〜ヒラからPTA会長まで〜 PTAひととおりやってみた 第15回 PTA会長に立候補
トップライター:梅本真由美
互選会※の場で、現PTA会長が「梅本さんにPTA会長をやって欲しい」と発言したことを選考委員から聞かされます。
※互選会……次年度のPTA本部役員を決めるための会(→第14回次年度の本部役員に推薦される参照)
現PTA会長の心の内を知る
現会長の発言によって、次期会長候補に急浮上したわたし。その後、互選会がどうなったか聞いたところ、PTA会長は立候補者が出て内定、そのほかの本部役員も全員内定したとのことでした。無事に決まったと聞いてホッとしましたが、それとは別にわたしの心は揺れていました。
……会長がそんなふうにわたしを見ていてくれたなんて。
それは、わたしにとって大きな意味を持ちました。わたしはこれまでのPTA活動における会長のふるまいを見ていて、隅々まで行き届いた細やかな気配りをするようすに敬意を抱いていたからです。
数日後、わたしは互選会での発言について直接、会長にたずねてみました。
「文化部の活動を見ていて、梅本さんの雰囲気がとても良かった。
PTAは雰囲気づくりがとても大事だと思う。梅本さんさえよければ、いつか会長をやることを考えてみて欲しい。」
現会長から面と向かって言われ、わたしはこのときはじめて、自分がPTA会長をする可能性について考えてみたのでした。
PTA会長という役割。自分にできるだろうか、仕事との両立は可能だろうか、自分だったらどんなビジョンでPTA活動をしたいだろうか。
考えてみた結果、「できそうだ」という結論に達しました。わたしが立候補するとしたら次年度以降になりますが、人生で一度くらいPTA会長を経験してみるのもおもしろそうです。
わたしは会長に「前向きに考えます」と伝えました。
子どもに背中を押され立候補を決意
PTA会長に立候補することを考え始めたわたしですが、ひとつだけ気がかりがありました。
PTAで文化部長をしているわたしが学校で目立っていて気恥ずかしい、と言っていた子どもたちのことです。PTA会長になるとしたら、もはや目立つどころの話ではありません。わたしは子どもたちに聞いてみました。
「あのさ……もしも、わたしがPTA会長をやったらどう思う?」
すると、上の子から瞬時に
「誇りに思う。」
という答えが返ってきたのです。
「えっ、本当に?」おどろいて、思わず聞き返してしまいました。