「発達障害」について知りたいことや今話題の「発達障害」についての記事をチェック! (45/98)
■ 前回 のあらすじ子育て相談室に行ったものの、何も道が開けないまま…。モヤモヤしつつ、あるイベントに行くと保育士さんに声をかけられて…■保育士さんの呼びかけに娘の反応は…相手が誰であろうとまったく反応を示さない娘…。そんな娘を見て保育士さんは…■「普通」っていったい何…?「普通」という言葉に敏感になりモヤモヤして涙する日々、そこで私はこの時期に考えていた最後の行動に出るのでした。あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月14日■ 前回 のあらすじ娘の発達には何か問題があると思い、まずは子育て相談室へ行くことに…。■相談室のスタッフから、想定外の言葉が…「普通」…?育児のプロに見てもらったら、何か道が開けると思っていただけに、何も答えが出なくてショックでした…。■「普通」という言葉に悶々とする日々突然、名前を呼んでも良いかと聞かれて驚きました。娘は「普通」で、私が考えすぎで育児ノイローゼになってしまったのかと、この頃が一番モヤモヤしていた時期です。さて、保育士さんの真意は一体…?あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月13日■ 前回 のあらすじ娘の「何か」が違う…。その「何か」の正体がわかりました。それは、私が娘に求められていないということ…■今思えば違和感の連続だった…抱っこどころか、触らせてももらえない私には、ほかのお母さんたちの話は理解しがたいものがありました…。■できることから始めよう!まずは子育て相談室へ娘の発達障害を疑い、ついに動き始めました。…とはいえ、まだ0歳の娘にしてあげられることは限られているので、ひとまず、子育て相談室へ相談に行ってみることにしました。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月12日■ 前回 のあらすじ発達について悩む余裕もなく無事に1日を終わらせることしか考えられなくなってしまった私は、ついに体調を崩してしまい…■今まで感じていた違和感、その正体は…この何気ない光景で、点と線が繋がりました。「koto子には何かある!」その「何か」がハッキリした瞬間でした…。■最後のピース、それは…もちろん、赤ちゃんには生きるためのお世話をする母親が必要なことは分かってます。しかし、何気ない親子の姿を見て、ハッとしました。こんな風に、当たり前のように身を任せてもらったことなんてない…。koto子に対して感じていた「なんで?」「どうして?」は、ほとんど「拒否」から来ていると気付きました。母乳拒否や抱っこ拒否だけじゃない。目も合わない、微笑みもくれない、触らせてもくれない…。赤ちゃんが親を拒否する、なんてあり得ないと思っていたので、気付いたときは自分でも信じられませんでした。この日を境に、いろいろと世界が変わります。あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月11日■ 前回 のあらすじエレベーターを待つ間はもちろん、エレベーターの中でさえ立ち止まることは許されず歩き続けることに…■ついに体が限界を迎えてしまう 体も心もボロボロで、子どもの発達が心配になったり、悩む余裕すらなくなってしまった私。気付けば、一日娘が泣き叫ばないようにすることしか考えられなくなっていました…。あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月10日■ 前回 のあらすじ信号という難関をクリアしたものの、最大の難関、ショッピングモールのエレベーターが待ち受ける…■エレベーターを待つ間の対策はお店の人やお客さんに迷惑がかからないよう、怪しまれないようにするのに必死でした。■エレベーターの中でさえも…やっとの思いで乗れたと思ったら、エレベーター内でも立ち止まることが許されず…!まさか、エレベータの中まで歩くなんて予想もしていませんでした。あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月09日療育費や教材費、将来どうなる?発達障害の子どもがいる家庭が【気にしているお金】お金の気になることは、家庭によってさまざまです。日々の出来事から将来の心配まで、声をご紹介します。「服だけでなく教材にもこだわりがあります。合うものを探しているとどんどん出費がかさみます」「予定外の出費がたびたびあります。学習障害かも?と思いある検査をしたときは、保険適用外で3万円もしました」「集団の習いごとや塾に通っていても、やんわりと個別のほうが良いのでは、と言われて、高くなっていきます」「将来、うちの子がお金を稼げるようになるのか気になります」「家計のためにも小3になったら仕事復帰の予定でしたが、さまざまな送り迎えがあり、諦めました」無理だと思っていた貯金が実現!「発達障害とお金」の専門家に相談してみた日々忙しいなかで、お金や先々のことを考えるのはなかなか簡単ではありません。そういったときは、専門家に相談することも一つです。LITALICOライフには、発達障害とお金の両方の知識をもった専門家がいます。一緒に会話しながら、ご家庭の望むことや、子どものこれからについて、整理することができます。生活に実際変化がおきた、相談例を紹介します。Upload By LITALICOライフ【ご家庭のお悩み】「お店でお菓子やオモチャを欲しがられると、根負けして買ってしまいます。子どもはわがままになっていく気がするし、貯金もできません。」【整理したこと】相談では、家族がそれぞれどのような生活をしたいかを話しながら、人生に関わるお金を全体的に整理しました。すると、日々の出費を少し抑えることで、高校の教育費に余裕ができることがわかりました。【起きた変化】どうすればお菓子などを買わなくてよくなるか、一緒に考えました。子どもと良い関係をつくっていくことも考え、「節約ゲーム」を始めました。結果、これまでとても無理だと思っていた貯金ができるようになりました。(担当コンサルタント:山田遼平)Upload By LITALICOライフ【ご家庭のお悩み】「子どもが新しい習いごとを始めたいと言っています。でも、療育も含めれば既に2つしています。将来のことを思うと、いろいろな経験をさせてあげたいとも思いますが、きっと疲れてしまうし、お金もかかるので悩んでいます」【整理したこと】相談では、何のために習いごとをさせてあげたいか、といった親の想いから、さまざまな話をしました。それをふまえて、人生でどのようなことにお金を使う可能性があるか、一緒に整理しました。【起きた変化】先々に備えたい気持ちもありつつ、でもやっぱり今できることはしてあげたい、という親の想いが再認識できました。人生の全体を整理することで「習いごとに今使っていい金額」もわかり、前向きな決断ができました。(担当コンサルタント:加藤晋太郎)発達障害のある子とその家族。ライフプランニングではどんなことを整理してる?Upload By LITALICOライフ人生を広く見通して設計することを「ライフプランニング」と言います。発達障害の子どものいるご家庭は、ライフプランニングの際に、どんなことを整理しているのでしょうか。一例をご紹介します。どんな福祉サービス・社会資源を使うか住んでいる地域、家庭の年収、障害の度合いなどによって、利用できる福祉サービスや制度は変わってきます。実際に利用するかどうかも含め、それぞれのご家庭の決断があります。《例》・学校や園の「無償化」は使える?・特別児童扶養手当はもらえる?・障害基礎年金はもらえる?どんな進路を選ぶか住んでいる地域や子どもの特性・志向や、親の方針によって進路が変わってきます。《例》・療育や習いごとにどれくらいお金を使える?・私立受験をするとしないとでは、塾代なども含めてどれくらい変わる?どんな将来に備えるかご家庭によって、気になることはさまざまです。目の前が気になるご家庭もあれば、将来が気になるご家庭もあります。《例》・不登校や、予定外の進路になった場合・子どもが働けるかどうかわからない場合・親なきあとのお金の管理や住まい現実的なお金とあわせて、何を大切にしたいのか整理をしていきます。そうすることで、「ずっと迷っていたけど、やっぱり挑戦しよう」「このままでいいのかな、と悩んでいたこれをキッパリやめよう」と、今の決断の助けになることもあります。その家族にあった「ライフプランニング」のはじめ方がわかる!Upload By LITALICOライフLITALICOライフの保護者さま向け勉強会「発達障害のある子と家族のライフプランニング(全国版)」は、子どもの将来や自身の老後に漠然とした不安がある方や、子どもや家族の将来に必要な備えがどんなものか知りたい方向けの勉強会です。教育費や将来資金など、一般論ではなく、具体的な対策について専門スタッフがお話します。勉強会のあとに希望を出すと、専門スタッフと後日、個別で相談することもできます。【こんな情報がわかる!】・進路や就労、住まいのことなど、発達に特性のある子にあった環境選びや将来への備え・教育資金や保険の考え方LITALICOライフは、お子さまとご家族が「自分らしい人生」を歩んでいくために障害分野とファイナンス、その両方の専門家としてライフイベントやライフプランの見直しを相談できるパートナーです。社会資源やサービス・お金の知識といった幅広い内容を身につけることができる勉強会や、専門領域をもつコンサルタントとの個別面談・プランニングを提供しています。ぜひ皆さまにご活用いただきたいと思っています。
2021年01月08日■ 前回 のあらすじ娘が泣き止む唯一の方法を発見!しかしそれはとても壮絶なもので…■赤信号で立ち止まるのを避けるために…目的地があるわけではないので、とにかく信号が青になっている方へ歩き続けました。一瞬でも立ち止まったら大号泣することを考えたらヒヤヒヤしてしまいます…。■次々と襲い掛かる難関…雨や雪の日、真夏はデパートやショッピングモールの中へ避難。しかし、ここでも立ち止まるわけにはいかない!エレベーターを待たずに乗る方法とは一体…!?あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月08日■ 前回 のあらすじ延々と泣き続ける原因として、抱っこヒモが合わないのかと思い、色々な種類のものを試してみたけれど…■娘が泣き止むたったひとつの方法とは…その後、koto子が泣き止む唯一の方法を発見!それは何かというと…その頃の1日のスケジュールは… 一秒でも立ち止まるとギャン泣きしてしまい吐くまで大騒ぎするので、何がなんでも歩き続けなければなりませんでした。飲まず食わずで歩き続けても、街には「難関」がいくつも待っていました…。そのひとつが…今思えば、赤ちゃんの頃から多動の片鱗を見せていました。あちこちで待ち受ける難関、どうする赤信号…!あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月07日■ 前回 のあらすじ産後すぐから、少しでも触るたびに泣き叫ぶ娘に違和感を覚えます。自分はダメな母親なんだと思い始め…■もしかして抱っこ紐が合わない?藁にもすがる思いで様々な抱っこ紐を試しましたが、どれを使ってもこの世の終わりかのように泣き続ける娘…。「9割の赤ちゃんが泣き止む!」の文字に希望をいだき、泣き止まなかった時の悲しみといったら…!しかしこの後、ひとつだけ…koto子が泣き止む方法を発見しました!あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月06日こんにちは!オシャレに夢中な多動っ子の娘をもつ母、kotoです!現在、未就学児の娘は、得意なことと苦手なことの高低差が激しい自閉症スペクトラムです。注意欠如多動性障害でもあり、破天荒な毎日を過ごしています。産まれてからの娘のkoto子の様子はというと…、発育に遅れはありませんでしたが、私は生後半年ほど経った頃から何かあるのでは…と思っていました。今思えば母親の勘ってやつでしょうか…。その確信に至るまで、そして療育に通って成長していく私たち親子の記録を綴っていこうと思います!■出産後すぐに感じた違和感…これが産後すぐに感じた違和感…。当時まだ0歳だったので、周りからは「普通だよ」「大丈夫だよ」と言われ続けましたが、そうは思えない出来事の連続だったのです。■我が子に拒否されている?私はダメな母親なの?当時は「発達障害」「感覚過敏」なんて言葉すらあまり知らない時期…。母親を拒否する赤ちゃんなんて聞いたことがなかったので私の接し方がダメなんだと自分を責め続ける日々が続きました…。あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は専門機関にご相談ください。次回に続きます。【同じテーマの特集はこちら】 〜子どもの発達障害を知ろう、考えよう〜 【同じテーマの連載はこちら】 産後の話 この連載の全話を見る >>
