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授業に集中できなかった小学生時代、意外なアレも原因だった!?Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太は、小学校時代に廊下で寝ながら授業を受けていた子でしたが(笑)授業に集中できなかった原因に『気持ちの切り替え』が難しかったこともあったそうです。息子(現在22歳)とNHKの発達障害をテーマに取り上げた番組を一緒に見ていて『切り替えができない』特性の話が出てきて、息子が「オレもできなかったなー、社会人になってようやくできるようになったけどね」と言うので、ナゼ切り替えができなかったのか聞いてみましたら、意外なものが勉強意欲を下げていたからなんだそうです。Upload By かなしろにゃんこ。まず1つ目は休憩時間。息子の通っていた学校では、2時間目と3時間目の間に20分の業間休み(地域によっては中休みといいますよね)がありました。1時間目2時間目は落ち着いて勉強できるのだけれど、業間休みで頭の中が遊びのモードになってしまうと、そこからの気持ちの切り替えが難しく、3時間目からの勉強に集中できなくなるのだそうです。そして2つ目が時計です。好きな教科のときは3時間目でも調子よく勉強できていたそうなのですが...時計があると授業中に何度も見てしまって、テンションが下がっていたんだそうです。Upload By かなしろにゃんこ。「集中して書き取りをしていても、ふと時計を見たときに、まだ10分しか経ってないとか、あと20分もあるとか考えると気持ちが下がっていったんだよね」といいます。“気持ちが下がる自分”もイヤだったそうで、時計を見ないで過ごしたい、でも視界に入るから授業中についつい見ちゃう、そしてその度に「あと〇分か…」と考えてしまっていたそうなのです。そんな自分に疲れてしまっていたんだとか。Upload By かなしろにゃんこ。「実は時計がない部屋のほうが勉強とか作業がはかどるんだよね。オレみたいなタイプは教室に時計がないほうが勉強に集中できるのかもしれない!時計は先生だけが卓上で見るなりして、時計がないと見通しが立たなくて不安になるタイプの子は腕時計や卓上時計を用意するとか。時計が目に入らなければ、授業の時間があっという間に感じていたかも」といいます。なるほど!時計がない場所で勉強させるのはいいかもしれないな~と思いました。中学時代は、音楽も気持ちの切り替えスイッチにUpload By かなしろにゃんこ。息子は中学のときに通っていた塾で、『イヤホンで音楽を聴きながら課題に取り組んでよい』という特例を許してもらっていました。塾の先生は息子が発達障害であることを理解してくれていて、一人ひとり集中の仕方が違うことを分かってくれていたからだったのですが、息子は「塾の先生のおかげで勉強モードになれる方法を見つけられた」といいます。Upload By かなしろにゃんこ。「勉強のときに聴く音楽っていうのを流すと、今から勉強タイムだ!って頭の中のチャンネルを切り替えられるようになったんだよね。この香りを嗅ぐと懐かしい気持ちになる~のと同じ感覚で、この曲を聴くと勉強モードになる!みたいな感じなんだよね。それに、“5分の曲と4分の曲を何曲聞いたから、このくらい時間が経過している”っていうのが時計を見なくても分かるから、ストップウォッチみたいに時間をはかるのにも使えたよ」といいます。中学時代、音楽ガンガン流して塾の課題をする息子に私は「音楽なんか聞いていて、覚えられるのかな?」と疑問だったのですが...Upload By かなしろにゃんこ。息子「気分が下がってるときには勉強したくないんだよね。だからスイッチを入れて、気分を上げるしかないわけ!自分に効果的だったのが音楽だっただけのことなんだけどね。小学生のときは本当に気分が乗らないことをするのが苦痛で、切り替えが大変だった。学校のルールなんかどうでもいいから、自分の気持ちに素直になろうと思って、気分が下がっているときは廊下で寝たりしてたわけだけど...我慢して取り組むと気分が悪くなるから、無理しないでいたって感じなんだよね。我慢して机に座ってきちんと授業に取り組めるようには結局ならなかった。中学生のときもまだ切り替えが難しかったから、形だけは授業に参加してる風で座っていたけれど、勉強に全く集中できなかった。社会人になったらイヤでも切り替えしなきゃいけないことがいっぱいあって、今は鍛えられたから平気になったよ」規則に従って生きる中では、体に無理を強いていることもたくさんありますよね。やらなきゃいけないけれど体が拒否してしまうし、自分の心のままに過ごすほうがいいに決まってる...子どもの頃のリュウ太がそんなふうに思っていたのも自然なことのように思います。気分が乗らないことをするのは大人でも苦痛ですもんね。子ども達はたくさん我慢やムリをしていると思います。学校では無理ですが、家では気分が下がるものから距離を置くことや、音楽で気分をアゲアゲにして課題に取り組むことなど、それぞれに合わせた方法で環境を整えることって大事なんだなと思いました。息子なりの環境設定、工夫をしていたのだと、大人になった息子と話して分かったのでした。
2020年07月14日子どもの勉強、親が教えないとダメ!?出典 : こんにちは。「発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換」著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。毎日の宿題に加えて、新型コロナウイルスの影響による休校や夏休みなど、何かと家で親が子どもの勉強を見る機会が増えていますね。でも、子どもが自主的にサクサク進めてくれればいいのですが、なかなか「そうもいかない」「ちっとも捗らない」ってご家庭も多いんじゃないでしょうか。親のほうも、テレワークやきょうだい児のお世話があって「そんなに気長に教えられない」ってこともありますし、「子どもに勉強を教えるなんて、どうしたらいいか分からない」って方もいるでしょう。大丈夫。学習内容自体は親が1から10まで教えなくても、検索すれば大抵のことは分かりやすい動画や学習サイトがあります。それに、2019年4月施行の改正学校教育法で制度化されたデジタル教科書が今年の4月からより本格的に導入されるようになり、教科書会社も各種のデジタルコンテンツを用意しています。お子さんがお使いの今年度の教科書をよーく見てみると、ところどころQRコードがついていたり、巻頭や巻末にURLが掲載されていませんか?(もし、見当たらなければ、教科書会社の名前で検索を!)すると、お使いの教科書に合わせた、「コンパスの使い方」などのワンポイント動画や解説アニメーション、観察・実験動画、国語の教科書のお話をプロが朗読した音声、ダウンロードしてプリントできる補助教材などを、誰もが利用できるようになっているんですよ。ですから、親は「教える」よりも、もっと大事な「その子の目線に合わせてあげること」に限られた時間とエネルギーを使って、子どものやる気をUPさせていくといいでしょう。子ども目線の簡単アイディアと声かけで、宿題はずーっとラクになります!出典 : では、宿題がちっとも進まなかったり、がんばってるけど上手にできなかったり、途中で投げ出したりする子を前に、親はどうしたらいいのでしょうか。実は、子どもが宿題や勉強をサクサク進めない時、そこには、ちゃーんと理由があるんです。もちろん「暑い!」「ゲームやりたい!」「アイス食べたい!」なんて雑念が次々と浮かんでいることもありますが、ちょっとした動きが苦手だったり、ほんの少しのことでつまずいていたり、「メンドクサイ」「つまらない」「漢字キライ」など、今までの経験による勉強のイメージから戦意喪失していることも…。そこを、子ども目線で気づいて、簡単な工夫やちょっとした声かけをしてあげるだけで、宿題への取り組みハードルが下がれば、ずーっとラクに取り組めますし、ちょっとのことで「できた!」が増えればやる気UP。自分でサクサク進められる、学習の好循環に入っていけます!最初だけ、親はひと手間かかりますが、長い目で見ればこれが夢の「自学自習」への近道かもしれません。では、宿題がサクサクできちゃう、子ども目線に合わせたとっておきの簡単アイデアと声かけのコツを3つ、お伝えします。Upload By 楽々かあさん子どもがなかなか「できない」「うまくいかない」という時は、その「動き」をよーく観察してみると、サポートのヒントが見えてきます。例えば算数の宿題で、定規や分度器を問題用紙の図形の線にうまく合わせられない…なんて場合。その子の目線では透明のアクリルの線が見えづらいのかもしれません。こんな時は、定規や分度器の「フチ」を赤や黒のマジックでキューッと塗ってあげれば一発解決することも。他にも、分度器のメモリが2つあって読みづらい時には、片方をマイナスドライバーで削ってあげたり、真ん中に赤い刺繍糸をテープでくっつけてあげるだけでも、とても見やすくなります。Upload By 楽々かあさんまた、ちょっとした数字や文字・記号の暗記が「そんなに覚えらんない!」って場合は、子どもが覚えるまでは、カラーシールなどに書いて貼っておけばOK。例えば、三角定規のそれぞれの角度や、時計の「分」の表示、鍵盤ハーモニカやキーボードのキーの配置など、結構幅広く応用できます!そのうち子どもが見慣れて覚えたら、シールをはがせばいいだけですしね。こんな『小さなつまずき』に気づくには、子どもがなかなかできない時も、まずは先入観のない目で、「どこで困っているのかな」「何が難しいのかな」と、行動に注目して見てあげるのが大事です。そして、じっくり観察しても子どもがどこでつまずいているのか分からない時は、「どこが難しい?」「どうしたらできそう?」など、本人の話をよーく聴いてみるのもテ。意外な部分で困っていることって、案外多いんですよ。Upload By 楽々かあさん日々の漢字書き取りや計算ドリルの宿題や、夏休みの課題などがたーくさんあると、誰だってやる気ぐらいなくします。こんな時は「ゲームの前に5分だけ、がんばろうか」などと短時間で区切ったり、「ここまでできたら、おやつにしよう」などのゴール設定、あるいは、宿題の範囲全ページにふせんを貼って「今日は何個くらい、ふせん取れそう?」と本人に都合を聞くなど、声かけしながら課題を小分けにするのがいいでしょう。それから、個別の宿題内容でも、「小分け」作戦は有効です。例えば、子どもが「筆算のケタが増えちゃって、難しい〜!!」なんて時には、指やエンピツ、下敷きなどで、一桁ずつ隠しながら、順番に一個ずつ解けば、ずーっと簡単になります。計算問題のプリントに問題がずらっと並んでるのを見るだけで戦意喪失しちゃう子は、プリントを折りたたんだり下敷きで隠したりして、数問だけ見えるようにすれば、「これぐらいなら、できそうな気がする」かもしれません。そして、子どもが1コずつでもがんばれたら、「OK」「できてるよ」「がんばったね」と、わんこそばの合いの手のように声かけしてあげると、膨大な宿題も最後まで完走できる確率UPです。Upload By 楽々かあさん子どもが勉強に対して自信をなくしがちな時や、うっかりミスが多い子には特に、親が意識して『できてるところに気づいてあげる』ようにするといいでしょう。休校中の自宅学習や夏休みの課題では、親が解答の丸つけをする機会も増えると思いますが、そんな時もちょっとしたコツで、ペケが多い子も自信回復したり、やる気UPすることができます。例えば、筆算の答えが間違っていても、途中の計算を一つひとつ、『合っているところまで』マルをつけてあげると、精神的なダメージも軽減される上、どこで間違ったのか気づきやすいので、だんだん計算ミスが減ることも。Upload By 楽々かあさん同様に、漢字の語句の添削なども、『合っている字、合っている部分』まで、部分的にマルをつけてあげるとGood!(そして、お子さんが自分で『どこが間違っているのか』気がつけば、尚ヨシ)誰だって、ペケや訂正ばかりでは自信をなくすのは当たり前です。少し遠回りでも、親に時間の余裕がある時だけでもいいので、できたところまで丁寧に丸つけして、ほめコメントを書いてあげると嬉しいと思いますよ。そして、言葉でも「ココまでは、できているよ」「ここは、よく書けているね」など、その都度『小さなできた』に気づけるように声かけしてあげるといいでしょう。夢の「自学自習」は、急がば回れ!出典 : こうやって、親が子どもの目線に合わせた簡単な工夫でサポートしたり、ちょっとした声かけを続けてあげたりすると、宿題や勉強のハードルが下がって、学習習慣が定着しやすくなります。そして、最初はちょっと手間がかかるように思えても、子どもの目の前で、苦手なことも工夫次第でできる方法を見せたり、できないことより、できてることに気づく声かけを続けたりすると、次第にお子さん自身が自分でも同じように工夫したり、ものの見方を変換できるようになったりするかもしれません。憧れの「自学自習」への近道は、「急がば、回れ」なんじゃないでしょうか。いつかはお子さんから、「宿題?ああ、もうとっくに終わってるよ」なんて言葉が返ってくる日も、夢ではないかもしれません。大場美鈴(著),『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』あさ出版, 2020.6.27
2020年07月13日「読むこと」に苦手意識のある、ディスレクシアや発達が気になる全てのお子さんのために。学校で教科書を読む、知識を得るために本を読む、解くために試験問題を読む。お子さんの現在から将来に渡って必要となるのが、この「読む力」です。そしてこの「字を読むこと」に困難がある学習障害のひとつに、ディスレクシアというものがあります。字を読むスピードの遅さ、読み間違いの多さが特徴です。ディスレクシアに限らず発達が気になるお子さんにとって、「読む力」を育むことは生きる力を育むことに繋がります。でも一体、その「読む力」はどのように育むことが出来るのでしょうか?そこで今回は、医学博士の平岩幹男先生を中心として結成された「読みの学び直し」を支援するプロジェクトチームの代表の方に、ディスクレシアのことや「読む力」の育て方、そして今回開発された新しい学習法について、お話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部平岩幹男 先生医学博士。Editorial board: Austin Journal of Autism and Related Disorder。発達障害にかかわり続けて、これまでに多くの子どもたちと出会ってきました。1976年東京大学医学部医学科卒業。三井記念病院小児科、東京大学医学部研究生を経て帝京大学医学部小児科助手〜講師。1992年戸田市立健康管理センター母子保健課長〜参事・健康推進室長。2009年Rabbit Developmental Research開設(代表)。2012年〜2019年国立成育医療研究センター理事。専門領域:発達障害(自閉症)、乳幼児健診、思春期医学など。著作多数。脇坂龍治 様Team読むトレGO!代表、Edtech企業の(株)サムシンググッド社長。プリキュアなどのキャラクターを使った知育アプリの開発や英語学習ソフトを開発。発達性協調運動障害を抱えるお子さん向けにUooh!(ウー)運動療育ラボを2施設運営。「読む力」を楽しく伸ばすために開発された、「読むトレGO!」とは?この「読みの学び直し」を支援するプロジェクトチームが開発し、7月10日に発売開始されたのが『読むトレGO!』。ディスレクシアや読みの学び直しのために開発された、Nintendo Switch(TM) 対応のゲームアプリです。※1Upload By 発達ナビ編集部画面に表示された文字をマイクに向かって声に出して練習していきます。マイク+音声認識AIプログラム使用することで、正しく読めたかというフィードバックが即座にされることで、お子さんにとっての理解の促進だったり、もっとやりたいという意欲の向上につながります。Upload By 発達ナビ編集部その他にも、文字をバラバラに捉えるのでは無く一つのまとまりとして読むことや、音を聞いて正しい文字を使い分けるトレーニングをすることを通して、「読む力」を定着させていくことができる学習法です。開発チーム代表の脇坂氏に伺った、「ディスレクシアのお子さんにとって本当に意味のある学習の形」とは?ーーディスレクシアのお子さんの「読む力」をどのように伸ばしていけば良いか、悩まれているおうちの方も多いと聞きます。脇坂さん:「読む力」については学校のサポートにも期待したいところですが、日本の義務教育では「読み」と「書き」を同時に学習していきます。それは読みに困難を抱える子どもにとって、とても大変な学習法であると言わざるを得ないでしょう。その意味でもご家庭での関わりが大切となってきます。「読む力」を伸ばすために、私たちソフト開発陣が一番最初に先生方に教わった2つのことは、①まずは読みのトレーニングを中心にすること、 ②読みの学び直しの機会を提供すること、でした。ーーその2つの方法の実践として発売された、Nintendo Switch 対応のゲームアプリ「読むトレGO!」について教えてください。脇坂さん:「読むトレGO!」の特徴は3つあります。一つ目は発達障害分野の第一人者である医学博士の平岩先生との共同研究であること。専門家が一から十まで膨大な時間を割いて開発にあたるケースはとても珍しいと思いますし、それだけにディスレクシアのお子さんにとって価値あるソフトが開発できたと考えています。二つ目は、音声認識によるトレーニングであるということです。読みが苦手であれば少なからず書きにも困難が伴うはず。ですので、文字を見て→ノートに書いて→覚えるという学習方法は難しいこともあるのではないでしょうか。だからこそ、文字を見て音声で答える、これをリズムよく繰り返す事で、まずは読みに集中したトレーニングを積み重ねることができます。三つ目は、実証実験による効果をきちんと確認したのちに製品化していることだと思います。Upload By 発達ナビ編集部ーー実証実験の結果はどのようなものだったのでしょうか?脇坂さん:「読むトレGO!」では、ディスレクシアの診断(DSM-5thに基づく)を受けた児童10名程度を対象にした実証実験を、2回に渡り実施しています。4週間の実験用ソフトを活用したトレーニングを通して、なんと全ての児童の読みのスピードが向上し、2/3の児童は20%以上向上の数値が出ているんです。※2ーー確かな結果が出ているのですね。この「読むトレGO!」ですが、そもそも何故つくろうと思われたのですか?脇坂さん:私たちは教育×ITに特化した開発を行っているのですが、当社の役員の息子さんが自閉症ということがあり、以前から発達障害分野は身近に感じていたんです。私たちのIT開発力を、発達障害、ディスレクシアの分野に活かせないか?