学習指導要領の改訂で学校教育が変わる 身近な生き物をみてみよう!「鳥」
例えば小さめの鳥を見かけたときに、スズメより大きいかどうかを意識するようにします。「このあたりにはスズメくらいしかいない」と思っていると小さめの鳥はみんなスズメに見えてしまいますが、ほかの鳥かもしれない、と思って見ると、「ちょっと色が違うな」とか「もう少し小さいな」というふうに、違いが見えるようになってくるのです。
同じように鳴き声も、「鳥が鳴いていないかな」とちょっと意識してみてください。鳴き声から鳥が見つかることは多いですよ。慣れれば「スズメのような声だったけど、もうちょっと低かったな」などと比べることができるようになります。濁っている、澄んでいる、伸ばす、区切る、繰り返しをするかどうか、リズムやテンポなども聞き分けのポイントになります。
また、脚や尾の長さや全体の体型、動作なども見分ける手がかりになります。
初心者におすすめの場所は池や川
見つけた鳥の名前を知るには、くわしい人に教えてもらうのが近道ですが、図鑑で調べるのも楽しいですね。
その場合、図鑑をめくって色や形の似た鳥を探し、解説を読んで大きさやよく見られる場所などを確認して絞り込んでいきます。
日本野鳥の会で無料配布している「おさんぽ鳥図鑑」
はじめのうちは、たくさんの種類が載っている図鑑よりも、ある程度身近な種類にしぼって載せている図鑑を使ってみてください。その方が早く正しく名前を知ることができます。日本野鳥の会では、身近に見られる野鳥24種をものさし鳥の大きさに沿って紹介する、「おさんぽ鳥図鑑」という小冊子を無料配布していて、専用ページから申し込みができます※1。
そのようにして、まず近所にいる身近な鳥を覚えましょう。一度いることがわかれば次からは見つけやすくなりますし、比較していろいろな鳥を見分けられるようになります。ある程度、身近な鳥がわかってきたら、同じ場所で観察して記録をつけてみるといいですよ。種類や数がわかるだけでなく、細かな動作にも注意を向けられるようになります。たとえば、カラスやハトが枝などをくわえて飛ぶようになったときに「巣づくりの時期だな」などと季節の移り変わりを実感できるようになると、身近な鳥を観察するという楽しみが増えるのではないかと思います。
どこかへ出かけてバードウォッチングをしようと思うなら、はじめは山や森林と比べて見通しが良く、鳥が近くで観察できる、川や池へ行くのがおすすめです。