2021年01月05日切り替えが苦手で集団行動が遅れがちUpload By スガカズ長男はWISC-IVの結果で処理速度が低いことがわかっています。また、注意散漫、過集中といった特性もあり、学校で次の行動に移るときに時間がかかります。なかなか次の行動に移れないとき(特に教室を移動する授業)は、クラスメイトや先生が声をかけてくれることがあるのだそうです。学校で見かけた長男とクラスメイトのトラブルUpload By スガカズ1年前のある日、私は当時小3だった次男の忘れ物を届けに学校へ行きました。すると廊下で小6の長男がクラスメイト2人となにやら揉めていました。クラスメイトに何か言われており手をひっぱられています。長男は何も言わず泣きそうになりながら拒んでいました。体操服に着替えていること、授業の始まりを知らせるチャイムが鳴っていたことから、「長男の行動が遅れているからクラスメイトが呼びに来たんだな」と理解しました。長男は次の行動に移るときに無理やり促されるのを嫌います。私はクラスメイトとのやりとりを見て「長男にとって大事な経験だ。今私が間に入るよりも、後で話を聞いてアドバイスした方が冷静に話し合える」と思い、後ろ姿を見つめていました。「病気(障害)だから仕方ない」長男の発言に腹を立て…Upload By スガカズ放課後、長男が帰ってきたので私は廊下でのやりとりについて聞きました。概ね私の予想通りで、体育館に行く途中で考えごとをしていたそうで動きが止まっていたそうです。長男がなかなか動こうとしないので、クラスメイトが「早く来て!」「遅い!」と強い口調で促していたそうです。「それは大変だったね。注意されていたとき、あなたはどんな気持ちになったの?」と聞くと、「オレは、できることとできないことの差がハッキリしている。だけどクラスの女子が無理やりオレをひっぱって連れて行こうとしたんだ」「オレ、病気だから行動がゆっくりでも仕方ないのに!」と怒り口調で答えました。私は長男が強めに促されてイヤだった気持ちは理解しますが、「仕方ない」という言葉に腹が立ち、思わず長男を叱ってしまいました。「障害だからいいでしょ」と許してもらおうとしたり、「仕方ない」からといって諦めたりするのは間違っていると思います。大事なのは、「障害に対して自分がどう向き合えばいいか」「言ってくれた相手とトラブルにならないためにどうしたらいいか」を考えて行動することだと言いました。このとき長男は「言われたのは自分の方なのに」と納得した様子ではありませんでした。どうすれば分かってもらえるのか?と考えたときに、長男に促す側の気持ちを体験してもらうことだと思いました。無視されたり開き直られたらどんな気持ちになる?Upload By スガカズUpload By スガカズその日の夜、きょうだいが全員そろったときに長男に話しかけられました。私は話しかけられていることを理解していましたがそれに反応せず、きょうだいの相手をしていました。何度も何度も話しかけていたのに長男は無視されたので、私に怒りました。怒っている長男に対して私は、「今、どんな気持ち?」と聞きました。子どもたちに話しかけられても対応できないときに「ごめんね」「ちょっと待ってね」「〇〇の後話きくね」と言うように私は気をつけていること、「〇〇だから仕方ないでしょ」という風に言ってないこと、もし「仕方ないでしょ」と言われたり無視されたらどんな気持ちになる?と長男に言いました。「…イヤな気持ちになる…」と長男は答えました。クラスメイトが声をかけてくれる(行動を促してくれる)のはありがたいことで、その行動に対して何も言わずに嫌がったり怒ったり「病気だから仕方ない」と言うのは間違っているともう一度言いました。Upload By スガカズその後聞いていなかったときや無意識で起こったことに「ごめん!」というセリフが出たり言葉で説明したりする場面が見られるように。私は素直に反応してくれたことが嬉しくて「気づいてもらえてお母さんうれしいよ」と言いました。もちろんすべてが好ましい反応にはなりませんが、気をつけようと思い言葉に出すことは、より良い生活を行うために必ず必要になってくることで、一歩前進したと言えます。中1の現在、できないことに対して「自分で解決策を考える」姿も…Upload By スガカズ中1になった現在は、どうしてもできないことに対して、考える場面も見られます。できない理由を言葉にして、私にお願いすることもあります。「どうしたらいいのか分からない」と、そのままにしてしまう場面も沢山ありますが、自分の障害を「仕方ない」と諦める前に、人に相談したり自分なりの案を試してほしいと思います。
2021年01月04日新年あけましておめでとうございますUpload By 発達ナビ編集部新年あけましておめでとうございます。編集部一同、2021年が皆さまにとって素晴らしい一年となることを願っております!2020年、発達ナビはさまざまな取り組みを行ってきました。1月には、さまざまなコラムをさがしやすく、必要な情報に出あいやすくなるよう、サイトのリニューアルを行いました。また、4月には発達ナビPLUSがプレリリース。以前より「専門家に相談したい」「東京だけでなくさまざまな場所でイベントやセミナーを行ってほしい」といったご要望を多数お寄せいただいていました。新型コロナの影響でオフラインでの相談やセミナーの参加が難しくなる中、オンラインでの専門家への相談や勉強会に参加ができ、またご家庭でも活用できる特別支援教材のご提供をスタートさせました。秋以降は、当事者を取材する連載などもスタート。知りたいテーマとして多かった「かんしゃく」の特集も組みました。12月からは、多様な進路について取り上げる取材企画もスタートしています。2021年3月には、発達ナビのユーザーさま向けオンラインフェスタも開催予定です。たくさんの方にご参加いただき、楽しんでいただけるよう準備を進めているので、楽しみにお待ちくださいね!皆さまのご意見、発達ナビとの関わりをコラムに!発達ナビは、皆さまのパートナーとして、2021年もお役に立つ情報を届けてまいります。より使いやすく、皆さまにとってなくてはならない存在となれるよう、2021年も進化していく所存ですので、ぜひ今年も発達ナビをご活用ください。1月26日は発達ナビの5歳の誕生日です。この日を記念して、ユーザーの皆さま参加型のコラムもリリースさせていただきたいと考えています!「発達ナビと出合って変わったこと」「こんな風に使っています」「こんな機能があったらうれしいな」発達ナビを活用いただくことで変わったこと、変わるといいなと思っていることをぜひお寄せください!いただいたエピソードやご意見は、5周年記念コラムでもご紹介させていただければと考えています。アンケートを実施しますので、ぜひご協力ください。
2021年01月01日発達が気になる子の就園。サポートは受けられる?出典 : 発達が気になる子どもが保育園や幼稚園に入園する際、集団生活についていけるかどうか、お友達と関われるかどうかなど、不安に思うこともあるかもしれません。また、園生活が始まってから、気になる様子が見られ始めるという場合もあります。就園前や就園してから、必要な配慮を依頼することはできるのでしょうか。また、発達が気になる子どものサポート制度はあるのでしょうか。幼稚園や保育園では「障害児保育」を実施していたり、「加配」の先生をつけられたりする場合があります。このコラムでは、そうした制度について解説します。特別な配慮が必要な子どもを受け入れる基準は、自治体や園によってさまざまです。例えば、以下のような基準があります。・障害者手帳の保持者・特別児童扶養手当対象者・医師等による診断を受けていることなど例えば東京都練馬区では、(1)申込みに必要な書類一式、(2)『心身状況表』、(3)『主治医等見解書』、(4)身体障害者手帳、愛の手帳、精神障害者保健福祉手帳等を所持している場合は、障害の程度が分かるページのコピーの提出が必要です。入園に関すること(練馬区)ほかにも市区町村独自の基準を設けているところがあるので、詳細はお住まいの自治体に問い合わせて確認する必要があります。また、園ごとに受け入れ人数が決まっていることも多いです。希望する場合は、申し込み期日などを確認しておきましょう。「加配制度」とは、他児と同じように保育園の生活を送ることが難しい子に大人がつき、生活面や集団参加をサポートしてくれる制度のことです。保護者からの申請によって加配をつけられる園が全体の約4割、申請がなくても保育所独自に加配を行っているケースが2割程度あります。また、私立の園では自治体の補助金等による加配を実施している割合が高くなります。補助金をどのように分配して使用するかは園によって異なるため、私立の園では公立の園と比べ、申請を出しても加配をつけられないケースが多いようです。公立・私立問わず、申請を出しても加配をつけられるかどうか、どのような配慮を受けられるかどうかは園によって異なります。加配を申請する際はまず園に問い合わせて、今まで加配制度を利用した子がいたかどうか、その際はどのような配慮を行なっていたかなど確かめると良いでしょう。保育所における障害児保育に関する研究報告書(みずほ情報総研)埼玉県 私立幼稚園等特別支援教育費補助金加配の先生とは?出典 : 加配の先生とは具体的に、どのような支援をしてくれるのでしょうか。詳しく説明します。加配の先生は配慮の必要な子どもに対して、それぞれのケースにあわせた支援を行います。具体的には、以下のようなサポートがあります。・身辺自立の支援例えば食事でスプーンやフォークをうまく使えない場合や自分でトイレに行けない場合などに、サポートを行います。加配の先生と家庭で連携しながらトイレトレーニングを行い、オムツを卒業できたという声もあります。・お友達との関わりや集団参加をサポートうまく友達と遊ぶことができずトラブルになってしまうときや、集団参加が苦手で周囲の子と同じように行動できないときなど、加配の先生が介入してサポートします。友達と遊ぶときのルールや声かけの仕方など隣について教えることで、少しずつ自分の力で関わったり集団参加できるようになっていけるケースが多くあります。・保護者とのコミュニケーション子どもの発達や家庭での関わりなど、保護者は子育てについてさまざまな不安を抱えていることも多いでしょう。そんなとき、担任の先生のほか、加配の先生に相談できることがあります。客観的なアドバイスを受けられることで保護者が状況を整理できたり、悩みに寄り添ってもらえる安心感があるでしょう。また、多くの自治体では発達支援に理解の深い専門家が施設を巡回しており、加配の先生は専門家の助言にもとづいた支援を行っています。加配の先生は、子どもの数に対してどの程度ついてくれるのでしょうか。半数近くの自治体で、具体的な基準は決まっていません。「障害の程度を問わず一律の配置基準を設けている」という自治体もあれば「障害の程度により基準が異なる」という自治体もあります。障害の程度を問わず一律の基準を設けているところだと、「3人もしくは2人に保育士1人」という基準を定めている自治体の割合が多く、約3割の市区町村では子どもとマンツーマンになるよう基準を定めています。申請方法や費用は?出典 : 公立の園には多くの場合加配制度があり、私立の場合も自治体から補助金を受けて実施している場合があります。自治体によって補助額は異なるため、自治体ごとに確認する必要があります。加配を支援する補助金には、「療育支援加算」と「障害児保育加算」があります。「療育支援加算」は障害児保育を行う園に適用され、「障害児保育加算」は小規模保育、事業所内保育、家庭的保育といった地域型保育を支援します。なお、加配制度を利用するのに保護者の自己負担はありません。加配制度の申請方法は、自治体によって異なります。ここでは一例として、とある自治体における申請方法を記載します。①診察予約②診察・相談・書類申請③書類発行具体的な申請方法については、お住まいの自治体に問い合わせて確認してみてください。小学校でも加配制度を利用できる?出典 : 加配制度を利用して園に通い、卒園後に小学校でも同じようなサポートを受けることはできるのでしょうか。小学校で配慮を受けるには、特別支援学級や特別支援学校に通うという選択や、通常学級に在籍しながら通級や特別支援教室を利用して必要な支援を受けるという選択があります。ほかにも、通常学級で個別のフォローを受けられる場合があり、フォローする大人は「加配」「補助教員」「支援員」「民間ボランティア」など、呼び方や役割が少しずつ異なります。例えば授業に集中しにくい子に付き添って声かけをしたり、友だちとコミュニケーションを取るのが難しい子の仲立ちをしたり、LDのある子に代読や代筆をする、と言った形で、学習や集団生活のサポートを受けることができます。ただし自治体で人員と予算を検討するため、親が加配の希望を伝えても難しい場合があります。逆に親が希望を出さない場合でも、学校判断で申請されることもあります。自治体によって手厚い人員が確保できる場合とそうでない場合があるため、差があるのが現状です。また、放課後や土曜日など家庭保育が難しい場合に子どもを預かる「放課後児童クラブ」においても、厚生労働省の出しているガイドラインで「配慮を要する児童を可能な限り受け入れに努めること」という記載があるものの、加配制度の有無や基準は各自治体に委ねられています。放課後児童クラブ運営指針解説書(厚生労働省)支援をうまく活用して、お子さまの発達をサポートしよう出典 : 配慮の必要な子どもをサポートする制度には、事業所に通って日常生活の自立支援や機能訓練を受けられる「児童発達支援」や、園や学校に支援員が訪問して集団生活への適応をサポートする「保育所等訪問」もあります。医療機関や療育センター、市町村の保健センターなども、園と連携をとって必要な配慮についてアドバイスをしてくれる場合があります。園の外の支援も、うまく利用してみてください。まとめ障害や特性があり特別な配慮が必要な子どもは、加配制度を利用することができます。ただし、利用できる基準や申請方法等は自治体によって大きく異なるため、必ずお住まいの自治体に問い合わせてみてください。まずは、かかりつけ医や療育の先生に相談してみても良いでしょう。児童発達支援や保育所等訪問など他のサービスも利用しながら、お子さまの園・学校生活をサポートしていきましょう。
