2018年2月12日 10:55
父親が「子どもの障害を認めない」。かつては、私もそうだったー変わるために必要な3つの契機とは
父親である私が、子どもの障害を理解するようになるまで
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28174005684
私には、重度の知的障害を伴う自閉症スペクトラムと診断された息子がいます。IT関連企業に勤めている会社員です。
息子は3歳のころ、自閉症と診断されました。現在は7歳となり、特別支援学校に通学しながら、夕方は放課後等デイサービスに通う日々を過ごしています。毎日楽しそうです。
障害のある子どもの父親として、周りの人たちの会話の中で気になることがあります。時折、お母さま方から「父親が子どもの障害を認めてくれない(理解してくれない)」という言葉が出てくるのです。
そこで今回、父親としての経験を元に「父親が発達障害・自閉症を理解するために必要なこと」について考え、経験したり、実践してきたりしたことをご紹介したいと思います。
「父親が発達障害・自閉症を理解する」ことは、日常生活には大きな影響はないかもしれませんが、幼稚園や学校を選択する際には夫婦の意識の違いが事態を複雑にする場合もあると感じています。
私自身は比較的早く子どもに自閉症があることを受け入れた方だと思います。でも、振り返ってみると、偶然が重なって理解できるようになったのかもしれないと感じています。私が父親として、子どもの障害を受容した過程をお伝えすることで、父親の皆さんが自閉症を理解し、受容することに繋がればと考えました。
次から、私が子どもの障害を受容するまでに経験した「3つの契機」から導き出した「父親が子どもの障害を理解するための、3つのアプローチ」についてご紹介していきます。
父親は障害を認めたくないのではなく、基準がない
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1つ目のアプローチは「父親に同年代の他の子どもの成長段階を理解してもらう」ことです。
父親は障害を認めたくないのではなく、ただ他の子どものことを知らないだけなのかもしれないからです。今でこそ自閉症を受け入れている私ですが、以前は息子の症状について全面的に否定したことがあります。息子について考えるようになったきっかけは、認可外保育園の園長先生と担当の先生が、息子に「特徴的な傾向がある」