という相談を、平岩先生と始めたのが開発のきっかけでしたね。Upload By 発達ナビ編集部ーーそして平岩先生を中心に開発される中で、特にどのような点に気をつけながら進めたか教えてください。脇坂さん:やはり全ては子どもたちの反応を大切にすることですね。ディスレクシア診断のお子さん、そうでないお子さんにソフトを利用いただき、本当に多数の意見を頂戴しました。その中で先ほどの実証実験の結果も得ることができたので、それを自信に変えながら開発を進めていくことができたと思います。開発途中でご協力いただいた皆さまに、とても感謝しております。ーーゲーム機という形を選ばれたのには、何か理由があったんでしょうか?脇坂さん:企画初期段階、「教科書を見ただけで泣き出す子もいるんだよ…」と平岩先生から言われた言葉がずーっと頭にこびりついていて。最終的にNintendo Switch用アプリとして開発することにしました。Switchなら、ジョイコンで剣を振り漢字の勉強ができる。こんな無駄な動作を入れ込むことが出来るのが良いことですね。ゲームは無駄の集まりとも言うことができますし、それがお子さんにとっての楽しさに繋がっていきます。コンセプトは机に座らない=勉強っぽくない学習ですね。Upload By 発達ナビ編集部ーーその他にもご家庭で「読む力」を育むために出来るトレーニングはありますか?脇坂さん:読みの学び直しのトレーニングブックもあるので、それを活用してご家庭で力を伸ばすこともできます。「読むトレGO!」の共同研究を頂いた平岩先生は、今年の6月に書籍版の「読むトレGO!(合同出版)」を出版されています。こちらの本では、まずは何をすべきなのか?などの基本をおうちの方が理解することからスタートします。その後にワークブックでお子さんの練習に取り組んでいく、という一連の流れで構成されているので、初めてでも取り組みやすいと思いますよ。ーーお話をいただきありがとうございました。最後に、ディスクレシアのお子さんをお持ちのおうちの方へメッセージをお願いします。脇坂さん:お子さんの将来の話で言えば、例えば小学2年生の漢字の読み書きができると簡単な日誌などが書けるようになり、単純に就労機会が広がっていきます。小学4年生の漢字を読むことができれば、さらに広がり収入が増えることにつながります。何より子どもたちの自己肯定感の向上が望めるでしょう。平岩先生は良く仰います。「読みの学び直しは何歳からでも遅くない」と。これからも多くの方々から意見を頂戴しながら、ソフト開発に邁進する所存です。どうぞ応援よろしくお願いいたします。『読むトレGO!』でご自宅にいながら「読む力」を伸ばしませんか?Upload By 発達ナビ編集部開発者の脇坂氏の想い、いかがでしたでしょうか。「読むトレGO!」は、合計6コンテンツ、54レベル、227ステージの反復練習を通して、「読む力」を飽きずに楽しく育めることも大きなポイントです。本を読んだり教科書に向かったり自分一人での学習を続けることが難しい場合でも、リアクションがありゲームとして楽しめる学習なので、より効果的に継続的に「読む力」を育むことができます。ディスレクシアや発達が気になるお子さんの成長を応援する、『読むトレ GO!』という新しい学習教材。きっとお子さんの「読む力」を楽しく伸ばしていく、強い味方となってくれるはず。この『読むトレGO!』ですが、いよいよ一般販売がスタートします。下記のボタンより直接購入することも可能ですので、ぜひご自宅で「読む力」を楽しくトレーニングしてみてください。※1 Nintendo Switch Lite には対応しておりませんので、ご注意ください。※2 第1回目は2019年8月から1ヶ月程度。第2回目は2019年12月から1ヶ月程度。論文は小児科医の専門誌『小児科診療2月号』(2020/2/1発行:診断と診療社刊)に掲載。
2020年07月11日女子の成人式の準備は2年前から始まる!?晴れ着のDM(ダイレクトメール)が届くようになったのは成人式の2年ほど前からでした。DMには振袖のレンタル、販売のほかに“ヘアメイクと着付けのセット”“ドレスや袴も着れる前撮り付き”“式前日、会場の近くのホテル宿泊プラン”“卒業式の袴レンタル割引”“浴衣と髪飾りプレゼント”など色々なプランや特典が記載されていました。娘は私が成人式で着た振袖を着ることを希望していたので、着物の購入やレンタルの予定はありませんでした。私達はチラシを「へぇー、今はこんな感じの振袖やヘアスタイルが流行りなんだねー」と軽い感じで流し読みしていました。その後DMの数は徐々に増していき、成人式の1年前になるとDMが届かない日は無い、というほどになりました。その頃にはチラシに目を通すこともなくなり、毎回ビニールの封筒→プラごみ、チラシ→紙ごみに分ける作業を機械的に行っていました。セールスの電話も頻繁にかかってきました。(個人情報ダダ漏れ)やはり信頼できるのは先輩ママの口コミ我が家は成人式の1年前に、近所の先輩ママに聞いたおすすめの美容院に着付けとへアメイクの予約をしました。「1年前ならまだ好きな時間を選べるけど、ギリギリになってからの予約だと早い時間(午前4時とか)しか選べなくなってしまう」という情報はとても役に立ちました。私達の地域の成人式は数万人規模のイベントホールで行われます。(住んでいる場所で午前と午後に分かれる)開始時間は入場券が届くまで分からないのですが、娘は午前の部を想定して予約をしました。初めての本格的な着付けに気分が悪くなった娘成人式当日はバタバタするだろうと思い、写真は成人式の半年前に撮ることにしました。撮影当日、予約をした美容院でヘアメイクと着付けを済ませた後、近くの写真館に移動しました。馴染みの写真館だったにもかかわらずなかなか笑顔になれなかった娘。徐々に顔色が悪くなり、終いには「気分が悪い」と言い出しました。撮影を早々に切り上げ帰宅してすぐに着物を脱いだ娘。よくよく話を聞くと、「本格的な着付けは初めてだから着崩れないようにきつめに着せてもらった」のだそうです。普段着に着替えるとすぐに落ち着き、写真撮影の様子を見に来ていた祖父母と食事に出かけるほど元気になりました。式当日のハードスケジュールを心配して...前撮り時に気分が悪くなったことから、私は娘に「成人式に親は同行できないから、何かあっても助けに行けないよ。もう写真も撮ったし式は欠席したら?」と言いました。でも娘はどうしても式に参加したいようでした。さらには、「成人式の日の夕方に、中学の同窓会があるから行こうと思う。ホテルでドレスコードがあるから髪の毛をアレンジして洋装で行く。」とのこと。朝5時に美容院で着付けをし、1時間以上かけて電車で成人式会場に行く。数万人規模の成人式会場から帰宅後、着替えてホテルでの同窓会に参加...そんなハードなスケジュールを娘が一人でこなせるか一抹の不安がありましたが、もう見守るしかありません。いよいよ成人式当日当日朝5時、私は娘を美容院に車で送りました。外はまだ暗く、美容院とコンビニだけが営業していました。美容院に着くと、既に晴れ着姿の新成人が何人もいました。Upload By 荒木まち子着付けを終えた娘に問題発生!?「着物用の小さいバッグが閉まらない」2時間後、美容院から着付け終了の連絡が来て、私は娘の着ていた服を引き取りに美容院に向かいました。前回体調を崩したことを踏まえ、娘は緩めに着付けをしてもらったようでした。体調は大丈夫そうで一安心。しかし、美容院で私と別れそのまま電車で会場に向かうはずの娘は何やらもたついている様子でした。どうしたのか声を掛けると「バッグが小さすぎて閉まらない」と言う娘。まさかと思ってバッグの中を見ると、予想通り小銭とカードでパンパンに膨れ上がった『ずっしり財布』がバッグを領占していました。その場でお財布を整理して小銭と不要なカードを私が預かり、娘は軽くなったバッグを手に会場へと向かったのでした。親の杞憂体調を崩すこともなく無事に成人式を終えた娘は軽食を取った後、洋装に着替え中学の同窓会へ向かいました。小学校高学年~中学時代は娘にとって(私にとっても)暗黒の時代です。娘は中2の途中で支援級に移籍していて、中学卒業時の謝恩会にも出席しませんでした。現在、娘は就職しているけれど多くの同級生はまだ学生のはず。娘はどんな気持ちで当時の友達と会うのだろう?もし当時娘をいじめていた同級生に会ったら…?私は少し心配でした。でも、私の心配は杞憂に終わりました。「○○ちゃんに会ったよ!髪の毛染めてた!!」「ほら、いつも優しくしてくれた△△ちゃん、覚えてる?すっごい久しぶりに会ったら眼鏡をコンタクトに変えててさ。『きゃーっ、久しぶりー!』って声を掛けてくれたよ」「××君は美容師を目指してるんだって!」「先生は相変わらずだったよ」帰宅後笑顔で矢継ぎ早に話をする娘を見て、失敗や挫折を繰り返しながらも娘が強くたくましく成長していたことを改めて感じた成人の日でした。
2020年07月10日発達凸凹長男、私立中学へ!いよいよ通学開始したけれど発達障害がある長男は、小6から受験勉強をはじめ、この春私立中学に入学しました。今回は発達凸凹中学受験シリーズ、最終話。中学入学後の生活とは…?中1の壁その1「通学の壁」Upload By スガカズ自宅から中学校までの通学経路はバス→電車(2回乗り換え)→徒歩で、1時間ほど。バスや電車は予想外の事が起こりやすいので、私は1ヶ月間付き添い、二人で電車の乗り降りする場所のルールを決めながら、少しずつ付き添う距離を縮めていきました。付き添い中に電車の遅延を経験しました。遅延すると電車が一気に混むので、付き添える時に「満員電車」を経験してもらうことにしました。※この時東京の感染者数は今ほど多くはありませんでした。Upload By スガカズ通学鞄を持ったまま体を支える手段がなく揺られること十数分。体の小さい長男にとって非常に辛い時間だったようです。電車を降りるころにはクタクタでした。「今度から遅延があったら、急行ではなく各駅停車に乗る」というルールにして、学校にもその旨を伝えました。ちなみに乗り換えが少なく遅延が少ない別ルートも試してみましたが、30分早く出ないといけませんし、乗り過ごしそうだし、他社線と間違えそうな条件だと感じたため、断念しました。現在はバス停までは付き添い、その後は一人で登校しています。先日電車が混み具合が悪くなったそうで、休憩してから登校(遅刻)したのだそうです。通学中こまめに水分補給をするようにしてからは大丈夫らしいのですが、また同じようなことが起こると思うので都度模索していこうと思います。中1の壁その2「学校生活の壁」Upload By スガカズ通ってみて痛感したのは、課題のスケジュール管理が難しいという事です。授業によって提出日が違ってくるので、見通しをつけることが苦手な長男は、かなり困惑していました。家庭でチャートを作ってみようと思い、担任の先生に相談すると、先生が「同じように把握しきれない子もいそうなので」との事でクラス共通のチェックシートを作っていただけました。その他にも一つひとつの行動が慎重だったり、過集中なので周囲より行動が遅れがちになります。先日は上履きの靴紐結びに時間がかかってしまい授業に遅れたそうなので、休日の間に蝶々結びや、解けにくい結び方を改めて練習しました。壁だけではなく、成長を感じることもUpload By スガカズ通い始めて思いもよらないことがありました。小学校までは服薬をしていましたが、本人が「もうお薬を飲まないでも自分の力で頑張れる」と言いだしたのです。服薬については、医師の判断を伺うことに。家庭や学校での様子を伝えた上で、「本人の意思を尊重しよう」という結論になりました。まだ服薬をやめてから1ヵ月半しか経っていませんが、本人や担任の先生から聞く限り、明らかな困り事はないようです。Upload By スガカズクラスには似たタイプの子が数人いるようで、少しずつ友達ができてきたようです。休日に会って遊ぶことは今のところ無いですが、オンラインゲーム上で会話しながら遊んでいます。長男は小学校まで、自分の考えが見えづらく、率先した意見が聞ける機会は少ない子でした。ですが、本番直前に志望校を決めたり、実際中学校に通い出してから集団に溶け込もうとしていたり、今回のように自分で物事を決めていく様子に、母親としては非常に驚いています。本人と母親(私)の希望から始まった今回の私立中学受験。行動を促したり環境を整えるのは親の役目だと思い、試行錯誤する日々でしたが、そんな中で長男は自分の力で物事を考え、意思決定をするようになりました。まだ、見通しが付かない故の発言も多いですが、こういった経験は人生できっと生かされていくだろうと感じました。まだ中学校生活が始まったばかりで、本人はやる気に満ちあふれていますが、失敗もして落ち込むこともあるだろうと思います。ですが、その時その時の本人の意思を大事にしつつ、引き続き見守っていこうと思います。
2020年07月09日減ってきた声かけ。小学4年生になった、広汎性発達障害の娘。以前は、自分で判断して動くということがスムーズにいかず、フォローの意味でも念入りな声かけは重要でした。しかし、最近では自分で動けるようになっていき、私からの声かけも以前に比べたらかなり減っていました。Upload By SAKURA娘自身もそれを自覚し始め、「もうできたよ」「終わってるよ」と、私に言われる前に動けることが、嬉しそうでした。それを見て私も娘の成長を感じていました。しかし、すべてがそう上手くいくわけではありません。やることが重なったりして、声かけをしなければ忘れてしまうこともあります。それでも私には「声かけなしでやってほしい」という焦りはなく、声かけで気づいて行動できればいいなと思い、いつも通り声かけを続けていました。Upload By SAKURA忘れないようにさせて!ある日、いつものように声かけすると娘は…Upload By SAKURA同じことを何度も注意されていることに気がついていた娘は、私が思ったより深刻なとらえ方をして、泣いてしまいました。私は「声かけして、できればそれでいい」と思ったのですが、娘は、何度も同じことを声かけされること、自分が忘れてしまうことに対して自分を責め、苦痛に感じていました。声かけされることは、娘にとってストレスになっている…?そう思った私は、声かけについて娘に聞いてみました。すると娘は…Upload By SAKURA自分が忘れないように、どうにかしてほしい!と無茶ぶり。困った私でしたが、苦しむ娘を見て、何か方法を探さなければと思いました。書いて、貼って、見る!その日の夜、私は、娘のストレスにならない方法を考えました。Upload By SAKURA私が優しく言う…ということは、簡単にできます。できないことに対して、叱るつもりも全くありません。しかし、声かけは手助けであって、そこをさらに優しく…というのは、私の中で何か違う気がしました。娘も声かけに反応できないわけではなく、『忘れること自体をどうにかしたい』と苦しんでいました。娘の気持ちは尊重したいし、苦手も理解したい。でも、声かけはこれ以上、ゆるくするところではないと思ったのです。悩みながらふと自分の手に目をやると、今日の用事を忘れないようにと、手の甲に書いていた文字が目に入りました。Upload By SAKURA私自身もよく用事を忘れてしまうので、手に書いたり、メモ帳に書いてスマホケースに挟んだりしていたのです。この方法、娘に使えないかな…と考えました。しかし、さすがに手に書くには限度があるし、いろんなことを手に書いた状態では、本人も気になってやるべきことに集中できない…。そこで、注意されたことを忘れないために、紙に書いてホワイトボードに貼るという方法を思いつきました。ホワイトボードに直接書く方法にしなかったのは、紙の方が、ぱっと見たときに、いくつあるかわかりやすいと思ったからです。さらに娘を追いつめる不安。しかしこの方法、捉え方によっては、自分が注意されたマイナスなことを、紙に書いて目につくようにするということ…。Upload By SAKURA娘にとって辛いことをわざわざさせることになるのではないかと迷いました。この方法を娘に提案するか決めきれなかった私は、いったん保留にし、しばらくは様子を見ようといつも通りの声かけを続けました。苦しむ娘に、悩んだ末、提案。その後、再び注意された時に、泣きだした娘。Upload By SAKURA現状をどうにかしたいと苦しんでいる娘を見て、私は、紙に書いてホワイトボードに貼る方法を説明しました。それを聞いた娘は私の提案を受け入れました。書くことが、気持ちの切り替えに。娘はその日から、私から注意されたこと、自分が忘れたくないと感じたことを自主的に紙に書き、ホワイトボードに貼るようになりました。Upload By SAKURA私は、ますます娘を追い込んでしまうのではと心配でしたが、紙に書いている娘は、嫌々書く…という感じではありませんでした。それどころか、今までは一度注意されただけで、凹んだりふてくされたりしていたのに、注意された瞬間「あ、書かなきゃ!」という流れになり、書くことで気持ちの切り替えが上手になったのです。違う目的に対して、同じ方法で解決。この方法、私にとっての目的は『娘に対して声かけせずにすむこと』ではなく、『娘が同じことを声かけされても、嫌と感じないようにすること』でした。そして、娘にとっての目的は『自分が言われたことを忘れないようにすること』でした。Upload By SAKURA目的は違いましたが、娘が落ち着くことで、どちらもスムーズになりました。私にとって『忘れないこと』は、そこまで重要ではありませんでしたが、娘にとっては、書くことで安心につながり、また貼った紙を見ることで、『忘れないように』と意識できるようになりました。実際、私が娘に声をかける回数は減り、貼られた紙の中でできるようになったものは、娘が「これはもうできてるもんね」と言って、はずしていくようになりました。結局娘はこの方法を数週間はきっちり続けていましたが、だんだんと泣く回数が減っていき、それに伴ってホワイトボードに紙を貼ることもなくなっていきました。今回の『忘れやすいことを書いて貼る』という方法は継続してやるものではなく、どちらかというと一時的でしたが、療育というのはそういうことの繰り返し。娘の特性上、一つのことでもずっとできないわけじゃないけど、一度できたらずっとできるというわけでもありません。成長によって、そのときの気持ちによって、できたりできなかったりします。今回はこれで落ち着いていますが、また数か月後には同じことで泣いているかもしれません。しかし、わが子が苦しいときに、その気持ちを探り、合った方法を探すことが大切になってきます。今回のように、私が「ちょっときついかな」と思っても、娘には意外と合っている…ということもあります。考えて、提案して、一緒に向き合っていくことが大切なのだと改めて学びました。
