子育て情報『自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します』

2017年6月22日 20:00

自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説します

http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_eat.html
参考:摂食障害|厚生労働省

https://www.amazon.co.jp/dp/4260019074
参考書籍:『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計のマニュアル』第5版)


自傷行為はやめないとだめなのか

自傷行為とは?痛くても行う理由や精神障害との関係、具体的な止め方、周囲の適切な対応を解説しますの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11017019323

自傷行為をする人の中には、自傷行為をすることで自分自身の身体は傷ついているかもしれないが、他人に迷惑をかけていないのだからやめなくてもいいと考えている人もいます。

精神科医の松本俊彦氏が中学や高校で薬物乱用防止講演を行い、その講演後にアンケートをすると次のような結果がでました。

自傷行為をしたことのない人が「薬物乱用は絶対にしない」などの感想を持ったのに対して、自傷行為をしたことのある人には「他人に迷惑をかけているわけではないのだから、やりたい人は勝手に薬物を使えばいい」という感想が多くみられたのです。

https://www.amazon.co.jp/dp/4772611452
出典:松本俊彦/著者『自傷・自殺する子どもたち』(合同出版・2014)

自傷行為は確かに、あまり他人に迷惑をかけてはいないのかもしれません。しかし自傷行為をすることで絶望感や不安から解放されるからといって、自傷行為をやめなくてもいいということではありません。

自傷行為は自殺の意図が含まれていない行為だとされています。しかし、ある程度自傷行為を繰り返した人の場合には、「消えてしまいたい」や「いなくなりたい」という自殺に繋がってしまう感情を抱くことも珍しくありません。もし自傷行為が不安への臨時的な対処法になったとしても、絶望感や不安に駆られる根本的な原因には対処することができないのです。
自傷行為がエスカレートして自殺に発展するリスクも考慮すると、自傷行為を放置するのではなく、背後にある根本的な原因にアプローチし、本人が自傷行為をしなくても済むための適切な支援を行っていくことが重要であると言えるでしょう。

https://www.amazon.co.jp/dp/4535562806
参考書籍:松本俊彦/著者『自傷行為の理解と援助「故意に自分の健康を害する」

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