子育て情報『「だったらいらない」専業主婦を望む夫と自身のキャリア。後回しになった「親になる」という選択肢【前編】』

2021年3月25日 17:00

「だったらいらない」専業主婦を望む夫と自身のキャリア。後回しになった「親になる」という選択肢【前編】

目次

・仕事に穴を開けたくない…後回しになった「親になる」という選択肢
・30代半ば、流産がきっかけで向き合った不妊治療
・抵抗があった不妊治療、タイミング法で始めることに
「だったらいらない」専業主婦を望む夫と自身のキャリア。後回しになった「親になる」という選択肢【前編】


なかなか計画通りには進まない不妊治療。仕事をしながらの通院は、困難を極めます。治療内容によっては早退遅刻、休暇も必要になることも。仕事仲間に打ち明けられず、両立にストレスを感じる人も少なくありません。

職場には知られたくないーー。そう思って、こっそり通院した女性の物語をお届けします。ケース2、下村豊華さん(42)の場合。


◇◇◇

仕事を辞めるか続けるか両立させるか。働きながら不妊治療を始めた女性の多くは、この3択に悩まされます。厚生労働省が2017年に実施した調査(平成29年度『不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』によると、働きながら不妊治療をした人のうち、仕事と両立できずに退職した人が16%いることが明らかになりました。

ベビーカレンダーが独自に行った調査によると、不妊治療中で最もつらかったことについて約17%が「仕事との両立」と答えています。

ベビーカレンダーが独自に行った調査


仕事をしながら不妊治療をしたことがある人のうち、不妊治療中に「両立できずに仕事をやめた」「両立できずに雇用形態を変えた」と答えた人は合わせて17%となりました。通院と仕事をスムーズに両立させるためには、職場の協力が欠かせません。しかし「職場の理解がある」と答えた人は約35%にとどまりました。


ベビーカレンダーが独自に行った調査


ベビーカレンダーが独自に行った調査


職場の立場や環境によっては「絶対にバレたくない」と考えるケースも。こうした背景にはどんなリアルがあるのでしょうか。職場にバレずに不妊治療を続ける難しさを体験した、女性の物語をお届けします。

仕事に穴を開けたくない…後回しになった「親になる」という選択肢

正社員11年目、総合商社の管理職。会社を辞めようという選択肢なかった。仕事はわたしの生きる場所、自分の価値を認めてもらえる場所だった。 

メーカーとの商談は性に合っていたし、企画も任されるようになっていた。仕事に穴を開けられない責任もあった。
あまつさえ、夫は建築関係の自営業。突然収入を失うこともあるかもしれない。それだけは絶対に避けたかった。

31歳で結婚したが、夫との価値観の違いから子作りには積極的になれなかった。夫からは「子どもができたら仕事はしないでほしい」

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