2020年07月08日「人と違うこと」に苦しむ子どもを描く、映画『アマノジャク』Upload By 発達ナビニュース自らも幼少期から「人と違う容姿」に悩んだ映画監督、岡倉光輝さんが自身の体験談を描いた本作。作中では、「受け口」という自らの顔の特徴に悩む主人公、光の葛藤や周囲になじめない様子が描かれています。また2005年4月の発達障害者支援法の施行前、「発達障害」の周知がない時代が本作の背景となっており、光には隠れた発達障害があります。本作は、そういった「人と違うこと」をテーマに、自らのコンプレックスと向き合う光の葛藤と、周りの子どもの純粋さ・残酷さが描写されています。本作は出演者の熱演が観客に大きな衝撃を与え、撮影から4年を経て「カナザワ映画祭2017」や「TAMA NEW WAVE」と多くの映画祭で賞を獲得。2018年には「福井駅前短編映画祭2018」で、グランプリを受賞しています。山本楽が2013年の小学4年時に「受け口」の主人公を演じ、悩みを抱える当事者の内面を表現している点も大きな見どころの一つです。【上映情報】2020年7月25日~横浜シネマ・ジャック&ベティ(神奈川)2020年7月4日~シアターセブン(大阪)などで上映予定※詳しくは公式ホームページをご覧ください【イベント】オンライン開催決定!「発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する」出版記念イベントUpload By 発達ナビニュース本イベントは、2020年7月4日に発売された「発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する~コミュニケーション支援のための6つのポイントと5つのフォーカス~ 」の出版記念イベントです。書籍はLITALICO研究所 所長でインクルーシブ教育を専門とする野口晃菜さんを始め、応用行動分析や認知行動療法、児童心理、作業療法士、テクノロジー等複数の専門分野から支援に携わる7名の専門家達が執筆に携わり、発達障害のある子どもと周囲の人との間にあるコミュニケーションのズレや障壁を解消するための環境アセスメントの視点や具体的な支援法が紹介されています。イベントでは、7名の著者のうち4名が登壇し、本書の企画に至った背景や、コミュニケーション支援のポイントについてお話しするとともに、登壇者が参加者からの質疑応答にお答えする時間も設ける予定です。本イベントはオンラインで開催予定ですので全国どこからでも参加が可能です。開催日時2020年7月10日(金)19:00~20:30※10分前より入室可能開催方法youtubeでの配信を予定※お申込みいただいた方にURL及びIDパスワードが事前に送付されます。※参加者の方からオンラインで質問を受付予定。イベントの内容・書籍の紹介・パネルディスカッション「これからのコミュニケーション支援について」・参加者からの質疑応答参加費無料服装自由ご準備いただくものyoutubeに接続できるスマートフォンやPC※通信費等はご参加者負担となります登壇者・野口 晃菜(LITALICO研究所 所長)・陶 貴行(株式会社LITALICOLITALICOワークスシニアスーパーバイザー・LITALICO研究所チーフリサーチャー)・井上いつか(株式会社LITALICOLITALICOジュニアアドバイザー)・緒方広海(株式会社LITALICOLITALICOジュニアチーフスーパーバイザー)参加希望の方は下記よりお申込みが可能です。「本などを寄付することで障害がある方を支援!?」つなぐ書店の取り組みをご紹介Upload By 発達ナビニュース発達障害がある方は社会人になってからも、その特性や社会での理解不足が原因でさまざまな壁にぶつかることにより退職を余儀なくされたり、引きこもってしまったりすることが多いという現状があります。つなぐ書店では「発達障害やその他障害がある方でも気持ちよく働ける環境を作りたい!」という発想から、2018年7月に開業し、一般の企業で働き辛さを感じている方々の雇用機会を最大限に創生するチャレンジを行っています。つなぐ書店では、単に雇用を創出するだけではなく、カーテンが付いた個室やタイマーを設け、一人ひとりが仕事に集中しやすい環境を整えたりと、「働きやすい環境づくり」にも力をいれています。つなぐ書店は、一般の就労支援施設とは違い、国からの助成金や補助金(税金)を利用せずに古本販売での収益のみで運営をしています。そして、運営を維持するためには、本の循環システムの構築と同時に「皆様のご協力」が必要だと訴えます。つなぐ書店では全国の皆様から「着払い」での郵送で寄付本の受付をしています。読み終わった本、捨てる予定の本など、寄付してみてはいかがでしょうか。※本の中にはお取り扱いできないものもございます。詳しくはホームページをご確認ください。
2020年07月07日発達障害のカウンセラーは、誰でもなれるもの!?『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)ノンフィクションのモデルの立石美津子です。カウンセリング行為やカウンセラーは公認会計士、医師、薬剤師、弁護士のような法令が定めた業務独占資格ではありません。※業務独占資格とは、国家資格の分類の一つで、その資格を有する者でなければ携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格のことでも「発達障害専門のカウンセラー」はどうでしょう。もちろん子どもの発達支援に携わる専門家はいます。小児精神科医や臨床心理士、PTやOT、STなど…とはいえ、漠然とカウンセリングとなると急に間口が広がる気がします。所有資格として「○○団体認定カウンセラー」と書いてあっても、その団体自体が個人が作ったものかもしれません。発達障害だけじゃない――さまざまな商法発達障害とは話題が少し離れますが、“アトピービジネス”という言葉があります。これは、アトピー性皮膚炎で悩んでいる人に対し、ステロイドの塗り薬のデメリットを強調し、高額商品を販売するビジネスのことを指したものです。実は私も22歳のときアトピー性皮膚炎に苦しんだ時期があり、随分と散財してしまいました。藁をもすがる気持ちでいろんな商品を試し、結局は悪化し、入院まですることになりました。Upload By 立石美津子8050問題、内閣府はひきこもりの40~64歳が全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発しました。このことで「ひきこもりから救い出します」のサービスも同様に広まりはじめているとも耳にします。そもそも子どもにとっては有難迷惑なサービスかもしれません。法律で規制されているわけではないある幼児教室の経営者が次のように言うのを耳にしたことがあります。「健康食品には『これを買って飲んだら○○が治ります』と宣伝してはならない“薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)”があるが教育産業にはない。小学校、中学受験をうたっている塾は合格率で客観的評価がされるが、幼児教室の場合、そうした評価もされない」発達障害のある子を育てる親がママ友から「○○さんのセッションを受けたら通常学級に入学できた!」と耳にしました。でも本当にそのセッションのおかげなのか、子ども自身にもともと力が備わっていたのか――それはわからないでしょう。また、“通常学級に行く”ことがそもそもゴールなのかという問いもあります。特別支援学級のほうがその子に合っている可能性もあるでしょう。通常学級に馴染めず特別支援級に通うことになったとき、母親はカウンセラーではなく、「うまくいかなかったのは私のせいだ」とは自らを責めてしまうかもしれません。「普通」であってほしいと子どもを追い込んでしまったとしても、将来二次障害を起こしてしまっても、カウンセラーを訴えることはないでしょう。多くの保護者は、自分の子育てを反省するだけです。わが子をそのまま受け入れる子どもが幼いと見えない将来に不安が募り、「今のうちになんとか親が頑張り、子どもにも努力させれば必ず変わる」と期待するのも無理のないことかもしれません。でも、本当にわが子に必要なものであるか、冷静な姿勢になることが大切だと思います。保護者が欲しい安心ばかりを追い求めるのではなく、今のわが子をまず受け入れることが大切なのではないかと思います。そして、わが子をよく見て、子どもが本当に必要とする支援をすることこそが、子どもの心の安定につながり、成長をもたらすと私は思っています。
2020年07月06日発達ナビPLUSに子育てヒント動画がラインナップ!どうしたらいい?のヒントを動画で分かりやすく解説Upload By 発達ナビ編集部発達ナビPLUSは、有料の会員さま向けサービスです。すでに、・発達支援の専門家によるオンライン勉強会(毎月8回程度開催 ※アーカイブ動画の視聴も可能)・専門家が監修!メールで個別ケース相談(毎月1回までご利用)・発達支援施設で活用されている特別支援教材の3つのサービスをご提供していましたが、6月24日に「子育てヒント動画」が待望のリリース!発達ナビPLUSの全4つのサービスラインナップがそろいました。子育てヒント動画は、特性の凸凹があるお子さまへの基本的な関わり方のコツ、困ったときの虎の巻。具体的な手だてを動画で分かりやすく解説します。どんどん増えるラインナップの第一弾は、次の3つのこのカテゴリ15本!◆3つのカテゴリ・子どもと大人のストレスとケア・カンタン!お家で運動・宿題・学習サポートのコツUpload By 発達ナビ編集部お家での宿題・学習時の工夫や、学習をする上でのつまずきポイントと手助け方法、楽しく取り組める教材の工夫を動画で解説!・お子さまに学習への興味を持ってもらいたい・宿題をしてもらうことに大変さを感じている・学習時のつまずきポイントと手助けを知りたいというときにお役立ちの動画ラインナップです。Upload By 発達ナビ編集部個別ケース相談でも、新型コロナの影響での突然の休校・休園や、外出がしづらい状況の中、ストレスを強く感じたり、かんしゃくやパニックの頻度が増えたことへの悩みや相談なども多くありました。その中で、ぜひご家庭で取り入れていただきたいストレスケアや対応方法について動画でご紹介しています。Upload By 発達ナビ編集部発達ナビPLUSのサービスを詳しく解説!無料体験会を開催。体験会参加後入会で1.5万円分ギフト券進呈もUpload By 発達ナビ編集部すでに約500家庭が入会し、大変ご好評いただいている一方、「どんなサービスかいまいち分からない」「まず無料で体験してみたい」という声も多くいただきました。そんな皆さまの声にお応えし、4サービスがそろった今、無料オンライン体験会を開催します。無料体験会は、ビデオ電話形式で、実際のサイト画面をお見せしながら各サービスについての詳細をお伝えする「無料オンライン体験会」です。※スタッフの画面を共有する形でのご紹介となるため、画面操作はスタッフが行います。オンライン勉強会の一部、個別ケース相談の回答イメージ、教材サイトなどを実際に閲覧していただきます。 その場で、スタッフに対する質問(チャットでも、口頭でも)も受け付けます!無料オンライン体験会に参加した方限定のお得な特典(※)もご用意しているので、ぜひこの機会にご参加ください。※キャッシュバックの方法についてギフト券から変更となる場合もあります。7/5(日) 11:30-11:507/7(火) 19:30-19:507/9(木) 11:30-11:507/12(日) 11:30-11:507/15(水) 19:30-19:507/17(金) 11:30-11:507/19(日) 11:30-11:50※参加する日程を1つお選びください1:サービス概要のご紹介2:各サービスの詳細※実際のサービス画面をお見せします3:入会方法/特典のご案内4:質疑応答Q.自分の顔は映る?参加される皆さまの映像や音声はオフになっており、スタッフのみ映し出されます。Q.質問はどうやってするの?質疑応答の時間に、以下どちらかの方法で質問を受け付けております。・ご自身で音声をオンに切り替えて口頭で質問する・チャット機能を使って質問を記入する
2020年07月03日幼いころのコウの話し方は少し独特!?Upload By 丸山さとこ今ではペラペラとよく話すようになったコウですが、今でも時々「おかえり」に対して「おかえり」を返すことがあります。また、言葉のニュアンスを掴むのが苦手だったりします。言いたいことを言葉にすること自体がやや苦手なようで、状況や考えを説明する時は「待ってて、頭の中では分かってるんだけど…」とアワアワしながら話すこともしばしばです。それでも、以前に比べるとかなり話すのが上手になったなぁと感じます。幼いころのコウは、少し独特な話し方をしていたのです。未就学児のころ…「見て」が「見えて」になる不思議Upload By 丸山さとこ幼い子どもがよく言うセリフに「見て」がありますが、コウの場合は「見えて」でした。「おかあさん、みえてー」と言いながら見せたいものを見せに来るのです。聞いて欲しい時も「聞いて」ではなく「聞こえて」となるので、「おかあさん、きこえて」と言いながら話しかけてきます。考えてみれば、“食べる”をして欲しければ「食べて」、“話す”をして欲しければ“話して”となるのですから、“見える”をして欲しければ「見えて」、“聞こえる”をして欲しければ「聞こえて」になるのは案外おかしなことではないのかもしれません。ですが、“見る・聞く”をして欲しければ「見て・聞いて」と言うのが正しい言葉づかいです。それは「文法がどうの」と理屈で覚えるのではなく、聞いている内に自然と身につけるものだと思っていましたが、コウはそうではないようでした。小学校入学後も、「行く・来る」「あげる・もらう」は苦手?Upload By 丸山さとこコウは他にも“行く・来る”“あげる・くれる・もらう”などの言葉を使い分けることが苦手なようで、「“する側・される側”などの視点の切り替えが苦手なのかな?」と感じました。これは小学校低学年のころまで続きましたが、国語の問題として出題された時には「あげる」「もらう」などの言葉も適切に使えていました。どうやら、“問題”として会話を考える時には使い分けができていても“自分と相手”のことになるとこんがらがってしまうようでした。お父さんに物をもらった時も「お父さんが僕にあげてくれたの」と不思議な言い方をしていましたが、多分「お父さんが僕に“あげる”をしてくれた」という文の組み立て方をしていたのではないかな?と思います。これも、「貸す」という言葉で考えてみれば「お父さんが僕に“貸す”をしてくれた→お父さんが僕に貸してくれた」になるわけで、『確かにそういう組み立て方の文章は珍しくないな…』と面白く感じました。「もらう」で考えてみても、「もらう+してくれた」で「もらってくれた」になります。コウはコウなりに考えて文を組み立てていたのだなと思いました。“自覚”も“正しい文章の組み立て”も、少しずつ…Upload By 丸山さとこ高学年になった辺りから、「あれ?今の何か違うな。もう一回言い直していい?」と、コウの方からも少しずつ文の組み立てについて考えるようになってきました。「僕の言い方、ヘンだなって思ったら教えてね」と言うコウは、そのことを特に悩んではいないようです。「何かヘンだなって文でも伝わることは伝わるけど、分かりやすい言い方ができたらいいなと思うから」と言います。人と会話することで“意思の疎通をはかること”がコウのこれからを豊かにしていってくれるといいなと思いながら、「時々現れる不思議な話し方」に耳を傾けています。
2020年07月02日ご自宅で新しい学びの体験を。「LITALICOオンラインまなび教室」第二弾!全国的な休校措置・外出自粛が続いているなかで、お子さんにさまざまな学びの機会を作りたいと考え、「LITALICOオンラインまなび教室」を4月に開講しました。結果、100人を超える方に受講していただき、ご好評をいただくことができました。そして現在、強い外出自粛要請は解除されたものの、親子で外出したり、新しく習い事に通ったりするのもなんとなく気が進まない。そんなことを考えている方も多いのではないでしょうか。その想いから、「LITALICOオンラインまなび教室」を再び開講します。企業の持つ学びの体験を、ご自宅で楽しく受けることができるようにするというコンセプトはそのままに、よりバラエティ豊かなラインナップとなりました。ぜひ「LITALICOオンラインまなび教室」を通して、ご自宅での時間をもっと豊かなものにしていただければと思います。お子さんの新しい学びの機会になる、個性豊かな4つの講座。「LITALICOオンラインまなび教室」では、英語や算数、謎解きまで、さまざまな学びを届ける5つの講座をご用意しています。どれもお子さんの学びを楽しく広げていくものばかりです。Upload By 発達ナビ編集部「アンパンマン」や「ウォーリーをさがせ!」などの児童書で有名な『フレーベル館』。幼稚園・保育所の遊具や教材・教具など、子どもや幼稚園・保育所にまつわるあらゆるサービスを110余年提供し続けています。本講座では、絵本の読み聞かせをしたり、うたって体を動かしたりしながら、楽しく英語で遊びます! 未就学児から小学生まで、英語が初めてのお子さんも楽しんでいただける内容となっているので、初めての英語体験にもぴったりです!Upload By 発達ナビ編集部【講座】はじめてのオンライン親子英語 ~親子いっしょに英語で遊ぼう!~<開催予定日時>①7/4(土)11:00-11:30、②7/4(土)13:00-13:30③7/5(日)11:00-11:30、④7/5(日)13:00-13:30<所要時間> 30分<金額> 1100円(税込)<必要な設備・備品>zoomが使用可能なマイク・カメラ搭載の端末(スマートフォン、タブレット、PC)、zoomのインストール<参加者の上限> 20組(お子さん・保護者の方)<講師紹介>・7月4日(土)開催プログラム大友美奈先生品川区小学校英語専科指導員(JTE) 、J-SHINE(NPO 法人小学校英語指導者認定協議会)小学校英語育成トレーナー。英会話学校にて1歳~高校生の英会話指導を担当したのち、現在は小学校で英語を教えながら英語指導者向け講座の講師としても活躍中。・7月5日(日)開催プログラムChako先生小学校時代をロサンゼルスで過ごし、東京外国語大学在学中より小学生や大人向けに英語の家庭教師を担任。その後英会話学校の教務主任を経て、現在は子ども英語教室Chako’s English Class を開講し、1歳~中学生までの英語指導にあたっている。<受講上の注意>保護者の方と一緒に行っていただく内容がございますので、保護者の方もそばでご参加下さい。<講座ページ>『フレーベル館』は、お子さんのあそびを紹介するWEBサイト「ASOPPA!(あそっぱ!)」より、楽しい工作体験も開講します!作り方だけではなく、遊び方もその場でお伝えするので、講座が終わったあと楽しめるのも魅力です。