公立中高一貫校、「受検」します! 『どう解く?』を使った道徳の授業に行ってみた!─埼玉県戸田市立戸田第一小学校
編集部:学研キッズネット編集部
戸田第一小学校
2018年度から小学校の教科のひとつとして加えられた「道徳」。どのような授業が行なわれるのか、どのような評価が下されるのか、保護者としては気になるところですね。
『答えのない道徳の問題どう解く?』(ポプラ社)
ところで今年の3月、『答えのない道徳の問題どう解く?』という本がポプラ社から出版され、話題となっています。作者は、やまざき ひろし(山崎 博司)さん、きむら よう(木村 洋)さん、にさわだいら はるひと(二澤平 治仁)さん。
道徳の副読本として、また家庭での親子の対話のヒントとして「答えのない問題の本を作りたい!」と出版社に持ちかけたそう。
この本を読んだフューチャーインスティテュート株式会社代表取締役の為田裕行さんが考えたのは「この本は学校で使ってこそ力を発揮する」ということでした。
「親子だとどうしても考えが似てしまう。いろいろな考えをもつ人が集まっていて、かつ忌憚なく意見を言える環境があり、それらをまとめる指導者がいるところ。そんな場所でこの本を活用してこそ、真の価値を発揮するのではないか?」
埼玉県戸田市でもお仕事をされていた為田さん、この話を戸田市教育委員会に持ちかけたところ、戸田第一小学校を紹介されました。
かくして同小4年5組で『どう解く?』のテーマのひとつである「うそ、どう解く?」を使った道徳の授業が実現することに。
はたして話し合いは盛り上がるのか?子どもたちは本音をぶつけ合えるのか?興味深い現場をのぞいてみましょう。※
※この授業は2018年7月17日に行なわれました。
うそをつくのはいい?悪い?
「うそをつくのはいい?悪い?」
4年5組の榮 亜耶(あや)先生が問いかけます。
「いい!」「悪い!」
「いい、いいでしょ」ちょっと茶化し気味の生徒も。
「え?いいの?」と先生。
「エイプリルフール以外はダメ!」
先生「じゃあ、うそをついたことはありますか?」
ほとんどの生徒が「ある」に挙手。
『どう解く?』に書かれたエピソードを先生が読み上げます。うそ、どう解く?
友だちから、好きじゃないプレゼントをもらった。
「うれしい!」と嘘ついたら、友だちはよろこんでいた。
「いいうそと悪いうそがある」
いきなり核心をつくような意見を言う生徒もいました。
ここであらかじめ配られたプリントに自分の意見を書いていきます。