10歳児の成長と変化、小学4年生、高学年の過ごし方、教育や習い事、お出かけ情報など、ママとパパをサポートするための育児情報が満載です。
わが家はステップファミリーで、現在14歳、4歳、生後3カ月の3人の子どもがおり、第1子の娘と第2子の息子が10歳差です。数年前、当時11歳の娘と1歳の息子を連れて出かけたある日、エレベーターで一緒になった高齢の女性から私たちの関係性について質問を受けました。娘と息子が姉弟だと伝えたときの、女性の発言にびっくりしたお話です。10歳の年の差姉弟はめずらしい?これは、現在14歳の娘と4歳の息子が、それぞれ11歳と1歳だったときのお話です。 息子の保育園行事やお迎えに娘を連れて行くと、他のママや保育士さんたちから「お姉ちゃんと年が離れているんだね」と驚かれたり、私の職場で子どもたちの年齢の話になると「そんなに年が離れてるの!?」と言われたりすることがよくありました。そのため、ここまで年の離れた姉弟はめずらしいのかもしれないなと私も思っていました。 エレベーターで一緒になった高齢女性休日に、私が娘と息子を連れて地下鉄に乗ったことがありました。地下鉄から降り、改札を出てエレベーターを待っていると、後ろに80代くらいの女性が。私たちを見て「どういう関係なの?」と聞いてきたので、「私が母親で2人は子どもです」と答えました。 すると、その女性が「ずいぶん年が離れているんだね。かわいそうに。下の子はなかなかできなかったのかい?」と聞いてきました。娘の手前、私が何も答えられず苦笑いをしていると、さらに質問が……。 年の差姉弟はかわいそう?その女性が、娘に向かって「お姉ちゃんだってずっときょうだいがほしかったんでしょ? こんなに年が離れちゃって、かわいそうにね」と言ったのです。娘は愛想笑いをするだけで、特に返答はしていませんでした。私も、その場で何も言えず、「娘はなんて思っているのだろう」と心の中でモヤモヤしていました。 私たちがエレベーターを降りて女性と別れると、娘は「年が離れていて何がかわいそうなんだろう? 弟がこんなにかわいいんだから、いいじゃんね」と私に言ってくれ、ホッとした気持ちになったのです。 10歳の年の差姉弟がめずらしい、ということはわかっていましたが、初対面の人にそこまで深い質問をされたことがなかったので驚きました。初対面の人から娘に向かって「かわいそう」と言われたことに、私はショックを受けましたが、娘はあまり気にしていなかったことが救いです。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/ムチコ著者:鈴木 沙智
2024年02月02日私には、現在13歳の娘と3歳の息子がいます。年の差、10歳。10年間ママである私をずっと独り占めしてきた娘の赤ちゃん返り。弟の誕生で娘にどのような変化があったのか。妊娠中から、産後の様子までを詳しくお話しします。娘に妊娠を伝えたときの反応は?わが家はステップファミリーで、娘が8歳のときに今の夫と再婚しました。そして、娘が9歳のときに息子を妊娠。娘に妊娠を伝えると「私、サンタさんに弟が欲しいってお願いしてたの……本当にきてくれたんだ!」と大喜び。 ですが、それと同時に「やっぱりお姉ちゃんになりたくない。ママを取られたくない」と急に泣き出すようになったりと、少し情緒不安定になってしまい、「赤ちゃんが生まれても◯◯のこと大好きなのは変わりないよ」と、抱きしめながら娘に伝えていました。 いざ息子が誕生! 娘の様子は…そして息子が誕生し、娘も積極的に抱っこしたりと息子をとてもかわいがっていました。それでも、約10年間ママを独り占めしていた娘にとって、突然のライバルの誕生にとても複雑な気持ちだったと思います。「◯◯(息子)が泣いても抱っこしないで」と言ったり、ごはんを食べさせてほしいと甘えたりすることもありました。 その都度、娘の気持ちを受け止め、息子が泣いていても娘を優先して対応するようにし、1日に何度も娘を抱っこして「ママは○○(娘)のことが大好き」「ママは○○(娘)のこと愛してるよ」「○○(娘)は、今まで通りママにたくさん甘えていいんだよ。お姉ちゃんだからって無理しなくていいの。○○(娘)は○○なんだから」と伝えました。 月に一度は3人で「映画デー」小学4年生の子どもと赤ちゃんでは、もちろん赤ちゃんのほうが手がかかるので、娘がママやパパを独り占めできる時間を積極的に作るようにしました。夫が休みの日には私と娘で買い物に行ったり、カフェに行ったりしてじっくり娘と関わるようにしたのです。 その他にも、月に一度「映画デー」という日を設定し、夜に息子を寝かせたあとに私と夫、娘の3人でレンタルしてきたDVDを観て、映画館ごっこをする日を作りました。日によってはお菓子やジュースを買い、飲んだり食べたりしながら3人だけの時間を楽しみます。この「映画デー」は、頻度は2~3カ月に一度と頻度は少なくなりましたが、息子が生まれてから3年半経った今でも続いています。 娘の赤ちゃん返りは、安定したりまた不安定になったりしながら1年近くは続きました。正直、いつ終わるかわからない娘の赤ちゃん返りと息子の育児でヘトヘトになりましたが、大変な時期にこそ娘とじっくり向き合う時間を作ることで、今も良い関係を続けていけているのかな、と思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:吉川 みきな13歳女の子と3歳男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。
2023年04月05日わが家はステップファミリーで、現在14歳、4歳、生後3カ月の3人の子どもがおり、第1子の娘と第2子の息子が10歳差です。数年前、当時11歳の娘と1歳の息子を連れて出かけたある日、エレベーターで一緒になった高齢の女性から私たちの関係性について質問を受けました。娘と息子が姉弟だと伝えたときの、女性の発言にびっくりしたお話です。10歳の年の差姉弟はめずらしい?これは、現在14歳の娘と4歳の息子が、それぞれ11歳と1歳だったときのお話です。 息子の保育園行事やお迎えに娘を連れて行くと、他のママや保育士さんたちから「お姉ちゃんと年が離れているんだね」と驚かれたり、私の職場で子どもたちの年齢の話になると「そんなに年が離れてるの!?」と言われたりすることがよくありました。そのため、ここまで年の離れた姉弟はめずらしいのかもしれないなと私も思っていました。 エレベーターで一緒になった高齢女性休日に、私が娘と息子を連れて地下鉄に乗ったことがありました。地下鉄から降り、改札を出てエレベーターを待っていると、後ろに80代くらいの女性が。私たちを見て「どういう関係なの?」と聞いてきたので、「私が母親で2人は子どもです」と答えました。 すると、その女性が「ずいぶん年が離れているんだね。かわいそうに。下の子はなかなかできなかったのかい?」と聞いてきました。娘の手前、私が何も答えられず苦笑いをしていると、さらに質問が……。 年の差姉弟はかわいそう?その女性が、娘に向かって「お姉ちゃんだってずっときょうだいがほしかったんでしょ? こんなに年が離れちゃって、かわいそうにね」と言ったのです。娘は愛想笑いをするだけで、特に返答はしていませんでした。私も、その場で何も言えず、「娘はなんて思っているのだろう」と心の中でモヤモヤしていました。 私たちがエレベーターを降りて女性と別れると、娘は「年が離れていて何がかわいそうなんだろう? 弟がこんなにかわいいんだから、いいじゃんね」と私に言ってくれ、ホッとした気持ちになったのです。 10歳の年の差姉弟がめずらしい、ということはわかっていましたが、初対面の人にそこまで深い質問をされたことがなかったので驚きました。初対面の人から娘に向かって「かわいそう」と言われたことに、私はショックを受けましたが、娘はあまり気にしていなかったことが救いです。 著者:鈴木 沙智3児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年12月20日敏感肌スキンケアメーカーの株式会社ナチュラルサイエンス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小松令以子)では、幼児期から学童期の4歳から10歳までの児を対象に皮膚科専門医による皮膚状態の確認と、機器測定による実態調査を行いました。本研究成果については2021年1月に開催された第44回日本小児皮膚科学会学術集会にて発表し、2022年10月31日に発刊された「アレルギーの臨床11月号」に掲載されました。【概要】弊社はこれまで、皮膚科、小児科、産婦人科の医師の協力のもと新生児や乳幼児の皮膚の調査やスキンケアの効果を検証してきました。近年、新生児や乳幼児については皮膚の保湿機能を保つことの必要性は広まりつつあります。しかし、幼児期から学童期は屋外で活動的になり、外的刺激にさらされることが多くなりますが、皮膚に関する実態調査の報告は多くありません。そこで今回、幼児期から学童期の4歳から10歳までの児を対象に皮膚科専門医による皮膚状態の確認と、機器測定による実態調査を行いました。その結果、医師の皮膚所見から乾燥や落屑がみられ、また機器測定より角層水分量や皮脂量が少なく保湿機能が低いことがわかりました。また4歳から10歳の真皮厚や密度は増加傾向にあり、成長段階にあることがわかりました。【研究の背景】近年、新生児や乳幼児の皮膚生理機能が報告され、出生後早期からの保湿剤の塗布により、アトピー性皮膚炎をはじめとした、アレルギーの発症を減少させることが明らかになってきています。新生児や乳幼児については、皮膚の保湿機能を保つことの重要性は広まりつつあります。新生児期や乳児期と比較し、幼児期から学童期の生活は行動範囲が広がり、外での活動も増えることから外的刺激を受けやすく、湿疹・皮膚炎が生じやすいと言われています。最近の報告では、幼児期から学童期にアトピー性皮膚炎を発症する児は症状が継続する可能性があり注意が必要であると報告されています。しかしながら、幼児期から学童期の小児の皮膚に関する調査報告が少ないため、私たちは今回4歳から10歳の健常な小児を対象に皮膚状態を調査しました。【結果】本研究では、4歳から10歳までの健常な小児35名(男児17名、女児18名)を対象に、皮膚科専門医に皮膚所見と機器による角層水分量や皮脂量、皮膚厚などの測定を行いました。また被験者背景より未就学児の4歳から6歳の幼児群と7歳から10歳の学童期群に分け解析しました。1)皮膚所見(図1)皮膚所見では、幼児群、学童期群の両群に乾燥や落屑が全身に見られました。2)角層水分量、皮脂量(図2)角層水分量は幼児群、学童期群とも低いことがわかりました。皮脂量は幼児群と比較し学童期群の額部だけは高い傾向にありましたが、それ以外の部位では学童期群は低いことがわかりました。3)皮膚厚(図3)上肢の皮膚厚の測定から、4歳から10歳において表皮厚の年齢による増加は見られませんでしたが、真皮厚や皮膚密度は額部、腹部、上肢、下肢で年齢とともに増加傾向にあり、皮膚は成長段階にあることがわかりました。【考察】皮膚所見、機器測定の結果から、幼児期や学童期の皮膚状態は角層水分量が低く、皮脂量も少なくバリア機能が低いことで、乾燥や落屑など皮膚症状の変化が見られることが示唆されました。新生児期・乳児期と比較し、幼児期・学童期では行動範囲が広がりますが、近年の報告では大気汚染物質がアトピー性皮膚炎の誘因となる可能性があるため、活動的な幼児期や学童期においても皮膚バリア機能を高める必要があると考えられます。皮膚バリア機能を高めることは、アトピー性皮膚炎だけではなく経皮感作による食物アレルギーの発症、それに続くアレルギーマーチの予防となる可能性があるため、幼児期や学童期における洗浄や保湿、紫外線ケアなどのスキンケア指導が重要であると考えられます。ナチュラルサイエンスでは今後、幼児期や学童期は紫外線や乾燥などの様々な影響をうけるため、更なる皮膚状態の調査を行い、アトピー性皮膚炎やアレルギーの予防となりうる適切なスキンケア方法を提唱していきたいと思います。※試験期間:2020 年 3 月に実施■論文についてタイトル:幼児および学童児の皮膚に関する実態調査筆者名:小谷野豊1)・小池田崇史2)・中島大輝1)・藤浪未沙1)・田中聖子1)・佐藤嘉純1)・小松令以子1)1)株式会社ナチュラルサイエンス、 2)芝パレスクリニック掲載誌:「アレルギーの臨床」(11月号 2022.vol42(12).P35-41 )<参考>株式会社ナチュラルサイエンスとは敏感肌スキンケアメーカーであるナチュラルサイエンスは、赤ちゃんと一緒に使える低刺激のスキンケアを中心に、肌本来の力を引き出すスキンケアやサプリメントなどの研究開発・販売を行っています。特にブランドの中心である「ママ&キッズ」は皮膚科・小児科・産婦人科の協力のもと開発を行い、低刺激性を実現。またその効果を確かめるため、大学病院や皮膚科での臨床テストを実施するなど、徹底的に品質をチェックしています。4 歳から 10 歳頃( 思春期前)までを対象とした洗浄・保湿ケアアイテムがそろう「ママ&キッズ キッズライン」ママ&キッズ キッズラインは皮膚科専門医の協力を得て、学童期(4 歳~10 歳頃(思春期前))のキッズの肌のために開発されたスキンケアシリーズです。肌に本当に必要なものだけを絶妙なバランスで配合し、香料や着色料など、不要なものはできるだけカットしました。ベビーや大人よりも皮脂が少なく、乾燥している学童期のキッズの肌をうるおいで満たします。▼製品詳細 株式会社ナチュラルサイエンス 会社概要商号:株式会社ナチュラルサイエンス代表者:代表取締役社長 小松 令以子本社:東京都中央区新川1-22-11所在地:東京都江東区北砂3-4-27設立:平成8年8月8日事業内容:化粧品・医薬部外品・歯みがき粉の企画・研究・開発・製造・販売、健康食品・食品の企画・開発・製造・販売、エコロジー・子ども商品の企画・開発・販売資本金:10,000,000円ホームページ: 【一般のお客様からのお問い合わせ先】株式会社ナチュラルサイエンスTEL: 0120-122-783(フリーダイヤル)URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月18日私は2歳の娘を育てているママです。ちょうど夏にあたる1歳10カ月のころにトイトレをしましたが、うまくいったのは最初だけ。娘はすぐにトイレを拒否するようになってしまいました。同年代の周りの子はトイトレが順調な子もちらほらだったのですが、本人にやる気がないならとトイトレはストップ。振り返れば、この判断がたった1日でおむつを卒業する結果になったと思っています。 1歳10カ月であっけなくトイトレ失敗娘が1歳10カ月のとき、ちょうど夏になり、通っていた子育て支援センターの子たちにもトイトレシーズンが到来しました。そこでその波に乗って娘もトイトレ開始! 娘に好きな布パンツを選ばせ、最初は娘もルンルン気分でした。 「トイレ行こうか」と言えばトイレでおしっこができて、怖いくらいに順調。しかし私がしつこく誘いすぎたのか、ものの1週間で娘はパタリとトイレには行かなくなりました。 トイレを飾る日々その後も私がトイレに入るときに娘を誘ってみましたが、拒否され続ける日々。あまりに娘が嫌な顔をするので、誘うのは一旦中止にして、ただトイレを飾ることにしました。 娘が書いた絵を壁一面に貼り、踏み台を段ボールで一緒につくる日々。内心、「いつトイレしてくれるかな」と思いながらも、私から娘に「トイレ行こう」とは言わないようにしていました。 久々の布パンツ登場でおむつ卒業春になり、娘が2歳8カ月になったとき、衣替えをしていてたまたま娘の選んだ布パンツが出てきました。これを見て娘は目がキラキラ。「今日からこれはくね。おむつははかない」と宣言をし、本当にその日から布パンツで過ごすようになりました。 私から娘に「トイレ行こう」と言っていたのは卒業からほんの2日ほど。それ以降は時々失敗することもありますが、自分から「トイレ!」と言ってくれます。 納得することが大切だった娘はちょっとこだわり屋で、自分が納得しないと行動しない性格です。そんな性格を考えれば、おむつから布パンツになることにも自分で納得する必要があったのだと思います。 おむつを卒業してから2カ月過ぎても娘は布パンツを選ぶのが楽しそうですし、トイレの飾りや踏み台のことも好きです。トイレに行かない日々も全部つながっていたんだなぁとうれしく思います。 長丁場だったけれど、最後はあっけなく卒業してしまったおむつ。まだほんの1・2歳の子どもでも、おむつを卒業するにはそれを自分の中で消化して納得することが必要なんだなと感じました。また、「いつでもトイレに行ってOK」とトイレへの意識を開き続けていたことも大事だったと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKO作画/やましたともこ著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2022年09月21日私には、現在13歳の娘と3歳の息子がいます。年の差、10歳。10年間ママである私をずっと独り占めしてきた娘の赤ちゃん返り。弟の誕生で娘にどのような変化があったのか。妊娠中から、産後の様子までを詳しくお話しします。娘に妊娠を伝えたときの反応は?わが家はステップファミリーで、娘が8歳のときに今の夫と再婚しました。そして、娘が9歳のときに息子を妊娠。娘に妊娠を伝えると「私、サンタさんに弟が欲しいってお願いしてたの……本当にきてくれたんだ!」と大喜び。 ですが、それと同時に「やっぱりお姉ちゃんになりたくない。ママを取られたくない」と急に泣き出すようになったりと、少し情緒不安定になってしまい、「赤ちゃんが生まれても◯◯のこと大好きなのは変わりないよ」と、抱きしめながら娘に伝えていました。 いざ息子が誕生! 娘の様子は…そして息子が誕生し、娘も積極的に抱っこしたりと息子をとてもかわいがっていました。それでも、約10年間ママを独り占めしていた娘にとって、突然のライバルの誕生にとても複雑な気持ちだったと思います。「◯◯(息子)が泣いても抱っこしないで」と言ったり、ごはんを食べさせてほしいと甘えたりすることもありました。 その都度、娘の気持ちを受け止め、息子が泣いていても娘を優先して対応するようにし、1日に何度も娘を抱っこして「ママは○○(娘)のことが大好き」「ママは○○(娘)のこと愛してるよ」「○○(娘)は、今まで通りママにたくさん甘えていいんだよ。お姉ちゃんだからって無理しなくていいの。○○(娘)は○○なんだから」と伝えました。 月に一度は3人で「映画デー」小学4年生の子どもと赤ちゃんでは、もちろん赤ちゃんのほうが手がかかるので、娘がママやパパを独り占めできる時間を積極的に作るようにしました。夫が休みの日には私と娘で買い物に行ったり、カフェに行ったりしてじっくり娘と関わるようにしたのです。 その他にも、月に一度「映画デー」という日を設定し、夜に息子を寝かせたあとに私と夫、娘の3人でレンタルしてきたDVDを観て、映画館ごっこをする日を作りました。日によってはお菓子やジュースを買い、飲んだり食べたりしながら3人だけの時間を楽しみます。この「映画デー」は、頻度は2~3カ月に一度と頻度は少なくなりましたが、息子が生まれてから3年半経った今でも続いています。 娘の赤ちゃん返りは、安定したりまた不安定になったりしながら1年近くは続きました。正直、いつ終わるかわからない娘の赤ちゃん返りと息子の育児でヘトヘトになりましたが、大変な時期にこそ娘とじっくり向き合う時間を作ることで、今も良い関係を続けていけているのかな、と思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:吉川 みきな13歳女の子と3歳男の子の年の差兄弟を育てている母。反抗期の娘とイヤイヤ期の息子の育児に日々奮闘中。上の子を出産後に大学に通い、看護師の資格を取得。現在は看護師としてパート勤務をしている。
