子育て情報『家族の再出発は、いまからでも間に合うだろうか。/連続小説 第22話』

家族の再出発は、いまからでも間に合うだろうか。/連続小説 第22話

満が子役をなだめてくれたおかげだって。また新しい仕事を頼みたいそうだ。満、よくやったな」

満「…ありがとうございます」

社長「それでスケジュールを確認したいんだけど、今、大丈夫か?」

満「あ…ちょっと待ってください。今、スケジュール表を見ますね」

ノートパソコンを立ち上げようとした時…。

奏太「…ママ?」

目を覚ました奏太が辺りを見回し、キリコを探し出した。

そしてどこにもママがいないと気づくと、大粒の涙を流し、大声で泣き始めた。

奏太「ママー!!!ママー!!!」

満「奏太…。あ、すみません、折り返します」

社長へ一方的にそう告げると、俺は電話を切って奏太の元へかけ寄る。

満「奏太、うちに帰って来たんだよ」

奏太「ママー!!!ママー!!!」

満「ほら、だっこ」

奏太を抱きしめようと手を伸ばすと、奏太が勢いよく俺の手を払う。

奏太「やだ!!パパきらい!!」

満「………奏太」

奏太「ママがいい!」

奏太は泣きながら立ち上がり、俺を避けるようにして玄関へ走り出す。

家族の再出発は、いまからでも間に合うだろうか。/連続小説 第22話の画像

出典 : Upload By 連続小説『夫婦の言い分』

満「奏太…!?」

奏太は自分で靴を履くと、玄関のドアを開けてしまった。

奏太を抱きかかえて帰宅した時、俺は玄関の鍵をかけ忘れていたようだ。

満「…お、おい!」

慌てて玄関に向かうも、奏太は外廊下に飛び出してしまう。

サンダルを突っかけて家を飛び出すと、奏太はエレベーター前まで走っていた。

偶然にも扉が開いてしまったらと不安がよぎり、俺は血の気が引くのを感じる。

「開」のボタンが届かない奏太はエレベーターのドアをバンバンと叩きだした。

奏太「あけて!あけて!」

満「何してるの、やめなさい、奏太!」

奏太の元へ走り寄り、奏太を捕まえようとすると、「パパやだ!」と言って、今度は部屋へ走って戻って行ってしまった。

はぁ、と息を吐き、俺も部屋に戻ると、奏太は洋服で溢れた洋室のドアを閉め、閉じこもっていた。満「…奏太?何してるの?」

奏太「パパいや!」

満「………」

奏太に思い切り拒否され、俺は気が抜けて洋室のドアの前に座り込む。

満「…今日、託児所に預けたからパパの事、怒ってるの?」

奏太「……」

満「迎えに行くって言ったのに、迎えに行かなかったから怒ってるの?」

奏太「……」

満「…そうだ、東西線、持って帰って来たよ。

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