親の負担が少なくなりやすいことかと思います(園によります)。しかし、どんな子どもを受け入れているかは園の方針に左右されるため、息子のように発達に課題があると、入園に難色を示されることが多くありました。私立幼稚園の場合、手厚い配慮が必要な子どもに対して加配の先生をつけることが予算上難しく、園側としても、安全に預かる自信を持てないことが多かったのかもしれません。私が入園を検討した私立幼稚園については、受け入れにシビアな印象を受けました。とはいえ、中にはどんな子どもも快く受け入れてくれる園もあるでしょうし、加配の先生をつけてくれる場合もあると思います。※1令和4年度学校基本調査(速報値)によると、令和4年5月1日現在、全国の幼稚園数は、公立2,920、私立6,152です。また、幼保連携型子ども園の普及も進んでおり、全国の幼保連携型子ども園は、公立913、私立5,742です。文部科学省令和4年度学校基本調査(速報値)公的な施設なので加配をつけてもらいやすい?ただ、数が少なくて…公立幼稚園ってどう?Upload By べっこうあめアマミ息子の入園について、私立幼稚園は難しそうだと感じた私は、次に公立幼稚園を検討しました(公立幼稚園は、自治体の教育委員会の指導の下に運営している幼稚園で、名称の頭に「○○市立」「○○区立」などとついています)。すると、驚くべき反応の違いがありました。これまで私は、私立も公立も、数えきれないほどたくさんの園に問い合わせをしてきましたが、公立幼稚園では一度も難色を示されなかったのです。最終的に私は、息子を公立幼稚園に入園させることに決めましたが、教育委員会の判断として、加配の先生もつけてもらえました。もちろん、これはあくまで息子の場合であり、障害の程度や地域によっては加配の先生はつかないこともあるでしょう。ただ、私の経験では、私立幼稚園よりも公立幼稚園のほうが、加配の先生はつけてもらいやすい傾向にあるように感じました。しかし、公立幼稚園の一番の問題は、数が少ないことです。わが家が当時住んでいた地域には公立幼稚園がなかったため、息子の就園のためには公立幼稚園がある地域に引っ越す必要がありました。そのほかにも、給食や延長保育もないことが多く、親の負担は多くなりがちかもしれません。年齢による「ここまでできないと」感は少ないかも?ただし、保活は必要で…保育園ってどう?Upload By べっこうあめアマミ次に、保育園について触れさせていただきます。保育園は、幼稚園とは入るための方法も入園の基準も対象年齢も、あらゆる面が違います。保育園には「認可保育園」と「認可外保育園」、「認証保育園」などがありますが、認可保育園の場合、入園させたいと思っても、直接園に申し込むことはしません。役所の保育課を通して申し込みます(※2)。入園できるかどうかも、園の裁量ではなく、保育を必要とする理由を数値化した点数で、役所に判断されます。つまり、どんなに入園させたい保育園があって、園側の受け入れ態勢も整っていたとしても、必ずその園に入れるとは限らないのです。保育園に入園するためには保護者側に、就労や病気、妊娠出産、親族の介護、就学など、何らかの保育を必要とする理由がなくてはなりません。でも、もし働きたいという気持ちがあるのなら、「求職中」という理由も期間限定で使えますし、検討してみてもいいのではないかと思います。実は、息子も短期間ですが、保育園に通っていました。一概には言えませんが、その時の感触として、保育園は幼稚園に比べて、子どもに求める発達のハードルが低いことが多いように感じました。保育園も、園によってさまざまだとは思います。ただ、息子が通った保育園は、息子の発達の状況を聞いても特に難色を示さず、受け入れてくれました。保育園では息子に加配の先生はつきませんでしたが、ちょうどいくつかの事情が重なり、手厚い配慮のもと、安心して過ごすことができました。1つは、できたばかりの新しい保育園だったので、園児が少なく、子どもの人数に対する先生の割合が多かったことです。だいたいいつも1人の先生が、息子の側についてくれていました。もう1つは、息子が1学年下のクラスの子どもたちと一緒に保育を受けていたことです。 息子の発達の遅れは大きかったですが、この2つの配慮を受けられたことにより、楽しく園生活を送ることができました。息子の周りの障害がある子どもたちも、幼稚園ではなく保育園に行くことが多かったです。子どもの発達とは別の面で難しい部分はありますが、保育園という選択肢を考えてみるのもいいかもしれません。※2窓口の名称は自治体によって異なりますどんな環境がいいかは子どもによって、家庭環境によってさまざま、園側とよく話し合ってベストな選択をここまで、私の経験や、幼稚園、保育園探しの中で得た知識をもとにお伝えしてきましたが、幼稚園、保育園事情は地域差が非常に大きいです。違う地域に行けば事情がガラリと変わることもありますし、家庭の事情によっても合う合わないはあります。