特別支援学校での経験が自信を失わせた
25年以上前になりますが、私は特別支援学校の教員免許をとるために特別支援学校で教育実習を行いました。

Upload By 立石美津子
それまで机上で特別支援教育の勉強をしていましたが、実際、障害がある子を目にして、頭では理解しつつも、その支援の難しさを実感し「自分には障害がある子どもは育てられない」と強く思うようになっていきました。
特別支援学校には自閉スペクトラム症、ダウン症候群だけではなく、さまざまな障害のある子どもがいました。光を浴びてはいけない疾患のあるお子さんなどもいて、常に細心の注意をする必要がありました。
出生前診断とは
出生前診断には、形態異常を調べる超音波検査のほか、染色体異常を調べる母体血清マーカー検査や新型出生前診断(NIPT)、羊水検査などの種類があります。
母体血清マーカー検査や、新型出生前診断(NIPT)は診断が確定できない検査です。採血によって行います。羊水検査は診断が確定できる検査ですが、腹部に針を刺し羊水を採取する必要があります。
新型出生前診断の正式名は「母体血胎児染色体検査(NIPT)」といいます。妊婦の血液の中にある胎児由来遺伝子を調べることにより、13トリソミー(パトウ症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、21トリソミー(ダウン症候群)などの染色体異常があるかを調べる検査です。採血による簡単な検査ですが、結果によっては「産む/産まない」の重い決断を迫られることになります。
https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/saniden/nipt.html
参考:NIPT | 国立成育医療研究センター
検査を受けた経緯
2年間の不妊治療を経て38歳で妊娠したとき、クリニックで「トリプルマーカーテスト」というものを知りました。
この検査で確率が高くより正確な診断を希望する場合、確定診断が可能な羊水検査を行います。
不妊治療中は出口の見えないトンネルをさまよっているようでとてもつらい2年間でした。やっと妊娠したのに、今度はこれから続く10か月の間、「おなかの子どもに障害があったらどうしよう」と不安を抱えながら過ごしたくない気持ちもあり、トリプルマーカーテストを受けることにしました。教育実習のときに「私には育てられないだろう」
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