■目下の悩みは子どもの「食べムラ」と「ながら食べ」子どもとの食事の時間、どのように過ごしていますか?私の娘は、先日2歳になりました。おしゃべりも上手になり、ごはんも自分で食べてくれて、赤ちゃんからすっかり「子ども」という感じになってきましたが、食事の悩みは尽きないものですね。私の目下の悩みは、「食べムラ」と、「食べながらテレビを見たがってしまう」こと。娘は、主食のごはんだけ食べて、おかずを食べないことが多々あります。しかし、日によってはごはんもおかずもしっかり食べてくれることもあり、食べる量や内容にムラがあるのが悩みです。毎食、試行錯誤しながら食事を作っています。そして、その食べムラともつながってくるのが、「ながら食べ」です。食事が始まってすぐは、調子良くパクパクしているのですが、ごはんを食べて終えてしまうと、「テレビ見たい~」と、グズることもしばしば。「テレビは食べ終わってからね~」と言い聞かせてもダメなときは、根負けしてテレビを見ながら食べさせてしまうこともありますます。おそらく、同じような悩みを抱えているママさんは決して少なくないでしょう。そこで今回は、私自身の反省+「少しずつでも良い食習慣を子どもに身につけさせていきたい」という目標の意味を込めて、「心と体のためになる食べ方」についてお伝えします。■「何を食べるか」と同じくらい「どのように食べるか」は重要食事では「何を食べるか」という栄養面と同じくらい、「どのように食べるか」という、食事の仕方も大切です。これは、子どもだけでなく、大人にとっても言えること。「人は脳で食べている」とも言われます。 食べ物を体に取り入れるの、食事の第1段階。そこから、咀嚼して、胃や腸といった消化器官を働かせ、体にとって本当の栄養になるように、しっかり消化吸収していかなくてはなりません。このときに大切なのが、「きちんと意識して食べる」こと。そして、「楽しく、おいしく、豊かな気持ちで食べる」ことです。食べることに意識を集中させると、唾液が分泌されて消化も良くなります。テレビを見たり、スマートフォンをいじったり、考え事をしたりしながら食べると、十分に唾液が分泌されません。また、こうした「ながら食べ」は、噛む回数も少なくなりがちです。しっかり食事に集中して、よく噛んで食べることで、唾液も分泌され、脳も消化モードに入って、食べ物をきちんと栄養にすることができます。■嫌いな食べ物を無理に食べても身にならないさらに、「おいしいなぁ」とか「ごはんの時間が楽しいなぁ」といった、リラックスした豊かな気持ちで食事をすることもポイントです。楽しい気持ちでおいしく食べると、体の消化機能もしっかり働かせることができますし、食事による満足感も得られます。たとえば、いくら「健康に良い」と言われる食べ物でも、食べる本人が好きでなければ、あまり唾液が分泌されず、消化不良を起こしてしまうそうです。無理に食べても、脳と体がしっかり反応して消化し、栄養にするということができないのですね。もちろん、極端な偏食はよくありません。しかし、まだまだ味覚や食経験が発達中の子どものうちは、嫌いなものを無理強いし過ぎたり、食べないことを叱ったりするよりも、食べられたときに褒めてあげたり、パパやママがおいししそうに食べる姿を見せたりして、苦手な食材にも興味を持たせてあげることのほうが大切です。「いろいろな食べ物があっておいしそうだな」とか、「食べてみたいな」という気持ちをなくさないよう、「食事は楽しく味わう!」という習慣をつけてあげられたらいいですね。楽しくおいしく、しっかり味わい、食べ物に感謝する。シンプルで当たり前のことですが、それが何よりも、心と体を強くする食事になります。私も、「せっかく作ったのに食べてくれなかったなぁ…」などと、あまり気に病み過ぎず、娘と一緒にモグモグおいしくごはんを食べよう!と、リラックスして食事の時間を楽しんでみようと思います。
2016年04月05日【ママからのご相談】幼稚園を卒園し春から小学生の息子について、心配事があります。朝の寝起きが良くなく、食欲があまり出ないようです。今まで、頑張ってもなんとかパンを4分の1枚くらいしか食べることができず、そのまま幼稚園へ行く生活でした。小学校へ行く時間は幼稚園時代よりも40〜50分早くなります。朝食をしっかり食べないと、お腹がすいて勉強にも集中できないのではないかと心配です。●A. 朝ごはんは学力に関係するので、しっかり食べさせる対策をしましょう。ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。「早寝、早起き、朝ごはん 」という言葉を耳にすることがあるように、子どもの生活にとって大切なことのひとつに“朝ごはん”があるのは間違いないようですね。では、なぜ朝ごはんが大切なのでしょうか?今回は、根拠あるデータをご紹介しながら、ご相談者様の心配を解決できるようなアドバイスができればと思っています。●朝食の摂取状況と学力の関係平成27年にさいたま市が行った、朝ごはんと学力の関係について調べた資料によりますと、朝ごはんをしっかり食べている子どもは食べていない子どもに比べ、学力調査の正答率が高い という結果が出ています。もちろん、個人差のあるものなので全てがそうであるとは言い切れませんが、数字としての傾向が表れています。●朝食の摂取状況と心身の不調との関係なぜ、朝食の摂取状況と学力が関係しているのでしょうか。その答えのひとつになりうる興味深い調査が、平成26年に文部科学省が行った調査資料の中にあります。それが、「朝食の摂取状況と心身の不調との関係」に関する調査です。これによると、朝食を食べていない子どもの3分の2近くが午前中は調子が悪いと答えています。この結果は、朝食を毎日食べている子どもの倍近い比率 です。同調査では、小学生について「何でもないのにイライラする」という項目もあり、こちらでも同様の傾向が見られました。これら2つの調査から推測されるのは、「朝ごはんを毎日食べる子どもの多くは、心身の調子が安定しており、その結果授業に集中できる」ということです。●朝ごはんをしっかり取るための対策を考えよう●(1)食べやすい食材、食べにくい食材を知る公益財団法人母子健康協会の機関誌『ふたば』の特集記事の中に、専門家による「子どもの食育」に関する座談会の記事がありました。それを参考に、朝ごはんがすすまないお子さんのための食事の工夫をご紹介いたします。子どもには食べにくい食材があるということを、意外とお母さんは知らないことがあるようです。例としては、・ペラペラしたもの……レタス、わかめ・皮が口に残るもの……豆、トマト・硬すぎるもの……かたまり肉、エビ、イカ・弾力のあるもの……かまぼこ、きのこ、こんにゃくこれらは、主に3歳までの奥歯が生え揃う前の幼児にとって特に苦手な食材 だそうですが、就学前のお子さんはこうした食材の苦手がまだ十分に克服できていないということも考えられるのではないでしょうか?もしそうであるのならば、食べやすい朝ごはんを心がけることで改善できるかもしれません。パサパサとして食べにくいパンとペラペラして食べにくい生野菜のサラダよりは、水分と粘り気のあるお米の方が食べやすいので、おにぎりと具の入った味噌汁 にしてみるというのはどうでしょうか。●(2)寝る時間を早くし、必然的に早起きができるようにする時間がない中で朝食をしっかり食べるのは大変ですから、子どもにはぜひ早起きをしてほしいですよね。しかし、分かっていてもなかなか難しいというのもよく聞きます。経験上、効果的でおすすめできるものをご紹介すると、・寝る前の儀式“おやすみルーティン”を決める(毎日一冊の絵本を読んでから寝るなど)・寝る時間が近くなってきたら、テレビを消し、照明も抑えめにするこれは、今もわが家で毎日3人の子どもと行っていることですが、寝る時間を意識するのに“おやすみルーティン”は非常に役に立っています。ぜひ試してみてくださいね。----------いかがでしたか?お子さんの入学を控え、お母さんも不安や心配がいろいろあると思います。新しい世界への第一歩を踏み出すお子さんが、小学校で大きく羽ばたくことができますよう、心よりお祈りいたしております。このコラムで、ご相談者様の心配が少しでも解消できましたら幸いです。【参考文献】・公益財団法人母子健康協会 機関誌『ふたば』No.72(2008)【参考リンク】・睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果 | 文部科学省()・座談会「子どもの食育」 | 公益財団法人母子健康協会()●ライター/あしださき(元モデル)
2016年03月28日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。なんとなく体に良くはないだろうというイメージがある加工食品。さまざまな情報がある中、今の日本人は総じてミネラルが不足しがちだとよく話題になりますが、 実は日本人が摂り過ぎているミネラルがあります 。今回は過剰摂取傾向にあるミネラル、リンについてお話ししたいと思います。●リンって何?カルシウムや鉄はよく耳にするミネラルですが、リンはそんなに頻繁に聞くことがないかもしれません。しかし、実はヒトの体において、カルシウムに次いで多いのがリンなのです。体重の約1%が体内に存在するリンは、その85%がカルシウムと結合して骨に存在し、残りは細胞膜や核酸のいち成分として全ての細胞に存在しています 。●リンの働きカルシウムと共に骨を形成するだけでなく、食事で取った炭水化物やタンパク質、脂質がエネルギーとして代謝されるときに欠かせないミネラルであったり、細胞の成長・分化に関わったり、神経の機能が正常に働くためにも欠かせないのがリンです。●多くの日本人が摂り過ぎているリン2013年の厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、リンの食事摂取目安量が成人男性1,000mg、成人女性800mgなのに対して、平均摂取量は成人男性で1,069mg、成人女性が913mgと若干オーバーしているものの、耐容上限量の3,000mgには達しておらず、一見、問題ないように見えますが、実はこの数値には加工食品に含まれるリンは含まれていない のです。加工食品の添加物としてのリンはリン酸塩、メタリン酸、ポリリン酸、ポロリン酸と表示されていたり、結着剤、乳化剤、酸味料、ph調整剤と一括表示されていたりする場合もあります。使われている加工食品はプロセスチーズやハム、ソーセージ、かまぼこなどの練りものから、インスタント麺、中華めん、だし入りの味噌や醤油、○○の素、冷凍食品、レトルト食品など驚くほど多くの食品に使われています。リンの過剰摂取はカルシウムなどの他のミネラルの吸収を妨げたり、甲状腺の機能を亢進したり、腎臓に負担がかかり機能が低下する恐れもあるので、特に成長期のお子さん には気を付けてあげてほしいものです。一切取らないということは不可能だとしても、加工食品は1日1種類もしくは2種類以内というような、可能な範囲でのマイルールを作った方がいいでしょう。【参考リンク】・平成25年国民健康・栄養調査結果の概要 | 厚生労働省(PDF)()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年03月24日朝の脳はエネルギー不足朝食を抜く人ほど、脳卒中を発症するリスクが高まる。先日、そんな研究結果が発表され、話題になりました。これは、国立がん研究センターと大阪大学の研究チームによるものですが、脳卒中以外にも、「朝食を食べない」ことのリスクは、これまでもいろいろ指摘されてきました。朝ごはんを抜くと、脳のエネルギーが不足して、集中力や記憶力の低下などにつながる…というのは、聞いたことがある方も多いですよね。脳のエネルギー源である「ブドウ糖」は、夜の間も消費されているので、朝起きたときには、脳はエネルギー不足の状態。そのため、朝ごはんでしっかり補給しないと、脳の働きもにぶり集中力がなくなったり、イライラしたりしてしまうそうです。子どもたちは、これから脳も体もどんどん成長していく大切な時期。たくさん学び、元気にすこやかに育ってほしいものです。そんな子どもたちには、なおさら、「朝ごはんを食べる習慣」はしっかり身につけてあげたいですね!朝ごはんを食べる効果は、「勉強に集中できる!」というだけではありません。しっかり噛んで食べることで、脳を刺激したり、胃腸を働かせたりして、体を目覚めさせる効果があります。また、体温を上げ、活動するためのエネルギーを摂取し、一日を元気に過ごすベースを作ってくれるのが「朝ごはん」なんですよ!昼ごはん、夜ごはんの役割つい抜いてしまうとか、朝から食欲がないという人も多いせいか、とかく、「朝ごはん」の大切さばかりが強調されがちですが、実は、「昼ごはん」にも「夜ごはん」にも、それぞれ重要な意味があります。「昼ごはん」は、朝から食事の時間が空きすぎるのを防ぎ、1日を通してコンスタントに栄養補給をし、体力を維持するのに欠かせません。体温がもっとも高くなり、エネルギー消費の増える午後に向けて、しっかり活動できるエネルギーを摂取するためにも大切なのが昼ごはんです。夜は、もう活動しないよね…と思われるかもしれませんが、寝ている間は、細胞の新陳代謝が行われます。「夜ごはん」のは、この新陳代謝を促し、みずみずしい体を作るのを助けてくれます。また、細胞の修復を早めて、疲労回復などに効果を発揮してくれます。3食食べることで、栄養バランスが整いやすくなるこのように、朝昼夜と、きちんと食事をとることは、子どもたちが元気な体と脳を作り、思いっきり勉強や運動に励むのにはとても大切なことです。また、3食食べることで、いろいろな食材をバランスよく摂り入れることができます。1回の食事では難しくても、1日の3食全体を通してみると、バランスよく多くの品目を摂りやすくなるものです。ちなみに、食事の間隔は、近すぎても空きすぎてもよくありません。朝は早起きして、よく噛んで朝ごはんを食べ、昼ごはんでしっかり栄養補給、夜ごはんは楽しくみんなで食卓を囲む…といった、基本的な食習慣を、できるだけ意識して、子どもたちにも身につけてあげたいなと思います新年度・新学期を前に、なんだかバタバタと過ごしてしまうことも増えますが、ぜひゆとりを持って、ママも子どもたちも、家族みんなで楽しくおいしい食事を心がけたいですね!