「ちょっと工作は苦手・・・」というお子さんも楽しみながらチャレンジできます!Upload By 発達ナビ編集部【講座】ASOPPA!と楽しく作る☆飛ぶ飛ぶワークショップ<開催予定日時>①7/9(木)14:00-14:30②7/11(土)11:00-11:30③7/11(土)14:00-14:30<所要時間> 30分<金額> 700円(税込)<必要な設備・備品>・zoomが使用可能なマイク・カメラ搭載の端末(スマートフォン、タブレット、PC)・zoomのインストール・折り紙(15×15cm以上)・A4サイズの紙(コピー用紙のような薄い紙が良い)・ガムテープ・はさみ<参加者の上限> 各回10人組(お子さん・保護者の方)<受講上の注意>ハサミなどを用いますので、保護者の方もそばでご参加下さい。<講座ページ> By 発達ナビ編集部さまざまな算数コンテンツを通して頭と体を使った「体験的な学び」を提供する、『math channel』。『「わかった!」と「おもしろい!」の感動を広げよう』を理念に掲げています。本講座では、ストーリー仕立ての算数クイズに挑戦することで、楽しみながら算数の計算をします。小学2年生で触れる算数の難易度(繰り上がりのたし算までわかる)程度の問題が出題されます。算数が好きなお子さんはもちろんのこと、苦手なお子さんでも楽しく算数に触れられるので、おすすめです!Upload By 発達ナビ編集部【講座】算数クイズの冒険!~問題を解いてモンスターを退治しよう~<開催予定日時> 7/5(日)13:30-14:30<所要時間> 60分<金額> 1650円(税込)<必要な設備・備品>ノートパソコン 、zoomのインストール、筆記用具、申し込み後お送りしますプリントデータ<参加者の上限> 15名<受講上の注意>講座の所要時間が変更になる場合がございます。変更時はメールにてご連絡させていただきます。保護者の方と一緒に行っていただく内容がございますので、保護者の方もそばでご参加下さい。<講座ページ> By 発達ナビ編集部あらゆる社会課題をスポーツにより解決することを目指す、『リーフラス株式会社』。「スポーツを変え、デザインする。」を理念に掲げています。本講座では、講師が投げかける問いをもとに、お子さんが家の中を探検・冒険する、謎解き感覚で楽しめるプログラムです。ふだんスポーツの指導をしている講師が、簡単な運動指導も実施。体を動かしながら謎解きをしてみたい、好奇心旺盛なお子さんにおすすめです!Upload By 発達ナビ編集部【講座1】 【幼稚園生クラス】謎解きアドベンチャー!お家謎解きの冒険へ!いざ出発!!<開催予定日時> ① 7/9(木)16:00-16:45②7/12(日)10:00~10:45<所要時間> 45分<金額> 500円(税込)<必要な設備・備品>zoomが使用可能なマイク・カメラ搭載の端末(スマートフォン、タブレット、PC)、zoomのインストール<参加者の上限> 各回5名<レッスン内容>⑴挨拶・先生紹介・ワークの説明⑵準備運動・ストレッチ⑶ルール説明⑷☆ミッション チャレンジ☆⑸まとめ<講師紹介>市川雄大(いちかわ ゆうだい)Universtiy of Bedfordshire(BSc Applied Sports Science卒業)筑波大学大学院(体育学専攻卒業)<講座ページ>【講座2】 【小学生クラス】謎解きアドベンチャー!お家謎解きの冒険へ!いざ出発!!<開催予定日時> ① 7/9(木)17:00-17:45②7/12(日)11:00~11:45<所要時間> 45分<金額> 500円(税込)<必要な設備・備品>zoomが使用可能なマイク・カメラ搭載の端末(スマートフォン、タブレット、PC)、zoomのインストール<参加者の上限> 各回5名<レッスン内容>⑴挨拶・先生紹介・ワークの説明⑵準備運動・ストレッチ⑶ルール説明⑷☆ミッション チャレンジ☆⑸まとめ<講師紹介>市川雄大(いちかわ ゆうだい)Universtiy of Bedfordshire(BSc Applied Sports Science卒業)筑波大学大学院(体育学専攻卒業)<講座ページ>お申し込みは今すぐ、下記のボタンからお願いします。「LITALICOオンラインまなび教室」の各講座には定員があります。ぜひお早めにお申し込みをお願いいたします。下記のボタンから遷移するページにて、受講されたい講座をお選びいただき、ページ内の指示に従いお申し込みを進めてください。こんな時期だからこそ、ご自宅で本格的な授業が受けられる「LITALICOオンラインまなび教室」で、お子さんの学びを広げていってください。たくさんのご応募お待ちしています。
2020年07月02日わが家の長女は仮死状態で生まれた影響で、発達障害があります。そのため、2歳離れた次女と同じように子育てをしているような状態でした。そんな長女と次女の子育てと、ある日の長女の行動に感動した出来事をお伝えしたいと思います。 長女は次女よりも手がかかる長女は、そしゃく・言語障害などの発達障害があります。そのため、自分でじょうずに食事ができないため、年齢が上がってからも離乳食に近い食事を作り、赤ちゃんのように食べさせてきました。 また、トイレの感覚もわからないようで、何年もトイレトレーニングを続けたりと、赤ちゃんと同じような状態。2歳離れた妹が生まれたのですが、赤ちゃんの次女よりも長女に手がかかる状況で毎日を過ごしていました。 姉妹同じように子育てをしている状態2歳違いの姉妹ですが、同じように子育てをしているような状態の日々。一緒にごはんを食べさせてあげて、一緒におむつを替えて、一緒に寝かしつけて……。 さらに、次女が2歳ごろになると、魔の2歳児が2人いる状態で、かなり大変な毎日になりました。2人とも「自分でやりたい」という意思が強くなり、お互いにライバル心も芽生え、お世話は大変でしたがその分お互いに成長したようにも感じました。 ある出来事に感動して涙…そんなある日、姉妹たちと公園で遊んでいると、男の子が木の棒を振り回しながら次女のほうに近付いてきました。私が次女のほうに向かおうとすると、近くで遊んでいた長女が勢いよく妹のほうまで走っていき、妹をギューっと抱きしめて、男の子に向かって大きい声で叫んで追い返したのです。その姿を見て、「お姉ちゃんとしての自覚があるんだ……」と私は胸が熱くなり、感動して涙が出ました。 今でも、喧嘩をしたり一緒に遊んだりと、お互いに切磋琢磨しながら、姉妹一緒に成長しています。姉が妹を思いやり、妹が姉を思いやる心がどんどん育っています。これからも、そんなわが子たちの成長が楽しみです。 イラスト/sawawa監修/助産師REIKO著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2020年07月02日筆圧のコントロールが苦手だった小学生時代、文具にも原因が!?Upload By かなしろにゃんこ。ADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太と話していて、あるとき筆圧の話になりました。小学校のとき板書がキライで、ノートがいつもぐちゃぐちゃだったというコラムを以前書きました。文字を書くことが苦手だった理由の中に筆圧の問題があったのですが、息子と話していて苦手感に意外な問題があったことがわかりました。微細運動に問題があって筆圧のコントロールが難しいこともあるのですが、細かい運動をやっかいにしていた理由の1つに“下敷き”があったようなのです。ノートをキレイに使うために使用させていましたが、息子に言わせると、「下敷きはいらないよね!下敷きを敷いて書くと鉛筆が滑って止め、はね、がうまくいかないんだよね。指先のコントロールが難しいのに余計書きにくくなるんだよ!」とのことなのです。良かれと思って用意した文具ですが、微細運動を苦手とする息子には合わなかったようです。息子「それに、テーブルや机の素材もツルツルしているとプリントが書きにくいんだよ」と言います。紙の下の素材の違いでも書きにくいものがあったのね~と教えられました。そういえばいつからか息子は下敷きを使わなくなった!そういうことだったのか…。目が細かい紙やすりなどの少しざらざらしたものを下敷きにしてあげるほうが書きやすい子もいるみたいで、道具を見直すのも大事だなと思ったのでした。Upload By かなしろにゃんこ。ナゼ微細運動が苦手なんだろう?と考えたら息子には折り紙や、つまむ・引っぱるなど、細かい動作ができる玩具で遊ばせてこなかったと思いました。腕の筋肉や手首のひねりなどの運動が指の操作に関わってくることを知ったのは、息子が中学生になるころでした。Upload By かなしろにゃんこ。中学生になった息子「漫画用のペンで絵が描きたい!」そんな息子が字を書くことがキライじゃなくなったのは、中学のときに絵を描くようになってからといいます。私の影響でマンガ用の細い線が書ける耐水性のペンを使うようになってからでした。一本300円とお値段が少し高いペンなのですが、ペン先が0.1ミリ程度しかなく、筆圧が強いとその細いペン先が潰れて描けなくなってしまいます。Upload By かなしろにゃんこ。そこで息子がこのペンを使いたいといった際に使い方を教え、・ペン先を紙に押しつけて書いてはいけない。・肘を支点として力をかけ、肘より先は腕を浮かせるようにする。この2つを条件に使わせることにしました。微細運動が苦手で筆圧のコントロールもできない息子には最初はとても難しかったようで、頻繁にペン先をダメにしていました。それでも怒らないで同じペンを再度与えて使い続けさせてみました。もしかしたら絵を描きたい一心で筆圧のコントロールを習得するのではないか?と希望があったからでした。Upload By かなしろにゃんこ。息子は細い線で美しい絵を描くためにそのペンでの練習を3年近く続け、17歳のころにようやく、フリーハンドで思い描いた通りに細いなめらかな線を描けるようになりました。描くことが楽しくなると熱中しすぎて、ときには腱鞘炎になることもありましたが、あまり取柄のない息子が唯一続けた練習がコレでした。好きな気持ちがあれば続けられるし、なんでも続けるとうまくいくものだな~と感心しました(笑)「オレの場合は練習あるのみ!」履歴書や願書も自分で練習していたUpload By かなしろにゃんこ。現在22歳になった息子に、筆圧のコントロールを習得してよかったことは何か?聞いて見ました。「中学では高校受験のときに、どうしても願書を自分で作成するという逃げられないイベントがある。書き直しができないから、大変だったな。用紙をコピーして何度か練習したりしたな~。高校のときはバイトや就活の履歴書もコピーして何度も練習した。細かい字を書くときは筆圧の加減ができないとツライから、完璧じゃなかったけどコントロールの仕方がちょっとでも練習できていてよかったかも。オレの場合、結局は書く回数=練習だったんじゃないか?と思った。何度も書くことで腕の筋肉が鍛えられて指の細かな操作ができるようになったのかな?と…履歴書も何度も練習して、ちょうどいい書き方を掴んでた。小学校のときから字がヘタだったけどすぐに上手くなるわけじゃないから、道具を変えるとか、工夫もするべきだったかもしれないね」と言います。小学校のときに板書を拒否していた息子が影で願書や履歴書の練習をしていたことに驚きました。え?リュウ太お前そんな真面目な子だったっけ?と(笑) 必要に迫られたときはきちんと字と向き合っていたのだとわかりました。
2020年06月30日いよいよ受験目前!第一志望に向けて勉強していたはずが…発達障害がある長男は、中学受験を経てこの春から私立中学に進学しました。小6からスタートした受験勉強…いろんな人に支えてもらいながらも進め、いよいよ受験1か月前を切った時、急に第一志望校をうけないと言い出したのです…。Upload By スガカズUpload By スガカズ理由をたずねたところ、「将来ものづくりに関わる仕事がしたいから」ということでした。確かにその先の進路を見据えるとF中学校の方が良いのですが、最近F中学校への入学希望者がかなり増えているのと、今までE中学校の対策を中心にしていたので心配になりました。この時点で本番3週間前でした。Upload By スガカズF中学校の出題傾向はE中学校とは違います。比較的合格しやすい午前の4科目と難易度が上がる午後の2科目をうける事に。次の日も午前午後両方受ける事にしました。算数は合格点をクリアできそうでしたが、国語、理科、社会に課題がまだまだありそうでした。4科目の場合、2科目が合格点を取ればクリアです。苦手とする社会は捨てるにしても、国語と理科どちらかは合格点を取らなければいけません。塾、療育、家庭の三位一体Upload By スガカズ周りも本人もラストスパートです!希望校が変わる事や、1校だけ受ける事を言語聴覚士さんに伝えたところ、本番の2日前に特別に枠を作っていただけることになりました。そして最後の指導枠では、F中学校の国語の出題傾向に合わせた時間配分や、絶対に取っておきたい問題、取り掛かる順番など指導していただきました。(ちなみに、学習障害がある子どもの受験対策までしてくれる言語聴覚士さんはあまりいないそうです。出会いに恵まれたことをありがたく思っています)塾では、理科に絞って過去問対策をしていただきました。私は理科が苦手なので、教えることはできず…。本当に助かりました。長男は、(体調管理も考えて)直前の3日間は小学校をお休みし、私も仕事を休んで算数、国語の指導をすることにしました。長男自身はラストスパートだと理解をして、集中して繰り返し過去問を解き続けました。F中学校の出願数を確認すると、思った以上に多くて「本当に入れるのだろうか」と私は心配になりました。「これだけの数の人がF中学校に入りたいと思っているから、これで長男が入れたらラッキーだね!」と言いました。長男は「うん!入れたらすごい!」と言い笑っていました。見通しが立つ子だったら士気が下がる可能性もあるのかもと思いましたが、この時ばかりは「見通しが立ちづらい子で良かった」と受験を通して思える様になりました。直前は本当に「なる様になる」という気持ちで、もし本番で試験に受け続けることに疲れたなら本人の気持ちを大事にしようと思いました。そして当日…午前は好調!午後で不安にUpload By スガカズ午前は調子よく取り組むことができた様です。しかし、午後受験では問題の難易度がぐっと上がったこともあり、書けない所がちらほらあった様子。何時間もテストに向かうのは流石に疲れた様で、帰り道は「疲れた〜」「午後は自信ないなぁ…」と何度ももらしていました。午前の結果は夜にわかるのですが、次の日も午前、午後と試験が入っているので、午後のテストで解けなかった部分や漢字の勉強をして過ごしました。Upload By スガカズそしてその日の夜、受験した人数が昨年よりかなり増えたとの事で、予定していた時間から大幅にずれ、22時ごろに結果が発表されました。…無事に合格しました。あまりはしゃぐタイプの子ではないのですが、長男は両手を挙げて喜んでいました!Upload By スガカズ「諦めないでよかった」と本人は言っていましたが、私も同じ気持ちでした。本当に長かったしいろんな方に助けられた一年でしたが無事に終わりました。なぜ1校に絞った?振り返ると私に反省点今回ドタバタな中で模索した中学受験でしたが、振り返ってみると1つ反省点がありました。それは、1月に他県で試験を受けた際の学校選び。わが家は東京に住んでいるのですが、2月が本番で近隣で1月本番の県がある場合、「お試し受験」を受ける家庭が多いのだそうです。近くの県が1月本番だったので、家から比較的近くて偏差値が合っている1校を受けました。結果合格をいただき本人も自信がついたわけですが、うれしさのあまり「F中学校に合格しない場合は、(1月受験で合格した)他県の中学校に通う」と本人が決めたのです。他県を先に受ける場合はたとえ目的が「入学」ではないにしても、「本人に合う学校」を選んだ方がリスク回避になると感じました。それには、受験を決めたころからもっと全体を見据えて行動しておけばよかったのかも知れません。とはいえ本命を1つに絞ることで対策がしやすくなったため、結果本人が決めた中学校に合格して良かったと思います。次回は中学受験シリーズ最終話です。コロナの影響で流動的ではありましたが、休校期間から実際に中学校に通い出した現在のお話になります。
2020年06月29日お手伝いが休校中の課題に!休校中の課題の中に「お手伝い」がありました。しまった、今まで全くお手伝いをさせていなかった...!以前、お皿を下げるお手伝いをお願いした時にミミが嫌な顔をしたので、「ミミにはお手伝いは難しいんだな。発達障害があるからかな。自分でやった方が早いし」と思い、ミミにお手伝いをお願いするという考えが私の頭から消えていました。でも、小学校の課題で出たからにはダメモトでも挑戦しないと...。いざ、お手伝いをしてもらおうと思っても、どうやって働きかければ良いのでしょう。学校の算数や国語のドリルだけでも疲れてるだろうし、遊びや動画を見始めると止められないミミ。Upload By taekoお手伝いのヒントを探すために子育て動画などを見ていると、お手伝いの大切さを知ることに。手の動きなどにも良いし、自分でできることが増えれば、親もラクになるし、家族の一員としての意識が芽生えそうです。とりあえず、ミミができそうな「食後のお皿を下げる」をお願いしてみたところ、意外にもすんなりやってくれました。私は「ありがとう~助かるわ」と大げさに喜ぶ!すると恥ずかしいのか、照れ隠しに動物の鳴き真似をするミミ。2回目以降は嫌な顔をしながらも渋々やったり、席を立った後だと面倒くさがり拒否することも。「こんな簡単なこともやらないで...!」と思ってしまい、不機嫌な態度になる私。それを感じ取ってミミは「ごめんね」「なんでイライラしてるの?」と聞いてきます。これではお互いに良くないと思い、お手伝いを嫌がっても「いいよ!明日はできそう?」と笑顔で返すようにしてみたのでした。Upload By taeko席を立った後だと「お皿を下げる」ことを嫌がることが分かってから、声をかけるタイミングを意識。食事が終わり手を洗いに行く時に、「手を洗った後、ゴミ捨てに一緒に行かない?」、動画を見ていたら「その話が終わったら、トイレにスプレーしてくれる?」など、キリの良いタイミングにできそうなお手伝いだけをお願いしてみました。動画が終わるまで待ってる間に私がやってしまえば早く終わるけれど、ミミのために待つ...。トイレ掃除はスプレーだけなら喜んでやってくれました。Upload By taeko動画でオススメしていた「寝起きにぎゅーっと数秒間抱っこ」することもやり始めました。まだまだ甘えたい時期なんですね。ミミはとても喜びました。寝起き以外でも、なるべく抱きしめることに。Upload By taekoその効果もあるのか?ふとした時に「お手伝い、お皿もゴミ捨ても手伝うね」と言ってくれることも。お手伝いを嫌がっても「あの時やるって言ったでしょ」とは言わないようにガマンしています。お互いに気持ちよく!を模索中6月から小学校の分散登校が始まりました。慣れない環境でも頑張って過ごしているミミを思うと「暑いし、新しい環境で疲れてるだろうから...」と、お手伝いは減らしています。小学校生活に慣れてきたら、夏頃に水遊び感覚でできそうなお風呂掃除を手伝って欲しいと思っています。どうやったらお互いに気持ちよくできるのか、模索は続きます。