そして、当然ながら通うのは子どもなので、子どもの性格や特性などによっても適した場所は変わってくると思います。幼稚園や保育園に関する地域の情報を集め、実際に見学に行き、話し合いを重ね、それぞれの家庭、お子さんにとってベストな選択をしていってくださいね。執筆/べっこうあめアマミ(監修:井上先生より)貴重な就園の体験談をありがとうございます。べっこうあめさんが書かれているように、幼稚園や保育園に関する実態は地域差が非常に大きいです。実際に見学に行き、園長や職員さんと話し合いを行い、できれば子どもさんも体験して、どこに就園するのか家族全体で考えていくのが理想です。地域の親の会に所属している先輩の親御さんや、ペアレントメンター(発達障害の子どもを育てた経験のある親)に相談してみるのも良いかもしれません。療育と通園の両立など、働いている親御さんにも無理のないプランが見つかると良いですね。
2022年10月28日入学前は特別支援学校との連携準備自閉スペクトラム症と知的障害のあるほぺろうは、今年の春から新一年生として特別支援学校に入学しました。今回は、進学先決定から現在に至るまでに知った、特別支援学校の活動内容をご紹介させていただきます。進路を決める教育委員会との面談後、12~1月ごろに子どもの進学先が正式に決定したことを通知する就学通知書が届きます。ホッとしたのも束の間、ここからが特別支援学校にお世話になるための準備本番です。Upload By ぼさ子通常学級への進学との違いは、提出書類の圧倒的な多さ。2月に入ったころ、わが家にもズッシリとした分厚い封筒が届きました。生徒の支援計画にまつわるフェイスシート・病院や投薬情報・損害保険の加入などなどなど…。わが子に妨害されながらこれらを記入するのは至難の業ですが、特別支援学校はそれだけ責任を持って支援してくださるということなので、学校側にお子さんのことが伝わるように頑張りましょう!(入学式のときに提出書類がほとんどですが、中には提出期限が早いものもあるので要注意)Upload By ぼさ子特別支援学校入学時の持ち物学用品準備リストを見てまず驚いたのが、教科書・えんぴつ等のいわゆる勉強道具が記載されていなかったことでした。文房具はハサミとクレヨンを用意した程度。ほぺろうが通う特別支援学校は通学カバンの指定はありません。ランドセルでもリュックでも教材が入る大きさであればOK。お子さんによっては、感覚過敏があるため新調するより使い慣れているカバンを選ぶというご家庭もあると思います。ほぺろうはすぐカバンを壊す可能性が高いので、高級なものはもう少し大きくなってから…と割り切って、入学時は背負いやすいリュックにしました。また、学用品購入に関しては就学奨励費(※)という制度があるので、領収証の保管は忘れずに!(※)認定については所得に基づく区分があるほか、自治体によって対象となる内容も異なりますUpload By ぼさ子特別支援学校の学習内容ほぺろうが通う特別支援学校のクラス編成はおおよそ3~4人程度の少人数制。先生は特別支援の知識を持ったスペシャリストです。特別支援学校低学年の学習の基本は身辺自立などの生活訓練。登校時は学校の玄関先で先生たちがお出迎えしてくれて、靴を下駄箱にしまう…というところからすでに授業は始まっています。教室に入ってからの課題は、一人ひとりに合わせたものを用意してくれています。手先の運動を促す課題をする子どももいれば、学習ドリルで勉強する子どもも。特別支援学校内では日常的に視覚支援があふれていて、絵カード・図示・手話などを用いて生徒に伝えてくれます。視覚以外の感覚が得意な子どもに向けても、個人に合った伝わりやすい方法を模索してくれます。年齢が上がると、異性との接し方を学んだり、高等部のある特別支援学校であれば職業訓練が実施されます。Upload By ぼさ子特別支援学校はどんな子どもたちがいる?私のパッと見の印象では本当にいろんな子どもがいると感じました。知的障害がなさそうな子どももいれば、身体不自由の子どももいるし、診断名もみんなさまざまです。ほぺろうの学校の一年生は、喋れる子ども・喋れない子どもの割合は半々くらい。ちなみにほぺろうは喋れない派です。特別支援学校の生徒さんは同じ年齢でも発達に個人差がありますし、この先、急に成長する可能性もあります。手続きは必要ですが、お子さんの成長度合いに合わせて特別支援学級などへ転校することも可能だそうです。Upload By ぼさ子就学準備にあたり心強かった存在特別支援学校は通常学級と比べて情報の少ない就学準備になるかと思います。ネット上にはさまざまな情報があふれていても、学校のことは地域それぞれの方針や相性が違ってくるので、実際に進路を選ぼうとしてもネット情報だけでは不安が拭えません。不安になっていた私を救ってくれたのが、地域の先輩ママさんの存在。