子育て情報『<大山加奈さんインタビュー#2>不妊治療のステップアップ~2年間の休養期間と心の葛藤』

2021年2月27日 17:00

<大山加奈さんインタビュー#2>不妊治療のステップアップ~2年間の休養期間と心の葛藤

まず引っ掛かったのは経済面のことでした。体外受精だと1回の治療は何十万とかなりの高額なので、そのことを考えると気軽に出せる金額ではないです。また、その金額を出したからって子どもを授かれる保証があるわけでもないですからね。さらに、体への負担も大きいと聞いていたので、“仕事をしながら体外受精にステップアップすることは可能なのか”ということはすごく気になっていました。大事な仕事のときに、ちゃんと仕事と向き合えなかったらそれこそ大変ですからね。

ー実際にお仕事と治療の両立をされてみていかがでしたか?

大山さん:私の仕事が1番少ない年度初めの4月に合わせて、初めての体外受精に臨みました。その当時は、精神面の浮き沈みが激しかったですね……。また、仕事と両立するために通院回数を減らそうと、排卵を促すための排卵誘発剤を自分で打つ「自己注射」というものを取り入れたのですが、昔から注射が苦手だった私は、“なんでこんなことをしなくちゃいけないんだろう”と思いながら、ときには涙を流しながら注射を打つこともありました。
そこでメンタルはかなり削られました。

ー旦那様は不妊治療についてあまり賛成ではなかったと伺いましたが、どのように2人で話し合って治療を進めていったのでしょうか?

大山さん:不妊治療の話し合いもしっかりとおこなう感じではなく、「やりたいようにやれば良い」という感じだったので、私から「こうしたいと思う」ということを伝えていくことが多かったです。

ー実際に体外受精に挑戦したのはどのくらいだったのでしょうか?

大山さん:そのときは1度だけですね。でも、採れた卵がほぼ使えない卵だったんです。かろうじて1個だけ、他のクリニックなら廃棄してしまうようなものがあって、それを受精させて戻したんですけど、やっぱりダメで……。きっと、また採卵をしても同じ結果になるんじゃないかと思ったのと同時に、もう疲れちゃったんです。そこで一度、治療を終わりにする決意をしました。ちょうど仕事も忙しくなってきたころだったので、仕事を取ったというのもありますね。


周りの何気ない発言に傷ついてきたことも…

ー不妊治療中につらかったことなどはありましたか?

大山さん:仕事では子どもと関わることも多くて、質問コーナーでストレートに「子どもはいますか?」

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