子育て情報『厚生労働省資料を読み解く(その2)〜保育園に入りやすい地域を見つける〜』

厚生労働省資料を読み解く(その2)〜保育園に入りやすい地域を見つける〜

2018年3月7日 07:01
 

保育園に入りやすい市区町村

「保育園に入りやすい地域=待機児童のいない地域」と単純に考えた場合、どんな地域が上位にくるのでしょうか。
まず、都道府県別に見てみましょう。
平成29年度4月の時点で待機児童ゼロの都道府県は、青森県・富山県・石川県・福井県・山梨県・長野県・鳥取県の7県でした。

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厚生労働省資料を読み解く(その2)〜保育園に入りやすい地域を見つける〜

待機児童の減少率=入りやすさ?続いて、平成28年度から29年度の1年間で待機児童数が大きく減少した市区町村に注目してみると、
1位:沖縄県 那覇市
2位:東京都 世田谷区
3位:東京都 北区
4位:東京都 板橋区
5位:千葉県 船橋市
でした。
施策の効果ではありますが、29年度4月時点の待機児童数自体は今挙げた1〜5位の市区町村すべて100人以上。
2位の世田谷区においては減少してもなお800人以上です。

「減少率=入りやすさ」とは言えなそうに見えますが、よくよくデータを見てみると、28年度から29年度の1年間で、都市部でも待機児童数ゼロに成功している市区町村がありました。
・東京都 豊島区105人→0人
・大阪府 池田市71人→0人
・千葉県 佐倉市41人→0人
・兵庫県 伊丹市33人→0人
・埼玉県 さいたま市24人→0人
です。新定義による待機児童数増加しかし、これらの算出は改定前の「待機児童の定義」に基づいてのものであり、新定義では大きく増える可能性があります。
また、今後も保育園入所の申し込みは増加していく見込みがあるため、引き続き施策を続ける必要があることは間違いありません。

保育園に入りにくい市区町村

次に、保育園に入りにくい地域に目を向けてみましょう。
同じく、平成29年度4月時点の待機児童の数(多さ)から判断します。
厚生労働省資料を読み解く(その2)〜保育園に入りやすい地域を見つける〜

沖縄県の待機児童待機児童の多さを都道府県別に見てみると、
1位:東京都
2位:沖縄県
3位:千葉県
4位:兵庫県
5位:福岡県
という結果。
そして首都圏の埼玉県が6位と続きます。

2位の沖縄県の待機児童の多さは度々話題になりますね。
その背景には、共働き世帯が多いことや、米軍占領時代があったため保育園の整備が遅れたこと、さらには出生率が高いことも挙げられます。増え続ける申し込み数続いて、1年間で待機児童数が大きく増加した市区町村を見てみると、
1位:東京都 大田区
2位:東京都 目黒区
3位:千葉県 習志野市
4位:兵庫県 明石市
5位:沖縄県 うるま市
となっています。
増加数はいずれも200人以上です。

理由は別記事でもまとめたように、人口流入、保育士の確保ができなかった、などが挙げられます。
もちろん、これらの各市区町村とも利用定員数は増加させているものの、それを上回る申し込み数があるというのが現状です。

保育園に入るために住みますか?住みたい街で保育園に入れますか?

「子どもを保育園に入れたい」そう考えた時に誰もが一度は思い浮かべることのひとつに、「入りやすい地域への引っ越し」が挙げられるでしょう。

例えば、東京23区内で考えてみると、29年度4月時点で待機児童0人の区は、豊島区と千代田区です。
これまで待機児童が多かった豊島区が待機児童ゼロを達成しています。
千代田区は、2年連続の0人達成です。
しかし、先にも述べたように旧定義でのカウントのため、すべての育休延長者を含めているわけではありません。
潜在的な待機児童の存在は否めないということです。

また毎年、待機児童数は大きく変化することも考えると、安易に「待機児童0人の地域へ引っ越せばいい」というのは危険な方法です。
そもそも、全国地価ランキング2位の千代田区に子育て世代が気軽に引っ越せるとは言えませんよね。
さらに、保育園申し込みの際に「居住年数」を重視されることもあるのです。
住みたい街に住み続けながら保育園に入れるのが理想ですが、子育て世代に人気のエリアは当然激戦区になります。
「こうすればいい」という正解が簡単には出せません。
厚生労働省資料を読み解く(その2)〜保育園に入りやすい地域を見つける〜


「駅別」ランキングも参考に

ここまで、資料を基に都道府県別・市区町村別待機児童の数から「保育園に入りやすい地域、入りにくい地域」を見てきました。
視点を広げ全体数で考えてみると「利用希望者数は認可保育施設の定員を上回っていない」という事実があります。
これらのことから分かるのは、「地域によって希望者が偏っている」ということです。

そして、その地域だけに注目してみると「ひとつの市区町村の中でもエリアによって偏りがある」ことに気が付きます。つまり、一番待機児童の多い世田谷区でも、住むエリアによって「入りにくさ、入りやすさ」は異なるということです。
この視点での参考になる資料としておすすめできるのが、「住まいサーフィン」による『駅別 認可保育園待機児童数ランキング』です。
「駅別」という視点は、より生活に密着した判断材料になりそうです。

私たち保活の真っただ中にいる者が、どんな視点でどんな情報を手に入れることが最善なのか?
「情報格差」によって出遅れないよう、国の資料から民間の資料まで身近に触れていきたいですね。

(文・亀山美千代

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