2022年04月23日「23歳でがん!?」第10話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんであることが判明! 子宮頸がん判明後の5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第10話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 保険金……、だと? お金は大事だよ~~♪アヒルの歌い声が聞こえてきそう。でも、手術する側としては体のことを……、考えてほしかったり……。 ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2021年11月30日私は2歳の娘を育てているママです。ちょうど夏にあたる1歳10カ月のころにトイトレをしましたが、うまくいったのは最初だけ。娘はすぐにトイレを拒否するようになってしまいました。同年代の周りの子はトイトレが順調な子もちらほらだったのですが、本人にやる気がないならとトイトレはストップ。振り返れば、この判断がたった1日でおむつを卒業する結果になったと思っています。 1歳10カ月であっけなくトイトレ失敗娘が1歳10カ月のとき、ちょうど夏になり、通っていた子育て支援センターの子たちにもトイトレシーズンが到来しました。そこでその波に乗って娘もトイトレ開始! 娘に好きな布パンツを選ばせ、最初は娘もルンルン気分でした。 「トイレ行こうか」と言えばトイレでおしっこができて、怖いくらいに順調。しかし私がしつこく誘いすぎたのか、ものの1週間で娘はパタリとトイレには行かなくなりました。 トイレを飾る日々その後も私がトイレに入るときに娘を誘ってみましたが、拒否され続ける日々。あまりに娘が嫌な顔をするので、誘うのは一旦中止にして、ただトイレを飾ることにしました。 娘が書いた絵を壁一面に貼り、踏み台を段ボールで一緒につくる日々。内心、「いつトイレしてくれるかな」と思いながらも、私から娘に「トイレ行こう」とは言わないようにしていました。 久々の布パンツ登場でおむつ卒業春になり、娘が2歳8カ月になったとき、衣替えをしていてたまたま娘の選んだ布パンツが出てきました。これを見て娘は目がキラキラ。「今日からこれはくね。おむつははかない」と宣言をし、本当にその日から布パンツで過ごすようになりました。 私から娘に「トイレ行こう」と言っていたのは卒業からほんの2日ほど。それ以降は時々失敗することもありますが、自分から「トイレ!」と言ってくれます。 納得することが大切だった娘はちょっとこだわり屋で、自分が納得しないと行動しない性格です。そんな性格を考えれば、おむつから布パンツになることにも自分で納得する必要があったのだと思います。 おむつを卒業してから2カ月過ぎても娘は布パンツを選ぶのが楽しそうですし、トイレの飾りや踏み台のことも好きです。トイレに行かない日々も全部つながっていたんだなぁとうれしく思います。 長丁場だったけれど、最後はあっけなく卒業してしまったおむつ。まだほんの1・2歳の子どもでも、おむつを卒業するにはそれを自分の中で消化して納得することが必要なんだなと感じました。また、「いつでもトイレに行ってOK」とトイレへの意識を開き続けていたことも大事だったと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~5歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 REIKO作画/やましたともこ著者:水田 真理アレルギー持ちな娘の母で元理科の塾講師。子育てはできるだけ家にあるもので、娘と楽しめるように日々創意工夫を実践。
2021年09月26日子育てや教育にまつわる情報を探していると、「10歳までに◯◯すべき」という説をよく目にします。それはなぜでしょう?どうやら「10歳までの子ども」は、親子の関わり方によってぐんと伸びる可能性を秘めているらしいのです。今回は、子どもの未来のために「10歳までにしておきたいこと」について考えていきます。「10歳までに〇〇すべき」の科学的根拠そもそも「10歳まで」という年齢に根拠はあるのでしょうか?小学校高学年に差しかかる10歳の子どもは、大人に比べるとまだまだ幼稚な面が多いものの、子どもっぽさが抜けつつある変化の過渡期です。ここでは、脳や心の成長と教育面における10歳までの変化を見ていきましょう。■脳の発達における「10歳」とはまずは脳科学の面から、10歳までの子どもの脳の成長について解説していきます。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家である加藤俊徳氏は、子どもの脳の成長には段階があり、その年齢に適した脳の発達を促すことが大切であると述べています。具体的には、3~7歳くらいまでは体を動かすことを重点的に、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で脳に情報を取り入れることを意識するといいそう。目的は右脳の成長を促すこと。「感性脳」と呼ばれる右脳の発達は、相手の気持ちを汲み取るなど、他者と上手にコミュニケーションをとるのに欠かせません。続いて7歳以降、小学校に入ると教科書を使ってたくさん勉強をするようになり、言葉の情報を理解する能力が鍛えられます。これにより「論理脳」と呼ばれる左脳が著しく成長し、自分自身を理解するのに役立ちます。加藤氏によると、「10歳以降にぐんと伸びるのは、体験を言葉にしたり、文字情報を読んで深い理解につなげたりする能力。だからこそ、それまでに言葉以外の体験を十分にしておく必要がある」とのこと。満点の星空を見上げる、炎天下でかき氷を食べる、虫の声に耳を傾けるなど、五感を通したさまざまな体験をさせてあげましょう。■心の発達における「10歳」とはよく「10歳の壁」という言葉を耳にしますが、発達心理学の観点からも、10歳は精神的な不安定さが顕著に現れる難しい時期だと言われています。「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」(文部科学省)によると、10歳前後の子どもは「自分のことを客観的にとらえられるようになる反面、自己に対する肯定的な意識をもてず、劣等感をもちやすくなる」という特徴が見られるようになるそう。このような内面の変化は、親にとっても子ども本人にとっても深い悩みにつながる可能性がありますが、決して悪いことばかりではありません。「10歳は子どもにとって大きな飛躍の年」と話すのは、発達心理学・学校心理学の専門家である渡辺弥生氏。この時期の子どもは急激に大人に向かって成長します。悩みの内容も大人と同じように複雑化されるでしょう。しかしそれこそ、自分を客観視できるようになった証であり、将来のことをしっかりとイメージして考えられるほど成長した、ということなのです。大きな変化の渦中にいる子どもは、親が考える以上に強いストレスを感じています。ときには反抗的な態度をとってしまうこともありますが、将来大きく羽ばたくために必要な過程なのです。10歳前後の子どもの心は、急激に成長している最中と言えるでしょう。■学力面における「10歳」とは最後に、10歳を境にした変化について、教育における観点から解説します。花まる学習会代表の高濱正伸氏は、「子どもはおおむね10歳(小学4年生)くらいを境に、大きく変わります。親は小学校低学年と高学年では “生態がまったく違う” ことを認識すべきです」と述べています。私の長年の観察によると、小学3年生(9歳)までが「オタマジャクシ」の時代で、小学5年生(11歳)から「カエル」の時代がはじまります。その間の小学4年生(10歳)は、「オタマジャクシ」から「カエル」に変わる転換期であり、「オタマジャクシに足が生えた状態」といえるでしょう(もちろん成長には個人差があります)。(引用元:高濱正伸(2014),『本当に頭がいい子の育て方』, ダイヤモンド社.)学力面において「10歳」は分岐点になります。高濱氏は、「8、9歳くらいまでに “頭のよさ” の核心部分が育つ」と言い、「低学年で基礎力を完成させ、高学年以降にさらに発達させる、というプロセスが一般的なので、10歳までに基礎力が身についていないと、それ以降の “あと伸び” が難しくなる」と指摘しています。このように、子どもにとって非常に重要な時期として「10歳」が挙げられるのは、それなりの理由があるのです。長い人生のなかでたった10年でも、その時期の経験や生活の基礎が人生の土台となることを考えると、「10歳までに」してあげたいこと・させてあげたいことが見えてくるはずです。10歳までにしたほうがいい4つのことでは具体的に、10歳までに何をしたらいいのでしょうか?ここでは押さえておきたい4項目をピックアップしました。■10歳までに「生活習慣を整える」12年間、5万人以上の「勉強ができる子」の学習パターンを調査してきた朝日大学マーケティング研究所所長の中畑千弘氏は、「勉強ができる、できない子の差は10歳までの生活習慣にある」と断言します。中畑氏によると、いわゆる「勉強ができる子」は、「10歳までに机に向かって5分でも10分でも何かをするという習慣」が身についていることが多いそう。また、勉強に限らず、同じ時間に起きる、同じ時間に食事をとる、同じ時間に寝る、など規則正しい生活を送る習慣が身についているという点も重要です。文部科学省による「全国学力・学習状況調査」(平成28年)では、朝食を毎日食べている子どものほうが、学力調査の平均正答率や体力合計点が高い傾向にあるという結果が出ました。朝起きて食欲が出ないなら、具沢山のスープやフルーツなどを少量でも食べる習慣をつけましょう。また、教育ジャーナリストの清水克彦氏は「正しい生活習慣に加えて、お手伝いや整理整頓の習慣も身につけるべき」と述べています。なぜなら、お手伝いや整理整頓が習慣づいている子どもほど、頭のなかの考えを整理しやすく、上手に感情のコントロールができたり、自分から率先して行動できたりと、学力では測れない能力が身につくからです。10歳までによい習慣を身につけさせたいですね。■10歳までに「考える経験をさせる」「思春期になんらかの問題を起こすかどうかは10歳頃までの親子関係で決まる」と話すのは、青山渋谷メディカルクリニック名誉院長の鍋田泰孝氏です。10歳までの学童期は、子どもが精神的に安定していてまだ頭が柔らかい時期。それゆえ外界から多くのことを取り込みやすく、「基本的な性格ができあがる時期」でもあるのです。基本的な性格ができあがるというのは、対人関係のスキルや物事のとらえ方、主体性といった「基本的なライフスタイル」ができあがることでもあります。この時期に自分で考える経験をせず、すべて親に決めてもらっていたら、思春期にぶつかる壁を乗り越えるのは困難になるでしょう。わが子が心配なあまり、つい過干渉になってしまう人も多いかもしれませんが、その弊害についてはよく知られるところ。そうならないように、「子どもをひとりの人間として尊重することが大切」と話すのは公認心理師の佐藤めぐみ氏です。親が意識すべきは「質問をする」「相談をする」「意見を聞く」の3つ。子どもの決断や判断の機会を奪わないように、まずは子どもに「どうしたい?」「○○くんはどう思った?」と聞いてみてください。子ども自身が考え、自分の気持ちを正直に言えるようになるといいですね。■10歳までに言語能力を伸ばす開成中学校・高等学校校長を経て現在は北鎌倉女子学園学園長を務める柳沢幸雄氏は、「人間としての基本形ができあがる10歳までに、幅広い経験をさせる必要がある」と話します。ただしそれは、習い事をたくさんさせるという意味ではありません。この時期に培いたいのは、学力や特定のスポーツの能力ではなく、「総合的な生活力」いわゆる「生きる力」です。なかでも「言語能力」を伸ばしてあげることを意識してあげるといいそう。というのも、人から何かを教わるときにも、自分で物事を考えるときにも、人間は言語を使うから。つまり、「言語能力こそが学びの基礎」なのです。子どもの言語能力を伸ばすには、「子どもの話をきちんと聞くこと」が基本です。成長過程にある子どもはボキャブラリーが少なく、話を組み立てることがまだ苦手。柳沢氏は、「話すのに時間がかかっても、親は辛抱強く待って、子どもに考える時間を与えてほしい」と述べています。「子どもがしゃべる時間が2、親がしゃべる時間を1」を意識するよう心がけましょう。■10歳までに思い切り遊ばせる「10歳くらいまでに思いきり遊べていない人間は、将来的に伸びない」と断言するのは、教育改革実践家の藤原和博氏。これからの時代に求められるのは、正確な答えをすばやく導き出す能力ではなく、「正解がない問題に対して多くの仮説を立てられる力」だと藤原氏は説きます。その力は、遊びのなかで育まれるのだそう。遊びというのは決まった正解がなく、想定外のことも起こります。だからこそ、その場の状況を踏まえて仮説を立てて乗り越えたり、みんなが楽しめるように臨機応変にルールを変更したりする柔軟性が求められるのです。実践教育ジャーナリストの矢萩邦彦氏も同様に、「小学2年生まではできるだけ外遊びをして、ものを観察したりつくったりする時間を確保する必要がある」と述べています。習い事に追われて遊ぶ時間がない子どもも多く見られますが、できるだけしっかりと外遊びをさせることが、その先の学びの基礎づくりになるのです。どこか特別な場所や整備された遊び場へ連れて行かなくても、近所の公園でいつもとは違う遊びを取り入れたり、散歩コースを変えてみたりと、日常のなかで工夫して変化を楽しむことはできますよ。10歳までに高めたい「自己肯定感」と「非認知能力」最後に、STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ(編集)× おおたとしまさ氏(監修)の書籍、 “10歳までに一生ものの土台ができる” 『究極の子育て』をご紹介します。本書は、「変化の激しい現代社会において、必要とされる知識やスキルを不足なく身につけるためにどうするべきか」を問う一冊。そのカギとなるのは、「自己肯定感」と「非認知能力」です。自己肯定感は、無条件に自分にOKを出せる感覚。非認知能力は、テストの点数では表せない幅広い力。どちらもこれからの時代に求められる力です。「これだけは大切なこと」をぎゅっと絞ってまとめています。「育児や教育に悩んでいる」「子どもの未来への漠然とした不安を抱えている」といった保護者にこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。 ***とはいえ、「10歳までに絶対に身につけさせなきゃ!」と焦る必要はありません。ひとりひとりのお子さんのペースに合わせて、無理なく能力を伸ばせるようにサポートしてあげましょう。たとえ10歳を過ぎてしまっても、親御さんの愛情と熱意があれば、いつでも軌道修正することは可能なのです。(参考)PHPのびのび子育て 2020年8月特別増刊号, PHP研究所.高濱正伸(2014),『本当に頭がいい子の育て方』, ダイヤモンド社.文部科学省|3. 子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳をもっと面白がるべき理由ダイヤモンドオンライン|勉強ができる子を育てる「黄金の時間割」教えます!「早寝早起き朝ごはん」全国協議会|「早寝早起き朝ごはん」運動について清水克彦(2010),『頭のいい子が育つ10歳までの習慣』, PHP研究所.STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|思春期の問題は学童期からはじまっている?10歳までの親子関係が大事な理由STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|「過干渉、ヘリコプターペアレント予備軍」親の意外な特徴。もしかしてあなたも?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|生きる力をつくる「10歳までの幅広い経験」。子どもに勉強は教えるな!?STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|過剰な受験勉強よりも大切な、「10歳までに思い切り遊ぶ」という経験AERA with Kids 特別編集,『自己肯定感を高める本』, 朝日新聞出版.
