2017年10月21日 11:00
介助犬が自閉症の子どもの歯科治療をサポート!南米チリでの進んだ取り組みを紹介
今回のニュースで取り上げられたのは、自閉症児のディエゴ・ロサレスくん(9歳)と、介助犬のラブラドールレトリーバー「ズッカ」です。
自閉症児にとって歯科治療は強い恐怖を喚起させるものです。眼前に煌々と照らされたライトや、治療器具から発せられる音に、パニックになってしまう自閉症児もいます。ときには治療に鎮静麻酔が必要な場合もあるのです。息子が通っている障害児専門歯科でも、パニックが強いお子さんには全身麻酔が施されます。
ディエゴくんも例に漏れず歯科治療に対する恐怖心が非常に強く、4歳の頃は治療をする歯科医の手を噛み続けて抵抗したと言います。ところが、記事の中で紹介されていたこちらの動画を見てみてください。ディエゴくん、とっても楽しそうです。
歯科治療も落ち着いて受けており、麻酔の注射を前にしても、動じていません。
全ては、介助犬ズッカのおかげです。ディエゴくんはズッカを膝の上に乗せながら治療をするようになってから、歯科医の手を噛んだり、叫んで抵抗したりすることがなくなりました。この日もディエゴくんは歯を抜くという難易度の高い治療をしたようですが、歯を抜かれた後もずっとズッカのことを穏やかに撫で続け、抜いた歯をケースに入れてもらって、ご機嫌に治療を終えたようでした。
専門の訓練を受けた犬たちの活躍
ズッカを含め、ディエゴ君が通う大学病院付属の歯科に介助犬を派遣しているのは、「フント・ア・ティ(Junto a Ti:あなたのそばで)」というNPO団体です。こちらの動画を見て頂くと分かるように、子どもたちは犬を優しくなでながら、穏やかに治療を受けている様子がわかります。
こうした犬達には、子どもの叫び声だけではなく、治療器具の音などに耐え、さらに子どもが耳や毛を引っ張ったとしても、ジッと動かずにいる忍耐力が必要となるそうです。
日本でも取り入れて欲しい!歯科治療の介助犬
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28177002298
歯科治療の介助犬について調べると、アメリカなどでは歯科クリニックに介助犬を常駐させているようなところもあることがわかりました。
また、アメリカでは、大きな事件などが起きて多数の犠牲者が出た場合などでも、NPO団体がセラピードッグを病院に派遣する場合があるようです。