2020年12月28日発達ナビPLUS会員の”うちの活用術”をお届け!「ほっとして泣いてしまいました…」「目から鱗でした!」「2~3回読み返しました!」などの反響を多数いただいている発達ナビPLUSの個別ケース相談。発達ナビPLUSでは、お子さまやご家庭の個別の状況を踏まえて、個々の困りの原因分析と適切な手立てを回答する個別ケース相談に加え、視聴し放題のオンライン勉強会、子育てヒント動画、ダウンロードし放題の特別支援教材といったサービスが毎月自由に使えます。今回は、発達ナビPLUSを利用中の保護者さま2名それぞれの使い方や使ってみての声をご紹介します。※匿名性を担保するため、一部の内容や流れは改変しておりますのであらかじめご了承ください。オンライン勉強会の動画をパートナーにも見せたことで、子どもへの接し方の共通認識にUpload By 発達ナビ編集部● 佐藤さま(仮名)【お子さま】小学2年生/通級利用/放課後等デイサービス利用【発達ナビPLUS入会当初のお悩み】・宿題に一人で取り組めない・やりたくないことがあると癇癪に・物を投げる、妹への暴言、他害も・親のアドバイスを受け入れない-発達ナビPLUSをご利用いただくきっかけは?夏ごろから、学校への行き渋りが出てきて不登校気味になっていました。家にいても、妹にあたったり、部屋を荒らしたりと…特に宿題など勉強を一人でやらず、教えようとすると対処ができないほど暴れていました。放課後等デイサービスは週1回利用しているのですが、あまり頼るところが分からず…それがきっかけでした。-発達ナビPLUSはどのように活用していますか?最初にオンライン勉強会に参加しました。こちらは、顔出しもないので気軽に参加しやすく、事前に質問を送って当日の講義で答えてくれるのも嬉しかったです。心理士の先生の「癇癪、暴言、自傷、他害との付き合い方・接し方」では、この時期、発達に特性がある子が心と体のバランスを取ることの難しさや、課題の具体的な理由分析、いくつかの対応方法まで学べました。特に良かったのは、パートナーにもオンライン勉強会の過去動画で同じ内容をみてもらったことで、子どもへの対応について共通認識を持てたことです。視聴後に接し方のスタンスを話し合い、夫婦でお互いによくなかったこと、これから実施することを決めてチャンレジしています。参加したことで、学習障害の可能性も感じ、個別ケース相談で相談することにしました。自分たちだけでがんばらない!具体的な提案と寄り添った回答に自信を取り戻せました!Upload By 発達ナビ編集部-個別ケース相談の申し込みはどうでしたか?書くことがそこまで得意ではないのですが、相談フォームに質問項目が整理されていることで、状況を整理する良いきっかけになりました。-専門家からの回答はどうでしたか?まず量にびっくりしました(笑)。思ったより細かい内容で、夫婦で2~3回読み返しました。自分たちがしてきたことで子どものためになっていた対応とその理由も具体的に説明いただき、ほっとして泣いてしまいました…ねぎらいの言葉もありがたかったです。なんというか、優しかったですね。思いがけない子どもの特性など新しい気づきもありました。本人も自覚してない感じで、こっちで気づくきっかけがもらえたのは本当によかったです。できないところばかりに目がいきがちですが、得意なところもあることが分かり、今までの方法では学習を無理強いさせていたかもしれないと気づかされました。子どもの認知の特性と理解のしやすさについて、いくつかの仮説とそれぞれの手立てをいただいたので、より合った方法をこの後の1ヶ月試してみたいです。また、放課後等デイサービスや教育機関への相談の仕方、助けてもらえる福祉・教育の範囲を初めて理解したので、今までより見通しがたって気持ちが楽になりました。抱え込まずに頼れる部分は頼っていこうと思っています。-今後はどのように発達ナビPLUSを活用していきますか?今回は学習について個別ケース相談をしましたが、学習面以外でも色々な分野に関して相談できるとわかったので、来月にきょうだい間のトラブルに関して相談したいと思います。頼れる人がいない…近所からの苦情がこないかおびえる日々Upload By 発達ナビ編集部● 新田さま(仮名)【お子さま】年中/診断なし/児童発達支援利用【発達ナビPLUSに入会当初のお悩み】・こだわりが強い・思い通りにならないと癇癪を起こす・幼稚園で暴れることもある・偏食がひどい-発達ナビPLUSをご利用いただくきっかけは?子どものこだわりが強く、思い通りにならないとすぐに癇癪を起こします。登園してすぐにすべり台で遊ばないと気がすまず、やることの順番が変わると大癇癪。また、その日の予定が少しでも変わったときも泣いて大暴れし、園に行けないこともしばしばあります。偏食もひどく、食べられるものが2~3種類しかないため、毎日の食事作りが苦痛でした。児童発達支援の先生には相談できる時間がなく、話せたとしても立ち話で10分程度。あれもこれも聞ける余裕はありません。頼れる人が他にいればよいのですが、パートナーは単身赴任で家におらず、家のことはすべて自分でやらなければならない状況です。最初は必死にサポートしていましたが、最近は疲れ果ててしまい、子どもが激しく泣いても何もせず立ち尽くしてしまいます。ただ子どもの声でいつかご近所から苦情がくるかもしれないと思いますし、やっぱり何とかしなければとは思うのですが、解決の糸口など見つけるすべもなく…憂鬱でたまりませんでした。そんなときに、見つけたのが発達ナビPLUSでした。心理士の方やOT・STといろいろな専門家の先生方に相談できることが決め手でした。もらった仮説から分かった…癇癪の原因は過敏さだったUpload By 発達ナビ編集部-発達ナビPLUSはどのように活用していますか?元々人と話すのが苦手だったので対面だと聞き忘れてしまったり、言われたことをメモできなかったりしていたので、個別ケース相談をすぐに使わせていただきました。-専門家からの回答はどうでしたか?保護者の私へのいたわりの言葉をかけてくださったことに感謝します。いつも「何とかしなければ」で頭がいっぱいだったのですが「頑張りすぎるくらい頑張っている」という一文に、救われました。児童発達支援以外にも、使える福祉支援が複数あることは知りませんでした。さっそく教えていただいた具体的なサービスについて区役所に利用を問い合わせてみます。アドバイスにあった、癇癪の原因の分析のしかたはとても参考になりました。確かに妹の泣き声や小さい子の声で耳を押さえて辛そうにしています。相手が嫌い、の意思表示かなと思っていたので、苦しさまで想像が及びませんでした。いただいた仮説から、冬服になってから服を着るのを嫌がるのも、感覚の過敏さかもしれないと思い、機嫌の悪い日に着ていた服を交換したら拍子抜けするほどすんなり着替えてくれました。でも本人も何が苦しいのか自覚できてなさそうなので、引き続き様子を見て相談させてください。偏食と予定の見通しの付け方についても、いただいた提案を早速試してみたいと思います。子どもの味方でもありつつ「私のサポーター」としての言葉で返してくださるのが嬉しいです。【無料】体験会で、お得なクーポンGET!Upload By 発達ナビ編集部発達ナビPLUSでは、無料のサービス体験会を随時開催しています。個別ケース相談の回答例や、オンライン勉強会の一部を視聴するなど、詳しくサービスについてご理解いただくことができます。チャットでスタッフに質問することもできます!さらに、オンライン体験会にご参加いただいた方には、初期コンテンツ利用料が【 50%OFF 】のクーポンをプレゼント中!イラスト:かなしろにゃんこ。
2020年12月27日子どもが勉強を嫌がるのには理由がある?一緒に目的を整理する勉強を補ってくれる塾ですが、発達障害のある子の場合、自分に合った学習環境・方法を見つけにくいことがあります。まずは何のために塾に通うのか、整理してみるのも一つです。以下は、発達障害の子どもがいるご家庭が塾に通う目的の一例です。・授業に遅れているので、その遅れを取り戻したい・本人に合った勉強方法がわからないので、それを見つけたい・家で集中がなかなかできないので、勉強する習慣を身につけたい・受験の対策をしたい子どもが勉強をしたがらないのは、もしかすると勉強が嫌なだけではないかもしれません。学校で教わった方法がどうしてもしっくりこない、学校ではみんなができているのに自分だけ理解ができず自信を失ってしまった、勉強をする必要がさっぱりわからない、鉛筆の触感が合わない、誘惑が多く集中できない、など嫌だと思う理由があるかもしれません。勉強を嫌がっている場合は、まずは勉強の何が嫌なのか聞いてみても良いかもしれません。20~50名の大人数クラスから、個別指導、家庭教師。どんな学習スタイルが合う?Upload By LITALICOライフ塾によっても学習スタイルはさまざまです。独自の取り組みをしている塾もあるため、あくまでも目安にはなりますが、子どもに合いそうな学習スタイルを考えるときの参考にしてみてください。■集団授業(大人数)1クラス20~50名で、主な目的は受験です。受験合格に必要なペース配分がわかりやすく、周囲と刺激を受け合う・影響を与え合うことができます。■集団授業(小人数)1クラス4~20名で、受験や学校の授業の補習が主な目的です。大人数のクラスに比べると指導に関する個別相談がしやすく、勉強のフォローが手厚いこともあります。■個別指導生徒は1~3人で、個別に対応してくれます。主な目的は受験や学校の授業の補習です。時間割やカリキュラムをオーダーメイドできることもあり、周りのペースを気にすることもありません。合理的配慮は集団に比べれば頼みやすくなりますが、実際の対応は担当スタッフによりさまざまです。■家庭教師主な目的は受験や学校の授業の補習です。家にまで来てくれるため、外出や送迎の必要がありません。合理的配慮を頼みやすく、教師を選べることもあります。■発達支援系発達障害への専門知識を持ったスタッフが対応してくれる可能性が高いです。目的も本人に合った勉強方法を探す、ソーシャルスキルの獲得など、特性への配慮があります。これらはあくまでも一例です。子どもによっても環境や方法には相性があります。実際には、見学や体験をすることで総合的に判断することが大切です。交通手段や週何回通うかも大事さいごに、現実的な交通手段や、週何回行くかといった頻度によっても、塾の選び方は変わります。例えば保護者による送り迎えが必要かどうかです。必要な場合は、保護者もさまざまな予定があるなか、送り迎えの時間を調整する必要があります。保護者の車などで遠くまで通える場合は、立地はそこまで気にしなくても良いかもしれませんが、子どもが一人で徒歩や自転車で通う場合は、家の近くが安心です。定期的に通う場合は、通いやすさも大切です。子どもだけではなく、保護者にとっても無理をしない選択が大切です。監修:髙橋 基(株式会社LITALICOライフライフコンサルタント。元・学習塾の教室長、1000人以上の受験指導経験あり)“うちの子”に合った学習環境の探し方は?ここまで、塾に通う目的や学習スタイルについてご紹介しました。塾だけではなく学校選びについても、現実的な交通手段や相性、教育費などが関わってきます。何を目的に、どんな環境づくりをしていくのか、考えるのは簡単なことではありません。LITALICOライフでは、子どもの特性や保護者の想いに合わせた学校の選び方を、最新の事例をまじえながら勉強会でお伝えしています。勉強会参加後に希望を出すと、後日、個別で相談をすることもできます。家族にとってどのような選択が良いのか、相談経験豊富なスタッフに話しながら一緒に整理していくことができますので、ぜひ勉強会参加後に相談を希望してみてください。私立中学受験の情報や塾選び、いま準備しておきたいことが勉強会でわかる!Upload By LITALICOライフLITALICOライフの保護者さま向け勉強会「中学受験という選択」は、発達障害のある子に合った私立中学やかかる費用について知ることができる勉強会です。進学先が公立中学でいいのか迷っていたり、既に私立受験をすると決めている方にとって、今知りたい情報から将来に繋がる情報まで、ギュっとまとめてお話ししています。【中学受験のこんな情報がわかる!】・中学校の選択肢・私立中学の特長・中学受験のスケジュール・志望校の選び方・塾活用のポイント・私立中学の学費や塾代、ほか受験にかかる費用など一番大切なことは、子どもにとって合う環境を見つけることです。中学受験・塾選びはその一つです。2020年12月現在は「東京版」「神奈川版」となっていますが、全国から参加・相談を希望することができます。【高校受験】が気になる方は…⇒『よくわかる「高校受験」』LITALICOライフは、お子さまとご家族が「自分らしい人生」を歩んでいくために障害分野とファイナンス、その両方の専門家としてライフイベントやライフプランの見直しを相談できるパートナーです。社会資源やサービス・お金の知識といった幅広い内容を身につけることができる勉強会や、専門領域をもつコンサルタントとの個別面談・プランニングを提供しています。ぜひ皆さまにご活用いただきたいと思っています。
2020年12月25日子育てをしていると、つい周りの子どもと自分の子どもを比べてしまい、「うちの子周りの子と違うかも?」と感じるタイミングがありませんか? そんな多様な子どもたちの「何か違う」を大切な個性として、支援する方法について知っておくと、親子ともに、軽やかに生き抜いていけるヒントになるかもしれません。書籍 『子どものよさを引き出し、個性を伸ばす「教室支援」』 には、ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)といった傾向にある多様な子どもたちの個性をのばす方法について、具体的に書かれています。書籍は学校での具体的な困りごとが4コマ漫画で紹介され、主に学校の先生の教育実践をサポートするために描かれています。しかし多様な子どもとの付き合いで悩む親御さんにも困りごとを解決する一助となります。著者で日本の特別支援教育を牽引してきた高山恵子さんをはじめとして、教師や心理士、教授や医師など、多くの専門家が、支援策を提案してくれています。今回は書籍から、多様な子どもたちの支援方法について、ご紹介したいと思います。高山恵子さんNPO法人えじそんくらぶ代表。ハーティック研究所所長。臨床心理士。薬剤師。専門はAD/HD等高機能発達障害のある人のカウンセリングと、教育を中心にストレスマネジメント講座などにも力を入れている。■やるべきことがなかなかできない子、どう声かけする?事例のうち、まずは、「やるべきことをなかなかできない子」について、見ていきたいと思います。▼注意力が足りず、他のことで頭がいっぱい?子どもに対して、「集中できていないのでは?」などと感じたことはありませんか? 授業や習い事の課題など、やるべきことがあっても、なかなか取り組むのが難しい場合もあるかもしれません。子どもたちがやるべきことに手をつけられない理由はさまざまですが、なかにはADHDの3大特性の一つである、他のことに気が散る「不注意」が原因の場合も。その場合は、「いま、もっとも注目しなければいけないものに注意する力」すなわち「選択的注意」が続かず、何かしていてもすぐに他のことに気がそれてしまっている可能性があります。だから、一見ボーッとしているように見える子も、頭の中は多動の状態になっている場合もあるのです。▼なぜ、注意できないのかを考えよう支援の方法としては、まずは子どもをよく観察するところから。「何でボーッとしているんだろう? という理由を探すところから始めましょう」(麻生先生)注意できない理由の見立てができてから、子どもへの対応を考えてみることが大切だといいます。そのとき、子どもの様子をもとに、どういった声かけができるか考えることが重要です。「集中できないのなら、小まめに声かけをする。