2021年06月08日ここ数年で目にする機会が増えた「10歳の壁」という言葉。いわゆる「10歳の壁」とは、小学3・4年生になった子どもたちがぶつかる学習面でのつまずきや、精神的に不安定になりがちなこの時期特有の反抗的な態度などを指します。10歳前後は、体も心も急激に変化していく時期。読者の中にも、「まさに今、真っ只中!」とお悩みの方や、過去を振り返って「ああ、あのときのあれがそうだったのか!」と気づく方もいるのではないでしょうか。今回は、これまでご紹介してきた「10歳の壁」にまつわる記事のなかで、とくに人気の高かった6本をまとめました。さまざまな角度から「10歳の壁」問題に切り込んだ内容になっているので、ぜひ参考にしてください。「10歳の壁」おすすめ記事1■「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳の壁をもっと面白がるべき理由「10歳は子どもにとって大きな飛躍の年」そう断言するのは、発達心理学・学校心理学の専門家である渡辺弥生先生です。「壁」と聞くと、乗り越えるために苦労や努力を必要とする困難なものの象徴としてとらえがちですが、実際には子どもが大きく羽ばたくために重要なのだといいます。そもそも、10歳頃の子どもの「飛躍」は、それまでの親による教育、インプットが花となって開きはじめたということの表れに他なりません。その花が開くようすを楽しむことこそ、親としての醍醐味ではないでしょうか。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳の壁をもっと面白がるべき理由)この記事では、「10歳の壁」に直面した子どもの学習面での変化よりも、むしろ内面的な変化に着目しています。9歳までは困っている人を素直に助けてあげられたのに、10歳になるとなぜか行動を起こさなくなる、9歳までは自然と「みんな仲良く」ができていたのに、10歳になるとそれが難しくなってくる……。また、ニュースを見て、会ったこともない人の気持ちまで想像して考えられるようにもなるともいいます。これらは対人関係の広がりの表れであり、その影響は自分自身へと向いていくそう。たとえば、自分を客観視できるようになり、「自分はこういう良くないところがあるから、直していかなきゃ」といった自己コントロールへと発展していくのです。渡辺先生は、「大きな変化の渦中にいる子どもは、強いストレスも感じている」といいます。それが大人への反抗的な態度につながることもありますが、親はしっかりと子どもを見守り、必要であれば導いてあげるように心がけましょう。「10歳の壁」おすすめ記事2■「10歳の反抗期」に親がすべきこと。子どもは親の思いどおりには育たない!早稲田大学教育学部教授でアンガーマネジメントの専門家でもある本田恵子先生は、この記事の中で子どもの反抗期を段階別に解説しています。いわゆる「イヤイヤ期」と呼ばれる3歳くらいの反抗期、そして14、15歳頃に訪れる思春期特有の反抗期。その中間にある10歳頃の反抗期について、親の接し方も含めて次のように述べています。これはさまざまな試行錯誤をして創造力が伸びる時期だからこそ出てくる反抗期です。この時期にはルールで縛りつけ過ぎないように注意しなければなりません。「こうしたほうがいいよ」と親の理想を押しつけると、お手本どおりの解答はできるけど、独自性がない子どもに育ってしまうからです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「10歳の反抗期」に親がすべきこと。子どもは親の思いどおりには育たない!)「もう10歳」とはいえ、まだまだ子ども。その言動を見ていると、危なっかしくてつい口出ししたくなりますよね。しかし本田先生は、この時期の子どもは、思い切り自由にさせてあげると創造力や個性が伸びるといいます。ではなぜ、この時期に子どもの個性を伸ばすことが求められるのでしょうか。それは、「子どもは親の思い通りには育たない」ことが明白だから。誰しも、自分の子どもには「こうなってほしい」という願望を抱いてしまいますが、ほとんどの場合、子どもは意外な個性を発揮して親を驚かせます。だからこそ、本田先生は「この時期に、きちんと『自分で決められる』子どもに育てることを重視すべき」だというのです。また、「たとえ反抗期がなくても、不安になる必要はありません」とも。本田先生は、「それは子どもの欲求を親が上手に受け止めている証拠」と述べています。この時期は、子どもが反抗してもしなくても、「ひとりの人格をもつ人間」として向き合うことが大切なのです。「10歳の壁」おすすめ記事3■「10歳の壁」「9歳の壁」「小4の壁」とは?子どもの発達段階を意識した4つの対処法この記事では、「10歳の壁」(「9歳の壁」「小4の壁」も同義)にまつわる深刻な社会問題を取り上げながらも、適切な対処法や対策をしっかりと紹介しています。子どもの発達段階において避けては通れない「10歳の壁」。必要以上に恐れたり心配したりせずに、正しい知識と接し方を学んで乗り越えたいですね。10歳ごろになると、「他者意識」が発達し、他人との比較を通じて自分を認識するようになるため、子どもの自己評価や自尊心が低下してしまうのだそう。嫉妬などのネガティブな感情も生まれ、気に入らない相手を無視したり、その人について悪いうわさを流したりといった「関係性攻撃」につながってしまう場合もあるとのことです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「10歳の壁」「9歳の壁」「小4の壁」とは?子どもの発達段階を意識した4つの対処法)子どもが成長していく過程では、他者と自分を比較してネガティブな感情にとらわれるケースが多く見られます。しかし、それは決して悪いことではありません。親が注意すべきことは、余計な口出しをしたり、傷つかないように先回りして守ったりするのではなく、「今はこういう時期なんだ」と見守ってあげること。そのうえで、次のように接すると効果的だそう。■対策1:ほめて自信をつけさせる他者との比較によって自己評価が低下した子には、「自己肯定感の育成」を。コツは“少しおおげさ”に、そして“具体的にほめること”です。■対策2:家事を手伝わせるお手伝いをしてもらってほめる場面をつくりましょう。「家族の役に立てた」と実感することで、自己肯定感が養われます。子どもの能力に応じて、具体的に指示を出すとスムーズです。■対策3:本を読むように仕向ける多くの名作には、「友情の大切さ」や「因果応報」など抽象的な教訓が含まれています。読書することで、他者への共感力や抽象的な物事への理解が深まり、人間関係の問題に直面しても自分で対処できるようになるでしょう。■対策4:体験活動をさせる子どもの自己肯定感を強くするには、キャンプなどの自然体験がおすすめ。自然体験が豊富な子ほど、「勉強は得意なほうだ」「今の自分が好きだ」と考える傾向があるそうです。どれもシンプルなアドバイスばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。「10歳の壁」おすすめ記事4■親が知っておくべき「10歳の壁」と自己肯定感の関係「10歳の壁」と呼ばれる時期は自己肯定感が失われやすくなり、その後の人生にも影響を及ぼすそう。自己肯定感が欠如した子どもは、「どうせ頑張ったってできない」と、挑戦することを放棄するようになります。すると、次第に自分から行動を起こさなくなり、将来は人のあとをついていくだけの「指示待ち人間」になってしまうかもしれないのです。そうならないためには、どうしたらいいのでしょうか?一番大切なのは、親が子供を信頼し、行動を見守るということです。子供が行動するとき、失敗しそうで不安になり、あれこれ口を出していませんか?「早く宿題をやりなさい」や「部屋をきれいにしなさい」などと、子供の行動に毎回口をはさみ叱っていると、子供はどんどん挑戦する心を失っていってしますのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|親が知っておくべき「10歳の壁」と自己肯定感の関係)教育評論家の親野智可等先生は、「目先のことばかり見て『○○ができていない』と否定的に叱り続ける親は、子どもの自己肯定感をボロボロにする」と述べています。親ができることは、子どもを信じて、自分の力でやり遂げられるように見守ってあげること。そして、能力や結果ではなく“努力したこと”をほめてあげましょう。これからの時代は、ますます主体性をもって行動することが求められます。主体性を生み出すには、自己肯定感は欠かせません。お子さんの将来のためにも、自己肯定感を失わせないように大切に育んであげたいですね。「10歳の壁」おすすめ記事5■「10歳の壁」は飛躍のチャンス。「壁」を飛び越えるための言葉かけ小学校4年生くらいから学校の勉強はぐんと難しくなり、それまで「なんとなく理解していた子」は、非常に困難な状況に陥ります。勉強が難しくなることで自信が失われ、同級生と比較して劣等感が芽生えてしまうと、自己肯定感の低下につながることも。ここでは、実際に「10歳の壁」に直面したとき、子どものやる気を引き出して自己肯定感を高める言葉かけを紹介しています。お子さんが劣等感や自己否定感で悲しい思いをしているときに、「○○するべき」と理詰めで教えても、より追い詰めてしまうことになりかねません。大人の目線で解決策を教えたくなる気持ちも分かりますが、気持ちに寄り添った言葉をかけ、お子さんを安心させてあげることが大切です。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「10歳の壁」は飛躍のチャンス。「壁」を飛び越えるための言葉かけ)まずは子どもの気持ちに寄り添い、受け止めてあげることを心がけましょう。それをふまえると、かけてあげるべき言葉が見つかるはずです。この記事では、NG例とOK例をわかりやすく解説しています。「お姉ちゃんはいつも満点だったよ」→NG「前よりも10点も上がったね!」→OKほかの兄弟や周りのお友だちと比較してしまうと、子どもの自尊心を傷つけます。この場合は、「過去の自分」と比べてほめてあげましょう。「だからダメだって言ったのに!」→NG「お母さんも小さいとき同じ失敗しちゃったんだ」→OK子どもが失敗したときに頭ごなしに叱るのは避けるべき。親自身の失敗談も話してあげれば、「失敗してもいいんだ」と失敗を恐れずにチャレンジする力が育まれます。ほかにも、すぐに役立つ言葉かけをいくつか紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。「10歳の壁」おすすめ記事6■「すごい」「えらい」より効果的!褒めず・怒らずに子どもを自立させるアドラー式子育てとは今注目されている、褒めない・怒らない「アドラー式子育て」についてくわしく解説しているこの記事。アドラー式子育てでは、「勇気づけ」という技法を用いて、子どもに「困難を克服する力」を与えることを目指します。アドラー式子育てでは、子どもの人格や性格は10歳頃までに形成させると考えられています。そのため、10歳前後の関わり方が特に重要視されているのです。これまで勇気づけをしてこなかった方は、これから少しずつでも勇気づけを心がけてみましょう。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「すごい」「えらい」より効果的!褒めず・怒らずに子どもを自立させるアドラー式子育てとは)「勇気づけ」とは、子どもが何かしてくれたときに「えらいね」「すごいね」と褒めるのではなく、「ありがとう」「うれしいな」などの気持ちを伝えるようにすること。すると子どもは気分が良くなり、“自分の意思で”相手を喜ばせるような行動をとるようになるそうです。子どもを褒めることは大事ですが、その「褒め方」には注意しなければなりません。些細なことで頻繁に褒めていると、その状況が当たり前になってしまい、褒められない状況に不安を覚えるようになってしまうとか。さらに、褒めてもらうために「大人はどう思うか」を基準に行動するようにもなってしまいます。ここでは、日常のシーン別に具体的な褒め方をくわしく解説しています。読み進めていくうちに、「いままで間違った褒め方をしていた」、もしくは「怒らなくてもいい場面で怒っていた」という気づきにつながるはずです。***「10歳の壁」を語るうえで「自己肯定感」は外せません。自己肯定感が失われがちな時期だからこそ、子ども自身が自分で自己肯定感を手に入れられるように見守ってあげましょう。自分で壁を乗り越える力が身につくことで、大きな飛躍につながっていくのです。
