子育て情報『【世界自閉症啓発デーレポート】体験ブースにステージも!「東京タワーブルーライトアップイベント」』

【世界自閉症啓発デーレポート】体験ブースにステージも!「東京タワーブルーライトアップイベント」

2018年4月13日 16:30
 


「世界自閉症啓発デーを知っている?」アンケートの結果は

4月2日の「世界自閉症啓発デー」について、8日までの「発達障害啓発週間」の間、発達ナビの「みんなのアンケート」にて、「4月2日の「世界自閉症啓発デー」を知っている」というテーマでアンケートを行いました。

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https://h-navi.jp/selective_surveys/141
みんなのアンケート

2018年4月12日現在653人の方から回答をいただき、以下のような結果になりました。

Yes…66%
No…34%

「Yes」が66%で「No」より高い結果となりました。その中にはお子さまが診断を受けたことがきっかけで…という方も少なくなかったかと思います。イベントやライトアップについて「行ってくるよ」などコメントしてくださった方もいました。

ご協力いただいたユーザーのみなさま、ありがとうございました!

世界自閉症啓発デーは、3月21日の世界ダウン症の日とともに、国連が定めた世界的な啓発デーです。そのため、毎年日本国内でも各地でさまざまな取り組みが展開されています。発達ナビ編集部では、4月2日の東京タワーで行われたイベント会場を取材してきました。多彩なブースや盛り上がりを見せたステージパフォーマンス、そしてライトアップまでをレポートします!


「東京タワーブルーライトアップイベント2018」会場の様子を紹介!

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2007年に国連総会で決議された世界自閉症啓発デー。都心のシンボルでもある東京タワーでのライトアップは、日本各地にこの日に合わせたブルーライトアップを普及させるといった狙いがあります。今年で7回目の実施となりました。

日中のイベントは自閉症や発達障害の当事者や親の会、自閉症協会など約20団体でつくる「TT2018実行委員会」が主催しています。さらに点灯式は厚生労働省と日本自閉症協会が主催するなど、多くの団体が連携して開催しています。

実行委員会として参加している団体は次の通りです。
Winds(新宿区手をつなぐ親の会)、AOAart、ADDS、キートン・コム、Get in touch、自立支援グループマーチ、セサミストリート、全国言友会連絡協議会、SOCIAL WORKEEERZ、筑波大学、東京都自閉症協会、日本自閉症協会、日本ダウン症協会、日本ドッヂビー協会、日本発達障害ネットワーク、Necco、発達障がいファミリーサポートMarble、発達障害当事者協会、HAND STAMP ART PROJECT、ヒーロー、ミス日本コンテスト事務局

この日から1週間は厚生労働省が定める発達障害啓発週間です。関係団体が協力して参加し、それぞれの障害について発信する場にもなっています。


子どもから大人までが楽しく参加!展示や体験ブースが充実

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会場に到着すると、東京タワー入り口前の広場には、さまざまな展示や体験のテントや特設ステージが設置されていました。スタッフやイベントに訪れた多くの人たちも青い服を着たり、青いアイテムを身につけたりしていました。青は「癒し」や「希望」を示す色で、シンボルカラーとして使われています。実際に青い物を身につけている人たちが集まることで、同じ思いを持ってこの場にいるという一体感が感じられました。

「自閉症体験」「知的・発達障害疑似体験」のテントには、列ができるほど次々と人が訪れていました。また文字とイラストで「話の見える化」をするグラフィックファシリテーションの展示、障害者スポーツとしても取り入れられているフライングディスクなどと幅広い内容のブースがずらり。プログラムの中には全言連による吃音の人たちのバナナの叩き売りパフォーマンスも!各協会や支援者だけでなく、さまざまな障害の当事者の方々が主体となって各ブースに立っていました。

セサミストリートには自閉症の女の子のキャラクターが登場し、今年の啓発デーのポスターにも採用されています。会場では、セサミストリートのキャラクターと記念撮影できる時間帯を設けるなど、写真をテーマにした企画もいくつかありました。SNSなどで投稿した人もいるのではないでしょうか?