私の場合、地元で同じ境遇の方にお会いしたことがなかったので、お世話になっている療育先に相談して紹介していただきました。学校の話だけでなく、送迎、放課後等デイサービス、病院など…地域の情報を共有させてもらえるのは本当にありがたい!こういう繋がりを、これから就学準備をする方に私も受け継いでいけたらいいなと思っています。Upload By ぼさ子執筆/ぼさ子(監修:初川先生より)就学先が決まってからの就学準備の詳細のレポートをありがとうございます。とても細やかなので私自身勉強になりましたし、特別支援学校に就学予定のお子さんを持つ保護者の方には大変参考になったのではと思います。ぼさ子さんが書かれているように、学校の方針や雰囲気、在籍されているお子さんの様子などは、その地域・学校の方でしか分からない面があります。そういう意味で、横のつながり・先輩ママさんとのつながりはとても心強いものですね。ぼさ子さんがそうした方々のご助言に助けられたように、ご自身がまた後輩ママさんを助けられたらというその循環、それもまた素敵だなと感じました。
2022年10月27日こんにちは、マミヤです。旦那と、自閉スペクトラム症の娘しぇーちゃんと暮らしている主婦です。今回は、娘と旦那の親子関係についてのお話。どうして父である旦那と娘の関係がこじれていったのか、関係修復のため夫婦で試行錯誤した記録です。■我が家はひとりっ子兄弟かひとりっ子のメリットは簡潔に書いてるだけで、もちろん兄弟がいたって仲が悪かったりひとりっ子で寂しいなど、いろいろなご意見があるのは承知しております。我が家は頼れる実家もなく車もなく、出産前からひとりっ子予定だったのが、娘を育てる大変さから「これ絶対ひとりしか私のキャパでは無理だ」となりました。■旦那は産後うつだったのかも!?まさかの赤ちゃん時代からです。旦那はかなり頑張ってくれていました。しかし娘は育てづらい子で、さらに母親に対しこだわりがあるので、旦那が面倒を見ているときは大体泣くか機嫌が悪かったのです。それでも寝かしつけを頑張っていてくれたのは、私を少しでも休ませてくれようとしていたからです、今でも感謝しています。最初は家族3人で寝ていたのですが、旦那は5時間以上トイレが我慢できない人で、産後その音で私が起きて寝れなくなってしまって…(ちなみに、出産前は大丈夫だった)。さらに娘は当時夜2~3回夜泣きで起きる日々…。寝かしつけは、段々交代制に落ち着きました。しかし、旦那が当番の日に号泣する娘。無意識にですが舌打ちしてるのを見かけ、これはもう限界なんだと悟りました。仕事もして、夜も子どもを見て、嫁から休日は公園へ行けと言われ、発達障がいの勉強しろ、子どもを理解しろ、そして子どもには泣かれ…今思えば旦那はキャパオーバーだったんだと思います。そしてこの日から旦那は娘の寝かしつけをしていません。正確には娘に拒否され続けてます。ちなみに生後2ヶ月まで実家にお世話になりましたが、実母は5kg痩せました…。次回に続く「娘と旦那の仲が悪くて困っています」(全11話)は12時更新!
2022年10月27日2歳10ヶ月のとき、知的障害を伴う自閉スペクトラム症と診断された娘Upload By にれはじめまして、にれです。娘のまゆみは、2歳10ヶ月のときに「知的障害を伴う自閉スペクトラム症」と診断されました。「何かほかの子どもと違うかも?」と思い始めた1歳ごろ以降、こちらの働きかけに応じる様子がなかなか見られないまゆみに対し、私は娘が何を感じているのか、考えているのか全く分からないと悩んでいました。母親である私の生きている世界とは全く別のところに意識がいっているように思える子どもだったのです。Upload By にれ2歳半になっても、まゆみの口から出るのは喃語ばかり。でも行動はかなり激しく、テンションが上がると弾かれたピンボールのようにあちこちにぶつかりながら部屋中を走り回っていました。親の制止はもちろん通じません。「私がこの子にルールを教えてあげないと…」と試行錯誤するものの、成果がみられない日々にいっそう悩みは深まっていきました。そんなまゆみでしたが、療育のおかげもあってか3歳ごろから少しずつ言語や社会性の面に成長が見られるようになっていきます。Upload By にれ4歳半となった現在、ようやく社会性がでてきたような気がします。未だ意思疎通の難しいところはあるものの、少しずつ言葉も出てきて簡単な指示なら聞いてくれるようになってきました。現在のまゆみの発達は以下のような状態です。発語:ほぼエコラリア(オウム返し)と何か分からない言葉。ごくたまに自分の感じた一言も。識字:ひらがな、アルファベット大文字、数字の1~30。行動:一時よりは多動も落ち着いた傾向。でも油断すると壁に激突するので要注意。トイレ:絶賛トイトレ中!自分の便で遊んでしまうことがあるので、発見が遅れると悲惨。社会性:挨拶のやりとりや、「かして」「どうぞ」を練習中。