2020年06月26日大学のオンライン授業、受講までにいくつかのハードルが今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、タケルの大学でも前期の授業は全てオンラインとなり、職員、学生とも登校を自粛することとなりました。人混み・早起き・身だしなみが苦手なタケルは「オンラインだったら学校に行かなくてもいいから嬉しい!」と、余裕しゃくしゃく。私も朝子どもたちをたたき起こしてご飯を食べさせなくても良いので、ちょっと楽になるなあなんて思っていました。しかし、思わぬ伏兵が潜んでいたのです…。Upload By 寺島ヒロ履修登録、ひとりでやってみたものの...Upload By 寺島ヒロタケルの大学では、在校生は新学期に入る前に履修登録をしなければなりません。しかし、今年はオンライン授業を前期にまとめてやってしまい、実験がある授業や体育などを後期にまとめる作戦とのことで、ぎりぎりまで講座の案内が出ませんでした。しかも、履修登録はオンラインのみでの受付とのこと。オンラインのみ…!!しかも、急遽取りやめになったり、増えたり、また夏休みの集中講座に移行したものもあったりで、受けられる授業の一覧表が大変複雑になっており、私は見ただけで目がチカチカしてきました。実は昨年度の履修登録のときには、息子はもちろん、私たち家族総出でもできるか自信がなかったので、入学前に学校の障害学生支援課に行き、スタッフさんに張り付いてもらって解説を受けながら登録したのでした。…今年もお願いする気満々だったのですが、さすがに頼みにくい状況です…。そうこうしているうちに履修登録の締め切りの日が近づいてきました。タケルはついに「自分でやってみる!やるしかない!」と言って、一人でオンラインでの履修登録に着手しました。時間はかかったものの、何とかこなすことができたようで、「やってみたらカンタンだった。」「単位数が足りているかどうかはわからないから多めに登録しておいた。家でやれるならちょっとぐらい詰め込んでも大丈夫と思う。」と言うタケルに、「2年目ともなると少しは慣れてくるものだなあ。成長したなあ。」と感心しました。しかし…実際のところ...ひとつしか登録完了していなかったのです…。Upload By 寺島ヒロ『すぐに確認して、必要であれば追加で登録してください』とメールにはあったようなのですが、登録できていないことにショックを受けたタケルはそのまま硬直、ふにゃふにゃと10時間ほど眠ってしまいました。そして私は夜中に起きてきたタケルに、ようやくその事実を聞かされたわけです。が、時はすでに遅し。履修登録は前日の17時に既に締め切られていたのです。大ピンチです!Upload By 寺島ヒロ「もう何が何だかわかんないよ…。」とぐんにゃりする息子を無理やり机に座らせて、「どの講座を登録するつもりだったのか、明日、障害学生支援課に相談してみるから書き出せ!」とやらせてみると、表の違うところを見ていて、卒業単位に必要な学科の講座を全く取ろうとしていなかったことも判明。何ページにも渡るシラバスを見ながら、必要な単位計算をし、履修登録をするのは、やはりタケルには手に余る大仕事だったのでした。しかし、捨てるオンラインあれば、拾うオンラインあり。翌朝、大学の障害学生支援課に連絡して窮状を訴えてみたところ、「人数制限が厳しいところはもう無理かもしれないが、今回多くの授業がオンラインに移行して生徒数の制限が緩くなっているので、まだ入れるところはあると思う。タケル君が希望している講座には連絡をしておくので修正登録期間で出来るだけ多めに登録申請してください。」とのこと!結局、学生支援課の力添えもあり、ほぼ希望通りの講座を履修登録することができました。初めて使うオンライン授業用ツールにも苦戦...また講座や担当の教授によって使うオンライン会議アプリが違っており、いくつもの会議アプリをダウンロードしなければならなくなったのですが、ここでも混乱するタケル。「Zoomってお金要るの?Linoってなに?ダウンロードってして大丈夫なの?」と、おろおろ…。そこで力を発揮したのが妹のいっちゃん。いっちゃんは普段からMMDを始めとするフリーソフトを使って動画を制作しており、この一年ほどでいっぱしのネットワーカーになっていたのです。Upload By 寺島ヒロダウンロードをするという事をとにかく怖がる兄の後ろで、「それは大丈夫だから。」「そのボタンを押せ!いいから押せ!」と励まし(?)続けてくれ、タケルは無事に必要なアプリを自分のパソコンにインストールすることができました。また、初めて触るアプリの使い方を授業までの短い時間で覚えなければならないなどの面でも苦労しています。こういうのは直感的にわかるように作られてるから、使っていればわかるでしょ…と言われるのですが、そんな"大多数の人がなんとなくわかるもの"に対する想像力はタケルにはないのです。長い時間をかけて全てのアイコンをクリックしてひとつずつ覚えるしかありません。Upload By 寺島ヒロUpload By 寺島ヒロとはいえ、授業自体は動画を見ることがほとんどなので大変快適みたいです。タケルにとっては生身の人間と会話するのは情報が多すぎて疲れてしまうので、動画を見て、メールやチャットの文字のみの情報でやり取りするだけというのは都合が良いのです。後で読み返すこともできますしね。後期になっても半分ぐらいはオンラインでいいなあと言っています。
2020年06月25日やっと始まった学校!4年生になった娘。休校が続いていた小学校でしたが、5月から無事再開。4年生として、娘の新学期がスタートしました。小学4年生…学校では、高学年グループとして扱われ、学習も難しくなっていきます。そして、さらに変化もありました。今まで、1年生の後半から、2・3年生と、継続して娘を見てくれていた特別支援学級の担任の先生も代わり、4年生からは新しい先生になったのです。特別支援学級のメンバーも増え、クラス内では娘が最上級生となりました。Upload By SAKURAいろんなことが変わりましたが、私は娘の性格上、たいした心配はしていませんでした。新しい先生は、以前から他の特別支援学級を担当していて、娘も学校内の活動の中で関わりがあり、慣れている先生だし、前の担任の先生は隣のクラスにいます。きっと娘なら、穏やかにニコニコ過ごしてくれる…そう思っていたのです。新学期早々に娘に変化が…しかし、新学期が始まって早々、娘に異変が起こりました。学校が始まった日の夕方、放課後等デイサービスに迎えに行くと、「帰りたくない!」と泣いていたのです。Upload By SAKURA初日だから疲れてしまったのかな?と、娘をなだめつつ車に乗せました。しかし、翌日も娘は「帰りたくない」と、帰りがけに号泣したのです。それから数日、泣いた娘を説得しながら車に乗せる、ということが続きました。さらには家でも、以前まで泣かなかったようなことで泣くようになりました。Upload By SAKURAその泣き方も、今までとは違い、幼く…小さな子が泣くような泣き方でした。そして、普通にできていたことができなくなったり、弟からかけられる言葉一つひとつにイライラしたりする様子も見えるようになりました。明らかに娘は、不安定になっていました。原因は、放課後等デイサービスでの過ごし方?そこで私は特別支援学級の先生に、連絡帳で、学校の様子を聞きました。学校で何か違う様子はないかと思ったのです。しかし娘は、学校では特に変わらず過ごしているようで、「あーさんは、本当にお利口です。ニコニコ頑張っています。」と返事が来ました。娘に学校のことを聞いても「普通に楽しいよ?」としか言いませんでした。そこで今度は、放課後等デイサービスの先生に相談することにしました。Upload By SAKURAそして、話し合いの中で、「4年生になり、6時間目までの授業が週4になり、放課後等デイサービスで過ごす時間が減っているせいではないか」という話になりました。実は以前にも似たようなことがありました。コラムにも書いたのですが、小学3年生になった時にも、時間割の変化と宿題が終わらないことへの不安で気持ちが不安定になっていたのです。まさに、この時と同じ状況でした。私は、この時から無理に宿題を終わらせる必要はないと話していたのですが、長い休校が続き、娘は以前のやり方を忘れているようでした。以前まで週2回だった6時間目の授業が、週4になったこともあり、娘もパニックになっていたのかもしれません。娘は、放課後等デイサービスで常に時間を気にしていて、宿題も気になる…遊ぶ時間も気になる…やっと遊び始めたと思ったら、私が来る…という状態なのだそうです。Upload By SAKURA新しい生活で溜まったストレスを癒すための、遊びの時間が足りていないのだと思いました。楽しい時間を優先に。放課後等デイサービスの先生は「無理に宿題しなくてもいいんじゃないかな?」と声掛けしているそうなのですが、娘は頑なに宿題を多く終わらせようとしているそうです。そこで私は改めて娘に、話すことにしました。Upload By SAKURAやはり娘は宿題のことを心配していたので、とにかく放課後等デイサービスでは、満足するまで遊ぶことが優先だと話しました。再度、ルールを確認。その後、娘は放課後等デイサービスの先生と再度話し合いました。Upload By SAKURAそして、デイサービスに着いた時間にかかわらず、宿題をやめる時間を決めたそうです。その時間になったら、宿題した時間がたとえ10分でも、宿題ができなかったとしても、遊ぶ時間にうつることを約束しました。それから娘は、思う存分遊ぶようになりました。すると数日後には、帰る時には笑顔で待っていてくれるようになりました。お姉さんになったとはいえ、まだまだリズムが掴めるまではフォローが必要。一度言ったことでも、確認しつつやっていく必要があるな~と考えていた私でしたが、実は私が予想もしなかった、嬉しいこともありました。以前は帰宅後に残してきた宿題に取り組んでも、宿題中に固まったり、終わるまでにすごく時間がかかったりしていた娘でしたが…Upload By SAKURA宿題をするスピードも上がっていたのです。しかも、字もキレイ!日記はもうフォローがなくても、完全に一人で書けるようになっていました。帰宅後の動きも機敏で、私が声をかける前に動くように。そのスムーズさは、低学年の頃からは想像できない姿でした。一つひとつ向き合っていけばいい。今回のことで、娘の成長をまた強く感じた私。苦手も多いけれど、なんでも再確認すれば対応できるようになるし、娘にとって大事な時間をちゃんと確保すれば、他のことにもいい影響を与えてくれました。そして、数年前に「できないこと」「困ったこと」だったことも、今こうやってできるようになっている…。そう思うと、一つひとつの対応が数年後にいきてくると思え、私のモチベーションもまた一つあがりました。人よりゆっくりな成長だけど、人よりたくさん頑張ってくれる娘。これからも娘に寄り添い、頑張っていこうと思えました。Upload By SAKURA
2020年06月24日LITALICOで発達支援に関わる専門家らによる新刊が発売!2020年7月2日発売の「発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する~コミュニケーション支援のための6つのポイントと5つのフォーカス~ 」は、発達障害のある子どもと周囲の人との間にあるコミュニケーションのズレや障壁を解消するための環境アセスメントの視点や具体的な支援法が紹介されています。執筆に携わったのは、LITALICO研究所 所長でインクルーシブ教育を専門とする野口晃菜さんを始め、応用行動分析や認知行動療法、児童心理、作業療法士、テクノロジー等複数の専門分野から支援に携わる7名の専門家達。さまざまな専門性からアプローチをするなかから見えてきた、共通する支援のポイントについて、事例を交えながら述べています。発達が気になる子どもの支援に携わる方にとってはもちろん、保護者にとっても子どもとのコミュニケーションにおいて新たな気付きを得られる本です。7月10日(金)開催!支援に携わる複数の専門家の視点を得られるオンラインイベントに参加しませんか?7月10日に、この本の出版を記念した出版記念イベントが開催されます。著者自ら一歩進んだコミュニケーション支援のためのポイントを直接ご紹介します。オンライン配信のため、全国どこからでも参加が可能。多くの方のご参加をお待ちしています!本イベントでは、7名の著者のうち4名が登壇し、これからのコミュニケーション支援のポイントについて直接お話します。登壇者のプロフィールをご紹介します。Upload By 発達ナビニュース<野口晃菜>株式会社LITALICOLITALICO研究所所長1985年生まれ。小学校6年生の時にアメリカへ渡り、障害児教育に関心を持つ。高校卒業時に日本へ帰国、筑波大学にて多様な子どもが共に学ぶインクルーシブ教育について研究。その後小学校講師を経て、現在障害のある方の教育と就労支援に取り組む株式会社LITALICOの執行役員・LITALICO研究所所長として、障害のある子ども8,000名への一人ひとりに合わせた教育の実現のための仕組みづくり、公教育や児童養護施設との共同研究などに取り組む。共著に「インクルーシブ教育ってどんな教育?」や「地域共生社会の実現とインクルーシブ教育システムの構築―これからの特別支援教育の役割」などがある。博士(障害科学)。Upload By 発達ナビニュース<陶 貴行>株式会社LITALICOLITALICOワークスシニアスーパーバイザー・LITALICO研究所チーフリサーチャー約15年障害のある方の就労支援に携わっている。元、障害者職業カウンセラーで、専門は職業リハビリテーション、応用行動分析、認知行動療法。公認心理師、臨床心理士も取得している。これまで、障害のある方の就労支援における応用行動分析や認知行動療法による介入や就労移行支援事業所スタッフ向けのスタッフトレーニング(応用行動分析のスキル習得)、障害者の職場定着に影響を与える要因を検討するための調査、インターネット認知行動療法の効果検討等の研究を行ってきている。現在は、アクセプタンス&コミットメント・セラピーの就労移行支援事業所における応用や、就労移行支援事業所におけるオープンダイアローグの実践を行い、その効果を検討する研究を行っている。Upload By 発達ナビニュース<井上いつか>株式会社LITALICOLITALICOジュニアアドバイザー言語聴覚士医療・福祉機関で勤務後、現在フリーランス。複数の支援機関でお子さんの療育や自立支援、ご家族や指導者のサポートを行っている。Upload By 発達ナビニュース<緒方広海>株式会社LITALICOLITALICOジュニアチーフスーパーバイザー公認心理師臨床心理士さいたま市にて専門職(心理)として約15年間従事。こころの健康センター(精神保健福祉センター)、障害者総合支援センター(発達障害者支援センター)、子ども家庭総合センターなどで、乳幼児から成人期までの精神保健福祉、障害福祉の分野で幅広く心理臨床業務に携わる。現職においても支援に関わる指導員への研修やスーパーバイザーの育成の統括を担当している。今回のイベントでは、オンライン上で、登壇者が参加者からの質疑応答にお答えする時間も設ける予定です。ご興味のある方はぜひご参加いただき、この4名に直接質問を投げかけてみませんか?Upload By 発達ナビニュース「発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する」出版記念イベント~著者と共にこれからのコミュニケーション支援について考えよう~支援職や保護者はもちろん、ご興味のある方はどなたでもご参加いただけます。開催日時2020年7月10日(金)19:00~20:30※10分前よりご入室いただけます開催方法youtubeでの配信を予定※お申込みいただいた方にURL及びIDパスワードを事前にお送りいたします。※参加者の方からオンラインで質問をお送りいただけるようにいたします。詳細は改めてご案内します。イベントの内容・書籍の紹介・パネルディスカッション「これからのコミュニケーション支援について」・参加者からの質疑応答参加費無料服装自由ご準備いただくものyoutubeに接続できるスマートファンやPC※通信費等はご参加者負担となります登壇者・野口 晃菜(LITALICO研究所 所長)・陶 貴行(株式会社LITALICOLITALICOワークスシニアスーパーバイザー・LITALICO研究所チーフリサーチャー)・井上いつか(株式会社LITALICOLITALICOジュニアアドバイザー)・緒方広海(株式会社LITALICOLITALICOジュニアチーフスーパーバイザー)※プログラムの内容及び開催時間などは変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。ご興味をお持ちいただいた方は下記よりお申込みください。
2020年06月22日専門家からオンラインで学べる・相談できる!発達ナビPLUS「発達ナビPLUS」は、発達が気になるお子さまの保護者さま向けオンラインサービスです。すべてオンラインでのご提供なので、お住まいの地域にかかわらず利用ができます。4つのサービスラインナップがあります。1、質問もできる!オンライン勉強会(毎週開催)2、専門家にメールで個別ケース相談3、ペアトレの考え方を取り入れた子育てヒント動画(6/24リリース)4、専門家監修!支援のプロも活用する特別支援教材くわしくはサービス紹介ページをご覧ください。すでに約500家庭が入会し、大変ご好評いただいている一方、「どんなサービスかいまいち分からない」「まず無料で体験してみたい」という声も多くいただきました。そんな皆さまの声にお応えして、この度、無料オンライン体験会を開催します。無料オンライン体験会の内容は?Upload By 発達ナビ編集部ビデオ電話形式で、実際のサイト画面をお見せしながら各サービスについての詳細をお伝えする「無料オンライン体験会」。※スタッフの画面を共有する形でのご紹介となるため、画面操作はスタッフが行います。オンライン勉強会の一部、個別ケース相談の回答イメージ、教材サイトなどを実際に閲覧いただきます。 その場で、スタッフに対する質問(チャットでも、口頭でも)も受け付けます!無料オンライン体験会に参加した方限定のお得な特典もご用意しているので、ぜひこの機会にご参加ください。体験会概要/お申し込み6/23(火) 19:30-19:506/25(木) 11:30-11:506/27(土) 11:30-11:506/29(月) 19:30-19:507/1(水) 11:30-11:507/5(日) 11:30-11:50※参加する日程を1つお選びください※7/6(月)以降の開催日程も随時更新します1:サービス概要のご紹介2:各サービスの詳細※実際のサービス画面をお見せします3:入会方法/特典のご案内4:質疑応答Q.自分の顔は映る?参加される皆様の映像や音声はオフになっており、スタッフのみ映し出されます。Q.質問はどうやってするの?質疑応答の時間に、以下どちらかの方法で質問を受け付けております。・ご自身で音声をオンに切り替えて口頭で質問する・チャット機能を使って質問を記入する
