中学生のスマホデビュー・リアルタイムレポート 第59回 サマーキャンプでちょっと成長する
トップライター:坂上さえ
消息確認はネットで
娘はこの夏、米国の大学で行なわれたサマーキャンプに参加してきました。英語のスピーチやプレゼンテーション、米国の起業家の講演、各国から参加した中学生・高校生とのグループワークなど、英語づけ・討論づけで中味のつまった2週間をすごしていたようです。
ようです、と歯切れが悪いのは、米国滞在中に娘からまったく連絡がなかったから。米国に到着したときに「ついたよ」のメッセージと1枚写真を送ってきたきりで、以後は音信不通……。その次の連絡は、帰国前日の「友だちと帰るから、空港へのお迎えはいりません」でした。
たしかに、現地でできることを最優先してほしいから、日本への連絡はあまりしなくていいよと言って送り出しはしましたが、もうちょっとこう……とグチっぽくなってしまいます。
とはいえ、研修の主催元が研修の状況を細かくFacebookにアップしてくれていたので、子どもたちのいきいきとしたようすは伝わってきました。また娘本人もLINEのステメ(ステータスメッセージ、自己紹介文のようなもの)を毎日のように更新していて、その内容が「最高」とか「帰りたくなーい」とか前向きなものでしたので、実りある体験をしていることがわかりました。
便りのないのはよい便り、などといいますが、いまの時代は「便りはなくてもSNSで消息確認」といったところでしょうか。
スマホオンリーなのは日本独特なの?
帰国した娘に、どんな研修だったのか、あれこれ聞いてみて、とても気になったことがあります。
娘が言うには、そのサマーキャンプでパソコンを持って来なかったり、持ってはいても使えなかったりするのは日本からの参加者がダントツに多かった、というのです。
所持品リストにできれば持ってくるようにとあったので、娘は重いと文句を言いつつ、自分のパソコンを持っていきました。そうしたら、家で課題をやる程度の腕前の娘が、グループ内の日本人参加者のなかで一番パソコンが使えたとか。
「家ではわたし(のパソコンスキル)が最下位だから、びっくりしちゃった」
といいつつ、自分でやるしかない状況で奮起したそう。大学の無料Wi-Fi経由で良いプレゼンの動画(TEDなど)を見まくったり、効果的なスライド作成の動画を見たりして取り組み、プレゼン力とスライド作成力がものすごく高くなって帰ってきました。