困りごと:偏食、こだわり、多動傾向。現在まゆみは単独通所型の療育を2ヶ所利用していて、合わせると週5~6のペースで通っています。最大の課題はやはり集団生活に向けた社会性。来年4月の保育園入所に向けて頑張る毎日です。特性のある子どもを育てていて思うことまゆみが1歳半~3歳くらいのころ、「わが子と気持ちの通じ合う日は来るんだろうか」「まゆみは将来どうなるんだろう」と考えてはよく涙していました。発達に良いとされることを片っ端から試してみたり、まゆみの興味のありそうなものを見つけては飛びついたり、とにかく「まゆみを救ってくれるもの」が何かあるんじゃないかと期待しては失望することの繰り返しで、私はだんだんと疲弊していきました。神経発達症(発達障害)のメカニズムは未だ完全に解明されておらず、ネットで得られる情報も玉石混交です。何かないかと検索しては不確かな情報に踊らされまくった私は、確かな情報を得るために知識をつけようと、大学の通信学部で臨床発達心理学を学び、発達支援などに関する民間資格を取得しました。わが子のためになることなら何でもやってやろうと、鼻息も荒く意気込んでいたのです。けれどそのうち、もっと大事なことに気づきました。知識をつけることはもちろん大事なのですが、一番大事なのは、目の前のわが子をよく観察してたっぷりの愛情を注ぐことだと思うようになりました。当たり前のことなのですが、その当たり前のことに気づけなくなるくらい、「何かしなくちゃ」とかつての私は焦っていたのです。Upload By にれ障害児育児は孤独や焦燥感との戦いでもあると思います。そんな中で、自分も子どもも笑顔でいられる道があるなら、きっとそれが正解なんだと感じています。結果として、真剣に学んだことはまゆみにとっても私自身にとっても正解でした。もし目の前に当時の私と同じように悩んでいる人がいたら、「自分が納得するまでとことん何でもやってみたらいいよ!」と背中を押すでしょう。それは、子どものためというのもありますが、大きくは親としての自分の気持ちを救ってあげることにつながるから、という理由です。最初に通っていた母子通所の療育で、「こんなにやってるけど、まゆみには通じなくて空回りばかりです」とこぼした私に園長先生が言った言葉は、今も私の心の指針になっています。「自分が納得するまでやってみたらいいよ。やりきったら、もし子どもの発達に打ちのめされることがあっても『こんなにやったのに』じゃなくて『ここまでやったから』と思えるようになる」。同じ境遇で悩んでいる方の力になれたらおこがましいかもしれませんが、同じような境遇で悩んでいる親御さんに「あなただけじゃないよ」と伝えたい気持ちで漫画を描き始めました。百人いたら百通りの自閉スペクトラム症があるといわれるくらい、特性の出方に幅があるのが自閉症育児。どこまで私とまゆみの経験がお役に立てるかは分かりませんが、もし少しでも読んだ方の気持ちが軽くなる瞬間があることを願って、コラムを書かせていただこうと思います。まだまだ勉強中の身ではありますが、育児も漫画も「ここまでやった」と思えるように頑張りたいです。これからどうぞよろしくお願いいたします!執筆/にれ(監修:初川先生より)にれさん、最初のコラム(自己紹介とまゆみちゃん・にれさんのこれまでの経緯)をありがとうございます。コラムを拝読して、「分かる、分かる」と共感的に読まれた読者の方も多いのではと感じました。「わが子と気持ちが通じ合う日は来るのだろうか」、その不安と焦りから、さまざま学ばれ、資格まで取得され、にれさんご自身がさまざまな知見・知識を得られたこと。その日々の中で、大事なのは知識ではなく、目の前の子に愛情をいっぱい注ぐことだ、と気づかれたこと。「当たり前のことなのですが」と書かれていますが、しかしながらその境地は、それまでのプロセスあってのことだと思います。お子さんに障害があるとなれば、不安になるのは自然なことです。その障害について知らないことが多いと思いますので、まずは知るところから始めるというのもよかったと思います。発達障害、知的障害については、理解と手立てに関する知見・研究がかなり蓄積されています。知識として知っているだけで、育児というものは手探り感はぬぐえないですが、そうした手探りの育児に少し安心感が伴えるかもしれません。私がにれさんのスタンス・心持ちが素敵だなと思ったのは、その末に「よく観察して愛情をいっぱい注ぐ」に至っていらっしゃること。まゆみちゃんの育ちやつまずきを、すべて「自閉スペクトラム症だから」など、障害という文脈だけで捉えてしまうと、「知的障害のある自閉スペクトラム症の子を育てている」ことに集約されてしまい、お子さんからすると「家に療育の先生がいる」になってしまうこともあるだろうなと予想されます。にれさんが育てているのは、まぎれもなく「にれさんのお子さんのまゆみちゃん」であり、それは障害といった文脈だけですべてが説明できる存在というわけではありません。もちろん障害という文脈も大切ですが、それだけではない家族の営み(親子関係)やまゆみちゃんの日々の生活・育ちがあって、そうしたものすべてを「障害」で回収してしまわずにそのままに受け取っていっていただけたらと思います。これからのコラムも楽しみにしています。
