子育て情報『小学校生活はお遊戯会。誰にも理解されず、浮きこぼれていた私――違和感だらけの子ども時代を振り返って【宇樹義子さん連載開始!】』

2020年3月22日 08:00

小学校生活はお遊戯会。誰にも理解されず、浮きこぼれていた私――違和感だらけの子ども時代を振り返って【宇樹義子さん連載開始!】


感覚過敏、アレルギー、疲れやすさ

発達障害の特性として、感覚過敏(五感が敏感すぎる)や、それとつながっていると思われる疲れやすさがあります。私も小さなころからこれらの特性には苦労していました。生活の中でつらい刺激に耐えなければならないことが多くあったのです。家にいても、特定の服を着ているだけで疲れてしまう。学校では教室の環境だけでもつらく、陽の光や土埃といった刺激の強い校庭の環境はさらに過酷に感じました。

私には、どうにも不快で着られない服がたくさんありました。当時は気づいていませんでしたが、感覚過敏の中の触覚過敏によるものだったと思われます。

素材がチクチクする、首や肩がきつい、縫い目がゴロゴロする、タグが痛痒くなるなど、いろいろな要素が気になりました。
周囲の大人はわがままによる選り好みと勘違いし、私を叱責することが多かったので、私は自分が悪いのだと思って、必死に我慢して着ていました。でも、そうするとすぐに疲れてしまったり、具合が悪くなったりする。皮膚が乾燥しやすく、アトピーもあったため、実際にいつも身体のどこかが皮膚炎を起こしているような状態でした。

休み時間などは図書室などの、ほかの児童生徒のいないところに逃げ込みたくなることがありました。私が逃げ込んでいたところの共通点を考えると、音が静か、雑多な匂いがしない、光が明るすぎないといった、感覚過敏にやさしい環境だったことに気づきます。最近国内の空港で導入されつつある、カームダウンスペースのようなものですね。

皮膚や粘膜が過敏という意味で触覚過敏とつながっていると思われるのが、原因不明のアレルギー症状です。土埃や花粉、気温差などですぐに目鼻が痒くなったり、のどが詰まるようになって息苦しくなったり、鼻水が出たりしました。
こういうときには耳の穴や陰部まで痒くなり、難儀でした。

冬の寒い日のマラソンや、少しでも水が冷たい日のプールでは「喉がヒュッとなる」のが怖かったのもあって、頑なに参加を拒否したことがあったのを覚えています。

いまでも花粉の時期になると症状が出ますし、埃も苦手。50項目ぐらいあるアレルゲン検査を受けてみたら、なにひとつアレルゲンが出ませんでした。ここ10年ぐらいで2度検査してみましたが、結果は同じ…… あるアレルギー内科医によると、「特定のアレルゲンに反応するアレルギーというよりも、刺激全般に過敏な過敏体質という感じではないか」

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