1歳半でようやく言えた「ママ」。その後言葉が増えず…支援を求めると、壁が次々と現れて!?
一般的に2歳までに単語が、3歳までに二語文が出れば正常域と考えられています。かーさんは言葉が増えなかったり、入園を断られたりした時点で医療につなげることが必要だったのかもしれません。言葉の増えないお子さんはまず難聴を疑うことから始まります。聴性脳幹反応(ABR)と言う検査で客観的に評価できます。難聴には多少聞こえる軽度から全く聞こえない重度まであります。場合によっては言語聴覚士(ST)によるハビリテーションも必要になります。発達支援施設と医療と連携することが重要です。奥手なお子さんは集団に入ってから言葉が増えることもある(表出型言語遅滞)ので、かかりつけ医と相談しながら経過を見ることが重要です。
https://h-navi.jp/column/article/35030437
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。