子育て情報『「ポイント手帳」を使い続けて12年。苦手が多かった長男の「できた!」を増やし自主性を育んだ、わが家の工夫』

2021年10月7日 08:30

「ポイント手帳」を使い続けて12年。苦手が多かった長男の「できた!」を増やし自主性を育んだ、わが家の工夫

また、相談・交渉しつつ、本人の意思を反映させながら運用してきたので、成長と共に、単なる「報酬目当て」から、「自分のために」と、外側から与えられるものから、内側から自発的に取り組むものへと、動機づけが移っていったようにも思います。

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10725004068

「ポイント手帳」は、どんな子にも応用できますが、特に集団教育の中では失敗や叱責体験が多くなりがちな子が、自信をつけながら経験を増やすためには良い方法ではないか、と私は思っています。また、合理的な考え方の持ち主や、視覚化してほめられることが嬉しいタイプのお子さんは、手帳に報酬を数値化することで納得しやすく、日々の自分の頑張りが目に見える記録として残るので励みになるでしょう。

一方で「好きなこと・興味があることなら頑張れる子」は、「好きじゃないこと・興味がないこと」には、なかなか意欲が湧かず、積極的になれないこともあるかもしれません。それから、今のその子にとって苦手なことやハードルの高いことを要求されたときや、疲れているとき、やる気が出ないときなどに、「みんな、やってるから」や「とにかく、がんばろう」「やればできる!」などの精神論・根性論では、なかなか心に響かず、主体的に動けないこともあります。でも、大人だって、好きなこと・やりたいことだけで仕事が成り立っている方は、ごくわずかではないでしょうか。現実的には、毎日の退屈なルーチンワークや、苦手なことやハードルの高いこと、あんまり前向きにはなれないけど責任上自分がせざるを得ないこと…などに対しても、「報酬があるからこそ、なんとかがんばっている」という方も多いはず。
うちの「ポイント手帳」は、それと同じように、子どもの「一見、やって当たり前のように思える、日々の小さながんばり」に対しても報酬を設定し、少しずつできることを増やしながら、子どものやる気や自主性を育てるのに役立ったように思います。そして、手帳に記録が残っていくことで、子どもが大きくなってからも、「あなたがいつもがんばっていたことを、ずっと、ちゃんと見てましたよ」という、親からのメッセージも目に見える形で一緒に伝えられたら…と思っています。

文:大場美鈴(楽々かあさん)

(監修者・井上先生より)
「トークンエコノミー」

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