心が別世界にいっているのなら、『3分後の図工室だよ』と見通しを伝える。状態の原因を見つけ、使える方法を選ぶという視点がもてると良いですね」(井上先生)■すぐに怒る子、怒るのには理由がある次は、何かあるとすぐに怒ってしまって、周りを怖がらせてしまう子の特性と支援策についてです。何かあるたびにすぐ怒ってしまう子どもたち。怒ってしまうのはどんな理由からなのでしょうか。▼すぐに怒るのは、独特な感覚とストレス反応のせいかもそんなに怒ることでもないのに、すぐに怒ってしまうと感じる場合には、もしかしたら「ASD(自閉スペクトラム症)」の傾向があるかもしれません。その子からすると、ちょっとぶつかっただけなのに、なんで「ぶった」と言われるのだろうと感じているかも。独特な感覚を持っているがためにそうした行動に至っているだけで、本人には悪気が全くない可能性もあります。また、一般的な感覚だと怖く感じるほどのオーバーリアクションを取ることもしばしばあります。しかし、そのリアクションの裏では、その子が強いストレス反応をしていると読み取ることもできます。「このタイプの子を理解するキーワードは、『独特な感覚』と『ストレス反応』です。音や接触など感覚過敏がひどいとストレスが多く、それだけで疲れ果ててしまっている子もいます。『ちょっと触っただけ』が引き金となって、強烈なストレス反応が出る子もいます」(井上先生)▼周りに、本人の特性を理解してもらえるように働きかけようまずは、周りの人たちに、その子にとって独自の感じ方があることをしっかりとわかってもらう必要性があるそうです。「Dくんにとっては、突然、後ろから触られるのが、強い恐怖であるという、独自の感じ方を周囲に説明する必要があります。一方で、Dくんには、『突然触られたら、自分はとても怖いと伝えればいいんだよ』と、外的な言語を教えます」(麻生先生)「『嫌なことは人によって違う』という切り口で、独特な感覚について伝えましょう」(井上先生)■自分の世界で生きている子は、集中力が抜群次に取り上げるのは、自分の世界で生きている一見マイペースなタイプの子どもたちです。いくら話しかけても全然聞いていないなという子どもたち、なぜ自分の世界に入り込んでしまうのでしょうか。▼飽きずに、同じことが続けられる特性がある自分の世界で生きるタイプの子どもたちは、とくに男の子に多いといいます。たとえば、休み時間に遊びに集中してしまい、チャイムが鳴ったことにも気づかないということも。こうしたことが続くと、「なぜ気づかないの?」「無視しているの?」と思ってしまいますよね。「よく言えば、集中力が高いのです。この手の集中力は、物事を成し遂げるのに必要です。こういう子が、未来を変えていくのではないでしょうか?」(久保田先生)▼大切なのは、気持ちの切り替え大切なのは、子どもたちに気持ちの切り替えをちゃんとさせてあげること。「この場合、切り替えができないことが問題だと思うのです。たとえば授業の前に、学級全体で背筋を伸ばして、深呼吸をしてはいかがでしょう?身体に触れながら声をかけると、『聞く耳』のスイッチに切り替わることもあります」(久保田先生)気持ちを切り替えてほしいタイミングで、体に触れながら声かけ、深呼吸やストレッチ、軽い体操などをすると効果的なのだそうです。■「ママの心が平穏なら、大体のことはなんとかなる!」本書の取材・執筆を担当された楢戸ひかるさんは、息子さんが保育園の年長時に広汎性発達障害と診断され、小学校時代に特別支援学級に通っていました。現在は高校生になった息子さんの子育てについて、楢戸さんにお話を聞きました。――子どもを「育てづらいな」と悩んだとき、まずはどうされましたか? まずは、図書館で発達障害関連の本を借りて読んでみました。10年以上前だったので、インターネットの情報が少ない時代だったことも大きいのですが、「いかに不確かな情報に振り回されないか?」どうかは、今も非常に重要だと思います。――それから、相談に行かれたのでしょうか?ある程度情報をストックをして、「心の準備」ができたら、いざ相談です。発達障害のことを最初に相談する相手は、発達障害についての知識がある人のほうがいいと思います。たとえば、ママ友に愚痴を言ってガス抜きをするのは私もよくやっていますし、とても大切なことですが、それはあくまで、「ガス抜き」でしかありません。「うちの子、発達障害かも?」と気になっているのであれば、しかるべき相談窓口に行ったほうが、回り道をすることなく適切な対応策にたどりつけるのではないかと思います。――子どもが学校に通っている時に、先生とはどうやってコミュニケーションをとっていましたか?試行錯誤の繰り返しでしたね。子どもが3人いるので、「先生にもいろいろなタイプの人がいる。教師経験の違いや発達障害についての知識や理解は人それぞれ」という現実は理解しています。だから、先生に発達障害についての知識や理解があまりない場合は、深追いはしませんでした。一方で、「この先生だったら話を聞いてもらえるかも」という場合は、なるべく学校に顔を出して、自分からコミュニケーションをとることを心がけました。「わが子が定型発達の子より手がかかる」というのは事実だと割り切り、そこを忘れずに、相談やお願い事をすることが大切だと思います。また、学校の役員なども、できる範囲でなるべくお引き受けしました。「先生と顔を会わす機会が増えた方が、いろいろと話ができるかな?」という気持ちがありましたね。――自分のお子さんが「他の子とは違うかも」と悩んでいるママに向けて、伝えたいことはありますか? 私は、「うちの子、他の子とは違うかも?」、「でも、大丈夫かもしれない」という無限のループを、頭の血管がすりきれるほど何年もグルグルと一人で考え続けていました。今思うと、一人で抱えてグルグル考え続けていた時期が最もつらかったです。だから、最初にお伝えしたいことは、「一人で抱え込んで悩まず、しかるべき機関とつながることが、発達障害の子の子育ての第一歩」ということです。 そして、とにかくママ自身がバテないこと! ママの心は子どもが育つ上での「胎盤」のようなものだと思います。「自分をケアする方法」や「助けてくれる人を探す」など、バテないための手札を増やすことを心がけてほしいと思います。メディアに登場するような「ステキなママ」でなくたって、大丈夫! ママの心が平穏なら、だいたいのことは何とかなりますよ。ここまで、子どもたちの個性を伸ばす方法について考えてきました。将来、子どもたちが自立できる力を身につけるために、今できる範囲でその子にあった支援をしていくことが重要なのでしょう。楢戸さんの言葉のように、まずはママ自身の心を平穏に、子どもたちと過ごしていけるよう、ヒントを探していきたいですね。 『子どものよさを引き出し、個性を伸ばす「教室支援」』 (小学館/1800円(税別))多様な子どもたちについて、症例別に4コマ漫画で、困り感と支援策を具体的にわかりやすく解説している。教師や教育実習生、さらには子どもの保護者まで、特別支援教育や発達障害への理解を深められる1冊。取材・執筆を担当した楢戸さんのウーマンエキサイトの連載: 「うちの子、発達障害かも!?」と思ったら 【記事内でご紹介した先生】井上薫先生:心理士・特別支援教育士スーパーバイザー/東京都武蔵野市立井之頭小学校主任教諭。麻生崇子先生:東京都武蔵野市立井之頭小学校主任教諭。担任経験が豊富。久保田健夫先生:医学博士/聖徳大学大学院教職研究科/児童学部教授。 【同じテーマの連載はこちら】 大変だけど、不幸じゃない。発達障害の豊かな世界 この連載の全話を見る >>
2020年12月21日学びながら社会と繋がり、社会に価値を提供できる人材を育成する小学校に中学校、高校、そして大学。私たちは随分と長い時間を学校で勉強に費やします。しかし、「学校での勉強が今の仕事でどれくらい役立っていますか?」...と聞かれたら、回答につまってしまうという人も多いのではないでしょうか。在学中から社会で活躍できる力を育み、繋がる機会も豊富にある――社会に価値を提供できる人材を育てるために開校した「バンタンテックフォードアカデミー」は、6,000人もの在校生を抱えるバンタングループが新しく設立したIT・プログラミング・情報処理を学ぶ企業法人の専門スクールです。Upload By 発達ナビ編集部このスクールは、学校と社会の垣根を取り払い、校則もありません。授業はオンラインでもオフラインでも受けられる。定期テストもない。遅刻や欠席数にも縛られない。「さまざまな規則で縛ろうとするから合わない生徒が出てきてしまう。環境を整えれば、どんな人にも開かれた場になる」と、同校スクール運営チーフの渡辺氏は言います。今までになかった学校の形をとる、バンタンテックフォードアカデミー。その大きな特徴をまとめてみましょう。1つめが“毎日が社会と連携した「プロジェクト型授業」”。既存の学校のような知識詰め込み型ではなく、企業や地方自治体の課題解決などのプロジェクトを通して、コミュニケーション力や企画・マーケティング力を身につけることができます。2つめが“確実に身につけられる「独自のIT教育」”。企業の新人研修をベースにつくられたカリキュラムの内容は、プログラミングの基礎技術から、webデザイン、スマホアプリ、サーバーなどの最先端のプログラミング技術まで。それぞれのニーズやペースにあわせて学習が可能です。3つめが“最先端のITを学ぶ「CEO/CTO特別授業」”。さまざまな業界のトップから直接最先端のIT活用を学び、ビジネス企画のための発想力などを身につけます。また、さまざまな業界のトップの話を聞くことで、将来の目標を見つけることができるというメリットも。既存の学校にはない、さまざまな特色を持つバンタンテックフォードアカデミーには、中学校を卒業した生徒が通う高等部と高校を卒業した生徒が通う専門部があり、全体で89名の生徒が在籍しています。既存の学校とは違う自由な学校生活。それは学ぶ人を選ばないということバンタンテックフォードアカデミーの強みや生徒への想いなどを、同校スクール運営チーフの渡辺敦司さんにお聞きしました。Upload By 発達ナビ編集部<渡辺敦司さん>大学を卒業後、穀物の国際貿易に9年間携わり、アメリカ駐在経験もあります。アメリカでITの大切さを感じ、独学でプログラミングを習得。教育分野に適性を感じ、IT×教育の分野に参入。既存の学校に問題意識を持っていたことも参入の理由のひとつ――渡辺さん自身はなぜ教育業界に参入されたのですか?渡辺さん:そもそも私自身、既存の学校や教育に大きな疑問を感じていました。私自身の経験ですが小学校、中学校、高校、そして大学と長い時間勉強をしてきたのに、社会に出たときに役立つスキルが身についていないと気づいたんです。そのときに感じた問題意識がそもそもの始まりだったように思います。――このスクールの一番の特徴はどんなところでしょうか?渡辺さん:当校は“世界で一番、社会に近いスクールを創る”というビジョンを掲げているのですが、その言葉の通り、学校と社会の垣根を取り払っています。インターンや業務委託などで、すでに社会と繋がっている生徒もたくさんいますし、会社からの報酬を得ている生徒もいます。一番の特徴は、スクールのなかだけではなく、社会のなかで学び成長する機会を提供しているところです。――高等部の生徒もインターンなどに行くのでしょうか?はい、すでに行っている生徒もいます。また、高等部・専門部という名称はあるものの、授業は高等部も専門部も一緒に行っています。これも社会の環境を意識しているから。仕事をするうえでは、いろんな年齢の人が協働していますよね。だとしたら、スクールも年齢にこだわらずにクラスをつくったほうが良いと考えました。――どのような生徒が在籍しているのでしょうか?渡辺さん:入学当初はエンジニアを目指しているという生徒が多いですね。ですが、エンジニアは向き不向きがありますし、入学して学んでみた後に「これは違うかもしれない」と気づく生徒もいるんです。その場合も、他の分野で活躍できるようなサポートをしています。営業職のインターンをしている生徒もいます。これまではIT業界と呼ばれていましたが、今後ITはすべての業界にまたがる技術になっていくでしょう。ITスキルは、どんな業界であれ自分が望む働き方をするための強みになるはずです。――生徒にはどのように成長していってほしいですか?渡辺さん:これからの時代は、既存のレールに乗っているだけでは生き残れないと思っています。自分のスキルを身につけて、それをどうやって社会への価値にするのか。生徒がそういったことを自分で考えて行動できる人になれるように、私たちも全力でサポートしたいです。Upload By 発達ナビ編集部――自由に学べるスクールだともお聞きしました。渡辺さん:はい。校則もありません。人に迷惑をかけなければ何をやっても良いと考えています。既存の学校は校内やクラス内での相対評価ですが、当校では、社会にどのような価値を与えているかを大切にしています。具体的にいうとインターン先の評価や実際のプロジェクトでどのような働きをしたかです。また授業もオフラインとオンライン両方で行っていて、自分で好きな方を選ぶことができるんです。生徒は「今日は体調が良くないからオンラインにしよう」などうまく使っていますよ。――既存の学校とは何もかもが違いますね。渡辺さん:既存の学校には馴染まなかったという生徒も少なくありません。でも、決してコミュニケーション能力がないとか、いじめを受けていたというわけではないんです。こだわりがあったり、特性のある生徒もいるとは思います。でも、当校の自由ですべてを自分で選び、スタッフや講師が相対評価をしない環境だと、どの生徒もみんな馴染んでいるように見えます。自由だからこそ、学ぶ人を選ばないということを実現できているのかもしれません。渡辺さんは生徒ともフランクに接していました。ときには生徒とビジネスやITについて熱く語り合うこともあるといいます。生徒とスタッフの距離が近いところもバンタンテックフォードアカデミーの大きな特徴のひとつ。さまざまな現場で経験を重ねてきたスタッフとの語らいは、生徒にとって大きな学びとなりそうです。ITに関わる授業はもちろん、さまざまな視点や社会的教養を身につけられる授業も取材では、吉田理穂講師による「アートシンキング」という授業を2コマ見学させていただきました。アートシンキングは、自分なりの視点を増やすことや、社会的教養を身につけることを目的とした授業なのだそう。どの授業もオンライン・オフライン両方で行われているため、この日も教室で授業を受ける生徒、オンラインで授業を受けている生徒が混在していました。