11歳がユーチューバーに!動画作りがもたらした驚きの変化
ネタ探しのため、積極的にいろいろな人の話を聞くようになり、楽しいことはなにか、やりたいものはなにか、自分の気持ちを“共同制作者”であるAYAさんによく話してくれるようにもなりました。以前と比べコミュニケーションがぐんと増え、互いに向き合えるように。いつもなにげなくしていることも、番組制作を通して見てみるととても新鮮に感じることもあると言い、生活が楽しくなった、とAYAさんも話します。
ユーチューブは主に学校の友だちなどが閲覧してくれていて、話題になるのも楽しい様子。「アナリティクス(分析)」を見ると、どの国から閲覧されたかがわかりますが、マレーシアや日本だけでなく、インドやアメリカなど世界中からその動画を見にきてくれていることがわかり、それもうれしいことのひとつ。
反面、「Dislike(“いいね”の反対)」がついたときはちょっと落ち込んでしまったそうですが、これも「すべての人に好かれるということは世の中ではありえない、いろいろな反応があるものだ」ということをレオくんが身をもって知るいい機会になっているとAYAさんは考えています。
「親子の思い出として、いつかレオが大人になった時に2人で懐かしく、笑いながら観られたらすてきだろうな。こんなコトやったね!と達成感を感じられたらいいなと思っています」というAYAさん。
確かに、高学年になり、反抗期を迎え、中学生になると部活などで忙しくなり一緒に時を過ごすことが少なくなってくる子どもたち。親が教えるのではなく、子どもの自主性に任せながらもここまでじっくりとお互い向き合って一緒に作業をするということは貴重な時間に違いありません。
人気ユーチューバーの番組内容はとかく奇をてらったものが多く、実はあまりいい印象がなかった筆者。しかしこんな効果があるのなら、子どもにもおすすめかもしれない、と思ったのでした。
もともと楽しく明るい性格のレオくん。小学生男子の使う生の英語が聞けるのも楽しみどころのひとつ(写真:AYAさん提供)
<文・写真(特記以外):フリーランス記者岩佐 史絵>