産後の性行為、いつから再開できる?次の妊娠はいつがいい?
また、性行為は子どもを作るためだけの行為と考えている方もいらっしゃいますが、性行為はお互いの愛情を感じたり、精神的な結びつきを深めるための行為でもあります。夫婦間で感情のズレが生じることを避けるために、夫婦で話し合い、お互いの気持ちを確かめることが大切です。
■予期せぬ妊娠を防ぐために、避妊をしましょう。
月経が再開したら、次の妊娠ができる状態に戻っているサインです。母乳のみで授乳を続けている場合には、産後1年ほど月経が再開しない女性もいますが、月経の再開には個人差があり、産後2~3カ月で月経が再開するケースもあります。
排卵は月経の前に起こるため、月経を見ないまま妊娠する方もいます。お母さんの体は産後6カ月以上経過すると、体の機能はほぼ通常のレベルに戻るため、月経が再開していないとしても妊娠可能な状態に回復しています。予期せぬ妊娠を防ぐために、避妊を怠らないようにしましょう。
産後すぐの避妊方法としてはコンドームの使用が適しています。ピルの服用は、母乳育児をしていない場合は産後3週から、母乳育児をしている場合は卒乳後が適しています。また、産後6週をすぎれば、IUD(子宮内避妊具)を使うことで、受精卵が着床するのを防ぎ、妊娠を防ぐことができます。産後に長期間の避妊を希望する場合は、IUD(子宮内避妊具)を使うことを考えても良いでしょう。ピルやIUDについては、産婦人科あるいは婦人科の医師による診察が必要となりますので、相談したい場合は受診しましょう。
次の妊娠までどのくらい期間を空けたほうがいいの?
WHO(世界保健機関)ガイドラインには「次回妊娠するまでの期間が18カ月以下の場合は、新生児死亡率や乳児死亡率、低出生体重児、胎児発育遅延、早産の危険性が有意に高くなる。特に、6カ月以下の場合は妊産婦死亡率のリスクも高くなる」とあり、次の妊娠まで、少なくとも24カ月、流産後は6カ月空けることを推奨しています。
日本では、出産年齢が高年齢化していることから、次の妊娠を急ぐカップルも少なくありません。
しかし、お母さんの身体機能さえ回復すれば妊娠して良いというわけではありません。体力や精神的な負担、子育てそのものの負担、生まれた赤ちゃんへの影響など、いろいろな視点をふまえて、次の妊娠までどのくらいの期間を空けるか、夫婦できちんと話し合い、自分たちに合った避妊方法と家族計画をしましょう。