学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 思いきり自由に遊べる「冒険遊び場(プレーパーク)」を知っていますか?
わたしたちは、冒険遊び場に少なくとも1人以上はプレーリーダーを置くことを勧めています。
編集部:プレーリーダーがいることで、冒険遊び場がスムーズに運営されるんですね。
久米:そうです。冒険遊び場は地域との連携が大切ですから、各運営団体にプレーリーダーがいるのがベストだと思っています。そのためにプレーリーダーの育成にも力を入れているのです。
編集部:地域とのコミュニケーションづくりも重視しているのですね。
久米:公園の禁止事項が増えた一因に、子どもの声やボールの音などの騒音がありますが、知らない子の声は騒音に感じても、知っている子の声ならうるさく感じないということはよくあります。
ですから、地域住民と保護者と行政が手を取りあって取り組むことが、遊び場を増やすためには必要不可欠なんです。
「冒険遊び場」の運営には地域との連携が大切と話す久米さん
子どもの冒険心や遊び心を育むには
編集部:はじめて冒険遊び場に参加したいという人でも、気軽に参加できますか?
久米:もちろんです!汚れてもいい服装で、着替えを持って行ってください。もちろん大人もですよ。大人も子どもといっしょに遊ぶので、すぐに服や靴が汚れます。暑い時期は熱中症対策もお忘れなく。冒険遊び場を利用したら「子どもがぐっすり眠るようになった」「ごはんを食べるようになった」という保護者の声を、よく聞きます。わたしの子どもも、冒険遊び場で遊んだ日と遊ばなかった日では、寝つきも睡眠時間もまったく違いました。
編集部:子どもが自由に遊ぶということは、ケガの心配をする方もいると思うのですが。
久米:遊んでいれば当然、ケガをすることもあります。
冒険遊び場は、与えられた遊び場ではなく、みんなでいっしょに遊び場を作った遊び場です。ケガをした場合は近くにいる大人どうしですぐに適切な処置もします。
冒険遊び場の基本的な考えは「自分の責任で自由に遊ぶ」です。それは、遊び場の掲示板などを使って理解してもらうよう努めています。冒険遊び場の発祥の地であるヨーロッパでもたびたび起こる議論が「子どもの心が折れるのと、骨が折れるのとどちらがいいのか」。もちろん骨が折れるのはよくないけれど、ケガを恐れて子どもの冒険心や遊び心を奪うのは悲しいことですよね。
編集部:協会として、今後はどのような活動を目指していますか。
久米:冒険遊び場づくりの数をもっと増やしていきたいです! 日本で冒険遊び場がスタートして40年近く経ちますが、これからの地域もあります。