夫は、妻の料理を残さずキレイに食べてくれる、明るくてやさしい人。新婚当初、たくさん食べる夫をほほ笑ましく思っていた妻ですが、数年後、夫の身勝手な食い意地に苦しめられていました。翌日の分を想定して作ったものまで、すべて食べてしまう、“食いつくし系夫”。あまりガミガミ言わないようにしていた妻ですが、息子のものを食べてしまった際は、さすがに激怒。しかし、夫の自分勝手な行動が直ることはありませんでした。そんな中、家族で夫の実家に帰省すると、同じタイミングで帰省していた義弟の妻から、お菓子の詰め合わせをもらった息子。大喜びで「少しずつ、みんなで食べよう」と目を輝かせていました。しかし、妻と息子が就寝後、晩酌をしていた夫と義弟が詰め合わせの袋を勝手に開け、食べてしまったのです。
妻に促され息子に謝りに行った夫は、あろうことか、「あんなところに置いておくのも悪いんだぞ?」と、まるで息子が悪いかのように息子に話しました。一緒にお菓子を食べた義弟と共に、ヘラヘラしながら息子に謝る様子を見て、声を上げたのは義妹。「泥棒と一緒です。盗み食いです。大人として恥ずかしいです」ときっぱり伝えました。
夫は妻に、「お前からも言って! ウチじゃよくあることなんだよ」と助けを求めますが、義妹に触発され、妻も本音がこぼれます。
「私、今まであなたの盗み食いを許したこと、一回もないよ? ただ、ムダだって失望してただけ。本当に恥ずかしい。
義妹ちゃんが言ってくれて、客観的にどう思われてるかわかったでしょ」
そして、お互いの夫の“食いつくし行動”を言い合い嘆く、妻と義妹。その様子を見て、やっと反省の色を見せた夫と義弟は、食べてしまったお菓子の代わりをスーパーに買いに行き、改めて息子に謝罪しました。
すると、「いいよ! でも、おばちゃんにも謝ってね。おばちゃんが買ってきてくれたやつだから」と大人な対応を見せた息子に夫は……。
息子の言葉をきっかけに、成長する夫
息子の言葉に、考え込む様子を見せた夫は……。
そんな出来事から、しばらく経ったある日。
夫に染み付いた“食に対する執着”は、そう簡単に拭い切れるものではありません。