2020年03月05日我が家は1歳、3歳、10歳の3姉弟。一番末っ子1歳の長男は、今年初めてのサンタクロースが来る予定!年齢が違う姉妹弟への、今年のクリスマスプレゼントをご紹介します♪1歳7ヶ月になる長男に、初めてのサンタがやってくる!まだまだプレゼントのリクエストもできないし、クリスマスを理解し出すには早い1歳。でも、お姉ちゃんたちが何かもらっていたらなんだか可哀想かな…。姉たちは早生まれで、初めてのクリスマスは1歳間近だったのでプレゼントがありましたが、5月生まれの長男は、去年のクリスマスは0歳(6ヶ月)。さすがにプレゼント無しだったので、今年から用意することに。初めてのクリスマスプレゼントとなると、サンタも張り切って喜ぶものを考えます。長男は、お姉ちゃんたちが持っていないおもちゃも買ってあげたい!まだリクエストできる年齢ではないので、リサーチを開始することに…。長男はさすが男の子、最近では機関車トーマスやプラレールにハマり中。以前、武蔵小杉にあるグランツリーへ行った時、おもちゃ売り場のプラレールコーナーで、トンネルやアップダウンのあるセットに釘付け。ずーっと憧れの眼差しで見つめていたので、その姿をもう一度我が家で見たい♡と思いました。それから、よく見るyoutubeの動画を参考にして、サンタさんからはトーマスの仲間のお喋りシリーズに。パパ&ママからのレールは、どきどきマウンテンセットにしようと決めました。これからちょっとずつ、トーマスの仲間とレールを増やしてあげたいなとパパと一緒に考えています。子どもって、1歳といえども「好き・嫌い」があるもの。百貨店のおもちゃコーナーや、お友達の家、児童館などの遊び場コーナーで観察していると「これが好きそう…」というものが自然とわかってくるはず!ボールを転がすおもちゃだったり、音が鳴る楽器だったり、女の子だったら早くもお人形さんやごっこ遊びのセットだったり、と、その子の好みはそれぞれのようです。よ〜く観察してみて、気に入りそうなものを探してくださいね。最近は最新おもちゃのレビューをあげているyoutuberさんたちも多いので、そちらも参考になると思います♪3歳10ヶ月の次女は、ディズニーシリーズで♡次女の去年のXmasプレゼントは、レゴのduplo(デュプロ)。長女が持っていたLEGOで普段から遊びたがっていましたが、まだ2歳の時点では手先がそこまで器用でないこと、ピースが小さく誤飲が心配だったことから、普通サイズより大きなデュプロをプレゼント。女子っぽいシリーズで、とっても大喜びしていました。レゴやデュプロは、シリーズで少しずつ集めていけるのもいいところ。ディズニーシリーズを元々持っていたので、まとめて収納できるようにBoxタイプの物にすることによってお部屋もスッキリ!きょうだいが増えたのでみんなで遊べるし、とってもオススメです!4歳を目前にした今年、サンタさんには先日観に行った「Frozen II」の大好きなアナ雪のぬいぐるみ(エルサとアナ)をリクエスト中。ちゃんと届くかな?また今年は、幼稚園でたくさん新しい刺激を受けた1年でもあり、「あいうえお」に興味を持ち始めたので、パパ&ママからは、ディズニープリンセスのあいうえおレッスンにしようと決めました。3歳をすぎると、サンタを理解して、自分でリクエストするようになる子も。サンタさんへのリクエストはなるべく答えてあげられたらなぁと思いつつ、親としては知育的な要素もあるおもちゃも買ってあげたい!あいうえおレッスンはディズニープリンセス仕様なので、こちらもきっと喜んでくれるはずです♪10歳11ヶ月の長女、用意する方も楽チンになる一方で…さすが小学生ともなると、季節問わずにサンタからのプレゼントを考えており、欲しいものは半年前から決めていることも。毎年「コレが欲しい!」と明確なリクエストを伝えてくれるようになったので、用意するサンタも気が楽なようです。年齢とともにプレゼントの価格帯も大きくなっていくのが玉に瑕…ですが、朝届いたプレゼントをみて「よかったね♡」と、パパもママも嬉しくなります。我が家のサンタは、こうやって来る!ところでみなさん、サンタさんはどうプレゼントを置いていきますか?我が家は、毎年、朝起きると枕元にプレゼントが置いてあります。子どもたちは大喜びでリビングへ持ってきて、パパとママにお披露目してくれながら開ける…のが恒例です。私たちは寝不足ですが(あれ?)、喜ぶ子どもたちの顔をみて幸せな気分に♡サンタにとっては、この子どもたちの笑顔が、1年の醍醐味のようです。しかし、人数も増え、寝室もなかなか狭くなってきた我が家。3人とも静かに寝静まってから、そ〜っと姿を見られないようにお届けにくるのが、サンタもなかなか大変になってきたよう。今年からは「ツリーの下に置いておいてくださいね」とお願いしてみようと考えています。あの瞬間の子どもたちの表情って本当にキラキラしていて、可愛い!1年の疲れも吹き飛ぶ瞬間ですね♡我が家のクリスマスの迎え方、大盛り上がりの点灯式!我が家では、11月末〜12月最初の週末までに、毎年ツリーを出します。パパがXmas songをかけて、子どもたちで協力して飾り付け。あれれ、お姉ちゃんたちが一生懸命飾った物を、次から次に取っていく人が1人…(笑)最後にパパが電飾を付けたら、部屋を真っ暗にして、カウントダウン!ここが盛り上がりどころ、我が家のツリー点灯式です!無事ツリーに明かりが灯ったら、家族みんなで歌って踊ります。賑やかな年の瀬がやってきたなぁと感じる瞬間。ちょっとしたイベントですが、楽しいクリスマスとお正月を迎える我が家の楽しい恒例行事。これからも家族仲良く、楽しく続けていこうとおもいます♪
2019年12月11日我が家は、10歳♀、3歳♀、1歳♂の三姉弟持ち。第三子である末っ子長男は、長女と次女の子育てとは違って新しい発見の連続でした!「性別が違うとこうも違うのか〜」という驚きとともに、お姉ちゃんたちで使っていた育児アイテムとは少し違うものが便利だなぁ〜と思うように。そこで今回は、末っ子長男の誕生で我が家に登場した便利アイテム5選をご紹介します!3人育児スタートを前に、ついに購入した電動自転車ちょうど次女が幼稚園入園1年前に、そろそろ長男の誕生も控えていた私。歩きたい盛りの次女を連れて歩くのも、自転車に買い物袋をたくさん乗せて漕ぐのもつらくなり、ずーっと憧れていた電動自転車を購入。長女の時には子ども1人分+荷物でも重さを感じていなかったのですが、下の子たちは2歳差で、三人育児となるとそうもいかなくなるはず!車の免許を持っていない、高低差の激しい地域在住、大きくなるお腹、次女と荷物、これから幼稚園への送迎…。このままで無事に3人育児ができるのか…という不安がキッカケとなり、ついに電動自転車を購入することに。たくさんの電動自転車をリサーチしたり、友達に聞いたりして特に譲れなかったポイントは2つ。①身長が高いので、車輪が大きいタイプ私は背が高いので、小径タイヤではなく車輪が大きなタイプを。背の低いママだと、小さなタイヤの方が安定感がいいらしいのですが、わたしには普通サイズタイヤの電動自転車で十分!おかげでスイスイと漕ぎやすく、ストレスなく乗れています。②シートのクッション性が高いメーカーせっかくならシートのクッション性が良く、乗り心地がよくてノンストレスなものを選びました。もちろんチャイルドシートだって安全なものを選びたい。お姉ちゃんが小さなときの子どものせ自転車のチャイルドシートは、簡易椅子のようなもので、こんなに豪華ではなかったかも!年々安全性が高く、快適そうになるシートに「今の子は幸せだなぁ」としみじみします。電動自転車導入で、子連れの外出が苦にならず行動範囲もぐっと広がる結果に。本当に買ってよかった!私もノンストレスになり、子どももとても楽しそうに過ごしています。男の子は動くものが好き? 急遽購入した、ダイソンコードレスクリーナー長男が生まれるまでは、コードレスでない、普通のタイプの掃除機を愛用。部屋ごとにコンセントを差し替えなければならなかったのが面倒ではありましたが、子どもたちが触る事はなかったのでトラブルなく、使用してきました。しかし、長男誕生後、思いもよらない男子の行動に唖然…。掃除機が好きなのはうちの子だけ?!掃除するわたしが引く掃除機に乗るのは当たり前、排気口から出る風を浴びたがる、コンセントを抜く…。とにかく掃除機が気になって気になって仕方がないようす。おかげで進まない家事がストレスに…。「さすが男児!」という行動を目の当たりにした事がキッカケとなり、急遽コードレスクリーナーを購入することに。コードレスであることのほかに、風を浴びたがる長男の行動に備えて「排気口から出る風がクリーンなもの」を探しました。その結果、やっぱり口コミでダイソンのコードレスクリーナーに決定。長男の掃除機に対する興味は尽きたわけではありませんが、むやみにいたずらされてヒヤリとすることは減りました。また、それまではお菓子の食べこぼしや、砂で足元がザラザラするのが気になり、1日2回はしっかり掃除機をかけずにはいられなかった我が家。ダイソンに変えてからはサッとその場で出し入れして、食べこぼしたらかける、汚れが気になったらかける、とその都度短時間でこまめに稼働ができるので、負担がぐっと減りました。掃除がスムーズに進むおかげで、子どもたちと過ごす時間が増えるという意外な利点も!安い買い物ではなかったですが、とっても大満足しています。完ミ育児には欠かせなかった、ウォーターサーバー我が家の子どもたちは生後2ヶ月以降、全員完ミ育児。10歳になる長女のときには便利グッズに頼るという意識があまりなく、ペットボトルのミネラルウォーターを常備し、ポットでお湯を沸かし、ミルクを溶かしたら今後は冷まして飲ませる…と、今振り返るととんでもない手間をかけていました。睡眠不足のなか、ポットの湯量を忘れずに確認しなければならないことや、水不足があると大変なので、頻繁に重いペットボトルを持ち運ばなければならないことがつらかった…。ある日、友人宅へ行った際に、ウォーターサーバーを借りてミルクを作ることに。「今までの私の苦労はなんだったんだ!」と思ったのがキッカケで、長男出産後には必ず購入しようと思っていました。数あるウォーターサーバーメーカーを比較しましたが、設備のデザインや水の価格など、どれも大差はなかったように思います。我が家は、お湯も水も出るタイプのサーバーで、なおかつ「チャイルドロックがしっかり設計されているもの」をチョイス。基本は長男のミルク育児に使う目的ですが、子どもたちも水を飲んだり、ミルク作りのお手伝いをしてくれたりすることを予想して、子どもが触っても安心なものを選びました。購入してからは、沸かし忘れたお湯が沸くまで泣いて待たせる必要もなくなり、飲みたい時にサッと飲ませることができたので、親子ともにノンストレスに!長女、次女のときは本当に大変だった夜間授乳も、苦に感じなくなりました。ミルク以外に料理や、飲料水としても美味しく使用でき、何より重い水を配達員さんが自宅まで運んでくれるので本当に助かります。ミルク育児には絶対に欠かせないアイテムです。いたずら好き男子をブロック! 家族みんなで安心・安全イタズラ大好き男児が誕生してから初めて導入した、ベビーゲージ。これまでお友達のおうちなどに設置されているのは見てきたのですが、我が家の女子たちは「危ない!」「怖い」ことが少なかったので、多少なら目を離していても心配なく、必要性を感じていませんでした。しかし、キッチンとリビングダイニングに仕切りがない我が家、長男は縦横無尽に動き回る…!料理中に私の足にしがみついたり、あちこち引出しを開けては中の物を出す、そして片付ける、これを1日中繰り返す羽目に…。特にキッチンは子どもが触れては危険な物がたくさんあるので心配に。やっぱりうちもゲージを買わなきゃなのかなぁと悩んでいたちょうどその頃、ママ友から譲ってもらえるという連絡が♡飛びついてお願いしました。我が家のゲージは、置き型なので、両側に柱がなくてもどんな場所にも対応可能。また、プラスチック製で万が一倒れても安心なものです。料理中に足元にまとわりつく事がないので火傷する心配がなくなり、安全に料理を作る事が出来るようになりました。引出しの中身もキッチンの床も綺麗が持続するので嬉しい〜!柵のなかに入ることを許された姉たちと、まだまだ暴れん坊の弟とのやりとりも微笑ましいです。ダイナミックな動きから頭を守る、ベビーセーフティーヘルメット実は我が家の次女には、自宅で転倒した際に怪我をし5針縫った痛い記憶があります。角という角にガードを付けていたものの、高さの低い机の脚は盲点…。そんなにやんちゃじゃなかった次女ですら大怪我をしたのだから、よりパワフルな長男は心配で心配で…。初めて男子を産んでみてわかったのが、赤ちゃんながら姉妹よりもダイナミックな動きをすること!そんな事もやっちゃうの⁉︎とヒヤヒヤすると同時に蘇る、次女の痛い記憶…。でもずっと付きっきりで見ている訳にもいかない忙しい毎日。そこで私は考えました。洗濯物干しやトイレ掃除など、ママと異なる空間にいさせる場合のみ、ヘルメットを被せればいいんだ!と!全方向ガードでき、軽くてクッション性が高いベビーセーフティーヘルメットを購入。最初は気に入ってくれるか心配だったのですが、長男はさほど嫌がることもなくつけてくれました。きっと、軽かったのが良かったのだと思います。元気いっぱいの子どもの動きは出来るだけ止めたくないけれど、頭は大切だから守りたい。持ち運びしやすいので外出先でも、このヘルメットのおかげで長男は怪我なく成長することができました。あまりメジャーなアイテムではないけれど、子どもの安全は何よりも大事。さすがの長男も成長とともに最近ではヒヤリとすることが少しだけ減ってきて、ヘルメットがだんだん必要なくなってきましたが、たとえ一時期でも危険や心配事を減らすことができたので、買って正解でした♪いかがでしたか?第三子ともなると、必要な育児アイテムはほぼ揃っているななんて思っていましたが、やはり性別の差で必要なものが変わってくるもの。子どもはもちろん、ママが安心して子どもを育てられるよう、便利で安全なアイテムはぜひ躊躇せず、どんどん揃えていってほしいと思います!