自閉症の人たちも出演。歌とダンスのステージプログラム

夕方から始まったステージプログラムは、二部構成で展開されました。前半はTT2018「スペシャル・パフォーマンス」と題して「チームカラフル」のダンスで幕開け。「ネッコ合唱団」や「SOCIAL WORKEEERZ」が出演しました。

後半はGet in touchプロデュース「MAZEKOZEライブ」です。自閉症アーティストの「GOMESS」さん、全盲のシンガーソングライター「佐藤ひらり」さん、劇団「人の森ケチャップ」、発達障害(自閉症)ダンサーの「想真」さんと国内外で活躍する人たちが名を連ねました。

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前半のトリとして登場したストリートダンスグループ「SOCIAL WORKEEERZ」。「Danceで福祉をデザインする」をテーマに掲げて活動していて、福祉施設の訪問や福祉イベントに出演しています。また、障害のあるなし・老若男女に関係なくダンスを楽しむ「チョイワルナイト」を開催しているグループです。

メンバーたちのダンスパフォーマンスに続き、ステージに一緒に上がった子どもたちが思い思いにダンスを楽しみました。観客も椅子から立ち上がって体を動かしたり、出演者と一体となって盛り上がっていました。

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後半のプログラムで登場したGOMESSさんと想真さんがコラボレーションしたパフォーマンスは圧巻でした。GOMESSさんは初めてパニックを起こしたときのことや当事者として抱えてきた孤独や葛藤をの即興のラップで音楽に乗せます。想真さんも全身でその世界観を表現し、見ている人たちを引きつけました。

司会を務めた女優の東ちづるさん(Get in touch理事長)は、海外でも活躍する2人の実績を紹介。そして、一緒にステージに立ち、即興ラップを見事に訳した手話通訳者の方を称えると、会場からも大きな拍手が起こりました。

障害の有無にかかわらず、一人ひとりの素晴らしさをみんなで認め合う温かい空気に包まれていました。


空が薄暗くなると、いよいよ点灯式へ…

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ステージと広場の全てのプログラムが終了し、午後6時15分から点灯式が行われました。

加藤勝信厚生労働大臣からは「啓発イベントを契機として、自閉症をはじめとする発達障害への理解を深めていただきたい。発達障害に対する正しい理解が広まれば、周囲の方の接し方も変わり、そうした生きづらさも緩和されると考えています。平成28年に施行された改正発達障害者支援法を踏まえ、さらに、子ども・子育て支援や教育等の分野でも支援が適切に行われるよう、関係府省と連携し、発達障害のある方がその力を発揮できる機会を増やしてまいります」とメッセージが寄せられました。

また、今年の啓発デーのポスターに採用されたセサミストリートのキャラクターたちがスペシャルゲストとして登場。自閉症の女の子のジュリアと良き理解者であるエルモやクッキーモンスターが、「私たちはみんな友達になることができる」という思いとともにジュリアのテーマソングを披露しました。

そして、啓発デーだけでなく日々、自閉症や発達障害への理解が社会で広がっていくことを願って、ライトアップのスイッチが押されました。

会場にいた人たちは青いペンライトを振ったり、スマートフォンのカメラを向けたりながら、少しずつ青い照明が濃くなっていく東京タワーを見上げていました。


会場にいた人たちの声は…

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会場に設置された展示や体験ブースに来た人たちを案内したり、観光客にパンフレットを配ったりと、たくさんのスタッフの方が参加していました。

「障害のある人だけじゃなく、いろんな人がブースに来てくれました。自閉症やいろんな障害について気づいたり考えたりするきっかけになってくれたら」

と話してくれたのは、茨城県から駆けつけた大学院2年の長野優紀さん。アダプテッド体育(どのような障がいがあるかにかかわらずできる、その人に合った体育・スポーツ活動)を学んでいるそうです。将来は、障害について知ってもらう手段として、スポーツを通した交流の場をつくっていきたいと考えています。

「電車で障害のある人と居合わせたことがありました。その時に周りの人がその人に向ける目線が気になったんです。でも、それは周りの人たちが障害のことを知らないからだと思いました。お互いの接点をつくって、知ってもらえるように。スポーツの交流というかたちで貢献していきたいです」

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自閉症の症状を疑似体験できるブースに並んでいた都内在住の中尾佑次さん(58)は、26歳の息子さんが自閉症だそうです。自閉症協会に所属していて、イベントには毎年来ていましたが、今回、初めて自閉症の体験をしてみました。

このブースでは、ゴーグルやイヤホンなどをつけてちょっとした作業を行い、自閉症の人の視覚や聴覚などの疑似体験ができます。「体験だから一時だけど、息子はこんなふうに音がずっと聞こえていると思うと…。その辛さをもっと理解しないといけないな」と感想を語ってくれました。

また、自閉症啓発デーについて、次のようにも話していました。

「発達障害や自閉症について説明してわかってもらう日というより、イベントがあることで、そういった人たちが普通にみなさんと同じ社会に存在しているんだよというのを知ってもらえる日だと思っている。いるのが当たり前なんだって気づいて、受け入れてくれる社会になってほしい」