2022年10月27日発達障害のある人への対応で重視したい2つのことこれまで私は児童精神科医として少年院に勤めながら、自治体の教育相談、学校コンサルテーションなども行ってきました。最近では「発達障害」への認知度が高まり、発達障害があることの生きづらさについても理解が深まりつつあります。今回は保護者や支援者の方が発達障害のある人に対応するときに、見逃さないでほしい2つのポイントについて、お話ししていきます。それは、「知的障害の有無」と「認知機能の弱さ」です。1つ目は、知的障害の有無です。社会生活を送る上での困りごとは、実は、知的な障害から生じるケースがほとんどです。逆にいえば、発達障害のある人でもIQ(知能指数)が高ければ、今の社会を生き抜いていく方法はあるでしょう。例えば、自閉傾向が強くても勉強ができたら、好きな分野での研究職に就くといった選択肢が考えられます。知的障害の認定基準は「IQ70未満」知的障害の認定基準は、都道府県によって多少の違いはありますが、おおむね「IQ70未満」です(一部では「IQ75未満」のところもあります)。さらに日常生活での援助が必要だと認められると「知的障害」と判断されます。そのうち、「IQ50~70」が「軽度知的障害」です。ただし、「IQ70未満」という知的障害の定義は1970年代以降のもので、それ以前には「IQ85未満」とされていた時期もあります。みなさん、「境界知能」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。IQ70と85の境となる「IQ70~84」が境界知能です。意外に思うかもしれませんが、境界知能は日本人の7人に1人が該当(IQ100を平均とした場合、境界知能には約14%が該当)します。勉強が苦手な子どもの中には、知的障害には該当しないものの、この境界知能に当たる子どもたちがいます。また、はっきりと発達障害と診断はされないものの、何かしらの課題を抱える「グレーゾーン」の子どもたちもいます。こうした子どもたちにも、本当はなんらかの支援があってしかるべきだと思うのですが、家庭や学校で見過ごされてしまうことが多々あります。むしろ、「軽度知的障害」と診断を受けていたほうが特別支援学級に在籍するなど、支援の手が届きやすくなります。でも、障害の診断はされていないのに、「授業についていけない」「周囲の子となじめない」という子どもの場合は、「本人のがんばりが足りない」「努力不足」「やる気がない」などととらえられてしまいがちです。先にお伝えしたように、境界知能とはIQ70~84です。IQ80あればIQ100の8割なので、同じ年齢の子と比べて8割程度の知能ということです。平均の8割あれば、そんなに心配する必要はないように思いますか?でも、考えてみてください。8割の知能ということは、10歳の子どもたちの中に8歳の子どもが混ざっているイメージです。小2の子どもが小4のクラスの授業についていくのは、しんどいことだと想像できるのではないでしょうか。認知機能の弱さが学習のつまずきにさらに、境界知能の子どもたちがしんどいのには、もう1つ理由があります。「認知機能」の弱さです。発達障害に対応するときに、重視してほしい2つ目のポイントです。認知機能とは、注意、記憶、言語理解、知覚、推論・判断といった「知的機能」を指します。見る、覚える、写すといった社会生活を営むのに必要な能力で、「学習の土台」でもあります。境界知能の子どもたちの多くは、この認知機能に弱さを抱えていることが多いといわれています(知的障害や発達障害のある子どもにも、その弱さは見られます)。例えば、「見る力」が弱いと文章を目で追いづらかったり読み飛ばしてしまったり、「覚える力」が弱いと九九や漢字を覚えられなかったり、「写す力」が弱いと板書が書き写せなかったり…学習面でのつまずきにつながります。このような認知機能の弱さを抱えながら、教科学習の知識を積み上げていくのは大変なことです。学年が上がるにつれて、学習内容は複雑になり、抽象度も増していきます。学習の土台がしっかりしていないところに、知識を積み上げても、子どもたちのつまずきが増すばかりです。子どものつまずきに気づき、手を貸してあげられる大人といえば、親御さんや学校の先生方です。とくに親御さんは、子どもが「自立」するまで、共に寄り添っていく存在です。いわば、子どもの「伴走者」です。子どもが自発的に何かをやり始めて、つまずきながらも、目的に近づいていく。それでもくじけそうになったときに、「大丈夫だよ。いつでも手伝うよ」と安心させるのが、伴走者の役割です。