モラハラな発言ばかりする夫に嫌気がさしていた加奈子。レシートチェックの厳しさや地域の清掃行事の件で揉めるなど、連日のように繰り広げられる夫婦ゲンカによって、加奈子は夫との生活に限界を感じるようになっていったのでした。そんなある日、バイト先の店長に「いつも頑張っているから」と千円のお駄賃をもらいます。千円の使い道に悩んでいた加奈子でしたが、歩いていると宝くじ売り場を発見し、購入することに。その日以降、いつか宝くじが当たる日を夢見て、加奈子は節約をしながらも、宝くじを継続的に購入していました。
ところがある日、夫が勝手に加奈子の財布の中身を見たことで、宝くじを買っていたことがバレてしまったのです。
加奈子が宝くじを取り返そうと手を伸ばすも、夫は「叶わない夢なんか見てんなよ」と言うと、目の前でビリビリに破り始めて……!?
破かれたビリビリになった宝くじ。妻はただただショックで…
「お前のそれはギャンブル依存症と
なんら変わらないからな。二度買うな」
そう言うと、その場を去って行った夫。
ビリビリになった宝くじの前で、
加奈子は肩を落としていました。
(たった1枚数百円の宝くじ。
持っているだけで、"いつかもしかしたら"って
思えるだけで幸せだったのに……)
(夢を見る権利すら、私には与えられないのか)
一気に悲しさが押し寄せてきたのでした。
◇◇◇
数百円の宝くじを買って夢を見ているくらいのことで、「ギャンブル依存症」と言い出した夫。もしかしたら、加奈子が内緒で買っていたことに腹を立てたのかもしれないですが、それでも金額が金額なのと、たった1枚お財布に入っていただけなので、あそこまで目くじらを立てて怒るようなことではないかと思うのですが……。加奈子の絶望的な表情が見ていてつらいです。
著者:マンガ家・イラストレーター ちなきち
突然鳴った着信。「絵の具のセット忘れた」と息子が電話で泣きついてきて<3億円当たった主婦>