公立中高一貫校、「受検」します! 『どう解く?』を使った道徳の授業に行ってみた!─埼玉県戸田市立戸田第一小学校
まずは「うそをついてもいい・うそをついてはいけない」どちらかに〇をつけ、その理由を書くというもの。
この段階で「うそをついてはいけない」と回答した生徒は34名中4名でした。
ワークシートに書き込んでいく。
先生がそれぞれの理由をたずねていきます。
Y……「うそをついてもいい」派の意見
N……「うそをついてはいけない」派の意見
Y「せっかくプレゼントをくれた友だちを悲しませたくないから」
N「うそをついてしまうと、自分の本当の気持ちが言えなくなるから」
Y「プレゼントをくれたという気持ちが大事だから。友だちを傷つけたくないから」
N「うそをつき続けると、いやなものをずっと(心の中に)抱えることになるから」
さまざまな意見が出るなかで、
N「うそをついたら、信用されなくなるから」
と発言した生徒がいました。この言葉に端を発して、意見交換が盛んになりました。
Y「うそをつかないで本当のことを言ったらもっと嫌われると思います」
N「友だちを悲しませたくなかったっていう素直な気持ちを言えば、許してもらえると思います」
Y「でも、もし自分が逆の立場で、せっかくあげたプレゼントを『やだ』って言われたらいやな気持ちになります」
Y「プレゼントをもらった時点で感謝すべきなのに、自分の好みを言うのはワガママのような気がします」
N「……言い方にもよるんじゃないかな」
クラス全体を見渡しながらバランスよく指名していく榮 亜耶先生
先生が間に入ります。
先生「じゃあ、うそがバレてしまったときの、友だちの気持ちはどうかな」
「よけい悲しくなる!」
「怒ると思う」「自分のためについたうそだからうれしい」
「無理をさせてしまったかなと思う」
「友だちの大切さによると思うけど……」
「うそをついていいときと、うそをついたら悪いときがある」
自分のうそがバレたとき、相手はどんな気持ちになるか。みんなの答えは広範囲にわたるものでした。先生は問いかけます。
先生「ついていいうそと、ついてはいけないうそってどう違うんだろう」
「ついていいうそはうれしいうそ。人が喜ぶうそ。許せるうそ」
「ついてはいけないうそは、バレたときに相手が悲しむうそ。許せないうそ」
「相手が喜ぶと思ってお世辞を言っても、バレたらまずいでしょ」
「でも、お世辞で喜ぶ人もいる。
中間のうそもあるのでは」
「たとえば病院で、重い病気を軽い病気ですって言ったら、それはいいうそ?悪いうそ?」