2016年03月22日こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。妊娠後期に入ると、どんどん大きくなるお腹に圧迫され、つわりのような吐き気をもよおしたり、腰痛や頭痛、むくみ、便秘に悩まされたりと、新たな悩みが出てきます。また、食欲が増すのに体重をあまり増やさないようにと指導されることもあり、お腹の中で成長する赤ちゃんに対する愛おしさと出産に対する不安が混在し、「もうどうしたらいいの!?」と一人で悩みを抱え込む人が少なくないようです。そこで今回は、妊娠後期の食事のポイント についてご紹介したいと思います。●減塩が必要ってほんと?妊娠中、必ず言われるのが「薄味で!」ということ。しかしこれ、生理学的に見ると、塩に含まれるナトリウムだけが問題 なのです。ナトリウムの過剰摂取は細胞の内液と外液のバランスを崩し、むくみの原因となります。しかし、実は塩を選べばそんなに神経質になる必要もありません。いま使っている塩のナトリウム含有量をチェックしてみてください。一般的に安く売られている精製塩はナトリウム99%以上。これはかなりの減塩が必要です。しかし、岩塩や海塩、藻塩といった自然塩ではナトリウム含有量が30%前後のものがあります。このような自然塩の場合、ナトリウムだけでなくママや赤ちゃんの体に必要なミネラルもたっぷり含まれているので、どんな塩を使うかで使用量が変わってきます。●調味料の選び方塩だけでなく、醤油や味噌も時間をかけてじっくり発酵されたものであれば、塩味だけでなくうま味や甘味もあるので、きちんとしたものを選びたいですね。見分け方は簡単。原材料名を見て、味噌であれば大豆・米麹(麦麹の場合もあり)・塩。醤油であれば大豆・米麹・大麦・塩。これ以外が入っていなければ、じっくり時間をかけて作られた本物の発酵食品です。ただし妊娠中はホルモンバランスの関係で味覚が鈍くなる し、味を濃くしすぎるとどうしてもご飯を食べすぎてしまうので、そのあたりは注意が必要です。●スパイスやだしを活用しましょう気分のいいときに、かつおだしや鶏がらスープをまとめて作って製氷皿で凍らせておくと便利です。だしを取るのは面倒だと思い込んではいませんか?何もプロのような取り方をする必要はありません。お湯を沸かした鍋にザルを入れ、かつおぶしを加えてひと煮立ちさせた後にザルを引き上げれば簡単です。鶏がらスープも、お湯を沸かした鍋にザルを入れ、しょうがと酒を少々。そして鶏ミンチを加え、ちょっと気になるアクを取ってザルを引き上げれば鶏がらスープと同じような味わいになります。このレシピは筆者の食育セミナーに参加された方たちにとても好評です。肉や魚の味付けも、塩コショウだけでなく気分でバジルやパセリなどスパイスをうまく使えば、味の変化も楽しめます。妊娠後期の赤ちゃんはちゃんと味覚もあるので、ママの食べたものの味が分かっています 。そしてママのストレスも伝わっています。上手に手を抜きながらも、おいしく必要なものを食べてくださいね。【参考文献】・『市販食用塩データブック』塩事業センター・編集●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年03月10日もうすぐ、新年度を迎えますね。入園や入学を控えているママや子どもたち、春から新しい環境での生活がはじまる方も多いはず。生活のペースが変わり、いろいろなプレッシャーも多くなる時期ですが、そんなときこそ、いま一度、基本となる食生活をしっかり見直したいもの。新年度を迎える前に、子どもたちにも、ママやパパ、家族みんなにとっても強い味方になってくれる「ごはん食」のすぐれたパワーについて、お伝えします!大切なのは、カロリーの「摂取量」ではなく「バランス」子どもの食事には、どんなことが必要でしょう? 「栄養をたっぷり摂る!」とか「3食しっかり食べる!」とか「食事の楽しみを覚える!」など…、どれも大切なことですね。体がどんどん成長し、たくさん運動して、まさに体の基礎作りをしている子どもたち。毎日の食事では、「エネルギーをしっかり摂ること」と、「さまざまな栄養素をバランスよく摂ること」がポイントです。「エネルギー」とは、いわゆる「カロリー」とも言えますが、そのカロリーをどんなバランスで摂るか、実は、その内訳が重要なのです。日本人にとって理想的なカロリーのバランス(内訳)は、・炭水化物=約60%・脂質=約25%・たんぱく質=約15%と言われます。(厚生労働省・日本人の食事摂取基準 2015年版)最近は、ママ世代でも炭水化物を控えめにされる方が多いように思いますが…、これは実はオススメではありません。安易に炭水化物を減らさないほうが良い理由1日の摂取カロリーの内訳で、脂質の比率が高いと、カロリーが燃えにくくなる、つまりエネルギー効率が悪く、代謝が落ちるとされます。カロリーについては、摂取量(何kcal食べたか)を気にされている方が多いですが、実は、カロリーの多少もさることながら、「炭水化物からのカロリーをしっかり摂っているか」が、エネルギーをしっかり燃焼する、つまり“元気に生き生き活動する”のには大切なポイントなのです。ちなみに、現代の日本人の、1日平均の摂取カロリーは、戦後の頃よりも少なくなっています。けれど、肥満や糖尿病、高脂血症など、いわゆる現代病は圧倒的に多くなっていますね。これは、食べる量ではなく、その中での脂質の割合が増えていることも要因のひとつとされています。炭水化物の割合を意識して食べるというのは、健やかな体作りはもちろん、ダイエットにもつながる、重要なポイントです。特に、育ちざかりの子どもたちにとって炭水化物は、脳の働きを促すのにも、運動のエネルギーを蓄え元気に活動するのにも、欠かせない要素です。脂質の少ない炭水化物=ごはん食がおすすめそして、毎日の食事は、「ごはん食」をベースにするのがいちばんです!ごはん(お米)は、9割が炭水化物で、脂質はわずか2%しか含まれていません。肉や魚など脂っこいおかずと組み合わせても、献立全体の脂質の割合を抑えられます。パンやパスタなどは、そのものに塩分や糖分、油が含まれてしまいますが、ごはんにはそれがないのです。そのため、「ごはん食」を基本にすることで、食事での塩分、糖分、脂質の摂り過ぎを押さえ、また、いろいろなおかずとの組み合わせで、栄養バランスもよく、味のバリエーションも楽しめる献立が作りやすくなります。新生活を元気にスタートできる食習慣。子どもたちはもちろん、家族みんなの健康維持に、基本の「ごはん食」をしっかり身につけたいですね!(あまやゆか)
2016年03月08日毎年2月頃、この春小学校に入学するご家庭向けに、入学説明会が開かれます。「わが子も、いよいよ小学生」というほろりとした感傷の中に、嬉しさと不安とが入り混じった思いを感じながら参加されるお母さんたち。私もドキドキしながらそれに出席したのが、ちょうど1年ほど前のことでした。ただ、私の胸の中は、不安な気持ちが大半を占めていました。というのも、息子に乳製品のアレルギーがあるからです。アレルギーを持つ子どもの給食は? わが家の場合を振り返ってみます。大切なのは学校との「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」アレルギーを持つ児童への対応は、お住いの市区町村によって少しずつ違いがあるようです。そのため、学校側との話し合いが何よりも大切です。私は、入学前と入学後に養護教諭、栄養士、担任(入学後のみ)との話し合いの場を作ってもらい、アレルギーの状況について、相談しました。主治医に記入してもらったアレルギー児童のための「学校生活管理指導票」をもとに、息子の場合、微量でも摂取するとアレルギー症状が出てしまうことや出やすい症状、出てしまったときの対処方法(薬の服用)など、状況をできるだけ細かく伝えました。そして、その上で学校側として配慮してもらえることを教えてもらいました。たとえば、息子の通う小学校では、最後に生クリームをかけて提供されるボルシチのようなメニューのときには、それを除去してもらうことができました。また、毎日出される牛乳の代わりに、自宅から水かお茶を入れた水筒の持参が可能でした。これがあって助かった! アレルギーに配慮されたネット通販アレルゲンを除去できないメニューのときには、自宅から代わりのものを持参します。一番頭を悩ませたのがパンでした。学校給食で提供されるパンは、乳製品を使用しています。種類も食パンだけではなく、コッペパンやバーガーパン、白パンなどいろいろなパンがメニューに登場します。そこで、強い味方になってくれたのは、ネット通販でした。卵・乳アレルギーに対応したパンを全国に届けてくれる、「 卵・乳アレルギー対応パンのtonton 」です。わが家では給食のメニューをもらったらすぐに注文。1ヶ月分のパンを頼んでいます。パンは冷凍で届くので、すぐに冷凍庫へ。あとは、パンを持っていくその日の朝に冷凍庫から取り出し、アルミホイルで包み、パンがつぶれないようにタッパーに入れ持っていくだけ。すると、お昼には自然に解凍され、焼きたてのようなふわふわの柔らかい状態になります。種類も豊富で、何よりも手間がかからず、しかもおいしい。わが家の心強い味方です。そのほか、給食でよく登場するメニューに、クリームシチューやグラタンがあります。これらは乳製品の除去が不可能なため、自宅からランチジャーに入れて持参しています。ハウス食品の「 特定原材料7品目不使用 シチューミクス <クリーム> 」や、桜井食品の「 ベジタリアンのためのシチュー 」「 ベジタリアンのためのグラタンミックス 」などを利用することで、なるべく手間や時間をかけずに作っています。不安の中で始まった小学校での給食。1年が過ぎようをしている今、「なるべくなら、みんなと同じものを食べさせてあげたい…」そんな思いを応援してくれる、さまざまな方々に支えられているなと感じています。楽しい給食の時間を、皆が笑顔で過ごせるよう、同じアレルギーを持っている方の参考になれば幸いです。(あい)
