子育て情報『子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】』

2022年7月6日 06:15

子どもの滑舌の悪さが気になったら。先天性疾患や知的障害がある?相談先、家庭でできるトレーニング方法も【専門家監修】


子どもの滑舌が悪い原因は?

声を出すことやその声の出し方自体のことを「発声」と呼び、ことばを発音することを「構音」と呼びます。例えば、一つの話しことばについて、喉頭音源(こえ)の性質を指すものを「発声」、言語音(ことば)としての性質を指すものが「構音」となります。

この構音がうまくできないことを、私たちは一般的に「滑舌が悪い」と言います。たとえば、「さかな」を「しゃかな」、「おかあさん」を「おかあしゃん」、「りんご」を「ご」とだけ言うことなどがあります。こうした滑舌がうまくいかないという状態は、どうして起こるのでしょうか。

物事の名前を覚えて、それを正確に発音することによって、自分が思っている物事を相手に伝え、相手が伝えようとしている物事を理解する、これが「しゃべる」ということです。そこには、物事には名前があると理解して名前の知識を蓄えるインプットと、相手に伝わるような構音ができることによって声にするアウトプットがあります。

この両方がうまくいったときに「上手にしゃべる」ことができた、となります。
このアウトプットがスムーズにできるという意味で構音が正しくできていることが「滑舌が良い」という状態です。

では、私たちがふだん何気なくしている構音は、どのようにできるようになったのでしょうか。赤ちゃんが最初に出す声は、泣き声で、ほぼ母音だけで構成されています。母音とは、のどから出るそのままの音で、舌や歯・あごなど口腔内の器官の動きに妨げられずに出る音です。赤ちゃんは、成長と共に周りの音を聞き分けられるようになり、自分へ話しかけてくれる人の声の様子を聞きながらまねをして、だんだんに発音できる音を増やします。

日本語の五十音の子音、カ・サ・タ・ナ・ハ・マ・ヤ・ラ・ワの各行の一音一音は、それぞれ、唇を閉じたり開いたり、舌の奥や舌先上あごの奥の柔らかい部分(軟口蓋)をコントロールしたり、といった複雑な動きによって構音が可能となります。

大人でも、初めて外国語を習ったときに、日本語にはない「th」や「f」のような音に関しては、たくさん練習をした記憶があるのではないでしょうか。それと同じことを、ことばを話し始めた子どもは日々トレーニングしています。
一生懸命発音して、通じたという経験や、通じなくて困ったり、大人に直されたりという経験を経て、発音する力は成長し、滑舌(構音)

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