自閉症息子、家事のスキルアップは「母の観察」にあり!?カーテン開けにも苦戦していたのに中3の今では
少しずつ増えたり減ったり?コウのお手伝いのこれまで
Upload By 丸山さとこ
神経発達症(発達障害)がある息子のコウは、現在中学生です。彼には『家事は基本的にみんなで分担するものだ』と伝えています。そのため、「これちょっと手伝って~!」と単発の手伝いをコウに依頼することはありますが、特別にお手伝いとしてお願いしている家事というものはありません。
大人になって1人暮らしをするのであれば、その時は『家事』と呼ばれるものを概ね自分で行うことになります。外注したりサポートを受けたりする場合も、それを依頼したり、支援者などの『サービスとの中継をしてくれる人』に助けてもらったりする必要があります。
年齢に応じて急に役割が変化することに戸惑うときがあるコウの場合は、子どもの内から『家事は生活の中に当たり前にあるもの』と思っておくと、あとが楽なのではないかと考えました。
とはいえ、いきなりコウに家事の分担を任せたわけではありません。保育園から小学校低学年にかけて、コウにはお手伝いの形で少しずつ家事に慣れていってもらいました。
その頃は、『私から受け取ったタオルをカゴにしまう』『カーテンを開ける』のように難易度が低く、かつ「これができた」とコウが感じられるような作業をお願いしていました。
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難易度が低いとはいっても、カーテンを開けるには、レールを傷めないように丁度いい力でカーテンを横に引く必要がありますし、『レースのカーテンは閉めたまま遮光カーテンのみを開ける』という条件を理解する必要があります。
タオルをカゴに入れるにしても、カゴの中にキレイに入れるには、ある程度の器用さが必要です。畳んだタオルが崩れないように持ち上げる必要もあります。最初は畳んだタオルが積みあがったところから欲しいタオルだけをとることも難しかったため、私が一つひとつタオルをコウに手渡してカゴに入れてもらっていました。
「お手伝い」から「家事の分担」へ
そうして少しずつお手伝いの幅を広げていったコウが小学校高学年に入る頃、改めて家事の重要性を伝えた上で、「大人になった時に『できて当たり前』とされるのと、今の内から少しずつ練習しておくのと、どっちがいい?」とコウの意見を聞いてみました。「必要に迫られて身が入ることもあるし、今の内からしておいたほうが楽だとも言えるし、どっちもアリだと思う」