2019年11月26日小学4年生前後の子どもたちが直面しがちな「10歳の壁」。教育界ではよく知られた言葉なので、聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。劣等感が生じ、自己肯定感が低下する……といったマイナスのイメージの強い「10歳の壁」ですが、保護者がきちんとサポートしてあげれば、「飛躍のチャンス」になり得るものでもあります。今回は、「10歳の壁」にぶつかった子どもたちのための「挑戦する心を育む言葉かけ」をご紹介しましょう。「10歳の壁」とは「10歳の壁」は、「小4の壁」「9歳の壁」とも呼ばれています。9〜10歳頃の子どもが勉強面や心理面で壁にぶつかる現象を指した用語です。文部科学省は、小学校高学年の発達段階の特徴について、以下のように説明しています。9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」 ) 。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。(引用元:文部科学省|3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題)※太字による強調は編集部が施した引用の通り、9〜10歳頃の子どもたちは、大きな成長を遂げると同時に、自分の能力を客観的にとらえられるようになり、個人差も目立つようになっていきます。そのため、「お友だちは○○が上手にできるけど、自分はできない」などと自分と他者を比較してしまい、劣等感を抱きやすくなるのです。また、学習においてつまずきやすいのもこの時期。たとえば、低学年の頃は「りんごが4個あります。2個食べたら残りはいくつでしょう」といった具体的に状況をイメージできるような問題が中心です。しかし、小4頃からは、「がい数」「角度」といった、実体験に重ねづらく、イメージするのが難しい問題が増えていきます。子育て・教育の専門家の鈴木邦明氏によると、このように、学習内容が大きくレベルアップし、勉強面でつまづく経験が増えることも「10歳の壁」の要因のひとつなのだそう。「10歳の壁」は、悪いものではない一見厄介な存在に思える「10歳の壁」ですが、大きな成長の証であり、飛躍のチャンスでもあります。『子どもの「10歳の壁」とは何か?乗りこえるための発達心理学』の著者である、法政大学教授 渡辺弥生氏は、「自分はなんでもできる」という根拠のない万能感を抱いたままでは、社会にスムーズに適応できないと述べています。自分とお友だちを比較できるようになるからこそ、広い視野で物事をとらえたり、「もっと頑張ろう」と高みを目指したりできると言えるでしょう。また、同氏は、「10歳の壁」について内面が深化する時期とも述べています。たとえば、悲しい事故のニュースを目にして、会ったこともない人の心情に思いを馳せることができるようになったり、自分の内面を客観視して「僕はこういうところが良くないからなおそう」とコントロールできるようになるのがこの時期です。10歳の壁は一概に悪いものとは言えません。親は、子どもの成長をしっかりと見守り、過度に自己肯定感が損なわれないよう、導いてあげることが大切ですね。「10歳の壁」に負けずにチャレンジするための言葉かけでは、具体的にどのような言葉をかけてあげれば、「10歳の壁」に負けることなく飛躍できるでしょうか。子どもの自己肯定感を高め、やる気を引き出す言葉をご紹介します。×NG「何があったの?じゃあこうするべきだよ」○OK「疲れちゃったね。ゆっくり休もうね」お子さんが劣等感や自己否定感で悲しい思いをしているときに、「○○をするべき」と理詰めで教えても、より追い詰めてしまうことになりかねません。大人の目線で解決策を教えたくなる気持ちも分かりますが、気持ちに寄り添った言葉をかけ、お子さんを安心させてあげることが大切です。×NG「お姉ちゃんはいつも満点だったよ」○OK「前より10点も上がったね!」子どもをほかの兄弟やお友だちと比較するのは、子どもの自尊心を傷つけ、自己肯定感を下げることにつながります。家庭教育の専門家である田宮由美氏によると、このような場合には「前より上手になったね」と、過去の自分と比べることが大切だそう。×NG「だからダメだって言ったのに!」○OK「お母さんも小さいとき同じ失敗をしちゃったんだ」東京都市大学人間科学部教授の井戸ゆかり氏によると、「失敗してもいい」(=たとえ何かあっても、お父さんとお母さんのところに行けば大丈夫)という安心感が子どもの挑戦心を高めるのだそう。子どもが失敗してしまったときには、自分の失敗談も話してあげることで、「失敗してもいいんだ」と失敗を恐れずにチャレンジする力が育っていきます。×NG「あなたが悪いよ。○○ちゃんに謝っておいで」○OK「お母さんだったらこうするかもしれないな」お友だちと揉め事があったとき、大人の目線で「あなたが悪いから謝ったほうがいい」と一方的に言うのは子どものためになりません。「こういうときには、謝ったり、話し合ったりすると仲直りできるかもしれないよ」「お母さんだったらこうするかもしれないな」と自分で考えさせる教え方をしましょう。渡辺弥生教授いわく、いじめなどの深刻な場合を除いて、自分で解決する経験をさせ、子どもの伸び代が増えるよう手助けするのが大切だそう。×NG「100点なんてすごい!」○OK「よく頑張ったね!」子どもがテストでいい点をとったときには、「○点なんてすごい!」と言ってしまいがちですが、このように結果だけを褒めるのはNGです。カウンセラーの福田由紀子氏によると、結果ばかりを褒められた子どもは「100点以外意味がない」と感じ、自分を否定するようになってしまうのだとか。結果ではなく、そこに至るまでの頑張りを褒めることで、努力が報われなかったときにも折れない子どもに育つのだそう。***「10歳の壁」は、決して悪いものではありません。親御さんが温かくサポートしてあげれば、成長のチャンスにもなり得るものです。「10歳の壁」を自己肯定感を下げる厄介な壁ととらえず、お子さんが大きく跳躍するための踏み台のようにとらえてみてはいかがでしょう。(参考)文部科学省|3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題All About|「10歳の壁」子供がぶつかる勉強の見えない壁への対策3つベネッセ教育情報サイト|「10歳の壁」この時期の子どもの内面に起こる変化や成長とは?【中編】ベネッセ 教育情報サイト|「10歳の壁」子どもを飛躍させるための保護者のサポートとは【後編】All About|子供の自己肯定感を低くする親のNG言動5つと高める方法こどもまなびラボ|「失敗を恐れない力」の育て方。子どもに「挑戦したい!」と思わせる、効果抜群な言葉かけこどもまなびラボ|「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳をもっと面白がるべき理由All About|ほめてるつもりでほめてない?NGな子どものほめ方
2019年08月19日10歳くらいで学習面における壁にぶつかることを意味する、「10歳の壁」という言葉を知っている人も多いでしょう。「壁」という言葉のイメージも手伝って、乗り越えるべき難しい時期だと考えてしまっている人もいるかもしれません。でも、発達心理学、発達臨床心理学、学校心理学の専門家である法政大学文学部心理学科教授の渡辺弥生先生は、「10歳は子どもにとって大きな飛躍の年」だと語ります。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)学習面以外にも現れるさまざまな変化「10歳の壁」というと、一般的には小学3、4年生になった子どもたちがぶつかる学習面での壁を指します。たとえば、算数の問題でもそれまでは「リンゴがいくつ」といったふうに具体物で表されていたものが、突然、○(丸)や□(四角)という抽象的なもので表されることが増えてくる。そこで理解が止まってしまう子どもが非常に多いのです。ただ、10歳という年齢における子どもの変化は、そういった学習面の変化に伴って出てくるものだけではありません。たとえば、ある研究データによると、「人を助ける思いやりの行動」にも変化が見られます。9歳までは困っている人を見れば素直に「助けてあげたい」と行動できていた子どもたちが、10歳になるとなぜかそういう行動を起こさなくなるのです。友だちへの意識も10歳前後で大きく変わります。9歳頃までの子どもの場合、誰もがなんの疑いもなく「みんなと仲良くできる」と思っています。でも、10歳になると「バスの隣の席は○○ちゃんがいい」「○○ちゃんには座ってほしくない」というふうに思いはじめる。ずっと「みんなと仲良くできる」と思っていた自分自身と、自己矛盾を起こすようになるのです。「10歳の壁」をポジティブにとらえようその時期を境にして子どもに見られる変化は他にもいろいろあります。たとえば「時間的展望」がそう。未来や過去、現在といった時間的なものさしが格段に伸びる時期であり、将来のこともしっかりイメージして考えられるようになります。さらに、たとえば中東で起こっている紛争のニュースを見れば、その地域に住む同年代の小学生の生活を想像して心配するように、会ったこともないような人間の気持ちまで考えられるようにもなる。これは、とらえられる対人関係が大きく広がったということを意味します。その広がりは自分自身にも向かいます。自分をモニターして客観視し、「僕はこういう良くないところがあるから、直していかなきゃ」といったふうに、自己コントロールしようともしはじめるのです。そのような自分の内面に向かう視点の獲得によって、作文にも大きな変化が表れます。たとえば明日に運動会を控えているという状況なら、「明日は運動会だけどワクワクするような気持ちだけじゃなくて、不安な気持ちや絶対に負けたくないという気持ちもある。気持ちってひとつだけじゃないんだな」といったことも書けるようになる。これは、しっかり自分の内面をとらえられるようになったということであり、成長の証ですよね。そう考えると、「10歳の壁」を「学習面で行き詰まること」とネガティブなとらえ方をするのはもったいない気がします。子どもは10歳前後でさまざまな面で大きな成長を遂げます。内面が変化する分、行動が停滞したように見えますが、じつは内面が深化しているのです。すなわち、「10歳の壁」ではなく「10歳の飛躍」ととらえれば、親としてもすごく面白い時期に感じられるのではないでしょうか。着実に大人へと成長する子どもの姿を楽しむもちろん、それだけ大きな変化、成長の渦中にいる子どもたちは強いストレスも感じているはずです。当然、親はしっかり子どもを見守って、ときには導いてあげる必要があります。ですが、あまり難しく考える必要はありません。親になったからといって、その瞬間にどこかから親に必要なスキルが降って湧いてくるものではないのですから、子どもと一緒に親も成長していけばいいのです。大切なのは、しっかり子どもを見て、ともに悩み、そして人生の先輩として「こうして教えてあげればいいかな」と親自身が思える方法で導くこと。少しずつ親としての自信をつけていきましょう。そして、子育てをもっと楽しむ姿勢を持ってほしいと思います。たしかに、10歳頃から子どもは難しい時期に入っていきます。でも、裏を返せば子どもが急激に大人に向かって成長している時期でもある。子どもが抱える悩みも大人と同じようなものになってきて、子どもの友だち関係や勉強での悩みを親の人付き合いや仕事の悩みに置き換えて考えることができるようになる。そうすると、悩みの解決方法を親子で一緒に考えたり、あるいは子どもに「なるほど!」と思わされたりするなど、子どもと接する面白味が一気に増してくるのです。もちろん、10歳以降になれば行動範囲も広がってなんらかの危険に巻き込まれるという可能性も高まりますから、そういった点では注意も必要です。難しい時期の子どもに拒絶されないようにちょっと距離を置きながらもしっかりと子どもを見て、「なにかあればいつでも相談に乗るよ」「いつもあなたのことを考えているからね」という気持ちを伝えてあげてください。あとは子どもの成長を存分に楽しめばいいのです。そもそも、10歳頃の子どもの「飛躍」は、それまでの親による教育、インプットが花となって開きはじめたということの表れに他なりません。その花が開くようすを楽しむことこそ、親としての醍醐味ではないでしょうか。『感情の正体 ――発達心理学で気持ちをマネジメントする』渡辺弥生 著/筑摩書房(2019)■ 法政大学文学部心理学科教授・渡辺弥生先生 インタビュー一覧第1回:「あきらめない力」も「あきらめる力」も大切!子どもの決断力を伸ばす家庭教育法第2回:我が子の自己肯定感を育むなら“親の基本”の徹底を。「見返りを求める」は絶対NG!第3回:劣等感を自尊心に!寝る前に親子で実践、「レジリエンス」の簡単トレーニング法第4回:「10歳の壁」ではなくて「10歳の飛躍」!親が我が子の10歳をもっと面白がるべき理由【プロフィール】渡辺弥生(わたなべ・やよい)大阪府出身。法政大学文学部心理学科教授。筑波大学卒業、同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだあと、筑波大学文部技官、静岡大学助教授、ハーバード大学在外研究員、カリフォルニア大学客員研究員等を経て現職。同大学大学院特定課題ライフスキル教育研究所所長も務める。専門は発達心理学、発達臨床心理学、学校心理学。『まんがでわかる発達心理学』(講談社)、『小学生のためのソーシャルスキル・トレーニング スマホ時代に必要な人間関係の技術』(明治図書出版)、『イラスト版 子どもの感情力をアップする本 自己肯定感を高める気持ちマネジメント50』(合同出版)、『子どもの「10歳の壁」とは何か? 乗り越えるための発達心理学』(光文社)、『考える力、感じる力、行動する力を伸ばす 子どもの感情表現ワークブック』(明石書店)、『図で理解する発達 新しい発達心理学への招待』(福村出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年06月06日「10歳の壁・9歳の壁・小4の壁」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。9~10歳のころに、子供が勉強面や心理面でつまずいてしまうのは珍しくありません。「壁」を乗り越え、将来、自立した大人になるためには、この時期に自分に自信をつけることが大切です。今回は、子供が自分に自信を持つべき理由と、そのために親ができることを2つ紹介します。劣等感が生まれる!?「10歳の壁」とは10歳の壁とは、10歳前後の子供が直面する課題として、よく知られています。「9歳の壁」「小4の壁」と言われることもありますね。文部科学省は、この時期の子供について、次のように説明しています。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的にとらえられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」)。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:文部科学省|3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題)子供の考え方は9~10歳の時期に大きく転換します。この転換によって、抽象的な「5-2=3」という式を、「5個のミカンを2つ食べたから残りは3個」などの具体例を介さずに理解できるようになります。また、抽象的な概念だけでなく、他人の目から見た自分の姿も理解し始めます。抽象的な考え方ができるようになるまでの期間は個人差があるので、子供たちは自己と他人を比べてしまい、自己肯定感を失いがちです。そして、このときに自己肯定感を失ったままだと、その後の成長に大きな影を落としかねないのです。10歳の壁を壊す「自己肯定感」の大切さ多くの企業・学校で活用されている行動習慣化メソッドを開発した人材育成研究家の永谷研一さんは、自己肯定感の大切さを次のように述べます。自己肯定感が高い人は、楽観的に物事を考えることができるので、少々不安であっても前向きな行動を起こすことができます。また自分の気持ちを開示することができるので、周りからのアドバイスも受けやすく、ぐんぐん成長することができます。その逆に自己肯定感が低い人は、悲観的に物事を考えてしまう傾向があります。新しい行動を起こそうとしてもリスクを考えて踏みとどまってしまい、前に進むことができません。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:東洋経済ONLINE|「自己肯定感」が低い人に現れる”残念な症状”伸びる人と停滞する人の差にもつながる)自己肯定感を失ってしまった子供は、「どうせ頑張ったって、できないんだ」と考えるようになり、次第に挑戦をしなくなります。自分から行動を起こすことはなくなり、将来、指示待ち人間となってしまう可能性もあるでしょう。そして、人の後をついてゆくだけの人間にとって、これからの時代を生き抜くには厳しそうです。「東大・京大で一番読まれた本」として知られる『思考の整理学』の著者・外山滋比古さんは次のように述べます。僕が本に書いたのは、“墜落してもいいから飛行機になれ”ということです。グライダー型人間はモノマネが得意だけれど、新しい事態や時代の変化に対応できません。しかも現在は30年前よりはるかに時代が進み、学校で学んだ知識がより通用しなくなった。人工知能(AI)やITなどが発達した今こそ、他人に引っ張ってもらって飛ぶグライダー型人間ではなく、自力で自分のめざす場所まで飛べる飛行機型人間が求められています。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:NEWSポストセブン|外山滋比古氏の提言「墜落してもいいから飛行機になれ」)子どもが将来活躍するためには、主体性を持って行動する必要があります。そのため、主体性を生みだす自己肯定感はとても大切な要素なのです。では、10歳の壁に負けず、子供に自己肯定感を身につけさせるためにはどうすればよいのでしょうか?叱ってばかりだと、自己肯定感はボロボロに……一番大切なのは、親が子供を信頼し、行動を見守るということです。子供が行動するとき、失敗しそうで不安になり、あれこれ口を出していませんか?「早く宿題をやりなさい」や「部屋をきれいにしなさい」などと、子供の行動に毎回口をはさみ叱っていると、子供はどんどん挑戦する心を失っていってしまうのです。教員出身の教育評論家、親野智可等(ちから)さんは次のように述べます。