子育て情報『こどもの皮膚科ドクターが語る 日焼けの話』

こどもの皮膚科ドクターが語る 日焼けの話

つまり東京よりも緯度の低い沖縄のほうが太陽の光がたくさん降り注ぐことになるので、紫外線対策はより重要になるのです。また場所といってもそんなに大きな話でもなく、日陰を歩けばそれだけで紫外線の量は減らすことができるのです。

紫外線対策に有効な「洋服」と「帽子」

次に対策として考えるべきは洋服、帽子などによる紫外線の防護策です。帽子や洋服は物理的に紫外線をストップさせますので、上手に使いましょう。最近は日焼けを抑える効果が明示されている洋服もありますので、心配な方は使ってみても良いでしょう。UPFという数字が洋服のタグに付いていることがありますので確認してみてください(数字の読み方は日焼け止めのところでお話します)。

サングラスも紫外線予防には使用されますが、こちらもただ濃ければよいというものでもありません。可視光線※も遮ってしまうと瞳孔(どうこう)が開いてしまい、かえって紫外線が目の中にたくさん入ってしまうことにもなりかねません。


目とサングラスの隙き間から入る紫外線にも要注意です。可視光線を防ぎすぎず、広い範囲を覆うこともできるサングラスを選んだほうが良いです。

※可視光線……太陽光線の種類の1つ。太陽光線は紫外線・可視光線・赤外線などに分けられる。

「日焼け止め」選びのキーワードは「SPA・PA」と「紫外線吸収剤」

次に日焼け止めの話をしましょう。お店に行くとたくさんの日焼け止めがありますね。その選び方からお話をしていきましょう。キーワードはSPF・PAと紫外線吸収剤です。


SPFとは何を意味しているのでしょうか。これはSunProtectionFactorの略で、使用することで日焼けして赤くなるまでの時間を「何倍に」伸ばすことができるかという数字です。SPF・PAのあとにくる数字は、紫外線をさえぎる単純な強さではなく、時間の長さを表しているんですね。

では日焼けで赤くなるまでの時間はというと、真夏の正午の快晴のときでおおむね20-~30分です。ですので、この時間(個人差があるので紫外線に弱い人は短めに見積もってみてください)にSPFの数字をかけるとよいのです。ちなみにSPFは紫外線Bに対しての日焼け止め効果。PAは紫外線Aに対する効果です。洋服においては「SPF・PA」ではなく「UPF」で示されます。
数値の見方は「SPF・PA」と同じです。

さて、このSPFもしくはPAの高い製品はどのようにして作られるのでしょうか。

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