2018年3月29日 14:00
「今この場所が辛いとしても、それを全てと思わないで」異国の地で得た、日本とは180度違う評価
そのとき、初めてルームメートと深く話をしました。そして、彼女が言ったのです。
「言わないで分かってもらおうとするのは、日本の文化なのかもしれない。でも私は、口に出して言ってもらわないと、何も分からない。約束してね、ここにいる間は、心にためないで、全部話して。さっきも言ったけど、私はあなたの心は読めないから。」
このときの私の衝撃たるや凄まじいものがありました。それまで「思ったことを言い過ぎる」と注意され続けて嫌われてきたのに、ルームメートは私に「思ったことは全部話して」と言うではありませんか。
このときの彼女の言葉。
"I can’t read your mind!!"は、今でも私の中で鮮明に記憶しています。
日本では散々だった私が、「社交性がある人」と言われて
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28208000683
自分のマイナスの特性が、ここではプラスに評価される!?私はしばらく混乱しました。世界がまるであべこべになってしまったのです。「だからダメなんだ」と日本の大学でダメ出しをされ続けてきたことが、アメリカでは「そういうあなたが好きよ」と言われることが多かったのです。
その後も、同じ授業を履修していたクラスメイトに、こんなことを言われました。
「あなたは表情が豊かでとても可愛い。」
これも私には衝撃でした。小学校の頃から、私は「感情がすぐに顔に出るから良くない」と周囲から注意され続けてきたのです。けれども、自分を客観的に見る力に欠けていた私は、「感情が顔に出る」という状態が良く分かりませんでした。
心の底から、どうやったら感情を隠すことができるかも分かりませんでした。他人からそう言われるのが嫌で、作り笑いをするようになり、怒っているときに限ってゲラゲラ笑っていたりしたものです。けれども、クラスメートはそんな私に、「表情が豊か」という言葉をくれたのでした。
今まで忌み嫌われ、治せ治せと言われてきた特性が褒められる滑稽さ。常にカルチャーショックを受ける続ける日々が続きました。
そして、ある授業で、教授が私についてこう話したのです。
「彼女は、"sociable"の代表みたいな人だからね」
クラスメートたちも、うんうん、と頷いて笑っています。
"sociable" とは「社交的な」