Upload By 発達ナビ編集部1コマ目の授業は、福祉とITのコラボレーションについての講義。吉田講師が自身の働いた経験を元に話しをしたり、日本と海外の対比をしたりとさまざまな視点から福祉について語っていたことが印象的でした。2コマ目の授業では、短編映画製作に向けての準備が進行。各自が監督、脚本家、役者...など、やりたい役割を挙げ、それをもとにグルーピングを行っていきます。これから先6回ほどの授業とその他の時間を使って短編映画の製作を進めていくそうです。Upload By 発達ナビ編集部授業は講師が一方的に話すのではなく、対話形式で進んでいきます。授業のなかでは「今はどんな時代か?」という疑問が講師から投げかけられ、生徒が答える時間がありました。Upload By 発達ナビ編集部「夢で溢れている」「スキルをつければ評価してもらえる」「やろうと思えばなんでもできる」など、ポジティブな意見が多数。生徒の未来を切り開くパワーを感じることができました。Upload By 発達ナビ編集部また、授業の投影スライドはslackで共有、グループ分けなどもオンラインツールを活用して行われており、生徒は筆記用具を持たず、パソコンを駆使しているのも印象的でした。生徒にもリスペクトを。いつか一緒に働く仲間になる可能性もあるのだから授業の終了後、講師の吉田氏にもお話を聞きました。Upload By 発達ナビ編集部<吉田理穂講師>大学で芸術を学び、卒業後は出版社や広告代理店勤務。その後IT業界に参入。昨年はイタリアやスイスを訪れ、アーティストや技術者を取り巻く社会について考える機会を持った。――アートシンキングという授業を通じて生徒に伝えたいことはどんなことですか?吉田講師:私自身、現在も開発会社で働いているのですが、エンジニアと接していると社会課題に対する知識が不足していると感じることがあります。生徒には世の中のことを知ったうえで、自分はどう振る舞うのか、あるいはどのように表現するのかを考えられるようになってほしいと思っています。教養や課題意識がベースにあって、そのうえにITのスキルや知識を積み重ねて社会で活躍してほしいですね。――生徒と接して感じることはありますか?吉田講師:“一歩踏み出している生徒”が多いと感じています。自分の道を15歳で決めて、地方から東京に出てきて一人暮らしをしている生徒もいます。自分が中学・高校に通っていた頃はここの生徒のような生徒はいなかったですね。生徒たちはみんな熱い思いを持っているのでそれに応えたいと思います。Upload By 発達ナビ編集部――授業で心がけていることはどんなことでしょうか。吉田講師:自分は中高一貫の進学校で学んでいたのですが、学生だった頃を思い出すと、先生や講師に自分の思いなどを話すことはあまりありませんでした。でも、もっと話す機会があれば良かったなと思うので、生徒との対話はとても大切にしています。私の授業自体は週一回ですが、slackなどオンラインで対話の時間を設けることもあるんです。授業はきっかけであって、授業以外の対話も同様に大切に思っています。――生徒と関わるうえでの今後の抱負をお願いします。吉田講師:みんなきっとIT領域に近いところで働くのだろうなと思います。将来一緒に仕事をするかもしれないですよね。講師と生徒というよりも、後輩を育成するようなつもりで生徒と関わっていきたいです。職場でもそうですが、一緒に働く仲間とは互いにリスペクトしあっています。それと同じように生徒に対してもリスペクトを持って成長を後押ししていきたいです。決して一方的ではない、対話形式授業を進めていた吉田講師の「アートシンキング」。授業中だけではなく、常日頃から生徒との対話を大切にすることで、生徒はさまざまな視点を増やし、社会で活躍するスキルの土台を培っているようでした。これからは一般的なレールに乗れなかった人や、既存の学校に馴染めなかった人たちが活躍する時代最後にお話を伺ったのは、高等部の出島璃空(りく)さん、専門部の上野杏奈(あんな)さんです。――このスクールを選んだ理由を教えてください。出島さん:普通の高校に進学することも考えて受験勉強をしていました。いろいろな学校を見たり、自分のやりたいことを考え始めたときにITと出会ったんです。しっかりとしたスキルを持てればフリーランスやノマドワーカーなど、自由な働き方ができるんじゃないかと思いました。いろいろな企業とも繋がれることに魅力を感じて、バンタンテックフォードアカデミーを選びました。上野さん:私には発達障害者の方の支援をしたいという夢があります。私自身、感覚の過敏さがあったりと、生活の上で大変だと感じる場面があります。特性がある人たちのために何かできることはないか、コミュニケーションが得意でない私でも役立てることはないか――そう考えた時、ITスキルを身につけることが近道になるのではないかと思い至ったのです。Upload By 発達ナビ編集部Upload By 発達ナビ編集部――このスクールで成長したのはどんなところですか?出島さん:プログラミングの話を友達とできるようになったことです。また文化祭ではサイト製作の責任者を任され、責任感がついたと思います。上野さん:プログラミング技術の向上はもちろんなのですが、自分を客観的に見られるようになったことも大きいです。まわりとのディスカッションで授業が進むことも多いので、考えを発言するために自分を見つめ直したりする機会が多かったからだと思います。「アートシンキング」の授業では社会のなかのいろいろな考え方を学んでいるので、自分自身に対する考え方も変わりました。――今後の目標を教えてください。出島さん:インターンでもまだ即戦力にはなれていないので、1日も早く即戦力になれるように頑張って、実績をたくさんつくりたいです。いろいろな企業でインターンをしたり、たくさんの業界の人と出会いながら、自分のやりたいことを定めていければいいなと思っています。Upload By 発達ナビ編集部上野さん:どこに行っても通用する技術を身につけたいです。今考えている企画もあるので、それを成功させたいとも考えています。卒業後は就職しようと思っているので、その段階で「ぜひ来てほしい」と言われるような人材になることが在学中の大きな目標です。発達障害の方が生きやすい社会をつくるというのが一番の夢なので、それを叶えるためにも道なき道を進んで新しい挑戦をしていきたいです。Upload By 発達ナビ編集部バンタンテックフォードアカデミーは、“世界で一番、社会に近いスクールを創る”という言葉の通り、既存の学校とは全く違う、新しい可能性を秘めた学校でした。「自由だからこそ、学ぶ人を選ばない」というスクール運営チーフ・渡辺さんの言葉が多くのことを物語っているように思います。渡辺さんの言葉にはこんな続きがありました。「これからは企業の終身雇用などもなくなり、新しい働き方が主流になります。これまでの一般的なレールがなくなるわけですから、そこに乗れなかった特性のある人たちや既存の学校に馴染めなかった人たちが活躍できる時代がくるということなのではないでしょうか」バンタンテックフォードアカデミーのスタッフの皆さん、そして生徒の皆さんはどんな未来を描くのでしょうか。今後の活躍が楽しみです。
2020年12月12日長男を出産後、初めての年末は夫の実家で過ごしました。義父母、義兄、義弟と私たち家族3人で新年を迎えたのですが、夫の家族は全員、夜型の生活をしている人たちでした。今回は、生後11カ月の長男を連れ、夜型家族と一緒に過ごした初めての年末年始で困ったことをお話ししたいと思います。 ※コロナ禍前の体験談です 眠れなかった夜大晦日、夫と私と長男の3人で夫の実家へ行きました。家とは違う場所と、ほとんど面識のない義父母や義兄弟に会った長男は少しとまどっていました。それでも、無事に1日を過ごす事ができ、夜11時ごろ、お借りした部屋で先に休ませてもらいました。 私も長男もすぐ眠りにつくことができたのですが、夜中に何度か大きな話し声が聞こえてきて、そのたびに私はびっくりして起きてしまいました。朝4時くらいまでの間に3回ほど目が覚めたので、その夜はよく眠れませんでした。 夫家族を気づかって外で過ごした元日の朝朝7時ごろに目を覚ました長男。朝4時くらいまで夫家族は話をしていたので、当然みなさん寝ていました。 長男に朝ごはんを食べさせようと思い、静かに居間へ行くと、居間で夫家族が雑魚寝をしていました。居間と台所がつながっていたので、台所を使わせていただくことも無理でした。さらに義母は台所に義母以外の人が入るのを嫌う方だったので、勝手に台所を借りるわけにはいきませんでした。 それで、夫家族を起こしてはいけないと思い、長男と外に出ることにしました。 行くところがなく、ひたすら歩いた午前中夫を含め、夫家族が夜型の生活をしていることは聞いていました。しかし、何に困るのか予想ができなかった私は、着替えや長男のおむつ、おやつ、絵本しか持ってきていませんでした。 どこかのお店で朝ごはんを食べようと近所をひたすら歩いて探してみましたが、運悪く食事をとれるお店がありませんでした。仕方なく、コンビニでプレーンなパンと水、ヨーグルトを買って、長男と食べました。 その後も行くところがなかったので、実家の近くを歩きながら過ごしました。そして11時半ごろ、夫から起きたという連絡があり、夫の実家に戻ることができました。 このときの経験から、生活パターンが違うことは仕方がないので、泊まりで夫家族と過ごすときは、パン類、水、自分用のカロリーメイトを持っていくようにしています。 イラスト:imasaku著者:川本 千華発達障害の長男、兄が大好きな次男を育てる2児の母。元ピアノ講師。自身の経験を活かし音楽・発達障害に関するライターとして活動中。
2020年12月06日ADHD息子は16歳でスマホデビュー!でも、昔から物の管理がとにかくニガテで...Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと広汎性発達障害がある息子は16歳でアルバイトをするようになってから自分でスマホを維持するようになりました。小さいときから物の管理が苦手で、過去に水筒を3つなくしたり、財布をなくしてしまったりとおっちょこちょいな子でした。物もよく壊していて、小5のときにはランドセルの肩ベルトを本体に繋ぐ背カンという金具が壊れて修理に出したことも...物の扱いに注意できないのも息子の特性でした。そんな子がスマホを持つとどうなるのか!スマホ歴7年で、画面割れ4回に水没4回!Upload By かなしろにゃんこ。落下破損防止のカバーを付けたり、画面保護のシートを付けたりと工夫はしていましたが、息子のうっかりを補えるものではありませんでした。現在22歳、スマホ歴7年ですが、落下の回数は数知れず、画面がバキバキに割れること4回、水没4回と事故が多い多い!トホホホです。「スマホを落としちゃいけない場所で、ふと『今やっちゃいそうだな~…なんてネ☆』と思うと、ナゼか本当に落としちゃうんだよね~、これがADHDあるある」と笑いながら言います。やってしまいそうだと考えると不思議とそう導かれてしまうことは確かにあります。このドジエピソードを『少し先の未来を予知する男』というタイトルで親子で笑い話にしています。Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。他にも「オイルの中に落としたときはオイルまみれになっちゃったから急いで水で洗わなきゃ!って、いやいやいや精密機械を水で洗ってどーする!...と自分にツッコんで冷静に布で拭いて復活させたよ」など、数々のスマホ武勇伝を持っています。自動車整備士として働く息子、仕事中に洗濯をする作業では、胸ポケットに入れていたスマホがスルリと水にダイブしてしまったこともあるそうです。「スマホは活きのいい魚のように水に落ちる(笑)」と言います。うっかりを何度も繰り返すことでさすがに注意するようになり、スマホを持つ手に力を入れることや置く場所を気をつけることなどが多少できるようになりましたが、やっぱりうっかりはあるようです。"うっかり"はどうしようもないから...慌てないために重要なことは?Upload By かなしろにゃんこ。息子は「注意することを忘れるときがあるADHDだからどうしようもない!大切なのはくり返してしまうことを受け入れることだ」と言います。修理等々経済的にキツイけれど、故障したときにパニックにならないような気持ちをつくっていくしかないということでした。そんなことから新品は避け、中古の機種を2台とiPadを持ち、不測の事態に備えているそうです。こんなことがあっても私が怒らないのは、リュウ太の場合は自分でバイト代やお給料からスマホ使用料を支払っていたからですが、親が支払う場合は頻繁に買い替えはツライですよね。とはいえ若いと収入も少ないので、息子も買い替えでお金がないときは「マネー貸してくれ~」と泣きついてきます。自分で維持すれば操作や管理に気をつけると思ったのですが、ADHDの特性ではそういう気持ちの持ちようはあまり関係なく壊します!(泣)注意できない特性なのだから、"うっかり"を責めても仕方がないですよね…うん、諦めよう。お子さんにスマホを持たせているご家庭では防水仕様の機種や落下防止のアクセサリーを使いながら破損リスクを減らしているご苦労があるかと思います。Upload By かなしろにゃんこ。Upload By かなしろにゃんこ。私の知人の会社員のADHDの男性も、会社の中で財布と携帯電話を頻繁になくすと言います。「これは治るものではなく一生付き合っていくしかない、だから2つずつ所持して紛失した際に業務に支障が出ないように工夫している」と言っていたことを思い出しました。どんなときも慌てないために備えることはADHDのある人のライフスキルなのだと思いました。