2016年03月02日【ママからのご相談】夫のことで相談です。現在、中3、中1、小2そして1歳の子どもがいます。上の子たちは、面倒もよくみてくれるし、普通によくできている子たちです。なんの問題もない子たちなのに、主人は仕事から帰ってくると、子どもたちにアレコレとダメ出ししたり、早く寝なさいとか、部屋を加湿しなさいなど命令ばかりしたり、最後は、下の子を面倒見たり手伝ってくれてやっと受験勉強に集中し始めた子に、早く寝なさいと。細かいことにいちいちうるさいんです。そうでなくても、子育て中の母親はイライラするものなのに、そういうことはわかろうとしない。神経質な理屈の多い夫なので、よけいに今はイライラします。どうしたらイライラしなくなりますか?●A. 子どもの将来がかかっています。夫婦でしっかり話し合いを!こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。幸い上のお子さんたちが優しいようなのでその点はありがたいことと思いますが、それでも4人のお子さんの育児は本当に大変なことと思います。一番下のお子さんももう1歳ということなので、お母さんのホルモンバランスももう落ち着くころかと思いますので、産後のホルモンバランスの変化によるイライラは落ち着いてくる時期でしょう。しかし、今回のケースはもっと深刻な問題が隠れているように思います。それはお子さんに対するインプリンティング。いわゆる“刷り込み” というもの。今回はこのインプリンティングとご夫婦の関係2つの観点から考えてみたいと思います。●ダメ出し、命令ばかりされた子どもの行く末子どものころから、ダメ出しや命令ばかりされて育った子どもは、「自分は何をやってもダメな人間なんだ」「命令に従わなければならない」そう刷り込まれてしまいます。当然、自己肯定感は低くなり、自分でものごとを決めることができなくなり、いわゆる無気力な“指示待ち人間” になってしまう傾向が強くなります。今回のご相談の趣旨は、“イライラしたくない”とのことですが、お子さんがお父さんからダメ出しされたり、命令されたりしているときにお母さんは何をされていますか?もしもイライラするから見て見ぬフリをされているなら、お子さんたちはどんどん、下のお子さんの面倒を見てくれなくなるかもしれません。なぜなら、子どもでもちゃんと認められたい!という承認欲求があり、それが満たされない行為を繰り返すことは望んでいないからです。また、「お母さんは大変なんだから!」といつも口にされているようであれば、上のお子さんたちは自分が甘えたいという気持ちを我慢し、「お母さん!もっと甘えさせて!」「もっと私を見て!」という気持ちを押し殺しているかもしれません。その気持ちをごまかす代償行為として下の妹や弟の世話をする、もしくは妹や弟の世話をしなければ、お母さんから認めてもらえないという、「自分は条件付きでなければ愛されない」 と思ってしまう可能性もあります。●お母さんのイライラの原因冒頭に記したように、産後のホルモンのアンバランスによるイライラはもう落ち着いている時期です。では何故、お母さんがそんなにイライラしてしまうのでしょう。ひとつの理由はお母さん自身の中に“○○でなければならない” が多いこと。たとえば、「○時には○○をしなければならない」「夫はたとえウンチのおむつでも自分の子どもなんだから替えなければならない」などいろいろありますよね。これをある程度幅を持たせるとか、男性は基本的にたとえ自分の愛おしい子どものものでも排泄物には抵抗があるものだと割り切ってしまえば、少し楽になります。そしてもうひとつ。イライラの原因はやはり承認欲求が満たされていない ということ。「自分はこんなに頑張っているのに、子どもたちも夫も誰も感謝してくれない!」「当たり前だと思っている!」そんな不満を感じてはいませんか?大丈夫ですよ。子どもさんたちは改めて感謝の言葉を口にすることはないかもしれませんが、ちゃんとお母さんの頑張りに感謝しているから、お手伝いや妹、弟の世話をしてくれているのです。ご主人もちゃんと奥様の頑張りを認めてくれているから、毎日、働いて生活するためのお金を稼いでくれているのです。ちょっとくらい手を抜いても、休んでも大丈夫です。だから体が疲れたときは休んでください。子どもたちはきれいな部屋より、お母さんの笑顔が大好きだから。●ご主人がダメ出し、命令ばかりする理由を考えたことはありますか?細かいことにいちいちうるさい人、理屈が多い人も実は承認欲求が満たされていないのです。「すごいね。そんなことまで知っているんだ」と言ってほしいのです。「加湿をしなさい。ウイルスはね……」とウンチクを言うのは、風邪をひかないようにという愛情表現に自分をもっと認めてほしいという欲求がくっついてしまっているだけ。一度、ご夫婦でご主人の会社でのこと、ご主人の子どものころのこと、子どもたちのことをゆっくり話し合われてみてください。そして結婚前はどんな気持ちで会話をしていたか、思い出してご主人を認めてあげてみましょう。人は自分を認めてくれない人を認めようとはしません。ご主人を認めてあげることで、きっとご主人もお子さんやご相談者様を認めてくれるでしょう。【参考リンク】・承認欲求とは? | 株式会社情熱()●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
2016年02月25日立春を過ぎたら、お雛様を飾ってOK華やかで愛らしい、女の子のお祝い「ひな祭り」。わが家では、もうすぐ2歳になる娘のために、立春の日におひな様を飾りました。ひな祭りには、“春の訪れを祝う”という意味もあるので、立春を過ぎたころから飾りはじめるのが良いそうですよ。おひな様があると、お部屋もパッと明るくなって、気持ちも弾みますね!ひな人形には、女の子の災いを引き受けるという役目があるため、ひな祭りが過ぎたら早めに片付けて、災いを遠ざける…といういわれもあるそうです。ひと月ほどの、おひな様との時間を大事に過ごしたいものです。ひな祭りに食べる食事の由来ひな祭りの行事食には、今年も無事に春を迎えられたことへのお祝いとともに、この先も健やかに幸せに過ごせますように…との願いが込められています。菱餅やひなあられ、白酒、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物など、改めてその由来を知って、心を込めて用意してあげられたらいいですね。・菱餅古代中国の上巳節で食べていた「母子草」(ハハコグサ)のお餅が、日本でよもぎ餅となり、時代と共に、白、赤の餅が加わって3色になったそうです。菱餅を重ねる順番は下から、緑、白、桃色の順。「雪の下に新芽が芽吹き、その上には桃の花が咲いている」という、春の様子を表しているのだとか。また、それぞれの色にも意味があり、「緑=生命力や健康」、「白=清浄」、「桃色(赤)=魔除け」の意味を持っていると言われています。・ひなあられ菱餅を砕いて作ったのがはじまりと言われています。さらに、菱餅の3色に黄色を加えた4色で四季を表すとされ、女の子のお祭りにぴったりの華やかなお菓子です。・白酒桃の花をお酒にひたした 「桃花酒(とうかしゅ)」が由来とされ、桃が百歳を表す「百歳(ももとせ)」に通じることから、縁起のよいお酒とされました。その後、米麹にみりんや焼酎を混ぜてつくる「白酒」が定着したそうです。・はまぐりのお吸い物はまぐりの貝殻は、平安時代に貴族の間で流行した「貝合わせ」遊びなどでも知られるように、対になる貝殻でなければぴったり合わないという性質があります。そのため、夫婦の仲睦まじい様子を表し、「1人の人と添い遂げるように」という願いが込められた縁起物です。・ちらし寿司長寿を表す「海老」、先を見通す「れんこん」、健康にまめに働ける「豆」など、縁起の良い具材で、お祝いの気持ちを表します。三つ葉や錦糸卵などを散らした春らしい彩りで、ひな祭りにふさわしいお祝いごはんです。ひな祭りには、ご家族で、また、お友だちを招いてホームパーティーをするママも多いかもしれませんね。伝統的なメニューはもちろん、桃の缶詰や、春の生命力を表す菜の花など、縁起の良い食材を、うまくお料理やお菓子に取り入れたアレンジメニューもオススメです。春らしく愛らしい色あいが多い、ひな祭りの行事食。子どもたちの幸せを願いつつ、みんなで味わいましょう!(あまやゆか)
2016年02月23日前編 では、赤ちゃんに離乳食をあげる際の注意点を説明しました。今回は、赤ちゃんの脳の成長に必要な栄養素について解説します。赤ちゃんの脳の成長にはビタミンが必須です赤ちゃんが脳を成長させるにはビタミンがどうしても必要になってきます。ビタミン類は水溶性と脂溶性の2つの種類に大きく分けることができますが、このうち、水溶性のビタミンは不足しないように、少し気をつけてやる必要があります。というのも、水溶性のビタミンは尿に溶けて体の外に出てしまいますので、体内に蓄積しておくことができないからです。このため、毎日必要な量を摂取することが欠かせません。一方、脂溶性のビタミンは体内に蓄積することが可能なビタミンで、十分な量を摂取しているなら、数日摂取しなくても問題は起こりません。大人であれば、ビタミンが不足したらサプリメントを飲めばいいのでしょうが、赤ちゃんはカプセルや錠剤を飲み込むことができません。どうしても離乳食を食べず、食品に含まれるビタミンが不足するような場合には、乳幼児用のビタミン剤を利用してもいいでしょう。乳幼児用のビタミン剤は液体状になっており、ミルクやスープなどの中に混ぜ込んで与えられるようになっています。脳を成長させるために必須となる水溶性ビタミン類を多く含有している食品は次の通りです。・ビタミンB1:全粒パン、オートミール、レバー、豚肉 └精神の安定や神経系の発達に必要・ビタミンB6:レバー、キャベツ、鶏肉、魚介類 └ストレス軽減に必要・ビタミンB12:レバー、牛肉、魚介類、卵、牛乳、チーズ └集中力や記憶力の向上、情緒の安定に必要・ビタミンC:ミカン、イチゴ、野菜、芋類 └神経の活性化、ストレス軽減やアレルギー対策に必要摂り過ぎないほうがよい栄養素はかならず摂るようにしたい栄養素もあれば、あまり摂り過ぎないほうがいいものもあります。それは、糖分です。おやつなどで過剰に甘いものを摂取すると、赤ちゃんは高血糖症になってしまいます。高血糖症になった赤ちゃんは脳の発達に遅れが出ると言われており、ものごとを学び取る力も下がってきます。普通にお店で売られているお菓子は砂糖がふんだんに入っており、赤ちゃんにとっては甘すぎますので、おやつについては砂糖を控えめにして手作りをしたものをあげるようにしてください。なお、清涼飲料水、特にコーラは赤ちゃんにとっては危険です。重量の10分の1は砂糖ですし、コーヒー並みのカフェインを摂ってしまうことになるからです。(子育ての達人)