待てない親や先生は必ず子どもを傷つけます。目先のことばかり見て「○○ができてない。ちゃんとやらなきゃダメでしょ」と否定的に叱り続け、結局は子どもの自己肯定感をボロボロにしてしまうのです。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:親力|やる気のスイッチが入る人と入らない人、その差はどこに?)子供は自分で必要だと感じたら、その時に自分で考えて、何とかしようと行動します。そして、その行動をやり遂げることによって、子供たちは「自分なら大丈夫だ、自分もできるのだ」と思えるようになるのです。したがって、自己肯定感を身につけさせるには、まず、子供の行動を見守ってあげることが大切なのです。「頭がいいね!」で自己肯定感は伸びないまた、親が子供をきちんとほめてあげることでも、子供の自己肯定感は高まります。その際、ほめ方に注意が必要です。褒めるときは子供の能力ではなく、行動を褒めましょう。スタンフォード大学で行われた実験によると、能力をほめられた子供は学習意欲が下がってしまうのだそう。ドゥエック教授は、子どもを対象としたテストで「頭がいいから成績がよかった」と能力をほめたグループと、「がんばったから成績がよかった」と努力をほめたグループのその後の行動を観察しました。すると、能力をほめたグループの子どもは新しい課題に消極的になったり、なかなか解けない難題に対して「楽しくない」「自分はできない」とあきらめてしまったりしたそうです。一方、努力をほめたグループは新しい課題にも積極的に取り組み、難問にも根気よくがんばる姿勢を見せ、最終的にいい成績を収めたといいます。(太字による強調は編集部が施した)(引用元:サイバーユニバーシティ株式会社|能力ではなく「努力」をほめる!効果的なフィードバックの方法)人間は能力を評価されると、その「能力が高い」という評価を維持するために行動してしまうのだそう。「頭がいいね」と褒められた子供たちは、「自分が問題をとけない、つまり頭がよくない」という評価を避けるために、「そもそも挑戦をしない」という決断をしてしまうのですね。また、米カリフォルニア大学サンディエゴ校とカナダのトロント大学、中国杭州師範大学の研究者らが行った研究では、「頭がいいね」と褒められた子供たちは、不正行為をする可能性が高くなるという結果でした。したがって、子供を褒めるときは、子供が努力した姿に注目してあげるようにしましょう。***9~10歳の子供は、勉強・身体の成長・人間関係などあらゆる面で大きな変化を迎えます。そんな子供がのびのびと挑戦し育ってゆくためにも、親はどーんと構えて子供を見守ってあげましょう。そうすることで、子供は主体性のある大人に成長できるでしょう。文/村瀬裕一(参考)文部科学省|3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題ダ・ヴィンチニュース|225万部突破! なぜ『思考の整理学』は東大生から根強く支持されるのか?AllAbout|「10歳の壁/小4の壁」子供がぶつかる勉強の見えない壁への対策3つ親力|やる気のスイッチが入る人と入らない人、その差はどこに?AERA dot.|「9歳・10歳の壁」を乗り越える3つの法則帝京科学大学学術リポジトリ|児童期の認知発達と心理発達の特徴と支援について産経新聞|写真で褒める「ほめ写」子供の自己肯定感アップJ-CASTニュース|子どもを「賢い」と褒め続ける教育ご用心!インチキする子になりますよ
2019年05月07日10歳くらいになると、心も体もさまざまな変化を迎える子どもたち。昔から「男の子よりも女の子のほうがマセている」なんて言われることもありますが、イマドキの10歳の女の子って、どんな子たちなの?化粧やファッションに興味あり!?株式会社ワコールが3月2日に発表した、「10歳キラキラ白書 2018年度版」を参考にすれば、イマドキ女子の特徴が見えてきそう。まずは、化粧やファッションについて。Q.化粧はする?(単一回答)・いつもする…3%・時々する…41%・しない…28%・したことがない…28%Q.洋服のデザインや色は自分で選ぶほうだ(単一回答)・すごくそう思う…70%・少しそう思う…18%・あまりそう思わない…7%・全くそう思わない…5%「化粧」に関しては、「する」派が44%という結果に。最近ではキッズコスメが充実していて、100円ショップなどでも購入可能。化粧のハードルが下がってきているのかも。また、徐々に大人になっていく年頃でもあるから、ママの真似をしてみたいという子も多そうです。「洋服」に関しても、10歳ともなると自分で買うものを選んで、自分でコーディネートしたいという子が多い印象。約9割が「デザインや色は自分で選ぶ」と回答しています。約8割は「恋愛中」!続いて、気になる恋愛事情。「恋してる」と回答したのは、なんと79%!対し、「恋していない」との回答は、21%でした。約8割の10歳女子は、絶賛恋愛中なんですね…。恋愛への興味は、友だちとの会話でも垣間見ることが出来ます。Q.友達とのあいだで、はやっていることは?1位:恋の話…29人2位:からだやブラジャーの話…19人3位:ダンス…18人4位:スクイーズ…13人5位:交換ノート…11人「恋の話」、通称・恋バナが1位。また、体の成長が表れ始める時期でもあるから、「からだやブラジャーの話」も話題になりやすいようです。ちなみに、「Q.からだの成長や下着について、お母さんに相談したことがある?(単一回答)」との問い対し、「相談する」派は50.3%。女の子から女性へ。10歳は多感な時期だから、同じ経験をしてきたママは、心も体も不安定なこの時期の女の子たちにとって、心強い存在なのかも。反抗されてイライラすることもあるでしょう。しかしそんな時だからこそ、親子の会話やスキンシップが大切なのかもしれませんね。(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年03月15日こんにちは。ママライターのamuです。20歳の半分である10歳を祝う、『2分の1成人式 』。これを経験しているかどうかが若者の証と思えるくらい、私のころには全く存在しなかった行事ですが……。最近は、授業の一環で授業参観日に行う学校が多いようです。さまざまな配慮が必要になる行事という側面もありつつ、イベント大好きな私としては、ぜひ乗っかりたい!そこで、ママ友といろいろ計画してみたので、ご紹介いたします。●(1)未来の自分への手紙成人式に10歳の自分から手紙が届く よう、未来の自分や家族に宛てた手紙を書いてもらい、私たちママからの手紙や、家族、友達、愛犬、近所の風景などの写真などを同封して保管します。成人式の朝、ポストに入れて任務完了!どれくらい覚えているかな?変わっているかな?それはママも同じなので、一緒に開けて盛り上がれたらいいなと思います。●(2)10歳の写真撮影公園、思い出の場所(幼稚園や小学校など)で並んで手を繋いだ写真を撮り、成人式の日も同じ場所で写真を撮るというもの。今の反応を見るのも、将来の反応を予想するのも楽しいものです。写真スタジオでもプランがあるそうなので、袴やドレスを着た立派な写真を撮りに行くのもいいですね。●(3)成人式お祝い貯金成人式まで友情が続くことを願って、友達とここから10年かけて貯金箱にこつこつ貯金していくというもの。全員集まれた日に、お小遣いの中から100円、500円など成長に合わせた金額を入れていき、貯まったお金で初めてのお酒を飲みに行く計画 です。いくら貯まるかな?●(4)スペシャルデーみんなでしたいこと、食べたいものなど、話し合いで決めてもらい、大人はなるべく願いを叶えられるようにします。たとえば「テーマパークに行って、泊まって、好きなものを食べて、ほしい物を買って……」「キャンプをして、星空を見て、花火とキャンプファイヤー」というように、贅沢でスペシャルな、思い出に残る1日を作ってあげるのもいいと思います。----------ちなみに、先輩ママに学校でお子さんが何をしたか聞いてみると、『教室で一人ずつ、親への感謝の手紙を読む。結構泣いているママも多かった』(30代・中1女の子のママ)『体育館で将来の夢を大声で言う。恥ずかしそうな子もいたけど、なかなかない機会だったと思う』(40代・小6女の子のママ)『誕生から10歳までの写真でオリジナルアルバムを作る。写真がない!なんてことにならないよう、早めにピックアップやプリントアウトしておくのがおすすめ。うちは三男で写真があまりなくて焦った』(40代・小5男の子のママ)幼少期の写真をスライドで流すというのも聞いたことがあるそうです。『給食が豪華だったみたい』(30代・小5女の子のママ)『名前の由来など、自分史を書いたと言っていた』(30代・小5女の子のママ)『お楽しみ会のような感じだったとか』(30代・小5男の子のママ)合同誕生会みたいで、これもいいですね。そういえば……。40歳を祝う『ダブルバースデー 』なるものもあるそうです。うーん!あまりめでたくないけど、こちらもぜひ楽しく盛大に祝いたいものです。●ライター/amu(ママライター)
2017年02月04日思春期のゴールは子離れのスタート(前編) の続きです。■子どもが親離れを始めたら、親はこう考えよう!親離れを何とも思わない子どもに対して、親はどうなるかというと、かなりの心の痛みを感じるはずです。だって、ついこの間まで自分がいなければ生きていけないほどだったのに、あるとき急に自分に対して反抗を始め、親子の間には、目には見えない距離ができていきます。次第に子どもとの距離は長くなっていき、そしてまた急に、子どもが目の前からいなくなってしまう。こうなってしまったときの親の寂しさは計り切れません。子どもと一緒に過ごした幸せな日々は、もう二度と来ないと気づき、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになることでしょう。子どもと違って、親には「子どもが成長したら自分から離さなければならない」というような本能はありません。ですから寂しい気持ちになるのは仕方のないことです。でも、つらい気持ちは何とか克服したいですね。そんなときは理性の力を借りて、子離れを理解しようと努めるしかありません。自分自身のつらさや寂しさを理由に、子どもをいつまでも自分につなぎとめていてはなりません。わが子はもう、立派な1人の大人となったのです。考えてみてください。どこから見ても大人の人に対して、子どものような扱いをしたら、それは失礼なことですよね。わが子に対してもそんな失礼なことをしてはいけません。子どもが大人になったからと言って、もう親子でなくなるなんてことはありません。成長しても親子は親子です。でも、その関係がちょっと変わるだけです。わが子を1人の人間として認め、接していく関係に切り替わったということです。「子どもが親離れをしたら、わが子との新しい関係が始まるのだ」と考えましょう。■子育てよりも長い、夫婦だけの時間さて、わが子との関係は今まで述べたとおりですが、夫婦という関係も忘れてはなりません。子どもが親離れしたら、そこからは夫婦の時間がほとんどになります。考えてみれば人生の道のりの中で、子育てをしている時期なんて、たったの数十年間です。平均寿命から考えても、子育ての期間よりももっと長い時間が、これから先も続きます。そして、その時間を共にするのは、誰あろう自分の伴侶です。子育てが終わり、子どもは立派に成長しましたが、それでもまだまだ人生の途中です。子育てと同じように、ときにはほめ、ときには厳しく接して、夫婦でお互いに高め合っていきましょう。子育てはいつか終わってしまうものですが、人生はずっと続きます。子育ての後は、自分自身を育てる楽しみをじっくりと味わっていきましょう。
2016年06月19日思春期は子どもとぶつかることが多く、とても大変な時期。それゆえ、とかく目の前の反抗的な子どもをどうしたらよいかとばかり考えがちです。でも、私たちは、反抗期のその先の子どもの姿についても知っておかなければなりません。思春期が終わると同時に、親にとってはもっとつらく感じる「子離れ」の時期が待っているのですから。■子育て期=母親の人生でもっとも素晴らしい時間何かにつけ反抗してばかりの思春期。早くこの時期が過ぎてほしい…と願うのは、どの親も同じでしょう。でも、子どもたちは思春期が終わったら、どのように変化していくのでしょう。思春期を越えた子どもたちは、もう「1人の大人」という立場で、親と接しようとします。そんなわが子を見て、あなたはきっと「ここまで成長したか」と感慨深く、そしてうれしく思うことでしょう。でもその一方で、つらい気持ちも感じるはずです。子どもを育てることは実に苦労が多く、無償の愛で続けていかなければならない大変な仕事です。でも、子どもが与えてくれる親としての幸せは、ほかのどんなものにもかないません。子育て期というのはいわば、母親の人生でもっとも素晴らしい時間と言えるはずです。しかし、そんな素晴らしい時間は永遠には続きません。子どもは成長していき、思春期を迎え、そしてある時急に、親から離れていく日が来るのです。■親から離れていく思春期後の子どもたち親子の別れは、人間にだけあるのではありませんね。むしろ、人間以外の動物の離れ方のほうがはっきりしています。そして決定的に違うのは、あるとき急に離れていくのは、子どもではなく親のほうであるということです。「もうこの子はちゃんと自分の力で餌をとったり、自分を守ったりして過ごしていける」というところにまでわが子が成長したとき、親はきっぱりとした態度で子どもを自分のそばから追い出そうとします。子どもにとっては突然のことで、何が何だかわかりません。ですから、親がどんなに自分を追い払おうとしても、必死に近づいて行こうとします。それが何回も続いて初めて、自分はもう親と一緒に過ごせないのだと悟り、名残惜しそうに親を見つめながら、新たな自分の住処を探しに出ていくのです。人間以外の動物の世界では、親子の間でこのようなことが行われています。これに対して人間の場合、最初に離れようとするのは子どものほうです。ここでちょっと、自分が思春期を終えようとした頃を振り返ってみてください。親から離れていくとき、人間以外の動物の子どものように、「離れたくない」という気持ちが起こったでしょうか。たいていは、大したことではなかったとか、特に心に感じるものはなかったと思い出せるでしょう。これは、人間の本能に関係しています。人間には本能的に「成長したら親から離れていくもの」ということが、脳に刻み込まれているのです。したがって、思春期を終えた子どもたちが親から離れていくことは、必然的なことと言えるのです。<後編に続く>
2016年06月18日思春期に子どもから激しい反抗をされると、親は戸惑います。どうしたらよいのかと、うろたえます。脳科学から思春期の反抗について考えてみましょう。「なぜこんなに反抗するの?」という疑問が、すっきりと解消すること間違いなしです!■反抗の激しさは脳が求めていた!思春期は、第2反抗期が訪れるものとされています。ただし、反抗の度合いは人それぞれです。上の子は反抗期の訪れがはっきりしていてすぐわかったけど、下の子は「後から振り返ってみたら、あのときが反抗期だったのかな」という感じだったなど、同じ血を分けた兄弟でも反抗の度合いが違っていたということがあるのです。始まる時期についても同様です。ですから、「ほかの子に比べて反抗がひどすぎるのでは」「反抗期がいつになってもやってこない」といった親の心配は無用です。なぜなら、反抗の度合いや時期については、その子の脳が決定していることであり、脳は子どもによってみんな違うからです。親が心配してもどうにもなりません。反抗期が過ぎ去るのを、あるいはやってくるのを待つしかありません。親に「イヤだ」と反抗することをきっかけとして、前頭前野(※)は働き始めます。でも、前頭前野が働くのにどれだけ強い刺激、つまり反抗が必要なのかは、脳によって違います。逆に考えてみれば、反抗が強いということは、それだけ強い刺激を脳が求めているからにほかなりません。脳が求めた刺激が反抗というかたちで出ているなら、脳は正常に発達しているのです。反抗を続けていくうちに、言葉や態度による反抗をしなくても前頭前野が働いて、自分の力で何でもできるようになります。自分がそんな力を得たと脳が判断したとき、反抗期は終わります。なんでもそうですが、習得するには反復練習が必要です。脳が学習するにも、繰り返しが絶対に必要なのです。子どもの反抗は、脳が学習を終えるまで続きます。その終わりの時期も人によって違っていて、大学生でも、まだ反抗期にいると感じられる人もたくさんいます。(※)前頭前野とは、大脳の前頭葉の中に存在する領域で、「記憶」「思考」「創造性」「感情コントロール」などを、つかさどる脳内の最高中枢です。人間と他の動物の脳を比較した場合、大きく違うのが前頭前野で、人間の脳の部位でもっとも発達している部分です。従って、頭の良い人、発想が豊かな人、新しい物を造り出す人などは、前頭前野が発達していると考えられています。■長い反抗期、親が乗り越えるにはわが子への信頼と心の余裕が必要子どもの反抗は、脳が成長のために求めている刺激なのだ、それほど子どもの脳は成長してきているということなのだ、とわかってはいても、反抗期の子どもに毎日接していると本当に大変です。「ご飯できたよ」と声をかければ「食べない」と返される。「出かけるの?」と尋ねれば「ほっといてよ」と言われる…。まったく会話になりません。友だちとの電話中に親が通りかかれば、すっとその場からいなくなってしまう。これでは子どもが考えていることも、今置かれている状況もわかりません。そのような時親は、不安でいてもたってもいられなくなるのです。そんなとき、親はどうすればよいのでしょうか? 答えは、今まで育んできたはずの子どもとの信頼関係を信じて、ひたすら今のわが子を認めることです。何を考えているの、何をしているのと迫りたい気持ちを我慢することです。わが子を信用していればこそ、心の余裕が持てて、今の子どもの姿を受け入れられるのです。果てしなく続くように思われる思春期ですが、わが子を信じていれば、きっと乗り越えられるはずです。