2020年12月02日会話が難しい長男に対する次男の関わり方双子の次男は読書が大好きで、歴史や生物、法律の本など読みあさっています。一方、自閉症の長男はひらがなを全部読むことができません。また、発語も単語がぽつぽつと出るくらいでなかなか会話にはなりません。そのため二人で仲良くおしゃべりしたり、 一緒に本を読んで共感したり、会話を交わしたりすることはとても難しいです。にも関わらず、次男は長男が大好きで部屋の中で追いかけっこをしたり、手押し相撲をしたりと、何かと長男に働きかけ遊ぼうとしています。Upload By シュウママ小学6年生の現在も、次男はせっせと長男をくすぐっては関心をひこうと努力しています。特別支援学校のママ達と話すと、やはりきょうだいとの関わりに頭を悩ませていて...我が家がそんな感じなので、そういうものだと思っていた私。しかし、長男の通う特別支援学校のママたちと話しているときに、とても驚きました。なぜなら、だんだんと定型発達の子と障害のあるきょうだいとの関係が、うまくいかなくなっているという話が多かったからです。奇声をあげて感情をコントロールできない障害のあるきょうだい児に対して、定型発達のきょうだいが疎ましそうにしていたり、腹をたてて怒鳴ったりといったことが増えているとのこと。Upload By シュウママそれは実際に私も長男を見ていて、ありそうなことだなと思います。我が家も今は仲良しですが、いつかは次男が長男の存在を疎ましく思うときがくるかもしれません。「シュウが自閉症じゃなければいいのにって思わない?」そう聞いてみると意外な答えが…けれどいま、我が家ではそんな様子はありません。私は、「次男は長男のことをどう思っているのだろう?」と疑問に思い、ストレートに次男に聞いてみました。Upload By シュウママ「自閉症じゃなければ一緒の学校に通えたし、話もできたのにと思ったりはしないの?」すると次男はしばらく考えて「僕、自閉症について調べたんだよね」との答えが返ってきました。「脳機能の先天的な障害って書いてあったよ。それはシュウのせいじゃないんだから仕方ないでしょ。生物には解明できてないことがたくさんあるんだよ」ああ、まあそうだけどね…。「それにさ、シュウかわいいじゃん。もし、シュウが自閉症じゃなかったとしたらどうだったかな。例えば僕は体育があんま得意じゃないけどさ、お前足おっそ!とか罵ってくる嫌なやつだった可能性もあるよ?」Upload By シュウママそうかもしれないけど。ポジティブ思考だなあ、と思う私。そして次男は最後にこう言いました。双子でよかったと思うよ、次男のその言葉に涙が出て...「それに僕とシュウは双子だから。僕が自閉症だった可能性もあるでしょ?」Upload By シュウママその言葉が胸にぐさりと刺さりました。小学校低学年のころ、お兄ちゃんは自閉症なんだと次男に教えたことがありました。けれどあれから数年経って、次男は私が知らないうちに自閉症について自分なりに調べていたのです。さらに双子であるがゆえ、長男と自分が反対の立場だった可能性まで考えてより広い心で兄を受容していたのです。そのことに気づき、私は涙がこぼれそうになりました。先のことはわからないけれど。いま、次男が長男に抱いているその気持ちをずっと持ち続けてくれることを願うばかりです。
2020年11月30日育児につまずき、思い詰めて心療内科を受診した私。そこで医師から投げかけられた言葉は「発達障害の疑いがある」という、私にとって意外な言葉でした。そこで心理テストを受け、結果を受け止めた今の自分の心境をお伝えします。 ほかのママとどこかで比べてしまう現在、私は3歳と0歳の姉妹を育てている2児の母親ですが、上の子も下の子も出産後から両親や親戚などに頼らず、ほぼワンオペで育児をおこなっていました。孤独に育児をしていたこともあってか、ほかのママ友たちと自分を比べると「どうも私は子どもに対する愛情に欠けているのではないか」と思ってしまう自分がいることに気付いたのです。たとえば、子どもとどうやって遊べばよいか本気でよくわからなかったですし、一生懸命に育児本を読んでそのようにおこなっても、いまいち乗り気になれない自分がいたりしました。特に下の子を出産したあとの数カ月の間は、上の子に対して感情的に怒鳴るなどひどい扱いをしていたことも事実です。そんな出来事から「私はもしかして産後うつなのでは?」と思い悩み、また慢性的な睡眠障害もあって、思い切って心療内科を受診したのです。 思い切って心療内科を受診心療内科を受診したのは下の子が生後半年を過ぎたころでした。医師からの診断は「適応障害と産後うつ」そして「発達障害の疑いがある」という、私にとっては衝撃的な話でした。恥ずかしながら発達障害というワードだけは聞いたことがありましたが、詳しくは知りませんでした。早速家に帰って発達障害について調べてみたり、セルフチェックテストなどをおこなったりしました。たしかに今までの人生を振り返ってみて対人関係においてのつまずきや、職場でのトラブルなどはあったのも事実ですし、いわゆるADDやADHDの症状である「忘れっぽさ」や「衝動性の強さ」「こだわりの強さ」があったように感じました。 愛着障害と診断を受けて後日、2日ほどに渡って精密な発達障害の心理テストを受けたのですが、結果は「発達障害の所見はなし」でした。しかし、私が過去に実親から暴力などの虐待を受けたことがあるということから、「愛着障害の可能性がある」と医師から聞かされました。愛着障害とは、乳幼児期において暴力やネグレクトなどで傷を負い、適切な愛情を持って育てられなかった子どもが、社会人になったときに対人関係や仕事、そして育児などに支障が出る障害のことだそうです。医師からその診断を受けたときは、正直言って「やっぱりな」と思う自分がいました。 まさか自分が発達障害の疑いを持たれるとは思いもよらず、心理テストの結果が出るまではモヤモヤでいっぱいでしたが、発達障害やそのほかの精神疾患などについての勉強にもなりました。客観的に自分が親にされてきたことは虐待だったのだと受け止め、過去の自分と向き合うことで本当の私になれる気がしています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年11月29日”片付けられない子ども”だった私を変えたきっかけは…?Upload By 丸山さとこ今ではコウに対して日々「出したらしまう、使ったら戻す」と言っている私ですが、かつては”片付けられない子ども”でした。今振り返ると、ASD・ADHDの特性によるところもあったのだろうと思います。物を管理することの必要性や収納の使い方自体は知っていましたが、「知らないうちに物が移動する」「母の言う通りに収納すると、(見えなくなったものは)どこに何があるか分からない」と感じていました。そのため、理屈では分かっている収納の意義も、実感は持てない状態でした。そんな私でしたが、少し高いコートを買ってもらったときに「どうしよう、床に置いたらシワになる」と扱いに困ったことで、初めて”その辺に置かずにハンガーにかける”ことを行いました。Upload By 丸山さとこいつも着ている上着と違い、高いコートは自宅では洗えないのではないか?と考え、「大切に扱わないといけない」と思ったのです。(礼服のような感覚でとらえていました)自分に合った”片付け”を探して試行錯誤する中で…1人部屋をもらったころだったので、勝手に物が動くことがなかったのも”物がある“ということへの理解を深めたのだと思います。私はその1着のコートをきっかけに「明確な意思を持って置いたものは動かない」という認識を得ていきました。Upload By 丸山さとこそうして物を管理しようとすると、次第に、見えないものは分からなくなりがちな自分に気づくようになりました。そのことから「母と私は向いている収納スタイルが違うのでは?」と考えるようになり、私は少しずつ”自分の収納方法”を獲得しようと試行錯誤していきました。最初はオープン収納やカゴ収納から始めていき、私の中にある”物のカテゴリーの基準”がはっきりしてきてからは”見えない収納”も扱えるようになってきました。Upload By 丸山さとこ現在では持ち物の量を管理できる量に抑えることで、ある程度片付いている状態を保っていられるようになりました。食事の量や走れる距離が人によって違うように、”把握管理できる物の量”は人それぞれなのだろうなと思います。また、同じ個人の中であっても、コンディションによってその量は変わることもあるのだろうと思います。Upload By 丸山さとこ私はキャンプに行くのが好きなのですが、1箱に納まるキャンプ道具を見ていると「これだけでも生活そのものはできてしまうのだな」と感じます。一方、毎日の生活は”一定の拠点を構えて構築する暮らし”なわけで、「便利な物や心を潤す物は大切なのだろうな」とも思います。Upload By 丸山さとこ「管理第一!」にならないように、生活に豊かさを取り入れつつ、”私の片付け”を続けていこうと思っています。次回は、折り紙を無限増殖させがちな、現役の“片付けられない子ども”である息子コウの片付けについて書いていきます。
2020年11月29日長男のタケルは通常学級に通うも...Upload By 寺島ヒロうちのでこぼこ兄妹は6歳違い。お兄ちゃんのタケルが小学生になった2007年は、まだ学校での発達障害支援は始まったばかり、当時の保護者はもちろん、小学校の先生の中にも「発達障害って何?単にサボってるだけじゃないの?」という感覚の方も正直いらっしゃったのではないかと思います。また、当時の地域での判定基準がIQに偏っていたこともあり、タケルは就学時健康診断でも特に問題とされることなく、ベテランの先生方にも「ちょっと変わっているかもしれないけど、こういう子っているものよ。」「これからたくましくなるんだよな。」と優しく言っていただき、多少のずれを感じながらも通常学級に通うことになりました。しかし、問題続出…!!Upload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロしかし、「ほらあ!」というわけにもいきません。結局、2年後に地元の発達相談をきっかけに、療育センターで「アスペルガー症候群(当時)に近い症例」と診断され、通級に通うことになりました。しかし、その2年間の間に市内の小学校の間で発達障害への理解が深まっていたことも大きく、幸運にも当時県内で唯一の心理士が在籍する小学校に転校でき、スムーズに通級での指導に切り替えることができました。本人が環境の変化についていけるかは心配でしたが、最初から障害がありますといって登場したことで、それまでより快適になり、意外とすんなり新しい2つの教室に馴染めたようです。授業に飽きたり、教室がうるさくて逃げだしたくなったりしたときにも、休むところができたので、「帰りたい」ということもなくなりました。一方、妹のいっちゃんは…妹のいっちゃんは2007年生まれ。小学校に入る前から、県内の療育センターで療育を受けていました。Upload By 寺島ヒロ療育センターでのリハビリテーションのおかげか、いっちゃんも就学時健康診断では「通常学級相当」とされ、地元の小学校の通常学級に通うことになりました。しかし実は、その前に療育センターからは、「学校生活がやりやすいかどうかは学校の対応次第だが、それはそれとして通常学級に行くとここでの支援は難しくなる。他の県内のデイサービスでも支援に当たらないとされる可能性がある。」と言われていたので、むしろ特別支援学級の方がいいんじゃないかと思っていました。Upload By 寺島ヒロですが、仕方ありません。センターの先生からは、眠りが一定しないことで十分な登校ができない可能性があることや、動きがぎこちないことがあるが、ふざけているわけでも病気でもないことなどを書面で書いていただき、小学校で特別支援学級の子どもたちと同じように支援ファイルをつくっていただきました。そして、今…特別支援学級の先生の一言から気づいたこと現在は中学生となったいっちゃんですが、睡眠リズムがずれ込むのが止められず、中学から通級になりました。学校に行くのはたまにですが、それなりに親しい人もでき、楽しくやっているようです。今、気になるのは卒業してからのこと…。本人はテレビやアニメの主人公たちのようになんとなく高校に行くものと思っているようですが…。Upload By 寺島ヒロ出席日数が少ないので、高校からは「通う意思なし」とみなされ入学できない可能性が高いのです…。そこで、帰り際に支援担当の先生を呼びとめて、このようにお願いしました。「娘はああ言っていましたが、あの子がほかの同じ年頃の子と同じくらい進学や将来について理解しているかは微妙です。私は芸術系の学校などに進学して手に職系の仕事につき、自立できれば有難いと考えています。本人が高校を目指すのは良いと思いますが、何が何でも15歳でと考えなくてもいいと思っていて、本人がどの程度高校のことについて理解しているのか、行きたいという意思が固いかが分かるような言動があったら、教えていただけませんか?」すると、「お母さんは自分の希望と、いっちゃんの考えを分けてお話してくれるので助かります。分かりました、気をつけて覚えておきます。」と、言われました。自分の希望と本人の希望は別なんだから当たり前じゃないか?と思ったのですが、お兄ちゃんのタケルが通級に通い始めたときのこともあわせて後々考えると、これは自分の希望を「ウチからの要望」としてカタマリのまま支援者に投げる保護者の方が意外と多くいらっしゃるからなのかなと、ふと思いました。Upload By 寺島ヒロまた逆に、すごく勉強もされてプランを練り「私はこう育てたいので、学校でもこうしてください。」と言われる方もいらっしゃるようです。家庭が主体性をもって決めるのは良いことだと思いますが、あまりに度が過ぎると学校を自分の下請けにするようで、これもまたよろしくないなあと思います。「なんでも言ってください」という支援者の言葉に甘えて、子どものための要望という形で自分の不安をぶつけてはいないか?何か頼み事をするとき、自分の勝手なプランのお手伝いをさせようとしていないか?時にはちょっと立ち止まって考えてみるといいかもしれません。Upload By 寺島ヒロ目の前にいる学校の先生や支援スタッフが、支援に対する十分な知識や能力がないことも、まあ実際あります。ですが、元々彼らは子どもを一緒に育ててくれる「外の目」「外の手」。親のやりたいことを代わりにやってくれるわけではなく、むしろ親ができないことをやってくれるプロのはずです。なので、まずはプロが用意した支援を有難く受け取り、任せるべきところは任せ、そしてその分の余力で、自分がやるべきところを頑張るというやり方をしてみると案外上手くいくんじゃないかなと思います。とか言いつつ、今日も学校から「いっちゃん、今日は学校に体操服を忘れていきました。明日も体育ありますよね。洗って学習室に干してありますので朝持っていくようにお願いします。」と電話がかかってきた私です。それ先生(プロ)の仕事じゃないですよね!!すみませえぇんん!!