2016年02月13日個人差はあるものの、赤ちゃんは生まれてから100日前後で乳歯が生え始めます。このため、この時期にいわゆる「お食い初め」の儀式をすることもありますが、実際のところどれぐらいになったら離乳食に移るようにすればいいのでしょうか。離乳食の味は薄めにお食い初めでは赤ちゃんに実際にものを食べさせるわけではなく、食事をする「まね」をさせます。実際、生後100日目で離乳食を始めるのは、赤ちゃんにとっては少し早すぎます。離乳食、特に液体状ではなく流動食状態のようなものを赤ちゃんにあげ始める時期は、生後6ヵ月目ぐらいからにするといいでしょう。最初は流動食のようなものから始めて、固形のものを食べさせるのは、赤ちゃんの慣れに従ってという具合いで進めていきます。離乳食については、あまり味つけを濃くせず、大人からすると薄味過ぎておいしく感じられない程度の味の濃さにしてください。あまり最初から濃い味のものを与えると、赤ちゃんがそれに慣れきってしまい、食べ物の持っている微妙な味わいを学習できずに味覚の幅が狭くなってしまいかねないからです。味覚への刺激は赤ちゃんの脳の発達のために必要不可欠な要素となっています。味覚の幅が狭いということはそれだけ脳が受ける刺激が狭くなってしまうことを意味しますから、味オンチにならないように気をつけてあげたいものです。無理強いは禁物とはいえ、赤ちゃんは毎日いつでも機嫌良く食事をしてくれるわけではありません。大人であっても、日によって食べたくなく感じる日もあるでしょう。赤ちゃんだってこれは同じですから、とにかく無理強いは禁物です。赤ちゃんによっては、気分的な問題のほかに、天候、運動の多い少ない、便秘などの体調によって食事を嫌がることもあります。食べたくないと感じているときに無理強いすると、食べることそのものを嫌がることにもなりかねませんから、無理は禁物なのです。 赤ちゃんが食べたがらないときには無理に食べさせなくても大丈夫です。空腹になればいずれは食べますし、毎日必ず決まった量、決まった栄養成分を確実に取らなければ死んでしまうというわけでもありません。嫌がっているときには一食ぐらい食べなくても大丈夫ですから、あまり神経質にならないようにしてください。離乳食を食べ始めた頃の赤ちゃんに、食べたがるものを食べたがるだけ与える実験をしたところ、1ヵ月経ってならしてみると、栄養のバランスがしっかりと取れていたというデータもあります。必ずしもそううまくいくとは限りませんが、あまり神経質にならなくても大丈夫だということは、おわかりいただけるでしょうか。思う通りに食べてくれず、食べさせる側が焦って神経質になると、赤ちゃんはそれを敏感に感じ取ります。そのせいで余計食べなくなったり、時には本格的な離乳がかなり遅れるようなことにもなりかねませんから注意が必要です。< 後編 に続く>(子育ての達人)
2016年02月13日いちご狩りシーズンは1月~5月今が旬のイチゴ。真っ赤な愛らしい形と、甘酸っぱくみずみずしい味わいは、子どもたちにも大人気の果物です。露地ものの旬は4月~5月ごろですが、いまはハウス栽培が主流なので、1月~3月ごろがもっとも多く出回る時期となっています。せっかくの旬の季節。子どもたちと一緒に、「いちご狩り」に出かけてみましょう!土の匂い、生き生きとした緑の葉に、小さな白い花…。ふだんお店で見ているイチゴが、どんなふうに育っているのか、五感で体験することができるはず。各地の観光いちご園では、1月~5月のゴールデンウィーク頃まで、いちご狩りを行っているところが多いようです。ハウス内は温かいので、冬のレジャーとして、寒さを気にせず楽しめるのもいいですね。子ども連れなら、低農薬や有機栽培の農園にこだわるのもおすすめ子ども連れで出かけるなら、「減農薬」や「無農薬」、「有機肥料」など、栽培にもこだわった農園を探してみるのもオススメです。イチゴをはじめとする果物は、農薬などを使わずに、きれいにたくさん栽培するのはとても難しいもの。それでも、その場で採って直接口にする果物狩りは、なるべく安心して食べられるものを選んであげられたら良いなと思います。低農薬などで栽培しているいちご園は、ミツバチによる受粉をしていたりします。いろいろな動植物のはたらきや、つながりを感じられるキッカケにもなりますね。また、果物が苦手なお子さんにとっては、家族や友だちと楽しみながら味わうことで、いつもとは違った興味がわいて、自然と食べられるようになるかもしれません。ちなみに、イチゴには、ビタミンCやペクチンなど、栄養素が豊富に含まれていますが、鮮度が良いものほど、それらの栄養もしっかり摂ることができますよ。今が旬のお出かけスポット。おいしくて楽しいいちご狩り体験で、心も体も元気になりましょう!<都内近郊の・栽培にこだわったいちご園 サイトまとめ>・ わだいちご園 (神奈川)・ 高梨いちごえん (神奈川)・ 出井絹江農園 (山梨)・ 深作農園 (茨城)・ 日光ストロベリーパーク (栃木) (あまやゆか)
2016年02月09日寒い時期だからこそチャレンジできる、手作り味噌この冬は、子どもたちと一緒に「手作り味噌」に挑戦してみませんか?味噌作りは、「寒仕込み」といって、1月下旬から2月にかけての寒い時期に仕込むのが良いそうです。この時期に仕込みを行うと、冬から春、夏と季節が移るのに合わせて、自然に気温が上がって発酵熟成が進んでいきます。そして、秋に気温が下がってきて熟成が落ち着いてきた頃、ちょうどその年の冬に、食べ頃になるのだとか。1年間、四季の移ろいにリンクするように、味噌も変化していく…というのは、子どもたちにとっても興味深い体験になるはず。最近では、大人の私たちも、味噌がどんなふうに育っていくのか触れたことがある人は少ないのではないでしょうか。かくいう私も、手作り味噌は未経験…。もうすぐ2歳になる娘は、ごはんとお味噌汁が大好き! ちょうどいい時期ですし、今年は「手前味噌」に挑戦してみたいなぁと思っています。もう少し大きなお子さんのいるママなら、お子さんと一緒に味噌作りも楽しいですね!味噌作りの基本的な手順味噌の作り方の基本的な手順は、1.大豆を前の日から水に浸す2.大豆を煮て、つぶす3.つぶした大豆に塩と麹を混ぜる4.容器に入れ、重しをして保存です。それぞれの作業に、ちょっとしたポイントがありますが、難しいものではありません。材料は、「大豆」、「麹」、「塩」と、とてもシンプル。余分な添加物を入れずに作れるし、材料も国産のもの、有機栽培のものなど、自分なりのこだわりで選べるのもよいところです。書籍や、各地の味噌屋さんのウェブサイトなどでは、詳しい作り方が紹介されていますので、参考にして、チャレンジしてみてはいかがでしょう?※参考 家庭で作る有機味噌作りセット 中辛(約6kg)白米タイプ マルカワみそ株式会社 ¥4,500 『あれも、これも、おいしい手作り生活。 』(Sanctuary books) /まめこ(著)¥1,296 ・ 味噌屋が教える失敗しない手作りみその作り方 | 越前有機味噌蔵 マルカワみそ 冬の時期に仕込んだ味噌は、梅雨明けの頃に一度だけ「天地返し」をして、さらに秋まで熟成させます。子どもたちも、一緒にお手伝いして仕込んだ味噌が「どんなふうになったかな?」とワクワクしながら、食卓に並ぶまでを楽しんでくれそうです!店頭には、たくさんの種類の味噌が並んでいますが、その味噌たちがどんなふうにできているのか、子どもたちと楽しく、おいしく、学べたらいいですね。(あまやゆか)
2016年01月26日近年、海外では次世代の子どもたちに安全でおいしい食物を届けるため、子どもたちに実際に野菜を育てさせるプロジェクトが、学校や地域のコミュニティなどで盛んに行われているようです。子どもたちは、野菜を育てることで一体どんなことが学べるのでしょうか? 今回は、野菜作りで得られる代表的なメリットを5つ紹介します。子どもが野菜作りで得られること(1)観察力がつく晴れの日、曇りの日、雨の日、そして雪の日。天気はどのように植物の成長に影響を与えているのでしょうか? また、実際に毎日自分が世話をしている植物は、種をまいてからどれぐらいの日数で発芽が出るのでしょう? 毎日どれぐらい水を与えなければいけないのでしょう? そうしたことを考えながら農作物の世話をすることによって、幼児でも観察力が自然に身につくようになります。子どもが野菜作りで得られること(2)自然の生態系を学べる植物である農作物は、大地で育ちます。大地にはさまざまな昆虫や目に見えない微生物、野草などの生態が循環し、それらが土にたっぷりの栄養を与えてくれます。子どもたちは実際に土に触れて作業をすることにより、そこに存在している自然の生態サークルを学ぶことができるのです。子どもが野菜作りで得られること(3)責任感が身につく実際に農業プロジェクトに参加したことがある子どもたちは、丹念に農作物を育てる任務を完了することによって、思いやりと責任感が身についたと話します。ちなみに、そう感じるのは大人も同じようです。親子で野菜作りをすることで、何か新しいことに気づくきっかけになるかもしれませんね。子どもが野菜作りで得られること(4)自然や季節を体感できるモンテッソーリー、シュタイナーといったオルタナティブ教育でも、自然とのふれあいや植物、生物を実際に触って感じることを特に大切にしています。野菜作りで植物に触れたり、植物の成長から季節を感じたりすることによって、忙しい日常生活で私たちが忘れていた自然、そして、季節をもっと身近に感じられることでしょう。子どもが野菜作りで得られること(5)食への関心が高まる最近では、単に食べることの重要性を説く食育だけでなく、そこから発展して、食の源でもある農業に関する知識や経験を伝え、食べ物の安全性の大切さを教える「食農教育」が海外、そして国内でも盛んになってきています。安全な食べ物を自分たちの手で確保するということは、これからの未来を背負っていく子どもたちにとって、とても大切なこと。実際に農作物を作る過程を経験することで「食」に対する正しい知識、そして関心が身につきます。自分が丹精こめて育てた野菜を食べることによって、食事が楽しくなるだけでなく、毎日たくさんのことが学べる農業。本格的な畑でなくても、プランター栽培やベランダ菜園を利用して、プチトマトやジャガイモなどの野菜をお子さんと一緒に育てみるのもよいのでは? 何を作りたいかお子さんと話し合って、今から準備を始めてみてはいかがでしょう。(徳武加奈子)
2016年01月08日1月15日は「小正月」です。元日を「大正月」というのに対して、そう呼ばれるそうで、この15日をもって、お正月もいよいよ終わりです。元日から三が日にかけては、初詣に出かけ、今年の抱負や願い事を神様にお伝えしたのではないでしょうか。おせち料理やお雑煮を食べ、その後は七草粥をいただいたり、鏡開きをしたりと、日本古来のさまざまな風習を、お家でも自然と取り入れることができるのが、お正月かもしれませんね。意外と知られていない!? 小豆粥とは15日の小正月には、全国各地で「どんど焼き」(編集部注:どんと焼き、どんどん焼き、左義長、さぎっちょなどとも言われます)が行われます。お正月の松飾やしめ縄などを燃やして祓い清め、無病息災を祈る火祭りです。また、この日には、「小豆粥」を食べる風習もあります。小豆粥には、「今年一年の豊作を祈る」という意味や、その赤い色から「邪気を祓う」という意味も込められているそうです。七草粥に比べると、小豆粥を作る方は少ないかもしれませんが、実は、体にもやさしい、この時期にぴったりの行事食なんですよ!小豆粥の作り方小豆には、利尿作用や解毒作用があるとされ、むくみをとり、胃腸の調子を整えるのに効果的です。また、体のエネルギーを作るのを助け、疲労回復に役立つビタミンB1や、さまざまなミネラルも豊富に含まれています。年末からお正月にかけて、何かと食べ過ぎ、飲み過ぎてしまった方にも、栄養たっぷりの小豆を、消化がよく、体もあたたまるお粥にしていただくのは、とってもオススメです!お米と小豆を一緒に炊いてもいいですし、ゆであずきを使って簡単に作るのもOK。味付けも、シンプルに塩味にするのはもちろん、ぜんざい風にほんのり甘くし食べるのも、子どもたちには喜ばれそうですね!ぜひ今度の小正月には、家族みんなで、ほっこりと小豆粥をいただきましょう!(あまやゆか)
