2022年5月26日 22:20
子どもの前でもOK?いい夫婦げんかと悪い夫婦げんかがある!?専門家が「夫婦げんか」をすすめる理由
・人格を損なうような言葉を使う(暴言)
・収入について責める
・容姿を責める
・相手(妻、夫)の親の悪口を言う
・性格を否定する
・けんかが長引く
・子どもにパパ/ママの愚痴を言う
・子どもを味方につける
などです。子どもに愚痴を言う、子どもを味方につけることは、ともすればやってしまいがちですが、「子どもに呪いをかけることと同じこと」と小崎先生は言います。
「子どもはパパもママも両方大好きなんです。だからどっちの味方? と迫られると、2重の苦しみが生まれます。呪いって解けませんから、これは絶対にダメです」
けんかのゴール=仲直りは子どもの目の前で
夫婦げんかの目的は、勝ち負けではありません。決して相手を打ち負かすことが目的ではありません。最終的にお互いが理解し合うことがゴールです。つまり、「仲直りまでがけんか」なのです。
「夫婦の間に多少思い違いがあっても、それを乗り越えたら仲良くなれるところを子どもに見せてあげてほしいです。子どもが寝るまでに仲直りできなくて、子どもが寝てから仲直りではダメです。子どもの目の前でけんかして、すぐに否を認めて謝って仲直りする。こうした一連のやり取りを家庭の中で見せてあげてほしいですね」(小崎先生)
ルールに基づくけんかはヒートアップ防止に
こうして夫婦のいざこざから解決を通して、子どもはコミュニケーション力を学びます。
「コミュニケーションにはいろんなレパートリーがあったほうがいい。夫婦げんか、きょうだいげんか、親子げんかなど、家族のけんかで学ぶことは多いです。ただ、ずっとけんかが続くとお互い疲れてしまいますよね。なので予めけんかのルールを決めておくことをおすすめします」と小崎先生は話します。
『言い合いになったらやめようね』『どっちかがごめんと言ったら、そこで喧嘩は絶対に終わりにしよう』など、夫婦間でルールを作っておくと、長引かず、冷静に仲直りできるかもしれません。家庭は社会の縮図。夫婦げんかも社会勉強の一つになりそうです。ただし、子どもを巻き込むことはゼッタイNGなのでご注意を……。
取材・文/大楽眞衣子
監修者:保育士 大阪教育大学教育学部学校教育教員養成課程家政教育部門(保育学)