ポイントは、つかず離れずの距離感です。子どもにくっつきすぎて、やることを先回りして手伝ってばかりいると、自立を妨げかねません。一方で、親の子どもへの関心が薄かったり、困っているときに手伝えなかったりすると、子どもは不安になってしまいます。最後に、学習面でのつまずきを解消するには、学習の土台である認知機能をトレーニングすることが大切です。『コグトレ・パズル』は、親御さんに専門的な知識がなくても、パズルやゲーム感覚で楽しみながら、お子さんの認知機能の向上が期待できるトレーニングです。子どもの学習の「伴走者」として、保護者の方も一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。
2022年10月26日LITALICO発達ナビを「ホーム画面に追加」すると便利!LITALICO発達ナビは、発達障害の基礎知識に関する情報や体験コラムを発信しています。会員向けのダイアリー(ブログ)機能やQ&Aコーナーもあり、毎日チェックしたいコンテンツが充実しています。お手持ちのモバイル端末で発達ナビを「ホーム画面に追加」するとアクセスが簡単!このコラムでは「ホーム画面に追加」の方法をご紹介いたします。iOSで「ホーム画面に追加」する手順お手持ちの端末がiPhoneの場合はこちらの手順に沿って「ホーム画面に追加」してみてください。1. ブラウザ(Safari)で発達ナビを開いた状態で下部のマークをタップUpload By 発達ナビニュース2.上にスクロールUpload By 発達ナビニュース3.「ホーム画面に追加」をタップUpload By 発達ナビニュース4.右上の「追加」をタップUpload By 発達ナビニュース5.ホーム画面に発達ナビのアイコンが追加されますUpload By 発達ナビニュースAndroid™で「ホーム画面に追加」する手順お手持ちの端末がAndroid搭載機種の場合はこちらの手順に沿って「ホーム画面に追加」してみてください。※機種やAndroidのバージョンが異なると、画面や操作手順が多少異なる場合があります。1.ブラウザ(Google Chrome™)で発達ナビを開き右上の「三点リーダー(︙)」ボタンをタップUpload By 発達ナビニュース2.メニュー画面の「ホーム画面に追加」をタップUpload By 発達ナビニュース3.「追加」をタップUpload By 発達ナビニュース4.「作成する」をタップUpload By 発達ナビニュース5.ホーム画面に発達ナビのアイコンが追加されますUpload By 発達ナビニュース「ホーム画面に追加」して最新の情報にすぐアクセスしてみよう!発達ナビでは、今後も発達障害に関する情報の発信だけでなく、会員のみなさまの毎日を応援するコンテンツを制作していきます。発達ナビをお手持ちの端末のホーム画面に追加してぜひチェックしてください!※ iPhone、Safariは、米国およびそのほかの国で登録されたApple Inc.の商標です。※ iOS は、Apple Inc.のOS名称です。※ Android、Google Chromeは、Google Inc.の登録商標です。
2022年10月25日療育での進路面談Upload By まる息子は現在、週に1回集団療育に通っている。年度末も近づいてきた3月、進路面談を行うこととなった。息子の成長したところなどの話をしつつ、最近個別療育も気になっていることを先生に相談したところ、「リュウちゃんできることも増えてきたし、うちとは違うタイプの施設に通ってみてもいいかも…」と先生に言われた。今通っている集団療育は毎回動きが決まっていて、登園→朝の支度→自由遊びと設定遊び(その日によって平均台が出ていたり、鉄棒が出ていたりと変わる)→リトミック→椅子に座っての作業(お絵描きや工作)→園庭遊び→お弁当→帰宅といった感じだ。1年以上通っている息子はこの流れを熟知し動けるようになっている。リトミックが嫌いだとか、椅子に座っていられない、集中力が続かないなど問題もあるが、去年より息子本人の理解能力も上がっているため、そのあたりを個別療育で強化したほうがいいのではないかとのことだった。漠然と未就学のうちはここに通うものだと思っていたので私はハッとさせられた。確かに成長に合わせて施設を変えた方がいいかもしれない、集団での動きは保育園に通っているのでそこで学ぶこともできる。今の息子なら先生と一対一でやりとりをする環境の方が伸びるのではないか?ただ、ちょうど今まで通っていた保育園が2歳児までの園だったため、翌月から転園することが決まっていた。保育園も療育も一気に変更となると息子が疲れてしまうので、とりあえず療育はこのまま通わせてもらい、夏ごろに個別療育に移ることを先生と話した。個別療育の見学へUpload By まる新しい保育園に慣れてきた6月ごろから、個別療育を行っている施設の見学に行くことにした。