2016年01月06日年の瀬も迫ってきました。今年1年、元気に頑張ったママ、パパ、子どもたちと一緒に、家族みんなでよい新年を迎えたいものですね。お正月、年神様をお迎えするための料理が「おせち料理」です。料理ひとつひとつに縁起の良い意味があり、新しい一年が息災で、幸多くあるようにとの願いが込められています。手作り+市販品をうまく使って、手作りおせちにチャレンジ海老や数の子、黒豆、田作り、たたきごぼうなど、代表的なもの以外にも、おせち料理の種類は20~30もあると言われるそうです。それぞれの地域によって伝統的な料理もあるかもしれません。でも、子どもたちにとっては、少し食べづらいメニューが多いもの。特に小さなお子さんのいるおうちでは、あまりしきたりにとらわれず、一緒に楽しく食べられるおせち料理を作ってみましょう!ひと品ひと品をお家で手作りするのも、もちろん素晴らしいですが、子どもと一緒に作れそうなメニューを一つ二つ手作りして、あとは市販のものをうまく利用するのでも十分です。手作りだからできる、子どもの好きなメニューをおせちにポイントは、子どもたちの好きなメニューをうまく取り入れてあげること。たとえば、海老は姿煮ではなく、海老グラタンや海老しんじょうにしたり、ハンバーグを小さく焼いて入れたりしても、豪華なおせちになります。ほかにも紅白かまぼこではなく、キャラクターの柄のかまぼこを使う、「多幸」につながる縁起物の「タコ」にちなんでタコさんウインナーにを入れるなど、いろいろなアイデアで、子どもたちも喜ぶおせち料理にしてみてはいかがでしょう?また、定番の品でも、黒豆やだて巻き、きんとん、紅白なますなどは、子どもも食べやすいメニューです。おせちは、保存がきくようにやや濃い目の味付けにすることが多いですが、塩分や砂糖は少し控えめにしてあげられたらいいですね。手間でもお重に詰めて用意しようそして、もうひとつ。少し手間がかかりますが、きちんとお重に詰めて用意するのがオススメ!重箱には「めでたさが重なる」という意味が込められています。お重の中に色鮮やかに詰められた料理は、やはりお正月ならではの華やかさがあり、子どもたちにも、1年の幸せを願う特別な思いが伝わるはず。大晦日には、子どもたちにお重に詰めるお手伝いをさせるのもいいですね。お料理の意味やいわれを話し伝えながら、親子でおせち作りの時間を持てたらいいなと思います。子どもも楽しめるおせち料理で、1年の始まりという特別な時間を、みんなでお祝いしましょう!(あまやゆか)
2015年12月28日2015年も残すところ、あとわずか。子どもたちは、もうすぐ冬休みに入って、クリスマスにお正月…と、ワクワクするイベントが待っていますね。プレゼントやお年玉も楽しみでしょうが、せっかくのイベント、子どもたちにとってもママにとっても、楽しい時間になったらいいですね。手作りケーキで楽しく食育をクリスマスには、子どもたちと一緒にケーキ作りをするのもオススメです。「手作りケーキ」というと気後れしてしまいがちですが、あまり形にこだわらず子どもたちと一緒に、気軽に楽しんでみてはいかがでしょう?たとえば、定番のデコレーションケーキを作るなら、市販の焼き上がりのスポンジ生地に、ホイップクリームをぬって、好きなフルーツやクリスマス用の飾りなどでデコレーションするだけでも、ケーキ作りの楽しさはじゅうぶん味わえます! フルーツやデコレーションパーツは、一緒に買い物に行って、好きなものを選ばせてあげるのもいいですね。調理器具も、「お菓子用のヘラや絞り袋などを用意しなくちゃ!」と思いがちですが、ふだん使う調理器具で代用できます。生クリームのデコレーションなら、カレースプーンのような大きめのスプーンの背を使って、あえてきれいにしすぎず、ぽってりとスプーンの筋が残るくらいに塗ると、こんもりと雪が積もったような、温かみのある表情のケーキになりますよ。子どもたちのセンスにまかせて、スプーンで生クリームデコレーション。オリジナリティあふれる愛らしいケーキになりそうです。「ママと一緒に作った」ことが、子どもにとっては大切な思い出ホットケーキミックスなどを使ってパンケーキを薄く焼き、生クリームをサンドして重ねたり、「ケーキが食べられない」というお子さんには、プリンやゼリーなどをベースにクリスマス風デコレーションをしたり、アレンジは自在です。もちろん、お菓子作りが得意なママや少し大きくなったお子さんは、生地を焼くところからチャレンジしたり、ブッシュドノエルのように生地を巻いてみたり、デザインを一緒に考えてみたりと、子どもの成長に合わせてトライしてみるものよいですね。形はどうあれ、「ママと一緒に作った」ということが、子どもたちにとっては楽しくて、うれしい体験になります。そして、大人になった時に、心に残る大切な思い出になっていくはず。ママにとっても、子どもと一緒にケーキ作りで遊べる時間は、いまの小さいうちだけかもしれませんね。師走の何かと気忙しい(きぜわしい)時期。ママもちょっぴり気分転換のつもりで、クリスマスケーキ作りの時間を楽しんでみてください。(あまやゆか)
2015年12月15日ピリッと冷たい風と、ポカポカのお日様。この冬は子どもたちと一緒に、「干し野菜」や「ドライフルーツ」作りにチャレンジしてみませんか?干し野菜にはメリットがたくさん!寒い冬の季節、畑の作物が収穫できなくなる時期に、貴重な栄養源だったのが「保存食」です。塩漬けにしたり、干したり、燻(いぶ)したりと、古くから行われてきた、さまざまな「保存の知恵」があり、そうした保存食づくりは、大切な家仕事のひとつでもありました。中でも、寒い季節におすすめなのが、「干す保存食づくり」。実は、おうちで簡単にできるだけでなく、メリットもたくさんあるのです!「干す」ことによって・野菜や果物のうまみがぎゅっと濃縮されて美味しさが増す・ビタミンDやビタミンB群、鉄分などの栄養価がUPする・かさが減るのでたくさん食べられて、栄養をしっかり摂れる・保存がきき、保存する時の場所もとらないなど、干し野菜やドライフルーツには良い点がたくさんあるのです。なにより、お日様にあてることで少しずつ変化していく野菜や果物の様子を見ながら作るのは、子どもたちにとっても、きっと楽しい発見があるはず!いつものお料理のお手伝いとは、また違った体験になるのではないでしょうか。作り方も簡単、少量から作れる干し野菜作り方もいたってシンプルです。お好みの野菜・果物を、輪切りやいちょう切りなどの薄切りにして、ざるなど、風を通すものの上に並べて、天日干しするだけ。外の風通しの良い日なたで干すのが一番ですが、窓辺などの日当たりの良いところでもできるそうです。数時間で、表面が乾いてきた半ドライの状態で食べることもできますし、1~2日、芯までカラカラに乾かすと、より日持ちがします。たいていの野菜や果物は干すことができますが、子どもたちとトライするなら、おやつにしやすいものを選ぶのもいいですね! ニンジンやカボチャ、サツマイモなどは、野菜の甘みが濃くなっておいしく食べられますし、旬の果物なら、リンゴやイチゴなどが作りやすそうです。みずみずしいフルーツを味わいつつ、「ちょっと干してみようか?」と、残った分など少量から作ってみるものよいのではないでしょうか。いまは一年中いろいろな野菜が食べられて、昔ほど保存することに労を費やさなくてもよくなりましたし、乾物や漬物もお店でいくらでも手に入るのですが、だからこそ、ひと手間かけて、旬の時期の野菜や果物を無駄なく食べられる保存の知恵を、子どもたちと楽しくおいしく学べたらいいですね!(あまやゆか)
2015年12月01日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・後編 の続きです。子どもの食においてもっとも大事なこととはこれまで、子どもに好き嫌いなく食べさせることがなぜいいのか、そして、好き嫌いなく食べさせるためのアイデアについて、さまざま紹介してきました。親として、子どものためにそうした努力を行うのは大切なことです。しかし同時に、絶対に忘れてはならないことがあります。それは、子どもに「おいしいな、食べるって楽しいな、幸せだな」という気持ちを味わわせることです。このことは、好き嫌いをなくそうと努力するよりも大事なことかもしれません。食べ物をおいしく食べた時はうれしいものです。また、家族そろって食卓を囲むということは、楽しく幸せなものです。ですから、子どもの食においては、子どもが「おいしいな」と思えるものを作ってあげることと、家族そろって食卓を囲む機会を作ることが、何より大事なことなのです。好き嫌いをなくすことに躍起になって、このもっとも大事なことを忘れてはなりません。好き嫌いを直してやろうと頑張るのは、確かに必要なことです。しかし、その気持ちが強まりすぎて、無理やりにでも食べさせてしまうようになっては元も子もありません。最終目標は「食べることの楽しさ」を教えること「好き嫌いをなくさせよう」という気持ちが大きくなりすぎ、そのための工夫に必死になりすぎると、どうしても「好き嫌いせず何でも食べる」ということが最終目標であると考えるようになっていってしまいます。するとその目標を達成させるために「なぜ食べないの!」と叱ったり、口に無理やり押し込んだりするようになりがちなのです。とはいえ、好き嫌いの激しい子どもに対して、ただ苦手なものを食卓に並べるだけでは、なかなか食べるようにはならないでしょう。ですから、「一口だけでもいいから食べてごらん」「なめてみるだけでもいいから」などと誘うことは大切です。でもこれも無理強いしてはいけないことです。なぜ無理やり食べさせるのがいけないかと言えば、無理強いして食べることができたとしても、親が見ていなければ決して食べないからです。それでは好き嫌いが直ったとは言えません。