子育て情報『「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とは』

2018年4月24日 11:00

「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とは


8歳の誕生日の朝、「もう学校には行かない」と宣言した息子

「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179012407

8歳の誕生日を迎えた秋のとある日、自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如障害(ADD)のある息子が「もう学校には行かない」と宣言した。登校を泣くほど嫌がったり、「学校にいると心が辛い」と早退することを繰り返し、その頻度が高くなっていることを感じていた私には、さして意外な発言ではなかった。とはいえ、「学校に行きたくない」ではなく「もう行かない」と決意するまでに至った理由は知りたいので、私は質問した。

「いいけど、何で?」
「うまく言えない」

伏し目がちにそう呟いた息子の声色は、「今は説明する気力さえない」と聞こえるように澱んでいた。「いじめられたわけではないし、勉強が嫌いなわけでもない」と、私の質問に対し首を動かす形で答えたあと、小さく、しかしきっぱりと「とにかく今は言えない」。
「じゃあさ、気持ちの整理がついて、話したくなったら言ってよ」

最初のうちは毎日本人に欠席の意思を確認し、学校にも電話を入れていた。しかし1週間を過ぎるころ、
「もう行かないって気持ちは変わらないし、万が一変わったらそのときに言うから、いちいち聞かないでよ!」
と叱られてしまったのだ。

確かに、私そっくりの頑固者が、一度決めたことをそうそう曲げるとは思えない。
私は学校に電話をかけ、「本人がこのように申しているので、欠席連絡は控えさせてもらいたい」との旨、担任の先生に伝えた。そして、2週間に1回、発達障害専門医を受診したあとには必ずこちらから連絡することを約束した。


復学を望む学校側との話は平行線で…

「苦手を克服」で心が壊れる前に…「不登校」を選択した息子と、二次障害を経験した私の決断とはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10179009510

実のところ私は当時、「このままかもしれないけど、もしかしたら復学するかも」などと考えていた。しかし一向に復学する気配はない。1ヶ月ほど経ったころ、「校長や教頭、支援コーディネーターとの四者面談を行いたい」という提案が、学校側からあった。前述したとおり、息子からは「学校に行きたくなったら自分から言う。それまでは聞くな」と釘を刺されている。そして、かかりつけの発達障害専門クリニックの先生にはもちろん相談済みで、「学校が合わないのなら家庭学習でも構わないのではないか」

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.