子育て情報『29カ国語に翻訳、世界中でシェア!自閉症啓発アニメ制作者を取材「僕らはみんな違う。それは素晴らしいことなんだ」制作者が込めた想いとは?』

2018年9月25日 12:00

29カ国語に翻訳、世界中でシェア!自閉症啓発アニメ制作者を取材「僕らはみんな違う。それは素晴らしいことなんだ」制作者が込めた想いとは?

ストーリーボード(絵コンテのようなもの)を組み立てて、声の録音を先にやりました。ナレーションがストーリーの流れを決めますからね。

そして、ストーリーボードを映像化し、場面ごとに組み合わせていきました。全て自分の仕事の空き時間にやったため、完成まで2年近くかかってしまいました。


大切にした「多様性」を描き出すための工夫

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─制作において大切にしていたことは何ですか?

アレックス: 2つあります。

一つは多様性を描き出すことです。そしてもう一つは、多様性を描くために、シンプルなキャラクターデザインにすることでした。


専用のソフトを使うと、キャラクターのパーツをちょっといじれば、サイズ、身体のプロポーション、性格、エスニシティ等を変えたバージョンが無限につくり出せます。

─キャラクター設定はどんな感じで決めましたか?

アレックス: まず、異なる行動パターンを描き出すために、少なくとも5人の登場人物が必要でした。そして、場合に応じて、ほかにもさまざまなバックグラウンドを持つ登場人物が必要になると考えました。けれども、これを私1人で制作するのは大変です。ですから、描きやすいシンプルなキャラクターにしたのです。

─制作にあたって、実際に自閉症の人に取材したり、どこかを訪問したりしましたか?

アレックス: していません。するべきだったんでしょうけど。最初の段階で、自閉症というものがかなり範囲の広いものであることは感じていました。
こんな言葉をご存知でしょうか。「一人の自閉症者にあったとしても、それは多くの自閉症の中のたった一人に会ったに過ぎない」つまり、一口に自閉症と言っても、一人ひとりが全く異なっているんです。ですから私は、自閉症の子どもたちと毎日接している専門家にアドバイスをお願いしました。

何人かの人にインタビューするのも役には立つかなと思ったのですが、例えインタビューをしたところで、無限の可能性があるこの複雑な世界の、ほんのわずかな部分に過ぎないんじゃないかと思いまして…。
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─なるほど。多様性を描き出すために、あえて取材は最小限にしたのですね。専門家からはどんなアドバイスをもらったのですか?

アレックス: 脚本段階のときに、自閉症研究の第一人者であるトニー・アットウッド教授に相談しました。

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