2016年04月09日前編 では、なぜ思春期が社会の道徳意識を教える時期なのかについて、脳の成長のしくみから解説しました。後編では、社会モラルを教えるための具体的な方法を紹介します。■思春期の子どもにはこうやって社会の道徳意識を教えよう!社会的な道徳意識(社会のモラル)を脳に植え込むのにふさわしい時期は、思春期です。でも、これは決してたやすいことではありません。親だけの力では不足と感じることもあるでしょう。どうやったら思春期の子どもに道徳意識を教えられるのか。それをご説明しましょう。これまでのしつけのように、社会的な道徳意識を試行錯誤で身につけさせる?それはいけません!というのも、たとえば「やってみたら誰かにけがをさせちゃった。ごめんなさい。今度からこれはしちゃいけないな」というのは許されませんよね。試行錯誤している間にたくさんの人が傷つけられたり、不幸になったりしてしまいます。思春期の子どもに道徳意識を教えるには、上手に言葉を使って何度も説明するしかありません。つまり、理性に訴える、理屈でわからせるという方法になります。というよりも、その方法以外にありません。前頭前野にとっては、社会的な道徳意識というのは「理性」として入っていくのです。■子どもとの積極的な話し合いをでも、このやり方は、とりわけ日本人にはとっては困ってしまう方法かもしれません。日本の子育てはつい「親が正しい姿を見せればいい、それを見て子どもが育ってくれれば」となってしまいがちです。「親の背を見て」的なしつけは、日本人は得意な傾向にありますが、面と向かって子どもとうまく話し合うのは苦手な傾向にあるようです(むろん家庭によっていろいろですが)。子どもとしっかり向き合って、話し合いが持てない親たちは、学校で教えてくれないかな、なんて考えてしまうこともあります。でも、親がやるべきしつけを、ほかの人に転化してしまって、果たして効果が出るものなのでしょうか?なんとなく、でやってしまっていては、親の意思が子どもに伝わらず、子どもの脳に社会的な道徳意識を定着することはできません。タイミングを見て何度でも、真面目に、この世の道徳について語りかけてください。そのためには、子どもとの話し合いの場を、日常的に作っていくことが必要でしょう。そしてもうひとつ大切なポイントがあります。思春期の子どもにこういった話を真剣に語るのは、家族において誰が適任か? それを考えておくことです。道徳意識を教えるのは、子どもにとってもっとも身近な社会人が適任です。家庭によってはそれが父親のこともあるでしょうし、母親のほうがふさわしいこともあるでしょう。いずれにせよ、親が逃げずに子どもとしっかり向き合って、話し合う場を作ること、それが重要です。
2016年04月08日思春期の子どもの扱いは難しく、これまでのようなしつけがしづらくなります。ですから、子どもに何をどう教えたらよいかわからなくなって、何となく子どもとの関係が薄くなってしまいがちですね。でも、この時期だからこそ教えるのに適したこともあります。それは、「社会における道徳意識(モラル)」です。どういうことなのか少し詳しく見ていきましょう。■なぜ思春期は社会の道徳意識を教える時期なの?12歳~13歳頃といえば、思春期真っただ中。この時期には、前頭前野がすごいスピードで発達していきます。この頃になると、前頭前野にある細胞が突然大きくなるのです。前頭前野とは、大脳の前頭葉の中に存在する領域で、「記憶」「思考」「創造性」「感情コントロール」などをつかさどる脳内の最高中枢です。人間とほかの動物の脳を比較した場合、大きく違うのが前頭前野で、人間の脳の部位でもっとも発達している部分です。従って、頭の良い人、発想が豊かな人、新しい物を造り出す人などは、前頭前野が発達していると考えられています。前頭前野はこの時期になると、何もしなくても成長するのかというと、それは違います。前頭前野の急成長をもたらすきっかけ、それは「反抗」です。反抗期は「これから前頭前野が活性化するよ、大人になるための訓練が始まるよ」という合図でもあるのです。大人が言うことに対して反発をします。するとその次には、「ではどうしたらよいのか」ということを自分で考えなければならなくなります。このことこそが、前頭前野にとっての大きな刺激となるのです。脳の成長は、反抗なしには始まらないのです。前頭前野が急成長するということは、脳が何かを会得しやすくなっているということです。そんな脳の成長時期であり、子どもから大人へとポジションが移っていく時期だからこそ、社会における道徳意識(社会のモラル)をしっかりと脳に叩き込むべきなのです。そしてこの時期を逃してしまったら、もう脳に道徳意識が定着することはないとも考えられています。■「子どもだから」では済まされない年齢思春期以前は、子どもは何と言っても「子ども」です。仕方ないね、で済まされてきたこともあったかもしれません。しかし、これからは「子どもだからね」とは思ってもらえない年齢になっていきます。仮に中学卒業後、すぐに仕事についたとすれば、もう自分1人の力で、社会において立ち回っていかなければなりません。そのために必ず必要になるのが、社会的な道徳意識です。だから、思春期の子どもには、親が責任を持って道徳意識を定着させてやらなければならないのです。時期からしても、これが最後のしつけになるのではないでしょうか。ぜひきちんと行ってあげましょう。< 後編 に続く>
2016年04月08日前編 では、脳が子どもから大人へと成長していく段階について説明しました。後編では、子どもが思春期の反抗期を迎えるとき、親としてどのような心構えをしておけばよいのかについて解説します。■思春期は親としての責任から解放される兆しあらゆることに反抗し、親も何かと悩む思春期ですが、この思春期にも必ず終わりが来ます。そうなってみると初めてわかることですが、思春期を通り過ぎたわが子は、もう「子ども」ではありません。ですから、思春期の終わりとともに子育てが終わると言ってもよいでしょう。とはいえ、日本では成人するのは20歳ですし、成人した後もしばらくは親元で学生を続けていることが多いでしょう。そうなると、実質は、子どもが自分の力でお金を稼げるようになるまでは、親は責任を持たなければなりません。でも、わが子がどんどん成長・発達していくに伴って、子ども自身が自分の行動に責任を持たなければならなくなってくるはずです。それと比例するように、親としての責任を少しずつ、子ども側へ移行していかなければなりません。言い換えてみれば、子どもの脳が大人になればなるほど、子育ての責任がなくなってくるということです。そう考えてみたら、思春期は親としての責任の終わりが近づいている時期とも言えますね。思春期真っただ中のわが子を見て思い悩むなんて、もうしなくていいのです! むしろ「もうすぐこの責任から解放されるのね!」と喜んでもいいくらいです。昔はよく、初潮を迎えた女の子のために赤飯を作り、みんなでお祝いをしたと言います。脳が最後の転機を迎える思春期は、まさに初潮を祝うように喜びたいものなのです。それほど、脳にとっては大切で、大きな転機だと言えます。思春期の反抗は、それまでの変化とは違って、夫婦ともにつらく感じることが多いでしょう。そんなとき、ぜひ思い出してほしいのです。「思春期が来るということは、もう子育てのゴールが近づいているということなのだ」と。きっと「思春期、反抗期が来てよかったね」という気持ちになれることでしょう。■子どもが思春期を迎える前に、見直すべきは夫婦関係余談ですが、この思春期の時期に夫婦間でトラブルが起こることも多いようです。「これまでお前は何をしてきたんだ!」と夫が妻を責めるわけですね。こうならないようにするためには、子どもが生まれたと同時に、夫を父親へと育てていく妻の努力が必要なのです。思春期にあるこのような夫婦のトラブルは、これまでの夫に対する教育がうまくいかなかったということを表しているのです。思春期には、子育てに関して夫婦がどうやって力を合わせていったかを問われる時期とも言えますね。世の中のお母さんたちにはぜひ、思春期の厳しいときになって夫に心外な言葉を言われないよう、子どもが幼いうちから、父親育てを頑張っていってもらいたいと思います。
2016年04月07日親の仕事はいつでも大変ですが、もっとも試練と感じられるのが思春期の反抗の時期でしょう。今までは素直だったのに、この頃は親のいうことになんでも反抗して、扱いづらい…そんな悩みを誰もが抱えています。ちょっと視点を変えて、脳科学から思春期に訪れる反抗を考えてみませんか? 理屈がわかれば、子どもの反抗に悩むことがなくなり、むしろ喜べるようになるかもしれません。■大人になるまでに脳は3回の転機を迎える子どもの脳は、生まれてからずっと休むことなく、大人の脳へと成長していきます。でも、ただ少しずつ成長していくだけでなく、周りから見ても「おや? 今までと違うぞ」と感じるような転機が訪れるときがあります。脳の転機と言われる時期は、以下の通りです。・反抗期と呼ばれる2歳頃・何となく不安定になる9歳~10歳頃・第2反抗期と呼ばれる思春期これら3回の転機を経て、脳は大人になるのです。つまり、脳の成長は一定速度ではなく、3回の転機には急激で大きな変化が現れるのです。脳の成長は、カニの脱皮に似ていると言われることがあります。カニは大きくなるために脱皮を繰り返しますが、脱皮中や脱皮したばかりのカニの味はあまりおいしくない、ということをご存じですか?カニは甲羅のまま大きく成長するのではなく、成長するときに脱皮して一回り大きくなります。従って、脱皮中や脱皮したばかりのときは、甲羅だけサイズが大きくなっているため、中身はスカスカ状態で、あまりおいしくないのです。子どもの脳の転機はちょうどこの脱皮に似ていて、脳が転機の真っただ中、あるいはその直後であるとき、子どもは大人にとって、ちょっと扱いづらくなるのです。■脳の転機を経て、心と体は大人へと近づいていくとはいっても、この転機は、脳にとっては必要不可欠です。カニの身がおいしくなるために脱皮が必要なように、脳にとっても転機は必要で、それを経て子どもの心と体は大人へと近づいていくのです。2歳の頃に起こる反抗期は、ほかの人と違う「自分」を自覚することができた証です。9~10歳頃に起こる不安定さは、脳が大人の脳へと移行していることを表しています。そして、思春期と同時に起こる反抗期は、心も体も大人になる時期になったことを意味しているのです。親にとってもそうですが、子どもにしてみてもこの3回の転機は、なかなかにハードなものです。それでも子どもは全力でそれにぶつかって、確実に大人に近づいていくのです。反抗期を含めた3回の脳の転機には子どもが扱いづらくなりがちで、親としてはイライラすることもあるでしょう。しかし、脳も体も心も成長しているシグナルであり、成長という視点で見ると喜ばしいことと言えます。< 後編 へ続く>
2016年04月07日ムスメちゃんとオコメちゃん
4人の子ども育ててます
子育て楽じゃありません
ウーマンエキサイト読者の皆さま、こんにちは。今回はわが家の姉妹の才能…と言うとちょっと大げさな気もしますが、得意なことのお話です。まずは長女ムスメの得意なこと。特に小さい頃の記憶や、音楽系のことが多いですかね…。映画音楽やミュージカル音楽もすぐ覚えてしまうのはすごいなあと思います。勉強に関してはあまり…(ゴニョゴニョ)なので、やはり自分の興味のあることが重要なのかな? と思います。次は次女オコメのお話。 ひたすら同じ絵を何日も何枚も描き続けることもよくあります。集中力は本当にすごいです! 親バカながら尊敬するレベル…ではあるのですが、それゆえに困ってしまうこともよくあります…。こちらも自分が興味があることが大前提なので、やはり自分の好きなことは特別なんでしょうかね…。何はともあれ、姉妹の得意なことを伸ばしてあげたいな…と思いつつどうすれば良いのかまったくわからないので、とにかく長い目で温かく見守っていきたいと思います。
2025年02月15日こんにちは!FRIENDSの生山アキです☺︎少しずつ日が長くなってきて、春も近いのかなとワクワクする今日この頃です!最近も、物作りに没頭している我が家ですが今回はプラ板で簡単に出来るアクセサリーの作り方をご紹介します☺︎材料は3つ!!○100均のプラ板○油性マジック○リング台この他、お好みでレジン液で固めても綺麗です!リング台は、ネットで購入しました!世界にひとつだけ!プラ板リングの作り方①絵をプラ板に描いていきます!兄弟揃って石が好きな我が家は、プラ板に宝石を描きます!1/5くらいに縮むので、作りたいサイズに合わせて描いてみて下さい!こんな感じで描けたら②カットします!絵の線に沿ってカットします!③オーブンで加熱します!裏面の使用方法にしたがって、オーブンで加熱します!(熱いので気をつけて下さい!)お好みでレジンを塗ってツヤっとするのもおススメです☺︎④接着します!ボンドで、リング台と接着して乾かします。⑤完成〜!!しっかり、接着したら完成です☺︎子どもの絵を世界に一つのアクセサリーに変えちゃいましょう☺︎工作の参考になれば嬉しいです!最後まで読んでいただきありがとうございます☺︎
2025年02月15日触れて感じよう!東京都渋谷公園通りギャラリー『今村遼佑×光島貴之感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展』2月15日~5月11日開催Upload By 発達ナビニュース東京都渋谷公園通りギャラリーでは、2月15日(土)~5月11日(日)に『今村遼佑×光島貴之感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展』が開催されます。本展は、美術作家・今村遼佑さんと全盲の美術作家・光島貴之さんの二人の対話から生まれた作品と、感覚をめぐるリサーチの記録を中心に構成されています。世代も制作スタイルも異なる二人が、2022年頃から模索してきた美術作家としての個々の感覚の違い、そしてそこから生まれた新たな表現を、ユニークな作品へと昇華しています。鑑賞者がさわることのできる作品が多数展示される今回の展覧会。今村さんの作品「プリぺアド・トイピアノ」は、おもちゃのピアノに触れると、鍵盤の数と同じ32個の仕掛けが3つの展示室のどこかで動きます。また、光島さんの作品「さやかに色点字 ― 中原中也の詩集より」は、釘やカッティングシートなど、手ざわりの異なる多様な素材の組み合わせに触れることで、光島さんの感じた世界をたどることができます。このように直感的に楽しむことのできる作品の展示のほか、今村さんと光島さんによるトークイベント、プリペアド・トイピアノ演奏会、お二人が共同制作した作品「触覚のテーブル」を用いたワークショップ、バリアフリースポーツ「スルーネットピンポン」体験会など、参加型のプログラムも多数用意されています。一人ひとり異なる「感覚」を、数学の問題に用いられる「任意の点P」になぞらえ、それぞれの〈感覚の点P〉を通して、多様な世界の在り方を体感する……そんなユニークな試みの数々が楽しめる展覧会を、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。【詳細】今村遼佑×光島貴之感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト〈感覚の点P〉展会期:2025年2月15日(土)~5月11日(日)開館時間:11:00~19:00休館日:月曜日 (2月24日、5月5日は開館)、2月25日、5月7日会場:東京都渋谷公園通りギャラリー展示室1・2、交流スペース入場料:無料※クリックすると、発達ナビのWebサイトから『東京都渋谷公園通りギャラリー』のWebサイトに遷移します。講師への質問タイムも!ぜんち共済が『~「働きたい」を応援したい~「障害者の就労」座談会』オンラインセミナーを2月22日開催Upload By 発達ナビニュース近年、障害に関係なく、誰もが希望や能力に応じて職業を通して社会参加できる「共生社会」実現のため、法定雇用率の引き上げや支援策の強化が実施されています。今回、ぜんち共済が2月22日(土)に開催する『~「働きたい」を応援したい~「障害者の就労」座談会』では、松田成広さん(株式会社東急百貨店 人事部障害者雇用促進 シニアアドバイザー)、野路和之さん(NPO法人わかくさ福祉会 理事長/障害者就業・生活支援センターTALANT センター長)、氣田陽介さん(東京都立練馬特別支援学校 進路指導部 進路主任/一般社団法人日本FIDバスケットボール連盟 理事)の3名を講師に迎え、雇用側企業・支援者・特別支援学校の先生というそれぞれの立場から、異なる視点で「障害のある人の就労」について語り合います。将来的に就労を希望するお子さんの保護者の方だけでなく、すでにお子さんが就労している保護者の方、学校の先生や支援職の方、企業の採用ご担当者など、さまざまな方にとって役立つお話が伺えそうです。講師への質問も受付中とのことですので、気になる方はぜひ申し込んでみてはいかがでしょうか。【詳細】~「働きたい」を応援したい~「障害者の就労」座談会日時:2025年2月22日(土)10:00~11:45参加費:無料視聴方法:YouTubeライブ主催:ぜんち共済株式会社※2月21日(金)までに申し込みをいただいた方は、アーカイブ配信(一部編集の可能性あり)をご視聴いただけます。※クリックすると、発達ナビのWebサイトからぜんち共済株式会社セミナー申し込みWebフォームに遷移します。学習支援教材体験やセミナー、ワークショップも!『できるびよりフェスタ2025』3月9日開催Upload By 発達ナビニュース子どもの「できた!」を全力で応援する教材・教具の開発製造、子ども発達支援に関する情報発信などを手がける「できるびより」(株式会社オフィスサニー)が、東京・浜松町で『できるびよりフェスタ2025』を3月9日(日)に開催します。「できるびより」では、支援が必要な子どもたちの学びに役立つ支援教材や製品を、実際に見たりさわったりしながら体験できる「支援教材・グッズ体験会」を全国各地で開催してきました。今回のイベントはその拡大版として、体験会のほか、作業療法士や教育関係者によるセミナーや研修会、企業出展コーナー、ぬりえやアクセサリーづくりのワークショップなど、親子で楽しみながら学べるプログラムが盛りだくさんとなっています。読み・書き・計算を始め、定規・コンパス・なわとび・リコーダーといった道具の使い方、整理整頓……など、お子さんのさまざまな「苦手」をサポートする製品を試したり、学校やお家でもすぐに実践できる支援方法を学べるチャンスです。新年度に向けて、お子さんの「できた!」につながるヒントを見つけに、ご家族で足を運んでみてはいかがでしょうか。【詳細】できるびよりフェスタ2025日時:2025年3月9日(日)10:00~16:00会場:東京都立産業貿易センター浜松町館4階展示室北(東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝)※クリックすると、発達ナビのWebサイトから株式会社オフィスサニー「できるびよりフェスタ2025」Webサイトに遷移します。世界が注目する自閉症アーティストの個展『by GAKU@YUGEN』2月7日~2月24日開催Upload By 発達ナビニュース東京都・南青山のYUGEN Galleryにて、ASD(自閉スペクトラム症)のアーティストGAKUさんによる個展「by GAKU@YUGEN」が2025年2月7日(金)より開催されます。