2020年11月28日むっくんの異変私がむっくんの様子に違和感を覚えたのは、不登校を決断する3週間前でした。もともと家で癇癪をよく起こす子でしたが、その頻度が激増!四六時中イライラしており、以前は穏やかにやり取りできていたことにも、激しい反応を示すようになりました。Upload By ウチノコそんな様子に、私は「小学校ではどうだろう?」と不安を覚え学校での様子を先生に確認するも、穏やかに過ごせているとの返答。イライラもパニックも家庭内のみで、この時点では学校への行き渋りもありませんでした。異変の理由?その後も大荒れが続くむっくん。そんな時少し前から運動会の練習が始まったと聞きました。「それだ!!」年間行事の中で運動会の練習はむっくんと最も相性の悪い行事です!おそらくそのストレスを家庭で吐き出しているのだとようやく納得。Upload By ウチノコ先生の話では、練習は嫌がりつつも何とか参加しているとのことで、私はむっくんが学校でとても頑張っていることを知りました。「むっくんは疲れていて、自己コントロールが困難になっているのだな...期間限定だし仕方ない、耐えよう」と家で極力休めるよう心がけることにしました。学校に行きたくないしかしその週末に、むっくんは初めて「学校に行きたくない」と言い出しました。Upload By ウチノコUpload By ウチノコこれは疲れが限界だと判断し「疲れているみたいだから、1日休もうか」と、私から提案しました。ホッとした顔で喜んだむっくんは、元気休みでストレスから解放され、自宅でゆっくり静養。「明日は頑張るよ!」と明るい顔で言うものだから、一見回復したようにも見えました。しかし...不登校へ翌日は休んだことを怒られるかも...(もちろんそんなことはないのですが)と、少し緊張した顔で学校へ行きました。Upload By ウチノコ今までも何度か授業拒否はありましたが、同じ日にいくつかの授業に出ない、となると入学してから初めてのことでした。ここへきて私もようやく今までとは違う状況であることを理解。慌てて即日、学校に面談をお願いしてむっくんの状況を共有。対応の希望を伝え、短時間登校を始めました。Upload By ウチノコUpload By ウチノコむっくんは、家庭でよくパニックを起こしますが、一度も小学校では起こしていませんでした。それはやはり「友達にあの姿を見られたくない」という思いで、必死に自分をコントロールしていたのだろうと思います。それが続けられないことは、むっくんにとって一番辛い状況だと感じました。崩れ始めたきっかけは運動会の練習でしたが、入学後の頑張りをこれ以上続けること自体が限界なのだと感じました。満身創痍のむっくんには、一度負担をゼロにして回復する時間が必要だと判断し、翌日から学校を休むことに決めたのです。行かないと決めたけれど...むっくんは保育園時代から集団生活を好みませんでした。行き渋りも強く、私はいつか不登校を選んでも不思議はないなぁと考えていていろいろと準備をし、覚悟もしていたつもりでした。Upload By ウチノコそれなのに、家でのんびり過ごしているむっくんに、苛立ちや焦りを覚えました。先のことばかり考えてしまい、不安が次々と襲ってきます。想像と経験はやはり全然違うものだなと、そんな自分にも正直がっかりもしました。Upload By ウチノコ私の心の変化むっくんが休むようになって、私はまず自分の気持ちを外に出すことから始めました。家族に「黙って話を聞いてほしい」と頼み、ひたすら話を聞いてもらい、SNSで発達障害について理解のある方々とも繋がっているので、そこでも気持ちを吐き出させてもらいました。また、準備として繋がっていた方々ととにかくお話をさせていただきました。Upload By ウチノコたまっていた気持ちを吐き出して、いろいろな方のお話を聴きながらさまざまな価値観に触れ、不登校経験者の方々の今を知り、何より実際むっくんと日々を過ごすうちに、少しづつ不安は和らぎました。Upload By ウチノコ和らぐどころか、だんだんと楽しくなってきてしまったのです。こんなにゆっくり、弟の邪魔もなくむっくんと一緒に過ごすのは久々で、新鮮で。「面倒!仕事させて!」と思う日もありますが、明日は何しようと、ワクワクする自分も見えてきました。Upload By ウチノコ何かを失った気がしていたけれど、手放した代わりに得ているものがある。そう考えられることも増えてきて、今は以前より焦りも落ち着いてきています。新しい形を探していこう学校で学べることは多岐にわたります。そういった良さを手放すには勇気がいりますが、不登校だからこそ学べることも、たくさんあるのだと思います。むっくんは、決まった一本道を歩いているわけではありません。これからはむっくんが楽しく、幸せに歩ける「ちょうどいい道」を一緒につくっていけたらと思っています。次回「むっくんの周囲の子ども達へ学校に行かない決断を伝えた時の話」に続きます。
2020年11月27日初めての行事、運動会に参加。「参加させてよかった」と思ったけれど...Upload By かさはらあやこ先日、幼稚園に入園して初めての運動会がありました。(今年は小規模なもの。)ただただ園庭を走り回る息子と、追う先生をハラハラしながら眺めていただけでしたが、それでも息子が行事に参加できていることが嬉しく、日々のサポートを感じ、涙ぐむ場面もありました。なにより息子がとても楽しそうで、参加させてよかったと感じました。それから、遠足や焼き芋パーティーなどの行事が続き、あることが気になりはじめます。少しずつ荒れ始めた息子。ある日事件が起きてUpload By かさはらあやこ…………最近、荒れてる?秋になってから睡眠が乱れたり、突然泣き出したりと不安定な部分が増え、癇癪の質が変わったような気がする…と思っていた矢先、事件は起きました。焼き芋パーティーで焼き芋を一本ぺろりと食べたと連絡帳に書いてあったことに嬉しくなった私は、「いっちゃん、焼き芋食べられたんだね!すごいね!」と声をかけました。その瞬間...ギギギギギ!スパーン!ぐいーーー!!顔を引っ掻かれ、頭を叩いてから髪の毛を引っ張られ、私は呆然としました。幼稚園でもやっているかもしれない、やっていたらどうしよう。不安になり先生に報告したところ…数日前から先生を噛んだり、お友達の髪を引っ張ったりしていたことが判明したのです。療育の先生「いっちゃんは自分の世界で楽しんでいる」穏やかだった息子が家族以外の人間に手を出した。ショックと不安でいっぱいになりました。すぐに療育の先生に相談し、幼稚園へ様子を見に行ってもらい、息子の様子を確認した先生はこう言いました。「いっちゃんは自分の世界で楽しんでいるから、それを乱されると、ストレスを感じるのかもしれない。」〝自分の世界で楽しんでいる〟その言葉をきっかけに、こんなことを考えました。Upload By かさはらあやこUpload By かさはらあやこUpload By かさはらあやこUpload By かさはらあやこUpload By かさはらあやこ息子は卵の殻のようなものの中にいて中から外はみえない殻の中は今までみたことのあるものや聞いたことのある音が流れ息子の好きなことで満たされていてとても心地がいいたまに嫌なことを思い出して卵の中が恐怖でいっぱいになることもある小窓があってその小窓から自分の好きな時に周りの世界をみることはできる殻はそうやって得た外の世界の情報が増えて成長とともにゆっくり、少しずつ大きくなる外から勝手に小窓を開けて情報を流し込んだり卵を揺すって外の世界のことを伝えようとしたら殻は大きくなろうとするけれどきっと痛みが伴うしぎゅうぎゅうになって苦しくなってしまったりヒビが入って壊れてしまうかもしれない外が見えないのに地震みたいに揺すられる恐怖は計り知れない息子にかかっていた負担に気づいて、わが家が下した決断はUpload By かさはらあやこ息子にとってイレギュラーなこと(行事)は刺激であり、刺激はもちろん成長にも繋がるが、それ以上に負担をかけてしまうことにもなる。6月に入園してから現在までに、コップやフォークを使えるようになったりなど、できることが急激に増えたちいさな息子の心にはどれだけの負担がかかっていたのだろう。何かができるようになったことを喜んでいたのは周囲の大人で、息子はただ自分で見聞きしたことを模倣して楽しんでいるだけ。本当の意味でそれができるようになったわけではない。無理をさせすぎた結果、荒れてしまったのではないだろうか。療育の先生に相談し、話し合いの結果、イレギュラーなことを減らし、安定した園生活を送る方が、今の息子にとってはよいだろうということになり、行事の晴れ姿を見たいという自分のエゴは捨て、今後行われる小さな行事から大きな行事まで、参加させるのを一旦やめるという判断に至りました。過度な成長を望むのではなく、息子にとって安心できる場所で、穏やかな日々を積み重ねることが大切だということに改めて気づかされた出来事でした。これからは無理をさせずに、息子のペースに合わせてゆっくりと成長を見守っていきたいと思います。
2020年11月26日年々難易度の上がる、娘の疑問への説明。広汎性発達障害の娘は、9歳(小学4年生)です。わが家では、娘に対して、物事の理屈や、意味を説明することが、よくあります。小さいころは、娘が知っている少ない数の言葉で説明することが難しかったのですが…Upload By SAKURA小学生になってからは、学年が上がっていくたび、質問の内容も、説明の難易度も上がっていき…Upload By SAKURA頭をフル回転させねば、説明しきれないことが、増えていきました。ごはんが遅かった娘が、言った言葉。引っかかったけれど…娘はごはんを早く食べるのが苦手。私たちは、娘のやる気を出させようと、娘の食事のときに、30分以内に食べ終わったら、ゲームをしていいという約束をしています。ある日、娘が約束した時間までに、ごはんを食べ終わらなかったときのこと…。Upload By SAKURA私はすぐ、その言い方が引っかかりました。しかし、娘の言った言葉に対して、私の引っかかりを、どんなふうに話せばいいか…考えがまったくまとまりませんでした。動いた夫!私も絵でサポート!どう話していいか、考えがまったく浮かばなかった私が固まってしまったとき、夫が話し始めました。Upload By SAKURA何も発言できなかった私は、せめて手助けを…と、白い紙を手に取り、会話を聞きながら夫の話を図にして、2人ところに持っていきました。Upload By SAKURAなぜ、嫌な感じに聞こえる?夫の上手な説明。Upload By SAKURA娘への説明はわが家では、必要不可欠。しかし、すべてを私一人で対応することはできません。いつもは私がメインで娘の対応をしていますが、実は説明も説得も夫の方が上手。しかし、普段夫は私のやり方を優先してくれ、特別前に出ることはありません。夫は、私の脳が思考停止になりつつあるときに、私の様子を見てそれを察し、進んで説明をかって出てくれます。私は、夫の気づかいと、行動力と、説明力のおかげで、年々難易度が上がっている娘への説明を、なんとか乗り越えられています。娘への説明も、夫婦二人三脚。夫も同じ気持ちなようで…Upload By SAKURAこういうことを2人で対応するたび、子育て、療育というのは2人で乗り越えるものだと強く感じ、夫がいつも協力的であることに、感謝しています。これから、娘が中学生…高校生と、進級するたび、言葉を駆使してしなければいけない、大変な説明もあるでしょう。引き続き、夫と二人三脚で頑張っていきたいと思います。
2020年11月25日ミドルエイジの先輩たちが「自分らしい生き方」に至るまでーー高梨健太郎さん都内で会社員として働く、高梨健太郎さん。働く中でのつまずきをきっかけに、ADHD(注意欠如・多動性障害)の診断を受けました。現在ではご自身の経験を活かして、就労支援のトレーナーや、タスク管理支援ツール「タスクペディア」の企画・発案といった活動もされています。今年の4月、仕事をやりやすくするための秘訣をまとめた『要領が良くないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』(サンクチュアリ出版)も上梓しました。現在はいい環境で働けていると語る高梨さんですが、今の働き方にたどり着くまでには、紆余曲折があったと言います。会社員として働きつつ、「タスク管理」をテーマに就労支援も――(名刺を交換して)会社の管理部門と広報部門、リワークトレーナー、タスク管理支援ツール「タスクペディア」の広報…。高梨さんは今、4つの名刺を持って活動しているのですね。高梨健太郎さん(以下、高梨):はい。障害者雇用枠で入社した会社で、今は一般枠の社員として週5日働いています。広報部門と管理部門の業務を週4日。残り1日は、会社の業務の一環で「EXP立川」という就労移行支援事業所に行き、タスク管理に関する就労支援のプログラムをしています。わたしのタスク管理方法を元に、プログラマーの友人が開発してくれた「タスクペディア」は、EXP立川を運営する社会福祉法人SHIPから、無料でリリースされているクラウドツールです。自分が担当するプログラムでも、使っています。タスクペディア公式Upload By 姫野桂――高梨さんも診断されているADHDには、忘れ物をしやすかったり、優先順位を決めるのが苦手だったりといった、まさにタスク管理術を役立てられそうな症状もあるかと思います。高梨さんの場合は、どんな症状がありますか?高梨:段取りをつけることや整理整頓が苦手だったり、物事を忘れやすかったりします。多動性や衝動性よりも、不注意の割合が大きいですかね。会社の代表電話をとるような、誰からかかってきて、どこにつなげばいいかをすぐに考える必要があるものも、混乱してしまうので苦手です。また、叱責されると、しばらくの間、頭が真っ白になってしまうことがあります。だから、今の会社の入社面接で「配慮してほしいことはなんですか?」と聞かれた際には、「怒るのではなく、提案という形で改善点を教えてほしい」と伝えたりもしました。症状は出ていたが自覚はなく、「天真爛漫」な子ども時代――これまでお話いただいたような症状は、昔からありましたか?どんな子ども時代を送ったのでしょうか。高梨:今思えば、子どものころから症状はありました。小学1年生ぐらいのときには、とにかく片付けができなくて。学校の夏休みの前って、机の中身を空にしたり、朝顔の植木鉢を持ち帰ったりするじゃないですか。あれが嫌で仕方ありませんでした(笑)。他の子たちは毎日少しずつ持ち帰っていたのですが、わたしは最終日まで全然持ち帰らなかったので、大荷物で。それを見越していたのか、親から「とにかくなんでも全部入れて帰ってきなさい」と、ものすごく大きい袋を渡されたことがありました。当時の自分は、素直に「うん、わかったー!」と荷物を詰め込んで持ち帰り、褒めてもらっていましたね。自分の中ではすごく楽しい、笑える思い出として印象に残っています。とにかく不器用で、人より行動が遅く、必ず1回は失敗するような子どもだったのですが…親の理解があったんでしょうね。あまり怒られることがなかったからか、「天真爛漫」と言われるような性格でした。この「できなさ」は何なのか?行き当たった「発達障害」という言葉――小さいころから発達障害の特性は出ていたものの、それにひどく悩まされることはなかったのですね。高梨:はい。本格的に困り始めたのは、20代後半になってからです。大学を卒業後、司法書士を目指して勉強する中で、実務経験を積もうと司法書士事務所でアルバイトを始めたのですが、面白いくらい仕事ができなかったんです(笑)。Upload By 姫野桂――具体的には、どのような業務を担当していたのでしょうか?高梨:「補助者」というポジションで、事務作業や法務局へ書類を持っていくおつかいなどをしていました。仕事としては簡単ですが、責任重大な内容ですね。うまくできないながらも数ヶ月働いていたある日、所長である司法書士の先生にクビを言い渡されてしまって。職場に迷惑をかけているのはわかっていましたが、人並み程度だと思っていたので、ものすごくショックでした。――高梨さんからすると、本当に突然の出来事ですものね。衝撃は大きそうです。高梨:それでも、回復はなかなか早かったんです。落ち込みはしましたが、「こんなこともあるだろう」ぐらいに捉えていたので、次のアルバイトを始めました。今度は不動産会社でのアルバイトだったのですが、またしても仕事がうまくいかず、ミスばかり。そのときに、「あれ、何かおかしいな」と思い始めました。そんなときに、不意に「死にたい」という言葉がこぼれてしまったことがあって。「今、自分なんて言った⁉」と驚き、メンタルがすごく落ち込んでいるんだなあと気づきました。もともと、一部の人間関係でやりづらい状況だったこともあり、そのアルバイトは辞めさせてもらいました。――自分の特性に関わることでそこまで落ち込んだのは、初めてだったのですね。そこから、どのようにして診断を受けるに至ったのでしょうか?高梨:「何かおかしいかも」と思ってからは、自分が一体何者なのか、どういう状態なのかが知りたくて、「仕事できない」や「仕事忘れるミス」といったワードで検索していました。