彼はカリスマ!! ~息子1号、通信制高校へ行く 第1回 オレ、高校やめるってばよ
トップライター:やなへい
高校生の息子1号、小学生の息子2号との悲喜こもごもを、ゆるいイラストと文章でお伝えしている、トップライターのヤナトモ改め、今回から「やなへい」です!息子たちの成長をつうじて「へえ~」とか「ほお~」とか、ジワジワくる学びを感じることが喜びの、わ・た・し♡
そんなジワジワ好きのわたしのところへ、ドドーンと青天の霹靂が!なんと、息子1号が、数カ月の不登校期間を経て、県立の普通科高校から通信制の高校に転入したんですよ。
「え?まさか?なんで??どうしたらいいのっ!」そんな衝撃の数カ月間から、「あの子どうすんだろ?(笑)」というボンヤリの極地にたどりついた(かもしれないし、そうでもないかもしれない)現在までの、愛と涙の物語を全7回シリーズ(たぶん)でお届けします!!
「オレ、高校やめるわ!」
県立高校2年の息子1号が軽く言い放ったのは、冬休み明け、最初の登校日だった。
―――その日の朝。
遅刻常習犯の息子1号。年明け最初の登校日だというのに、案の定、のらりくらり。彼を残して、わたしが先に家を出た。
―――午後。
担任教師から「登校していませんが、どうかしましたか?」とメールが。息子の携帯に電話をしてもメールをしてもリアクションなし。
心配なので、早めに仕事を切り上げて自宅へ急いだ。
「まさか家で倒れて息絶えた!?」という最悪のケースから、「宿題やってなさすぎてバツが悪すぎて学校をサボった?」という想定内のケースまで、何度もリフレインしながら自宅にたどりつくと、上半身制服、下半身パンツ一丁の息子1号が。のんびりと宿題のプリントをやっているではないか……。
「無断欠席はダメだよ!休むなら休むって連絡しないと」
「ああ」
「宿題もやってないんでしょ」
「ああ」
「そんなんなら、もう高校やめれば!」
「・・・オレ、高校やめるわ!」
「なに言ってんの。宿題やってないから学校行きたくないだけでしょ」
軽く叱咤して相手にしなかったけど、強気の真顔だったのが気になった。正月明けの部活の合宿から帰って以来、妙に元気がなかったし。
―――翌日の夕食どき。
「オレ、高校やめるって先生に言った」
「は?」
「親の承諾得てこいって。
オレ、高校やめて通信制行く」
来た……!不吉な予感が現実に。
息子1号いわく、年末年始のほんの数日の休みの中で、これからについて考えたというのだ。