アーティスト『GAKU(ガク)』こと、佐藤楽音(さとうがくと)さんは、3歳の時に知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。その後、療育の機会を求めてご家族と共にアメリカ・ロサンゼルスへ移住、14歳まで過ごしました。日本に帰国し、16歳の時に訪れた岡本太郎美術館で作品を目にして以来、夢中で絵を描くようになったと言います。アート表現という新たなコミュニケーションツールを手に入れたGAKUさんは、これまでに800点以上もの作品を制作し、「LeSportsac」「THE BODYSHOP」「GODIVA」といったブランドとのコラボレーションや、海外での大規模インスタレーションを手がけるなど、世界が注目するアーティストに成長しました。本展では主に、GAKUさんが2020年から2023年にかけて制作した作品が展示されます。強いこだわりから色を丹念に塗り重ね、大小さまざまな円と力強い線で構成されるGAKUさんの作品は、ポップで鮮やかな色遣いや、見るだけで笑顔になるようなユーモアが感じられる作風が特徴的ですが、この時期にしか描かれていない白と黒を基調とした作品など、GAKUさんの「野心的なチャレンジ」があらわれている貴重な展示にも注目です。【詳細】by GAKU@YUGEN会期:2025年2月7日(金)~2月24日(月・祝)開館時間:平日:13:00〜19:00土日祝:13:00〜20:00(入場は閉場30分前まで)※最終日のみ17:00終了休館日:なし会場:YUGEN Gallery(東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F)入場料:無料※状況により、会期・開館時間が予告なく変更となる場合があります。※クリックすると、発達ナビのWebサイトからYUGEN GalleryGAKU個展「by GAKU@YUGEN」Webサイトに遷移します。鹿児島発クラフトビール×アール・ブリュット『ひふみよブリューイング』が醸す世界に酔いしれよう!Upload By 発達ナビニュース鹿児島県鹿児島市にある小さな醸造所「ひふみよブリューイング」。生きづらさや貧困、障害といったさまざまな困難や背景のある人が主役となり、個性を生かしたクラフトビールづくりに取り組んでいます。ひふみよブリューイングでは、主に規格外の農作物をクラフトビールの副原材料として利用し、新たな味わいを作り出すことに挑戦。ビールのラベルグラフィックには、障害者や難病を抱える人のアール・ブリュット作品を採用し、個性あふれる魅力的なデザインを乾杯の後まで楽しむことができます。障害者就労継続支援事業所と協力して、醸造過程で発生する麦芽粕を高品質の飼料や肥料に転換する試みに取り組むなど、将来的には鹿児島でソーシャルファーム(社会的企業)となることを目指しているひふみよブリューイング。鹿児島市の繁華街天文館にはひふみよブリューイング直営のビアバー46かごしまクラフトがあり、国内外からさまざまな方が訪れ、個性的なクラフトビールと店内に展示されているアール・ブリュット作品を楽しんでいます。鹿児島を訪れたら、国境を越えた共感を生んでいるビアバーで乾杯したいものです。ビールを飲んで共生社会の実現に貢献できるなんて、いつもの一杯が特別なものに感じられそうです。醸造所の直売所ではできたてのクラフトビールを楽しむことができますが、オンラインショップや鹿児島市のふるさと納税でも購入可能とのことですので、お酒好きの方へのギフトとしても喜ばれるのではないでしょうか。※クリックすると、発達ナビのWebサイトから『ひふみよブリューイング』のWebサイトに遷移します。LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2025年02月15日先日、とあるメッセージが届いたのです……。通知の段階で読める文章で判読できたのは、どうやら「来年度の地区の役員をやってほしい」という内容。春に今の家に引っ越してきたのですが、それ以前住んでいた場所では、子ども会などが存在せず、地区の役員などはなかったので、人生で初めての地区役員……!まだ全然地区に慣れてないし、土地勘もないのに……。果たして自分に務まるのか? 不安……。正直イヤすぎる……!一度スマホから離れてお風呂に……。お湯に温まりつつ、決意を固め(大げさ)。決意が鈍らないうちに、一気に返信しました!!!一度返事をしたら「やるしかない」という気持ちに。このことを旦那に話したら……。「どうせOKならすぐ返事しなよ」と言われましたが、ちょっとね、ちょっとだけ考える時間がほしいのよ~。これって自分の中では“あるある”なのですが、皆さんはどうですか?ともかく来年度から初地区役員、がんばります。
2025年02月15日ショートパスをつなぐのも大事だけど、時にはロングボールを蹴る判断も必要だと思ってる。使い分けを身につけさせたいけど、どんな練習が良いの?というお父さんコーチからの相談。ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上のあらゆる年代の子どもたちを指導してきた池上正さんが、リスク管理をしながらロングボールを効果的に使えるようになるトレーニングメニューを伝授します。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<真面目でコーチの指示をちゃんと聞くのに理解が遅い子、ポジショニングなど動きを理解させるにはどうしたらいい?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。子どもがお世話になったスポ少で指導を続けている者です。(わが子はとうに卒団済み、私のみお父さんコーチとして残っている。今や趣味です)主に高学年(U-12)を見ることが多いのですが、パスの使い分け、判断についてのご相談です。最近は後ろから繋ぐことを大事にしているチームが多いと思いますが、ボールを運ぶときに、時にはロングボールも必要かと思っています。いつロングボールを蹴り、いつショートパスで繋ぐか。要は使い分けが必要だと思うのですが、そういった判断を身に着けさせるのにおすすめの練習法はありますか?強いボールを蹴れる学年になると、やたらロングボールを蹴りたくなる気持ちは私も理解できるのですが(笑)。逆にショートパスだけにこだわってロストするリスクも知ってほしいので、使い分けを教えたいです。よろしくお願いいたします。<池上さんからのアドバイス>ご相談ありがとうございます。「ショートパスだけにこだわってロストするリスクも知ってほしい」とご相談文にあります。専門的に言えば、ロングパスを蹴っておけば、相手に来られて奪われたとしても、すぐにピンチにならないというイメージなのでしょう。一方で、プロのチームがショートパスをつなぐ場合、自分たちがボールをロストしても、相手もそれを取るためにそこに集まっている状態なのですぐに取り返せるという考えのもとでやっています。つまり、ショートパスが危険なわけではありません。サッカーの原理原則として、ショートパスが高リスクでロングパスはOKではないことを選手に理解させてください。■相手にカットされた際のリスク管理の面からも横パスより斜めのパスが有効問題は「パスの角度」です。横パスよりも斜めのパスが有効です。これは相手にカットされた際のリスク管理の観点から重要なので説明しておきます。横へのパスが一番よくないと言われています。なぜならば、横にパスしたボールをカットされた場合、パスした選手、そのパスを受けようとした選手の2人がともに置き去りにされてしまいます。これに対し、斜め前にパスを出せば、もしもそれをカットされたとしても、パスを出した選手のほうが後ろにいるので戻ってディフェンスできます。斜め後ろに出せば、カットされてもパスを受けようとした人間が残っているので守れます。いわば失点の可能性が高いカウンター攻撃を受けるリスクを減らせる。カウンターへのリスク管理ができます。このような原理原則を、1990年代に日本代表監督を務めたハンス・オフト監督が当時の代表選手たちに「パスの角度に注意しなさい」と伝えていました。かなり前の話です。パスがつながるように「トライアングル」という概念も伝えていましたが、パスの角度が悪いと指摘していました。角度が悪いと「相手に取られたときに守れなくなるよ」と口酸っぱくおっしゃっていました。■ロングボールを蹴るときは、全体が見えているかがカギ一方、ロングボールを蹴るときは、全体が見えているかどうかに注目してください。遠くにいるフリーの選手を見つけられるか。ただ蹴るのではなく、広い視野を持つことが重要です。それは練習の中で「遠いところを見つけたときは(ロングボールを)蹴っていいよ」と言ってあげること。それで挑戦する子が出てくればいいでしょう。さらに言えば、ロングボールでも横ではなく斜めに出すよう促してください。■おすすめのトレーニングメニューその1練習としては、二つのグリッドをつくり、それぞれで3対1の鳥かごを行います。グリッド間でパスを展開するトレーニングです。<イメージ>例えば、グリッドAの3人が最低3本、5本でもいいでしょう。そのくらいパスをつないでから、逆サイドにあるグリッドBの3人内手を挙げている選手にパスをします。Bはすぐに始めずに、ボールが渡ったら仕切り直す形でそこからスタートして何本かつないで、またAに戻す。AとBの間は10m以上あるといいでしょう。それを繰り返します。逆サイドにパスをするためには、誰にどんなパスを出したらが蹴りやすいかといったことを理解しトライさせます。■おすすめのトレーニングメニューその2もうひとつは、シザースパスです。「ショート・ショート・ロング」という呼び方をします。選手A、選手B、選手Cと、3人1組で行います。Aがボールを持っていて、Bは近くにいます。Cは離れています。AからB、Bが一度Aに戻してから、AがCに長いパスを送ります。次にBがCのところに走って行きます。そこでCはBに1回パスをして、BがCに折り返したら、CはAにロングパスをする。<イメージ>ここでは、パスをした後に折り返しが来る間に、遠くにいる相手見ておいて蹴ってみましょうと伝えます。形としては、3人グループがずらりと横並びに整列してやるといいでしょう。例えばゴールラインに平行にプレーする。グループの間は5メートルくらい離れてやれば、ボールがそこまで交錯することなくやれるでしょう。さらに、例えば一番遠い人は、ボールを受けるために移動してもらいます。3人が動きながらやる。そうすると、他のグループもやっていると重なってしまうので、どこかスペースを見つけて走らないとバスがもらえません。ごちゃごちゃしてきますが、そのようなカオスな状態でショート・ショート・ロングをやると、ディフェンスがいなくてもライブ感が出てきます。要するに試合に近くなってくるので、動きを入れてやるのも非常に有効です。わざとカオスが生まれるようにして、イメージとしては「全体を使って動こう」と伝えてください。■トレーニングのアレンジタッチ数を制限して負荷をかける(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)概ねできるようになれば、高学年なのでタッチ数の制限をするなど負荷をかけてもいいでしょう。例えば「全員2タッチでやってみよう」と声がけします。そうすると、長いボールを受けた子は、遠くから飛んでくるボールをワンタッチでコントロールしないといけません。その次は、ボールを受けに来る子に正確にパスを出さないといけない。視野を確保する力がつきます。私の場合はこの練習を「ダイレクトでやってごらん」ということもよくあります。ダイレクトでやるとなると、それぞれが何か考える必要が出てきます。ロングパスを受ける人はボールが落ちる地点に向かっていかなくてはいけません。しかも、蹴ったらすぐに走らなくてはいけない。これをダイレクトでやるとなれば、みんなが正確にならないとうまくいきません。ただし、そんなに長くやる必要はありません。私のトレーニングは基本的にひとつのメニューを長くやりません。長くやる必要はなく、仲間がどこに走っているかを見て、蹴る。そんなイメージをつかんでくれればよいのです。そのあとにゲームをするときに、裏を狙ったり、遠くにいる味方に蹴ってみようかな、といったトライができればと思います。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2025年02月14日子どもが小学生になったら「仕事復帰」。願いは叶わず私は妊娠中の悪阻がひどかったこともあり妊娠中に退職してからは、復職せず子育てに専念してきました。子どもたちが2人とも小学校に上がったら「仕事復帰するぞ!」と目標を掲げていましたが、2人ともに発達障害と診断されました。現在高校3年生の娘、高校1年生の息子は、二人とも小学校1年生でADHD(注意欠如多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けました。行き渋りや早退、学校トラブルなどがある子どもたちへの対応を優先すると、平日私が仕事をすることはどうしても難しいと感じました。夫からは「お金は何とかするから、できるだけ子どもたちを優先させて欲しい」と言われていたため、私は子どもの対応を最優先する生活を選びました。夫も会社に家族のことを相談、残業を減らして私や子どもたちへの支援に積極的に参加してくれました。そんな私が仕事復帰するまでと、それに対する子どもたちの反応についてお話します。息子の癇癪で学校呼び出し。娘は母子登校、帰宅後パニックになることも娘が小学校3年生、息子が1年生になったら仕事に復帰しよう……そう思っていましたが、その頃は働くことなど考えることができないほど、子育てで精一杯の毎日を過ごしていました。息子は癇癪があり、物を投げたり叫んだりして、授業を中断することが多々ありました。通常学級に所属していたため、担任の先生一人では対応できず、教頭先生が息子に個別で対応をしてくださいました。それでも私のところに早退の連絡が入り、学校に駆けつけることも……。Upload By ユーザー体験談娘は、小学校への行き渋りがあり、娘のペースで母子登校する時期がありました。登校してしまえば何とか学校生活を送ってくるのですが、心への負荷が強いようで、帰宅後にはパニックが起こり大変苦労しました。Upload By ユーザー体験談当時の私は必死でした。学校との面談も多く行い、学校とは連携を密にしていました。放課後等デイサービスがきっかけで私の生活に変化が!先生やスクールカウンセラーさんとも相談する中で、生活リズムをつけるために放課後等デイサービスを利用するのがいいのではないかという話がでました。基本的に家に居たがる傾向が強い子どもたちでしたので、行ってくれるか不安でしたが、放課後等デイサービスは学校よりも自由度が高いスケジュールの中で動いていくので、子どもたちにとって、過ごしやすい空間だったようです。予想に反して、スムーズに慣れていってくれました。そして見事に生活リズムがつき、その結果、私の時間に余裕ができたのです。隙間時間に、何かできないかな……と考えた時に、諦めていた「仕事」のことが浮かびました。仕事復帰したい!という気持ちが芽生えると、止まりませんでした。職場に「子どもたちに障害がある」と伝えるも、理解されていない……?私が働きたいと思った理由は、私が「○ちゃんのお母さん」と呼ばれる存在ではなく、一般社会に私個人として繋がりが欲しいと思ったからです。実際に今仕事をしていているのですが、職場で「△さん!おはよう」と言われると、不思議と元気が出ます。私自身が元気で気持ちにゆとりがあると、子どもたちにも優しく接することができます。「働くこと=お金を得る」ことだけでなく、私自身の気持ちの安定のためにも、社会で働くことは必要でした。Upload By ユーザー体験談私は看護師の資格を持っています。まずは短時間のパートを探して就職しました。「子どもたちに障害がある」ことは職場にも伝えました。ですが、職場仲間にはあまり理解されていなかったように感じています。子どもの癇癪やパニックで仕事を休む……となると、みんな不思議そうな顔をしていました。子どもが大きくなるにつれて、「中学生でもまだ親の手助けが必要なの?」と聞かれたこともあります。確かに定型発達のお子さんだと中学生になると友だちと出かけたり、一人で買い物にいったりすることは普通だと思います。でもわが家は……と落ち込むこともありました。ですが、今の職場は休みが取りやすいこともあり、5年以上勤続できています。働く私への子どもの反応また、娘は、クラスのお友だちに「私のお母さんは看護師なんだよ。頑張ってるんだよ」と自慢したようです。母の背中をみて、成長してくれると嬉しいなぁと感じました。Upload By ユーザー体験談上司からは「常勤にならないか」との話も出ていますが、子どもたちのことを考えると、緊急時に動きやすいほうが、ありがたいと思いパートを続けています。子どもたちも成長し、娘は大学進学が決まりました。息子は高校卒業後は専門学校で自分の夢を叶えるため勉強を続ける予定です。障害者手帳を持っているので、将来はグループホームへの入所も検討しています。まだフルタイムでは働くことは難しいですが、少しでも外で働くことは私にとって欠かせないものになっています。子どもたちがこのまま手を離れていったら私の働き方も変わるかもしれませんが、しばらくは家庭と仕事のバランスを取りながら、生活していきたいと思っています。イラスト/星あかり※エピソード参考者のお名前はご希望により非公開とさせていただきます。(監修:室伏先生より)復職されるまでの経緯やお気持ちを詳しく共有してくださり、ありがとうございました。今はお仕事をする余裕がないけれど、本心ではお仕事をしたいと思っているご家族にとって、この記事は大きな希望の光になったのではないでしょうか。お子さまが安心して通える放課後等デイサービスを見つけられ、お母さまも活き活きとお仕事に取り組めるようになったとのこと、とても素晴らしいことだと思います。育児のためにやむを得ず退職や休職を選ばざるを得ないご家庭も少なくないと思います。放課後等デイサービスは、ご家族の負担を軽減してくれる大切なサービスですが、通える日数が限られているお子さまや、ニーズに合った施設を見つけることが難しい場合もあると伺います。放課後等デイサービスに限らず、発達障害児支援のさらなる充実により、ご家族の負担が少しでも軽減されることを願っています。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2025年02月14日