子育て情報『電車が好きでも運転手にはなれない――自閉症息子の就職で必要な視点とは?就労支援セミナーで考えさせられたこと』

2019年12月9日 07:00

電車が好きでも運転手にはなれない――自閉症息子の就職で必要な視点とは?就労支援セミナーで考えさせられたこと


鉄道会社の会社説明会でのできごと

『発達障害に生まれて』(松永正訓著/中央公論新社)ノンフィクションのモデルとなった立石美津子です。

息子は現在19歳、就労はせず、就労移行支援事業所に通っています。定型発達の子どもだったら、進路や仕事場について、親があくせく動き回って探さなくてもよいのでしょうが、障害がある場合、卒業後の日中過ごす場について、保護者も情報収集したり、問い合わせたりしなくてはなりません。

以前、東京都労働局が主催する“就労支援セミナー”に参加したことがあります。

説明会では“「電車が好きだから」ということで幸運にも鉄道会社に採用されたとしても、障害がある人が働く場所は駅員の制服の管理をするクリーニング部門”ということでした。つまり、駅員の制服の洗濯をしたり、アイロンがけをしたり、畳んだり、仕分けしたりする業務が障害者雇用された人たちの仕事という話でした。

すると、この説明を遮るように、会場にいた保護者が手を挙げて質問をしました。
「息子が電車に直接、関われる仕事はないんですか?家で待っている息子に“お土産”となるような良い話を持ち帰りたい」と…。

鉄道会社の担当者は、
「制服管理も間接的に”電車を動かす仕事”に関わっていることになりますよ。電車の整備の仕事や運転の仕事はしていただいておりません」と答えました。

正論ではそうでしょう。でも、どこか腑に落ちない気持ちになりました。
その質問した保護者も私と同じようなきもちだったのか、納得できない表情をしたまま「はい、わかりました」と言い、黙って席に座りました。

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やっぱり電車に直接関わる仕事がしたい?間接的に関われたらよい?

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確かに、制服管理をする部門にいて「間接的であっても電車に関わっている」と感じ、誇りとやり甲斐をもって取り組める人たちもいるでしょう。

でも、おそらく息子の場合は「仕事をしながら電車を見ていたいだろう。整備や運転もしたいだろう」と思います。想像力に課題を抱える自閉症の息子が「制服管理=電車の仕事」と理解することは、難しい気がします。


ミスが許されない仕事

とはいえ、大勢の乗客の命を預かるパイロットや電車の運転手は絶対にミスが許されない職種です。心身ともに完全に健康な状態でいなくてはならず、厳しい採用条件があります。

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