おなかの中の赤ちゃんにへその緒が巻きついている! それって大丈夫!?
臍帯巻絡があった場合、お産ってどうなるの?
私が病院で働いていたときには、臍帯巻絡があるという理由で最初から帝王切開になるケースはなかったように思います。しかし、へその緒がおなかの中の赤ちゃんにきつくからまっていて、ママの産道を通って赤ちゃんが生まれてくる経腟分娩が難しいと判断されたり、経腟分娩の経過中、おなかの中の赤ちゃんに苦しいサインが出た場合は、帝王切開になることもありました。
助産師は、分娩介助の際、赤ちゃんの頭が出たあと、必ず赤ちゃんの首に臍帯巻絡がないか、自分の指先の間隔で確認します。そして、臍帯巻絡がある場合は、首に巻きついたへその緒をゆるめてから、赤ちゃんが生まれてくるのを助けます。私は経験したことがありませんが、臍帯巻絡がきつくて、へその緒をゆるめることができない場合は、へその緒を先に切断することもあります。
おなかの中の赤ちゃんには、できるだけ苦しい思いをしないで生まれてきてほしいと、ママは思うことでしょう。しかし、臍帯巻絡の場合、予防する方法も妊娠中に治療する方法もないんです。臍帯巻絡は、私たち、産科スタッフにしてみればめずらしいことではありませんが、やはり不安に思ったり、心配だったりしたら、かかりつけ医や助産師に相談してみてくださいね。
◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
監修者・著者:助産師 REIKO
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。