冬でも絶対半袖!乾燥して出血…自閉症息子のこだわりに母はお手上げ。中学生の今は…【読者体験談】
なかなか一朝一夕にはいきませんが、根気よく続けていきましょう。
冬も半袖で過ごすのは、体感温度や寒さに対する感覚がほかの人と少し異なっていたり、服の素材や着心地にこだわりがあり特定の服しか着られないといった場合が多いようです。直接肌に触れる肌着を快適なものにすると、比較的落ち着くこともありますが、大きくなるにつれて服の見た目の好みなども出てくるので難しいところですね……。
さて、スキンケアについてもお悩みなのですね。今回の体験談ではすでにいろいろと試行錯誤してくださっているのですが、一般論としてアドバイスをさせていただきますと……
まず、乾燥肌や敏感肌、アトピーのあるお子さんには、ゆったりした服や、木綿などの肌触りのいい肌着を試してみてください。タグが肌に触れないものですと、なおいいですね。保湿剤やお薬を嫌がって塗ってくれない場合は、第一に、軟膏がなぜ必要なのかを根気強く説明することが大切です。
納得してくれない場合も、中学生くらいまでなら保護者の方が塗ってしまったほうが確実かもしれません。
言うは易しで、保護者の方は本当に毎日大変だとは思うのですが、日によって塗ったり塗らなかったりすると、「結局良くならない」という思いを強めてしまうことがあるのです……。
また、状態に合わせてお薬を皮膚科で相談することも大切です。2週間前に出してもらったお薬が、今の状態に合わない、ということもあり得ます。「かゆい」というつらさを、「すぐに取ってくれない」=「無駄」と思ってしまっている可能性もあるので、炎症やかゆみがひどくなっているようであれば、お薬についても相談してみましょう。今の状態に合わせて処方されたお薬ということであれば、「お薬を使ったほうがいい」という言葉に説得力が増します。お薬を塗ったときの感触が苦手であれば、軟膏やクリームなど、お薬のタイプについても相談してみましょう。「お薬を使ったら本当によくなった!」という体験を重ねると、素直に使ってくれるようになるケースも多いものです。保護者の方の毎日の努力と、お子さん自身の成長で、お困りだった「こだわり」から少しずつ抜け出せているのですね。
とっても素晴らしいことだと思います。今回のお話が、少しでもお役に立てたら幸いです。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」