子育て情報『教室で体調悪化、保健室で回復?不快感を表現できなくて…『感覚過敏研究所』を立ち上げた現役高校生が伝えたいこと【連載#01】』

2021年5月18日 06:15

教室で体調悪化、保健室で回復?不快感を表現できなくて…『感覚過敏研究所』を立ち上げた現役高校生が伝えたいこと【連載#01】


連載に込めた思い

こんにちは。加藤路瑛です。僕自身、感覚過敏の特性があることから13歳のときに「感覚過敏研究所」を立ち上げ、感覚過敏の課題解決に取り組んでいます。

発達ナビで感覚過敏に関するコラムの連載を担当することになりました。当事者目線、特に子どもの視点で感覚過敏について話していきたいと思います。

教室で体調悪化、保健室で回復?不快感を表現できなくて…『感覚過敏研究所』を立ち上げた現役高校生が伝えたいこと【連載#01】の画像

Upload By 加藤路瑛

僕は現在15歳、高校1年生です。自分が感覚過敏だと気がついたのは中学1年生のときでした。振り返れば、小さいころから感覚過敏だったと思います。
しかし、感覚は他人と比較できません。音に敏感、靴下がはけない、給食が食べられない…いろいろな感覚の過敏さがあったのだと思いますが、これが僕の日常であり、他の人も同じように苦痛を感じながら我慢しているのだと思ってしました。そして、我慢できないのは僕が弱いのだと思っていました。

ただ、何が苦痛なのかも小学生のころはわかりませんでした。「何かイヤ」そのような表現しかできなかったので、わがままな子だと思われていたと思います。小学生までは、自分の感覚による不快感は表現できませんでしたし、感覚過敏という言葉も知りませんでした。

今、感覚過敏という言葉を知り、感覚過敏で悩む人や家族と交流する中で、ようやく自分の感覚について言語化できるようになってきました。まだ自分の感覚の困りごとを表現できない小さな子の代弁者として、発達ナビで感覚過敏について語りたいと思います。
第1回目は、僕が感覚過敏を知るきっかけとなった話をしたいと思います。


保健室に通う日々

中学に入学し、少しずつ学校生活に慣れてきたころ、教室にいると具合が悪くなることが多くなり、気がつけば保健室に頻繁に向かうようになりました。頭が痛いのです。保健室で休んでいると体調は良くなります。原因は自分でも良くわかりませんでした。

しばらくそんな日が続き、2学期になりました。夏休み明け、教室は賑やかです。みんなが楽しそうに話し、笑い声が溢れます。
耳に女子生徒の笑い声が届いたとき、痛みを感じました。どうも、クラスメイトの甲高い笑い声に反応して頭痛がするようなのです。

保健室の先生にその事実を話してみました。「もしかすると、聴覚過敏なんじゃないかな?デジタル耳栓というものがあって、それをつけると頭痛がしなくなるかもしれない。あとで、デジタル耳栓の資料を探して担任の先生にお伝えしておきます」

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.