子育て情報『冬の服装は「靴の小石」のような痛さ。イルミネーションも防寒具も、ご馳走もつらくて――当事者が語る冬の感覚過敏あるある』

2022年1月5日 06:30

冬の服装は「靴の小石」のような痛さ。イルミネーションも防寒具も、ご馳走もつらくて――当事者が語る冬の感覚過敏あるある


冬の服はとにかく重い

こんにちは。加藤路瑛です。15歳、高校1年生です。自分の困りごとである感覚過敏の問題を解決したいと思い13歳のときに「感覚過敏研究所」を立ち上げ、感覚過敏の課題解決に取り組んでいます。当事者目線、特に子どもの視点で感覚過敏について話していきたいと思います。 今回は、冬ならではの感覚過敏の困りごとを私の体験と、私が運営している感覚過敏の当事者と家族が参加できる感覚過敏コミュニティ「かびんの森」の参加者の体験を交えて紹介したいと思います。

寒い冬は、服を何枚も着込み、コートやマフラー、帽子、手袋、ブーツととにかく身につけるものが多い!けれど、服の重さが苦手、重ね着が苦手、首回りが過敏など、触覚に過敏さがある人にはつらい季節でもあります。

私の場合、まず、コートやジャンパーなどの防寒着を着たくありません。
コートは重いし、その重みで肌に服があたる面積が増える。うまく表現ができませんが、「着ている感」が強くなるのです。

私立中学校に通っていたときは、コートは学校指定のものがありました。いわゆるPコートと呼ばれるタイプのコートです。値段も高かった記憶もあり、私は「いらない」と親にいいました。親も流石に寒いときに困るから買っておこうというのですが、絶対に着たくない。制服ですら重いのに、コートなんて着たら鉛を背負っているようなものです。私は、真冬もコートなしで制服のみで登校しました。


小学校時代は親に言われるがまま冬はジャンパーを着ていたと思いますが、中学生以降、私はプライベートでもコートを着なくなりました。制服だけで登校するなかで、「なくてもなんとかなるのでは?」と真冬でもランニングシャツとパーカ1枚で外出します。

親には「見てるだけで寒いからなんとかして」とよく言われましたが、身軽さを体験するともう重いコートやジャンパーは着られないのです。そんな状態だった中学1年の2月、北海道に行く用事ができました。「北海道はパーカだけじゃ無理だから何か買おう」と言われ、母が「これは最高級にあったかくて軽いから」と超薄手ダウンジャケットを買ってきました。

確かに軽い。北海道に行く日、はじめてそのダウンジャケットを着て、受け入れられる防寒着ができたことに安心した記憶があります。
高校生になった今も、基本はパーカだけで出かけてしまいます。
やっぱり寒いことより、服をいろいろ着込むことが嫌なのです。

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