1件目は、息子の友人も通っている施設。見学に行きたいと思い、予約の電話をかけた。すると、現状教室の空きがなく、このまま予約して順番が回って来たら見学に行ける、しかしいつになるかは分からないとのこと。ちなみに放課後等デイもやっているが、そちらは今5年待ちと言われて衝撃を受けた。ここで嫌な予感がし始める。…もしかして…動くの遅すぎた…?現在通っている集団療育の見学へ行ったのは、夏~秋くらいだった。4ヶ所ほど見学に行ったが、どの施設も曜日さえ選ばなければ入ることはできそうだったから油断していた。集団と個別はこんなに違うのか。2件目は、施設の見学予約が取れたので訪問し、息子を交えていろいろお話を聞けた。とてもいい雰囲気だったのでぜひ入れたら…!と思ったのだが、体験授業を受けてからの申し込みとなり、その体験授業が今予約待ちでいっぱいらしく、順番が来たら連絡を入れますと言われ帰ってきた。ちなみにいまだに連絡は来ないので、常に満員の状態のようだ。3件目は、見学予約も体験授業もすんなりいけ、どの曜日でも空きがあり、通わせることが可能だった。しかし気になったのがそちらの療育、個室での授業ではなく一室をパーテーションで区切って4組くらい同時に授業を受けている。話を聞くと未就学児から高校生まで幅広い層が通う場所のようだ。集中が途切れやすい息子にとってこの空間はあまり良くない気がする…。そして体験授業を見ていると、今行っている集団療育とあまり変わらないことをしている気がして、せっかくだがやめておくことにした。個別療育の体験授業Upload By まる普段仕事もしつつの毎日なので、家から通いやすい施設…となると数も限られてくる。ここがダメなら4月まで待つしかないな…と思い電話をかけた4件目の施設は、いきなり体験授業を受けさせてもらえた。個室で先生と一対一、その様子を親はマジックミラー越しに外から見る。すぐに飽きる息子に先生も次々と教材を変えて対応してくれ、約30分間ほぼ座ってやりとりをしている姿が見れて、環境によってこんなに違うんだと驚いた。普段の集団療育では30秒座っているのが限界なのに…!ぜひ通わせてもらいたいと思い話を聞くと、ある曜日の1時間1枠しか現在空きがないとのこと。ちょうど今通っている集団療育と同じ曜日と同じ時間だった。同じ時間なため、仕事には支障はない。今乗り換えるでもいいかな…と思ったのだが、息子が現在通っている集団療育へ行くのをとても楽しんでいるのでためらってしまった。空きが出るのを待つことにUpload By まる新しく通い出した保育園へは行きしぶりをするのに、今通っている集団療育へはウキウキで行くのだ。息子が毎週楽しそうに通うので、私の仕事との兼ね合いが大変だが、今年度は週一集団療育、週一個別療育へ通えたらいいなと思っていたところだったのだ。私も慣れた先生、お友達がいて悩み相談ができる環境を急に手放したくなくて、「他の曜日に空きが出たら連絡をください。」と苦渋の決断をしてきた。療育は一度入ったら卒園まで辞める人はほぼいないだろう。実際に個別療育に入れるのは次の4月かなと思っている。個別療育でこんなに入れないなら、小学生になったときにひとり親でできればフルタイムで働きたい私は、放課後等デイなんてどうなってしまうんだ!? 今から見学予約をした方がいいのか!? と頭を抱えている。執筆/まる(監修:鈴木先生より)療育先を変えることでお子さんの環境が変わります。本来は療育先を変えるのではなく、それぞれのお子さんの成長に合わせて療育の仕方を変えてあげるのが理想です。療育の中にも特別支援学級があればいいのです。療育とは少し違いますが、学校の特別支援学級も同じです。初めはサポートするために特別支援学級を利用していたお子さんも、学年が進むにつれてADHDの治療などで落ち着きを取り戻して通常学級でも可能になった場合には特別支援学級をやめてもいいのです。逆に、通常学級で途中から授業についていけなくなったり、感覚過敏などで集中できなかったりする場合には、特別支援学級の利用もありなのです。小学校からは各市町村の教育委員会が主導となるので就学前とは状況が異なります。そのギャップで小1問題が浮上するわけです。お子さんの成長に合わせて学校を変えることはほとんどありません。療育の規模や内容と先生との相性(知識と経験)の問題もありますが、まるさんが検討されているように、集団と個別と併用するのもありかと思います。事務手続きの煩雑さや分かりにくさ、施設側のキャパシティの問題などさまざまな要因により、子どもに必要な療育や教育がなかなか受けづらいことも多くありますが、こどもファーストの考えで、その子に合った療育や教育ができるようにしていかなくてはいけないと思っています。