それに無理やり食べさせられたという経験により、苦手感に拍車が書けられることも、往々にしてあるのです。中には食事の時間そのものが苦痛になってしまう子もいるのです。そもそも、どんなものが好きか、嫌いかということは、誰に決められるものでもありません。ですから「これを好きになりなさい」と強制することはできないのです。また、子どもの頃は絶対に食べられなかったけれど、成長したら自然と食べられるようになったという話もよく聞くではありませんか。子どもの好き嫌いについて大人ができることは、少しでも苦手なものがなくなるよう、そしてできるだけ子どもが負担を感じずに食べることができるように、いろいろな工夫を凝らす。それだけです。それだけやったら、後は自然に任せましょう。楽しくおいしく食事をしてきた子どもは、心身ともに健康になる繰り返しますが、子どもの食において最も大事なことは、「食べることは楽しいこと、幸せなこと」と子どもに感じさせることです。親の深い愛情を感じながら、家族そろって楽しい雰囲気の中、美味しく食事をとることこそが、子どもの心と体をすくすくと成長させるのです。そんな食事をとってきた子どもは、心身共に健康なはずです。もしも「何としてでも嫌いな食べ物をなくしてやろう」という気持ちばかりが先行してしまうと、食事の時間が冷たく緊張した空気に包まれてしまいます。このような食生活では、決して子どもの心身を健康に育てることはできません。もっとも大事なことは何か。子どもを育てている時には、どんな場面でもこのことを考え、ぶれないようにしましょう。悩んでしまった時も、何が最も大事なことかを思い出すことで、子育てに迷わなくなるはずです。(子育ての達人)
2015年11月30日子どもの好き嫌いをなくすアイデア・前編 の続きです。子どもの好き嫌いをなくすために、やはり調理面での工夫は直接的で効果も高いものです。いくつか見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(4)苦手なものでも食べやすくなるように調理する子どもの好きなハンバーグの中に、細かくみじん切りにした人参を入れるとか、かぶを軟らかく煮てミキサーにかけ、ポタージュスープにするとか。つまり、子どもが抵抗を感じないような大きさにして、好きなメニューに混ぜ込むという方法です。嫌いな食べ物の形がドーンとそのまま表れている料理には、確かに箸をつけにくいもの。ですから最初は、気づかれないほどの大きさにして食べさせ、徐々に大きく切っていくようにして慣れさせるというわけです。この方法は好き嫌いの改善にはかなり有効です。ただし、何のメニューに混ぜ込むか考えたり、細かくみじん切りにしたりするのは、やはり大変なこと。ですからこれは親にとって「頑張ること」であるというのは間違いありません。でも、この方法は、頑張ってやればその努力は報われる可能性の高いものです。ですから「子どもの好き嫌いを何とかしたい」という気持ちがあるのであれば、ここが頑張りどころと思って、取り組んでみましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(5)食材選びはバラエティに富んだものにするスーパーに買い物に出かけると、実にいろいろな種類の食材が売られています。にもかかわらず、ついいつも買うものばかりに手が出ませんか? 「使い慣れているから楽だしな…」「試してみて食べてもらえなかったらもったいないしな…」と思うと、つい同じ物ばかりを買ってしまいがちです。もしも子どもに買わせたら、もっとこの傾向が強まるでしょう。しかしそこはちょっと気持ちを変えて、あまり使ったことのない食材にもチャレンジしてみましょう。実はそれが、子どもの好き嫌いを改善させるコツでもあるのです。子どもは見たことがないもの、食べたことがないものについて警戒心を持ちますが、経験によって食べられるようになることもあるのです。ですから、意識してできるだけバラエティ豊かな食材を使うようにしてみましょう。好きか嫌いかはちょっと隅に置いておいて、これも子どもの教育の一環だと思ってやってみてください。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(6)スーパーでの試食は進んでさせようスーパーでは、その日のおすすめを試食させてくれるところが多いでしょう。本来の目的は、客が買うための判断材料として味を知るというものですが、うまく利用すると子どもの好き嫌いが解消されるかもしれないのです。というのも、スーパーでの試食では、食べ慣れていないものが提供されることも多いからです。それに、いつもの食事の時間や場所ではないところで食べるという特別感も手伝って、普段なら子どもが抵抗感を示しそうなものでも、思わず手が伸びてしまうのです。それが続くうち、「僕はこんなにもいろいろなものを食べられるようになったぞ」という自信につながります。忙しい毎日の中で子どもを買い物に連れていくのも大変かもしれませんが、お手軽に子どもの好き嫌いを改善させる方法ですから、ぜひ機会を見て、子どもと一緒にスーパーに足を運んでみてください。まずはご自分が取り組めそうなものから、チャレンジしてみてください。また、ご家庭の事情に合わせてやりやすいようにアレンジするのもいいですね。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月29日「好き嫌いなく食べる」のが難しいのはなぜか の続きです。毎日の食事作りに追われる親の立場からすると、子どもの好き嫌いは悩みどころです。作れる料理が限られてしまいますし、何より栄養面で子どもの体が心配になるでしょう。「どうしたら子どもの好き嫌いを直せるのだろう」と悩んでいる方のために、いくつかアイデアをご紹介したいと思います。子どもの好き嫌いの克服というと調理面での工夫などに目がいきがちですが、まずは別の観点からのアイデアを見ていきましょう。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(1)どうして好き嫌いがいけないのかを理解させる大人でもそうですが、自分で納得できないと、嫌いなものを食べようという気にはなれません。体にいい食べ物を食べてもすぐに結果が出るわけではないですから、なおさらです。ですから食べ物の効能を説明し「これを食べることは大事なんだ」と心から思わせるようにするのです。肩こりが改善されるとか、ダイエット効果があるといったようなことを耳にすると、あまり好きではない食べ物でも進んで食べる、というのは大人に良くあるかと思います。これと同じような効果を狙ったものです。心から理解させるには、図や絵、写真、表などのデータが有効です。例えば、野菜を食べないでいると便秘になってしまうということを、お腹の中に便が詰まった絵や画像を見せることで、子どもたちに知らせるのです。これはかなりショックを受けるはずです。また、栄養士や病院の先生など、その道のプロの話を聞くことも効果的です。いずれにせよ、子どもたちが深く納得し、これは食べなければという気持ちにさせることが大切です。子どもの好き嫌いをなくすアイデア(2)苦手な野菜を自分で育てる自宅でも比較的簡単に栽培できる野菜は、意外と多くあります。ミニトマト、ピーマン、ナス…。これらを庭で、あるいはプランターで育ててみませんか? 子どもに世話をさせるのです。自分の手で植えて、毎日水やりをし、時には肥料をやったりわき芽を摘んだりしながら世話をするうち、愛着がわいてきます。苦労して育てた野菜が実を結んだ時の収穫の喜びは格別です。そしてその喜びから子どもたちは、苦手な野菜でも口にすることができることが多いのです。是非お試しを!子どもの好き嫌いをなくすアイデア(3)嫌いな食材を使った料理を自分で作るあえて嫌いな食材を利用した料理を作ることにし、子どもに手伝ってもらいましょう。子どもが自分で作れるなら、なおさらよいですね。料理のお手伝いは意外と大変です。それを手伝うことで子どもには「頑張って作ったのだから」という気持ちが働いて、苦手な食材でも口にすることができるものです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月28日「食べ物を残さない」のではなく「食べられる量を把握」させよう の続きです。子どもが嫌いな食べ物は?子どもは一人一人違いますから、すべての子どもが同じ量を食べられるわけがありません。ですから子どもには、残さず食べることよりも、好き嫌いなく何でも食べることを教えたいものです。子どもたちの中で「嫌いな食べ物がない」という子は珍しいほうでしょう。では、子どもたちはどんなものが嫌いなのでしょうか。ある調査によれば、子どもたちの嫌いな食べ物ワースト10のうち、8つが野菜類でした。野菜が苦手な子どもが多いということですね。一方好きな料理は何かという問いには、お寿司やカレー、ラーメン、ハンバーガー、ピザなど、外食でよく食べられるような、味付けのはっきりしたものが続きます。子どもたちの中には、嫌いな食べ物にはまったく口をつけられないと、かたくなに思っている子どももいます。嫌いなものだけでなく、食べた経験のないものも敬遠しがちのようです。食べず嫌いというのでしょうか、経験のない味には手が出せないのです。このように子どもたちには、はっきりとした好き嫌いがあるというのが現状のようです。好き嫌いなく食べることのメリットとはですが、好き嫌いなく何でも食べることは、とても大切なことなのです。それは、バランスよく栄養をとることができ、健康になれるというメリットがあるからです。「そんなの知っているよ」と言われてしまいそうですが、知っていても、実際は偏りなく食べることができないことが多いのです。たとえば、野菜をたくさん食べると繊維質をたっぷりとることができますから、お通じがスムーズになります。青魚に含まれるDHAは血液をサラサラにし、脳を活性化させます。そのようなことは情報としては入ってきても、なかなか実際の食生活に結びつかないのです。これはなぜかというと、食べたものの効果は、すぐに目に見えてはっきりと表れてこないからです。昨日青魚を食べたから今日のテストで100点取れるかと言うと、それは無理な話です。大人ですら、すぐに見える効果が出ないとやる気が起きないのですから、子どもならなおのことそうでしょう。人間以外の動物は、自分の体に必要な物を本能的に知っているので、嫌いだから食べないということはありません。でも、人間はそのような本能がなくなりつつあるのか、嫌いなものがあり、そういうものは拒否してしまいがちです。ですから、健康になるために食べるには、すぐに結果が出なくても、これを食べたらこんないいことがあるということを想像し、しっかりそのイメージを頭に焼き付ける必要があるのです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月27日給食を残してはいけない本当の理由 の続きです。