2020年8月31日 07:30
え、夜尿症!?5歳を過ぎたらおねしょに要注意!受診の目安を医師が解説
排尿習慣が整ってくる5歳前後でも、就寝前に飲み物を多く摂ったりするなど、たまに“おねしょ”をするのはよくあることです。ただ5歳を過ぎても1カ月に1回以上、3カ月続けてみられるようなら、それは夜尿症の可能性があります。今回は、夜尿症の症状や受診の目安、治療法などを詳しく紹介していきます。
夜尿症ってどんな症状? 夜尿症の定義は?
夜尿症とは、夜の睡眠中に無意識に尿が漏れてしまう、いわゆる“おねしょ”がみられる病気のこと。昼の排尿習慣が整った5歳を過ぎても1カ月に1回以上、3カ月以上続くと夜尿症と定義されます。おねしょ以外の症状は見られず、睡眠中に無意識に排尿が起こるため、痛みなどの苦痛はないと考えられています。年齢を重ねるごとに改善するケースも多いですが、5歳で15~20%、10歳で5~10%の子どもにみられます。まれに成人まで続くケースもあります。
睡眠中に作られる尿の量が多いことやストレスなどが原因
原因は、睡眠中の尿の量が多い、睡眠中に膀胱にためられる尿の量が少ない、睡眠、もしくは覚醒障害があるという3つです。通常なら脳下垂体から出る抗利尿ホルモンによって、睡眠中の尿の量は日中より減少します。尿がたまったとしても、膀胱の壁が刺激されると就寝中でも尿意を感じて目が覚めるので、おねしょをすることはありません。
夜尿症の場合は、寝ている間に作られる尿の量が多いうえ、眠りが深いため尿意を感じても覚醒できず排尿してしまうわけです。
また、膀胱の大きさや機能が未熟なため、多くの尿をためられず尿意を感じる前に膀胱が収縮し排尿してしまうことがあります。そのほか、精神的なストレスや環境の急激な変化も原因となることがありますが、はっきりとした関連は解明されていません。
自然に治る? 医療機関への受診は必要?
夜尿症は一般的には成長とともに自然に治ることが多いのですが、1週間で夜尿が3回以上ある場合は、3回未満の場合と比べ自然に治りにくいようです。そのため、小学校に上がっても週に3回以上夜尿が続く場合は、早めに小児科、または泌尿器科を受診するようにしましょう。治療は、問診や尿検査、画像検査などをおこなっています。
簡単に取り組める! 具体的な生活習慣の改善方法を提案
自宅ですぐにおこなうことができる夜尿症の対策を紹介します。