そこでようやく「発達障害」という言葉にたどり着いたんです。そこから、都内の精神保健福祉センターや、発達障害専門の支援機関に行って相談し、紹介してもらったクリニックで、晴れてADHDの診断をもらいました(笑)。30歳手前のことですね。期待に応えたいと頑張りすぎてしまい、二度の休職Upload By 姫野桂――診断を受けたときの心境を教えてください。高梨:自分の努力不足ではなかったのだと、それはもう安心しました。でも、職場での経験から、完全に自信を失ってもいました。あるとき、喫茶店でアイスコーヒーを頼んだら、ちゃんとアイスコーヒーが出てくることにすごく感動しちゃったんですよ。オーダーを間違いなく取り、厨房に伝え、作られたコーヒーを正しい席に運ぶ……。そういう、一般的にはできて当たり前だと思われているようなことが、きちんとおこなわれている。当時の自分には、そんなこととてもできる気がしなかったんです。それでも、自分で仕事をして収入を得ていきたいと悩んでいたときに、クリニックのソーシャルワーカーさんと話す機会がありました。そこで初めて、障害者雇用や合理的配慮というものを知り、障害があっても安心して働ける場所があるとわかって。「ああ、自分でも働けるかもしれない」と、すごく嬉しかったというか…安堵したのを覚えています。――ソーシャルワーカーさんと話したことで、障害者雇用という選択肢が見つかったのですね。その後、IT企業の総務として、障害者雇用で入社したとのことですが、実際に合理的配慮は受けられたと感じますか?高梨:とくに最初のほうは、配慮があったと思います。具体的には二つあり、一つは苦手な電話対応を、最初の3ヶ月はしなくてもいいように調整してもらえたこと。もう一つは、同じ部署の先輩社員が、関わり方を考えてくれたように感じたことです。先輩の机には、「精神障害の人と働く方法」といった内容の本が置いてあったんですよ。「ああ、この人は勉強してくれているのだな」と、すごく嬉しかったです。やりとりをするときにも、言い回しを工夫してくれているように感じました。その会社には5年勤めましたが、だんだんと1人あたりの仕事が多くなり…。結果として、十分な合理的配慮を受けるのが難しい状況になりました。実は、途中で障害者手帳の更新を忘れ、雇用枠も障害者雇用から一般雇用に切り替えることになったのですが、「こんな自分を採用してくれたのだから、頑張って働いて恩返ししなくては」という思いで、わたしもすごく頑張ってしまって。毎日終電帰りのようなときもありました。Upload By 姫野桂――それは、心身ともにすごくハードそうですね…。高梨:気持ちではまだ頑張れると思っていましたが、4年目後半ぐらいには体が追いつかなくなりましたね。アルコールに弱いのに毎日お酒を飲んだり、乗り換えが嫌で、電車で600円のところをタクシーで12,000円払って帰ったりするようになってしまい、ある日「ああ、もうこれはダメだ」と思って休職。その後そのまま退職しました。退職後は、半年で障害者雇用と一般雇用、合わせて250社程度の採用試験を受けまして。有名な不動産会社の一般雇用で、クローズ(障害を伝えずに就職すること)で入社することを決めました。――半年で250社ですか!最終的に一般雇用を選んだのは、何か理由があったのでしょうか?高梨:そもそも内定をいただいた企業が一般雇用のみだったのですが、妻との結婚を、その時点で決めていたからというのもあります。妻も働いていましたし、わたしがADHDだということは伝えていたので、障害者雇用について何か言われたわけではありません。ただ、出産や育児などでもし私だけの給料で生活することになったら、比較的給料が低い障害者雇用では難しいのではないかと思ったんですよ。――経済的な面での判断もあったのですね。クローズで働くとなると、特性由来で苦手なことについて、理由を説明するのが難しく、大変なこともありそうです。高梨:そうなんです。しかも、主任という立場を任せていただいたので、「主任なのに、なんでできないんだろう」と周りから思われているのではないかと苦しくなり…。1社目と同じような流れで、また休職してしまいました。4ヶ月後、復職したときには、自分にほとほと愛想が尽きていました。でも、今思えば、それが転機になったような気もしているんです。できない自分も受け入れた先に、タスク管理術があった高梨:自分で言うのもなんですが、わたしは勉強が得意で、偏差値の高い大学を卒業しました。そこでの優秀な同期たちがどんどん出世していくのを見て、自分も同じはずだとこれまでは思っていたんですね。だから、失敗することがあっても「そんなはずはない」「自分はできる」と考えていたのですが…。2回の休職を経て、「いや、やっぱり自分ダメなんじゃない⁉️」と思い始めたんです。できるはずだと思って頑張っては、しんどい思いをするのを繰り返して、やっとできない自分も受け入れられたんだと思います。それと同時に考えたのが、忘れたりミスをしたりするなら、そうじゃない自分になろうとあがくのではなく、忘れない・ミスが起きない環境をつくることで、このままの自分でなんとかやれないか、ということです。――自分を変えるのではなく、周りの環境を整える。発想の転換があったんですね。高梨:そうなんです。復職直後は時間の余裕もあったので、勉強も兼ねて、自分ができないことをカバーする仕組みをExcelでつくっていきました。例えば、段取りがその場でうまく組めないのなら、あらかじめ組んでおいて、実行するときにチェックすればいいようにする。先送りするなら、やることを細かい手順に分けて、全てに締め切りを入れ、「今日はこれだけやればいい」とハードルを下げるようにする。いつも仕事のことを考えてしまうなら、自分と相手、どちらが作業中なのかわかるようにしておいて、自分が担当でない期間は安心して忘れられるようにする。そんなことを考えながら、どういう仕事があって、いつ発生して、いつ締切で、次に何をやるのか、見るだけですぐに状況がわかる表をつくりました。Upload By 姫野桂Upload By 姫野桂――たしかに、ここまで可視化すると、頭の中を整理できそうです。高梨:作成当時、我ながら傑作だと思いました(笑)。そして、同じようなことをしている人がいないか検索してみたところ、初めて「タスク管理」という言葉に行き着きました。そのとき、わたしはすごく希望を感じたんです。自分の特性をカバーできる方法論を突き詰めていったら、仕事ができると言われるビジネスパーソンが活用する「GTD(Getting Things Done)」という手法とそっくりだった。ADHDのわたしも、自分がエリートだと思っていたビジネスパーソンも、仕事を効率化する上でやっていることは一緒なんだ、と。このときの表を改善して、クラウド上で使えるようにしたのが、タスクペディアです。Upload By 姫野桂高梨:タスクペディアは、誰でも無料で、パソコンからもスマートフォンからも使えるように開発してもらいました。Excelだと、使える環境が限られるじゃないですか。必要な人が気軽に使えて、仕事がうまくいったとか、仕事が見つかったという話が聞ければ嬉しいなと思って、クラウド化してもらい、2018年にリリースしました。――そのような背景でタスクペディアはつくられていたのですね。タスク管理ができるようになってから、仕事のしやすさは変わりましたか?高梨:それはもう、劇的に変わりました。ただ、自分にとってのタスク管理の目的は、仕事ができるようになることそのものではありません。タスク管理をして、無理なく仕事を進められるようになった結果として、落ち着いて仕事ができるようになる。その気持ちの安定が、自分にとっては目的だったのかなあと思います。挫折経験もむしろアリ。背伸びはせず、考え方を変えてみるUpload By 姫野桂――2社目への復職後、転職を経て、現在の職場は3社目ですよね。今の高梨さんからは、とても充実した日々を送られている印象を受けます。高梨:たしかに、幸せだなと感じることは多いです。途中でまたしても障害者手帳の更新を忘れてしまい(笑)、障害者雇用から一般雇用への変更はありましたが、現職は勤続6年目になりました。すごくいい環境で働かせてもらえていると感じます。わたしの感覚では、自分の特性を受け入れて、苦手なことをカバーできたら、その時点ですごく幸せだと思うんですよ。そのタイミングで、自分の強みにも目を向けやすくなりますし。それに加えて自分は今、これまでの経験すべてを、人に役立つ活動へと還元できているように感じるんです。就労移行支援事業所でのプログラムもそうですし、本の出版もそうです。無料でおこなっている活動もありますが、それが巡り巡って勤め先の新たな仕事につながり、会社の利益に貢献できたりもします。このような活動は、すべて自分のしくじり、もっと言うならばADHDの特性が元になっているんですよね。そう考えると、挫折体験って普通はあまりしたくないものかもしれませんが、得るものもあるんじゃないかと思えます。――特性についてのポジティブな捉え方も発見されたのですね。高梨さんは、仕事で苦手と向き合いながら、ご自身の特性を受け入れていったかと思います。自分の特性や診断に悩む子どもたちに、何か伝えたいことはありますか?高梨:そうですね…。「背伸びしなくていいんじゃないかな」と伝えたいです。苦手なことについて、ある程度の努力でカバーできるのならカバーしたほうがいいという考え方もあるとは思うのですが、どうしてもカバーが難しかったり、努力すればできるけれど、代わりに体を壊してしまったりする場合もあると思うんです。そんなときは、別の考え方をする手もあります。背伸びせずに、「あ、これできないんだ」と、自分を少し離れたところから見て、「じゃあ、どうする?」と、直接カバーする以外の対策を練るだとか。自分1人で対策を考えていると、できない自分を認めたくない気持ちも襲ってくるかもしれないので、客観的に見てくれる、頼れる存在がいるとすごくいいですよね。わたしも、妻や家族、担当医や支援機関の方など、たくさんの人に話を聞きました。似たような悩みを持つ同志と、ファミレスで9時間ぐらい話して、励まし合っていたこともあります。苦手なことに対して、自分だけで・直接取り組む以外の方法も、ぜひ試してみてほしいですね。Upload By 姫野桂仕事を始めてから発達障害の特性に悩まされ、一時は休職し、転職も複数回経験した高梨さん。「できなさ」にふさぎ込むのでなく、そんな自分も受け入れて発想を転換し、苦手をカバーする方法を身につけました。高梨さんの場合は、タスク管理術を身に付けたことで自分らしさを取り戻したのではないか――彼の笑顔を見て、そう感じました。何かにつまずいた際は、どうすれば自分らしくいられるか、自分のよさを発揮できるかを考えてみると、少し違う見方ができるようになりそうです。取材・文:姫野桂編集:鈴木悠平・佐藤はるか撮影:鈴木江実子
2020年11月25日週1回、特別支援教室で指導を受けているミミASDのミミは週に1回、特別支援教室で2コマ指導を受けています。特別支援教室の先生からの「連携ノート」には、授業の内容が毎回びっしり書き込まれていて、熱心な先生でありがたいです。帰宅したミミにどんなことをしたのか聞くと、「折り紙をした」「楽しかった」と言うので、楽しめているんだと思っていました。Upload By taeko3回目の日の夕方、特別支援教室の先生から電話がきました。ミミがかたくなに特別支援教室へ行くのを嫌がり、通常学級の自分のイスから離れようとせず、先生に「来ないで!!」と言ったそう…。Upload By taeko先生がなんとかなだめて「少しだけ特別支援教室へ行き、2コマ目は通常学級に戻ろう」という約束で移動できたそうです。先生が「なぜ行きたくないの?」とミミに理由を聞くと、「(通常学級の)お友達と離れるのがイヤ。どうして行かないといけないの?」と答えたそう。電話で先生と話しているうちに、事前の説明が十分ではなかったと気付きました。確かに、「○曜日に2時間ここで勉強するんだよ」ぐらいにしか伝えていませんでした。ミミは普段「学校が楽しい」と言っていたので、すっかり安心してしまっていました。ミミにとって、慣れてきた通常学級の教室から1人だけ別室へ行くのは嫌なことだし、理由もよく分かっていなかったのでしょう。もっとしっかり説明してあげればよかったと後悔。特別支援教室の説明が子ども向けに書いてあるプリントを見せながら、自分の気持ちやお友達との関わり方、学校や世の中のきまりごとを特別に教えてくれる場所であることをミミに話しました。「ミミは〜が苦手だから行く」といったマイナスに感じる言葉は避けました。Upload By taeko後日、校長先生や特別支援教室の先生などが方針を相談してくださり、ミミが嫌がったら無理に特別支援教室へ行かせずに通常学級で見守ることなどが決まりました。そして翌週も、特別支援教室の先生が電話でミミの様子を教えてくれました。ミミは特別支援教室に行けたけれど、やる気はなし。先生が用意したおもちゃにも興味を示さなかったそう…。帰宅したミミに「今日は、どんなことをしたの?」と聞くと、「折り紙」と少しだけ話してくれました。「そっか、がんばったね。でも、行きたくなかったら行かなくてもいいんだよ」と伝えました。さらに翌週の朝も、「行きたくなかったら行かなくていいよ」と伝えました。夕方ミミに楽しかったか聞くと、「うん」。どんな勉強したのかは「忘れちゃった」とのこと。私は行けたことを褒めて、深くは追及しませんでした。Upload By taeko後日、特別支援教室の先生と初めての面談。ミミの様子を詳しく教えてもらいました。前回はミミが自分から特別支援教室に向かい、ノックして名前と勉強をしに来たことを元気な声で言えたと聞き、びっくり!「人が変わったようです!」と先生も驚いていました。ほっとしたのも束の間…順調に行けるようになって3回目の夕方、担任の先生から電話が。その日は、ミミが楽しみにしていた日直当番。特別支援教室の日と重なってしまったため日直を翌日にずらすことを聞いたミミはやる気が下がってしまい、特別支援教室に行くのをまた嫌がったそう。急な予定変更は、これからもたくさんあるでしょう。ミミにとって、よい経験なのだと思います。これからも波があると思いますが、優しい先生方に助けてもらいながら見守っていきたいと思います。Upload By taeko
2020年11月21日「私を育てるのは、大変?」娘から突然質問されて...広汎性発達障害の娘(小学4年生)は、自分が小さいころの話を聞くのが好きです。小さいとき、なかなかしゃべらなかったことや、表情がなかったこと…療育に通った話も、娘が聞いてくることは、何でも話すようにしています。ある日、娘と小さいときの話をしていた時のこと…Upload By SAKURA「私を育てるのは、大変だった?」と聞いてきました。これまでのことを思い出してみても、娘の子育ては正直言って、大変でした。でも、ただひたすら大変で、辛かったわけではありません。そこには楽しさもありました。Upload By SAKURA一筋縄ではいかない娘の子育ては、大変でしたが、その一つひとつ勉強になることばかり。発達障害に無知だった私は、娘のおかげで、発達障害についても学ぶことができました。"娘がどうしたらできるようになるか"を考えるのは何だかんだで楽しいし、それを解決できる療育グッズをつくれたとき、大きな達成感もありました。ずっとできなかったことが、長い時間をかけてできるようになったときの感動は、娘以外の子育てでは味わえなかったと思います。娘の子育ては、まとめると「大変で、楽しい」のです。娘から見た、ママは…そんな風に見えていたの!?話し終えると、娘は私に、予想していなかったことを言いました。Upload By SAKURAまさかわが子にこのセリフを言われると思わず、思わず吹き出してしまいました。「子育てに苦労してなさそう」は、他の人から言われると、ちょっと複雑な気持ちになるセリフ。しかし、わが子に言われると、不思議と嫌ではありません。私は終始ニコニコして菩薩のように、子育てしてきたわけではありません。むしろその逆。Upload By SAKURA娘のパニックの対応ができず、一緒にパニックになったこともあるし…娘との話し合いの中で伝えたいことをわかってもらえなくて、泣いたこともありました。もしかしたら娘には、そんな記憶はないのかもしれません。でも、親が苦労して大変な思いをしていた記憶なんて、できればない方がいい。親が笑っていた記憶だけ残ってくれているなら、万々歳ではないでしょうか(笑)私はそう感じました。Upload By SAKURA「育ててくれてありがとう」と、普通結婚式で言われるであろうセリフを、9歳の娘から言われたことも、予想外でした。私の子育ては、まだまだ続きます。引き続き、娘に「子育てに苦労してなさそうなママ」と思ってもらいながら、頑張りたいと思います(笑)
2020年11月18日子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト
私の愛すべき家族