2020年06月21日ASDの長男のパニック対応…これまでの対応Upload By スガカズ長男にはASDがあり、対人関係の苦手さやこだわりによってまわりの人から強く言われる事があります。小学1~4年生頃はパニックになりがちで、帰宅して押し入れにこもったり、時には自分で自分をたたいた事もありました。そういった場面に直面した場合は、その行動には触れず、長男がキラキラする言葉をつぶやいてみたり、右手と左手の人差し指を差出し、「こっち(右手人差し指)はYES、こっち(左手人差し指)はNO。どっちを選ぶ?」など、選択しやすくする工夫で切り替えてもらうなどの対応をしていました。親子のコミュニケーションでも、パニックになりづらい声かけを意識していました。受験が近づいてきて…親もピリピリ。とうとう父親がしびれを切らして…!Upload By スガカズ年末年始で本番が近づいてきたある日の休日、いつもの様に長男は外出して3~4時間勉強、私はその支援をする予定でした。パパと残りのきょうだいは、家で留守番です。ところが本人は弟と遊ぶことに集中して、なかなか次の行動に移れませんでした。この時期は夫婦の間で緊張した空気が流れていました。パパがいよいよしびれをきらして、いつもより強く叱りました。Upload By スガカズ長男は勉強しないつもりではなく、目の前の「遊びたい」欲求と戦っていましたが、強く叱られたことでパニックまではいかないものの、落ち込み…「何のために勉強しているのかわからなくなってきた」「頑張っても怒られるくらいなら、受験するなんて決めなきゃ良かった」と言い泣いてしまいました。そんな長男に旦那は、「自分のことしか見えていない。受験勉強のために家族も頑張っているのに、自分だけが頑張っていると思っている。」と、ひと言。Upload By スガカズしばらくしてパパが長男に怒った理由を説明しました。わが家のパパは、普段しゃべる方ではないのですが、その分気まぐれで発言を変えたりしません。「やる」と決めたことは「やる」性格です。そのため、長男が「受験をやめる」と言えば、「じゃあやめよう。」と、さっと幕をひくことに抵抗がないのです。(私は今までの長男の努力など考えると、とてもじゃないですが同じ様な決断はできません)そんなパパの警告の意味を長男は理解したのと、「約束を守ることで得られること」を振り返ったようでした。その後はさっと切り替えることができました。母親として少しかわいそうな気もしますが、この先の中学校生活を考えると、敢えて障害物を与えることも大事なのだと理解しました。親子喧嘩は増えたけれど、キラキラ言葉も忘れないように…Upload By スガカズ長男は、中学受験勉強をきっかけに、家での遊びと勉強の切り替えが上手くいかず、大なり小なり叱られる回数は増えました。受験で親も焦り、叱りがちになってしまいます。でも、次の行動に移った時や、注意散漫になっている時、リラックスしている時など、私はなるべくキラキラ言葉を忘れないようにしようと心がけました。受験勉強でいろんな経験ができたので、子どももずいぶん成長した様に思います。もちろん親としては志望校に受かってほしいのはやまやまなのですが、8ヶ月間を通して「できない自分」を責める機会がグンと減り、もし受験した私立中学校に入れなかったとしても、公立中学校でやっていけそうだと感じるほど、自信がついていると感じました。さて、いよいよ試験本番の話にうつります。これまで第一希望と第二希望の学校のために勉強に取り組んできた長男でしたが、1月に本人がある決断をして、状況が変わってしまいました。次回、詳しくお話したいと思います。
2020年06月18日みんなで行きつけの子ども食堂へ。ケーキを目の前に、それぞれが考えることは...個性豊かな6人のレンジャーたち。今回はお気に入りの子ども食堂に来ているようです。マスターの試作ケーキを前に、ここでもそれぞれの特性が発揮され...Upload By 荒木まち子グリーンとブルーは得意をいかして、アレンジメニューの商品化を検討!?Upload By 荒木まち子執筆後記「ま、いいか」が言えるマスターが“最強”という説も…笑ちなみにマスターの名前は、読み方を変えると違う言葉になります。(ヒント;こ⇒おと読んでみて♪)(荒木まち子)
2020年06月17日僕のこと、重度だと思っているの!?『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)ノンフィクションのモデルとなった立石美津子です。ある朝、息子が顔を石鹸で洗った後、上手に流せていませんでした。そこで、私が泡が残ったところを指差して、「ここ残っているよ」と注意しました。すると、息子が「僕のこと重度だと思ってるの!?」と言い返したのです。息子はちょっとでも否定されることに敏感なので、切れてしまいました。私が「そんな言葉は、決して口に出してはいけないよ!」と更に叱ると、その言葉を無視して「僕のこと重度だと思っているの!」と繰り返し反撃されました。息子は「あなたのこと重度だとは、思っていないよ」と言ってほしかったのだと思います。でも、私は咄嗟に「差別意識は良くない」と思い、叱りました。実際、どう感じているのかそのやりとりの後「息子は自分より重度の友達を見て、どう感じているのだろうか?」と考えてみました。単純に「自分に比べて言葉がない子、パニックが激しい子は重度の子である」と認識していて、これをそのまま言葉にしているだけなのかもしれません。中学校の頃、通常学級に通う子のことを「能力がある人は通常学級」と言っていることもありました。ですから、単に状態像としてとらえているだけで、私が考えているような差別意識はないのだろうと、息子とのやり取りを通して気が付きました。学校の環境Upload By 立石美津子息子が通っていた特別支援学校高等部では、障害の程度別にクラスがA類型・B類型・C類型・D類型と分かれていました。公開されている学校のホームページにも「生徒の適性に応じ、自立と社会参加を目指した教育の推進に向け、教育課程に類型を設けています。」と明記されています。・生活自立類型(重度・重複学級 A類型)・職業基礎類型(B類型)・職業技術類型(C類型)・職業自立類型(D類型)卒業後の進路も概ねA類型、B類型の子は生活介護や就労継続支援B型、C類型の子は福祉型の就労移行支援事業所、D類型の子は障害者雇用枠で企業に就職します。保護者も生徒もクラス名を見ればすぐに重度か中度か軽度の障害程度がわかります。そんな環境で毎日過ごしているので、「能力により出来ること出来ないことがあるのは当たり前」という感覚があるのだと思います。自分より軽度の友達の名前を出して「△△君は能力があるから企業に行く」と言うことも度々ありました。顔を洗った後、出来ていないことを指摘されたとき「僕は本当は出来るのに、お母さんは出来ないと思っている」となり、「僕、重度だと思ってる!?」の言葉になったのかもしれません。重度の障害がある人を見下しての発言ではありませんでした。保護者はあまり意識していないことも例えば“障害児”という言葉。定型発達の子どもを持つ親御さんが、この言葉を使うとき、凄く神経を使っている様子が伺えます。けれども、当事者の親たちは「うちの子の障害は~」と特に差別意識なく普通に会話をしています。少なくとも私が付き合っているママ達、本人は「障害は恥ずべきこと」「悲しいこと」とは思っていません。「可愛い」「癒し」「宝物」と思っていて、そんな親に育てられて自己肯定感をバリバリに持っている子もいます。比べてしまう人と自分を比べてしまうのは人間のさが、比べる心は人間が持つ自然の感情です。その感情を持ったことを頭ごなしに否定してはならないと思います。ただ、自分より出来ない人をバカにする言葉を出したり、苛めたり、相手を傷つけたりしたときは「それはしてはいけない行為」としてしっかりと教えなくてはなりません。それから、なぜ息子が切れたか。それは、心の理論(=相手の気持ちをわかる心)が育っていないからだと思います。親が「それは言ってはいけないよ(相手が悲しい思いをするから)」と教えようとしても、「なぜ、そんなことをお母さんは言い出すのだ、僕はそんなことを聞いているのではない」と思ったに違いありません。言葉狩りのように、言葉について神経過敏になりすぎることなく、それをどう捉えているのかが大切なのではないかと改めて感じた出来事でした。
2020年06月15日ウイルスがもたらした時代の転換点、日常にも大きな変化がこんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた楽々かあさんの伝わる!声かけ変換』(6.27刊行予定)著者・楽々かあさんこと大場美鈴です。まず、今このコラムを読んで下さっている方が、この数ヶ月間を乗り越えて下さったことに感謝いたします。私達は今、時代の転換点にいるのでしょう。たった1つの未知のウイルスによって、それまでの世界は一変し、「当たり前の日常」「フツーの日々」も、これからは書き換えざるを得なくなってしまいました。うちでも「かあちゃん、今のこと、そのうち歴史の教科書に載るのかな?」「多分、そうだと思うよ」なんて会話を子ども達としました。近い未来の期末テストも、夏休みも、修学旅行も、予定変更を余儀なくされるのはもちろん、少し先の未来の、子ども達の進学や就職などにも少なからず影響があるでしょう。このような状況下では、発達障害のある子を始め、時代の大きな変化に負担を感じたり、外出や人と関わることが不安になったり、新しい日常習慣やコミュニケーションの取り方に戸惑いを覚えるお子さん、そして大人の方も多いことでしょう。それでも、次の時代に適応して生きていくためには、これから、どうしたらいいのでしょうか。その答えは、世界中の人々が、暗中模索しながら時間をかけて探しだすものなのかもしれません。ですから、ここでは、次の時代を生き抜くためのヒント・考えるキッカケの1つとして、休校中のうちの3人の子ども達を観察して私が気づいた「適応戦略」の例を、書き留めておきたいと思います。世界がどうであれ、マイペースに生きる出典 : うちで最も新型コロナウイルスの影響が少なかったのが、中3の長男です。彼は公教育の中では「空気が読めない」「協調性がない」「集団行動が苦手」など、マイナス面がクローズアップされがちでしたが、こういった非常事態では、その「周りに流されない」マイペースさが、驚くほど頼もしい強みとして発揮されました。連日良くないニュースが続いても、学校が休校になってもケロリとしていて、オンライン学習で勉強をコツコツ進めながら、むしろ飄々と(不謹慎にも)この状況を楽しんでいるかのような様子すらありました。そして、テレビの報道等で人と人との接触を避け、社会的な距離を取るように推奨されると……「ダイジョウブ〜!オレはオールウェイズ・ソーシャル・ディスタンシ〜ンだし!だから、いつもどおりの通常運転でオケ。あはは」……とのこと。小さな頃より「ぼっち上等!!」で生きてきた長男。以前は私も親として、なかなか仲の良い友だちができない・友だちづきあいが続かないことを心配したこともありましたが、3ヶ月間も家にいて、人とほとんど合わない生活を続けてもほぼノーダメージ(むしろ快適?)だった長男を見ていると、「この子はこれでいいんだな」と思いました。とはいえ、完全な孤立状態ではなく、家の中ではいつもどおり兄妹同士で毎日じゃれあい、中学のオンライン授業でも先生やクラスメイトとのつながりは維持されてもいました(LINEの未読通知は700件くらい溜めていたようですが……)。また、大好きなオンラインゲームでは急増した海外の新規プレイヤーに古参風を吹かせつつ、毎日楽しくバトりながら交流してストレス発散していました(これも、いつもどおり)。世界がどうであれ、なにがどうであれ、マイペースに生きる力は強みなのかもしれません。新しいコミュニケーションをチャンスに変える出典 : 一方で、社会的な面での影響が大きかったのが、中1になったばかりの次男です。次男は休校開始の当時、小学6年生。兄と同じ私立中学に進学することになった次男は、長年小学校で一緒に学んできた友だち達とはこれでお別れなのに、最後の小学校生活はある日突然終わりを告げ、なんとか行われた卒業式も簡略化されて、足早に手短に「卒業」しました。新しい友だちと会えることを楽しみにしていた中学の入学式も、イスを離してマスク着用で顔も分からず、お互いの会話も控えた上で、小一時間程度で終了し即帰宅。それ以来つい最近まで、クラスメイトと直接会う機会はありませんでした。なので、次男は当初、「なんか、あんまり中学生になった実感が湧かない」なんて話していました。元々気持ちを切り替えることが苦手な彼にとってはなおさら、そう思うのも無理もありません。でも、中学校で双方向のオンライン授業が開始されてからは、次男の気持ちが前に向かって進み始めました。最初は緊張していたものの、「おうちで授業」の生活のリズムができると、次第に中学生らしい顔つきになっていきました。そして、シャイで引っ込み思案だったはずの次男が、オンライン授業中に時折自ら積極的に発言する姿をキッチン越しにチラ見して、私はかなり驚いていました。その理由を、彼はこう評します。「直接人と会話すると、自分に向けられる視線が気になって緊張しちゃうんだけど、オンライン授業だと誰がどこを見てるのか、ハッキリと分からないでしょ。だから、かえって安心して相手の顔を見て、話すことができるんだよね」繊細な次男は小学校時代、新しい環境に慣れるまでに時間がかかり、人の顔と名前を覚えることも苦手なので、中学入学後のことが私は内心気がかりでしたが、思わぬ形で不安が解消することに。そして、最近分散登校でようやく「実際に」再会したクラスメイトとは、ディスプレイ越しにお互いの顔を見慣れていたせいか、案外気軽に話せたのだとか。もしかしたら、それまで「人と話すのが苦手」だと気後れしがちだった人も、新しいコミュニケーションのカタチを、活躍の場を広げるチャンスに変えられるのかもしれませんね。小さな楽しみ、ささやかな喜びを大事にする出典 : そして、うちの3兄妹の中で、新型コロナウイルス関連の影響で、一番精神的なダメージが大きかったのが小4の長女でした。長女は、うちの子達の中では、いわば最も「フツー寄り」の子です。軽いLD傾向はあるものの、協調性も豊かで空気も読め、友だちも多く、学校も大好き。毎日、学校から帰るとすぐに公園で友だちと駆け回ってあそんでいた、明るく活発な元気印の女の子です。……そんな彼女が、家にこもりきりの生活で、すっかりおとなしくなってしまいました。いつもと違う娘の様子が心配で、私が「人が少ない時間に、犬の散歩くらいなら大丈夫だよ」と外へ誘っても、「いい。コロナ怖いから、家にいる……」と頑なに拒否。マイペースに自粛生活を送る兄達と違い、長女は「空気が読める」分、ネガティブな情報の影響なども受けやすく、過剰に不安を強めてしまったようです。また、長女の小学校ではメール配信での課題の指示やプリント学習などには対応して下さったものの、顔が見える双方向のオンライン授業までは難しく、学習面でも兄達のようにはいきませんでした。何より、人と関わることが大好きな長女だからこそ、この状況はキツかったと思います。そこで私は、まずは「情報のバランスを取る」ことをしました。ネガティブなニュースばかりの時には、ポジティブなニュースを選んで伝えたり、情報そのものが多すぎる時にはテレビを消しました。世界の状況はどうにもならなくても、情報の量や内容・質はある程度自分でコントロールできます。そして、様々なことが制限されている中で、少しでも長女が「自由」を感じられるように、可能な範囲でなるべく「選択肢から選ぶ」「本人の意思を聞く」などを意識してみました。例えば、子ども達を留守番させて買い物に行く前に、「お昼、何食べたい?」「おやつ、何がいい?」など、ランチやおやつのリクエスト受付けタイムを作って(ただし、品切れ中のこともあるので、第3希望くらいまで聞く)、好きなものを選んで食べることなどで「小さな自由」を増やしました。それから、今の環境でも「できること」を探しました。長女の大好きな動物柄の布で一緒にマスクを作ったり、お絵かきセットをネット注文で揃えたり、つまみ食いしながら料理のお手伝い、パパとストレッチ、動画を見ながらダンス、おうちキャンプ、愛犬と日向ぼっこ……(きっと、日本中の多くのご家庭で同じような光景が見られたことと思います)。……そうしているうちに、長女は限られた環境の中でも、少しずつ「小さな楽しみ」や、「ささやかな喜び」を見つけて、表情が明るくなっていきました。制限の多い不自由な環境の中では、「ネガティブな情報」よりも「いい情報」や「少しでもマシなこと」に、「できないこと」よりも「できること」に、「足りないもの」よりも「今、あるもの」のほうに意識を向けようとすること自体が、生きる意欲を失わないためにも大切なのかもしれません。時代の転換点だからこそ、今を大事に……出典 : 総じて、私が今回の経験を通して実感したのは、世の中が一変するできごとがあった時には、あらゆる価値観がひっくり返るのだ、ということです。それまで、マイナス材料だと思われていたことがプラスに転じたり、自分や社会システムを変革するチャンスになったりする場合もあります。「集団心理」や「平等意識」などがリスクやネックになる可能性もあれば、「個々の意識や行動」が大きく結果を変える、あるいは、「違い」や「独自性」が問題解決への糸口になる可能性だってあります。強さが弱みになり、弱さが強みになることもあります。まさにこれが「時代の転換点」なのだと思います。また、日本国内では緊急事態宣言がひとまず解除されたとはいえ、まだまだ感染リスクや世界情勢や経済など社会的な不安要素も多く、少し先の見通しも難しい中、将来的にも今の子ども達には(大人達にも)、厳しい現実や無理難題が待っているのかもしれません。それでも、新たな時代に適応していくためには、それぞれが自分のできることをできる範囲で続けながら、今を大事に、一日一日を地道に着実に生きることが、結局は近道になるのではないでしょうか。2020年6月27日、このコラムの著者 楽々かあさんの新刊が発売されます!
