就学先、このままで大丈夫?転籍・転校の悩み、手続きの流れや専門家QA【発達ナビアンケート結果も】
通常学級・特別支援学級間の転籍や特別支援学校への転校の手続き方法は?専門家が転籍・転校の悩みにも回答!
小学校入学前に就学相談などで通常学級、特別支援学級、特別支援学校などお子さまに合った就学先を決められたと思います。しかし、実際に入学したり学年が上がるにつれて「今のわが子にはこの在籍クラスで合っているの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
学習の困難や人間関係、環境などの理由から通常学級から特別支援学級へ、またその逆に特別支援学級から通常学級にクラスを移ることを「転籍」といいます。転籍や転校によって子どもの困り事が減ることも多くあります。
このコラムでは、通常学級と特別支援学級間の「転籍」や、特別支援学級と特別支援学校間の「転校」の仕組み、専門家のコメントなどを紹介します。
通常学級での支援は
・通常学級での合理的配慮(通常学級に在籍しつつ個別の教育支援計画などを元に合理的配慮を受ける)
・通級指導教室(特性や障害などによって授業に困難がある場合、困りごとに合わせて特定の時間だけ個別の指導を行う学級)
の2種類があります。
特別支援学級は学習や生活における困難を克服するための教育を行う学級となっており、発達障害の場合は知的障害の併存の有無にあわせて、「知的障害特別支援学級」「自閉症・情緒障害特別支援学級」から選択するのが一般的です。
特別支援学校は心身に障害のある児童・生徒が通う学校で、幼稚部(一部の学校)・小学部・中学部・高等部があります。
障害のある児童・生徒の自立を促すために必要な教育を受けることができるのが大きな特徴です。
小中学校在籍時に「通常学級から特別支援学級(またはその逆)への転籍」「特別支援学級から特別支援学校(またはその逆)への転校」は可能です。
転籍・転校を希望する場合にはまず、担任や特別支援教育コーディネーターに相談します。学校側は子ども本人や保護者の意向など聞き取りを行い、校内の就学支援委員会で検討がなされます。その後、市町村の教育委員会にその結果を報告し、教育委員会では子ども本人の教育的ニーズ、本人・保護者の意見、専門家などの見解、学校や地域の状況などさまざまな観点から転籍を決定します。最終的に都道府県(もしくは政令指定都市)の教育委員会で決定がなされます。

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転籍も転校も手順はほぼ一緒ですが、特別支援学級・特別支援学校間の転校の場合は通う場所自体が変わることになるので、学校見学や体験などを行い、より慎重な判断が必要とされます。