「食べ物を残さない」ことは子どもに必ず身につけさせるべきこと?学校給食法で掲げられた目標は学校で具体的にどのようにして指導されるのかというと、日常的には「給食は好き嫌いしないで残さず全部食べる」という観点から指導されることが多いようです。これは一見1つの観点であるようで、実は2つの観点から成り立っているのです。1つは好き嫌いしないで何でも食べるということ。もう1つは目の前にある食べ物を残さずすべて食べるということです。学校給食に置いてはこの2つを等しく大切に扱って指導をされていることが多いようです。学校や家庭の食事場面において、子どもに「残さず食べなさい」と言うことはよくあることですね。しかしこの「食べ物を残さない」ということは、子どもに必ず身につけさせなければならないことなのでしょうか。子どもは、と言うより人間は、一人一人違っています。背の高い人がいれば低い人もいるのと同じで、胃の大きさや食べられる量というのは、人それぞれなのです。また、大柄だからたくさん食べるかというと、それもやはり一概には言えないことです。どれだけ食べられるかはその人によっていろいろであることに加えて、一人の人間の中でも、いつも一様に食べられるわけではありません。体調が悪いとか悩みがあるとかで食欲がなくなることは、誰にでもあり得ることです。自分自身でさえ、自分がどれだけ食べられるかということをはっきり意識できている人はあまりいないはずです。ましてや、本人以外の人が、その人がどれだけ食べられるかなど、分かるはずがないのです。だから、その人の食べる量を、その人以外が決めて強要することはできません。こう考えると、周りの人と同じ量の食べ物を出されて、これを全て食べろと無理強いするのは、正しいこととは思えません。「世界には食べたくても食べられない人がいる」「作ってくれた人やその食べ物の命を考えたら残すのはもったいないことだ」そのような考えも分かりますが、それを理由に限界以上の量を無理に食べさせることはできないということです。「用意した食事を、子どもがすべて食べられるようにする」のが、大人が配慮すべきことなぜ生き物は何かを食べるのかというと、自分が健康に生きていくためにほかなりません。だから、食べ物がそこにあるから食べる、ということではないはずです。満腹なライオンは、目の前に餌になる動物がいても食べませんよね。つまり、「食べ物を残さないこと」を必ず身につけさせようと躍起になることはないというわけです。すべて食べさせようとして、もうこれ以上はお腹に入らないと言っている子どもの口に、食べ物をねじ込むような行為はしないでください。夕飯の時間にはお腹が空くようにおやつの食べ過ぎに気をつけたり、体をたくさん動かすようにさせたり、たくさん食べられるように調理法を考えたりすることこそが、周囲の大人がやるべきことだと言えるのです。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月26日子育て中の悩みとして筆頭に挙げられるものに、子どもの食についてのことがあるのではないでしょうか。食が細い、好き嫌いが激しい、食べ過ぎるなど、いろいろな悩みがあるようです。それに、野菜をたくさん食べようとか、肉類に偏らないようにしようなど、子どもの食事についての留意点がたくさんあって、どのように食事のしつけをしていけばよいのか、わからなくなりがちです。ですが、一番大切なことを念頭においておけば、子どもの食についての悩みが少しは解消するはずです。子どもの食について大切にしたいこととは何か、一緒に考えていきましょう。どうして給食の時間に厳しい指導が行われていたのか子どもが食事をするおもな場面には、家と学校(もしくは幼稚園、保育園)の2つがあります。まずは学校や園での食、つまり給食について考えてみましょう。食が細かったり好き嫌いが多かったりする子どもにとっては、給食の時間は楽しく思えないこともあるかもしれません。一昔前はもっとそうだったでしょう。給食の時間に食べ終わることができなければ、昼休みの時間を削って食べ続けなければならなかったり、残すことが禁止されていたため、担任の目を盗んでこっそりと持ち帰ったり、下校途中に捨てた記憶がある人もいるでしょう。厳しい先生が担任になると、苦手な食べ物を口に無理やり押し込められるなど、今なら体罰に当たるようなことも、日常的に行われていました。なぜ、給食時間は、好き嫌いのある子どもにとっては厳しい時間になってしまっているのでしょう。それは、家と違って学校での給食時間というのは、教育の一環として存在しているからです。給食における目標が、学校給食法という法律によってきちんと定められているのです。学校給食法では、「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」「日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。」など、7つの目標が掲げられています。法律でこれらの目標が定められているのですから、学校ではおもに給食の時間に、これらの目標を達成させるために教育していかなければならない、ということが決められているわけです。昔のように体罰がそれほど厳しくとがめられていなかった頃であれば、なおさら厳しく指導されていたことでしょう。<次回に続く>(子育ての達人)
2015年11月25日11月23日は「勤労感謝の日」。子どもたちとお出かけ予定のママも多いかもしれません。「勤労感謝の日」は、「勤労を尊び、皆が互いに感謝する日」とされていますが、本来は、働くことに感謝する日ではありませんでした。「勤労感謝の日」の起源は収穫祭勤労感謝の日は、「新嘗祭(にいなめさい)」がそもそもの起源。今年も作物が無事に収穫でき、豊作であったことに感謝し、神に祈りをささげる神事が「新嘗祭」です。その始まりは飛鳥時代に遡るそうで、特に、宮中の祭祀として天皇陛下が行う最も重要な神事として、永く、大切に受け継がれてきました。10月末には「ハロウィン」があって、子どもたちとワイワイ盛り上がったママも多いと思いますが、ハロウィンも元々は、その年の実りに感謝するという収穫祭の意味合いがあると言われます。新嘗祭は、ハロウィンパーティーのような賑わいとは違いますが、だからこそ、本来の「作物が豊かに実り、食べ物をおいしくいただけることに感謝する」という思いを大切に、日々の食事に向き合う時間を持つのも良いのではないでしょうか。明治神宮の新嘗祭で奉納される、野菜の宝船は圧巻!各地の神社で行われる新嘗祭の神事も、見ごたえのあるものです。都内では、「明治神宮」の新嘗祭で奉納される「野菜の宝船」が、まさに圧巻! 全国から納められた、色とりどりの野菜たちが、大きな宝船となって社殿を彩ります。子どもたちにもぜひ見せてあげたい、見事な宝船です。また、練馬区石神井の「氷川神社」では、境内で収穫した古代米を昔ながらの農具を使い、手作業で脱穀、精米するほか、野菜の販売なども行われるそうです。ご紹介した以外にも、全国各地の神社で新嘗祭が行われますので、ぜひ近くの神社にお参りに出かけてみてはいかがでしょう。毎日おいしいごはんが食べられる幸せに感謝しよう毎日、おいしいごはんが食べられることは、とっても幸せで、ありがたいこと。ふだん何気なく過ぎてしまいがちな、「いただきます」、「ごちそうさま」に込められた感謝の気持ちを、子どもたちと一緒に、あらためて思い返す一日になったらいいですね。(あまやゆか)
2015年11月17日寒い冬、あったかいお鍋が恋しくなる季節です。忙しいママにとっても、お料理の手間が少ない鍋料理はありがたいですよね!お鍋の良さは、お肉や魚介類、野菜やお豆腐など、さまざまな食材を食べられて栄養価が高い!というだけではありません。実は、みんなでお鍋を囲んで、にぎやかに「楽しく食事をすること」そのものが、体にとっても、心にとっても、とても大切なことなのです。食べ物を「栄養にする」ために大切なこと食べることは、必要な栄養を摂取し、健康な体を作るために欠かせませんが、それと同じくらい、「楽しく食事をする」ということが、心と体を育んでいくのには重要です。楽しい気分で食事をすると、体内の副交感神経がはたらいて、体がリラックスした状態になります。そうすることで、唾液がたくさん出て、胃や腸のはたらきも活発になり、きちんと食べ物を消化し、体にとって「ちゃんと栄養になる」食事をすることができるのです。笑顔で食卓を囲める環境は、子どもにとって大切な体験「食事が楽しい!」と感じるシチュエーションにはいろいろありますが、中でも、「みんなで一緒に食べる」というのは、とても大きな要素です。特に子どもたちにとっては、「おいしいね!」と笑顔で食卓を囲める環境は、これから大人になっていく過程でも大切な食体験になります。ママやパパ、家族と一緒に食べるごはん、学校でお友達や先生と食べるごはん。毎日のごはんだからこそ、子どもにとって楽しく、幸せなものにしてあげたいもの。「食べることは楽しいこと!」と思える経験を、ひとつひとつ積み重ねてあげたいですね。みんなで囲むあったかお鍋で、栄養満点ごはん!そんな家族のだんらんにもピッタリの鍋料理ですが、子ども向けにひと工夫することで、ますます楽しくおいしくなります。子どもと一緒に食べる時には、少し薄味にし、辛くしないなど味付けに気をつけましょう。大人は、取り分けた後に、ポン酢や薬味など、ひと味を加えるのもいいですね。さらに、具材にもひと手間。子どもの好きな具材を入れたり、ウインナーをタコさんにしたり、にんじんなどの野菜をかわいい形に型抜きして入れるのもおすすめです!野菜のビタミンなどは、スープにたっぷり溶け出しているので、スープも一緒に飲めるような味付けにするか、最後にシメのごはんや麺類を入れて、汁ごと食べられるようにすると、さらに栄養満点で体もあたたまる、最強メニューになりますよ。(あまやゆか)