2020年06月13日育てやすかった息子。5歳頃からべったり甘えるように...Upload By かなしろにゃんこ。いつも元気で勝気なADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太ですが、実は保育園から小学校6年生まで母の私にべったり♡でした。保育園に通っていた5歳くらいから徐々に甘えん坊になってきたのです。リュウ太はいわゆる「悪魔の2、3歳児」とよばれる時期がなかった子でした。遊びがうまくいかなくてカンシャクをおこすことはあっても、着替えをイヤがったり、遊びを途中で終わらせたりすることに反発することはなく、幼児期はとても育てやすい子でした。だからこの頃には発達障害だと気がつかなかったのかもしれません。しかし、5歳くらいから徐々に強い自己主張が始まり、育てにくい子になってきました。発達障害がある子は成長がゆっくりといいますから、今考えると悪魔のイヤイヤ期が遅れてやってきたのかもしれません。笑Upload By かなしろにゃんこ。自己主張が強くなるのと同時に私が恥ずかしくなるぐらいに甘えるようにもなりました。機嫌よく遊んでいる最中に私のもとへやってきては、触る、膝の上に乗る、抱きつくなどして、ベタベタと甘え、気がすむとまた遊びに戻るのです。まるで愛情を充電しているかのような行動。もう5歳だしそんなに甘えさせてはいけないんじゃないかと考えた私は「もう5歳で保育園ではお兄さんなんだから、お母さんにベタベタ触らないようにしないとネ!」と何度か伝えてみましたが、息子が甘える行動をやめることはありませんでした。Upload By かなしろにゃんこ。その頃の保育園での様子を先生から聞くと「少し自分の時間が欲しい」、「一人になりたい」と思って離れようとすると、息子は余計にべったりとくっついてきます。そんな状況が続いていた中、ある日の保育園のお迎えのときに先生から「最近リュウ太くんは一人で車で遊んでいます、一人がいいみたいです」と聞かされました。その頃保育園で不安定な様子を見せていたリュウ太。どうやら大勢でいると疲れてしまうようで、一人で遊ぶことでクールダウンしていたようでした。Upload By かなしろにゃんこ。先生に「家ではどうですか?」と聞かれて「甘えてばかりで私から離れないときがあります」と伝えると、「リュウ太くんは人一倍愛情を欲しがる子かもしれませんね、園でも保育士にはベッタリです。愛情をかけてもかけてもドンドン吸い込むような、愛に貪欲な子がたまにいますよ♡リュウ太くんはまだ5歳だから甘えん坊は卒業などと言わず、甘えさせてあげてください。愛を吸収しきったらママがいなくても平気な子になりますよ」とアドバイスをもらいました。思う存分甘えたあとは、少しずつ離れていくように!Upload By かなしろにゃんこ。この頃私は仕事が忙しく、「早く一人になりたい」、「一人の時間が欲しい!」と強く思っていたのですが、その気持ちが実は息子にバレていて甘えだしたのかしら?とも思っていました。先生の言葉を信じ、一人になって仕事をしたい気持ちを我慢して2年間できるだけ時間をつくってべったり甘えさせることにしたところ、小学校に入学した頃から徐々に「もうお母さんの愛はお腹いっぱい!」といった感じで、母に甘える時間が減っていったのでした。息子が成長したー!解放されたー!とスッキリしました。その後、再び甘え始めたリュウ太。その理由は...Upload By かなしろにゃんこ。その後、小5小6の反抗期に入る前にも再びベタベタくっついてきた時期がありました。どうも学校で友だちとうまくいかないことがあったようなのですが、このときそんなリュウ太の事情も知らなかった私は、高学年の男子なのにさすがに恥ずかしいわ~と思っていました。買い物に行っても、私の横でコバンザメのように腕を掴み離れないので、「同級生に見られたら恥ずかしくなるから離れなさい」と言うのですが、「別に気にしないよ」と平気な様子でした。今思うと多感な時期、学校でいろいろなことがあって疲れていた息子は、ストレスに対処するために無意識にスキンシップを求めてきていたのかもしれません。Upload By かなしろにゃんこ。保育園のときも高学年のときも、ストレスから自分の身を守るために無意識のうちに愛情を求める行動をとっていたのかしら?と思うと面白いです。人恋しくなったら疲れている合図ともいえるのだな!と気がつきました。息子が大人になった今でも、たまに親子でスキンシップをして、愛情ホルモンを分泌しよう!とお互いの足の指を触ったりします。でも、このくらいのスキンシップが限界です。笑息子は中学生になると、親から勝手に離れていくようになり、私は本当に解放されて一人の時間を満喫できるようになりました。今では成人して息子も夜遊びをするようになったりして、家の中がシーンとしてしまって寂しいですよ~涙ベタベタされているときは、いつまで続くんだろう...たまには離れたい...と思うこともありましたが、ずっと続くわけじゃないし、子どもにも何か理由があるのかも?と考えてあげることが大切だったなと振り返って思うのでした。
2020年06月12日診断名にこだわらずわが子にじっくり寄り添う――『発達が気になる子の心がわかる 幸せ子育ての手引き』本書では、発達障害のある子の心を理解することに焦点が当てられています。そのため、障害の種類ごとにではなく、発達障害のあるお子さまがぶつがりがちな課題ごとに、よくやってしまいがちなミスや意識したいことがイラストつきで分かりやすく掲載されています。この本では、課題に対して具体的なエピソードをベースにそれぞれのお子さまの気持ちと、保護者の気持ちが分けて書いてあり、お互いの気持ちのバランスをとれるような対処法も掲載されています。また、お子さまがぶつがりがちな課題は年齢別に区分されており、困っているときにすぐ対処法を探すことができるためとても便利です。発達障害のあるお子さまをお持ちの方にぜひおすすめしたい一冊です。落語家が自身の発達障害について語る――『僕が手に入れた発達障害という止まり木』この本では、自身も識字障害のある落語家の柳家花緑さんが発達障害について語っています。本書は4章構成となっていて、第1章では花緑さんが自身の障害に気づくことになったひょんなきっかけが語られており、第2章では、発達障害を研究する第一人者である岩波明さんと花緑さんが対話形式で発達障害の基礎知識を解説しています。第3章、第4章では、花緑さんがお母さんの喜美子さんに子育てで大変だったポイントをたずねたインタビューや、花緑さんと全然違ったタイプの発達障害の症状があるお弟子さん、柳家花飛さんとのエピソードが掲載されています。花緑さんは、本書の中で落語家らしくユーモアあふれる語り口で、「人間は一人ひとり性格も違うからこそ、世の中面白いし、豊かになる」ということを伝えています。自身や家族の方に発達障害があることで悩んでいる方におすすめの一冊です。仕事の「しんどい」がラクになる――『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』本書では、ADHDがありながら会社員として企業に勤める小鳥遊さんと、SNSでひらめきメモなどのアカウントを運営し40万人近いフォロワーを有するF太さんが、「ミスが多い」、「先送りしてしまう」、「人間関係でうまくいかない」などの仕事上の「しんどい」をなくす方法を紹介しています。本書の中で著者のひとりでもあるF太さんはこれまで仕事でたくさんの失敗をし、「自分は要領が悪い」とずっと思っていたそうです。しかし、行った作業内容は一緒でも上司が変わると評価が全く違った経験から、「要領の良し悪しはまわりの人間の評価で簡単にかわるものだ」と語ります。本書では、上司やお客様に怒られたくない恐怖心から仕事に集中できないという状態から抜け出すために、仕事をするうえでの「コツ」が80個も紹介されています。仕事がうまくできなくて自分に自信が持てないという人にぜひおすすめの一冊です。保健室の先生が語る、ちょっと気になる子への対処法――『気になるあの子、気になるあのこと』この本では小中学校で、40年近く養護教諭として務めた経験をもつ著者が問題のある行動がみられる子への対処法を示しています。問題行動の具体的な事例がイラスト付きで分かりやすく紹介され、対処法についても重要な方針の部分が強調されていたりと理解しやすいつくりになっています。本書の中で、著者の澤さんは自身の経験から特性などにより学校でトラブルになったり困り感を抱えがちな子どもに対し、「ちゃんと知ってちゃんと対応すること」が重要だといいます。また、教育現場において発達障害などの知識自体は広まっているものの、対応がうまくできていないケースがみられると語っています。本書は学校の先生が読むことを想定して書かれているため、集団で行うワークなどの紹介もされていますが、一方で対応する際に意識したい心構えなど、ご家庭でも参考になる部分がたくさんあります。子どもの行動への対応に悩んでいる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊となっています。9つの実例で徹底的に発達障害を読み解く――『発達障害支援のためのケースBOOK』この本では、40年以上、臨床心理士・公認心理師として医療や教育の現場に関わってきた著者が具体的な事例をもとに、発達障害の「支援」について解説しています。本書では、個人が特定されないかたちで9つの事例が会話なども含め詳細に掲載されており、それをベースに発達障害の支援で意識したい基本姿勢や具体的なケース別の対処法が紹介されています。著者のヴィヒャルトさんは「自分が精神的にゆとりがない状態での支援はできない」と語っています。適切な知識をもって相手に手をさしのべることが、人を助けるためにも、自分を守るためにも必要なことです。本書では専門的な知識とともに、具体的な事例を紹介しているため、発達障害のある人への支援の仕方で悩んでいる方におすすめの一冊です。
2020年06月11日PTA委員決めは悲喜こもごも「委員を決めるのに何時間もかかった。」「委員決めの日に欠席したら委員になっていた。」「くじ引きで委員長になってしまった。」地域によって選出方法に違いはあるにせよ、PTAの委員決めは小・中学生の保護者にとって心がざわつく行事になっていることは間違いないでしょう。そもそもPTAの活動ってなんだろうPTAは「子どものために」親ができる身近なボランティア活動のひとつです。活動を通じて保護者同士の交流を深めることにもつながります。会長や副会長、書記、会計といった本部役員は前年度あらかた決まっている(正式な決定はPTA総会の承認を得たあと)ので、新学期がはじまってからは各種委員の選出です。地域により名称、選出人数はさまざまですが、わが子が通ってきた学校のPTAの委員には主に以下のような種類がありました。1.学級委員クラスごとの保護者会などを取りまとめます。給食試食会や地域学習の活動を企画します。べルマーク集計作業をします。2.校外委員校外での子どもたちの安全を守る活動をします。通学路を確認したり防犯パトロールなどを行います。地域と学校との連携を図ります。3.校内保健委員校内の環境を整える活動をします。子どもの手が届かない場所の清掃を、保護者を集めて行ったりします。4.広報委員入学式や運動会などの学校イベントや、PTA主催のイベントなどを取材して、学校の広報誌を発行します。委員決めに異変が!発達障害の娘はもう社会人ですが、わが家には今年中1になる息子がいます。中1保護者のPTA委員決めは例年入学式終了後に行われるのですが、今年はCOVID-19の影響で保護者は入学式に参加できませんでした。そのため委員選出は生徒が入学式を行っている間に体育館の外で行われたのですが、驚くべきは立候補数の多さでした。理由は明白…!?一定期間の休校と、その後の学校や地域の行事の自粛を予測し、今年の委員の仕事は少ないだろうと見越した保護者が多かったためでしょう。例年なかなか決まらない委員決めはあっという間に決まりました。Upload By 荒木まち子確かに大変といえば大変...子どものためになる活動はしたい!でもPTA活動は避けられるものなら避けたい...多くの保護者がそう思うのは「PTAって大変そう」と感じているからだと思います。確かに私もこれまで、大変!と思うことが何度もありました。私は子どもたちが小学生のときに校外委員と学級委員、謝恩会委員を経験しています。校外委員ではスクールゾーン対策協議会(通学路などの危険箇所をまとめ、警察、土木事務所、区役所などの行政担当の方、地域の方々と話し合う会)の準備のため、1ヶ月ほどほぼ毎日学校に通いました。学級委員ではベルマーク集計のときに人数が集まらず、時間内に作業が終わらなかった分を自宅に持ち帰って集計したこともありました。Upload By 荒木まち子謝恩会委員をしていた昨年度は、COVID-19の影響で、事前に準備していた会場の手配や出し物の計画をすべてキャンセルすることになりました。PTA活動は確かに時間と労力を必要とします。それでも子どものために必要なことなら皆で分担しつつ行うべきと私は考えています。本当に必要なのか疑問を感じる活動も...上記以外にも、委員はPTA主催のイベント(行事や講演会)の手伝いもします。子どもが楽しみにしているバザーやお祭りのお手伝いなどはいいのですが、平日の昼間に行われる保護者向けの講演会や勉強会の企画、参加も、委員の役割になっている(PTA連合会から学校ごとに参加人数が振り分けられる)ことに私は少し疑問を感じています。PTA主催でヨガや英語の勉強会をやったときには、参加者のほぼ全員がPTA役員や委員で、一般の保護者で参加した人はほとんどいませんでした。多様化、地域化が進んでいるこの時代、素人(保護者)がニーズを把握しイベントを企画する(内容を考え、日にちを決め、講師に依頼をし、会場のセッティングをする)のはとても大変です。慣行化している“PTA活動を活性化させることを目的とする行事”が役員や委員の負担になり、そのことが原因で保護者がPTA活動参加を躊躇してしまうのであれば、それは本末転倒なのではないかと私は思うのです。今は講演やイベントの動画配信もできます。動画配信なら日中仕事などで参加したくてもできない人も見ることができます。インターネットの有効活用も視野に入れ、今まで慣行的に行われていた行事の在り方をこのコロナ禍を機に見直していけたらいいなと思います。もちろんPTAには良いところもある!よくPTA役員や委員経験者が“PTA活動をして良かったこと”を話す際に「学校の先生方との距離が縮まる」「学校での子どもの様子がわかるよ」などと言います。学校に行く機会が増えるので、これは本当のことです。それに加えて、私は一緒に活動をした保護者と知りあいになれてよかったと感じています。PTA活動を通じて頼りになる人、懐の深い人、細かいところまで気が利く人、しっかりした人、話していてとても楽しい人、PC操作などにめちゃくちゃ詳しい人、他の人のフォローができる優しい人、行動力がある人、可愛らしい人...などなど、さまざまな魅力的を持った人たちと知りあうことができました。知りあいが増えれば学校行事のときに一人ぼっちになることもありません。地域の情報も入ってきますし、不安やちょっとした愚痴を言いあうこともできます。お互いの子どもを見守ることもできます。娘が高校から通った高等特別支援学校では進路委員と広報委員をしたのですが、そのときに一緒に活動した先輩お母さんの話はとても参考になりました。他の保護者と交流を持ったり話をしたりすることで、「障害の有無や障害の種類、その程度にかかわらず、誰もが大なり小なり生活や子育てに悩みを抱えている。悩みのない保護者なんていない」と気づき、それまで悶々としていた気持ちが晴れるという事が一度ならずありました。PTAにも良いところはたくさんあります。不要な活動はそぎ落とし、誰もが気軽に参加できるような団体になって欲しいと願っています。
