子育て情報『父親が「子どもの障害を認めない」。かつては、私もそうだったー変わるために必要な3つの契機とは』

父親が「子どもの障害を認めない」。かつては、私もそうだったー変わるために必要な3つの契機とは

2018年2月12日 10:55
 


父親である私が、子どもの障害を理解するようになるまで

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私には、重度の知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断された息子がいます。IT関連企業に勤めている会社員です。

息子は3歳のころ、自閉症と診断されました。現在は7歳となり、特別支援学校に通学しながら、夕方は放課後等デイサービスに通う日々を過ごしています。毎日楽しそうです。

障害のある子どもの父親として、周りの人たちの会話の中で気になることがあります。時折、お母さま方から「父親が子どもの障害を認めてくれない(理解してくれない)」という言葉が出てくるのです。

そこで今回、父親としての経験を元に「父親が発達障害・自閉症を理解するために必要なこと」について考え、経験したり、実践してきたりしたことをご紹介したいと思います。

「父親が発達障害・自閉症を理解する」ことは、日常生活には大きな影響はないかもしれませんが、幼稚園や学校を選択する際には夫婦の意識の違いが事態を複雑にする場合もあると感じています。

私自身は比較的早く子どもに自閉症があることを受け入れた方だと思います。でも、振り返ってみると、偶然が重なって理解できるようになったのかもしれないと感じています。私が父親として、子どもの障害を受容した過程をお伝えすることで、父親の皆さんが自閉症を理解し、受容することに繋がればと考えました。

次から、私が子どもの障害を受容するまでに経験した「3つの契機」から導き出した「父親が子どもの障害を理解するための、3つのアプローチ」についてご紹介していきます。


父親は障害を認めたくないのではなく、基準がない

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1つ目のアプローチは「父親に同年代の他の子どもの成長段階を理解してもらう」ことです。父親は障害を認めたくないのではなく、ただ他の子どものことを知らないだけなのかもしれないからです。今でこそ自閉症を受け入れている私ですが、以前は息子の症状について全面的に否定したことがあります。息子について考えるようになったきっかけは、認可外保育園の園長先生と担当の先生が、息子に「特徴的な傾向がある」と話をしてくれたときでした。私にとっては突然の話だったので「急に何を言ってくるのだろう」「なんて失礼な保育園だ」と、最初は全く理解する気になれませんでした。

「でも、何人も子どもを見てきている先生たちの話だし、何かあったらアレだし…。」という妻の言葉もあり、夫婦で話し合いをして、病院に連れていくことに決めました。

この時の大きなきっかけは、会社の同期の同い年の子どもの成長を見ていたからでした。友人の子は、自然に立つようになり、話すようになり、簡単な身支度ができるようになっていきました。息子とほぼ同月齢の子どもが、周りの子どもや大人たちと、高度なコミュニケーションが取れているのは驚きでした。

そしてその成長ぶりから、自分の息子との明らかな違いを”現実的”に感じたのです。それは、息子に発達障害や自閉症があるのだと理解するための大切な機会となりました。

他の家庭の子どもの成長度合いを知っているかどうかは、父親が自分の子どもの状況(自閉症や発達障害の特徴)を理解することに影響すると、私は考えています。父親の理解が得られない場合、まずは他の家庭との交流の場を設けてみてほしいと思います。

ただ、あからさまに「ほら、あの子は色々できる、でもうちの子は…」などと指摘されると父親でも精神的にショックを受ける可能性があります。園の行事や親子の集まりなどに参加する機会を増やすなど、なるべく自然な形で機会をつくるのがよいと思います。


専門家の話を直接聞く機会をつくることで、現実味が増す

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2つ目のアプローチは、「お医者様や専門家の方などと話をする場に父親を同席させる」ことです。

私の場合、妻と共働きで交互に休みを取って通院していた時期があったため、聴力検査や脳波の検査の他、発達障害の診察に病院に行く機会が何度かありました。その際に医師などの専門家から直接話を聞くことで現実味が増したと感じています。病院などの場合は平日にお休みを取る必要がありますが、療育施設などであれば土日であっても専門家に会う機会があります。どうしても平日は難しいという方は、検討してみてほしいと思います。特に、最初の訪問・診察時に、子どもの自閉症・発達障害の特性や傾向について確認する専門家が多いと思います。その際に父親が同席した方がよいと考えています。

私が最も衝撃を受けた日は、専門家に息子が自閉症だと明言された日です。この日のことは、今でも忘れることができません。息子の場合は重度で言葉を話していなかったこともあり、この状態が治らないのだと分かったときの衝撃はすさまじいものでした。この日から私の意識はガラッと変わりました。


メディアや現場で発達障害・自閉症に触れると理解が深まる

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3つ目のアプローチは、「父親が発達障害・自閉症について知る機会を増やす」ことです。

最近では、テレビや新聞で発達障害や自閉症の特集が組まれていたり、インターネットのニュースやブログ、関連する本なども増えています。こういった情報に接触する環境を用意することで、より意識しやすくなると思います。

また、療育施設などでは発達障害や自閉症のある子どもたちが通っています。異年齢の子どもも多くいます。数か月に1回でもいいので、父親自身が足を運ぶことで、発達障害や自閉症とはどういう特性があるのか理解し、少しずつ実感がわいてくるのではないでしょうか。

息子が通うLeaf(現 LITALICOジュニア)への送迎をしていた時には、パニックになる子やドアを叩き続ける子、叫び続ける子や泣き続ける子など、さまざまな子どもたちの様子を目の当たりにしました。定型発達とは違う、特性のある子どもたちを知る機会が得られたことで、自分の子どもへの理解もより深まっていったのです。


夫婦で支え合うことが、子どもの幸せにつながる

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「父親が発達障害や自閉症を理解するために必要なこと」について、3つのアプローチ方法をご紹介しました。どのアプローチも、父親である私自身の気持ちが変わるきっかけになったものです。夫が理解してくれないと悩んでいるお母さまや、うまく受容できないと悩んでいるお父さま方にとって、ひとつのきっかけとなれば嬉しく思います。

何より大切なのは夫婦で子どもについてゆっくりと話す時間を設けることです。私の場合、妻といろいろな相談ができる関係を築けています。発達障害や自閉症についても、何でも話ができる間柄です。

ただ、話をする際は妻が負い目を感じないように常に配慮をしています。ただでさえ大変な子育てにおいて、子どもに障害があるとなれば母親にかかる精神的負担は非常に大きくなると考えています。特に「生みの親」として負担を感じたり、自責の念に駆られたりする方も多いと聞いています。私の妻も例外ではありません。

母親の皆さんは自分で抱えこみ過ぎず、父親の皆さんは奥さまを支えるのだという意識を持って、日々を過ごしてほしいと思います。お互いを支え合いながら、わが子のために前を向いて進んでいくことで、発達障害・自閉症を家族で受容できるようになり、子どもにとっての幸せにも繋がると考えています。

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