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小学2年生の娘さんの春休みの思い出にと東京タワーを訪れていた中国出身の女性(47)は、青い衣装を着てキャラクターなどに扮していた参加者たちと記念撮影し、イベントを楽しんだ様子。日本語で言うのは難しいけど、と前置きしながら、一生懸命伝えてくれました。

「昔、自閉症の本を読んだことがあります。なので、ここで今、行われていることの意味はわかります。中国でも(自閉症の人は)多いはずだけど、表に出てこられない。伝えられない。その人たちは寂しく感じていると思う。こんなふうにイベントができて、日本は幸運な国です」


「初めて知った」「ADHDの日もつくって」…アンケートの声

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みんなのアンケートでは、いろいろな意見が集まりました。「Yes」と回答した人たちの中には、「自分からも発信している」という人から、「もっときちんと理解してもらいたい」という切実な声までありました。知っているからこそ思いは強いですよね。

一方で、「No」という回答は34%と、決して低くない数値です。「意味があるのかな」「なんのためにやっているのかわからない」という率直な意見もありました。「啓発」のイメージがわかず、実際に何が行われているのかわからないということもあるのかもしれません。

「Yes」「No」のどちらにもあったのが今年「初めて知った」というコメントです。地道なことですが、一人でも多く、まずは「こんな日があるんだ」と知ってくれる人が増えるとうれしいですね。

実際のコメントを抜粋してご紹介します。

3年程前に知り、毎年この日は身の回りの物をブルーでアピールします。

https://h-navi.jp/selective_surveys/141
自閉症について検索しまくっていた3年前くらいに知りました。
結局内輪なので…なんだかなぁ〜という気持ちです。
もっと知ってほしい
もっと自閉症に対する支援をわかってほしい気持ちでいっぱいです。

https://h-navi.jp/selective_surveys/141
私はテレビで特集されていたのを見ました。

発達の気になる人の家族・支援者だけでなく、様々な人に「自閉症」や「発達障害」について、知って貰いたいです!

https://h-navi.jp/selective_surveys/141
今回のアンケートでは、知っている人の割合が高かったのです。しかし、「正しい理解にはつながっていない」と感じている方や、ほかの発達障害もあることも知ってほしいという意見が見られました。

学習障害や、ADHDの日も、作って欲しい。
知らない人に、いつも混同される。4月2日が、こんな位置付けで
あることを、今日初めて知りました。

https://h-navi.jp/selective_surveys/141
自閉症等に関する研究は、欧州が進んでいる事は知っていましたが
世界自閉症啓発デーがある事を始めて知りました。自閉症も一人一人個性があり
考え、そして理解して支援しなければと思います。

https://h-navi.jp/selective_surveys/141
「初めて知った」という人が抱く思いも一つではありません。確かに、「発達障害啓発週間」に特化した活動はまだまだ少ないかもしれません。10月はADHD啓発月間とされていますが、まだ日本ではそれほど知られておらず、活動が広まっていません。これからほかの発達障害についても普及が進むといいですね。

東京タワーのイベントでは、さまざまな障害の当事者の人たちが実際にブースに立って来場者の対応をしたりする姿も見られました。こうして当事者の方自身がいろいろな人と触れ合うことは、知ってもらうための手段の一つとして大きな意味のある活動ではないでしょうか。

ほかにも、どんなことをしたら正しい理解が社会に広がるのか、これからも考えていきたいですね。


青い東京タワーが街の人たちに伝えること

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イベント会場には、ヘルプマークをつけている人や手話通訳の方とブースを回る人もいれば、車椅子の人の姿も見られました。自閉症や発達障害に限らず、さまざまな障害のある人が一堂に集まっていたのです。東京タワーという開かれた場所で当事者の人たちが集うことで、その場に居合わせた一般の人たちにも強く印象を残すことができるイベントになっているのではないでしょうか。

当事者の人たちや支援者がこうした啓発デーを通して、障害のことを社会へ発信することはとても意義があることです。

帰り道の途中、青い東京タワーに気づいてスマートフォンで写真を撮る人たちの姿があちこちでみられました。「自閉症の日だから、きょうは青いライトアップをしているらしいですよ」という会話をしているグループともすれ違いました。直接、会場に行くことはなくても、この日、青に染められた東京タワーを眺めてた人がたくさんいたと思います。

自閉症の人が暮らしやすい社会の実現には、まだ道のりが必要です。しかし、4月2日にブルーライトアップがあるということを知る人が多くなっていくことは、その入り口になると感じました。

取材協力:日本自閉症協会、TT2018実行委員会

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