2020年06月09日ほめるタイミングを発掘するいつほめるのか?と言うと、一般的には何かを達成したときが多いのではないでしょうか。約束を守ったとか、お手伝いをしたとか、何かを頑張ってやり遂げたとか。だけど多動衝動かつ、こだわり屋なむっくんには、そうそうそんなタイミングは訪れません。そこで我が家ではほめるタイミングを攻めの姿勢で探します。希少動物の撮影隊気分で、暮らしの中で奇跡の一瞬を狙うのです。Upload By ウチノコ自宅で冷房や暖房をつけているとき、このようなやりとりはありませんか?Upload By ウチノコこれ、閉めていないときに声をかけてしまいがちですが、「閉めて」と注意を繰り返しても進展はありません。そこで、我が家ではうっかり閉めてしまった。そんなつもりはないが、偶然ドアが閉まった。そんなときにすかさず声掛けをするよう努めています。Upload By ウチノコむっくんがドアを閉めてくれる、もしくは偶然閉まるなんて滅多にないことです。そこを見逃さずほめるのです。2年半ほどこのような声掛けを繰り返したところ、ついに!Upload By ウチノコ私がほめ忘れても自画自賛できるようになりまして。時々、ドアを閉めてくれるようになりました。時々でも、ドアに意識が向くというのは成長したということ。他にも偶然の好ましい行動を見逃さず、「今できていたね!」とむっくんに言葉で伝えることを心がけています。そしてあわよくばその行動が増えたらいいなぁと下心満載でむっくんを見つめています。Upload By ウチノコ物事はプラスとマイナス、考え方次第でどちらにでも捉えられるものです。そこでむっくんの行動をできるだけポジティブに捉えるよう意識しています。例えばお茶碗に2口残ったご飯に対しては…Upload By ウチノコほめるとは少し違うかもしれませんが、むっくんの行動をそのまま言葉にしながら、私のポジティブな感情を伝えます。少し強引だな、もはや屁理屈だなと自分で笑ってしまうこともありますが、それでもむっくんは認めてもらえたと受け取るようで、ご機嫌になるものです。するとほかの場面でも好ましい行動が増えてくるので「ほめパワー」ってすごいなぁと感じています。強引にほめてみた事例集Upload By ウチノコUpload By ウチノコUpload By ウチノコUpload By ウチノコUpload By ウチノコUpload By ウチノコUpload By ウチノコほめようと思えばいつでもほめられるもの。強引なほめ方でも、ほめのハードルがとーーっても低くても良いのじゃないかと私は思っています。プラスの声かけをした後は親子がお互い満たされるように感じることがあり、ほめるって結構いいなと思ったりするのです。ほめるか否かは大人次第子どもと暮らしていると、つい好ましい行動をスルーしてしまい、好ましくない行動に注目してしまいがちです。だけど怒られる、注意されることは、子どもにとって不愉快でしょう。不愉快になればますます不適切な行動も増えて来るもの。一方ほめられる、認められることは心地よく、時間はかかりますが、確実に適切な行動が増えてきます。ネガティブな声掛けをすることで始まる負のサイクルに進むのか。ポジティブな声掛けをすることで始まる正のサイクルに進むのか。大人の声掛けの仕方が子どもの行動を左右します。Upload By ウチノコ子どもが大人を怒らせているのではなく、大人が自ら怒ることもしくはほめることを選んでいるのです。子どもに変化を望むとき、まずは大人側が変化する必要があると私は思うようにしています。特に問題行動は注目しやすい上に、終えたタイミングは必ずプラスの声掛けができる貴重なほめチャンス!今日一日怒ってばかりだった!そんな日は貴重なチャンスを見逃したのかもしれません。自分もほめる子どものころ叱られることが多かった私は、意識しないとほめ言葉が出てきません。プラスの声掛けができない…と自己嫌悪で落ち込むこともあります。だけどそんな時こそ「強引にでもほめる」、「プラス思考を忘れない」を思い出してできていないということは、伸びしろがたっぷりある。のかも!「まだまだ私も成長できるってことだな!」と、自分自身にもプラスの声掛けを心がけてみるようにしています。もしかしたら自分自身をプラスに受け止め、ほめることこそ、子どもをほめるための第一歩なのかもしれません。Upload By ウチノコ
2020年06月08日親に対してあまり興味を示さなかった幼児期Upload By 丸山さとこ今でこそ「お父さん、お母さん大好き!」なコウですが、幼児の頃は“親が視界に入っていない”ような子でした。親に対して概ね無関心で、“親と離れて泣く”ということもありませんでした。3歳児検診で指摘されるまで発達障害の可能性には気付いていませんでしたが、「親というものにあまり興味を示さない子だな」ということを感じていた私は、彼が幼児だった頃から少しずつ“親がいると楽しいし便利だよ”ということをプレゼンしていきました。今回は、そんなコウと私の今までの関わりについて話していきたいと思います。コウの視界に入るために「便利な存在」になる!Upload By 丸山さとこまずは、コウのやりたいことに沿うことや必要な量の手助けをすることで、「親がいると楽しいし、物事が上手くいきやすい」と学習してもらいました。それを理解していくと、「自分がしたいことのためには“親を動かすこと”が必要だ」という判断からコウはクレーン現象を見せるようになりました。親の手を取り、自分が親にやらせたいことをさせようとするのです。自閉症児によく見られる行動とされるクレーン現象ですが、私はそれを見て「一歩前進したな」と感じました。1人で黙々と遊んでいる状態から「人という物」を必要とするようになったことは、人を認識する上で大きな成長だろうと考えたのです。定型発達とされる子どもであれば、ブロックをとって欲しければ「ブロックちょうだい」と言うであろうところで、コウは親の手をブロックのところへ持っていきます。発達に凸凹のない子どもであっても、まだ言葉が出ない頃であれば親の手をつかんでやらせようとすることはあるかと思うのですが、その場合は「親にやらせたい」という意思が見えるところがコウとは違うなと感じます。コウの場合は、“親という人間に働きかける”という感じではなく、クレーンを操作するように親の手を使っているだけでした。ですが、私はそれでも良いと思いました。同じ物でも、意味の分からない物や邪魔な物よりは“便利な物”の方がコウの意識に留まるからです。コウにとって“信頼できる物”になるためにUpload By 丸山さとこコウにとって“意味のある存在”になるために、全体を通して(可能な範囲で)ブレの少ない関わり方をするようにもしました。現実の世界にはブレがつきものです。例外や臨機応変さなどの要素も、状況や背景が見えない時は“ブレ”や“理不尽”に見えてしまいます。約束ひとつとっても“誠実さ”に関係なく守れない時はあるものですが、コウからすれば単に不履行が起こっただけです。「明日は公園に行こう」と言ったのに(雨が降ったことで)行かないのであれば、彼は「親の言葉はアテにならない。今度からは無視して1人で公園に行けばよい」と判断します。独力で望みを叶えた方が早くて確実だからです。とはいえ、親の方も“約束を必ず守る”ということは不可能です。天候や急なアクシデントをコントロールすることはできません。そのため、私はコウに対して“守れる約束”をするようにしました。「明日は、晴れていたら公園に行こう。雨が降ったらお絵描きしようね。」といった感じです。見通しが立つと物事の因果関係は理解しやすくなります。そのことも「この人は信頼できる」という感覚につながったのかもしれないな、と思います。Upload By 丸山さとこ「親って便利!」から「一緒にいると安心」まで持っていくのは割とスムーズでした。コウが快適でいられるように協力していれば、利害に敏感なコウは「親がいると不快なことを減らせる。解決したり回避したりできる」と理解していくからです。一方、「一緒にいると楽しい」という感覚を知ることは“楽しさの共有”なしには難しいものです。そして、その“感情を共有する”ということが難しいのが自閉症児です。とはいえ、自閉症児も「自分が何かをしたことで反応が起きること」そのものは好きなようです。人間相手の場合その結果や因果関係が見えにくいことも「人間への興味の薄さ」に繋がるのではないかと考え、コウにとって分かりやすく共感して“盛り上げる”ことを意識しました。そうして関わったからなのか単にたまたま時期だったのか、コウは少しずつ私と遊ぶことを楽しむようになり、“コウの遊びに付き合う・利用される”という状態から“一緒に遊ぶ・2人で遊びを盛り上げる”ということができるようになっていきました。「世話してくれる役割の人」から「明確に好き」へUpload By 丸山さとこそんな風に少しずつ関係を作っていったこの10年間でしたが、それはあくまで私サイドから見たストーリーです。「コウの中で“親という存在”への認識はどのような変遷を辿っていったのだろう?」と思い、コウにインタビューをしてみました。保育園に入園する前までは、私のことを「僕を世話する役割の人」と思っていたそうです。園に通いだしてからは「(他の人と違って)僕のことを理解して合わせてくれているんだなと分かった」ことから、「親近感が出て、何となく好きになった」のだとか。7歳頃からは「いないと大変な人。明確に好き。そばにいると安心する」と感じるようになったそうで、『あぁ、確かにその頃は、コウと離れていると頻繁に電話がかかってきたなぁ…』と納得!9歳頃からは「いなくても大丈夫だけど、できたらいてほしい。一緒にいても離れていても楽しく過ごせる」ようになったそうです。そして、「離れていた間の楽しかった話を聞いてほしい」と思うようになったのだとコウは言いました。Upload By 丸山さとこコウの話を聞いてみると、改めて「ゆっくり育っているのだな」と感じます。定型発達とされる子と同じペースや同じ形ではないけれど、彼なりに“親という存在”を認識していっているのだなと興味深く思いました。親を相手に培った「他人を信頼すること」や「伝えたいという気持ち」を土台に、これからも色々な人と関係を結んでいってくれたらうれしいなと思います。
2020年06月05日強迫性障害だった私『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)ノンフィクションのモデルとなった立石美津子です。新型コロナ対策のため「手洗い」「うがい」「除菌」など衛生面での報道が多くなる中、過度なまでに衛生管理にこだわってしまう状況に陥っている人はいないでしょうか。その場合、もしかしたら強迫性障害なのかもしれません。私は23歳のときこの病にかかり、1年間、精神科の病院に入院していたことがあります。息子も今、治療中です。強迫性障害とは、本人の意思と無関係に頭に浮かぶ、不快感や不安感を生じさせる「強迫観念」と、それを打ち消し振り払うために繰り返す「強迫行為」からなる病気です。この症状にはさまざまなものがありますが、代表的なのは「不潔恐怖」です。洗っても洗ってもまだ、汚れているような気がして手洗いを止められません。手を洗い終えても蛇口を触ることでまた汚れたと思い、永遠に手洗いが続くのです。石鹸1個なくなるまで手洗いをし、手がボロボロになります。外出もできなくなります。蛇口やノズルを触って再び汚れるのを恐れて風呂に入らなくなり、かえって不潔になってしまうという、おかしな結果になるケースもあります。その他にも、たくさんの種類があります。確認恐怖: ガスの元栓や鍵の締め忘れが不安になり、何度も戻って確認する数症恐怖: 特定の数字を見聞きすることを異様に恐れ、外出がままならなくなる加害恐怖: 運転中、人をひいてしまったのではないかと何度も車の下を確認する疾病恐怖: 健康なのに癌の不安から逃れられず、受診を繰り返す不完全恐怖: あるべきところに物を置かないと不安になる醜貌恐怖: 自分の容姿が人に不快な思いをさせていると思い込む不安を振り払うための強迫行為は不合理なものですが、それをやめるとまた不安や不快感が起こるため、なかなか止めることができません。石鹸1個を使い切るくらいの不潔恐怖の強迫性障害の患者さんは、今、かなり苦しんでいると思います。強迫性障害 | 厚生労働省自閉症の息子も新型コロナの影響で悪化息子はトイレ撮影が趣味です。新型コロナの影響が大きくなる前、トイレ撮影の予定を綿密に計画していました。Upload By 立石美津子最初、日付も入れていたのですが…緊急事態宣言が解消されるか延長されるかで、予定が全く立たなかったので、私から「いつ解除されるかわからないから、日付は消しなさい」とアドバイスし、今は電車の時刻だけを調べて入れている状態です。Upload By 立石美津子Upload By 立石美津子それでも「電車の本数が減ったらどうしよう」「時刻表が変わったらどうしよう」と次々に不安が襲ってくるようで、何度も何度も書いた用紙を確認し、強迫行為が治まることがありません。 また、「パチンコに行く人がいるから僕は35歳まで外に出られないかもしれない」とまで言い出しました。「これはまずいぞ」と思い、外出自粛の中、電話診療も可能だったのですが通院している精神科の病院に行ってきました。Upload By 立石美津子主治医から「確認は1分間にしましょう。そうしないと不安が酷くなり、ここに入院しなくてはならなくなるよ。そうなったらトイレも撮影に行けなくなるよね」と言ってもらうようにしました。実は普段、息子の様子を観察している私が先生から伝えてほしいことを事前にメモで渡しています。白衣を着た医師から伝えてもらった方が言うことを聞くからです。不安に囚われ、解決しようとしない方がよい不安を解消しようとする行為そのものが不安に囚われることになり、強迫性障害を悪化させると言われています。わかりやすい例でいえば…鍵を閉めたかどうか不安になり何度も何度も家に戻って確認する患者がいたとします。でも、確認すればするほど不安に襲われます。一度、家に戻って施錠を確認したら、その後、外出先で不安になっても自宅にもどらず、不安を抱えながら外出し続ける方がよいと言われています。息子についても、本人はトイレの予定について永遠に確認行為に没頭したいところでしょうが、1分間だけとか3回だけとか限定し、不安を持ちながら生活してもらいます。またこれを親ではない第三者、医師等に伝えてもらうようにしています。不潔恐怖が悪化風邪なのに「コロナに感染したかもしれない」という疾病恐怖の強迫観念に襲われている人もいると聞きます。新型コロナの影響は計り知れません。「手洗い!手洗い!」という言葉が否応なしに入ってきます。「強迫行為はほどほどにして、不安があってもそのままにしておこう」ではなく、今の状況は強迫行為を社会全体が肯定してくれる状態になっています。全世界で不潔恐怖の強迫性障害で苦しんでいる患者のためにも、何とか新型コロナが早くおさまってほしいと願っています。
2020年06月03日学校がお休みに!週一登校もなくなり戸惑う長男新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受けて、長男の学校は始めのころ、学年別に週に一度登校という形を取っていました。けれど途中からそれもなくなり、完全な休校に。幸いなことに、放課後等デイサービスは時間を短縮して受け入れてくださったので、今長男は、日中デイサービスへ通っています。けれど、なぜ突然学校がお休みになったのか、全く理解できない長男。あれー?なんかいつもと違うな?なんで学校ないの?なんでデイサービスなの?さまざまな疑問が渦巻いているようでした(あくまで推測ですが)。Upload By シュウママ口に出して聞いてくることはありませんでしたが(うまく言葉で言い表すことが難しいため)、いつもと違う日常に戸惑っていたのでしょう。ちょっとずつ長男の様子が変わっていきました。いつもと違う日常。長男のわがままが爆発ある日のこと。夕食を食べているとき、長男が私のスマホの動画を再生して、それを見ながらご飯を食べはじめました。目線がスマホにあるので、食べ物をボロボロこぼし、テーブルはぐちゃぐちゃ。「スマホはだめだよ。きちんと座りなさい」叱ってスマホを取り上げると、長男はイヤ~!と泣き叫び、暴れはじめました。Upload By シュウママスマホに依存させてしまった...とっさに思いました。今までは学校からデイサービスへ行き、いつも18時に帰っていたのですが、コロナ禍ではデイサービスも受け入れ時間が短いため、だいたい15時には帰ってきます。そうすると、長男は私のスマホを取って、好きなアニメを再生して楽しそうにしています。その時間が長くなるほど、手からスマホを離さないようになってしまったのです。「ダメだよ。座りなさい!」何度か言ったものの、長男は聞く耳を持ちません。Upload By シュウママもう諦めようか、そんな母に次男が放った一言なおも暴れる長男を見ていると、もういいか...という気持ちになりました。自閉症の長男と接していると、このようなことはよくあります。手を洗いなさい、脱いだ靴下を洗濯機に入れなさい、たったそれだけで気分次第で大騒ぎするのです。そうするとこちらも辛くなり、しつけなければいけないところを、私がやった方が早いか...となってしまうのです。諦めかけたときです。次男が大きな声で言いました。「シュウ、それはだめだよ。ちゃんと座ろう!」Upload By シュウママ毅然と対応することも大事だと気づかされました次男の言葉に長男は、大慌てで椅子に座りなおしました。(普段から兄弟げんかで負けることが多いからか、次男の言うことだけはよく聞くのです)その後も何度が離席したり、スマホを持って離さなかったりする場面がありましたが、次男が根気強く言い続けてくれたおかげで、だいぶわがままぶりが減ってきました。次男いわく、「切り替えられないとか自閉症の影響はあるだろうけれど、食事のマナーとか大事なことだと思う」と。Upload By シュウママそっ、そうか...。そうだよね。ありがとう次男。自閉症だから仕方ない、そう諦めてしまうのではなくて、自閉症だからこそ、社会生活のルールを時間をかけて教えていかなければいけないんじゃないか。自閉症ゆえに、きちんとルール通りにこなし、むしろ固執するという特性もあるのだから、こつこつと教えていくのだと次男が教えてくれたような気がしたのでした。そんな風に意見するようになるなんて...4月から小学6年生になった次男を頼もしく見つめてしまいました。
2020年06月01日STEAM教育って何?
子育て楽じゃありません
細川珠生のここなら分かる政治のコト