2022年10月25日二人目の子どもにも障害が!?わが家の長女、いっちゃんは2007年生まれ。発達障害(ASD)のあるお兄ちゃんのタケルとは6歳違いになります。いっちゃんは、赤ちゃんのころから眠りが浅く、幼児期に入っても夜中に何度も目を覚まして泣いていたりとか、ほとんど言葉が出なかったりとか、とても体の動かし方が下手で走ると2~3歩で転んでしまうとか、気になる様子が多々見られていました。何らかの障害があるんじゃないかと思った私は、いっちゃんが3歳のときに県の療育センターで診察を受けました。Upload By 寺島ヒロいくつかの検査を受け、やはり発達障害の傾向があること、そして特に発話と粗大運動に遅れがありそうだということが分かりました。支援プログラムもすぐに作っていただき、同じ療育センターで感覚統合訓練なども受けることになりました。療育センターで訓練を受けるいっちゃん、しかし...療育センターには未診断のまま2年半ほど通いました。体の動かし方はずいぶんサマになってきて、走っても転ばなくなっていましたし、言葉のほうも、5歳ごろには流暢に喋れるようになっていました。ただ、言葉も滑らかに発音できるようになってきたというだけで、指示を聞いての受け応えや、なにか共通の話題について会話ができるというレベルではありませんでした。ほかに子どもがいても関心を持たず、絵を描いたり歌ったりしながら常にうろうろしています。また、睡眠が安定しないことは相変わらずで、幼稚園にも月の半分ぐらいは遅刻です。小学校は通常学級在籍で通級指導教室を利用?それとも特別支援学級?2月生まれという事もあり、同級生の子どもたちと比べるとあまりに幼く見えるいっちゃん。小学校進学を前に、大丈夫だろうか?と心配になりました。療育センターでは月に1回程度、担当医師とOTさんによる診察と面談を受けていました。折に触れ、就学についての話はしていて、医師からは「通常学級に通うのは無理かもしれないですね」と言われてはいました。しかし、当時は今より情報が少なかったこともあり、自分で進学先を選ぶという考えがなく、振り分けられたところに通うしかないものと思っていました。そのため、事前に小学校の見学に行ったり、教育相談に行ったりして、さまざまな選択肢を検討する機会もなかったのです。Upload By 寺島ヒロまさかの判定!?通常学級に通うことになったいっちゃん就学時健康診断の面談では、療育センターに通っていることや、決まった時間に起きられないことを伝え、5歳のときに療育センターで検査をしてもらったWISCの結果(スコア)も持って行って、何らかのご支援をいただけないかと訴えてはみたのですが、約10年前の当時は、できることはないとの返答でした。私たちが住んでいた地域での当時の基準では、IQや発話があるかどうかが重要視されており、いっちゃんの場合は支援対象の「障害」に当たらないという判断になったようです。4月から学区内の公立小学校の通常学級に通うことになりました。やはりみんなと一緒には通えない...とはいえ、月の半分は遅刻してしまうので、いっちゃんの「特性」は、小学校でもすぐに問題になりました。毎日のように先生方から「明日は遅刻するなよ!」と声を掛けられ、いっちゃん本人も「どうして私夜眠れないの?どうして昼間起きていられないの?」と悩むようになりました。寝よう寝ようと一生懸命になればなるほど、頭が冴えて眠れなくなって、また遅刻してしまうのです。Upload By 寺島ヒロ結局、小学校の高学年に差し掛かるころ、いっちゃんは不登校となり、中学校は通常学級に在籍しながら通級指導教室に通うこととなりました。今当時を振り返って思うこと今思えば、いっちゃんが就学時健康診断を受けた2012年ごろは、まだ発達障害の専門以外の医師も、学校の先生方も、発達障害についてあまり詳しくはご存知ではなかったのかもしれません。また、当時は私も「通常学級が無理だから特別支援学級?」と単純に考えていたのですが、もし特別支援学級に入れてもらっていたとして、いっちゃんの特性に合った指導が受けられていたのかと考えると、大変ぼんやりとした考え方だったな、もっといろいろな選択肢をしっかり調べておけたらよかったなと反省しています。中学校の間もほとんど登校せず卒業したいっちゃん、今は通信制の高校生です。「遅刻するなよ!」と誰かに言われることもなくなり、今は自分のペースで寝起きしています。執筆/寺島ヒロ(監修:井上先生より)親にとって、子どもの就学先に関する悩みは、10年前も今も変わらないと思います。今では、医師や就学担当の先生方も発達障害に対する理解が進んできているので、通常学級に在籍していても個別の教育支援計画を作ることができ、さまざまな合理的配慮も申請することができるようになりました。高校は、選択肢が多く、悩まれたと思いますが、お子さんに合った学校を選ぶことができて良かったですね。
2022年10月24日STEAM教育って何?
子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト