2022年6月24日 14:15
公立小中学校の「特別支援学級」、保護者が知っておきたい学級編制の仕組みや課題点とは?【教育行政の専門家にきく】
しかし、これまた、地域でともに学び育ち合うインクルーシブ教育を志向する特別支援教育の趣旨とはズレてしまうことだと考えます。
障害のある子どもを通常学級入れた場合、教員を加配し、複数担任制にして欲しいという希望もあるでしょう。しかし、現状は基本的に通常学級は一人担任体制です。そこで、特別支援学級を設置し、特別支援学級の担任とともに「交流及び共同学習」と言う形で、可能な範囲において通常学級で授業を受けるという形態(結果として教員が複数存在することになる方式)を工夫している自治体もあります(『改訂新版障がいのある子の就学・進学ガイドブック』p.165-166の「みんなの学校」参照)。
特別支援学級を含めた開設学級の総数に応じて、担任や養護教諭・管理職等の教諭が配置されます。教諭等の給与は、国と都道府県が全額負担しますので、市区町村の持ち出し分はありません。自治体によってはそうして学級数を増やして先生の数を一人でも多く確保し、インクルーシブな教育を推進しているのですね。
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