2017年7月20日 16:30
パニック障害と必死に向き合った私に一筋の光が。回復のために一番大切なことを教えてくれたのは…
何度も諦めて電車を降りようとしましたが、「あともうちょっとで念願のあの映画が見られる」「きっとたどり着いて見ることができたら、自信になるだろう」と自分を励まし続けました。
また、夫にお願いして常時連絡が取れるようにしておき、「発作きた!」「もう無理」「降りる~!!」などと辛い気持ちを送信し続けました。既読がつくたびに、ホッとする気持ち。そして、「頑張れ」「大丈夫」「君ならできる」という言葉が返ってくると、辛いけれど一人じゃないという気持ちになれました。
そしてなによりも、これだけは自分に言い続けました。
「パニック障害で死ぬことはない!」
「たとえ発作が起こっても、10分もすれば必ずおさまる!」
そして、発作と戦いながらとにかく気を付けていたこと。それは、「呼吸を整える」ということでした。パニック発作で怖いのは、過呼吸になってしまうことです。
なったことがある方は分かると思うのですが、過呼吸ってびっくりするほど苦しいんです。
私の場合、過呼吸で顔と手足まで痺れてしまい、手の指はこわばって変な方向に曲がってしまっていました。呼吸をし過ぎて辛いはずなのに、とにかく息が苦しくて、本当に空中をひっかきまわしながら空気を求めるような状態でした。
私は心臓が激しく打ち鳴らされるのを感じながらも、冷静に自分に言い聞かせました。
「過呼吸にさえならなければ、倒れることはない」
発作で頭がめちゃくちゃな状態のなか、とにかく呼吸を整えることに集中しました。大きく1回息を吸って、10秒かけて吐く。これを繰り返すのです。そのうちに、ふと気づいたら、目的地の駅に着いていました。
顔面は蒼白で、身体中が冷たい汗でぐっしょりになっていました。周囲から見たら、ちょっと心配な状態だったかもしれません。
それでも私は、やり遂げた満足でいっぱいでした。降りた駅で空に向かってガッツポーズ。今でも忘れられない瞬間です。
自分の中の「クリア!」を増やしていくために
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=29935000070
映画館でも何度か小さな発作はありましたが、途中からは映画の内容に集中することができました。平日の午前中でお客さんが少なかったということも、リハビリとしては良い条件だったと思います。
そして、なんと帰りの道中ではパニック発作を全く起こさずにいることができたのでした。