2015年11月03日実りの秋を迎えて、店頭でも新米がずらりと並ぶようになりました! 年に1度のお米の収穫ですが、「新米」と呼ばれるのは、その年のうち…つまり、今年の12月末までに精米・袋詰めされて販売されるお米のこと。まさにこの2~3ヵ月がお米の旬とも言えます。いつも以上に、おいしいごはんをたっぷり食べたいですね!シンプルでどれも同じように思えるごはんの味ですが、食べ比べてみると、味わいにもそれぞれ個性があります。今回は、お子さんの毎日のお弁当にもぴったりの「冷めてもおいしいお米」をご紹介します!ごはんソムリエが選ぶ、冷めてもおいしいお米「冷めてもおいしい」と感じるお米には、以下のようなポイントがあります。・冷めても硬くなりにくい・適度な粘りやモチモチ感がある・粒がふっくらして、ベタッとごはんが固まらない定番の「コシヒカリ」も、味・香り・粘り・つやともにバランスが良く、炊きたてもお弁当にしてもおいしいのですが、冷めた時のおいしさを基準に選んでみたのが、この4銘柄です。・ミルキークイーン粘りが強めで、味わいの良いお米ですが、冷めた時ほど、その特徴がよくわかるかもしれません。炊きたてアツアツよりも、「少し冷めたほうがおいしい!」と思えるくらい。お弁当やおにぎりにはとってもおすすめです! 冷めても硬くなりにくく、炊きたてと同じような旨みを味わえます。・夢ごこち冷めてからも、モチモチ感と甘いごはんの香りがしっかり残ります。旨みはあるもののクセのないさらりとした味わいで、どんなおかずにも合わせやすく食べやすいごはん。冷凍や再加熱しても味が落ちにくいお米です。・ゆめぴりか北海道生まれのお米。噛んだ時に口の中に広がる甘みと、一粒一粒の食感がしっかりしていて、噛むほどにおいしいお米です。お弁当の濃い味のおかずにも負けない、味わい深いごはんに炊き上がります。こちらも、冷めても硬くなりにくいお米です。・イクヒカリコシヒカリを開発した福井県農業試験場が、新しく作り上げた福井のブランド米。コシヒカリのおいしさを受け継ぎつつ、もっちり・ふっくらした食感と、冷めた時の粘りもしっかりしたお米です。コシヒカリよりもさらに、「冷めてもおいしい」に特化したお米です。冷めてからもおいしいお米の秘密は「低アミロース」ちょっと専門的な話になりますが、さきほど挙げたこれらのお米は、「低アミロース米」といわれるお米。お米に含まれるデンプンのひとつである「アミロース」が少ないほど、粘りが強くもっちりした食感になります(もち米はアミロース含有量がほぼ0%)。冷めても硬くなりにくく、炊き立てのような粘りや、もっちりした食感を味わいたい!という時には、「低アミロース米」を探してみてくださいね。また、ふだんのお米に、これらの「低アミロース米」を少しブレンドして炊くのもおすすめです。コシヒカリなどいつものお米に、30~50%くらい混ぜて炊いてみるだけでも味わいや食感が変わり、いつものごはんも、お弁当用のごはんも、どちらも楽しめます。毎日のお弁当。冷めても味わい深い食べられるごはんで、もっとおいしくなりますよ!(あまやゆか)
2015年10月20日今年も新米の季節がやってきました! 新米の炊き立てごはんは格別ですよね。ごはんをしっかり食べることは、育ち盛りの子どもたちにとって、体の成長や脳の働きを促すのに欠かせない、とても大切なものです。ごはんは離乳食でも最初に食べさせるもの。味覚な繊細な子どもの時期ほど、ごはんのおいしさに敏感です。そこで今回は、新米をさらにおいしく味わうための炊き方や保存のポイントをご紹介します。ポイントは、「計量」「おいしい水」「素早い洗米」まず炊き方について。大切なポイントは、「計量」「おいしい水」「素早い洗米」です。■ごはんをおいしく炊くポイント(1)計量お米は計量カップですくい、軽くすり切りして計ります。さらに、炊く時の水も、きちんと計ります。標準的な水加減は、米を計ったのと同じ計量カップを使い、新米の場合は1.1倍(普通のお米は1.2倍)の量。少しの差でも炊き上がりが変わるので、好みの硬さになるように、水加減は丁寧にしましょう。■ごはんをおいしく炊くポイント(2)水そして、とても大切なのが「水」です。お米は、その倍の水を吸って炊飯されるので、ごはんは「米と水を食べている」ともいえます。ですから、たとえおいしい新米でも、水がおいしくないと台無し…。特に、「洗米の時、はじめに浸ける水」と「最後に炊飯する時の水」は重要です。ごはんを炊くには、日本の軟水が最適です。しっかり浄水器がついているご家庭ならば浄水器を通した水で、もしくは市販のミネラルウォーターで、洗米~炊飯しましょう。浄水していない普通の水道水を使われる場合は、乾いたお米に最初に浸す水と、最後に炊く時に入れる水だけでもミネラルウォーターに変えると、味わいがぐんと違います。■ごはんをおいしく炊くポイント(3)洗米まず、乾いたお米に一気に水を注いで、素早く水を切ります。シャカシャカと軽く20回ほど混ぜる感じでお米を洗ったら、再び水を注いで素早く水切りを2~3回。これでOK。とにかく、リズミカルに素早く手際よく!がポイントです。最後は、きちんと計量したおいしい水を注いで炊きましょう。ちなみに、炊く前に30分以上は水に浸けて吸水させるのが大切です。炊飯器の標準モードはこの吸水時間も込みの時間設定になっているものが多いので、標準モードで炊きましょう。どれも簡単なことですが、これだけで炊き上がりはかなり変わってきますよ!お米の保存は冷蔵庫でさて、ご家族が多かったりすると、お米はスーパーなどでまとめて買ってしまうという方も多いかもしれませんが、実は、お米は生鮮食品です。精米した後は、だんだん風味が落ちてしまいます。保存するときは冷暗所で(わが家は必ず冷蔵庫保存です)、精米してから1ヵ月くらいの間に食べきるのがベストです。そのためにも、なるべくこまめに1ヵ月で食べきれるくらいの量を、その都度、お米屋さんなどで精米してもらって購入するのがオススメです。また最近は、ご近所のお米屋さんだけでなく、ネット通販に力を入れているお米屋さんもあります。少量ずつ鮮度の良い状態で、いろんな銘柄のお米を味わえて楽しいですよ! 子どもと一緒に、お気に入りのお米を見つけるのもいいですね。(あまやゆか)
2015年10月06日フランスの幼稚園ではランチがコース料理としてサーブされます。目的は、小さな頃から食事のマナーをしっかり身につけるため。人と人との繋がりは食を囲むことで強化されるというのはどこの国でも同じようです。そこでしっかりした振る舞いができることは、一人前の大人として見なされるための必須であり、フランス人のしつけの一部としてあります。食育って奥深い!コース料理といっても小さな子どもたちが食べるお食事ですから、栄養価が高く、素材の味を生かすシンプルなものが多いのが特徴。それぞれの食材が持つ独特の味わい、香り、食感といったものを実感できるような調理法にこだわることで味覚の発達を促します。幼稚園の先生が強調された点の中に、盛り付けの色合いがありました。「色彩感覚は、日々の食卓における小さな積み重ねを通じても訓練される」とのこと。先生方のお話を伺ってみて、食育がいかに奥深いものであるのか実感しました。小さな晩餐会でフルコースを堪能メニューの一例を挙げると、ひよこ豆と野菜のスープから始まり、モッツレラチーズとトマトの前菜、続いてメインとなるハンバーグと人参やインゲン豆のソテー、デザートにミルクプリン…といった感じです。これにパンとヨーグルトがついてきますが、さすがは世界に誇る農業国だけあり、ヨーグルトはほぼ毎日、チーズも頻繁に登場します。小さな子どもたちですから好き嫌いもさまざま。でも、嫌いなものを無理してまで食べさせるということはないようです。「食事は楽しむもの。まずは自分がおいしいと思うものから喜んで食べる」というのが基本だとのことです。テーブルマナーは人としての基本のマナーフランス社会に入ってまず気が付くのが、子どもと大人の世界が明確に線引きされていること。そこで一人前の大人として扱われるには、それなりの立ち振る舞いが要求されます。その中でも生活の基本となる食事のマナーの重要性は別格。小さな子どもといえども食事中に騒いだりすることはご法度で、年中さんぐらいの年齢になると先生から厳しい注意を受けることもあります。そのためか、フランスのレストランでは大騒ぎしている子どもを見かけることはめったにありません。こんなところにも、幼稚園での訓練の成果が発揮されているようです。栄養価の高いものをおいしく、マナーをわきまえていただけるようになることは、しっかりとした大人への登竜門。幼稚園から「コース料理」として実践されるなんて、すてきですね。
2015年10月01日普段私たちが何気なく使っているおはし。いざ子どもに使い方を教えようとした時に、どうやって教えたらいいのか困ってしまうママも多いのでは? だいたい3、4歳くらいになると、周りのお友達がだんだんとおはしを使いはじめ、「そろそろうちの子も…」と思うけれど、なかなか上手くいかないもの。そんな時に、簡単に3ステップ教えられる方法を試してみてみませんか?1.鉛筆持ちの練習で、握力をアップちなみに私の息子がおはしの練習を始めたのは、4歳のころです。しかし、おはしで物をつかむことがうまくいかず、おはしを持つことすら嫌がり始めるようになってしまいました。そんな時、まずは、鉛筆で字を書いたり絵をかいたりする練習をすることが大切。しっかり鉛筆を持ち、筆圧をかけて文字や絵をかくことで、しっかりおはしを持って物をつかむ感覚が身につきます。子どもの握力には個人差があるので、「お友達が使っているから…」という理由でおはしを持たせるのではなく、まずはおはしを使う手の力を鍛えてあげると、ストレス少なくおはしトレーニングを進めていけるかもしれません。2.おはしの正しい持ち方の練習(1)まずは1本のおはしだけを用意します。鉛筆を握るように持ってみましょう。親指と人差し指、中指で挟みます。そして、上から下に動かす練習をします。数字の1を書くようなイメージです。(2)2本目を差し込みます。親指と人差し指の間、付け根の部分から差し込み、薬指の先に乗るように挟んでください。(3)おはしが持てたら、上のおはしだけを動かす練習をしましょう。イメージは「ワニが口をパクパクするような感じ」です。「ワニさんのお口、パクパクしてみようね」と声をかけながら練習すると、お子さんも笑顔になるかもしれませんね。食事の時に使ってみよういざ食事の時に使ってみると、おかずをうまくつかめなかったり、落としてしまったりして「もういやだ!」となってしまうことも。そんな時には「割りばし」がおすすめです。普通のおはしに比べてすべりにくいので、弱い力でも物をつかむことができます。大人用の割りばしは子どもには大きいので、私は3分の4くらいにカットして使っていました。もしくは100円ショプなどで売っている、子ども用の割りばしを利用してもいいかもしれません。「できた!」という嬉しさをたくさん感じてもらいながらおはしトレーニングをすすめていきましょう。おはしの練習は、とにかく気長にあせらず、笑顔で進めましょう。段階をふみながら、子どもの成長に合わせて楽しく取り組んでいけるといいですね。(あい)
2015年09月29日めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
チッチママ&塩対応旦那さんの胸キュン子育て
やっぱり家が好き〜おっとぅんとみったんと私〜